JP4937480B2 - ヘッドボックス制御のための方法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、概略的に抄紙機の制御に関する。より具体的には、抄紙機移行のためのシートの坪量および水分をモデル化および制御することに関する。本発明は、抄紙機の制御に一般的に適用できるものであるが、ここではそのような抄紙機においてグレード変更のための制御に関連して記載するもので、これは本発明の適用に特に適しており、かつ、最初に用いられたものである。
【0002】
多くの製紙業者は、グレード変更をより頻繁に、迅速に、更に円滑に行い、紙の生産を市場の需要により良く適応させたいと欲している。グレード変更は一般に、シートの坪量、水分レベル、繊維組成、色、灰分レベル、他の多くの紙特性の変更が含まれる。紙特性を1つの製品グレードから他の製品グレードへ変更することは通常、ウエットエンド貯蔵製剤の化学添加剤の変更、貯蔵フローの変更、抄紙機速度の変更、ヘッドボックス・セッテングの変更、スチーム圧の変更、および他のプロセス変数の変更を要する。これらの因子のそれぞれが異なる動態を生じさせ、移行の間に異なる輸送遅延を生じさせるから、抄紙機が新たな定常状態に落ち着くまでに長時間を要し、さもなくば、紙シートはこの変更の間に破れることになる。グレード変更の間に製造された紙は通常、紙のいずれのグレードの仕様にも合致することがなく、売り物にならない“ブローク”と呼ばれるものとなる。従って、より円滑なグレード変更(すなわちシートの破れを防止し、ブロークを減少すること)は、抄紙機の生産性を確実に増大させるものであり、これは特に、頻繁なグレード変更を行う抄紙機の場合に当て嵌まる。
【0003】
抄紙機のグレード変更の調査の結果、このグレード変更に関連する問題は性質的に非常に複雑であることが判明している。グレード変更の幾つかの問題は抄紙機の特性そのものに関係する。他のものは、操業技術およびオペレータの異なるアプローチに関係している。これに関連する抄紙機の最も一般的な制限は、抄紙機の速度又はスチーム圧、すなわち、抄紙機の乾燥能力又はこれら双方である。抄紙機の速度制限又はのろい乾燥応答性は、迅速なグレード変更を達成することに関して、主な制限因子であると思われる。しばしば、ウエト・エンド能又は素材供給も制限因子となり得る。加圧ヘッドボックスおよび長網抄紙機ワイヤーを備えた抄紙機において、ヘッドボックスおよびドライライン動態の応答性は、グレード変更の履行にとってしばしば非常に重要となる。
【0004】
典型的には、抄紙機オペレータの経験および知識がグレード変更を行う際に重要な役割を果たす。プロセスについての知識又は操作上の経験に不足するオペレータは纏りのない順序で必要な変更を行ったり、次の調整を行う前に前の結果、応答を待つなどの傾向を示すであろう。プロセス動態および搬送遅延タイミングが、このような変更において全く同期化し得ないものであるから、プロセスが一連の望まない動揺を経ることになるであろう。最悪の場合は、シートの破損が生じ、生産が中断されることになる。手動による修正操作の試みは、グレード変更操作を遅らせ、問題を修正するよりは不規則なグレード変更を生じさせることになる。経験豊富なオペレータでも、それぞれのオペレータが、同じグレード変更を、異なるセッテング、異なる履行順序、異なる調整で移行を通して実行することが一般に行われる。従って、良く組織立てられ、抄紙機の全てのオペレータにより首尾一貫して使用することができるグレード変更のための標準的な操作手法についての必要性が求められている。シートの坪量および水分についてのヘッドボックスの過渡的応答の新規なモデル化および制御が、抄紙機制御を著しく改善させ、グレード変更についてのそのような標準的操作手順のベースとして役立つものと本発明者は確信するものである。
【0005】
シートの坪量および水分についてのヘッドボックスの過渡的ずれについての本発明の新規なモデル化および制御により、例えばグレード変更および速度変更の間における抄紙機の性能を著しく向上させことができる。本出願人は、ヘッドボックスの過渡的応答を、時定数と無駄時間(dead time)遅延の2つのセットの組合せとしてモデル化した。その1つのセットは、迅速な応答動態、迅速なモードの水分および過渡現象による、より短い遅延を表し、他方は、より緩慢な応答動態、緩慢なモードの水分および過渡現象により、より長い遅延をモデル化した。この迅速および緩慢なモードの組合せは、抄紙機移行の間において、ヘッドボックス変更により生じた量および水分の過渡的ずれを制御するためのベースとなる。この動態および遅延時間モデルは抄紙機の紙料バルブの操作のために決定され、この紙料バルブは、紙料バルブ動態モデルおよびヘッドボックスの過渡モデルに従って制御され、製造される紙のウェブにおけるヘッドボックス変更から生じた量および水分変化が補償されることになる。
【0006】
本発明は一般に抄紙機の制御に適用できるが、ここではグレード変更をするための制御を参照して説明する。すなわち、紙の第1のグレードから第2のグレードへ機械を変更させる場合について説明するが、これは本発明の適用に特に適しており、かつ、最初に用いられたものである。抄紙機の動態分析から、異なる機械変数の動態を、特定の方法により制御することにより、抄紙機のグレード変更の間において互いに補償し得ることが本発明者により見出された。多数のプロセス動態およびプロセス変数がモニターされたが、ここでは、グレード変更移行の間において主に関係し、有効な変数を参照して本発明を説明する。これらの変数としては、紙料の流れ、ドライヤー・スチーム圧、機械速度、ヘッドボックス液体レベル、およびヘッドボックスの全水面差(トータルヘッド)のが含まれる。他の変数の制御も自動化されたグレード変更操作に使用することも考えられるが、ここに記載された変数は主たる影響を及ぼすものであり、それ故、本発明を用いた自動化グレード変更を可能にするものとしてここに記載する。
【0007】
データ記録操作はプロセスデータを自動的に記録するためのものである。つまり、2つ型のデータ記録が履行される。第1のデータ記録機は定常状態のデータを記録し、第2のデータ記録機はグレード変更移行の間において動的データを記録する。理想的には、特定のグレードについての各プロセス変数の定常状態データを、シートの破れ、寸法不良、センサー故障などの主な混乱を除いた全グレード運転期間に亘るプロセス変数の平均として計算する。データ記録操作は抄紙機を各グレードで操作されたときの運転平均および変化性(標準偏差)を計算する。グレード名、グレード期間、開始時間も全てのプロセス変数と共に収集される。同一グレードの紙を製造するため同様の条件下で抄紙機を操作できることを仮定すれば、過去の定常状態プロセスデータは、新規なグレードのための良好な概略的操作変数設定を作成するのに役立つものと考えられる。新規なグレードのための操作条件を既知のデータに基づいて推定するため、種々のモデルが定常状態変数から確立される。定常状態のモデル化については後述する。
【0008】
第2のデータ記録機はグレード変更移行の間においてプロセス変数を記録するようになっている。すなわち、第2のデータ記録機は数秒毎にプロセス変数を捕捉し、蓄積するようになっている。この第2のデータ記録機はグレード変更が成されるや否や直ちに活動されるようになっている。
【0009】
グレード変更移行の間において最も一般的な現象の1つは、坪量および水分の不規則な変化である。一般に、坪量および水分はグレード変更の開始直後に急激に変化し、フィードバック制御ループが過渡的偏差の後を追うようにしていない限り、それらの新規な定常状態レベルに徐々に近づくことになる。もし、フィードバック制御ループがグレード変更の間に過渡的偏差の後を追うようになっていると、フィードバック制御が間違った方向に導かれ、望ましくないプロセス変数を更に誘起させることになる。このような不規則なプロセスの変化はドライヤーセクションで生じる搬送現象と関係するものと思われていた。抄紙機の速度変化の結果生じる不均一な乾燥は、移行の間において水分の錯乱を生じさせるものと一般に信じられていた。しかし、本発明者が抄紙機について行った実験的テストの結果、ヘッドボックスの全水面差(トータルヘッド)のの動態がこの種のプロセス錯乱の主な原因であることが認められた。
【0010】
このようなプロセス錯乱を減少させる新たな方策は、紙料の流れを変えることであり、それにより全水面差(トータルヘッド)(total head)および機械の速度変化による影響を補償しようとするものである。この特異なアプローチにより、抄紙機におけるグレード変更を安定化させるための主な改善がなされた。すなわち、本発明は抄紙機のウエットエンドで発生する過渡的坪量および水分のずれのモデル化および制御に特に焦点を当てるものである。
【0011】
全水面差(トータルヘッド)の変化からもたらされるウエットエンド坪量および水分移行のずれのモデル化および制御は本発明の重要な要素である。ヘッドボックス制御は一般に、全水面差(トータルヘッド)、レベルおよびドライラインの制御からなる(勿論、液圧ヘッドボックスのためのレベル制御はない)。全水面差(トータルヘッド)の制御は、組成および繊維配向などの所望の紙の特性を達成するのに重要な特定のジェット−ワイヤー速度比(ラッシュ−ドラグ(rush-drag)速度差)の目標を維持するために、抄紙機の速度により殆ど駆動される。レベルの制御は、十分な混合のためヘッドボックス中の所望の液体レベルを維持するもので、必要なヘッドボックス圧を与えるものである。ドライラインの制御は、ドレーンへの正しい距離のため、ワイヤー上にパルプスラリーを維持させる。定常状態操作の間、これらの制御ループが特定のセッテングに維持されているとき、それらの動的操作の衝撃が生じることはない。しかし、グレード変更移行の間、特に機械速度の変更の間、これらの制御ループの過渡的応答がグレード変更又は速度変更移行に対する主な移行のずれを生じさせる。
【0012】
全水面差(トータルヘッド)についての工程変更テスト(バンプテストとしても知られている)により、図1A-1Hに示すような坪量および水分についての過渡的応答が認められた。このバンプテストの結果は全水面差(トータルヘッド)の変更が坪量および水分の双方の過渡的ずれを短時間、すなわち7−8分程度生じさせたことを示している(図1Eおよび1F参照)。全水面差(トータルヘッド)についての工程変更の結果として、最終的定常状態の変化は生じない。この移行動態が、多くのグレード変更において見られるプロセス混乱の主な原因であることが判明した。
【0013】
図1Eおよび1Fに示されている坪量および水分の双方の過渡的応答は、単純な一次時定数および不産時間でモデル化することはできない。本発明では、そのような過渡的応答を動態の2つのセットの組合せ、すなわち、すなわち図2に示すような速いモード102および遅いモード104、としてモデル化する。速いモードは、より短い遅延と迅速な応答動態によりモデル化し、遅いモードは、より長い遅延と、より遅い応答動態で表される。これらの2つのモードは図2に見ることができ、この図2は図1Eと同様であるが、より大きい縮尺で示されている。これらの2つの応答モードは同一の大きさの定常状態利得を有するが、符号が反対である。すなわち、定常状態において、全水面差(トータルヘッド)の変更からの最終的衝撃はゼロである。このモデルはヘッドボックスの過渡的動向を非常に良く説明している。
【0014】
全水面差(トータルヘッド)h(s)に対する変更のための坪量w(s)および水分m(s)の双方の過渡的応答モデルGh w(s)およびGh (s)は以下のように表すことができる。
【0015】
【数5】
Figure 0004937480
【0016】
ここで、gh wおよびgh はそれぞれ全水面差(トータルヘッド)の変更(h)に関する坪量(w)および水分(m)の利得である。本明細書全体に亘って記した符号表示は下付きの制御変数および上付きの応答変数を示しており、これは上記に定義した利得、gh wおよびgh と一致している。Thdは全水面差(トータルヘッド)の変更(h)との関連での速度依存搬送遅延(d)である。Th1およびτh1は、より速い応答モードの純粋遅延および時定数である。Th2およびτh2は、より遅い応答モードの純粋遅延および時定数である。これら全てのパラメータは全水面差バンプテストから特定する必要がある。ヘッドボックスの全水面差(トータルヘッド)のバンプテストについて注意すべきことは、全水面差(トータルヘッド)のについてバンプテストを行っている間において、坪量、水分、機械速度、ラッシュ/ドラッグ、およびスライス(もし存在すれば)のフィードバック制御ループを手動制御モードにしておかなければならないことである。
【0017】
全水面差(トータルヘッド)の変更により生じた坪量および水分の過渡的ずれを制御するため、本発明のグレード変更移行制御では、紙料の流れ、スチーム圧、機械速度などの他の制御変数の動的応答を必要とする。このような制御変数について行われるバンプテストによりプロセスの完全な動的応答が提供されることになる。
【0018】
本発明の1態様として、紙料の流れの変更についての坪量および水分応答は次のようにモデル化することができる。
【0019】
【数6】
Figure 0004937480
【0020】
同様に、機械速度変更についての直接的坪量および水分応答は次のようにモデル化することができる。
【0021】
【数7】
Figure 0004937480
【0022】
更に、スチーム圧変更についての水分応答は次のようにモデル化することができる。
【0023】
【数8】
Figure 0004937480
【0024】
以上の式で、u,vおよびpはそれぞれ紙料の流れ、機械速度およびスチーム圧の変化を示すものである。
【0025】
一纏めにすると、抄紙きの完全な動的モデルは以下のように表すことができる。
【0026】
【数9】
Figure 0004937480
【0027】
または、
【0028】
【数10】
Figure 0004937480
【0029】
ここで、w(s)は、乾量の変化(gsm又はlb/連)である。
m(s)は、水分の変化(%)である。
j(s)は、ジェット-ワイヤー速度比又は差の変化である。
u(s)は、紙料の流れの変化(lpm又はgym)である。
p(s)は、スチーム圧の変化(psi又はpa)である。
h(s)は、ヘッドボックス内の全水面差(トータルヘッド)の変化(m又はin)である。
v(s)は、機械速度の変化(m/分又はフィート/分)である。
更に、
【0030】
【数11】
Figure 0004937480
【0031】
一般的な抄紙機について、上記パラメータの幾つかは全面的に独立したものではない。以下の条件が通常当てはまる。
【0032】
τu w=τu m=τu
Tu w=Tu m=Tu
Th1<Th2
および
【0033】
【数12】
Figure 0004937480
【0034】
すなわち、
Gu wGh m−Gu Gh w=0 (12)
【0035】
流速に対しバルブ位置の非線形の結果、機械方向(MD)制御動作に不一致を生じさせた。なぜならば、坪量応答利得はグレードの相違により可なり変動するからである。この非線形はバルブの特性曲線の基づくルックアップ・テーブル(照合表)を加えることにより修正される。この照合表を加えた後、この表から推測される紙料流量に基づいて制御が成される。この流量は表示のためバルブ位置に変換され、オペレータによりなされるバルブ位置変更は同一の照合表に基づいて紙料流量に変換される。紙料バルブにおける非線形の修正により、グレード変更を成功裏に行うことが可能となるだけでなく、グレード(on-grade)調節のための機械方向(MD)坪量制御を直接的に改善することができる。
【0036】
本発明のグレード変更移行制御方式は主に2つの領域に向けられている。すなわち、過渡的ずれの制御および定常状態のモデル化である。移行適合の履行が全水面差(トータルヘッド)の制御、速度変更調整およびグレード変更調整に対し行われる。定常状態のモデル化の目標は、抄紙機の過去のグレードデータに基づいて新規なグレードのための現実的操業条件のセットを得ることである。抄紙機により作られた種々のグレードの過去のデータを集めることにより、グレード変更モデルが作られ、それにより機械の操業条件と目標グレードとの間の関係が明確にされる。これらのモデルを用い、本発明は新規なグレードを作成するために必要な操業条件を提示する。過去のデータを利用することにより、静的グレード変更データに適合する最小二乗法に基づく新規なスチーム圧モデルを得ることができる。
【0037】
異なるグレード移行のための静的スチーム圧変更は以下の式により計算することができる。
【0038】
【数13】
Figure 0004937480
【0039】
ここで、g 、gu およびg は、夫々スチーム圧、紙料の流れ、および機械速度に関する水分(m)利得であり、gu wおよびg wは、夫々紙料の流れ、および機械速度に関する坪量(w)の利得である。パラメータ、g 、gu およびg のための最小二乗評価は式(13)を再整理することにより達成することができる。その結果は以下のようになる。
【0040】
【数14】
Figure 0004937480
【0041】
これは、3つの回帰係数、c、cおよびcを含み、これらは以下のように定義することができる。
【0042】
【数15】
Figure 0004937480
【0043】
最小二乗法による誤差回帰により係数、g 、gu およびg が得られる。この誤差回帰はgu wおよびg wを見積もることをいとするものではない。むしろ、これらパラメータは抄紙機上の繊維材料の物理的バランスから計算される。式(15)に識別されているパラメータ、g 、gu およびg は調節制御に使用されているものとは異なり、これらは新規なグレードのための必要なスチームレベルを提示するために使用される。
【0044】
ヘッドボックスおよび紙料流れの応答の動態に基づいて、全水面差(トータルヘッド)の変更により生じた移行ずれを、紙料流量の適当な変更により効果的に除去することができる。もし、w(s)が全水面差(トータルヘッド)の変更h(s)により誘起された乾量応答であるとすると、wu(s)は紙料流れの調節u(s)から補償された乾量応答である。その結果、w(s)およびwu(s)は以下のようになる。
【0045】
【数16】
Figure 0004937480
【0046】
移行補償の目標は、w(s)+wu(s)=0とすることである。すなわち、
(s)+wu(s)=G w(s)h(s)+ Gu w(s)uh(s)=0、又は、
【0047】
【数17】
Figure 0004937480
【0048】
全水面差(トータルヘッド)のアクチュエータおよび紙料バルブの双方がウエットエンドに位置しているため、これらの速度依存搬送遅延が同一と、すなわち、Tud=Thdと推定される。紙料バルブは、通常、送風ポンプ、流水バルブ、バイパスバルブなどの全水面差(トータルヘッド)のアクチュエータの位置よりも更に上流側に位置しているため、不産時間Tuは、通常、Th1よりも大きい。Uおよびhの変化を同調させるため、hはTu−Th1と等しい時間間隔を以って遅延させる。Uは、以下の搬送関数に従って変化する。
【0049】
【数18】
Figure 0004937480
【0050】
同様の補償が水分移行ずれについて得られる。実際上、坪量および水分に対する紙料の流れおよび全水面差(トータルヘッド)の変更の衝撃は以下の式のように釣合っている。
【0051】
【数19】
Figure 0004937480
【0052】
従って、全水面差(トータルヘッド)の変更を、調整された紙料変更で補償することにより、坪量および水分の移行のずれを双方とも除去することができる。
【0053】
全水面差(トータルヘッド)を変更する要求に対し、動態的に調整された紙料変更が、全水面差(トータルヘッド)の変更の前のTu−Th1に等しい時間になされるべきである。言い換えれば、各水面差変更は、補償された紙料の流れの変更が始まった後、時間、Tu−Th1で遅延されるべきである。整合された紙料調整は2つの部分からなる。その1つは迅速な応答であり、他は緩慢な応答である。これら2つの部分は互いに打ち消し合い、坪量および水分に対する最終的(net)な定常状態の変更は生じない。この実行手法が、坪量および水分の移行のずれを解消するための全水面差(トータルヘッド)の補償制御の基礎となっている。図3はこの補償制御を示すものである。スライス開口に対する変更も坪量および水分の双方の、全水面差(トータルヘッド)の変更により生じるものと同じ型の移行のずれを生じさせる。従って、スライス開口と紙料バルブとの間の同様の調和を行うことにより、これらのずれについての補償を行うことができる。全水面差(トータルヘッド)の補償に対する紙料の流れは、速度変更調整およびグレード変更の過渡的適応の双方にとって重要となる。
【0054】
速度変更調整の主な目標は、生産処理量の調整などの目的のために機械速度を増減する間において、坪量および水分のようなシート特性を混乱させないことである。機械速度の変更が生じたとき、ヘッドボックスにおける全水面差(トータルヘッド)のを適宜、変更し、所望のジェット−ワイヤー目標を維持させる必要がある。全水面差(トータルヘッド)を通してのシートの坪量および水分に対する間接的衝撃は、過去において速度変更の兆候としてしばしば考えられていた。本発明においては、そのような変動は全水面差(トータルヘッド)のに対する変更の副作用として取り扱われ、上記の全水面差(トータルヘッド)の補償制御がこの移行ずれを解消するために適用される。
【0055】
全水面差(トータルヘッド)の補償制御について上述したように、水面差変更に対する要求は全て、紙料補償が最初になされるように、時間、Tu−Th1で遅延されるべきである。全水面差(トータルヘッド)の調整の結果、速度変更の要求について、機械速度の実際の変更も時間、Tu−Th1で遅延されるべきである。
【0056】
速度変更からの直接的応答のために、以下のような調整によりフィードフォワード(FF)補償が行われる。すなわち、
(s)+wu(s)=G w(s)v(s)+ Gu w(s)u(s)=0 (23)
又は、
【0057】
【数20】
Figure 0004937480
【0058】
Tu+Tud-Tv w−Tvd wの符号に依存して、速度変更の直接的衝撃を補償することを意図した調整された紙料変更をこの速度変更の前又は後に行う必要があるかも知れない。一般に、Tv w+Tvd w<Tu+Tudである。従って、速度変化の要求に対し、紙料バルブをu(s)=C u(s)v(s)に従って直ちに変更する必要があり、速度変更はTu+Tud-Tv w−Tvd wに等しい時間を以って遅延させる。所望の全水面差(トータルヘッド)の変更は、この速度変化と同調させ、ジェット−ワイヤー目標を維持させなければならない。しかし、所望の全水面差(トータルヘッド)の変更を補償することを意図する紙料の流れは、上述のようにTu−Th1に等しい時間を以って実際の全水面差(トータルヘッド)の変更の前に遅延されるべきである。
【0059】
実際には、一般にτv wはτuよりも著しく小さい。従って、u(s)は非現実的に攻撃的なものとなる。よりスムーズな移行を達成するため、速度変更v(s)および紙料変更u(s)の双方をフィルターF(s)で整形し、速度および紙料に適用される実際の変更が以下の式に従うようにする。
【0060】
【数21】
Figure 0004937480
【0061】
同様に、もし、速度が水分に対し直接的衝撃を与えるものである場合は、機械速度からスチーム圧への同様の調整が、以下の式のようになされなければならない。
【0062】
【数22】
Figure 0004937480
【0063】
円滑化フィルターを速度変更に適用することにより、スチーム圧における対応する変更が以下の式のようになされる。
【0064】
【数23】
Figure 0004937480
【0065】
相対的無産時間遅延および紙料およびスチームの搬送遅延に応じて、紙料又はスチーム補償を最初に実行しなければならず、例えば、
Tu+Tud-Tv w−Tvd w>T+T d-Tv −Tvd (32)
であるならば、紙料補償をスチーム補償の前に以下の式に従って行うべきである。
T u=(Tu+Tud-Tv w−Tvd w)-(T+T d-Tv −Tvd ) (33)
【0066】
一般に、紙料の変更も水分の変更を生じさせる。従って、紙料の変更をスチーム圧制御の前に供給し、以下の式のように紙料変更の衝撃を補償するようにする。
【0067】
【数24】
Figure 0004937480
【0068】
スチーム圧および紙料の流れの調整は、以下のようになる。
Tu =Tp+T d-Tu−Tud (37)
【0069】
マルチ‐インプットおよびマルチ‐アウトプット抄紙機モデルに基づいて、一般化された調整速度変更制御は以下の式のように表すことができる。
【0070】
【数25】
Figure 0004937480
【0071】
ここで、v‘(s)=v(s)eT,s又はv(s)=v’(s)e−T,sおよびTvは、[G1 -1(s) G2(s)e−T,s]を可能にする遅延時間である。v‘(s)は、紙料の流れ、スチーム圧、全水面差(トータルヘッド)、および機械速度コントローラに適用される調整変更を活性化させる変更である。紙料の流れ、スチーム圧、および全水面差(トータルヘッド)のコントローラの内、その1つは直ちにv‘(s)を受理する。他のコントローラは相対的遅延の後に変更v‘(s)を受理する。速度コントローラに適用された実際の機械速度変更v(s)は、v‘(s)から時間Tvで遅延される。
【0072】
実際の適用において、上記調整で現れるリード/ラグ項(terms)の幾つかは非常に攻撃的で非現実的作用を生じさせる。このような作用を少なくするため、円滑化関数Fs(s) をΔv(s)に、v‘(s)=Fs(s) Δvとなるように加入し、上記調整を実際上可能にすることができる。
【0073】
図4のブロック図は全水面差(トータルヘッド)の補償制御と組合わせた速度変更に必要な完全に調整された制御システムを示すものである。
グレード変更の究極の目標は、新規なグレードの紙を製造するため、抄紙機を操業条件を1つのセットのものから他の新たなセットへ変更させる間において、円滑な移行を達成させることである。全てのプロセス変数間で調整することは、速度変更整合に必要なものよりも更に複雑である。速度変更は、坪量および水分の双方の目標が不変な場合の一般化されたグレード変更の特別のケースであると考えることができる。或るグレード変更において、機械速度を、全水面差(トータルヘッド)、紙料の流れ、およびスチーム圧と整合させることは、全水面差(トータルヘッド)に対する速度変更の調整と基本的に同一である。しかし、坪量および/又は水分目標の変更は追加の紙料および/又はスチームの調整を必要とする。このような追加の調整は、機械速度調整のトップに重ね合わされる。r(s)がグレード変更に必要なマスターランプ(master ramp)であると仮定すると、他のすべてのランプ変更は以下のようにr(s)と関連する。
【0074】
【数26】
Figure 0004937480
【0075】
紙料の流れおよびスチーム圧に対する調整変更は以下のようになる。
【0076】
【数27】
Figure 0004937480
【0077】
Δu(s)およびΔp(s)についての上記式42および43中の最初の項は坪量および水分の目標変更と関係するものであり、第2の項は速度変更と関係し、Δp(s)中の第3の項は紙料変更についての補償である。第2および第3の双方の項は、速度変更調整を介して取り扱われる。Δu(s)およびΔp(s)中の最初の項のみが速度変更調整に加えられ、それにより完全なグレード変更調整を得ることができる。
【0078】
フルマルチ‐インプットおよびマルチ‐アウトプットモデルを用い、一般化されたグレード変更調整を以下のように表すことができる。
【0079】
【数28】
Figure 0004937480
【0080】
ここで、r‘(s)=r(s)eT,s又はr(s)=r’(s)e−T,sおよび遅延時間Tvは、[G1 -1(s) G2(s)e−T,s]を可能にするものである。開始ランプr‘(s)は一般的な開始ランプであり、紙料の流れ、スチーム圧、全水面差(トータルヘッド)、および機械速度コントローラに必要な変更を活性化させる。開始ランプr(s)は坪量、水分、ジェット−ワイヤー比および機械速度の予想されるランプ(ramp)である。
【0081】
図5にグレード変更調整についての完全なブロック図が示され手いる。付表に一般化された式およびブロック図が説明されている。
本発明の簡潔にするため、ランピング(ramping)フィルターを選択することができ、従って以下のように表すことができる。
【0082】
【数29】
Figure 0004937480
【0083】
ここで、τ=max(τu,τv w,τv m,ατp); 0<α<1; αは同調パラメータである。
【0084】
図5のブロック図に示した調整に加えて、上記式中の応答モデルを異なる操業条件のために変更し得ることを認識することは重要である。特に、応答利得および速度依存搬送遅延は、紙料、スチームおよび機械速度がグレード変更を介して新規な操業条件へ移動する間において、変更させる必要がある。
【0085】
この移行せいぎょの性能が図6A-6Jおよび図7A-7Jに開示されている。これら図は、移行制御特性の有無においてなされたグレード変更を比較して示すものである。図6A-図6Jは、左側に機械速度の増加および乾量減少におけるグレード変更が示されており、図6A-図6Eには右側にグレード移行制御が不能な場合、図6F-図6Jにはグレード移行制御が可能な場合を示している。図7A-図7Jは、左側に機械速度の減少および乾量増加におけるグレード変更が示されており、図7A-図7Eには右側にグレード移行制御が不能な場合、図7F-図7Jにはグレード移行制御が可能な場合を示している。図7A-図7Eのグレード変更は、機械速度および乾量の変更に関し、図7F-図7Jのグレード変更と比較し得るものである。これら図には、上から下まで、坪量、サイズ‐プレス部水分、リール部水分、機械速度および紙料の流れの移行が示されている。実線は実際の測定値であり、破線は目標値である。
【0086】
これら図において、移行におけるプロセス変数を主な違いとした2つの比較し得るグレード変更が隣接して記載されている。グレード移行制御が不能な場合、坪量、サイズ‐プレス部水分、リール部水分が、グレード変更の間において、目標(破線)から著しく逸れたものとなった。グレード移行制御が可能な場合は、これらのずれが実質的に減少した。これらの相違は、主に各グレード変更の開始時に紙料の流れに対し新規な補償を加えたことによるものである。これら図の双方の欄における紙料の流れを比較すると、グレード移行制御が可能であった図6Jおよび図7Jの右欄には追加の紙料補償が認められる。必要なタイミング調整および補償量は上記説明に従ったものである。
【0087】
以上、本発明を好ましい実施例を参照して詳述したが、請求の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱することなく種々、変更、変形することができることは明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1A】図1Aは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1B】図1Bは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1C】図1Cは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1D】図1Dは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1E】図1Eは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1F】図1Fは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1G】図1Gは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1H】図1Hは全水面差(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図2】図1Eと同様のものを、より大きいスケールで示した全水面差(トータルヘッド)のためのバンプテストの坪量に対する動的応答を示す図。
【図3】本発明に従う紙料調整による全水面差(トータルヘッド)の調整制御を説明するブロック図。
【図4】全水面差(トータルヘッド)の制御との組合せられた速度変更に必要な本発明を含む完全に調整された制御システムを説明するブロック図。
【図5】本発明を含むグレード変更調整のための完全なブロック図。
【図6】図6A-図6Jは、本発明を含む移行制御の性能を説明する波形の例示を示すグラフ図。
【図7】図7A-図7Jは、本発明を含む移行制御の性能を説明する波形の例示を示すグラフ図。

Claims (5)

  1. 抄紙機により製造される一連の紙の坪量および水分についてのヘッドボックス移行応答をモデル化し、制御するための方法において、
    ヘッドボックス変更に伴い、坪量および水分の速い応答動態(102)を決定する段階と、
    ヘッドボックス変更に伴い、坪量および水分の遅い応答動態(104)を決定する段階と、
    ヘッドボックス変更のためのヘッドボックスの坪量および水分移行モデルを、前記速い応答動態の坪量および水分応答と前記遅い応答動態の坪量および水分応答との組合せで形成する段階と、
    前記抄紙機の紙料の流れの操作のため、紙料の坪量および水分応答モデルを決定する段階と、
    前記紙料の坪量および水分応答モデルおよびヘッドボックスの坪量および水分移行モデルに従って前記紙料の流れを制御する段階と
    を有し、
    ヘッドボックス変更で生じる一連の紙における坪量および水分の変更を補償することを特徴とする方法。
  2. 坪量および水分の速い応答動態(102)を決定する段階が、
    前記ヘッドボックスに適用した工程変更で生じる坪量および水分応答を決定する段階と、
    前記速い応答動態についての時間的遅延を、前記ヘッドボックスに適用した工程変更から第1の坪量および水分応答の時間に至る第1の時間と等しくなるように設定する段階と、
    前記坪量および水分の初期値からピーク値まで間、前記坪量および水分応答についての第1の変化速さを測定する段階と、
    ヘッドボックスのトータルヘッドおよび前記紙料の流れのそれぞれに関連した坪量および水分の利得をこの抄紙機の製造プロセスのプロセス利得として、前記坪量および水分応答についての前記第1の変化速さに対応するように、前記速い応答動態の坪量および水分応答についての時定数と前記プロセス利得とを設定する段階とを有する請求項1記載の方法。
  3. 坪量および水分の遅い応答動態(104)を決定する段階が、
    前記ヘッドボックスに適用した工程変更で生じる坪量および水分応答を決定する段階と、
    前記遅い応答動態についての時間的遅延を、前記ヘッドボックスに適用した工程変更から前記坪量および水分応答のピークに相当する時間に至る第2の時間と等しくなるように設定する段階と、
    前記坪量および水分のピーク値から定常状態の値まで間、前記坪量および水分応答についての第2の変化速さを測定する段階と、
    ヘッドボックスのトータルヘッドおよび前記紙料の流れのそれぞれに関連した坪量および水分の利得をこの抄紙機の製造プロセスのプロセス利得として、前記坪量および水分応答についての前記第2の変化速さに対応するように、前記遅い応答動態の坪量および水分応答についての時定数と前記プロセス利得とを設定する段階とを有する請求項1記載の方法。
  4. ヘッドボックス変更に伴う坪量移行モデルを以下の式と等しくなるように設定する請求項2または3の方法:
    坪量移行モデルのための式:
    Figure 0004937480
    水分移行モデルのための式:
    Figure 0004937480
    ここで、Gh w(s)はヘッドボックス変更に関する坪量の過渡応答であり、Gh (s)はヘッドボックス変更に関する水分の過渡応答であり、w(s)は坪量変更のための搬送関数、m(s)は、水分変更のための搬送関数、h(s)は、ヘッドボックス内のトータルヘッド変更のための搬送関数、gh wは坪量利得関数、gh は水分利得関数、Th1は前記第1の時間に対応する遅れ、τh1は前記第1の変化速さに対応する時定数、Th2は前記第2の時間に対応する遅れ、τh2は前記第2の変化速さに対応する時定数、Thdは速度依存搬送遅延をそれぞれ表すものである。
  5. 前記一連の紙の坪量および水分の変更を補償するための前記紙料の流れを制御する工程が、下記式の搬送関数に従って前記紙料の流れを制御する工程を更に具備する請求項2または3の方法:
    Figure 0004937480
    又は、
    Figure 0004937480
    ここで、uh(S)は紙料の流れに適用する制御変更量、gh wはヘッドボックスに関する坪量利得関数、gu wは紙料の流れに関する坪量利得関数、gh mはヘッドボックスに関する水分利得関数、gu mは紙料の流れに関する水分利得関数、Th1は前記第1の時間に対応する遅れ、τh1は前記第1の変化速さに対応する時定数、Th2は前記第2の時間に対応する遅れ、τh2は前記第2の変化速さに対応する時定数、Tuは紙料の流れの変更に関する不産時間、τuは、紙料の流れの変更に関する坪量および水分応答の時定数、Thdは速度依存搬送遅延、Tudは紙料の流れの変更に関する速度依存搬送遅延、h(s)はヘッドボックス内のトータルヘッド変更のための搬送関数、をそれぞれ表すものである。
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