JP4935171B2 - 膜形成方法、電気光学基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

膜形成方法、電気光学基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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本発明は、有機エレクトロルミネセンス(以降、「有機EL」と表記する。)装置の発光膜などのような機能膜を形成する膜形成方法、当該機能膜を有する電気光学基板の製造方法、及び当該機能膜を有する電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、電気光学装置、及び当該電気光学装置を備える電子機器に関する。
従来から、有機EL装置の発光膜やカラー液晶装置のカラーフィルタ膜などの機能膜を形成する技術として、機能膜の材料を含む液状材料を塗布し、当該液状材料を乾燥させて機能膜を形成する技術が知られている。機能膜は厚さによって特性が異なることから、有機EL装置などに形成された互いに同一の機能(特性)を備えることが必要な複数の機能膜は、その膜厚が均等であることが求められる。同様な理由から、各機能膜においても、当該機能膜の各部分の厚さが均一であることが求められる。しかし、液状材料を乾燥させることで形成された機能膜は、中央部分が厚い凸形状や、中央部分が薄い凹形状になることで、同一機能膜における膜厚が均一でなかったり、凸形状や凹形状の形状がばらつくことで、機能膜間で膜厚が均等でなかったりする場合があった。
例えばカラー液晶装置のカラーフィルタ膜では、膜厚が均一でないカラーフィルタ膜は、均一であるカラーフィルタ膜とは透過光量が異なることから、当該膜厚が均一でないカラーフィルタ膜が対応する画素の輝度が、膜厚が均一であるカラーフィルタ膜を前提とした画素の輝度とは異なってしまう。画像の最小単位(以降、「絵素」と表記する。)を構成する複数の画素の輝度が前提とした輝度からずれると、絵素の輝度や色が表示すべき輝度や色と異なってしまう。一つのカラー液晶装置に形成された複数のカラーフィルタ膜間で膜厚が均等でない場合には、輝度むらや色むらが発生する。
特許文献1には、有効な有機EL層(発光膜)を形成すべき範囲である有効光学領域の周囲にダミー領域を設け、当該ダミー領域にも有機EL材料を含む組成物(液状材料)を配置して、有機EL層を形成する方法が開示されている。特許文献1に記載されているように、有機EL材料を含む組成物(液状材料)を乾燥させる際に、組成物から蒸発した溶媒の濃度が、組成物を配置した範囲の周辺部では不均一になり易いことに起因して、乾燥速度が不均一になり易い。これにより、周辺部の画素領域に形成される有機EL層の厚さ方向の断面の断面形状が各画素領域間でばらつき易い。中央部の各画素領域は、周辺部に囲まれていることから組成物から蒸発した溶媒の濃度が略均一であり、乾燥速度が不均一になり難い。これにより、中央部の画素領域に形成される有機EL層の膜厚方向の断面形状は各画素領域間でばらつき難い。特許文献1に開示された方法によれば、有効光学領域の周囲のダミー領域にも有機EL材料を含む組成物(液状材料)を配置することで、有効な有機EL層(発光膜)を形成するべき範囲のほとんど総てが有機EL層の断面形状が各画素領域間でばらつき難い中央部となる。これにより、当該範囲に形成される有機EL層の厚さ方向の断面の断面形状は各画素領域間で略均等になる。
特開2002―222695号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、各画素領域間のばらつきを抑制して、形成される有機EL層の形状を各画素領域間で略均等にできるが、乾燥速度を調整できるものではないことから、各画素領域に形成された有機EL層は、画素領域内の膜厚が必ずしも各部分で均一ではないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、基板上に多数形成されるそれぞれの機能膜の膜厚が不均一になることを抑制することができる膜形成方法、電気光学基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、電気光学装置、及び電子機器を実現することを目的とする。
本発明による膜形成方法は、基板上の機能膜が有効に機能する機能有効領域に設定された、機能膜を形成すべき1以上の機能膜形成領域と、当該機能有効領域の周囲に設けられた調整領域に設定された1以上の調整膜形成領域とに、機能膜の材料を含有する液状材料を配置し、当該液状材料を減圧環境下で乾燥させることで機能膜を形成する膜形成方法であって、機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料の総量が第一の総量である場合の、液状材料が乾燥して形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状に応じて、液状材料の総量を変えることを特徴とする。
本発明に係る膜形成方法によれば、機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料の総量が第一の総量である場合に液状材料が乾燥して形成された機能膜の厚さ方向の断面の断面形状に応じて機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料の総量、即ち基板上に配置する液状材料の総量を変える。減圧乾燥においては、基板上に配置される液状材料の総量によって乾燥が完結するまでの時間即ち乾燥速度が異なることが本発明の発明者などによって確認されている。また、液状材料が乾燥して形成される膜の厚さ方向の断面の断面形状は、乾燥速度によって異なることが知られている。本発明に係る膜形成方法によれば、機能膜の厚さ方向の断面の断面形状に応じて機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料の量を変えることで、機能膜の断面形状を調整することができる。これにより、基板上に形成されるそれぞれの機能膜において、膜厚が不均一になることを抑制することができる。
本発明において、膜形成方法は、調整領域に配置する液状材料の量を変えることで、機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料の総量を変えることが好ましい。
この膜形成方法によれば、基板上に配置する液状材料の総量の調整を、調整領域に配置する液状材料の量を調整することで、実行することができる。機能有効領域の機能膜形成領域に配置する液状材料の量は影響を受けないため、機能膜が備えるべき機能を実現するために最適な膜厚を実現するように最適量の液状材料を機能膜形成領域に配置することができる。
本発明において、膜形成方法は、調整領域に配置された液状材料の量が第一の配置量であるときに形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合に、調整領域に、第一の配置量より多い液状材料を配置することが好ましい。
乾燥速度が速い場合、形成される機能膜は周辺部が中央部より厚い凹形状になることが本発明の発明者などによって確認されている。この膜形成方法によれば、調整領域に配置された液状材料の量が第一の配置量であるときの機能膜の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合に、第一の配置量より多い量の液状材料が調整領域に配置されることから、基板上に配置される液状材料が多くなるため、第一の配置量が配置された場合より乾燥速度が遅くなる。これにより、形成される機能膜の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状から周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状の方に修正することができる。従って、形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状から均一な膜厚に近づけることができる。
本発明において、膜形成方法は、調整領域に配置された液状材料の量が第一の配置量であるときに形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合に、調整領域に、第一の配置量より少ない液状材料を配置することが好ましい。
乾燥速度が遅い場合、形成される機能膜は周辺部が中央部より薄い凸形状になることが本発明の発明者などによって確認されている。この膜形成方法によれば、調整領域に配置された液状材料の量が第一の配置量であるときの機能膜の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合に、第一の配置量より少ない配置量の液状材料が調整領域に配置されることから、基板上に配置される液状材料が少なくなるため、第一の配置量が配置された場合より乾燥速度が速くなる。これにより、形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状から周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状の方に修正することができる。従って、形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状から均一な膜厚に近づけることができる。
本発明において、膜形成方法は、1以上の調整膜形成領域のそれぞれの調整膜形成領域に配置する液状材料の量を変えることで、調整領域に配置する液状材料の量を変えてもよい。
本発明において、膜形成方法は、1以上の調整膜形成領域のそれぞれの調整膜形成領域の平面形状は、1以上の機能膜形成領域のそれぞれの機能膜形成領域の平面形状と略同一であり、一つの調整膜形成領域には一つの機能膜形成領域に配置する液状材料と略同量の液状材料を配置し、液状材料を配置する調整膜形成領域の数を変えることで、調整領域に配置する液状材料の量を変えてもよい。
本発明において、膜形成方法は、総量が第一の総配置量であるときに形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合に、機能有効領域及び調整領域に、第一の総配置量より多い液状材料を配置することが好ましい。
乾燥速度が速い場合、形成される機能膜は周辺部が中央部より厚い凹形状になることが本発明の発明者などによって確認されている。この膜形成方法によれば、基板上に配置された液状材料の総量が第一の総配置量であるときの機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合に、第一の総配置量より多い量の液状材料が機能有効領域及び調整領域に配置されることから、基板上に配置される液状材料の総量が多くなるため、第一の総配置量が配置された場合より乾燥速度が遅くなる。これにより、形成される機能膜の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状から周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状の方に修正することができる。従って、形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状から均一な膜厚に近づけることができる。
本発明において、膜形成方法は、総量が第一の総配置量であるときに形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合に、機能有効領域及び調整領域に、第一の総配置量より少ない液状材料を配置することが好ましい。
乾燥速度が遅い場合、形成される機能膜は周辺部が中央部より薄い凸形状になることが本発明の発明者などによって確認されている。この膜形成方法によれば、基板上に配置された液状材料の総量が第一の総配置量であるときの機能膜の厚さ方向の断面の断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合に、第一の総配置量より少ない量の液状材料が機能有効領域及び調整領域に配置されることから、基板上に配置される液状材料の総量が少なくなるため、第一の総配置量が配置された場合より乾燥速度が速くなる。これにより、形成される機能膜の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状から周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状の方に修正することができる。従って、形成される機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状から均一な膜厚に近づけることができる。
本発明において、膜形成方法は、機能有効領域及び調整領域に配置する液状材料に含まれる溶媒の量を変えることで、総量を変えることが好ましい。
この膜形成方法によれば、基板上に配置する液状材料の総量の調整を、配置する液状材料の溶媒の量を調整することで、実行することができる。機能有効領域の機能膜形成領域に配置する液状材料に含まれる溶質である機能膜を形成する材料の量は影響を受けないため、機能膜が備えるべき機能を実現するために最適な膜厚を実現するように最適量の材料を含む液状材料を機能膜形成領域に配置することができる。
本発明による電気光学基板の製造方法は、機能膜を有する電気光学基板の製造方法であって、少なくとも1種類の機能膜を上述した膜形成方法を用い形成することを特徴とする。
本発明に係る電気光学基板の製造方法によれば、機能膜における膜厚の均一化を実行することができる膜形成方法を用いて機能膜を形成することから、一つの機能膜における膜厚のばらつきが小さい、好適な電気光学基板を製造することができる。例えばカラーフィルタ基板であれば、表示するべき色や輝度を正確に表示し易いというように、高性能の電気光学基板を製造することができる。
本発明による電気光学装置の製造方法は、機能膜を有する電気光学装置の製造方法であって、少なくとも1種類の機能膜を上述した膜形成方法を用いて形成することを特徴とする。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、機能膜における膜厚の均一化を実行することができる膜形成方法を用いて機能膜を形成することから、一つの機能膜における膜厚のばらつきが小さい、好適な電気光学装置を製造することができる。例えば有機EL表示装置であれば、表示するべき色や輝度を正確に表示し易いというように、高性能の電気光学装置を製造することができる。
本発明による機能膜は、上述した膜形成方法を用いて形成されることを特徴とする。
本発明に係る機能膜の構成によれば、機能膜における膜厚の均一化を実行することができる膜形成方法を用いて形成されていることから、一つの機能膜における膜厚のばらつきが小さい。これにより、機能膜の所望の機能を実現し易い好適な機能膜を実現することができる。
本発明において、機能膜は、機能膜の平面形状が略円形又は略長円形状であることが好ましい。
機能膜材料を含む液状材料を乾燥させて機能膜を形成する場合、形成するべき機能膜の縁の形状によって当該縁の近くの液状材料の乾燥状態が異なる。このため、機能膜の厚みが縁の形状によって部分的に異なり、全体の厚みが均一でなくなる。例えば、多角形の機能膜の辺の部分と角の部分とでは乾燥状態が異なることから、辺の部分と角の部分とで機能膜の厚さが均一でなくなる。この機能膜の構成によれば、機能膜の縁は総て円弧の一部であることから、縁の形状が全周で略均一になる。これにより、全周にわたって乾燥状態が略同一になり全周にわたって膜厚を略均一にすることができる。従って、機能膜の形状がばらつく可能性が少ないことから、機能膜の所望の機能を実現し易い機能膜を実現することができる。
本発明による電気光学基板は、機能膜を有する電気光学基板であって、少なくとも1種類の機能膜が、上述した機能膜であることを特徴とする。
本発明に係る電気光学基板によれば、少なくとも1種類の機能膜が、機能膜の所望の機能を実現し易い好適な機能膜であることから、所望の機能を実現し易い好適な電気光学基板を実現することができる。
本発明による電気光学装置は、機能膜を有する電気光学基板を備える電気光学装置であって、電気光学基板が、上述した電気光学基板であることを特徴とする。
本発明に係る電気光学装置によれば、少なくとも1種類の機能膜が、機能膜の所望の機能を実現し易い好適な機能膜であることから、所望の機能を実現し易い好適な電気光学装置を実現することができる。
本発明による電子機器は、上述した電気光学装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、所望の機能を実現し易い好適な電気光学装置を備えることから、所望の機能を実現し易い好適な電子機器を実現することができる。
以下、本発明に係る膜形成方法、電気光学基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、及び電気光学装置の一実施形態について図面を参照して、説明する。本発明の実施形態は、電気光学装置の一例である液晶表示装置を構成する液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を製造する工程、及び電気光学装置の一例である有機EL表示装置を製造する工程において、機能膜を形成する工程で用いられる膜形成方法を例に説明する。
(第一の実施形態)
第一の実施形態は、電気光学装置の一例である液晶表示装置を構成する液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を製造する工程において、機能膜の一例であるフィルタ膜としての色要素膜を形成する工程で用いられる膜形成方法を例に説明する。
(液晶表示パネルの構成)
最初に、液晶表示パネルについて説明する。図1は、液晶表示パネルの構造を示す概略図である。図1(a)は、液晶表示パネルについて、各構成要素とともにフィルタ基板側から見た平面図であり、図1(b)は図1(a)にA−Aで示した断面における断面形状を示す概略断面図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、それぞれの層や部材毎に縮尺を異ならせてある。
図1(a)および(b)に示すように、液晶表示パネル10は、TFT(Thin Film Transistor)素子3及び画素電極6bを有する素子基板1と、対向電極6a及びカラーフィルタ5を有するフィルタ基板2と、シール材4によって接着された素子基板1とフィルタ基板2との隙間に充填された液晶8とを備えている。素子基板1はフィルタ基板2より一回り大きく額縁状に張り出した状態となっている。
素子基板1は、厚さおよそ1.2mmの石英ガラス基板を用いており、その表面には画素を構成する画素電極6bと、3端子のうちの一つが画素電極6bに接続されたTFT素子3が形成されている。TFT素子3の残りの2端子は、画素電極6bを囲んで互いに絶縁状態で格子状に配置されたデータ線(図示省略)と走査線(図示省略)とに接続されている。データ線は、Y軸方向に引き出されて端子部16においてデータ線駆動回路部9aに接続されている。走査線は、X軸方向に引き出され、左右の額縁領域に形成された2つの走査線駆動回路部9b,9bに個々に接続されている。各データ線駆動回路部9aおよび走査線駆動回路部9bの入力側配線は、端子部16に沿って配列した実装端子11にそれぞれ接続されている。端子部16とは反対側の額縁領域には、2つの走査線駆動回路部9b,9bを繋ぐ配線12が設けられている。
フィルタ基板2は、厚みおよそ1.0mmの透明な石英ガラスからなるガラス基板2aを用いており、共通電極としての対向電極6aが設けられている。対向電極6aは、ガラス基板2aの四隅に設けられた上下導通部14を介して素子基板1側に設けられた配線と導通しており、当該配線も端子部16に設けられた実装端子11に接続されている。また、フィルタ基板2には、画素電極6bと対向する位置に色要素膜53が形成されたカラーフィルタ5が設けられている。
液晶8に面する素子基板1の表面およびフィルタ基板2の表面には、それぞれ配向膜7b、配向膜7aが形成されている。
液晶表示パネル10は、外部駆動回路と電気的に繋がる中継基板が実装端子11に接続される。そして、外部駆動回路からの入力信号が各データ線駆動回路部9aおよび走査線駆動回路部9bに入力されることにより、TFT素子3が画素電極ごとにスイッチングされ、画素電極6bと対向電極6aとの間に駆動電圧が印加されて表示が行われる。
尚、図1では図示省略したが、液晶表示パネル10の表裏面には、それぞれ入出射する光を偏向する偏光板が設けられる。
(カラーフィルタ)
次に、フィルタ基板2に形成されているカラーフィルタ5及びカラーフィルタ5における色要素膜53の配列について説明する。図2(a)はカラーフィルタの一実施形態の平面構造を模式的に示す平面図であり、図2(b),(c)は、3色カラーフィルタの配列例を示す模式平面図である。
上述したように、フィルタ基板2は、厚みおよそ1.0mmの透明な石英ガラスからなるガラス基板2aを用いて形成されている。図2(a)に示すように、カラーフィルタ5は、方形状のガラス基板2aの表面のフィルタ有効領域52Aに複数の色要素領域52をドットパターン状、本実施形態ではドット・マトリクス状に形成し、当該色要素領域52に色要素膜53を形成することによって形成されている。ガラス基板2aのフィルタ有効領域52Aの周囲には、調整領域152Aが設定されている。当該調整領域152Aには、色要素領域52と略同形状の調整色要素領域152が形成されており、調整色要素領域152には色要素膜53と同等な調整色要素膜153が形成されている。上述したように、素子基板1とフィルタ基板2とが組み合わされると、色要素膜53は画素電極6bと対向しており、画素電極6bと対向電極6aとの間に駆動電圧が印加されて制御される光が色要素膜53を透過する。色要素膜53は光学フィルタであって、色要素膜53を透過した光は色要素膜53の色に対応した色の光になる。色要素膜53が機能膜に相当し、色要素領域52が機能膜形成領域に相当し、フィルタ有効領域52Aが機能有効領域に相当する。調整色要素領域152が調整膜形成領域に相当し、調整領域152Aが調整領域に相当する。フィルタ基板2が、機能膜を有する電気光学基板に相当する。
図2(b),(c)に示すように、色要素膜53は、透光性のない樹脂材料によって格子状のパターンに形成された隔壁56によって区画されてドット・マトリクス状に並んだ複数の例えば方形状の色要素領域52を色材で埋めることによって形成される。調整色要素膜153は、隔壁56と同じ材料を用いて、隔壁56と同じ形状に形成された隔壁156(図6参照)によって区画されてドット・マトリクス状に並んだ複数の例えば方形状の調整色要素領域152を色材で埋めることによって形成される。例えば、色要素膜53を構成する色材を含む液状材料を色要素領域52に充填し、当該液状材料の溶媒を蒸発させて液状材料を乾燥させることで、色要素領域52を埋める膜状の色要素膜53を形成する。調整色要素膜153も同様に、色要素膜53を構成する色材を含む液状材料を調整色要素領域152に充填し、当該液状材料の溶媒を蒸発させて液状材料を乾燥させることで、調整色要素領域152を埋める膜状の調整色要素膜153を形成する。
色要素膜53の配列としては、例えば、ストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が知られている。ストライプ配列は、図2(b)に示したように、マトリクスの縦列が総て同色の色要素膜53になる配列である。モザイク配列は、図2(c)に示したように、横方向の各行ごとに色要素膜53一つ分だけ色をずらした配列で、3色フィルタの場合、縦横の直線上に並んだ任意の3つの色要素膜53が3色となる配列である。そして、デルタ配列は、色要素膜53の配置を段違いにし、3色フィルタの場合、任意の隣接する3つの色要素膜53が異なる色となる配色である。
図2(b),(c)に示した3色フィルタにおいて、色要素膜53は、それぞれが、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のうちのいずれか1色の色材によって形成されている。隣り合って形成されたR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の色要素膜53R,53G,53Bを各1個づつ含む色要素膜53の組で、画像を構成する最小単位である絵素のフィルタ(以降、「絵素フィルタ54」と表記する。)を形成している。1絵素フィルタ54内の色要素膜53R,53G,53Bのいずれか1つ又はそれらの組み合わせに光を選択的に通過させることにより、フルカラー表示を行う。このとき、透光性のない樹脂材料によって形成された隔壁56はブラックマトリクスとして作用する。
(液滴吐出法及び液滴吐出ヘッド)
次に、液状材料を色要素領域52及び調整色要素領域152に充填する際に用いられる液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。このうち、ピエゾ方式は、液状材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えないなどの利点を有する。本実施形態では、液状材料選択の自由度の高さ、及び液滴の制御性の良さの点から上記ピエゾ方式を用いる。
次に、本発明に係るデバイスを液滴吐出法によって製造する際に用いられるデバイス製造装置の液滴吐出ヘッドについて説明する。このデバイス製造装置は、液滴吐出ヘッドから基板に対して液滴を吐出(滴下)することによりデバイスを製造する液滴吐出装置(インクジェット装置)である。図3は、液滴吐出ヘッドの外観の概要を示す図である。図3(a)は、液滴吐出ヘッドの外観の概要を示す斜視図であり、図3(b)は、ノズルの配列を示す図である。図3(a)に示すように、液滴吐出ヘッド62は、例えば、複数の吐出ノズル67が配列されてなるノズル列68を有する。吐出ノズル67の数は例えば180であり、吐出ノズル67の孔径は例えば28μmであり、吐出ノズル67のピッチは例えば141μmである(図3(b)参照)。図3(a)に示す基準方向Sは、基板上の任意の位置に液滴を着弾させるために液滴吐出ヘッド62が基板に対して相対移動する際の主走査方向を示し、配列方向Tはノズル列68における吐出ノズル67の配列方向を示している。
図4(a)は、液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視図であり、図4(b)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の詳細構造を示す断面図である。図4(a)及び(b)に示すように、それぞれの液滴吐出ヘッド62は、振動板73と、ノズルプレート74とを、備えている。振動板73と、ノズルプレート74との間には、液状材料タンク(図示省略)から供給孔77を介して供給される材料液が常に充填される液たまり75が位置している。また、振動板73と、ノズルプレート74との間には、複数のヘッド隔壁71が位置している。そして、振動板73と、ノズルプレート74と、1対のヘッド隔壁71とによって囲まれた空間がキャビティ70である。キャビティ70は吐出ノズル67に対応して設けられているため、キャビティ70の数と吐出ノズル67の数とは同じである。キャビティ70には、1対のヘッド隔壁71間に位置する供給口76を介して、液たまり75から材料液が供給される。
振動板73上には、それぞれのキャビティ70に対応して、振動子72が位置する。振動子72は、ピエゾ素子72cと、ピエゾ素子72cを挟む1対の電極72a、72bとから成る。この1対の電極72a、72bに駆動電圧を与えることで、対応する吐出ノズル67から液状材料が液滴となって吐出される。吐出ノズル67から吐出される液状材料の一部がノズルプレート74に付着することを抑制するために、ノズルプレート74の外面は、液状材料に対して撥液性を有する撥液処理層2Pが形成されている。
制御装置(図示省略)は、ピエゾ素子72cへの印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数の吐出ノズル67のそれぞれに対して、液状材料の吐出制御を行う。より詳細には、吐出ノズル67から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数、基板上に着弾した液滴同士の距離などを変化させることができる。例えば、ノズル列68に並ぶ複数の吐出ノズル67の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル67を選択的に使用することにより、配列方向Tの方向では、ノズル列68の長さの範囲であって吐出ノズル67のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる。基準方向Sの方向では、基板上に着弾した液滴同士の距離を、当該液滴を吐出する吐出ノズル67ごとに個別に変化させることができる。なお、吐出ノズル67のそれぞれから吐出される液滴の体積は、1pl〜300pl(ピコリットル)の間で可変である。
(液状材料量と膜厚形状)
次に、色要素領域52に充填された液状材料を減圧環境下で乾燥させて色要素膜53を形成する際の、ガラス基板2a上に配置された液状材料の量と、形成された色要素膜53の厚さ方向の形状との関係を説明する。図5(a)は、排気開始からの雰囲気の圧力の推移を示すグラフであり、図5(b)は、液状材料量と中央膜厚の関係を示すグラフである。図5(c)、図5(d)は、色要素膜の断面形状例を示す模式断面図である。
図5(a)のグラフの横軸は、減圧のための排気を開始してからの経過時間を示しており、縦軸は減圧される雰囲気の圧力を示している。実線81は、調整色要素領域152(図2参照)に色要素領域52に充填する量と同量の液状材料を充填した場合の雰囲気の圧力を示している。破線82は、調整色要素領域152に色要素領域52に充填する量より多い液状材料を充填した場合の雰囲気の圧力を示している。一点鎖線83は、調整色要素領域152に色要素領域52に充填する量より少ない液状材料を充填した場合の雰囲気の圧力を示している。乾燥点81a、乾燥点82a、乾燥点83aは、それぞれ色要素領域52に充填された液状材料の乾燥が完了して色要素膜53が形成された時点を示している。色要素領域52に充填した液状材料量は同一である。色要素領域52に充填した液状材料量が同一であっても、調整色要素領域152に充填した液状材料の多少によって乾燥に要する時間、即ち乾燥速度が異なり、充填した液状材料が多いほうが乾燥速度が遅いことがわかる。色要素領域52に充填した液状材料量が同一であることから、調整色要素領域152に充填した液状材料の多少は、調整領域152Aに配置された液状材料の多少であり、ガラス基板2a上に配置された液状材料の多少である。
図5(b)のグラフの横軸は、調整色要素領域152に充填した液状材料の量を示している。縦軸は、図5(c)又は(d)に矢印aで示した、形成された色要素膜53の中央の膜厚を示している。色要素領域52に充填した液状材料の量は同一である。色要素領域52に充填した液状材料量が同一であっても、調整色要素領域152に充填した液状材料の多少によって形成される色要素膜53の中央の膜厚が異なり、調整色要素領域152に充填した液状材料が多いほうが中央の膜厚が厚いことがわかる。色要素膜53の断面形状は、色要素領域52に充填した液状材料量は同一であるため、中央の膜厚が厚い場合は、図5(d)に示したような凸形状に近くなり、中央の膜厚が薄い場合は、図5(c)に示したような凹形状に近くなる。色要素領域52に充填した液状材料量が同一であることから、調整色要素領域152に充填した液状材料の多少は、調整領域152Aに配置された液状材料の多少であり、ガラス基板2a上に配置された液状材料の多少である。
<フィルタ基板の製造>
次に、フィルタ基板2の色要素膜形成工程について図6を参照して説明する。図6は、フィルタ基板の色要素膜形成工程を示す模式断面図である。
最初に、図6(a)に示すように、ガラス基板2aの表面に隔壁56及び隔壁156を形成する。隔壁56及び隔壁156は、例えば、ガラス基板2aの表面に隔壁56及び隔壁156の材料を含む液状材料を塗布し、乾燥させて隔壁膜を形成し、フォトエッチングなどで色要素領域52や調整色要素領域152などの部分を取り除くことで、形成する。ガラス基板2aが機能膜を形成する基板に相当する。
次に、隔壁56及び隔壁156が形成されたガラス基板2aを、液状材料を充填し易くするように、表面処理する。隔壁裾56a又は隔壁裾156aに囲まれた色要素領域底52a又は調整色要素領域底152aと、隔壁側面56b及び隔壁側面156bとが色要素膜53の材料を含む液状材料530に対して親液性となるように処理し、隔壁頂部56c及び隔壁頂部156cは液状材料530に対して撥液性となるように処理する。この処理によって、色要素領域52又は調整色要素領域152に配置された液状材料530が色要素領域52又は調整色要素領域152に馴染み易くなると共に、色要素領域52又は調整色要素領域152から溢れ出し難くなる。
次に、図6(b)に示すように、隔壁56によって形成された複数の色要素領域52及び調整色要素領域152のそれぞれに色要素形成材料を含む液状材料530を液滴吐出ヘッド62から液滴530aとして吐出し、色要素領域52に液状材料530を充填する。調整色要素領域152には、色要素領域52に充填する液状材料530の量より多い量の液状材料530を充填する。色要素領域52に充填する液状材料530の量は同一であって、調整色要素領域152に充填する液状材料530の量が多くなると、調整色要素領域152にも色要素領域52と同量の液状材料530を充填する場合に比べて、調整領域152Aに配置される液状材料530の量が多くなり、ガラス基板2a上に配置される液状材料530の量が多くなる。充填する液状材料530の量は、色要素領域52又は調整色要素領域152に向けて吐出する液滴530aの数を調整することで調整する。
勿論、異なる色の各色要素膜53又は調整色要素膜153が形成される各色要素領域52又は調整色要素領域152に対しては、異なる色要素材料を含む液状材料530を吐出する。例えば、上述した3色フィルタ(図2(b),(c)参照)であれば、異なる色の各色要素膜53R,53G,53Bが形成される各色要素領域52に対応して、異なる色要素材料を含む3種の液状材料530を液滴吐出ヘッド62に順次充填して吐出する。異なる色の調整色要素膜153が形成される各調整色要素領域152に対応して、異なる色要素材料を含む3種の液状材料530を液滴吐出ヘッド62に順次充填して吐出する。あるいは、複数の液滴吐出ヘッド62を用意し、それぞれに異なる色要素材料を含む液状材料530を充填して吐出してもよい。
次に、ガラス基板2aを減圧環境に投入し、液状材料530を乾燥させて、色要素膜53及び調整色要素膜153を形成する。なお、液状材料530は、厳密には、液滴吐出ヘッド62から液滴530aとして吐出された瞬間から乾燥を開始するが、液状材料530の溶媒の沸点などを調節することで、常圧ではほとんど乾燥せず、減圧された状態で乾燥するようにすることができる。液状材料530の配置が終了した後で、減圧状態の乾燥工程でほとんど総ての乾燥が行われるようにするために、液状材料530は乾燥進行が遅い高沸点溶媒の比率を高くすることが好ましい。
減圧状態の乾燥工程を実行して、図6(c)に示すように、色要素膜面531が略平坦であって、膜厚が略均一な色要素膜53が形成される。本実施形態の液状材料530は、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填して乾燥させた場合には、表面が図6(c)に二点鎖線で示した表面532のように凹形状となる。調整色要素領域152には、色要素領域52に充填する液状材料530の量より多い量の液状材料530を充填することで、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填して乾燥させた場合と比較して、調整領域152Aに配置される液状材料530の量が多くなり、ガラス基板2a上に配置された液状材料530の量が多くなる。ガラス基板2a上に配置された液状材料530の量が多くなることで、図5(a)に示したように乾燥速度が遅くなり、図5(b)に示したように色要素膜53の中央の膜厚は、厚くなる。これにより、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填して乾燥させた場合の凹形状を是正して、色要素膜面531が略平坦であって、膜厚が略均一な色要素膜53が形成される。
図6(c)に示すように、色要素膜53を形成し、フィルタ基板2の色要素膜形成工程を終了する。更に、対向電極6aや配向膜7aを形成する工程を実行して、フィルタ基板2を形成する。
以下、第一の実施形態の効果を記載する。第一の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液状材料530は、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填して乾燥させた場合には、中央の膜厚が薄くなり、断面形状が凹形状となる。調整色要素領域152には、色要素領域52に充填する液状材料530の量より多い量の液状材料530を充填することで、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填した場合と比較して、ガラス基板2a上に配置された液状材料の量が多くなる。ガラス基板2a上に配置された液状材料530の量が多くなることで、配置された液状材料530の乾燥速度が遅くなり、色要素膜53の中央の膜厚は、厚くなる。これにより、調整色要素領域152に、色要素領域52に充填する液状材料530の量と等量の液状材料530を充填して乾燥させた場合の凹形状を是正して、膜厚が略均一な色要素膜53を形成することができる。
(2)色要素膜53の透過光量は、色要素膜53の膜厚の影響を受ける。フィルタ基板2は、膜厚が略均一な色要素膜53を備えることで、色要素膜53が透過させるべき光量を透過させることができるような色要素膜53を容易に形成することができる。従って、透過させるべき光量を透過させることで実現すべき輝度が実現できる、好適なフィルタ基板2を実現することができる。
(3)液晶表示パネル10は、膜厚が略均一な色要素膜53を備えることで、色要素膜53が透過させるべき光量を透過させることができるような色要素膜53を容易に形成することができる。従って、透過させるべき光量を透過させることで実現すべき輝度が実現できる、好適な液晶表示パネル10を実現することができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明に係る膜形成方法、電気光学基板の製造方法、及び電気光学装置の製造方法、並びに機能膜、電気光学基板、及び電気光学装置の一実施形態である第二の実施形態について図面を参照して、説明する。本実施形態は、電気光学装置の一例である有機EL表示装置を製造する工程において、機能膜の一例である発光層及び正孔輸送層を形成する工程で用いられる膜形成方法を例に説明する。本実施形態の液滴吐出装置は、第一の実施形態で説明した液滴吐出装置と実質的に同一のものであるため、液滴吐出装置に関する説明は省略する。
(有機EL表示装置の構成)
最初に、有機EL表示装置の構成について説明する。図7は、有機EL表示装置を示す概略正面図である。図7(a)は、有機EL表示装置の全体を示す概略正面図であり、図7(b)は、有機EL素子の配列を示す模式図であり、図7(c)は、素子基板を示す概略平面図である。図7(a)に示すように、本実施形態の有機EL表示装置100は、発光素子である複数の有機EL素子107を有する素子基板101と、封止基板109とを備えている。有機EL素子107は所謂カラー素子であり、有機EL表示装置100は、赤色素子107R(赤色系)、緑色素子107G(緑色系)、青色素子107B(青色系)の3色の有機EL素子107を有している。有機EL素子107は表示領域106に配置されており、当該表示領域106に画像が表示される。表示領域106が機能有効領域に相当する。
素子基板101上の3色の有機EL素子107は、例えば、図7(b)に示すように、同色系の有機EL素子107が図面において上下方向に配列したストライプ配列に配置されている。各有機EL素子107の平面形状は略円形である。図の上下方向に並ぶ有機EL素子107を一つおきに図の左右方向にずらすことで、有機EL素子107の配置密度を上げている。
素子基板101は、各有機EL素子107に対応した位置に、駆動素子としての複数のスイッチング素子112(図8参照)を備えている。スイッチング素子112は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)素子である。また、封止基板109よりも一回り大きく、額縁状に張り出した部分には、スイッチング素子112を駆動する2つの走査線駆動回路部103,103と1つのデータ線駆動回路部104が設けられている。素子基板101の端子部101aには、これらの駆動回路部103,104と外部駆動回路とを接続するためのフレキシブルな中継基板108が実装されている。これらの駆動回路部103,104は、例えば、あらかじめ素子基板101の表面に低温ポリシリコンの半導体層を形成して構成する。
図7(c)に示すように、表示領域106の周囲には、調整領域206が設定されている。当該調整領域206には、有機EL素子107を構成する正孔輸送層116(図8参照)及び発光層117(図8参照)と略同形状の調整正孔輸送層216(図8参照)及び調整発光層217(図8参照)を有する調整有機EL膜207が形成されている。
図8は、有機EL表示装置の有機EL素子を含む要部の断面図である。素子基板101は、ガラス基板110と、当該ガラス基板110上に設定された表示領域106(図7参照)において、ガラス基板110の一方の表面上に形成された複数のスイッチング素子112と、スイッチング素子112を覆うように形成された絶縁層111と、絶縁層111上に形成されており、導通層114aを介してスイッチング素子112と導通している複数の画素電極114と、複数の画素電極114の間に形成されたバンク115と、を有する。更に、バンク115によって区画された領域(以降、「画素領域121」と表記する。)の画素電極114上に形成された正孔輸送層116と、正孔輸送層116上に積層して形成された発光層117と、発光層117およびバンク115を覆うように設けられた対向電極118と、を有する。
また、素子基板101は、ガラス基板110上に設定された調整領域206(図7(c)参照)において、表示領域106(図7参照)に形成されたバンク115に連続しており、当該バンク115と略同一形状のバンク215を有する。バンク215によって区画された領域(以降、「調整画素領域221」と表記する。)には、調整正孔輸送層216と、調整正孔輸送層216上に積層して形成された調整発光層217とが形成されている。調整正孔輸送層216と、調整発光層217と、が調整有機EL膜207を構成する。
有機EL表示装置100は、素子基板101の対向電極118に対向して封止基板109が配置され、対向電極118と封止基板109との間に不活性ガス120が封入されている。画素電極114と、バンク115に囲まれた正孔輸送層116、発光層117、対向電極118とが、有機EL素子107に該当する。
画素領域121に、赤色、緑色、青色の光をそれぞれ発光する、赤色発光層117R(赤色系)、緑色発光層117G(緑色系)、青色発光層117B(青色系)を形成することで、赤色素子107R、緑色素子107G、青色素子107Bを形成する。赤色素子107R、緑色素子107G、青色素子107Bを各1個づつ含む有機EL素子107の組で、画像を構成する最小単位である絵素を形成している。1絵素内の赤色素子107R、緑色素子107G、青色素子107Bのいずれか1つ又はそれらの組み合わせに選択的に発光させることにより、フルカラー表示を行う。
<有機EL素子の製造>
次に、有機EL表示装置100の素子基板101における有機EL素子107を構成する正孔輸送層116及び発光層117の形成工程について図9および図10を参照して説明する。図9(a)、(b)、(c)は、素子基板の正孔輸送層の形成工程を示す模式断面図であり、図10(a)、(b)、(c)、(d)は素子基板の発光層の形成工程を示す模式断面図である。
図9(a)に示すように、スイッチング素子112と、絶縁層111と、導通層114aと、画素電極114と、が形成されたガラス基板110の表示領域106(図7(c)参照)の表面に、バンク115を形成する。また、表示領域106の周囲の調整領域206(図7(c)参照)の表面に、バンク215を形成する。バンク115及び215は、例えば、ガラス基板110の表面にバンク115及びバンク215の材料を含む液状材料を塗布し、乾燥させてバンク膜を形成し、フォトエッチングなどで画素領域121及び調整画素領域221などの部分を取り除くことで、形成する。ガラス基板110が、機能膜を形成する基板に相当する。素子基板101が、機能膜を有する電気光学基板に相当する。
次に、バンク115及びバンク215が形成され洗浄されたガラス基板110を、液状材料を充填し易くするように、表面処理する。バンク115又はバンク215に囲まれた画素領域121又は調整画素領域221の底部と、バンク115及びバンク215の側面とが、正孔輸送層116の材料を含む液状材料560に対して親液性となるように処理し、バンク115及びバンク215の頂部は液状材料560に対して撥液性となるように処理する。この処理によって、画素領域121又は調整画素領域221に充填されるべく配置された液状材料560が画素領域121又は調整画素領域221に馴染み易くなると共に、画素領域121又は調整画素領域221から溢れ出し難くなる。
次に、図9(b)に示すように、バンク115又はバンク215によって形成された複数の画素領域121又は調整画素領域221のそれぞれに正孔輸送層116の材料を含む液状材料560を液滴吐出ヘッド62から液滴560aとして吐出し、画素領域121及び調整画素領域221に液状材料560を充填する。調整画素領域221には、画素領域121に充填する液状材料560の量より少ない量の液状材料560を充填する。画素領域121に充填する液状材料560の量は同一であって、調整画素領域221に充填する液状材料560の量が少なくなると、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料560を充填する場合に比べて、調整領域206に配置される液状材料560の量が少なくなり、ガラス基板110上に配置された液状材料560の量が少なくなる。充填する液状材料560の量は、画素領域121又は調整画素領域221に向けて吐出する液滴560aの数を調整することで調整する。正孔輸送層116が機能膜に相当し、画素領域121が機能膜形成領域に相当し、調整画素領域221が調整膜形成領域に相当する。
次に、液状材料560を配置したガラス基板110を減圧環境に投入し、液状材料560を乾燥させて、正孔輸送層116及び調整正孔輸送層216を形成する。なお、液状材料560は、厳密には、液滴吐出ヘッド62から液滴560aとして吐出された瞬間から乾燥を開始するが、液状材料560の溶媒の沸点などを調節することで、常圧ではほとんど乾燥せず、減圧された状態で乾燥するようにすることができる。液状材料560の配置が終了した後に、減圧環境下の乾燥工程でほとんど総ての乾燥が行われるようにするために、液状材料560は乾燥進行が遅い高沸点溶媒の比率を高くすることが好ましい。
減圧状態の乾燥工程を実行して、図9(c)に示すように、正孔輸送層面561が略平坦であって、膜厚が略均一な正孔輸送層116が形成される。本実施形態の液状材料560は、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料560を充填して液状材料560を乾燥させた場合には、表面が図9(c)に二点鎖線で示した表面562のように凸形状となる。
調整画素領域221には、画素領域121に充填する液状材料560の量より少ない量の液状材料560を充填することで、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料560の量と等量の液状材料560を充填して乾燥させた場合と比較して、調整領域206に配置される液状材料560の量が少なくなり、ガラス基板110上に配置された液状材料560の量が少なくなる。ガラス基板110上に配置された液状材料560の量が少なくなることで、図5(a)に示したように乾燥速度が速くなり、図5(b)に示したように正孔輸送層116の中央の膜厚は、薄くなる。これにより、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料560の量と等量の液状材料560を充填して乾燥させた場合の凸形状を是正して、正孔輸送層面561が略平坦であって、膜厚が略均一な正孔輸送層116が形成される。
次に、図10(a)に示すように正孔輸送層116及び調整正孔輸送層216が形成されたガラス基板110に、発光層117を形成する。図10(b)に示したように、バンク115又はバンク215によって形成された複数の画素領域121又は調整画素領域221のそれぞれに発光層117の材料を含む液状材料570を液滴吐出ヘッド62から液滴570aとして吐出し、画素領域121及び調整画素領域221に液状材料570を充填する。調整画素領域221には、画素領域121に充填する液状材料570の量より多い量の液状材料570を充填する。画素領域121に充填する液状材料570の量は同一であって、調整画素領域221に充填する液状材料570の量が多くなると、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料570を充填する場合に比べて、調整領域206に配置される液状材料570の量が多くなり、ガラス基板110上に配置された液状材料570の量が多くなる。充填する液状材料570の量は、画素領域121又は調整画素領域221に向けて吐出する液滴570aの吐出数を調整することで調整する。発光層117が機能膜に相当し、画素領域121が機能膜形成領域に相当し、調整画素領域221が調整膜形成領域に相当する。
勿論、異なる色の各発光層117が形成される各画素領域121に対して異なる発光層用の材料を含む液状材料570を吐出する。例えば、上述した3色の発光層によるカラー表示(図7参照)であれば、赤色、緑色、青色の光をそれぞれ発光する、赤色発光層117R(赤色系)、緑色発光層117G(緑色系)、青色発光層117B(青色系)をそれぞれ形成するべき画素領域121に、それぞれの発光層117の材料を含む液状材料570を液滴吐出ヘッド62に順次充填して吐出する。あるいは、複数の液滴吐出ヘッド62を用意し、それぞれに異なる色の発光層117用の材料を含む液状材料570を充填して吐出してもよい。
なお、液状材料560が画素領域121及び調整画素領域221に馴染み易くなると共に画素領域121から溢れ出し難くなるように実行した表面処理が、液状材料570については有効でない場合には、液状材料570の充填を実行する前に、同様の表面処理を実行する。勿論、この場合に実行する処理は、液状材料570が画素領域121及び調整画素領域221に馴染み易くなると共に画素領域121及び調整画素領域221から溢れ出し難くなるようにする表面処理である。
次に、液状材料570を配置したガラス基板110を減圧環境に投入し、液状材料570を乾燥させて、発光層117及び調整発光層217を形成する。なお、液状材料570は、厳密には、液滴吐出ヘッド62から液滴570aとして吐出された瞬間から乾燥を開始するが、液状材料570の溶媒の沸点などを調節することで、常圧ではほとんど乾燥せず、減圧された状態で乾燥するようにすることができる。液状材料570の配置が終了した後に、減圧環境下の乾燥工程でほとんど総ての乾燥が行われるようにするために、液状材料570は乾燥進行が遅い高沸点溶媒の比率を高くすることが好ましい。
減圧状態の乾燥工程を実行して、図10(c)に示すように、発光層面571が略平坦であって、膜厚が略均一な発光層117が形成される。本実施形態の液状材料570は、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料570を充填して液状材料570を乾燥させた場合には、表面が図10(c)に二点鎖線で示した表面572のように凹形状となる。
調整画素領域221には、画素領域121に充填する液状材料570の量より多い量の液状材料570を充填することで、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料570の量と等量の液状材料570を充填して乾燥させた場合と比較して、調整領域206に配置される液状材料570の量が多くなり、ガラス基板110上に配置された液状材料570の量が多くなる。ガラス基板110上に配置された液状材料570の量が多くなることで、図5(a)に示したように乾燥速度が遅くなり、図5(b)に示したように発光層117の中央の膜厚は、厚くなる。これにより、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料570の量と等量の液状材料570を充填して乾燥させた場合の凹形状を是正して、発光層面571が略平坦であって、膜厚が略均一な発光層117が形成される。
図10(d)に示すように、発光層117を形成して、正孔輸送層116及び発光層117の形成工程を終了する。更に、発光層117の上に対向電極118を形成する工程を実行して、素子基板101を形成する。さらに、封止基板109を取付け、上述した中継基板108等を実装して、有機EL表示装置100を形成する。
以下、第二の実施形態の効果を記載する。第二の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液状材料560は、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料560を充填して乾燥させた場合には、中央の膜厚が厚くなり、断面形状が凸形状となる。調整画素領域221には、画素領域121に充填する液状材料560の量より少ない量の液状材料560を充填することで、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料560の量と等量の液状材料560を充填して乾燥させた場合と比較して、ガラス基板110上に配置される液状材料560の量が少なくなる。ガラス基板110上に配置される液状材料560の量が少なくなることで、乾燥速度が速くなり、正孔輸送層116の中央の膜厚は、薄くなる。これにより、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料560の量と等量の液状材料560を充填して乾燥させた場合の凸形状を是正して、膜厚が略均一な正孔輸送層116を形成することができる。
(2)液状材料570は、調整画素領域221にも画素領域121と同量の液状材料570を充填して液状材料570を乾燥させた場合には、中央の膜厚が薄くなり、断面形状が凹形状となる。調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料570の量より多い量の液状材料570を充填することで、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料570の量と等量の液状材料570を充填して乾燥させた場合と比較して、ガラス基板110上に配置された液状材料570の量が多くなる。ガラス基板110上に配置された液状材料570の量が多くなることで、乾燥速度が遅くなり、発光層117の中央の膜厚は、厚くなる。これにより、調整画素領域221に、画素領域121に充填する液状材料570の量と等量の液状材料570を充填して乾燥させた場合の凹形状を是正して、膜厚が略均一な発光層117を形成することができる。
(3)有機EL素子107の発光量は、正孔輸送層116及び発光層117の膜厚の影響を受ける。素子基板101は、膜厚が略均一な正孔輸送層116及び発光層117を備えることで、有機EL素子107が発光すべき発光量を発光できるような正孔輸送層116及び発光層117を容易に形成することができる。従って、発光すべき発光量を発光できる好適な素子基板101を実現することができる。
(4)有機EL素子107の発光量は、正孔輸送層116及び発光層117の膜厚の影響を受ける。有機EL表示装置100は、膜厚が略均一な正孔輸送層116及び発光層117を備えることで、有機EL素子107が発光すべき発光量を発光できるような正孔輸送層116及び発光層117を容易に形成することができる。従って、発光すべき発光量を発光できる好適な有機EL表示装置100を実現することができる。
(5)画素領域121の平面形状が円形であって、形成される正孔輸送層116又は発光層117の平面形状が円形である。正孔輸送層面561又は発光層面571の縁は総て円弧の一部であることから、縁の形状が全周で均一になる。これにより、縁の形状が異なることに起因する厚み方向の形状のばらつきが抑制されることから、全周にわたって乾燥状態が略同一になり全周にわたって正孔輸送層116又は発光層117の膜厚を略均一にすることができる。また、液状材料560又は液状材料570の量を変えることが膜厚に及ぼす影響の、縁の形状が異なることに起因するばらつきが抑制されることから、液状材料560又は液状材料570の量を変えることによる膜厚の制御を容易に実行することができる。従って、正孔輸送層116又は発光層117の膜厚方向の形状がばらつく可能性が少ないことから、正孔輸送層116又は発光層117の所望の機能を実現し易い正孔輸送層116又は発光層117を実現することができる。
(第三の実施形態)
次に、本発明に係る電子機器について説明する。本実施形態の電子機器は、第一の実施形態で説明した液晶表示装置又は第二の実施形態で説明した有機EL表示装置を備えた電子機器である。本実施形態の電子機器の具体例について説明する。
図11(a)は、電子機器の一例である大型液晶テレビを示す外観斜視図である。図11(a)に示すように、電子機器の一例である大型液晶テレビ200は、表示部201を備えている。表示部201は、第一の実施形態で説明した液晶表示パネル10を表示手段として搭載している。
図11(b)は、電子機器の一例であるワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した外観斜視図である。図11(b)において、携帯型情報処理装置220は、情報処理装置筐体223を有し、キーボードなどの入力部224と表示部222とを備えている。表示部222は、第二の実施形態で説明した有機EL表示装置100を表示部222を構成する表示手段として搭載している。
以下、第三の実施形態の効果を記載する。第三の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)大型液晶テレビ200は、実現すべき輝度が実現できる、好適な液晶表示パネル10を備えることで、実現すべき輝度が実現できる、好適な表示が可能な液晶テレビを実現することができる。
(2)携帯型情報処理装置220は、発光すべき発光量を発光できる好適な有機EL表示装置100を備えることで、実現すべき発光量が実現できる、好適な表示が可能な携帯型情報処理装置を実現することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、前記実施形態に限らない。本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、調整色要素領域152又は調整画素領域221に充填する液状材料の量を増減させることで、ガラス基板2a上、又は素子基板101上に配置する液状材料の量を調整していたが、調整色要素領域152又は調整画素領域221に充填する液状材料の量を増減させることによってガラス基板2a上、又は素子基板101上に配置する液状材料の量を調整することは必須ではない。充填する液状材料の溶媒の比率を変えることで、色要素膜53や正孔輸送層116や発光層117の材料である溶質の量を変えることなく液状材料の量を増減させてもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、調整色要素領域152又は調整画素領域221にも色要素領域52又は画素領域121と同じ液状材料を充填していたが、同じ液状材料を充填することは必須ではない。調整色要素領域152又は調整画素領域221に、調整色要素膜153、調整正孔輸送層216、又は調整発光層217を形成することは必須ではない。調整色要素領域152又は調整画素領域221には、液状材料の溶媒のみからなる液体を配置してもよい。これにより、色要素膜53、正孔輸送層116、又は発光層117が完成した後は不要である調整色要素膜153、調整正孔輸送層216、又は調整発光層217を形成しないようにすることができる。
(変形例3)前記実施形態においては、調整色要素領域152又は調整画素領域221に充填する液状材料の量を増減させることで、ガラス基板2a上、又は素子基板101上に配置する液状材料の量を調整していたが、調整色要素領域152又は調整画素領域221に充填する液状材料の量を増減させることによってガラス基板2a上、又は素子基板101上に配置する液状材料の量を調整することは必須ではない。個別の調整色要素領域152又は調整画素領域221に充填する液状材料の量は一定にして、液状材料を充填する調整色要素領域152又は調整画素領域221の数を増減させることによって、ガラス基板2a上、又は素子基板101上に配置する液状材料の量を調整してもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、調整領域152A又は調整領域206にも隔壁156又はバンク215を設けたが、調整領域にも隔壁156又はバンク215を設けることは必須ではない。区画しない調整領域に適量の液状材料を配置してもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、液状材料を配置するためにインクジェット方式の液滴吐出ヘッド62を用いていたが、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドを用いることは必須ではない。例えばマイクロディスペンサを用いるなど、微少量の液状材料を目的の配置位置に配置できる方法であればよい。
(変形例6)前記実施形態においては、ガラス基板2a又はガラス基板110の表面処理は、隔壁56又はバンク115を形成した後に実行していたが、表面処理の実行時期は隔壁56又はバンク115を形成した後に限らない。前記実施形態で説明した各部の親液性又は撥液性が形成されればよい。
(変形例7)前記実施形態においては、ガラス基板2a又はガラス基板110の表面処理を実行することで、前記実施形態で説明した各部の親液性又は撥液性を形成していたが、表面処理を実行することは必須ではない。液状材料に対して親液性又は撥液性を有する材料を用いて基板や隔壁又はバンクを形成することで、前記実施形態で説明した各部の親液性又は撥液性を実現してもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、走査線駆動回路部103とデータ線駆動回路部104とは、あらかじめ素子基板101の表面に低温ポリシリコンの半導体層を形成して構成していたが、これに限らず、発光素子を駆動可能なドライバICをガラス基板上に平面実装してもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、隔壁56,156やバンク115,215は、隔壁膜やバンク膜を予め形成し、当該隔壁膜やバンク膜から色要素領域52や画素領域121などの部分を取り除くことで形成する方法を説明したが、隔壁56,156やバンク115,215は、直接形成する方法で形成することもできる。例えば、前記第一の実施形態において説明した液滴吐出ヘッド62を用いて隔壁56,156やバンク115,215の材料を含む液状材料を吐出して、基板上の隔壁56,156やバンク115,215を形成する位置に選択的に配置することでも形成することができる。この方法によれば、除去する材料が発生しないため、材料が無駄に消費されることを抑制することができる。
上述した実施形態においては、機能膜の一例として、液晶表示装置のカラーフィルタの色要素膜や、有機EL表示装置の正孔輸送層や発光層について説明したが、本発明による膜形成方法は様々な機能膜の形成方法として利用できる。例えば、液晶表示装置の配向膜のように、1枚の基板上に1枚の大きな機能膜を形成するような膜形成方法としても利用できる。また、隔壁を形成するための隔壁膜や、バンクを形成するためのバンク膜のような膜の形成方法としても利用できる。
(a)液晶表示パネルの構造を示す平面図。(b)A−Aで示した断面における概略断面図。 (a)カラーフィルタの平面構造を模式的に示す平面図。(b),(c)3色カラーフィルタの配列例を示す模式平面図。 (a)液滴吐出ヘッドの外観の概要を示す斜視図。(b)ノズルの配列を示す模式図。 (a)液滴吐出ヘッドの構造を示す斜視図。(b)液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の詳細構造を示す断面図。 (a)排気開始からの雰囲気の圧力の推移を示すグラフ。(b)液状材料量と中央膜厚の関係を示すグラフ。(c)色要素膜の断面形状例を示す模式断面図。(d)色要素膜の断面形状例を示す模式断面図。 フィルタ基板の色要素膜形成工程を示す模式断面図。 (a)有機EL表示装置の全体を示す概略正面図。(b)有機EL素子の配列を示す模式図。(c)素子基板を示す概略平面図。 有機EL表示装置の有機EL素子を含む要部の断面図。 素子基板の正孔輸送層の形成工程を示す模式断面図。 素子基板の発光層の形成工程を示す模式断面図。 (a)大型液晶テレビを示す外観斜視図。(b)携帯型情報処理装置の一例を示す外観斜視図。
符号の説明
2…フィルタ基板、2a…ガラス基板、5…カラーフィルタ、10…液晶表示パネル、52…色要素領域、52A…フィルタ有効領域、53…色要素膜、56,156…隔壁、100…有機EL表示装置、101…素子基板、106…表示領域、107…有機EL素子、110…ガラス基板、115,215…バンク、116…正孔輸送層、117…発光層、121…画素領域、152…調整色要素領域、152A…調整領域、153…調整色要素膜、200…大型液晶テレビ、206…調整領域、207…調整有機EL膜、216…調整正孔輸送層、217…調整発光層、220…携帯型情報処理装置、221…調整画素領域、530,560,570…液状材料。

Claims (7)

  1. 基板上の機能膜が有効に機能する機能有効領域に設定された、前記機能膜を形成すべき1以上の機能膜形成領域と、当該機能有効領域の周囲に設けられた調整領域に設定された1以上の調整膜形成領域とに、前記機能膜の材料を含有する液状材料を配置し、当該液状材料を減圧環境下で乾燥させることで前記機能膜を形成する膜形成方法であって、
    前記調整領域に配置された前記液状材料の量が第一の配置量であるときに形成される前記機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を確認し、
    前記断面形状が周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合には、前記調整領域に、前記第一の配置量より多い前記液状材料を配置し、前記断面形状が周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合には、前記調整領域に、前記第一の配置量より少ない前記液状材料を配置して、減圧環境における乾燥速度を調整する、ことを特徴とする膜形成方法。
  2. 前記1以上の調整膜形成領域のそれぞれの調整膜形成領域に配置する前記液状材料の量を変えることで、前記調整領域に配置する前記液状材料の量を変えることを特徴とする、請求項に記載の膜形成方法。
  3. 前記1以上の調整膜形成領域のそれぞれの調整膜形成領域の平面形状は、前記1以上の機能膜形成領域のそれぞれの機能膜形成領域の平面形状と略同一であり、一つの前記調整膜形成領域には一つの前記機能膜形成領域に配置する前記液状材料と略同量の前記液状材料を配置し、
    前記液状材料を配置する前記調整膜形成領域の数を変えることで、前記調整領域に配置する前記液状材料の量を変えることを特徴とする、請求項に記載の膜形成方法。
  4. 基板上の機能膜が有効に機能する機能有効領域に設定された、前記機能膜を形成すべき1以上の機能膜形成領域と、当該機能有効領域の周囲に設けられた調整領域に設定された1以上の調整膜形成領域とに、前記機能膜の材料を含有する液状材料を配置し、当該液状材料を減圧環境下で乾燥させることで前記機能膜を形成する膜形成方法であって、
    前記機能有効領域及び前記調整領域に配置する前記液状材料の総量が第一の総量である場合の、前記液状材料が乾燥して形成される前記機能膜の厚さ方向の断面の断面形状を確認し、
    前記断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より厚い形状である場合には、前記機能有効領域及び前記調整領域に、前記第一の総量より多い前記液状材料を配置し、
    前記断面形状が、周辺側の膜厚が中央側の膜厚より薄い形状である場合には、前記機能有効領域及び前記調整領域に、前記第一の総量より少ない前記液状材料を配置して、減圧環境における乾燥速度を調整する、ことを特徴とする膜形成方法。
  5. 前記機能有効領域及び前記調整領域に配置する前記液状材料に含まれる溶媒の量を変えることで、前記総量を変えることを特徴とする、請求項に記載の膜形成方法。
  6. 機能膜を有する電気光学基板の製造方法であって、
    少なくとも1種類の前記機能膜を請求項1乃至の何れか1項に記載の膜形成方法を用いて形成することを特徴とする電気光学基板の製造方法。
  7. 機能膜を有する電気光学装置の製造方法であって、
    少なくとも1種類の前記機能膜を請求項1乃至の何れか1項に記載の膜形成方法を用いて形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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