JP4940059B2 - 検査装置 - Google Patents

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本発明は、プリント基板を備えた情報処理装置について静電気対策がなされているかどうかを検査する検査装置に関する。
プリント基板を備えた情報処理装置であるPC(Personal Computer)等の検査対象物において、放熱用の穴や蓋類の隙間などから静電気が筐体内部に入ってきて、プリント基板に対して直接飛んでしまうと、LSI(Large Scale Integration)の動作の停止や破壊などの問題が発生しやすくなってしまう。
そこで、検査対象物の静電気耐力を解析する方法が提案されてきた。例えば特許文献1には、静電気耐力試験方式として、被試験装置の金属部分を複数ブロックに分割し、等価回路に変換し、静電気印加点に印加静電気波形を入力してシミュレーションし、静電気耐力を解析する方法が記載されている。
特開平9−318709号公報
LSIの多機能化、高速化の市場要求と設計技術、製造技術の進歩により、年々LSIの高集積化、微細化が進んでいる。このLSIの高集積化と微細化には、一方でLSIの静電気耐性を低下させるという欠点があるため、設計上の、より上流段階から製品全体としての対策を検討しておく必要がある。
静電気対策は、回路的にツェナーダイオード、バリスタ、コンデンサ、インダクタ、抵抗などを用いて行うが、そもそもLSIを実装しているプリント基板に対して静電気を飛ばさないことが最も重要である。そこで、情報処理装置において、プリント基板に対して静電気を飛ばさないために、静電気印加箇所からプリント基板に到るまでの経路の途中に、アースへ静電気を流す経路(アースに繋がる金属構造物)を意図的に設けている。
従来、静電気対策をチェックする際に、設計上流段階からプリント基板の設計データと筐体の設計データを付き合わせながら問題点を洗い出してチェックする必要があったが、両者を見比べながらチェックを行うのは容易ではなかった。
本発明は、上記課題を鑑みなされたもので、プリント基板を備えた情報処理装置に対して、プリント基板の設計データと筐体の設計データとを付き合わせずとも、静電気対策がなされているかどうかを容易に検査することができる検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る検査装置は、検査対象物の設計データ、及び材料データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得された設計データ及び材料データから、前記検査対象物が金属構造物であるか否かを判断する材料判断手段と、前記データ取得手段により取得された設計データから静電気の印加箇所を抽出する印加箇所抽出手段と、前記印加箇所抽出手段により抽出された印加箇所から前記材料判断手段により金属構造物であると判断された前記検査対象物までの第1距離を算出する第1距離算出手段と、前記印加箇所抽出手段により抽出された印加箇所からプリント基板までの第2距離を算出する第2距離算出手段と、前記第1距離が、前記第2距離以上であるか否か比較する手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る検査装置よると、プリント基板を備えた情報処理装置に対して、プリント基板の設計データと筐体の設計データとを一つのツールで読み込んで、静電気印加箇所やアースを指定することにより静電気の経路を抽出することで、プリント基板の設計データと筐体の設計データとを付き合わせずとも、静電気対策がなされているかどうかを容易に検査することが可能となる。
本発明に係る検査装置の実施形態について、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る検査装置が適用される検査システム1のシステム構成図である。なお、検査システム1が検査を行う検査対象物Xは、プリント基板X3を備えたPC(Personal Computer)、プリンタ、光ディスク装置、音楽再生装置、動画像再生装置等の任意の情報処理装置である。
検査システム1は、図1に示すように、検査対象物Xにおいて静電気対策がなされているかどうか検査する検査装置2、検査装置2が静電気対策の検査を行うための、検査対象物Xのプリント基板X3のCAD設計データや筐体X1のCAD設計データを記憶する設計データ記憶装置3、検査装置2が静電気対策の検査を行うための、CAD設計データに示されている部品の材料データを記憶する材料データ記憶装置4を備えている。なお、設計データ記憶装置3及び材料データ記憶装置4は、検査装置2に対して別個に構成されていても一体型として構成されていても良い。
図2は、検査装置2の機能ブロック図である。検査装置2は、一般的に用いられているPC等の情報処理装置であり、図2に示すように、データ設定部11、印加箇所抽出部12、静電気対策判定部13、入力制御部14、及び表示制御部15を備えていて、これらはバス16を介して相互に通信可能に接続されている。
データ設定部11は、設計データ記憶装置3から検査対象物Xの設計データを取得するとともに、材料データ記憶装置4から設計データに示されている各々の部品の材料データを取得する。データ設定部11は、プリント基板X3の設計データと筐体X1の設計データの双方を取得する。
また、データ設定部11は、設計データ記憶装置3から取得した設計データから、検査対象物Xに使用されている各々の部品を取得し、材料データ記憶装置4からこれらの部品の材料データを取得する。そしてデータ設定部11は、これらの各々の部品が金属構造物であるか否かを判断する。同様にデータ設定部11は、これらの各々の部品の塗布材の材料データを材料データ記憶装置4から取得し、これらの各々の部品が塗布材も含めて金属構造物であるか否かを判断する。
印加箇所抽出部12は、データ設定部11により取得された設計データから、静電気印加箇所を抽出する。この際、印加箇所抽出部12は、検査対象物Xの外側ケース(筐体)X1において所定値以上の開口面積をもった開口部X2を静電気印加箇所として抽出する。また印加箇所抽出部12は、ユーザにより入力された箇所も併せて静電気印加箇所とする。
静電気対策判定部13は、印加箇所抽出部12により抽出された静電気印加箇所からプリント基板X3や金属構造物までの最短直線距離を求めて、これらの距離に基づいて、検査対象物Xに静電気対策がなされているかどうかを判定する。さらに静電気対策判定部13は、静電気印加箇所からアースまでの静電気の経路にプリント基板X3が存在するか否かに基づいて、検査対象物Xに静電気対策がなされているかどうかを判定する。
入力制御部14は、マウス20やキーボード21に対する入力インタフェースを備えていて、入力装置から入力されたデータをデータ設定部11に伝送する。表示制御部15は、液晶ディスプレイ22に文書データや画像データを表示するための表示インタフェースを備えていて、データ設定部11や静電気対策判定部13の制御に基づいて液晶ディスプレイ22に対する表示処理を行う。
なお、検査装置2は、様々な演算処理や制御処理を行うCPU、CPUが処理を行う際の作業領域として処理に必要なデータを一時的に記憶するRAM、CPUが処理を行うための処理プログラムや処理に必要なデータが記憶されたHD(Hard Disk)を駆動するHDドライブを備えていて、データ設定部11、印加箇所抽出部12、及び静電気対策判定部13は、これらにより処理を行う。
設計データ記憶装置3は、データベース等の記憶装置であり、例えばCADシステム等を用いて作成されたCAD設計データを記憶する設計データ記憶部3aを備えている。設計データ記憶装置3は、検査装置2からの指示に基づいて、このCAD設計データを検査装置2に送信する。なお、設計データ記憶手段3は、設計データとして、検査対象物Xのプリント基板X3の設計データ及び筐体X1の設計データの双方を記憶している。
材料データ記憶装置4は、データベース等の記憶装置であり、設計データ記憶手段3に記憶されている設計データに示される各々の部品の材料データを記憶する材料データ記憶部4aを備えている。また材料データ記憶部4aには、設計データ記憶手段3に記憶されている設計データに示される各々の部品の塗料材やメッキ材、シール材等の塗布材の材料データも同様に記憶している。材料データ記憶装置4は、検査装置2からの指示に基づいて、この材料データを検査装置2に送信する。
プリント基板X3を備えたPC等の情報処理装置において、静電気が放熱用の穴や蓋類の隙間などから筐体X1内部に入ってきて、プリント基板X3に対して直接飛んでしまうと、LSIの動作の停止や破壊などの問題が発生しやすくなってしまう。この問題を回避するために、PC等の情報処理装置は、静電気が印加される可能性のある静電気印加箇所からプリント基板X3までの経路の途中に金属構造物を意図的に設けて、静電気がプリント基板X3を流れずに、その金属構造物からアースに流れるように構成されている。
検査装置2は、プリント基板X3を用いたPC等の情報処理装置に関する設計データを用いて、この検査対象物Xである情報処理装置において、プリント基板X3ではなく金属構造物に対して静電気が飛ぶように構成されていることによりプリント基板X3に静電気が飛ぶことが回避されているかどうかを判定する静電気対策判定処理を行う。検査装置2がこの静電気対策判定処理を行う際の手順について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように「ステップ」の語句を省略して説明する。
まずデータ設定部11は、設定データ記憶装置3から検査対象物Xの筐体X1のCAD設計データを取得する(S101)。またデータ設定部11は、設定データ記憶部3から検査対象物Xのプリント基板X3のCAD設計データを取得する(S103)。
データ設定部11は、S101またはS103にて取得した各々の部品に関する材料データを、材料データ記憶装置4から取得する(S105)。データ設定部11は、S101にて取得した筐体X1のCAD設計データやS103にて取得したプリント基板X3のCAD設計データから、部品を一つ抽出して取得する(S106)。例えば図4に示すような検査対象物Xに使用されている複数の部品(例えば部品1乃至部品6)のうちの一つを取得する。
データ設定部11は、S105にて取得した材料データに基づいて、S106にて取得した部品について金属であるか否かを判断する(S107)。S106にて取得した部品が金属であった場合(S107のYes)は、データ設定部11は、この部品を金属構造物であるとし、S106にて取得した部品と対応付けて金属構造物である旨を記憶する(S109)。例えば図5に示すように、部品を示す部品情報30aに対して、この部品の材料が金属であるか否かを示す材料情報30bが対応付けられて記憶される。材料情報30bは、例えば材料が金属であれば「○」、非金属であれば「×」で示され、S109においては材料が金属であることがわかっているので材料情報30bに「○」が対応付けられる。例えば図5では、「部品4」に材料情報「○」が対応付けられている。
また、S106にて取得した部品が金属でなかった場合(S107のNo)は、データ設定部11は、この部品を非金属構造物であるとし、S106にて取得した部品と対応付けて金属構造物である旨を記憶する(S111)。S111においては材料が金属ではないことがわかっているので材料情報30bに「×」が対応付けられる。例えば図5では、「部品1」に材料情報「×」が対応付けられている。
データ設定部11は、S105にて取得した材料データから、S106にて取得した部品の塗布材に関する材料データを取得する(S113)。部品に塗料やメッキなどの塗布材がある場合には、その導通性と塗布範囲を調べる必要がある。また、部品にシールがある場合にも同様にその導通性と貼付範囲を調べる必要がある。データ設定部11は、S113にて取得した材料データに基づいて、S106にて取得した部品の塗布材について金属であるか否かを判断する(S115)。
S106にて取得した部品の塗布材が金属であった場合(S115のYes)は、データ設定部11は、この部品の塗布材を金属構造物であるとし、S106にて取得した部品と対応付けて塗布材が金属構造物である旨を記憶する(S117)。例えば図5に示すように、部品を示す部品情報30aに対して、この部品の塗布材の材料が金属であるか否かを示す塗布材材料情報30cが対応付けられて記憶される。塗布材材料情報30cは、例えば材料が金属であれば「○」、非金属であれば「×」で示され、S117においては塗布材の材料が金属であることがわかっているので塗布材材料情報30cに「○」が対応付けられる。例えば図5では、「部品1」に塗布材材料情報「○」が対応付けられている。
また、S106にて取得した部品の塗布材が金属でなかった場合(S115のNo)は、データ設定部11は、この部品の塗布材を非金属構造物であるとし、S106にて取得した部品と対応付けて塗布材が金属構造物である旨を記憶する(S118)。S119においては材料が金属ではないことがわかっているので塗布材材料情報30cに「×」が対応付けられる。例えば図5では、「部品2」に塗布材材料情報「×」が対応付けられている。
データ設定部11は、未処理の部品があるか否かを判断する(S119)。すなわち、データ設定部11は、S101及びS103にて取得した設定データに含まれている全ての部品についてS106乃至S117(またはS119)の処理を行ったか否かを判断する。未処理の部品がある場合(S119のYes)は、S106に戻って未処理の部品を取得してS107乃至S119の処理を行う。
未処理の部品がない場合(S119のNo)、すなわちS101及びS103にて取得した設定データに含まれている全ての部品についてS106乃至S117(またはS119)の処理を行った場合は、データ設定部11はアースが指定されたか否かを判断する(S121)。アースとは、静電気を最終的に流しこませたい部品であり、例えば検査対象物Xの外側を覆う金属ケース(外側ケースX1)などである。アースの指定は、例えば、データ設定部11が液晶ディスプレイ22にアースの指定を促す旨の表示を行い、ユーザがマウス20やキーボード21等の入力手段を用いてアースを入力することにより行われる。アースが指定されていない場合(S121のNo)はデータ設定部11は指定されるまで待機する。
アースが指定された場合(S121のYes)は、データ設定部11は指定されたアースを設定する(S123)。そして次に印加箇所抽出部12は、静電気を印加する静電気印加箇所を設定する静電気印加箇所設定処理を行う(S125)。この印加箇所抽出部12が静電気印加箇所設定処理を行う際の手順について、図6に示すフローチャート、図7及び図8に示す説明図に基づいて説明する。
静電気印加箇所とは、各種I/F用に設けられている開口部、放熱用の開口部、筐体X1の勘合部などである。ここでは、一定値以上の面積をもつ開口部X2を静電気印加箇所として抽出することにする。まず印加箇所抽出部12は、外側ケースX1を取得する(S201)。外側ケース(筐体)X1は、図7に示すように、例えば筐体ベースと筐体ボードとを合わせることで構成されている。
印加箇所抽出部12は、S201にて取得した外部ケースの中心部に光源Yを設定する(S203)。そして印加箇所抽出部12は、この光源Yから、全方位的に光を照射する(S205)。
S201にて取得した外側ケースX1の外部には球状の光検出器Zが設定されている。印加箇所抽出部12は、この光検出器ZによりS205にて照射された光が検出されたか否かを判断する(S207)。図8に示すように、外側ケースX1に開口部X2があった場合、S205にて外側ケースX1の内部から照射された光が開口部X2を貫通して、外部に出射される。光検出器Zは、この外部に出射された光を検出する。
光が検出された場合(S207のYes)は、印加箇所抽出部12は、所定値以上の面積において光が検出された位置に基づいて静電気印加箇所を決定する(S209)。これにより、所定値以上の開口面積をもった開口部X2が静電気印加箇所として抽出される。
また、印加箇所抽出部12は、ユーザに対して静電気印加箇所の入力を促す(S211)。これは例えば、液晶ディスプレイ22に図4に示すような検査対象物Xの画像を表示することで行われ、ユーザがこの画像から、静電気印加箇所をマウス20やキーボード21を用いて静電気印加箇所を選択することにより、静電気印加箇所の入力がされる。
印加箇所抽出部12は、ユーザにより静電気印加箇所が入力されたか否かを判断する(S213)。静電気印加箇所が入力された場合(S213のYes)は、印加箇所抽出部12は、入力された箇所を静電気印加箇所として設定する(S215)。入力される箇所としては、例えば、キーボードや静電パッド等の入力装置、磁気ディスクや光ディスクの読取装置、液晶ディスプレイ等の表示装置等、ユーザが直接触れる可能性がある箇所が考えられる。
なお、S207にて光が検出されなかった(静電気印加箇所が抽出されなかった)場合、S213にて静電気印加箇所が必ず入力されるようにすると良い。また、静電気印加箇所が複数設定されていても良い。静電気印加箇所が複数設定された場合、各々の静電気印加箇所について静電気対策判定処理を行う。
次に、S201乃至S215の処理を行って静電気印加箇所が設定されると、静電気対策判定部13は、S209またはS215にて設定された静電気印加箇所からプリント基板X3までの距離(L1)を算出する(S127)。この時、静電気対策判定部13は、静電気印加箇所からプリント基板X3まで静電気が進むことを想定して直線での最短距離を算出する。
静電気対策判定部13は、同様に、S209またはS215にて設定された静電気印加箇所から金属構造物までの距離(L2)を算出する(S129)。この際、金属構造物は、S109またはS117にて金属構造物として部品情報30aに記憶した部品であり、静電気対策判定部13は、S209またはS125にて設定された静電気印加箇所から、部品情報30aに記憶されている金属構造物のうちの最も近い部品までについて、直線での最短距離を算出する。
静電気対策判定部13は、S127にて算出された静電気印加箇所からプリント基板X3までの距離L1が、S129にて算出された静電気印加箇所から金属構造物までの距離L2より大きいか否かを判断する(S131)。もし図9に示すように、静電気印加箇所から金属構造物よりもプリント基板X3の方が近い場合(L1≦L2)には、静電気がアースされずにプリント基板X3に達してしまう恐れがある。そのため、静電気印加箇所からプリント基板X3までの距離L1が、静電気印加箇所から金属構造物までの距離L2より大きくない場合(S131のNo)は、静電気対策判定部13は、静電気対策が不合格である(すなわちきちんとなされていない)と判定する(S133)。
静電気印加箇所からプリント基板X3までの距離L1が、静電気印加箇所から金属構造物までの距離L2より大きい場合(S131のYes)は、静電気対策判定部13は、金属構造物からS121にて指定されたアースまでの静電気の経路を抽出する(S135)。
静電気対策判定部13は、S135にて抽出した静電気の経路上にプリント基板X3が存在するか否かを判断する(S137)。もし図10に示すように、静電気印加箇所からアースまでの静電気の経路にプリント基板X3がある場合には、プリント基板X3に静電気が飛んだためにプリント基板X3が故障してしまう恐れがある。よってS135にて抽出した静電気の経路上にプリント基板X3が存在する場合(S137のYes)は、静電気対策判定部13は、静電気対策が不合格であると判定する(S133)。また図11に示すように、2次放電によりプリント基板X3に静電気が飛んでしまうケースも想定できる。この場合も静電気対策が不合格であると判定される。なお、2次放電を考慮して、S135にて金属構造物からアースまでの静電気の経路を抽出する必要がある。
なお、静電気印加箇所に最も近い位置にある金属構造物からアースまでの静電気の経路を抽出し、経路の途中におけるプリント基板X3の有無をチェックしているのは、静電気印加箇所から静電気が一旦金属構造物に飛んだとしても、再びプリント基板X3を通って静電気がアースへ流れて行くケースを見逃さないためである。また、2次放電によりプリント基板X3に静電気が飛んでしまうケースも考慮して、静電気印加箇所からアースまでの静電気の経路を抽出する必要がある。
S135にて抽出した静電気の経路上にプリント基板X3が存在しなかった場合(S137のNo)は、静電気が流れる経路にプリント基板X3が存在しないため、静電気対策判定部13は静電気対策が合格である(すなわちきちんとなされている)と判定する(S139)。この場合、静電気は、図12に示すように、例えば印加箇所Bから金属構造物である部品B、アースである筐体ベースの順に流れて、プリント基板X3に静電気が流れることはない。
最後に静電気対策判定部13は、S135にて抽出された静電気の経路やS133またはS139にて判定された判定結果を、液晶ディスプレイ22に表示する(S141)。静電気の経路の表示方法としては、例えば図13に示すように、検査対象物Xの構造を示す二次元画像または三次元画像35において、静電気印加箇所が静電ガン等で表示されるとともに、静電気の経路が矢印により表示される。これにより、ユーザは、検査対象物Xに静電気対策がなされているかどうかを視認することができる。
図14に、静電気対策がきちんとされているか否かの判定結果を示す判定結果情報40を示す。判定結果情報40は、静電気を印加する箇所を示す印加箇所情報40a、静電気の経路を示す経路情報40b、静電気の経路の距離を示す経路長情報40c、静電気対策が合格(○、きちんとなされている)か不合格(×、きちんのなされていない)かの判定結果を示す判定情報40dを含んでいる。
図14に示すように、印加箇所Aに静電気を印加した場合には、筐体ボード、プリント基板(PCB)X3、部品A、アースである筐体ベースの順に静電気が流れて、プリント基板X3が静電気の経路上に存在するため、判定は不合格(×)である。また、印加箇所Bに静電気を印加した場合は、部品B、アースである筐体ベースの順に静電気が流れて、プリント基板X3が静電気の経路上に存在しないため、判定は合格(○)である。
同様に、印加箇所C、及び印加箇所Dに静電気を印加した場合には、それぞれ部品C、部品D、部品E、アースである筐体ベース、及び部品F、アースである筐体ベースの順に静電気が流れて、プリント基板X3が静電気の経路上に存在しないため、判定は合格(○)である。印加箇所Eに静電気を印加した場合には、図10に示すように、部品G、プリント基板(PCB)X3、部品H、アースである筐体ベースの順に静電気が流れて、プリント基板X3が静電気の経路上に存在するため、判定は不合格(×)である。
このようにして検査装置2は、プリント基板X3の設計データ、筐体X1の設計データを取得し、これらの設計データに示されている各々の部品が金属構造物であるか否かを判断する。また検査装置2は、静電気印加箇所を抽出して、この静電気印加箇所からプリント基板X3までの最短直線距離、この静電気印加箇所から最も近い金属構造物までの最短直線距離に基づいて、検査対象物Xにおいて静電気対策がなされているかどうかを判定する。
また、検査装置2は静電気印加箇所を抽出するとともにアースを指定し、この静電気印加箇所からアースまでの静電気の経路を抽出して、この経路上にプリント基板X3が存在するか否かに基づいて、検査対象物Xにおいて静電気対策がなされているかどうかを判定する。
検査装置2が静電気印加箇所を抽出する際、外側ケースX1の内部の中心部に光源Yを置いて外側ケースX1の外部に光検出器Zを置くことにより、外側ケースX1における所定値以上の開口面積をもつ開口部X2を抽出し、これを静電気印加箇所とする。このようにして抽出された静電気印加箇所に加えて、ユーザにより指定された箇所を静電気印加箇所とすることにより、所定値以上の開口面積をもつ開口部X2以外の箇所についても静電気印加箇所とすることができる。
また、静電気印加箇所に最も近い金属構造物からアースまでの静電気の経路を抽出し、経路の途中におけるプリント基板X3の有無をチェックすることにより、静電気が一旦金属構造物に飛んだが再びプリント基板X3を通ってアースへ流れて行くケースや、2次放電によりプリント基板X3に静電気が飛んでしまうケースも含めて、静電気対策の判定を行うことができる。
さらに、静電気印加箇所からアースまでの二次元画像または三次元画像35を表示するとともに、静電気印加箇所を静電ガンなどで明示し、静電気印加箇所からアースまでの静電気の経路を矢印で表すことにより、ユーザが一目で静電気対策がちゃんとなされているかどうかを視認することができる。
本発明に係る検査装置2によると、プリント基板X3の設計データと筐体X1の設計データとを一つのツール読み込んで、静電気印加箇所やアースを指定することにより静電気の経路を抽出することで、プリント基板X3の設計データと筐体X1の設計データとを付き合わせずとも、容易に静電気対策を検査することが可能となる。
本発明に係る検査装置2として、装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず、同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても構わない。
本発明に係る検査装置が適用される検査システムのシステム構成図。 本発明に係る検査装置の機能ブロック図。 本発明に係る検査装置が静電気対策判定処理を行う際の手順を示すフローチャート。 本発明に係る検査装置が静電気対策判定処理を行う際の検査対象物Xを示す外観図。 材料情報を示すデータ構成図。 本発明に係る検査装置が静電印加箇所抽出処理を行う際の手順を示すフローチャート。 本発明に係る検査装置による静電気印加箇所設定処理を説明するための図。 本発明に係る検査装置による静電気印加箇所設定処理を説明するための図。 本発明に係る検査装置による静電気対策判定処理により不合格と判定される一例を示す図。 本発明に係る検査装置による静電気対策判定処理により不合格と判定される一例を示す図。 本発明に係る検査装置による静電気対策判定処理により不合格と判定される一例を示す図。 本発明に係る検査装置による静電気対策判定処理により合格と判定される一例を示す図。 本発明に係る検査装置による静電気対策判定処理の結果を検査対象物Xの三次元画像上に示した場合の画面図。 判定結果情報を示すデータ構成図。
符号の説明
1…検査システム,2…検査装置,3…設計データ記憶装置,4…材料データ記憶装置,11…データ設定部,12…印加箇所抽出部,13…静電気対策判定部,15…入力制御部,16…表示制御部,20…マウス,21…キーボード,22…液晶ディスプレイ,3a…設計データ記憶部,4a…材料データ記憶部,30…部品情報,35…静電気の経路の三次元画像,40…判定結果情報,X…検査対象物,X1…筐体(外側ケース),X2…開口部,X3…プリント基板,Y…光源,Z…光検出器。

Claims (9)

  1. 検査対象物の設計データ、及び材料データを取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された設計データ及び材料データから、前記検査対象物が金属構造物であるか否かを判断する材料判断手段と、
    前記データ取得手段により取得された設計データから静電気の印加箇所を抽出する印加箇所抽出手段と、
    前記印加箇所抽出手段により抽出された印加箇所から前記材料判断手段により金属構造物であると判断された前記検査対象物までの第1距離を算出する第1距離算出手段と、
    前記印加箇所抽出手段により抽出された印加箇所からプリント基板までの第2距離を算出する第2距離算出手段と、
    前記第1距離が、前記第2距離以上であるか否か比較する手段と、
    を備えたことを特徴とする検査装置。
  2. 設計データ及び材料データから、検査対象物が金属構造物であるか否かを判断する材料判断手段と、
    前記設計データから静電気の印加箇所を抽出する印加箇所抽出手段と、
    前記印加箇所から、金属構造物であると判断された前記検査対象物までの第1距離を算出する第1距離算出手段と、
    前記印加箇所からプリント基板までの第2距離を算出する第2距離算出手段と、
    前記第1距離と前記第2距離とを比較する手段と、
    を備えたことを特徴とする検査装置。
  3. 検査対象物である情報処理装置のプリント基板及び筐体の設計データ、及びこれらの設計データに示されている各部品の材料データを取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段により取得された設計データ及び材料データから、各々の部品が金属構造物であるか否かを判断する材料判断手段と、
    前記データ取得手段により取得された設計データから静電気の印加箇所を抽出する印加箇所抽出手段と、
    前記データ取得手段により取得された設計データに基づいてアースを設定するアース設定手段と、
    前記印加箇所抽出手段により抽出された印加箇所から、前記アース指定手段により指定されたアースまでの静電気の経路を抽出する経路抽出手段と、
    前記経路抽出手段により抽出された静電気の経路にプリント基板が存在する場合、この検査対象物についての検査結果が不合格であると判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする検査装置。
  4. 前記印加箇所抽出手段は、筐体における開口部の面積が所定値以上であった場合、この開口部を静電気の印加箇所とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 静電気印加箇所を入力する入力手段を備え、
    前記印加箇所抽出手段は、前記入力手段により入力された箇所を印加箇所とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 前記データ取得手段は、前記検査対象物の各々の部品の塗布材に関する材料データを取得し、
    前記材料判断手段は、さらに前記データ取得手段により取得された各々の部品の塗布材に関する材料データを用いて金属構造物であるか否かを判断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査装置。
  7. 前記経路抽出手段により抽出された経路を二次元画像または三次元画像として表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項記載の検査装置。
  8. 前記判定手段により判定された判定結果を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項記載の検査装置。
  9. 前記経路抽出手段は、2次放電を考慮して静電気の経路を抽出することを特徴とする請求項記載の検査装置。
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