JP4936834B2 - 半導体メモリカードにおけるデータ保護方法、および半導体メモリカード - Google Patents

半導体メモリカードにおけるデータ保護方法、および半導体メモリカード Download PDF

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Description

本発明は、半導体メモリカードにおけるデータ保護に関し、特に、コンテンツを記憶した半導体メモリカードを作成し、半導体メモリカードから最初にコンテンツを読み出した機器のみにおいて半導体メモリカードによるコンテンツを再読み出しを行なえるようにするとともに、それ以外の機器では当該半導体メモリカードからコンテンツを読み出すことができないようにしたデータデータ保護方法、および半導体カードに関する。
半導体カードの中には、データの不正コピー・不正書替えを防ぐ高度な著作権保護機能を搭載したメモリカードがある。最近では半導体メモリカードの記憶サイズの大容量化およびデータ読書きの高速化に伴って、この半導体メモリカードに種々の音楽データ、動画データ、地図データなど大容量のデータが収録されるようになっている。
<半導体メモリカードの著作権保護機能>
特許文献1(特開2003−101529号公報)は、著作権保護機能によって保護されたコンテンツをMOVE処理もしくはPAUSE処理する際に、もとのコンテンツを安全かつ効率的に削除することを目的として、コンテンツ複合化の際導出された時変鍵を抽出し、抽出された時変鍵で元のタイトル鍵を更新する処理を追加したコンテンツ削除方法を開示している。
上記のコンテンツ削除方法においては、コンテンツを複数のブロック単位に分割し、ブロック単位で複合化を順次行っていく際に得られる時変鍵によってタイトル鍵(コンテンツに予め定められた鍵)を順次上書きしていくことで、上書きした時変鍵を用いて複合化されるブロックよりも前のブロックの複合化が不可能になり、コンテンツそのものを削除した場合と同一の結果を得ることができる。
特開2003−101529号公報(段落[0003]、[0047]〜[0050])
しかしながら、上記のような半導体メモリカードでは、上記著作権保護機能に対応していないデータまたコンテンツに対しては、所定の機器に対してデータ、コンテンツを読み出す一方でそれ以外の機器に対してデータ、コンテンツを読み込み不可とするデータ保護方法は採用できなかった。
従って、本発明の主な目的は、著作権保護機能に対応していないデータ、コンテンツに対して、所定の機器のみでデータの読み込みを可能とするデータ保護方法を提供することである。
加えて、本発明は、初めてデータ、コンテンツをホスト機器に転送する場合には、どのホスト機器でも半導体メモリカードからデータを読み出すことを可能にするとともに、その後は最初にデータ、コンテンツを読み出したホスト機器においてのみデータ、コンテンツを読み出し可能にすることを目的とする。
更に、本発明の目的は、上述したデータ保護を可能とするコンテンツやデータ記憶用の半導体メモリカードを作成する方法を提供することである。
本発明の請求項1にかかる半導体メモリカードのデータ保護方法の発明は、ホスト機器による半導体メモリカードに記憶されたデータの保護方法であって、前記半導体メモリカード固有の情報に基づくパスワードでロックされたデータを記憶した前記半導体メモリカードから初めてデータを読み出す際には、前記半導体メモリカード固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びアンロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記ロックを解除するステップと、前記データを前記半導体メモリカードから読み出す前に、前記ホスト機器固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びセット・パスワードコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データをロックするためのパスワードを変更するステップと、前記データを前記半導体メモリカードから読み出すステップと、前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データを前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワードでロックするステップと、を備え、前記ロックされたデータは、前記ロックが解除された場合、前記半導体メモリカードに電源が供給されている間は継続して前記ロックが解除され、前記半導体メモリカードへの電源供給が停止され、その後電源が供給されるとパスワードでロックされることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は請求項に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法に係り、前記半導体メモリカードからのデータ読み出しが初めてかどうかの判別は、前記ホスト機器が、半導体メモリカードのレジスタ情報を参照することによって行うことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は請求項1又は2に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法に係り、前記半導体メモリカードから2回目以降データを読み出す場合、前記ホスト機器固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びアンロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記ロックを解除するステップと、前記データを前記半導体メモリカードから読み出すステップと、前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データを前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワードでロックするステップと、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は請求項に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法に係り、前記パスワード変更に伴って、前記半導体メモリカードのレジスタ情報を書き換えることを特徴とする。
また、請求項に記載の半導体メモリカードの発明は、記録されたデータをパスワードによってロックする機能を備えた半導体メモリカードにおいて、前記記録されたデータがホスト機器に初めて転送される前は前記半導体メモリカード固有の情報に基づくパスワードによって前記データをロックし、パスワード及びアンロックコマンドを受信して前記データのロックを解除し、前記ホスト機器固有の情報に基づくパスワード及びセット・パスワードコマンドを受信して前記データをロックするためのパスワードを変更し、前記データ転送後は、前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを受信して該パスワードによって前記データをロックし、前記ロックを解除した場合、前記半導体メモリカードに電源が供給されている間は継続して前記ロックを解除し、前記半導体メモリカードへの電源供給が停止され、その後電源が供給されると前記データをロックすることを特徴とする。
また、請求項に記載の半導体メモリカードの発明は請求項に記載の発明に係り、半
導体メモリカードのレジスタに、前記データが転送されたか否かを示す更新フラグまたは
COPYフラグを設定したことを特徴とする。
本発明の請求項1にかかる発明の半導体メモリカードのデータ保護方法によれば、半導体メモリカードに記録されたデータを半導体メモリカード固有の情報をもとに生成したパスワードでロックするので、記録されたデータをパスワードによって保護することができると同時に、初回時はどのホスト機器であっても半導体メモリカード固有の情報をもとにパスワードを生成して記録されたデータを読み出すことができるようになる。また、一度データが読み出された後は、最初にデータを読み出したホスト機器固有の情報によってパスワードロックされるため、パスワードを設定したホスト機器以外ではパスワードを生成することが不可能となり、特定のホスト機器以外では半導体メモリカードにアクセスすることが不可能となり、データの漏洩、不正コピーを防止することが可能となる。更に、パスワードを変更した後に半導体メモリカードのデータをホスト機器に転送することによって、データ転送中に通信エラーなどが生じてデータ転送がうまくいかなかった場合でも、該当するホスト機器によって再度データの読み込みを行うことができ、エラーが発生した場合にも対応できるようになる。
また、本発明の請求項にかかる発明の半導体メモリカードのデータ保護方法によれば、半導体メモリカードからのデータ読み出しが初めてかどうかの判別を、半導体メモリカードのレジスタ情報を参照することによって行う。データの転送状況を半導体メモリカード自身に記録することによって確実にデータ保護を行うことができるようになるとともに、データが既に読み出された否かを参照することが容易に行えるようになる。
また、本発明の請求項にかかる発明の半導体メモリカードのデータ保護方法によれば、前記半導体メモリカードから2回目以降データを読み出す場合、前記ホスト機器固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びアンロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記ロックを解除するステップと、前記データを前記半導体メモリカードから読み出すステップと、前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データを前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワードでロックするステップと、をさらに備えるため、一度データが読み出された後は、最初にデータを読み出したホスト機器以外の機器では半導体メモリカードにアクセス不可能となり、データの漏洩、不正コピーを防止できる。
また、本発明の請求項にかかる発明の半導体メモリカードのデータ保護方法によれば、パスワードの変更に伴って半導体メモリカードのレジスタ情報を書き換える。これによって、半導体メモリカードからデータが読み出されたかどうかをホスト機器から参照することができるようになる。
また、本発明の請求項にかかる半導体メモリカードの発明によれば、記録されたデータをパスワードによって保護することができると同時に、初回時はどのホスト機器であってもデータを読み出すことができ、また、一度データが読み出された後は、最初にデータを読み出したホスト機器以外では半導体メモリカードにアクセスすることが不可能となり、データの漏洩、不正コピーを防止する半導体メモリカードを提供できる。
また、本発明の請求項にかかる半導体メモリカードの発明は、半導体メモリカードのレジスタに、データが転送されたかどうかを示す更新フラグまたはCOPYフラグを設定することによって、ホスト機器は、半導体メモリカードからデータが読み出されたかどうかを容易に参照することができるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の具体例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための半導体メモリカードにおけるデータ保護方法、および半導体メモリカードを例示するものであって、本発明を上記に限定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の半導体メモリカードにおけるデータ保護方法、および半導体メモリカードにも等しく適用し得るものである。
<半導体メモリカードの構造説明>
図1は、半導体メモリカードの構造を示す内部ブロック図である。半導体メモリカード10は、制御部11、インターフェースドライバ12、フラッシュメモリ13、コンタクト14を備える。フラッシュメモリ13は、大容量の記憶領域を有しており、音楽データや映像データ、地図データ等のデータを記憶する。コンタクト14は、データ入出力用コンタクト、カード検出用コンタクト、グランド用コンタクト、電源用コンタクト、クロック信号用コンタクト等があり、それぞれのコンタクトはガードによって仕切られてユーザーが直接ピンに触れることがないような構造になっている。
制御部11は、インターフェースコントローラ111、著作権保護部112、フラッシュメモリコントローラ113、レジスタ114、パワーオン検出部115から構成されている。
インターフェースコントローラ111は、インターフェースドライバ12と接続されており、インターフェースドライバに指令を与え、インターフェースドライバ12がこの半導体メモリカード10が使用されるホスト機器からのコマンドやデータを受信して適切なデータ形式に変換し、また半導体メモリカード10のフラッシュメモリ13内のデータやレジスタの情報を読み出して適切なデータ形式に変換しコンタクト14を介してホスト機器に送信できるようにする。また、半導体メモリカード10とホスト機器とのデータの送受信は、クロック信号に同期させながら行われる。
著作権保護部112は、半導体メモリカード10とこれが装着されるホスト機器とが互いに正規の機器であるか相互認証を行うと共に、著作権を有するデータを半導体メモリカード10に記憶する際には、データを著作権情報で暗号化してフラッシュメモリ13に記憶できるようにし、その著作権情報をカード固有鍵で暗号化して著作権保護部112の保護記憶領域に格納する。そして半導体メモリカード10からデータを読み出す場合には、ホスト機器と半導体メモリカード10とが互いに正規の機器であるか認証を行い、保護記憶領域から著作権情報を取得し、その著作権情報でフラッシュメモリ13からデータを複合化して取り出す。尚、この著作権保護機能は本発明においては必ずしも必要不可欠というわけではないため詳細な説明を省略する。
フラッシュメモリコントローラ113は、フラッシュメモリ13にデータを書き込んだり、フラッシュメモリ13からデータを読み出したりする制御を行う。
レジスタ114は、複数のレジスタから構成されるが、特にCIDレジスタ114Aと、CSDレジスタ114Bを有する。CIDレジスタ(Card Identification Resistor)には、個々の半導体メモリカードに割振られた固有のカード番号、つまりカードIDが記録されており、このカードIDは読み出しのみ可能となっている。CSDレジスタ(Card Specific Data Resistor)にはCOPYフラグを設定でき、本発明では、このCOPYフラグに半導体メモリカード10からデータが読み出されたことがあるか否かの情報を設定する。
パワーオン検出部115は、半導体メモリカード10がホスト機器に装着されることによってホスト機器と接続されると共に電源がON状態になっているかどうかの判別を行う。
<ホスト機器(カーナビゲーション装置)の構造説明>
次に、上述した半導体メモリカード10が装着されるホスト機器20について説明する。本実施例ではホスト機器としてカーナビゲーション装置を適用する。ナビゲーション装置20は、インターフェース21、制御部22、NANDフラッシュメモリ23、表示部24を備える。
インターフェース21は、上述した半導体メモリカード10がナビゲーション装置20の所定の半導体メモリカード用スロットに挿入された際に、半導体メモリカード10とナビゲーション装置20とのデータの送受信を所定のデータ形式で行うためのものである。
制御部22は、ホスト機器固有ID222と、地図データ読出し・更新プログラム223とを格納したメモリ221とCPU224とから構成され、地図データ読出し・更新プログラム223をCPU224が実行することによって、半導体メモリカード10から地図データを読み出したり更新したりすることができるようになる。
ホスト機器固有ID222は、それぞれのナビゲーション装置20ひとつひとつに割振られた固有のIDであり、メモリ221に書換えできないように記録されている。
地図データ読出し・更新プログラム223は、ナビゲーション装置20を動作させるためのプログラムであり、半導体メモリカード10からデータを読み出す際に、当該ナビゲーション装置20が半導体メモリカード10から初めてデータを読み出す場合にはデータの読み出しを可能とすると同時に、それ以降は最初にデータを読み出したナビゲーション装置20以外ではデータの読み出しおよび更新ができないようにするものであり、このプログラムについては後で詳細に説明する。
NANDフラッシュメモリ23は、ナビゲーション装置20によって使用される地図データ等の大容量のデータを格納する記憶領域として使用される。
表示部24は液晶パネル、プラズマディスプレイ等で構成され、ユーザー、および制御部22の指示に従ってNANDフラッシュメモリ23に格納された地図を表示する。また、表示部24は、タッチパネル等、ユーザーが入力を行うことができようにしたものであってもよい。
<半導体メモリカードのパスワードロック機能>
図2は、半導体メモリカード10のパスワードロック機能についての説明図であり、図2(a)は半導体メモリカードのパスワードロック機能を使用しない場合における半導体メモリカードとホスト機器との間のデータのやり取りを示し、図2(b)は、半導体メモリカードのパスワードロック機能を使用した場合における半導体メモリカードとホスト機器との間のデータのやり取りを示す。また、図2(c)はパスワードが未設定の半導体メモリカードにパスワードを設定する際の説明図、図2(d)はパスワードが既に設定されている半導体メモリカードにパスワードを再設定する際の説明図、図2(e)はパスワードが設定されている半導体メモリカードのロックを外すときの説明図である。
まず、図2(a)に示すように、半導体メモリカード10にパスワードロック機能がない場合、またはパスワードロック機能を使用していない場合、ホスト機器20は半導体メモリカード10にデータを自由に書き込むことができると同時に、半導体メモリカード10に記録されているデータを自由に読み出すことができる。しかし、この半導体メモリカード10にパスワードを鍵としてロックをかけた場合には、図2(b)に示されるように、半導体メモリカード10はパスワードによって保護される。つまり、ホスト機器20と半導体メモリカード10のデータアクセスが制限される。したがって、ホスト装置20は、半導体メモリカード10にデータを書き込むことができなくなるとともに半導体メモリカード10に記録されているデータを読み出すこともできなくなる。尚、パスワードは最大128ビットのデータである。
パスワードが未設定の半導体メモリカード10にパスワードを設定する場合、図2(c)に示すように、ホスト機器20から半導体メモリカード10に、パスワード設定コマンドであるセット・パスワードコマンドと、設定パスワードを送信する。これによって半導体メモリカード10にはパスワードが設定される。
パスワードが既に設定されている半導体メモリカード10にパスワードを再設定する場合には、図2(d)に示すように、ホスト機器20から半導体メモリカード10に、パスワード設定コマンドであるセット・パスワードコマンドと、既設定のパスワードおよび新たに設定するパスワードを送信する。これによって半導体メモリカード10には、既設定のパスワードから新たなパスワードが変更、設定される。
パスワードによって保護されている半導体メモリカード10のパスワードロックを外す場合には、図2(e)に示すように、ホスト機器20から半導体メモリカード10に、アンロックコマンドと半導体メモリカード10に設定されているパスワードとを送信する。これによって半導体メモリカード10のパスワードロックがはずれ、ホスト機器20からデータの読書きが自由に行えるようになる。尚、このようにしてパスワードロックを外した場合、半導体メモリカード10に電源が供給されている間は継続してロックが外れているが、電源の供給を停止し、その後再び電源を供給すると、半導体メモリカード10にはロックがかかるようになっている。
更に、パスワードロック機能のコマンドとして、ロックコマンド、クリア・パスワードコマンド、消去コマンド等がある。ロックコマンドと設定されているパスワードを半導体メモリカード10に送信すると、半導体メモリカード10にはロックがかかる。また、クリア・パスワードコマンドと設定パスワードとを半導体メモリカード10に送信すると、パスワードが消去され、その後は再度パスワードが設定されるまで、電源をオン/オフしても半導体メモリカード10はロック状態にならない。消去コマンドは、ユーザーがパスワードを忘れてしまったような場合に使用されるものであるが、このコマンドを使用すると、強制的にパスワードを消去することができる。しかしながら、パスワードとともに半導体メモリカード10に記憶されていたデータが消去されるようになっている。
<地図記録用半導体メモリカードの作成方法>
次に、地図記録用の半導体メモリカードの作成方法について図3を参照しながら説明する。図3は、本実施例における地図記録用半導体メモリカードの作成手順を示すフローチャートである。
パーソナルコンピュータ等の地図記録用半導体メモリカード作成装置(図示せず)の半導体メモリカードスロットに、何も記録されていない半導体メモリカード10が挿入されると、ステップS31において、地図データを半導体メモリカード10のフラッシュメモリ13に書き込み、記憶させる。次いで、地図記録用半導体メモリカード作成装置は、半導体メモリカード10のレジスタ114にアクセスし、CIDレジスタ114Aの値、つまりカードIDを読む(ステップS32)。次に、地図記録用半導体メモリカード作成装置は、CIDレジスタ114Aから読み取ったカードIDを基にしてパスワードを生成し、パスワード設定コマンドであるセット・パスワードコマンドと生成されたパスワードを半導体メモリカード10に送信することによって、地図データをロックし(ステップS33)、処理を終了する。
<半導体メモリカードからの地図データ読込み(1回目)>
次に、上記の方法で作成された地図記録用半導体メモリカードからホストであるナビゲーション装置20によって地図データを読込む際の手順を、図4を参照しながら説明する。図4は、地図データ読み込み手順を示すフローチャートである。
地図データが記憶された半導体メモリカード10がナビゲーション装置20の半導体メモリカードスロットに挿入され、ユーザーがナビゲーション装置20の表示部24に表示されたメニューの中から地図読出し・更新メニューを選択すると、メモリ221に格納された地図データ読出し・更新プログラム223がCPU224により実行され、地図の読み出しおよび更新が開始される。まず、ステップS41において、半導体メモリカード10のCSDレジスタ114Bを読む。このCSDレジスタ114BにはCOPYフラグ、つまり更新フラグが設定されており、このCOPYフラグを読むことで、半導体メモリカード10から地図データが既に読み出されたかどうかを判別することができる。ステップS42において、読み出したCOPYフラグを確認し、ステップS43において、COPYフラグが既に更新されたかどうかを判別する。
COPYフラグが更新されていない場合は、この半導体メモリカード10から地図データを読み出すのが最初ということになり、続くステップS44の処理に移行する。ステップS44において、半導体メモリカード10のCIDレジスタ114Aの値を読み、ステップS45において、読み出したCIDレジスタ114Aの値をもとにパスワードを生成する。次いで、ナビゲーション装置20は、アンロックコマンドとステップS45において生成したパスワードとを半導体メモリカード10に送信し、半導体メモリカード10のパスワードロックを外す(ステップS46)。
次に、ナビゲーション装置20は、ステップS47において、メモリ221に記録されており、かつそれぞれの機器に個別に割振られているホスト機器固有ID222からパスワードを作成する。作成された新しいパスワードは、セット・パスワードコマンドとともにSDカードに送信され、これによってステップS48において、ホスト機器固有ID222に基づく新たなパスワードが半導体メモリカード10に設定される。
ステップS49においては、半導体メモリカード10のCOPYフラグを更新済みに設定し、続くステップS50において、更新済みに設定されたCOPYフラグをCSDレジスタ114Bに書き込む。
続いてステップS54において、地図データを半導体メモリカード10のフラッシュメモリ13から読み出し、ナビゲーション装置20のNANDフラッシュメモリ23に書き込む。そして全ての地図データが半導体メモリカード10から転送し終わったならば、ステップS55の処理に進み、ホスト機器固有ID222を基にしたパスワードをロックコマンドとともに半導体メモリカード10に送信し、半導体メモリカード10をロックして処理を終了する。
<半導体メモリカードでの地図更新方法(2回目以降)>
ステップS43において、COPYフラグが更新済みであると判別された場合、この半導体メモリカード10から地図データを読み出すのは初めてではない、つまり2回目以降ということになるが、続くステップS51においてナビゲーション装置20は、メモリ221に格納されているホスト機器固有ID222を取得し、これを基にしてパスワードを生成する。次いでナビゲーション装置20は、アンロックコマンドと、ステップS51において生成されたパスワードとを半導体メモリカード10に送信する(ステップS52)。ステップS53では、半導体メモリカード10に設定されているパスワードと一致するか否かが照合され、一致している場合には、半導体メモリカード10から地図データを読み出そうとしているナビゲーション装置20が最初に地図データを読み出したナビゲーション装置20と同一の装置であり、ステップS54の処理に移行して地図データを半導体メモリカード10のフラッシュメモリ13から読み出し、ナビゲーション装置20のNANDフラッシュメモリ23に書き込む。次いでステップS55においてホスト機器固有ID222を基にして生成された上記のパスワードとロックコマンドとを半導体メモリカード10に送信し、半導体メモリカード10をロックして処理を終了する。
ステップS53において、ナビゲーション装置20のホスト機器固有ID222から生成されたパスワードと、半導体メモリカード10に設定されているパスワードとが一致しない場合、ナビゲーション装置20は初めて半導体メモリカード10から地図データを読み出したナビゲーション装置ではないということになる。それで、ステップS56において、ナビゲーション装置20の表示部24等に読み出し不可能である旨を表示するかエラーメッセージを表示し、処理を終了する。
上記の方法によって、半導体メモリカード10から初めて地図データを読み出す場合には、どのナビゲーション装置20であってもデータの読み込みが可能であるとともに、2回目以降は最初にデータ読み込みを行ったナビゲーション装置20のホスト機器固有IDから生成されたパスワードによってのみ半導体メモリカード10のパスワードロックが外れるため、そのナビゲーション装置20のみにおいて地図データの読み出しが可能となる。したがって1度地図データを読み込んだ後にナビゲーション装置20のNANDフラッシュメモリ23に格納された地図データに不具合が見つかった場合、最初のナビゲーション装置20であれば、地図の更新が可能となる。
上記実施例では地図データの更新についてのみ説明したが、本発明はCPRMに対応していない種々のコンテンツに対し、特定のホスト機器以外でのデータ読み出しを防止することができる。
また、本発明は、パスワードロック機能を有した市販の半導体メモリカードであるならば特にカスタマイズ等する必要がなく、対応するホスト機器のソフトウェアの変更も少なく対応できるので他のデータ保護方法と比して安価でもある。
半導体メモリカードの構造を示す内部ブロック図である。 半導体メモリカードのパスワードロック機能についての説明図であり、図2(a)は半導体メモリカードのパスワードロック機能を使用しない場合における半導体メモリカードとホスト機器との間のデータのやり取りを示す図、図2(b)は、半導体メモリカードのパスワードロック機能を使用した場合における半導体メモリカードとホスト機器との間のデータのやり取りを示す図、図2(c)はパスワードが未設定の半導体メモリカードにパスワードを設定する際の説明図、図2(d)はパスワードが既に設定されている半導体メモリカードにパスワードを再設定する際の説明図、図2(e)はパスワードが設定されている半導体メモリカードのロックを外すときの説明図である。 本実施例における地図記録用半導体メモリカードの作成手順を示すフローチャートである。 地図データの読み出し・更新の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10・・・・半導体メモリカード
11・・・・制御部
111・・・インターフェースコントローラ
112・・・著作権保護部
113・・・フラッシュメモリコントローラ
114・・・レジスタ
114A・・CIDレジスタ
114B・・CSDレジスタ
115・・・パワーオン検出部
12・・・・インターフェースドライバ
13・・・・フラッシュメモリ
14・・・・コンタクト
20・・・・ナビゲーション装置(ホスト機器)
21・・・・インターフェース
22・・・・制御部
221・・・メモリ
223・・・地図データ読出し・更新プログラム
23・・・・フラッシュメモリ
24・・・・表示部

Claims (6)

  1. ホスト機器による半導体メモリカードに記憶されたデータの保護方法であって、
    前記半導体メモリカード固有の情報に基づくパスワードでロックされたデータを記憶した前記半導体メモリカードから初めてデータを読み出す際には、前記半導体メモリカード固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びアンロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記ロックを解除するステップと、
    前記データを前記半導体メモリカードから読み出す前に、前記ホスト機器固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びセット・パスワードコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データをロックするためのパスワードを変更するステップと、
    前記データを前記半導体メモリカードから読み出すステップと、
    前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データを前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワードでロックするステップと、
    を備え
    前記ロックされたデータは、前記ロックが解除された場合、前記半導体メモリカードに電源が供給されている間は継続して前記ロックが解除され、前記半導体メモリカードへの電源供給が停止され、その後電源が供給されるとパスワードでロックされることを特徴とする半導体メモリカードのデータ保護方法。
  2. 前記半導体メモリカードからのデータ読み出しが初めてかどうかの判別は、前記ホスト機器が、前記半導体メモリカードのレジスタ情報を参照することによって行うことを特徴とする請求項に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法。
  3. 前記半導体メモリカードから2回目以降データを読み出す場合、前記ホスト機器固有の情報をもとにパスワードを生成し、該パスワード及びアンロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記ロックを解除するステップと、
    前記データを前記半導体メモリカードから読み出すステップと、
    前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを前記半導体メモリカードに送信することによって前記データを前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワードでロックするステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法。
  4. 前記パスワード変更に伴って、前記半導体メモリカードのレジスタ情報を書き換えることを特徴とする請求項に記載の半導体メモリカードのデータ保護方法。
  5. 記録されたデータをパスワードによってロックする機能を備えた半導体メモリカードにおいて、
    前記記録されたデータがホスト機器に初めて転送される前は前記半導体メモリカード固有の情報に基づくパスワードによって前記データをロックし、該パスワード及びアンロックコマンドを受信して前記データのロックを解除し、前記ホスト機器固有の情報に基づくパスワード及びセット・パスワードコマンドを受信して前記データをロックするためのパスワードを変更し、前記データ転送後は、前記ホスト機器固有の情報をもとに生成されたパスワード及びロックコマンドを受信して該パスワードによって前記データをロックし、
    前記ロックを解除した場合、前記半導体メモリカードに電源が供給されている間は継続して前記ロックを解除し、前記半導体メモリカードへの電源供給が停止され、その後電源が供給されるとパスワードで前記データをロックすることを特徴とする半導体メモリカード。
  6. 半導体メモリカードのレジスタに、前記データが転送されたか否かを示す更新フラグまたはCOPYフラグを設定したことを特徴とする請求項に記載の半導体メモリカード。
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