JP4937203B2 - ガスタービン経年劣化判定装置及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンの経年劣化を判定する判定装置及びその判定方法に関し、特に、加圧流動床ボイラーとともに用いられるガスタービンのタービン翼の摩耗等の経年劣化を判定する判定装置及びその判定方法に関する。
一般に、加圧流動床燃焼(PFBC)プラントにおいては、ガスタービンはその翼の摩耗等による経年劣化が不可避的に生じるが、ガスタービン翼の摩耗等の経年劣化傾向の見落しによるトラブルの発生を防止するため、ガスタービンの運転状態を監視することが行われている。
従来、加圧流動床燃焼プラントにおいて、ガスタービンの運転状態を監視する際には、「蒸気タービン出力」、「ガスタービン出力」、「ガスタービン入口案内羽根(IGV)開度」、「圧力比裕度」、「圧縮機比圧力低」、「圧縮機効率」、「ガスタービン効率」、「軸受振動」、「排ガスダスト濃度」、及び「ホイルスペース温度」を管理項目として設定し、ガスタービンの運転状態を監視するようにしている。
PFBCプラントでは石炭を燃焼させて発電するが、この際、石炭の燃焼に伴い石炭中に含まれる灰分を主成分としたダストが発生する。このダストを取り除くために集塵装置が用いられるが、集塵装置ではダストを完全に補足することは困難である。このため、補足されないダストがガスタービンへ流入し、ダストの堆積又はエロージョンによる翼の摩耗が発生する。
このようなガスタービンへのダスト堆積又はエロージョンによる翼の摩耗を、ガスタービンを停止することなく点検するため、タービン効率,圧縮機の運転圧力比、スラスト軸受メタル温度、タービン入口修正流量のいずれかの監視により検出するようにしたものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−326555号公報
ところで、PFBCプラントにおいて、ガスタービンを、長期間(例えば、2500時間)を越えて連続的に運転すると、トラブル防止の観点から、精度よくしかも速やかに(つまり、正確に)ガスタービン翼の摩耗に起因する経年劣化を判定する必要がある。
しかしながら、上記の管理項目のうち、「ガスタービン効率」及び「ホイルスペース温度」については、気温変化の影響を受けて測定値が変化してしまい、正確に経年劣化判定を行うことが難しいという課題がある。
従って、本発明は、ガスタービン翼の摩耗等の経年劣化を精度よく判定することのできるガスタービン経年劣化判定装置及びその判定方法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、ボイラーからの燃焼排ガスによって駆動されるガスタービンの経年劣化を判定するためのガスタービン経年劣化判定装置であって、前記ガスタービンの入口圧力と出口圧力とに応じた圧力比、前記ガスタービンのホイルスペース温度、前記ガスタービンからの燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率に応じて前記ガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定する判定手段と、該判定手段によって前記タービン翼が劣化したと判定されると、警報を発する警報生成手段とを有することを特徴とするものである。
(1)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、圧力比、ホイルスペース温度、燃焼排ガス温度、及びガスタービン効率に応じてガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定するようにしたので、長期間に亘ってガスタービンを連続運転する際に、精度よくガスタービン翼の経年劣化を判定することができる。
(2)本発明は、(1)に記載のガスタービン経年劣化判定装置において、前記判定手段は、前記ガスタービン効率に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、大気温度を考慮して前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とするものである。
(2)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、大気温度を考慮して、ガスタービン効率によってタービン翼が劣化したか否かを判定するようにしたので、大気温度の変化に影響されることなく、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
(3)本発明は、(2)に記載のガスタービン経年劣化判定装置において、前記判定手段は、予め規定されたガスタービン効率閾値を前記大気温度に応じて補正し、前記ガスタービンの効率が、前記補正したガスタービン効率閾値以下の場合に前記タービン翼が劣化したと判定することを特徴とするものである。
(3)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、ガスタービン効率閾値を大気温度の変化に応じて補正するようにしたので、大気温度の変化に影響されることなく、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
(4)本発明は、(1)〜(3)のいずれかに記載のガスタービン経年劣化判定装置において、前記ボイラーに前記ガスタービンを介して燃焼用空気を供給する圧縮機を有し、前記燃焼用空気は前記ガスタービンの冷却媒体として用いられ、前記判定手段は、前記ホイルスペース温度に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、前記冷却媒体とホイルスペースとの温度差を監視して、該冷却媒体とホイルスペースとの温度差を考慮して前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とするものである。
(4)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、圧縮機からの冷却媒体とホイルスペースとの温度差を監視して、冷却媒体とホイルスペースとの温度差を考慮してタービン翼が劣化したか否かを判定するようにしたので、気温変化の影響を受けることなく、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
(5)本発明は、(4)に記載のガスタービン経年劣化判定装置において、前記判定手段は前記ホイルスペース温度と前記圧縮機の出口温度との温度差、及び、前記ホイルスペース温度と前記ガスタービンの入口空気温度との温度差に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とするものである。
(5)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、ホイルスペース温度と圧縮機の出口温度との温度差、及び、ホイルスペース温度とガスタービンの入口空気温度との温度差に応じてタービン翼の劣化を判定するようにしたので、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
(6)本発明は、(1)に記載のガスタービン経年劣化判定装置において、前記判定手段は、前記圧力比、前記ホイルスペース温度、前記燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率の少なくとも1つが各々に対応して予め規定された基準値以上又は以下となった際に前記タービン翼が劣化したと判定することを特徴とするものである。
(6)に記載のガスタービン経年劣化判定装置では、圧力比、ホイルスペース温度、燃焼排ガス温度、及びガスタービン効率の少なくとも1つに応じてタービン翼の劣化を判定するようにしたので、早期にタービン翼の劣化を発見することができる。
(7)本発明は、コンピュータによって実行され、ボイラーからの燃焼排ガスによって駆動されるガスタービンの経年劣化を判定するためのガスタービン経年劣化判定方法であって、前記ガスタービンの入口圧力と出口圧力とに応じた圧力比、前記ガスタービンのホイルスペース温度、前記ガスタービンからの燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率に応じて前記ガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定する第1のステップと、該第1のステップによって前記タービン翼が劣化したと判定されると、警報を発する第2のステップとを有することを特徴とするものである。
(7)に記載のガスタービン経年劣化判定方法では、圧力比、ホイルスペース温度、燃焼排ガス温度、及びガスタービン効率に応じてガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定するようにしたので、長期間に亘ってガスタービンを連続運転する際に、精度よくガスタービン翼の経年劣化を判定することができる。
(8)本発明は、(7)に記載のガスタービン経年劣化判定方法において、前記第1のステップでは、予め規定されたガスタービン効率閾値を大気温度に応じて補正し、前記ガスタービンの効率が、前記補正したガスタービン効率閾値以下の場合に前記タービン翼が劣化したと判定すことを特徴とするものである。
(8)に記載のガスタービン経年劣化判定方法では、ガスタービン効率閾値を大気温度の変化に応じて補正するようにしたので、大気温度の変化に影響されることなく、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
(9)本発明は、(8)に記載のガスタービン経年劣化判定方法において、前記ボイラーに前記ガスタービンを介して燃焼用空気を供給する圧縮機を有し、前記燃焼用空気は前記ガスタービンの冷却媒体として用いられ、前記第1のステップでは、前記ホイルスペース温度に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、前記ホイルスペース温度と前記圧縮機の出口温度との温度差、及び、前記ホイルスペース温度と前記ガスタービンの入口空気温度との温度差に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とするものである。
(9)に記載のガスタービン経年劣化判定方法では、ホイルスペース温度と圧縮機の出口温度との温度差、及び、ホイルスペース温度とガスタービンの入口空気温度との温度差に応じてタービン翼の劣化を判定するようにしたので、精度よくタービン翼の劣化判定を行うことができる。
以上のように、本発明によれば、ガスタービンの入口圧力と出口圧力とに応じた圧力比、ガスタービンのホイルスペース温度、ガスタービンからの燃焼排ガス温度、及びガスタービンの効率に応じてガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定して、タービン翼が劣化したと判定されると、警報を発するようにしたので、ガスタービン翼の摩耗等の経年劣化を精度よく判定することができるという効果がある。
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態によるガスタービン経年劣化判定装置が用いられるPFBCプラントの一例を示す図である。図1においては、加圧流動床ボイラー(以下単にボイラーと呼ぶ)は、二つ備えられており、ここでは符号11及び12で示されている。
PFBCプラントでは、燃料として石炭を用いており、石炭は一旦原炭バンカー13に貯留された後、粗粉砕機14で粗粉砕され、分級機15で分級される。その後、石炭は中継ホッパー16を介して微粉砕機17及び混練機18に送られる。微粉砕機17には水が供給されており、ここで石炭は微粉砕されて混練機18に送られる。
混練機18には石灰石ホッパー19を介して石灰石が送られ、混練機18において石灰石とともに混練された後、燃料として燃料タンク20に貯留される。そして、燃料タンク20内の燃料は燃料ポンプ21によってボイラー11及び12に送られ、ボイラー11及び12で燃料が行われる。
ボイラー11からの排ガスは、無触媒脱硝装置22を介して一次及び二次サイクロン23及び24を通ってガスタービン25に送られ、ガスタービン25が駆動され、これによって、発電機26によって発電が行われる。同様に、ボイラー12からの排ガスは、無触媒脱硝装置27を介して一次及び二次サイクロン28及び29を通ってガスタービン25に送られる。
なお、ガスタービン25の軸に連結された圧縮機(コンプレッサ)30で圧縮された空気が冷却媒体としてガスタービン25に送られ、ガスタービン25を通過した空気はボイラー11及び12に送られる。
ガスタービン25を通過した排ガスは脱硝装置31が配置された排煙ダクト32を通ってバグフィルタ33で粉塵が除去された後、煙突34から排出される。
一方、図示のように、ボイラー11及び12には蒸気配管35が配設されており、蒸気配管35で発生した蒸気は蒸気タービン36に送られ、これによって蒸気タービン36が駆動されて、蒸気タービン36に連結された発電機37によって発電が行われる。
蒸気タービン36を通過した蒸気は復水器38によって復水され、復水経路39を通ってボイラー11及び12に戻される。つまり、復水経路39は蒸気配管35に連結されている。なお、復水経路39は排煙ダクト32に設けられた排熱回収熱交換器40を通り、ここで排ガスによって予熱されることになる。
図示のように、ボイラー11及び12に対応して灰クーラ41及び42が配設され、ボイラー11及び12における燃焼によって生じた灰成分が灰クーラ41及び42を介して灰処理装置(図示せず)に送られる。
また、一次及び二次サイクロン23及び24に対応付けて、灰クーラ43及び44が配設され、同様に、一次及び二次サイクロン28及び29に対応付けて、灰クーラ45及び46が配設されている。そして、排ガス中の灰成分がこれらサイクロンによって除去され、灰クーラ43〜46を介して灰処理装置に送られる。なお、バグフィルタで捕集された粉塵(灰成分)も同様に、灰処理装置に送られる。
図2は、ガスタービン25の一例を示す断面図である。図2において、ガスタービン25は略円筒形状のケーシング(タービン車室)25aを有しており、このケーシング25aにはガス通路25bが形成されている。また、ガス通路25bの内側には、ロータ(回転軸)25cが配設され、このロータ25cはケーシング25aに回転可能に支持されている。
ロータ25cにはガスタービン翼(静翼及び動翼)25dが備えられ、これらガスタービン翼25dはガス通路25bに臨んでいる。これによって、ガス入口25eからガス通路25bに流入した排ガスによってガスタービン翼25dに回転力が加わり、ロータ25cが回転する。
ガスタービン25のケーシング25aには一体的に圧縮機30のケーシング30aが取り付けられ、このケーシング30aには空気通路30bが形成されている。また、空気通路30bの内側には、ロータ(回転軸)30cが配設され、このロータ30cはケーシング30aに回転可能に支持されるとともに、ロータ25cに連結されている。
ロータ30cにはコンプレッサ翼(静翼及び動翼)30dが備えられ、これらコンプレッサ翼30dは空気通路30bに臨んでいる。空気入口30e近傍には圧縮機入口案内翼(IGV)30fが備えられ、空気入口30eから空気通路30bに流入した空気はコンプレッサ翼30dの回転により圧縮されて、ガスタービン25内に供給され、その後前述のようにボイラー11及び12(図1)に送られる。なお、ロータ25cには発電機26(図1)が連結されている。
図3は、図2に示すガスタービン25の一部を示す断面図であり、図示の例では、ガスタービン25は、第1段タービン25g、第2段タービン25h、第3段タービン25iを有しており、排ガス(燃焼ガス)が図中太線矢印で示すように流入し、一方、圧縮機30からの空気(圧縮機吐出空気)が破線矢印で示すように、ガスタービン25に流入し、ガスタービン25からボイラー11及び12(図1参照)に与えられる。
ところで、前述したように、PFBCプラントにおいて、ガスタービン25を、長期間(所定の時間、例えば、2500時間)を越えて連続的に運転すると、トラブル防止の観点から、精度よくしかも速やかにガスタービン翼の摩耗に起因する経年劣化を判定する必要があるが、ここでは、ガスタービン25の経年劣化(ガスタービン翼の摩耗による経年劣化)を精度よく判定するため、次のような手法を用いた。
所定の時間を越えて、ガスタービン25を連続運転する際には、前述した管理項目とは別に、ガスタービン25の経年劣化を監視するため、本実施の形態では、圧力比低裕度、ホイルベース(WS)温度、ガスタービン(GT)排気ガス温度、及びGT効率を用いてガスタービン25を監視するとともに、参考データとしてGT通過灰量を監視した。
圧力比低裕度は、圧力比=GT出口圧力/GT入口圧力で算出され、摩耗が進展すると、スロート面積(動翼と静翼との隙間)が拡大し、GT出口圧力が低下する。つまり、圧力比が低下して、裕度がなくなることになる。
ホイルスペースとは、動翼根本シャンク部とノズルダイヤフラムとの間のスペースをいい、GT翼の摩耗、シュラウドの摩耗により左右の温度差が出る。さらに、摩耗が進展して静翼に穴が空いた場合には、冷却媒体対流箇所にガス(排ガス)が混入するので、結果的に熱交換率が低下して温度が上昇する。
GT排ガス温度の測定は、例えば、ガスタービン第3段後(第3段タービン25iの後)の排ガス温度を測定する。摩耗が進展して、静翼に穴が空いた場合には、冷却媒体対流箇所にガスが混入するので、結果的に熱交換率が低下し、温度が上昇する。
GT効率は、GT効率={GT出力(実測値)×100}/{GT入口流量×GT入口エンタルピ−圧縮機出口流量×圧縮機出口エンタルピ}で求められる。そして、摩耗が進展し、静翼に穴が空いた場合には、GT出力の低下によってGT効率も低下する。
GT通過灰量は、データ採取を行って、1時間平均値の累積によって灰量を算出した。GT通過灰量の増大に伴って、GT翼の摩耗リスクが高まるため、ここでは、参考データとして活用する。
図4は、本実施の形態によるGT経年劣化判定装置の一例を示すブロック図であり、GT経年劣化判定装置70は、例えば、コンピュータシステムであって、圧力比低裕度判定部71、WS温度判定部72、GT排気ガス温度判定部73、GT効率判定部74を有するとともに、警報生成部75を有している。
図示のGT経年劣化判定装置70には、第1及び第2の圧力センサ76及び77が接続され、第1及び第2の圧力センサ76及び77はそれぞれGT出口圧力及びGT入口圧力を計測する。さらに、第1〜第10の温度センサ81〜90によって、それぞれ1段前内WS温度、1段前外WS温度、1段後外WS温度、2段前外WS温度、2段後外WS温度、3段前外WS温度、3段後外WS温度、GT圧縮機出口温度、GT入口空気温度、及び排ガス温度が計測されて、GT経年劣化判定装置70に与えられる(ここで、1段〜第3段という文言はそれぞれ第1段タービン〜第3段タービンを表している)。
また、第1及び第2の流量計91及び92によってそれぞれ排ガスのGT入口流量及び空気の圧縮機出口流量が計測されて、GT経年劣化判定装置70に与えられる。なお、図示はしないが、GTの出力が実測され、GT経年劣化判定装置70に与えられる。
ここで、図5に示すフローチャートを参照すると、圧力比低裕度判定部71では、圧力比=GT出口圧力/GT入口圧力を算出して(ステップS1)、この圧力比が予め規定された比率(値:基準値)よりも低下して、基準値に対する比率が所定の圧力比低裕度(例えば、28%)以下になると(基準値比率≦圧力比低裕度:ステップS2)、裕度が低下したと判定して、裕度低下判定信号を警報生成部75に出力する(ステップS3)。
WS温度判定部72では、1段前内WS温度、1段前外WS温度、1段後外WS温度、2段前外WS温度、2段後外WS温度、3段前外WS温度、3段後外WS温度、GT圧縮機出口温度、及びGT入口空気温度を受け、第1〜第7の温度差を算出する(ステップS4)。
ここで、第1の温度差は、{1段前内WS温度−GT圧縮機出口温度}で求められ、第2の温度差は、{1段前外WS温度−GT圧縮機出口温度}で求められる。同様にして、第3の温度差、第4の温度差、第5の温度差、第6の温度差、及び第7の温度差は、それぞれ{1段後外WS温度−GT圧縮機出口温度}、{2段前外WS温度−GT圧縮機出口温度}、{2段後外WS温度−GT圧縮機出口温度}、{3段前外WS温度−GT圧縮機出口温度}、及び{3段後外WS温度−GT入口空気温度}で求められる。
WS温度判定部72には、予め第1〜第7の温度差に対してそれぞれ第1〜第7の温度閾値が設定されており、例えば、第1の温度閾値=57℃、第2の温度閾値=73℃、第3の温度閾値102℃、第4の温度閾値=70℃、第5の温度閾値=39℃、第6の温度閾値84℃、第7の温度閾値=199℃とする。
WS温度判定部72は、第1の温度差≧第1の温度閾値、第2の温度差≧第2の温度閾値、第3の温度差≧第3の温度閾値、第4の温度差≧第4の温度閾値、第5の温度差≧第5の温度閾値、第6の温度差≧第6の温度閾値、第7の温度差≧第7の温度閾値であるかを調べる(第1〜第7の温度閾値との比較:ステップS5)。
そして、WS温度判定部72は、第7の温度差≧第7の温度閾値であって、かつ第1の温度差≧第1の温度閾値、第2の温度差≧第2の温度閾値、第3の温度差≧第3の温度閾値、第4の温度差≧第4の温度閾値、第5の温度差≧第5の温度閾値、及び第6の温度差≧第6の温度閾値の少なくとも1つが満たされると(条件が満たされたか:ステップS6)、WS温度低下判定信号を警報生成部75に出力する(ステップS7)。
GT排気ガス温度判定部73では、排ガス温度が予め設定された排ガス温度閾値(例えば、430℃)以上であるか(排ガス温度≧排ガス温度閾値)を調べて(ステップS8)、排ガス温度≧排ガス温度閾値であると、GT排気ガス温度判定部73は、排ガス温度上昇判定信号を警報生成部75に出力する(ステップS9)。
さらに、GT効率判定部74では、GT入口エンタルピ及び圧縮機出口エンタルピを求めて(ステップS10)、前述した{GT出力(実測値)×100}/{GT入口流量×GT入口エンタルピ−圧縮機出口流量×圧縮機出口エンタルピ}によってGT効率を得る(ステップS11)。そして、このGT効率をGT効率閾値(例えば、16%)と比較する(ステップS13)。なお、図示はしないが、別に大気温度が測定され、このGT効率閾値は大気温度に応じて補正される(ステップS12)。例えば、大気温度が上昇するとGT効率閾値は高くなり、大気温度が低下するとGT効率閾値は低下する。
GT効率判定部74では、GT効率≦GT効率閾値となると(ステップS14)、GT効率が低下したとして、GT効率低下判定信号を警報生成部75に与える(ステップS15)。警報生成部75では、裕度低下判定信号、WS温度低下判定信号、排ガス温度上昇判定信号、及びGT効率低下判定信号の少なくとも1つを受けると(ステップS16)、GT経年劣化であるとして、警報を出力する(ステップS17)。つまり、GT翼に異常摩耗が発生したことを告げることになる。
このような警告が発せられると、関係各部署で協議の上、ガスタービン25の停止操作を行うことになるが、この際、前述のGT通過灰量が参考データとして考慮される。このGT通過灰量は、サイクロン閉塞現象等で灰量が摩耗評価量(例えば、1204トン)以上であるか否かを判定することによって評価される。なお、上述のデータ収集は、例えば、プラントデータ収集に合わせて3回/1日行うようにする。
図6(a)は、ある月におけるガスタービン25の出力AとGT出口灰量Bとの関係を示す図であり、図6(b)は当該月における1日あたりのGT通過灰量の変化を棒グラフで示す図である。図示の例では、GT通過灰量の変化は大きくないものの、GT通過灰量が大きく変化した際には、ガスタービン25に摩耗が生じる可能性が大きく、GT通過灰量を考慮して、ガスタービン25の停止を決定することになる。
このようにして、GT効率については、大気温度の影響を受けないように、判定基準値(GT効率閾値)を大気温度で補正し、また、WS温度についても、大気温度の変化による影響を受けないように、各WSと冷却空気(冷却媒体)との温度差を監視して判定を行うようにした。
従って、GTの運転実績の少ない所定の期間(例えば、2500時間)を越える連続運転を行う際に、GT翼の摩耗による経年劣化を正確にかつ早期に発見するとこができ、適切な対処を早急に行うことができる。
加えて、大気温度の変化に対応しつつ、GT翼の経年劣化を監視するようにしたので、年間を通じて同一の条件でGT翼の摩耗判定を行うことができる。そして、GT翼摩耗による経年劣化を早期に発見して対処できる結果、GT翼の寿命を長く保つことができる。
本発明の実施の形態によるガスタービン経年劣化判定装置の一例が用いられるPFBCプラントの一例を示す図である。 図1に示すPFBCプラントで用いられるガスタービンの一例を示す断面図である。 図2に示すガスタービンの一部を示す断面図である。 本発明の実施の形態によるガスタービン経年劣化判定装置の一例を示すブロック図である。 図4に示すガスタービン経年劣化判定装置の動作を説明するためのフロー図である。 ガスタービンの通過灰量を説明するための図であり、(a)は、ある月におけるガスタービンの出力変化とガスタービン出口灰量との関係を示す図であり、(b)は当該月における1日あたりのガスタービン通過灰量の変化を棒グラフで示す図である。
符号の説明
11,12 ボイラー
25 ガスタービン(GT)
30 圧縮機(コンプレッサ)
33 バグフィルタ
36 蒸気タービン
38 復水器
70 GT経年劣化判定装置
71 圧力比低裕度判定部
72 WS温度判定部
73 GT排気ガス温度判定部
74 GT効率判定部
75 警報生成部

Claims (9)

  1. ボイラーからの燃焼排ガスによって駆動されるガスタービンの経年劣化を判定するためのガスタービン経年劣化判定装置であって、
    前記ガスタービンの入口圧力と出口圧力とに応じた圧力比、前記ガスタービンのホイルスペース温度、前記ガスタービンからの燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率に応じて前記ガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段によって前記タービン翼が劣化したと判定されると、警報を発する警報生成手段とを有することを特徴とするガスタービン経年劣化判定装置。
  2. 前記判定手段は、前記ガスタービン効率に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、大気温度を考慮して前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とする請求項1記載のガスタービン経年劣化判定装置。
  3. 前記判定手段は、予め規定されたガスタービン効率閾値を前記大気温度に応じて補正し、前記ガスタービンの効率が、前記補正したガスタービン効率閾値以下の場合に前記タービン翼が劣化したと判定することを特徴とする請求項2記載のガスタービン経年劣化判定装置。
  4. 前記ボイラーに前記ガスタービンを介して燃焼用空気を供給する圧縮機を有し、前記燃焼用空気は前記ガスタービンの冷却媒体として用いられ、
    前記判定手段は、前記ホイルスペース温度に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、前記冷却媒体とホイルスペースとの温度差を監視して、該冷却媒体とホイルスペースとの温度差を考慮して前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のガスタービン経年劣化判定装置。
  5. 前記判定手段は前記ホイルスペース温度と前記圧縮機の出口温度との温度差、及び、前記ホイルスペース温度と前記ガスタービンの入口空気温度との温度差に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とする請求項4記載のガスタービン経年劣化判定装置。
  6. 前記判定手段は、前記圧力比、前記ホイルスペース温度、前記燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率の少なくとも1つが各々に対応して予め規定された基準値以上又は以下となった際に前記タービン翼が劣化したと判定することを特徴とする請求項1記載のガスタービン経年劣化判定装置。
  7. コンピュータによって実行され、ボイラーからの燃焼排ガスによって駆動されるガスタービンの経年劣化を判定するためのガスタービン経年劣化判定方法であって、
    前記ガスタービンの入口圧力と出口圧力とに応じた圧力比、前記ガスタービンのホイルスペース温度、前記ガスタービンからの燃焼排ガス温度、及び前記ガスタービンの効率に応じて前記ガスタービンのタービン翼が劣化したか否かを判定する第1のステップと、
    該第1のステップによって前記タービン翼が劣化したと判定されると、警報を発する第2のステップとを有することを特徴とするガスタービン経年劣化判定方法。
  8. 前記第1のステップでは、予め規定されたガスタービン効率閾値を大気温度に応じて補正し、前記ガスタービンの効率が、前記補正したガスタービン効率閾値以下の場合に前記タービン翼が劣化したと判定すことを特徴とする請求項7記載のガスタービン経年劣化判定方法。
  9. 前記ボイラーに前記ガスタービンを介して燃焼用空気を供給する圧縮機を有し、前記燃焼用空気は前記ガスタービンの冷却媒体として用いられ、
    前記第1のステップでは、前記ホイルスペース温度に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定する際、前記ホイルスペース温度と前記圧縮機の出口温度との温度差、及び、前記ホイルスペース温度と前記ガスタービンの入口空気温度との温度差に応じて前記タービン翼が劣化したか否かを判定することを特徴とする請求項8記載のガスタービン経年劣化判定方法。
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