JP2003528998A - ヘッドボックス制御のための方法 - Google Patents

ヘッドボックス制御のための方法

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JP2003528998A JP2001570902A JP2001570902A JP2003528998A JP 2003528998 A JP2003528998 A JP 2003528998A JP 2001570902 A JP2001570902 A JP 2001570902A JP 2001570902 A JP2001570902 A JP 2001570902A JP 2003528998 A JP2003528998 A JP 2003528998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙機移行のためのシートの坪量および湿度をモデル化および制御方式を提供する。 【解決手段】 坪量および水分のための移行応答を時間定数および無産時間遅延の2つのセットの組合せとしてモデル化されている。その1つのセットは、迅速な応答動態、迅速なモード湿度および重量過渡現象による、より短い遅延を表し、他方は、より緩慢な応答動態、緩慢なモード湿度および重量過渡現象により、より長い遅延をモデル化したものである。この迅速および緩慢なモードの坪量および水分の組合せによりヘッドボックス変更のための坪量および/又は水分移行モデルが形成される。坪量および水分の動態および遅延時間モデルは抄紙機の紙料の流れの操作について決定され、紙料の流れは、坪量および/又は水分モデル、およびヘッドボックスの坪量および/又は水分移行モデルに従って制御され、それによりヘッドボックス変更から生じる一連の紙の坪量および水分の変更についての補償がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、概略的に抄紙機の制御に関する。より具体的には、抄紙機移行のた
めのシートの坪量および湿度をモデル化および制御することに関する。本発明は
、抄紙機の制御に一般的に適用できるものであるが、ここではそのような抄紙機
においてグレード変更のための制御に関連して記載するもので、これは本発明の
適用に特に適しており、かつ、最初に用いられたものである。
【0002】 多くの製紙業者は、グレード変更をより頻繁に、迅速に、更に円滑に行い、紙
の生産を市場の需要により良く適応させたいと欲している。グレード変更は一般
に、シートの坪量、水分レベル、繊維組成、色、灰分レベル、他の多くの紙特性
の変更が含まれる。紙特性を1つの製品グレードから他の製品グレードへ変更す
ることは通常、ウエットエンド貯蔵製剤の化学添加剤の変更、貯蔵フローの変更
、抄紙機速度の変更、ヘッドボックス・セッテングの変更、スチーム圧の変更、
および他のプロセス変数の変更を要する。これらの因子のそれぞれが異なる動態
を生じさせ、移行の間に異なる輸送遅延を生じさせるから、抄紙機が新たな定常
状態に落ち着くまでに長時間を要し、さもなくば、紙シートはこの変更の間に破
れることになる。グレード変更の間に製造された紙は通常、紙のいずれのグレー
ドの仕様にも合致することがなく、売り物にならない“ブローク”と呼ばれるも
のとなる。従って、より円滑なグレード変更(すなわちシートの破れを防止し、
ブロークを減少すること)は、抄紙機の生産性を確実に増大させるものであり、
これは特に、頻繁なグレード変更を行う抄紙機の場合に当て嵌まる。
【0003】 抄紙機のグレード変更の調査の結果、このグレード変更に関連する問題は性質
的に非常に複雑であることが判明している。グレード変更の幾つかの問題は抄紙
機の特性そのものに関係する。他のものは、操業技術およびオペレータの異なる
アプローチに関係している。これに関連する抄紙機の最も一般的な制限は、抄紙
機の速度又はスチーム圧、すなわち、抄紙機の乾燥能力又はこれら双方である。
抄紙機の速度制限又はのろい乾燥応答性は、迅速なグレード変更を達成すること
に関して、主な制限因子であると思われる。しばしば、ウエト・エンド能又は素
材供給も制限因子となり得る。加圧ヘッドボックスおよび長網抄紙機ワイヤーを
備えた抄紙機において、ヘッドボックスおよびドライライン動態の応答性は、グ
レード変更の履行にとってしばしば非常に重要となる。
【0004】 典型的には、抄紙機オペレータの経験および知識がグレード変更を行う際に重
要な役割を果たす。プロセスについての知識又は操作上の経験に不足するオペレ
ータは纏りのない順序で必要な変更を行ったり、次の調整を行う前に前の結果、
応答を待つなどの傾向を示すであろう。プロセス動態および搬送遅延タイミング
が、このような変更において全く同期化し得ないものであるから、プロセスが一
連の望まない動揺を経ることになるであろう。最悪の場合は、シートの破損が生
じ、生産が中断されることになる。手動による修正操作の試みは、グレード変更
操作を遅らせ、問題を修正するよりは不規則なグレード変更を生じさせることに
なる。経験豊富なオペレータでも、それぞれのオペレータが、同じグレード変更
を、異なるセッテング、異なる履行順序、異なる調整で移行を通して実行するこ
とが一般に行われる。従って、良く組織立てられ、抄紙機の全てのオペレータに
より首尾一貫して使用することができるグレード変更のための標準的な操作手法
についての必要性が求められている。シートの坪量および水分についてのヘッド
ボックスの過渡的応答の新規なモデル化および制御が、抄紙機制御を著しく改善
させ、グレード変更についてのそのような標準的操作手順のベースとして役立つ
ものと本発明者は確信するものである。
【0005】 シートの坪量および水分についてのヘッドボックスの過渡的ずれについての本
発明の新規なモデル化および制御により、例えばグレード変更および速度変更の
間における抄紙機の性能を著しく向上させことができる。本出願人は、ヘッドボ
ックスの過渡的応答を、時間定数と無駄時間(dead time)遅延の2つのセット
の組合せとしてモデル化した。その1つのセットは、迅速な応答動態、迅速なモ
ード湿度および重量過渡現象による、より短い遅延を表し、他方は、より緩慢な
応答動態、緩慢なモード湿度および重量過渡現象により、より長い遅延をモデル
化した。この迅速および緩慢なモードの組合せは、抄紙機移行の間において、ヘ
ッドボックス変更により生じた重量および湿度の過渡的ずれを制御するためのベ
ースとなる。この動態および遅延時間モデルは抄紙機の紙料バルブの操作のため
に決定され、この紙料バルブは、紙料バルブ動態モデルおよびヘッドボックスの
過渡モデルに従って制御され、製造される紙のウェブにおけるヘッドボックス変
更から生じた重量および水分変化が補償されることになる。
【0006】 本発明は一般に抄紙機の制御に適用できるが、ここではグレード変更をするた
めの制御を参照して説明する。すなわち、紙の第1のグレードから第2のグレー
ドへ機械を変更させる場合について説明するが、これは本発明の適用に特に適し
ており、かつ、最初に用いられたものである。抄紙機の動態分析から、異なる機
械変数の動態を、特定の方法により制御することにより、抄紙機のグレード変更
の間において互いに補償し得ることが本発明者により見出された。多数のプロセ
ス動態およびプロセス変数がモニターされたが、ここでは、グレード変更移行の
間において主に関係し、有効な変数を参照して本発明を説明する。これらの変数
としては、紙料の流れ、ドライヤー・スチーム圧、機械速度、ヘッドボックス液
体レベル、およびヘッドボックス・トータルヘッド圧が含まれる。他の変数の制
御も自動化されたグレード変更操作に使用することも考えられるが、ここに記載
された変数は主たる影響を及ぼすものであり、それ故、本発明を用いた自動化グ
レード変更を可能にするものとしてここに記載する。
【0007】 データ記録操作はプロセスデータを自動的に記録するためのものである。つま
り、2つ型のデータ記録が履行される。第1のデータ記録機は定常状態のデータ
を記録し、第2のデータ記録機はグレード変更移行の間において動的データを記
録する。理想的には、特定のグレードについての各プロセス変数の定常状態デー
タを、シートの破れ、寸法不良、センサー故障などの主な混乱を除いた全グレー
ド運転期間に亘るプロセス変数の平均として計算する。データ記録操作は抄紙機
を各グレードで操作されたときの運転平均および変化性(標準偏差)を計算する
。グレード名、グレード期間、開始時間も全てのプロセス変数と共に収集される
。同一グレードの紙を製造するため同様の条件下で抄紙機を操作できることを仮
定すれば、過去の定常状態プロセスデータは、新規なグレードのための良好な概
略的操作変数設定を作成するのに役立つものと考えられる。新規なグレードのた
めの操作条件を既知のデータに基づいて推定するため、種々のモデルが定常状態
変数から確立される。定常状態のモデル化については後述する。
【0008】 第2のデータ記録機はグレード変更移行の間においてプロセス変数を記録する
ようになっている。すなわち、第2のデータ記録機は数秒毎にプロセス変数を捕
捉し、蓄積するようになっている。この第2のデータ記録機はグレード変更が成
されるや否や直ちに活動されるようになっている。
【0009】 グレード変更移行の間において最も一般的な現象の1つは、坪量および水分の
不規則な変化である。一般に、坪量および水分はグレード変更の開始直後に急激
に変化し、フィードバック制御ループが過渡的偏差の後を追うようにしていない
限り、それらの新規な定常状態レベルに徐々に近づくことになる。もし、フィー
ドバック制御ループがグレード変更の間に過渡的偏差の後を追うようになってい
ると、フィードバック制御が間違った方向に導かれ、望ましくないプロセス変数
を更に誘起させることになる。このような不規則なプロセスの変化はドライヤー
セクションで生じる搬送現象と関係するものと思われていた。抄紙機の速度変化
の結果生じる不均一な乾燥は、移行の間において水分の錯乱を生じさせるものと
一般に信じられていた。しかし、本発明者が抄紙機について行った実験的テスト
の結果、ヘッドボックスのトータルヘッド圧の動態がこの種のプロセス錯乱の主
な原因であることが認められた。
【0010】 このようなプロセス錯乱を減少させる新たな方策は、紙料の流れを変えること
であり、それにより全水面差(total head)および機械の速度変化による影響を
補償しようとするものである。この特異なアプローチにより、抄紙機におけるグ
レード変更を安定化させるための主な改善がなされた。すなわち、本発明は抄紙
機のウエットエンドで発生する過渡的坪量および水分のずれのモデル化および制
御に特に焦点を当てるものである。
【0011】 全水面差変化からもたらされるウエットエンド坪量および水分移行のずれのモ
デル化および制御は本発明の重要な要素である。ヘッドボックス制御は一般に、
全水面差、レベルおよびドライラインの制御からなる(勿論、液圧ヘッドボック
スのためのレベル制御はない)。全水面差の制御は、組成および繊維配向などの
所望の紙の特性を達成するのに重要な特定のジェット‐ワイヤー速度比(ラッシ
ュ‐ドラグ(rush-drag)速度差)の目標を維持するために、抄紙機の速度によ
り殆ど駆動される。レベルの制御は、十分な混合のためヘッドボックス中の所望
の液体レベルを維持するもので、必要なヘッドボックス圧を与えるものである。
ドライラインの制御は、ドレーンへの正しい距離のため、ワイヤー上にパルプス
ラリーを維持させる。定常状態操作の間、これらの制御ループが特定のセッテン
グに維持されているとき、それらの動的操作の衝撃が生じることはない。しかし
、グレード変更移行の間、特に機械速度の変更の間、これらの制御ループの過渡
的応答がグレード変更又は速度変更移行に対する主な移行のずれを生じさせる。
【0012】 全水面差についての工程変更テスト(バンプテストとしても知られている)に
より、図1A-1Hに示すような坪量および水分についての過渡的応答が認められた
。このバンプテストの結果は全水面差変更が坪量および水分の双方の過渡的ずれ
を短時間、すなわち7−8分程度生じさせたことを示している(図1Eおよび1F
参照)。全水面差についての工程変更の結果として、最終的定常状態の変化は生
じない。この移行動態が、多くのグレード変更において見られるプロセス混乱の
主な原因であることが判明した。
【0013】 図1Eおよび1Fに示されている坪量および水分の双方の過渡的応答は、単純な
一次時間定数および不産時間でモデル化することはできない。本発明では、その
ような過渡的応答を動態の2つのセットの組合せ、すなわち、すなわち図2に示
すような速いモード102および遅いモード104、としてモデル化する。速い
モードは、より短い遅延と迅速な応答動態によりモデル化し、遅いモードは、よ
り長い遅延と、より遅い応答動態で表される。これらの2つのモードは図2に見
ることができ、この図2は図1Eと同様であるが、より大きい縮尺で示されてい
る。これらの2つの応答モードは同一の大きさの定常状態利得を有するが、符号
が反対である。すなわち、定常状態において、全水面差変更からの最終的衝撃は
ゼロである。このモデルはヘッドボックスの過渡的動向を非常に良く説明してい
る。
【0014】 全水面差h(s)に対する変更のための坪量w(s)および水分m(s)の双方の過
渡的応答モデルGh w(s)およびGh (s)は以下のように表すことができる。
【0015】
【数5】
【0016】 ここで、gh wおよびgh はそれぞれ全水面差変更(h)に関する坪量(w)
および水分(m)の利得である。本明細書全体に亘って記した符号表示は下付き
の制御変数および上付きの応答変数を示しており、これは上記に定義した利得、
h wおよびgh と一致している。Thdは全水面差変更(h)との関連での速度依
存搬送遅延(d)である。Th1およびτh1は、より速い応答モードの純粋遅延
および時間定数である。Th2およびτh2は、より遅い応答モードの純粋遅延お
よび時間定数である。これら全てのパラメータは全水面差バンプテストから特定
する必要がある。ヘッドボックスの全水面差のバンプテストについて注意すべき
ことは、全水面差圧についてバンプテストを行っている間において、坪量、水分
、機械速度、ラッシュ/ドラッグ、およびスライス(もし存在すれば)のフィー
ドバック制御ループを手動制御モードにしておかなければならないことである。
【0017】 全水面差変更により生じた坪量および水分の過渡的ずれを制御するため、本発
明のグレード変更移行制御では、紙料の流れ、スチーム圧、機械速度などの他の
制御変数の動的応答を必要とする。このような制御変数について行われるバンプ
テストによりプロセスの完全な動的応答が提供されることになる。
【0018】 本発明の1態様として、紙料の流れの変更についての坪量および水分応答は次の
ようにモデル化することができる。
【0019】
【数6】
【0020】 同様に、機械速度変更についての直接的坪量および水分応答は次のようにモデ
ル化することができる。
【0021】
【数7】
【0022】 更に、スチーム圧変更についての水分応答は次のようにモデル化することがで
きる。
【0023】
【数8】
【0024】 以上の式で、u,vおよびpはそれぞれ紙料の流れ、機械速度およびスチーム圧
の変化を示すものである。
【0025】 一纏めにすると、抄紙きの完全な動的モデルは以下のように表すことができる
【0026】
【数9】
【0027】 または、
【0028】
【数10】
【0029】 ここで、 w(s)は、乾量の変化(gsm又はlb/連)である。 m(s)は、水分の変化(%)である。 j(s)は、ジェット-ワイヤー速度比又は差の変化である。 u(s)は、紙料の流れの変化(lpm又はgym)である。 p(s)は、スチーム圧の変化(psi又はpa)である。 h(s)は、ヘッドボックス内の全水面差圧の変化(m又はin)である。 v(s)は、機械速度の変化(m/分又はフィート/分)である。 更に、
【0030】
【数11】
【0031】 一般的な抄紙機について、上記パラメータの幾つかは全面的に独立したもので
はない。以下の条件が通常当てはまる。
【0032】 τu w=τu m=τu Tu w=Tu m=Tu Th1<Th2 および
【0033】
【数12】
【0034】 すなわち、 Gu wGh m−Gu Gh w=0 (12)
【0035】 流速に対しバルブ位置の非線形の結果、機械方向(MD)制御動作に不一致を生じ
させた。なぜならば、坪量応答利得はグレードの相違により可なり変動するから
である。この非線形はバルブの特性曲線の基づくルックアップ・テーブル(照合
表)を加えることにより修正される。この照合表を加えた後、この表から推測さ
れる紙料流量に基づいて制御が成される。この流量は表示のためバルブ位置に変
換され、オペレータによりなされるバルブ位置変更は同一の照合表に基づいて紙
料流量に変換される。紙料バルブにおける非線形の修正により、グレード変更を
成功裏に行うことが可能となるだけでなく、グレード(on-grade)調節のための
機械方向(MD)坪量制御を直接的に改善することができる。
【0036】 本発明のグレード変更移行制御方式は主に2つの領域に向けられている。すなわ
ち、過渡的ずれの制御および定常状態のモデル化である。移行適合の履行が全水
面差制御、速度変更調整およびグレード変更調整に対し行われる。定常状態のモ
デル化の目標は、抄紙機の過去のグレードデータに基づいて新規なグレードのた
めの現実的操業条件のセットを得ることである。抄紙機により作られた種々のグ
レードの過去のデータを集めることにより、グレード変更モデルが作られ、それ
により機械の操業条件と目標グレードとの間の関係が明確にされる。これらのモ
デルを用い、本発明は新規なグレードを作成するために必要な操業条件を提示す
る。過去のデータを利用することにより、静的グレード変更データに適合する最
小二乗法に基づく新規なスチーム圧モデルを得ることができる。
【0037】 異なるグレード移行のための静的スチーム圧変更は以下の式により計算するこ
とができる。
【0038】
【数13】
【0039】 ここで、g 、gu およびg は、夫々スチーム圧、紙料の流れ、および
機械速度に関する水分(m)利得であり、gu wおよびg wは、夫々紙料の流れ、
および機械速度に関する坪量(w)の利得である。パラメータ、g 、gu
およびg のための最小二乗評価は式(13)を再整理することにより達成す
ることができる。その結果は以下のようになる。
【0040】
【数14】
【0041】 これは、3つの回帰係数、c、cおよびcを含み、これらは以下のように定
義することができる。
【0042】
【数15】
【0043】 最小二乗法による誤差回帰により係数、g 、gu およびg が得られる
。この誤差回帰はgu wおよびg wを見積もることをいとするものではない。む
しろ、これらパラメータは抄紙機上の繊維材料の物理的バランスから計算される
。式(15)に識別されているパラメータ、g 、gu およびg は調節
制御に使用されているものとは異なり、これらは新規なグレードのための必要な
スチームレベルを提示するために使用される。
【0044】 ヘッドボックスおよび紙料流れの応答の動態に基づいて、全水面差変更により生
じた移行ずれを、紙料流量の適当な変更により効果的に除去することができる。
もし、w(s)が全水面差変更h(s)により誘起された乾量応答であるとす
ると、wu(s)は紙料流れの調節u(s)から補償された乾量応答である。その
結果、w(s)およびwu(s)は以下のようになる。
【0045】
【数16】
【0046】 移行補償の目標は、w(s)+wu(s)=0とすることである。すなわち、 w(s)+wu(s)=G w(s)h(s)+ Gu w(s)uh(s)=0、又は、
【0047】
【数17】
【0048】 全水面差アクチュエータおよび紙料バルブの双方がウエットエンドに位置してい
るため、これらの速度依存搬送遅延が同一と、すなわち、Tud=Thdと推定さ
れる。紙料バルブは、通常、送風ポンプ、流水バルブ、バイパスバルブなどの全
水面差アクチュエータの位置よりも更に上流側に位置しているため、不産時間Tu は、通常、Th1よりも大きい。Uおよびhの変化を同調させるため、hはTu−T と等しい時間間隔を以って遅延させる。Uは、以下の搬送関数に従って変化す
る。
【0049】
【数18】
【0050】 同様の補償が水分移行ずれについて得られる。実際上、坪量および水分に対する
紙料の流れおよび全水面差の変更の衝撃は以下の式のように釣合っている。
【0051】
【数19】
【0052】 従って、全水面差変更を、調整された紙料変更で補償することにより、坪量およ
び水分の移行のずれを双方とも除去することができる。
【0053】 全水面差を変更する要求に対し、動態的に調整された紙料変更が、全水面差変更
の前のTu−Th1に等しい時間になされるべきである。言い換えれば、各水面差
変更は、補償された紙料の流れの変更が始まった後、時間、Tu−Th1で遅延さ
れるべきである。整合された紙料調整は2つの部分からなる。その1つは迅速な
応答であり、他は緩慢な応答である。これら2つの部分は互いに打ち消し合い、
坪量および水分に対する最終的(net)な定常状態の変更は生じない。この実行
手法が、坪量および水分の移行のずれを解消するための全水面差補償制御の基礎
となっている。図3はこの補償制御を示すものである。スライス開口に対する変
更も坪量および水分の双方の、全水面差変更により生じるものと同じ型の移行の
ずれを生じさせる。従って、スライス開口と紙料バルブとの間の同様の調和を行
うことにより、これらのずれについての補償を行うことができる。全水面差補償
に対する紙料の流れは、速度変更調整およびグレード変更の過渡的適応の双方に
とって重要となる。
【0054】 速度変更調整の主な目標は、生産処理量の調整などの目的のために機械速度を
増減する間において、坪量および水分のようなシート特性を混乱させないことで
ある。機械速度の変更が生じたとき、ヘッドボックスにおける全水面差圧を適宜
、変更し、所望のジェット‐ワイヤー目標を維持させる必要がある。全水面差を
通してのシートの坪量および水分に対する間接的衝撃は、過去において速度変更
の兆候としてしばしば考えられていた。本発明においては、そのような変動は全
水面差圧に対する変更の副作用として取り扱われ、上記の全水面差補償制御がこ
の移行ずれを解消するために適用される。
【0055】 全水面差補償制御について上述したように、水面差変更に対する要求は全て、
紙料補償が最初になされるように、時間、Tu−Th1で遅延されるべきである。
全水面差の調整の結果、速度変更の要求について、機械速度の実際の変更も時間
、Tu−Th1で遅延されるべきである。
【0056】 速度変更からの直接的応答のために、以下のような調整によりフィードフォワ
ード(FF)補償が行われる。すなわち、 w(s)+wu(s)=G w(s)v(s)+ Gu w(s)u(s)=0 (23) 又は、
【0057】
【数20】
【0058】 Tu+Tud-Tv w−Tvd wの符号に依存して、速度変更の直接的衝撃を補償すること
を意図した調整された紙料変更をこの速度変更の前又は後に行う必要があるかも
知れない。一般に、Tv w+Tvd w<Tu+Tudである。従って、速度変化の要求に対し
、紙料バルブをu(s)=C u(s)v(s)に従って直ちに変更する必要があり
、速度変更はTu+Tud-Tv w−Tvd wに等しい時間を以って遅延させる。所望の全水
面差変更は、この速度変化と同調させ、ジェット‐ワイヤー目標を維持させなけ
ればならない。しかし、所望の全水面差変更を補償することを意図する紙料の流
れは、上述のようにTu−Th1に等しい時間を以って実際の全水面差変更の前に
遅延されるべきである。
【0059】 実際には、一般にτv wはτuよりも著しく小さい。従って、u(s)は非現実的
に攻撃的なものとなる。よりスムーズな移行を達成するため、速度変更v(s)
および紙料変更u(s)の双方をフィルターF(s)で整形し、速度および紙料
に適用される実際の変更が以下の式に従うようにする。
【0060】
【数21】
【0061】 同様に、もし、速度が水分に対し直接的衝撃を与えるものである場合は、機械
速度からスチーム圧への同様の調整が、以下の式のようになされなければならな
い。
【0062】
【数22】
【0063】 円滑化フィルターを速度変更に適用することにより、スチーム圧における対応
する変更が以下の式のようになされる。
【0064】
【数23】
【0065】 相対的無産時間遅延および紙料およびスチームの搬送遅延に応じて、紙料又は
スチーム補償を最初に実行しなければならず、例えば、 Tu+Tud-Tv w−Tvd w>T+Tpd-Tv −Tvd (32) であるならば、紙料補償をスチーム補償の前に以下の式に従って行うべきであ
る。 T u=(Tu+Tud-Tv w−Tvd w)-(T+Tpd-Tv −Tvd ) (33)
【0066】 一般に、紙料の変更も水分の変更を生じさせる。従って、紙料の変更をスチー
ム圧制御の前に供給し、以下の式のように紙料変更の衝撃を補償するようにする
【0067】
【数24】
【0068】 スチーム圧および紙料の流れの調整は、以下のようになる。 Tu =Tp+Tpd-Tu−Tud (37)
【0069】 マルチ‐インプットおよびマルチ‐アウトプット抄紙機モデルに基づいて、一
般化された調整速度変更制御は以下の式のように表すことができる。
【0070】
【数25】
【0071】 ここで、v‘(s)=v(s)eT,s又はv(s)=v’(s)e―T,sおよびTvは、[G1 -1 (s) G2(s)e−T,s]を可能にする遅延時間である。v‘(s)は、紙料の流れ、
スチーム圧、全水面差、および機械速度コントローラに適用される調整変更を活
性化させる変更である。紙料の流れ、スチーム圧、および全水面差コントローラ
の内、その1つは直ちにv‘(s)を受理する。他のコントローラは相対的遅延
の後に変更v‘(s)を受理する。速度コントローラに適用された実際の機械速
度変更v(s)は、v‘(s)から時間Tvで遅延される。
【0072】 実際の適用において、上記調整で現れるリード/ラグ項(terms)の幾つかは非
常に攻撃的で非現実的作用を生じさせる。このような作用を少なくするため、円
滑化関数Fs(s) をΔv(s)に、v‘(s)=Fs(s) Δvとなるように加入し、上記調
整を実際上可能にすることができる。
【0073】 図4のブロック図は全水面差補償制御と組合わせた速度変更に必要な完全に調
整された制御システムを示すものである。 グレード変更の究極の目標は、新規なグレードの紙を製造するため、抄紙機を
操業条件を1つのセットのものから他の新たなセットへ変更させる間において、
円滑な移行を達成させることである。全てのプロセス変数間で調整することは、
速度変更整合に必要なものよりも更に複雑である。速度変更は、坪量および水分
の双方の目標が不変な場合の一般化されたグレード変更の特別のケースであると
考えることができる。或るグレード変更において、機械速度を、全水面差、紙料
の流れ、およびスチーム圧と整合させることは、全水面差に対する速度変更の調
整と基本的に同一である。しかし、坪量および/又は水分目標の変更は追加の紙
料および/又はスチームの調整を必要とする。このような追加の調整は、機械速
度調整のトップに重ね合わされる。r(s)がグレード変更に必要なマスターラン
プ(master ramp)であると仮定すると、他のすべてのランプ変更は以下のよう
にr(s)と関連する。
【0074】
【数26】
【0075】 紙料の流れおよびスチーム圧に対する調整変更は以下のようになる。
【0076】
【数27】
【0077】 Δu(s)およびΔp(s)についての上記式42および43中の最初の項は坪量お
よび水分の目標変更と関係するものであり、第2の項は速度変更と関係し、Δp
(s)中の第3の項は紙料変更についての補償である。第2および第3の双方の項
は、速度変更調整を介して取り扱われる。Δu(s)およびΔp(s)中の最初の項の
みが速度変更調整に加えられ、それにより完全なグレード変更調整を得ることが
できる。
【0078】 フルマルチ‐インプットおよびマルチ‐アウトプットモデルを用い、一般化さ
れたグレード変更調整を以下のように表すことができる。
【0079】
【数28】
【0080】 ここで、r‘(s)=r(s)eT,s又はr(s)=r’(s)e―T,sおよび遅延時
間Tvは、[G1 -1(s) G2(s)e−T,s]を可能にするものである。開始ランプr‘(s)
は一般的な開始ランプであり、紙料の流れ、スチーム圧、全水面差、および機械
速度コントローラに必要な変更を活性化させる。開始ランプr(s)は坪量、水
分、ジェット‐ワイヤー比および機械速度の予想されるランプ(ramp)である。
【0081】 図5にグレード変更調整についての完全なブロック図が示され手いる。付表に
一般化された式およびブロック図が説明されている。 本発明の簡潔にするため、ランピング(ramping)フィルターを選択すること
ができ、従って以下のように表すことができる。
【0082】
【数29】
【0083】 ここで、τ=max(τu,τv w,τv m,ατp); 0<α<1; αは同調パラ
メータである。
【0084】 図5のブロック図に示した調整に加えて、上記式中の応答モデルを異なる操業条
件のために変更し得ることを認識することは重要である。特に、応答利得および
速度依存搬送遅延は、紙料、スチームおよび機械速度がグレード変更を介して新
規な操業条件へ移動する間において、変更させる必要がある。
【0085】 この移行せいぎょの性能が図6A-6Jおよび図7A-7Jに開示されている。これ
ら図は、移行制御特性の有無においてなされたグレード変更を比較して示すもの
である。図6A-図6Jは、左側に機械速度の増加および乾量減少におけるグレー
ド変更が示されており、図6A-図6Eには右側にグレード移行制御が不能な場合
、図6F-図6Jにはグレード移行制御が可能な場合を示している。図7A-図7Jは
、左側に機械速度の減少および乾量増加におけるグレード変更が示されており、
図7A-図7Eには右側にグレード移行制御が不能な場合、図7F-図7Jにはグレー
ド移行制御が可能な場合を示している。図7A-図7Eのグレード変更は、機械速
度および乾量の変更に関し、図7F-図7Jのグレード変更と比較し得るものであ
る。これら図には、上から下まで、坪量、サイズ‐プレス部水分、リール部水分
、機械速度および紙料の流れの移行が示されている。実線は実際の測定値であり
、破線は目標値である。
【0086】 これら図において、移行におけるプロセス変数を主な違いとした2つの比較し
得るグレード変更が隣接して記載されている。グレード移行制御が不能な場合、
坪量、サイズ‐プレス部水分、リール部水分が、グレード変更の間において、目
標(破線)から著しく逸れたものとなった。グレード移行制御が可能な場合は、
これらのずれが実質的に減少した。これらの相違は、主に各グレード変更の開始
時に紙料の流れに対し新規な補償を加えたことによるものである。これら図の双
方の欄における紙料の流れを比較すると、グレード移行制御が可能であった図6
Jおよび図7Jの右欄には追加の紙料補償が認められる。必要なタイミング調整お
よび補償量は上記説明に従ったものである。
【0087】 以上、本発明を好ましい実施例を参照して詳述したが、請求の範囲に記載した
本発明の範囲から逸脱することなく種々、変更、変形することができることは明
らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1B】 図1Bは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1C】 図1Cは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1D】 図1Dは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1E】 図1Eは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1F】 図1Fは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1G】 図1Gは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図1H】 図1Hは全水面(トータルヘッド)((total head))についての工程変化(
バンプ(衝撃)テストとしても知られている)を示す過渡応答を示すグラフ図。
【図2】 図1Eと同様のものを、より大きいスケールで示した全水面差のためのバンプ
テストの坪量に対する動的応答を示す図。
【図3】 本発明に従う紙料調整による全水面差調整制御を説明するブロック図。
【図4】 全水面差制御との組合せられた速度変更に必要な本発明を含む完全に調整され
た制御システムを説明するブロック図。
【図5】 本発明を含むグレード変更調整のための完全なブロック図。
【図6】 図6A-図6Jは、本発明を含む移行制御の性能を説明する波形の例示を示すグ
ラフ図。
【図7】 図7A-図7Jは、本発明を含む移行制御の性能を説明する波形の例示を示すグ
ラフ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 マーフィー,ティモシー,エフ. アメリカ合衆国 オハイオ州 43212,コ ロンブス,グランドビュー アベニュ 1056 Fターム(参考) 4L055 DA09 DA13 DA16 DA18 FA22 FA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙機により製造される一連の紙の坪量および水分について
    のヘッドボックス移行応答をモデル化し、制御するための方法であって、 ヘッドボックス変更に伴い、速いモードの坪量および水分応答を決定し、 ヘッドボックス変更に伴い、遅いモードの坪量および水分応答を決定し、 ヘッドボックス変更のためのヘッドボックス坪量および水分移行モデルを、上記
    の速いモードの坪量および水分応答および遅いモードの坪量および水分応答の組
    合せとして形成し、 該抄紙機の紙料の流れの操作のため、紙料の坪量および水分応答モデルを決定し
    、 該紙料の坪量および水分応答モデルおよびヘッドボックス坪量および水分移行モ
    デルに従って上記の紙料の流れを制御し、ヘッドボックス変更から生じる一連の
    紙における坪量および水分の変更を補償することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 速いモードの坪量および水分応答を決定する工程(102)
    が、 該ヘッドボックスに適用した工程変更から生じる坪量および水分応答を決定す
    る工程と、 該速いモードの坪量および水分応答についての時間的遅延を、該ヘッドボック
    スに適用した工程変更から第1の坪量および水分応答の時間に至る第1の時間と
    等しくなるように設定する工程と、 該坪量および水分応答についての第1の変更速度を初期値からピーク値まで測
    定する工程と、 該速いモードの坪量および水分応答についての時間定数およびプロセス利得を
    、該坪量および水分応答についての第1の変更速度に対応するよう設定する工程
    と、 を具備してなることを特徴とする請求項1記載の抄紙機により製造される一連
    の紙の坪量および水分についてのヘッドボックス移行応答をモデル化し、制御す
    るための方法。
  3. 【請求項3】 遅いモードの坪量および水分応答を決定する工程(104)
    が、 該ヘッドボックスに適用した工程変更から生じる坪量および水分応答を決定す
    る工程と、 該遅いモードの坪量および水分応答についての時間的遅延を、該ヘッドボック
    スに適用した工程変更から該坪量および水分応答のピークに相当する時間に至る
    第2の時間と等しくなるように設定する工程と、 該坪量および水分応答についての第2の変更速度をピーク値から定常状態の値
    まで測定する工程と、 該遅いモードの坪量および水分応答についての時間定数およびプロセス利得を
    、速いモードの坪量および水分応答との関連で、該該坪量および水分応答につい
    ての第2の変更速度に対応するよう設定する工程と、 を具備してなることを特徴とする請求項1記載の抄紙機により製造される一連
    の紙の坪量および水分についてのヘッドボックス移行応答をモデル化し、制御す
    るための方法。
  4. 【請求項4】 ヘッドボックス変更に伴う坪量移行モデルを以下の式と等し
    くなるよう設定する工程を更に具備してなることを特徴とする請求項1記載の製
    造される一連の紙の坪量および水分についてのヘッドボックス移行応答をモデル
    化し、制御するための方法: 坪量移行モデルのための式: 【数1】 水分移行モデルのための式: 【数2】 ここで、Gh w(s)はヘッドボックス変更に関する坪量の過渡応答であり、Gh (s
    )はヘッドボックス変更に関する水分の過渡応答であり、w(s)は坪量変更のた
    めの搬送関数、m(s)は、水分変更のための搬送関数、h(s)は、ヘッドボッ
    クス内の全水面差変更のための搬送関数、gh wは坪量利得関数、gh は水分利
    得関数、Th1は上記の第1の時間と等しい時間、τh1は上記の第1の変更速度
    と等しい速度、Th2は上記の第2の変更速度と等しい速度、τh2は上記の第2
    の変更速度と等しい速度、Thdは速度依存搬送遅延をそれぞれ表すものである。
  5. 【請求項5】 該一連の紙の坪量および水分の変更を補償するための該紙の
    流れを制御する工程が、下記式の搬送関数に従って該紙の流れを制御する工程を
    更に具備してなることを特徴とする請求項1記載の抄紙機により製造される一連
    の紙の坪量および水分についてのヘッドボックス移行応答をモデル化し、制御す
    るための方法: 【数3】 又は、 【数4】
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