JP4939069B2 - 墨壷 - Google Patents

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Description

本発明は、木工あるいは建築において、墨汁を付着させた糸を張設して線引きを行う墨壷に関する。
木工や建築における線引き作業で使用される墨壷の一種として、従来から、例えば下記の特許文献1に開示された構造のものが知られている。
実開平7−11284号公報
この墨壷は、ケース内の糸巻に巻かれた糸が、墨汁を沁み込ませた墨汁浸透部材が充填された墨室内を通って、ケースの一端に形成された糸繰り出し口から外部へ繰り出され、糸の先端に、この糸を線引き起点に止着するための糸止着具(かるこ)が繋着された構造を備える。糸巻には、これを糸の巻き取り方向へ回転させるための巻き取りばねが内蔵され、また、ケースには、墨汁タンクと、この墨汁タンクから墨汁浸透部材へ墨汁を補給するための手動ポンプが設けられている。
この墨壷による線引き作業においては、まず、かるこを相手材の線引き起点に止着してから、ケースを移動させることによって糸を引き出すと、引き出される糸には、墨汁浸透部材との接触によって墨汁が付着するので、この糸に適当なテンションを与えた状態で、線引き対象面に向けて手指ではじくことによって、直線状の墨線を転写することができる。また、墨汁浸透部材に沁み込ませた墨汁の量が少なくなったら、手動ポンプの操作によって、墨汁タンク内の墨汁を墨汁浸透部材へ補給する。
ところが、上記従来構造の墨壷によれば、墨汁タンクへ墨汁を補充する際に、その補充口から墨汁が溢れて、ケースの外部などが墨汁で汚れてしまうおそれがあり、この場合、汚してしまった部分の掃除や、ケースを洗う作業を余儀なくされていた。
また、糸の引き出し過程で墨汁を十分かつ均一に付着させるには、墨汁浸透部材に、含有可能量いっぱいに墨汁を補給する必要があるが、この場合、墨汁の補給当初は、糸への墨汁の付着量が多すぎて、必要以上に太い線引き線が転写されてしまい、墨汁の消費量が無駄に多くなってしまう問題がある。また、何度か線引き作業を繰り返すことによって、墨汁浸透部材の墨汁含有量が少なくなって来ると、糸への墨汁付着量が減少かつ不均一となるので、線引き線が薄くなるばかりでなく、線が斑になってしまいやすい。
更に、上記従来構造の墨壷によれば、新品における最初の使用時には、糸に十分な量の墨汁を付着させるために、糸の引き出し及び巻き戻しを何度か繰り返す必要があり、その作業が面倒であった。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題とするところは、墨汁の補充が容易で、しかも糸に任意の量の墨汁を均一に付着させることのできる墨壷を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る墨壷は、ケースと、このケースに回転可能に収納された糸巻と、この糸巻に巻装されケース外部への引き出しが可能であって先端に糸止着具が繋着された糸と、前記糸巻からの糸の引き出し・巻き戻し経路に充填された墨汁吸収体とを備え、墨汁が充填され、前記糸巻に巻装された糸に、加圧によって前記墨汁を供給可能なカセットボトルが、前記ケースに着脱可能に取り付けられ、前記ケースに、カセットボトルからの墨汁吐出口を開閉する開閉手段が設けられたものである。
なお、本書でいう「墨汁」とは、本来の墨汁に限らず、インクや塗料など、着色された液体をさすものである。
上記構成によれば、ケースに着脱可能に取り付けられたカセットボトルを手指で加圧することによって、このカセットボトル内の墨汁を、糸巻に巻装された糸に直接供給し、糸巻からの糸の引き出し過程で、この糸が墨汁吸収体に摺接することによって、墨汁の付着量が均される。そして、カセットボトルが空になったら、これをケースから取り外して、墨汁を補充してから再びカセットボトルを装填するか、又は別売の新たな墨汁入りカセットボトルと交換すれば良い。
また、開閉手段は、糸への墨汁の供給が不要なときに、カセットボトルの墨汁吐出口を密閉しておき、糸への墨汁の供給が必要なときに、カセットボトルの墨汁吐出口を開放することができるものである。
請求項2の発明に係る墨壷は、請求項1に記載の構成において、ケースにおけるカセットボトル装着部に、カセットボトルに対する加圧制限手段が設けられたものである。
この場合は、手指によるカセットボトルの加圧量が制限されるので、糸巻に巻装された糸への墨汁の供給量を容易に調整することができる。
請求項1の発明に係る墨壷によれば、糸巻に巻装された糸に墨汁を直接供給して、糸巻からの糸の引き出し過程で墨汁吸収体により墨汁の付着量を均すので、濃淡が均一で鮮明な線引き線を転写することができ、しかも墨汁の補充を、カセットボトルの交換によって容易迅速に行うことができると共に、墨汁タンクへ墨汁を補充する際に、ケース外部などを墨汁で汚損してしまうといった不具合を防止することができる。
また、糸への墨汁の供給が不要なときに過ってカセットボトルを押して不用意に墨汁を供給してしまったり、振動などによってカセットボトル内の墨汁が滴下してしまうのを防止することができる。
請求項2の発明に係る墨壷によれば、カセットボトルの加圧量、言い換えれば墨汁の1回当たりの供給量が制限されるので、線引きの濃度や墨汁の消費量を任意に調整することができる。
以下、本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る墨壷の斜視図、図2は正面図、図3は側面図、図4は背面図、図5は図2におけるV−V断面図、図6はカバーを開いた状態を示す斜視図、図7はばね芯と糸巻ホルダによるラチェット構造を示す断面図、図8はカセットボトルを示す斜視図、図9は本発明に係る墨壷の使用状態の一例を示す斜視図である。
図5及び図6に示されるように、本発明に係る墨壷は、ケース1と、このケース1内に回転可能に収納された糸巻2と、この糸巻2に巻装されケース1外部への引き出しが可能であって先端にかるこ7が繋着された糸3と、ばねチャージ部4と、糸巻2からの糸3の引き出し・巻き戻し経路に充填された墨汁吸収体5と、ケース1内に着脱可能に取り付けられ墨汁が充填されたカセットボトル6とを備える。なお、かるこ7は、請求項1に記載された糸止着具に相当する。
ケース1は、図1、図2及び図3に示されるように、正面形状が略長方形状を呈するケース本体11と、その一方の短辺側にヒンジ1aを介して取り付けられたカバー12と、ケース本体11におけるヒンジ1a側の端部に一方の長辺側に偏在して突設された円筒状の糸繰り出し口13と、ケース本体11におけるヒンジ1aと反対側の端部に第二のヒンジ1bを介して取り付けられた止め具14とを有する。すなわち、このケース1は、カバー12によって開閉可能であり、図1に示されるように、全体として、携帯電話器のような外観を呈する。
ケース本体11には、図6に示されるように、糸巻収納部11aと、糸巻2と糸繰り出し口13との間の糸3の引き出し・巻き戻し経路である墨汁吸収体収納部11bと、カセット装填部11cが形成され、糸巻2は、糸巻収納部11a内に、環状の糸巻ホルダ15によって保持されている。
カバー12におけるケース本体11との対向面には、ゴム状弾性材料からなるガスケット12aが一体に設けられており、カバー12におけるヒンジ1aと反対側の端部には、止め具14と係合可能な係合突起12bが突設されている。そして、ケース本体11とカバー12を、ヒンジ1aを介して互いに折り畳むことによりケース1を閉じて、係合突起12bを止め具14で係止した状態では、カバー12に設けられたガスケット12aが、ケース本体11の外周部に密接して、糸巻収納部11a、墨汁吸収体収納部11b、及びカセット装填部11cの外側をシールするようになっている。
糸巻2は、図5に示されるように、外周に糸3を巻回する糸巻本体21と、この糸巻本体21内に収納されて糸巻2を糸3の巻き取り回転方向に付勢する巻き取りばね22と、ケース本体11の外側に配置された巻き取りハンドル23とからなる。巻き取りハンドル23は円盤状を呈するものであって、手指で回転操作するための複数の指掛け凹部23aが形成されており、また、巻き取りハンドル23の軸心部は、ケース本体11に開設された軸孔に挿通され、糸巻本体21の軸心部に、ビス24を介して結合されており、前記軸孔と糸巻2の中心軸部との間は、ゴム状弾性材料からなるOリング25で密封されている。そしてこれらの部材からなる糸巻2は、糸巻ホルダ15を取り外し、ビス24を外すことによって、ケース本体11の糸巻収納部11aから取り出すことができる。
ばねチャージ部4は、糸巻2の糸巻本体21の内周に同心的かつ相対回転可能な状態に組み込まれたばね芯41と、糸巻ホルダ15の内周に回転自在に支持されると共にばね芯41の端部41aに円周方向に係合された円盤状のチャージハンドル42とを備え、糸巻2の糸巻本体21に収納された巻き取りばね22は、外周側の端部が糸巻本体21に固定されると共に、内周側の端部がばね芯41に固定されている。したがって、巻き取りばね22は、糸巻2とばね芯41の相対回転によって蓄勢又は弛緩するものである。
図7に示されるように、チャージハンドル42の外周面は爪車状に形成されていて、すなわち図7における反時計方向へ向けて深くなる斜面とその最深部から立ち上がる係止面とからなる係合凹部42aが、円周方向等間隔で形成されている。一方、糸巻ホルダ15の内周には、反時計方向へ向けて円弧状に延び、先端内周に前記係合凹部42aと掛合されるラチェット爪43が形成されている。そして、この爪車状のチャージハンドル42(係合凹部42a)とラチェット爪43によって、チャージハンドル42及びこれと円周方向に係合したばね芯41に対して、巻き取りばね22の蓄勢方向への回転(前記反時計方向への回転)のみを許容するラチェットを構成している。
墨汁吸収体5はスポンジ、綿(わた)あるいはフェルトなどからなるものである。糸巻2における糸巻本体21に巻回された糸3は、墨汁吸収体収納部11bを通って、この墨汁吸収体収納部11b内の墨汁吸収体5と接触しながら、糸繰り出し口13からケース1の外部へ導出されるようになっている。
カセットボトル6は、図5、図6及び図8に示されるように、円筒状の抽出口61aを有する合成樹脂製のボトル本体61と、前記抽出口61aに着脱可能に嵌着されたゴム状弾性材料製の吐出ノズル62とからなる。ボトル本体61は、ケース本体11におけるカセット装填部11cに嵌合状態に装填される略直方体状に形成されていて、その上面には、ドーム状の膨出部61bが形成されており、この膨出部61bは、手指で加圧することによって容易に凹み、かつ所要の弾性復元力を有する。また、このカセットボトル6は、カセット装填部11cに装填された状態では、吐出ノズル62が、糸巻2の糸巻本体21の外周面と対向するようになっている。
図5に示されるように、ケース本体11には、カセット装填部11cに装填されたカセットボトル6の吐出ノズル62と当接される支持突起11dが突設される一方、カバー12には、前記支持突起11dと対応する位置に押圧突起12cが突設されている。そして、ケース本体11とカバー12を、ヒンジ1aを介して互いに折り畳むことによりケース1を閉じて、係合突起12bを止め具14で係止した状態では、カセットボトル6の吐出ノズル62は支持突起11dと押圧突起12cの間で挟圧されることにより、墨汁吐出口62a(図8参照)がつぶれて閉塞されるようになっている。すなわち、支持突起11d及び押圧突起12cは、請求項1に記載の開閉手段に相当するものである。
糸3の先端に繋着されたかるこ7は、ケース1の糸繰り出し口13に半挿入状態に係止することができる。
かるこ7は、図1に示されるように、合成樹脂製の柄71と、この柄71にインサート成形によって基部が埋設状態に固定された金属製の針72と、柄71に対して着脱可能に設けられると共に針72の外周を包囲するように配置された合成樹脂製の保護材73とからなり、糸3を完全に糸巻本体21に巻き取った状態において、保護材73及びその内周の針72が、糸繰り出し口13に挿入された状態に係止されるようになっている。なお、保護材73は、針72が作業者の手などに突き刺さるといった危険性を最小限に抑えるためのもので、針72の長手方向に対して伸縮自在なばね部73aと、その先端に形成されると共に不図示の金属環が一体的に設けられた押え環73bからなり、糸3の先端3aは、保護材73の内周を通って柄71に繋着されている。
上述の構成を備える墨壷を用いて線引きを行う場合は、まず糸巻2の糸巻本体21に巻装された糸3に、適量の墨汁を供給し、付着させておく。この墨汁供給を行うには、ケース本体11に設けられた止め具14をカバー12の係合突起12bから外して、図6に示されるようにケース1を開き(カバー12をケース本体11から開き)、カセットボトル6におけるボトル本体61のドーム状膨出部61bを手指で押せば良い。
すなわち、ケース1を開くことによって、支持突起11dと押圧突起12cによる吐出ノズル62の挟圧が解除され、墨汁吐出口62aが開放されるので、膨出部61bを手指で押すことにより、ボトル本体61内の墨汁が吐出ノズル62から吐出される。このとき、実質的には膨出部61bのみが凹むので、墨汁の吐出量の調整が容易である。吐出された墨汁は、糸巻本体21に幾重にも巻装された糸3へ供給され、毛細管現象によってこの糸3の全体に行きわたる。
なお、上述の墨汁供給の際には、吐出ノズル62が糸巻本体21の真上に位置させ、糸巻本体21に巻かれた糸3へ、その上側から墨汁を吐出することが望ましい。
墨汁供給後は、ケース1を折り畳んで(閉じて)、カバー12の係合突起12bを止め具14で係止する。この状態ではケース本体11とカバー12の間がガスケット12aによって密封され、ケース本体11と糸巻2の中心軸部との間もOリング25で密封されているので、ケース1内からの墨汁の漏れが防止される。また、カセットボトル6の吐出ノズル62も、支持突起11dと押圧突起12cの間で挟圧されて墨汁吐出口62aが閉塞されるので、ボトル本体61内の墨汁が、振動などによって不用意に吐出されることはない。
次に、図9に示されるように、かるこ7の針72を、相手材(木材)Wの表面における線引きの一方の起点に刺し込む。このとき、針72が相手材Wに刺し込まれるのに伴って保護材73のばね部73aが圧縮され、その圧縮反力によって、保護材73の先端の押え環73bが、糸3を相手材Wに押し付ける。押え環73bは、不図示の金属環が一体的に設けられているので、糸3との摩擦による押え環73bの合成樹脂部分の摩耗を防止することができ、保護材73が圧縮される際に針72が押え環73bに刺さってしまうのを防止することができる。
次に、ケース1を線引きの他方の起点へ向けて移動させると、ケース1内の糸巻2の回転を伴いながら、その糸巻本体21に巻かれた糸3が、ケース1の移動距離分だけ繰り出されて行く。この糸3は、墨汁吸収体収納部11bを通って繰り出される過程で、この墨汁吸収体収納部11b内の墨汁吸収体5に摺接するので、糸3に付着した墨汁のムラが均され、均一に墨汁が付着した状態となる。また、糸巻本体21に巻かれた糸3に墨汁を直接供給し、その付着状態を、糸巻2からの糸3の引き出し過程で、この墨汁吸収体5に摺接することによって均すものであるため、新品における最初の使用時であっても、糸3の引き出し及び巻き戻しを何度か繰り返すことによって墨汁を付着させる作業は不要である。
また、糸3の繰り出しに伴って、糸巻本体21が糸3の繰り出し方向へ回転されるのに対し、同方向へのばね芯41の回転は、爪車状のチャージハンドル42(係合凹部42a)と、糸巻ホルダ15に形成されたラチェット爪43の掛合によって阻止されるので、巻き取りばね22が糸巻本体21の回転に伴ってばね芯41に巻き込まれ、蓄勢されて行く。
ケース1を線引きの他方の起点まで移動させたら、このケース1の糸繰り出し口13の先端で糸3を相手材Wに押止することによって、糸3をかるこ7との間に張設し、この糸3を、相手材Wの表面に向けて指ではじいて打ち付けることによって、直線状の墨線を転写することができる。このとき、糸3には墨汁が過不足なく均一に付着しているので、必要以上に太く、あるいは、薄く斑らな線になったりせず、明瞭な線引き線を得ることができる。
線引き作業終了後は、かるこ7を相手材Wから引き抜けば、糸3の繰り出し過程で蓄勢された巻き取りばね22の弛緩動作によって、糸巻2が巻き取り方向に回転するため、糸3は、かるこ7が糸繰り出し口13に半収納状態に係止されるまで、糸巻本体21に自動的に巻き取られる。このとき、かるこ7の針72が相手材Wから抜けた時点で直ちに、それまで圧縮されていた保護材73のばね部73aが復元動作してその先端の押え環73bが針72の尖端近傍まで移動し、保護材73からの針72の突出長さが制限されるので、かるこ7が糸巻2への糸3の巻き取りによって作業者へ向けて移動して来るのに伴う危険性を軽微に抑えることができる。
なお、ケース1を開いてカセットボトル6の膨出部61bを手指で押すことによる墨汁供給作業は、相手材Wへ転写される墨線の濃度を考慮して、必要に応じて行えば良い。そして、カセットボトル6内の墨汁を使いきったら、ケース1を開いて、空のカセットボトル6をケース本体11のカセット装填部11cから取り外し、更にボトル本体61から吐出ノズル62を取り外して、抽出口61aからボトル本体61へ、不図示の墨汁容器の墨汁を充填し、抽出口61aに再び吐出ノズル62を取り付けた状態で、カセット装填部11cへ装填すれば良い。
また、予め墨汁が充填された状態で提供される新しいカセットボトル6と交換するようにしても良い。この場合は、例えば吐出ノズル62の先端が閉塞していると共に、手指で容易に破断可能な溝などを有する形状としておき、カセット装填部11cへの装填時に、先端部分を破断することにより吐出ノズル62を開口させるようにしても良い。このようにすれば、墨汁を補充する場合のように、墨汁を入れ過ぎて墨汁が溢れて、ケースや手指を汚してしまうようなことはない。
図10は、本発明に係る墨壷の好ましい他の形態を示す要部断面図、図11は同じく要部斜視図である。
すなわち、この形態においては、カセットボトル6のボトル本体61がボトル状に成形されており、不図示のケース本体におけるカセット装填部に、このカセット装填部に立設された互いに平行な一対の挟持板16,16に胴部61cが挟持された状態で、着脱可能に装填されるようになっている。一方、図10に示されるように、ゴム状弾性材料で成形された吐出ノズル62は、キャップ状基部62bがノズル支持部材17によって前記ケース本体に固定されており、墨汁吐出口62aが糸巻本体21の外周へ向けて延びている。そして、挟持板16,16間に装填されるボトル本体61の円筒状の抽出口61aが、前記キャップ状基部62bの内周に密嵌されるようになっている。
挟持板16,16は、ボトル本体61の保持手段であると共に、ボトル本体61の胴部61cを手指で押す際の加圧量を制限するストッパとして機能するもので、すなわち、請求項2に記載された加圧制限手段に相当するものである。詳しくは、挟持板16,16の上面は緩やかな凹み16a,16aをなしており、この凹み16a,16aの高さhは、装填されたボトル本体61の胴部61cの直径よりも僅かに小さいものとなっている。
図11に示されるように、ボトル本体61における抽出口61aの先端外周面にはネジ溝が形成されており、挟持板16,16への未装填状態では、ボトル本体61の抽出口61aが、前記ネジ溝に螺合されるキャップ63によって密栓されている。したがって、ボトル本体61の装填に際しては、キャップ63は取り外される。
なお、その他の部分は、基本的には、先に説明した形態のものと同様に構成することができる。
この形態においても同様に、糸巻2の糸巻本体21に巻装された糸3に、予め適量の墨汁を供給し、付着させておく。この場合はまずケースを開き、カセットボトル6におけるボトル本体61の胴部61cを手指で押せば良い。すなわち、ケースを開くことによって、支持突起11dと押圧突起12cによる吐出ノズル62の挟圧が解除されて、墨汁吐出口62aが開放されるので、ボトル本体61の胴部61cを手指で押すことにより、ボトル本体61内の墨汁が吐出ノズル62から吐出される。このとき、手指による胴部61cの加圧は挟持板16,16の上面によって制限されるので、大量の墨汁が吐出されるのを防止することができ、吐出量の調整が容易である。吐出された墨汁は、糸巻本体21に幾重にも巻装された糸3へ供給され、毛細管現象によってこの糸3の全体に行きわたる。
そして、カセットボトル6内の墨汁を使いきったら、ケースを開いて、空のカセットボトル6をカセット装填部の挟持板16,16間から取り外し、新しいカセットボトル6と交換すれば良い。したがって、ケースに形成された墨汁タンクへ墨汁を補充する場合のように、墨汁を入れ過ぎて墨汁が溢れて、ケースや手指を汚してしまうようなことはない。
なお、上述した実施の形態では、ケース1が携帯電話状の外観を呈するものとなっているが、本発明は、このような構造に限定されるものではない。また、カセットボトル6内に充填された墨汁は、先に説明したように、本来の墨汁に限らず、インクや塗料など、他の着色液体であっても良い。
また、上述した実施の形態においては、カセットボトルとして、加圧により墨汁を吐出するポンプ手段を有するものを採用することができる。ポンプ手段としては、例えば押圧片を手指で押すことによって空圧シリンダ内のピストンの移動でボトル内を加圧し、この加圧によって、ボトルに充填された墨汁を、ボトル内に挿入されたパイプを介してノズルへ送り、糸巻に巻装された糸へ墨汁を吐出するものが考えられる。
あるいは、ポンプ手段の他の例としてはベルヌーイの定理を利用したもの、例えば香水噴霧器のように、手指で押すことによって加圧されて圧縮空気を噴射する空気ポンプと、その空気流による圧力低下によって、ボトル内に挿入されたパイプを介して墨汁を吸い上げ、スプレーノズルから、前記圧縮空気と共にミスト状の墨汁を糸巻に巻装された糸へ噴射するものが考えられる。
いずれの場合も、機構上、ピストンの移動量や空気ポンプの圧縮変形量が制限されているため、糸巻に巻装された糸へ、所望の量の墨汁を供給することが可能で、しかも、押圧片によりボトル内を加圧するか、空気ポンプを加圧しない限り、墨汁がケース内へ不用意に漏出するようなことがない。
本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を示す正面図である。 本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を示す側面図である。 本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を示す背面図である。 図2におけるV−V断面図である。 本発明に係る墨壷の好ましい実施の形態を、ケースのカバーを開いた状態を示す斜視図である。 ばね芯と糸巻ホルダによるラチェット構造を示す断面図である。 カセットボトルを示す斜視図である。 本発明に係る墨壷の使用状態の一例を示す斜視図である。 本発明に係る墨壷の好ましい他の形態を示す要部断面図である。 本発明に係る墨壷の好ましい他の形態を示す要部斜視図である。
符号の説明
1 ケース
11 ケース本体
11b 墨汁吸収体収納部(引き出し・巻き戻し経路)
11c カセット装填部
11d 支持突起(開閉手段)
12 カバー
12c 押圧突起(開閉手段)
13 糸繰り出し口
14 止め具
15 糸巻ホルダ
16 挟持板(加圧制限手段)
2 糸巻
3 糸
4 ばねチャージ部
5 墨汁吸収体
6 カセットボトル
61 ボトル本体
61b 膨出部
62 吐出ノズル
62a 墨汁吐出口
7 かるこ(糸止着具)

Claims (2)

  1. ケースと、このケースに回転可能に収納された糸巻と、この糸巻に巻装されケース外部への引き出しが可能であって先端に糸止着具が繋着された糸と、前記糸巻からの糸の引き出し・巻き戻し経路に充填された墨汁吸収体とを備え、墨汁が充填され、前記糸巻に巻装された糸に、加圧によって前記墨汁を供給可能なカセットボトルが、前記ケースに着脱可能に取り付けられ、前記ケースに、カセットボトルからの墨汁吐出口を開閉する開閉手段が設けられたことを特徴とする墨壷。
  2. ケースにおけるカセットボトル装着部に、カセットボトルに対する加圧制限手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の墨壷。
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