JP4934865B2 - 位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布製造装置 - Google Patents

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本発明は、糸の斜交不織布の製造装置に関し、特に、高精度であるにもかかわらず高寿命の装置で、しかも装置をコスト安くでき、生産性もアップできる位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布の製造装置に関する。
糸の斜交不織布または多軸不織布と呼ばれる不織布は、糸がタテ方向に対して斜交している糸を有する不織布で、織物に比較して、斜め方向に補強効果があり生産性も良いことから、種々の分野における製品として量産されるようになってきた。それらの斜交不織布の製造方式は、コンベアの進行方向に左右に所定のピッチで多数の糸掛ピンを左右に備えられている。そして、そのコンベア上を左右にトラバースしている給糸細管を有し、個々の給糸細管から導かれる糸を、左右の糸掛ピンに引っ掛けることによって斜交不織布が製造される(特公昭62−54904号、特公平3−80911号、特開平8−209518号、特開2005−15981号など)。これらの方式で、左右の糸掛ピンに糸を引っ掛けるには、通常、糸が供給される給糸細管が、個々のピンの間を通過してターンすることにより行われる。このピンの間を給糸細管が通過する方式は、ピンの配列の精度を厳密に保つことが要求され、装置費が高いばかりでなく、ピンと給糸細管とが接触することによる衝撃等でピンが折れるなどのトラブルも多く、機械の保守の面からトラブルが多く、生産スピードも上げられなかった。また出来た製品面でも、高密度に斜め糸が配列した不織布は、ピン間の精度が上げられないため製造が困難であった。また、製品巾の変更のため、左右のピン間隔を変更すると、ピン間隔に狂いができ、その調整に非常に時間を要する問題点もある。さらに、近年の装置の大型化、高速化のためには、ピンの数も増えて、ピン間の精度がますます重要になってきており、その調整に時間と費用がかかるという問題点もあった。
特公昭62−54904号公報(第5−7頁、第1図)。 特公平3−80911号公報(第5−7頁、第1図)。 特開平8−209518号公報。 特開2005−15981号公報。
本発明は、上記従来技術の欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、ピンの配列の精度を厳密に保つことを可能にし、従来の高精度を保つために装置費が高くなることを回避し、ピンと給糸細管とが接触することによる衝撃等でピンが折れるなどのトラブルを少なくし、機械の保守の面からトラブルが少なく、生産スピードも上げられる斜交不織布製造装置を可能にすることにある。また他の目的は、製品の巾変更を容易にし、装置の大型化や高速化を可能にする斜交不織布製造装置とすることにある。
本発明は上記の目的を達成するためになされたものであって、進行方向に所定のピッチで多数の糸掛ピンを左右に備えたコンベアを有し、そのコンベア上を左右にトラバースしている給糸細管から導かれる糸を、左右の糸掛ピンに引っ掛けることによる糸の斜交体の製造装置において、糸掛ピンがコンベア上で複数のピン保持架台上に分割して装着されており、ピン保持架台間にピン間隔より狭いスペースが設けられ、ピン保持架台をコンベアの進行方向へ移動して位置を微調整できるように構成されている、位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布の製造装置に関する。また本発明は、前記ピン保持架台に長穴が開けられており、この長穴により前記コンベアとピン保持架台が連結具により接合され、ピン保持架台が長穴に沿って移動させられることにより前記微調整が行われる、前記糸の斜交不織布の製造装置に関する。また本発明は、前記コンベアがタイミングベルトからなる、前記位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布製造装置に関する。さらに本発明は、前記コンベアが円筒からなる、前記位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布製造装置に関する。
本発明は、糸の斜交不織布に関する。本発明に使用される糸の種類としては、マルチフィラメント、紡績糸、テープヤーン、モノフィラメント、スプリットヤーンなど広い意味での糸であれば使用でき、また、通常は糸には含められないトウの束も、本発明の糸に含めて使用される。これらの糸の単糸テックスには、特に制限はなく、極細繊維や超極細繊維と呼ばれるものも使用できる。これらの極細繊維など従来の方式では、ケバや生じ易かったり、糸が傷みやすいものでは、使用が困難であったが、本発明では使用できるのが特徴である。また、これらの糸が、接着成分を有する複合繊維や接着繊維を含有するものであることが特に好ましい。接着性を有する糸であることにより、斜交不織布の糸間の接合が非常に容易になるからである。糸が接着性を有さない場合でも、糸を斜交させる前または後で、接着剤を付与する方式や、また接着性を有する紙や不織布等の他のウェブと接合することで、斜交形態を維持させることができる。
本発明は、糸の斜交不織布の製造方法および製造装置に関する。糸の斜交不織布は、斜めの糸成分を有する不織布で、3軸不織布、4軸不織布等の多軸不織布も含まれる。これらの斜交不織布の製造方法において、進行方向に所定のピッチで多数の糸掛ピンを左右に備えたコンベアを有する。そのコンベア上を左右にトラバースしている給糸細管を有し、その給糸細管から導かれる糸を、左右の糸掛ピンに引っ掛けることによって糸の斜交体を製造する。コンベア上に、左右のピンを有しないタイプの斜交不織布の製造手段もあるが、斜交糸のピッチや配列が乱れ、製品姿として乱雑なものしか製造できない。
本発明の斜交不織布の製造手段は、進行方向に所定のピッチで多数の糸掛ピンを左右に備えたコンベアを有することを特徴とする。本発明におけるコンベアとは、多数本のピンを移動させる手段であり、ベルトにピンを植えたベルト方式や、チェインにピンを取り付けたチェイン方式によるものもあり、また、円筒の両端にピンを植えたものなども使用される。これらのコンベアは、エンドレスに循環するものであることが望ましい。
本発明においては、糸掛ピンがコンベア上で複数のピン保持架台上に分割して装着されていることを特徴とする。このピン保持架台間は、ピン間隔より狭いスペースが設けられており、このピン保持架台をコンベアの進行方向へ移動して位置を微調整できるように、ピン保持架台間にスペースが設けられている。なお、進行方向とは、プラス方向ばかりでなく、マイナス方向もとることができる。
糸掛ピンが装着されているピン保持架台の微調整手段は、ピン保持架台にコンベア進行方向へ長い長穴が開けられ、この長穴によりコンベアとピン保持架台が連結具により接合され、ピン保持架台が長穴に沿って移動させられることにより行われる。連結具はナットなどのネジ孔へボルトなどのネジ山によって締めつけることによる連結や、割ピンやスプリングピンなどの連結ピンによって行うこともできる。
本発明におけるコンベアは、タイミングベルトであることが特に望ましい。タイミングベルトは、チェインやVベルトに比較して伸びが小さく、また走行速度が各部分で一定であり、各部分毎に糸掛ピンの位置の精度が保たれるからである。但し、タイミングベルトは、通常のVベルトやチェインなどと比較して高精度であるが、それでも、コンベアを一周させて、各部分のピンで全て100分の1mm以下の精度を保つことは困難であり、またピンの位置の調整に長時間を要していた。特に、高密度にピンが並ぶ場合は、その精度は非常に重要になる。本発明では、これらの各部分での100分の1以下の微調整ができるようになったので、機械製作も容易になり、また調整の時間も大幅に減少できた。
本発明におけるコンベアの他のタイプとして、円筒でも使用される。円筒を形成しているコンベアは、通常円筒シリンダの両端にピンを立てたものであり、リジットな固体にピンが植えられているので、ピンの精度が狂うことが少なく、また、ピンが円筒状に循環するので、省スペースであることも特徴である。しかし円筒であっても、各部分において糸掛ピンの植え込む精度が問題になり、一度植え込むと、給糸ガイドのトラバースとの間の精度が問題となる。本発明では、これらの各部分での100分の1以下の微調整ができるようになったので、機械製作も容易になり、また調整の時間も大幅に減少できた。
本発明は、給糸細管から導かれる糸を左右にトラバースすることにより、左右のコンベア上の糸掛ピンに引っ掛けることにより、糸の斜交体を製造する手段であることを特徴とする。給糸細管は、斜交させる個々の糸を位置の精度よく個々のピンの位置に運んでいくための糸の位置決めガイドであり、必ずしも管である必要はなく、スネイルワイヤやコーム等でもよく、それらも本発明に含有されるが、正確に位置が決まるので、管状であることが望ましい。
生産性を向上させるため、トラバースする給糸細管は、通常複数本で構成され、これらの複数の給糸細管が給糸ガイドに固定され、給糸ガイドが左右にトラバースすることによって、個々の給糸細管がコンベア上を左右にトラバースする。給糸ガイドは、通常、数本から数十本の給糸細管を保持する。この給糸ガイドが多数の糸掛ピン間を通過する際、糸掛ピンと給糸細管が接触することを避けるために、糸掛ピンのピン間の位置の精度を微調整できることが本発明の特徴である。
本発明は、ピンの配列の精度を厳密に保つことを可能にし、糸掛ピンと給糸細管とが接触することによる衝撃等でピンが折れるなどのトラブルを少なくできる。また、機械の保守の面からトラブルが少ない。また、これらのトラブルもないので、生産スピードも上げることができる。また、製品の巾変更を容易にし、装置の大型化も可能にした。さらに、従来の問題点から不可能であった、糸間ピッチの狭い高密度の製品をも可能にした。さらに本発明は、小本数の糸掛ピンからなる高精度のピン保持架台を量産すればよいので、全てのピンの全体を高精度に保つ必要がある従来方式に比較して、装置の製作が容易でコストが安い。従来方式では、エンドレスベルトにおける1周してきた繋ぎの部分における精度が特に問題であったが、本発明ではその部分も微調整できる。
以下本発明を図面で示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の糸の斜交装置の例を、3軸不織布の例を平面図で示す。糸1a、1b、1c、・・・が糸の繰り出し手段から給糸ガイド2によって保持されている給糸細管3a、3b、3c、・・・に供給されている。本装置において、コンベア4a、4bが、進行方向左右に配置されており、そのそれぞれのコンベア4a、4b上に、所定のピッチで糸掛ピン5a、5bが配置されている。その糸掛ピン5の上にコンベアを横切る1組の平行に配置されたネジ11a、11b(ネジは円筒カムでもよい)を配置し、それぞれのネジ11がサーボモータ12で正転、逆転できるように構成されている。この1組のネジ11に両端を支えられているトラバース具13が、ネジ11a、11bの回転により、このネジ11a、11bに沿って、コンベア4a、4b間をトラバースする。コンベア4に植えられた糸掛ピン5のピッチと同ピッチで、タテ方向一列に多数本の給糸細管3を有する給糸ガイド2は、トラバース具13と一体的に取り付けられ、コンベア4a、4b間を往復する。なお、コンベア4を横切る軌道14を設けることができ、そのタテ方向となす角度α(この図では90度)を変更することにより、後述の種々の形態の斜交不織布とすることができる。
図示してはいないが、コンベア4の速度と給糸ガイド2の往復速度は、給糸ガイド2の一往復の間に、その給糸細管3と同数の糸掛ピン5が進行するように駆動装置にて定められ、給糸ガイド2の給糸細管3に供給された多数本の糸1は、それぞれコンベア4の左右の糸掛ピン5a、5bにジグザグ形に引っ掛けられて、コンベヤ4上に互いに交差した糸の斜交体15を形成する。斜交体15の上下面または片面にタテ糸16を供給して、このタテ糸16によって斜交体15を糸掛ピン5a、5bから外す前、または後で糸の交点を接着固定して、多軸不織布とする。
また、給糸ガイド2には、センサー18が設けられており、ネジ11の保持具の糸掛ピン5の近傍にもセンサー19a、19bが設けられており、サーボモータ12の駆動によりセンサー18が、センサー19に近づくと、給糸ガイドの速度が低下し、糸掛ピン5の上を通って糸1が糸掛ピンに引っ掛けられる際には低速で精度よく引っ掛けられるようにすることができる。そのようにすることで、センサー19a、19b間は特に厳密な精度は要しないので、超高速で運転でき、全体としてのライン速度をアップすることができた。
図1では、αが90度で示してあり、その場合は、斜交する糸1はタテ糸16に対し互いに等しい角度で逆斜め方向に交差した斜交体となり、これにタテ糸16が接合することにより、3軸不織布が得られる。また、αを63.5度で走行するように構成された給糸ガイドと、別にコンベア上にもう一つ設けられたαが−63.5度で走行する給糸ガイド機構を設けることにより、4軸不織布の製造装置とすることができる。また、αの角度を、他の種々の角度にすることによって、種々の形態の斜交不織布とすることができる。
斜交不織布15は、多数本の糸1を多数の給糸細管3に供給して、給糸ガイド2をトラバースさせることにより、多数の糸1を同時にジグザグと斜交させて行く。この装置の両サイドで循環しているコンベア4a、4bには、多数の糸掛ピン5が装着されており、給糸ガイド2のトラバースによって給糸細管3から供給される糸が、この多数のピン5に引っ掛けられて斜交する糸群が形成される。本発明においては、この左右のコンベア4a、4bに設けられた多数のピン5が、ピン保持架台6a、6b、6c、・・・上に分割して装着されていることを特徴とする。
図2は、本発明における糸の走行過程における給糸細管3と糸掛ピン5との相対関係を示す。図Aは、本発明の循環ベルトとしてタイミングベルト21が使用され、そのタイミングベルト21上における装置の断面図である。図Bは、図Aのタイミングベルト21部分の平面図である(図Bでは、給糸ガイドや給糸細管は示していない)。給糸細管3a、3b、3c・・・が、糸掛ピン5a、5b、5c、5dの間を通過している。このように糸掛ピン5の配列の精度、給糸細管3の位置や傾きなど、僅かな狂いも許されず、また、操業上、長い期間に渡ってその精度を維持することは、実際の装置では、糸掛ピン5や給糸細管3の数が多いので、非常に困難である。特に高速運転は、機械の振動も加わり、精度維持がさらに困難である。糸掛ピン5と給糸細管3の接触は、ピンの折れや給糸細管3の破損につながり、運転続行を困難にする大きなトラブルになる場合が多く、従来は、糸掛ピン5のピン間隔をあまり狭くすることができなかった。本発明では、これらの糸掛ピン5がピン保持架台6a、6b、6c上に分割して保持されている。糸掛ピン5は、ピン保持架台6にネジによって固定されてもよいし、ピン保持架台6に単に穴を開け、そこに糸掛ピンを差込み、ホットメルト接着剤等の接着剤で固定することもできる。そしてそれぞれのピン保持架台6は、ボルト22とナット23、ワッシャー24によって、タイミングベルト21に固定されている。
図2におけるB図は、タイミングベルト21上のピン保持架台6a、6bを平面図で示す。ピン保持架台6には、長穴25a、25bが開けられており、ボルト22a、22bによってタイミングベルト21に固定されている。図A、図Bにおけるボルト22の頭側にもワッシャーが用いられるが、図では省略してある。ピン保持架台6a、6b、6c間には、ギャップG1、G2があり、ボルト22を緩めることにより、このギャップG1、G2を微調整して、糸掛ピン5のコンベア進行方向における位置を微調整することができる。このような微調整機構がないと、不具合の位置にある糸掛ピンを調整する手段がない。また、わずかなベルトの伸びや左右のベルトの長さの差などが、ベルト1周で蓄積されて大きな誤差となり、上記のような種々の問題点が生じる。また、不具合のある糸掛ピン5をピン保持架台6ごと取り替えることもできる。図A、Bにおけるピン保持架台6の線26よりピン側は段差があって高くなっており、ボルト22の頭が給糸細管3のトラバースには支障がないようになっている。本発明では、ピン保持架台6a、6b間のギャップG1、G2を調整していくことにより、上記の問題点を解決することができた。ピン保持架台6上の糸掛ピン5の数は、糸掛ピン5のピッチが粗い場合は、糸掛ピン5の数を増やし、ピッチが密な場合は、糸掛ピン5の数を減らし、細かな微調整ができるようにする。
図3は、本発明における3軸不織布の製造装置の他の例であり、糸掛ピンを運搬するコンベアとして、円筒を使用した例で、図Aでは円筒31の一部のみを断面図で示す。円筒31の両サイド(図では奥側に見える片側のみを示す)に糸掛ピン32が等分割に一定ピッチで植えられている。その円筒31の曲面上を、給糸ガイド33がトラバースしており、その給糸ガイド33に設けられた給糸細管34a、34b、34c・・・には、糸1が供給されている。糸1は、給糸ガイド33のトラバースによって、糸掛ピン32a、32b、32c、・・・間を通過する。本発明では、給糸ガイド33のトラバースに際して、給糸細管34の先端が形成する円弧の形状Rは、円筒のなす円弧に沿った形状でることが望ましい。円弧に沿った形状とは、円弧をなす円の半径がほぼ同じであることを意味し、半径の差が少なくとも20%以下であることが好ましく、さらに好ましくは15%以下であり、10%以下であることが最も好ましい。
本発明においては、糸掛ピン32a、32b、32c、・・・は、ピン保持架台35a、35b、35c、・・・上に分割して保持されている。そして、それぞれのピン保持架台35は、ボルト36a、36bと、ワッシャー37a、37bによって円筒シリンダ31に開けられているネジ穴38a、38b、38c、・・にねじ込まれることによって固定される。図Bは、ピン保持架台35の平面図で、長穴39a、39bが開けられており、そこの穴を通じて、ピン保持架台35は、ボルト36b、36cにより、円筒シリンダ31に固定されている(図Aのワッシャー37は省略して示す)。糸掛ピン32の円筒31の回転方向における位置は、ボルト36を緩めて位置を微調整して固定することにより、ピン保持架台35a、35b、35c間のギャップM1、M2、M3を微調整することによっておこなわれる。
図4は、本発明における斜交不織布の例である3軸不織布の製品の糸の配置形態を示す。点線で示す多数のタテ方向の糸41aは、本発明の3軸不織布の裏面に位置する糸であり、一点破線で示すタテ方向の多数の糸41bは、3軸不織布の表側に位置し、そのタテ糸41aとタテ糸41bの2群の糸群で、互いに斜行する糸群42aと42bを挟んでいる。図では解り易くするために、糸群42a、42bは、すべて一本の線で示してあるが、それぞれ幅のはるテープや太い糸を使用することができる。タテ糸41a、41bと斜行する糸42a、42bとの接合は、タテ糸41a、41bまたは斜交する糸42a、42bが加熱接着性を有する芯鞘複合糸やサイドバイサイド複合糸であれば、図1や図3の装置で、図4の形態に組み上がった状態で加熱して接合し、図4の形態を維持した3軸不織布とすることができる。また、図1や図3の装置で、図4の形態の不織布に組み上がった後、エマルジョン等の接着剤を付与して、図4の形態を維持することもできる。
図5は、本発明における斜交不織布の例である4軸不織布の製品の糸の配置形態を示す。図Aは、4軸に多数のタテ糸41a、41bと、斜行する多数のヨコ糸群43a、43bとからなる4軸構造の糸配置の例である。図Bは、その一群のヨコ糸群43aの走行パターンを示しており、その1本を太く示すことで、走行パターンをわかり易くした。このB図のヨコ糸群43aと対称的に走行するヨコ糸群43bと、タテ糸群41a、41bから4軸不織布は構成される。糸群間の接合は、図4に関する説明で述べた接合手段と同様な手段を用いることができる。
図4、図5におけるタテ糸31がなく、その代わり紙、フィルム、不織布等で置き換えた紙等の補強材として使用できる斜交不織布にも使用できる。その場合、その紙等に接着剤等を付与して、紙等と糸42a、42b、43a、43bを接合することができる。また、図4、5の構造の多軸不織布に紙等を組み合わせて、紙等の補強用不織布とすることもできる。
補強用不織布として、作業用資材、特に紙、フィルムの補強用として使用される。また、単体としても、ネット状不織布として、包装資材や農業用資材としても使用される。
本発明の糸の斜交不織布製造装置の例を、平面図で示した。 糸の斜交手段における給糸細管と糸掛ピンの関係を、モデル的に示し、A図は断面図、B図は平面図で示す。 本発明における斜交不織布製造装置の他の例を、A図は断面図、B図は平面図で示す。 本発明による糸の3軸不織布における糸の配置をモデル的に示す。 本発明による糸の4軸不織布における糸の配置をモデル的に示す。
符号の説明
1a、1b、1c:糸、 2:給糸ガイド、 3a、3b、3c:給糸細管、
4:コンベア、 5a、5b、5c:糸掛ピン、 6:ピン保持架台、
11a、11b:ネジ、 12:サーボモータ、 13:トラバース具、
14:軌道、 15:斜交体、 16:タテ糸、 17:先行する斜行糸、
18、19a、19b:センサー。
21:タイミングベルト、 22:ボルト、 23:ナット、
24:ワッシャー、 25:長穴、 26:境界線、
G1、G2:ギャップ。
31:円筒、 32:糸掛ピン、 33:給糸ガイド、 34:給糸細管、
35:ピン保持架台、 36:ボルト、 37:ワッシャー、
38:ネジ穴、 39:長穴、 M1、M2:ギャップ。
41a、41b:タテ糸、 42a、42b:斜交糸、
43a、43b:4軸不織布における斜交糸。

Claims (4)

  1. 進行方向に所定のピッチで多数の糸掛ピンを左右に備えたコンベアを有し、該コンベア上を左右にトラバースしている給糸細管から導かれる糸を、左右の該糸掛ピンに引っ掛けることによる糸の斜交体の製造装置において、
    該糸掛ピンが該コンベア上で複数のピン保持架台上に分割して装着されており、
    該ピン保持架台間にピン間隔より狭いスペースが設けられ、該ピン保持架台を該コンベアの進行方向へ移動して位置を微調整できるように構成されている、
    位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布の製造装置。
  2. 前記ピン保持架台に長穴が開けられており、該長穴により前記コンベアと該ピン保持架台が連結具により接合され、該ピン保持架台が該長穴に沿って移動させられることにより前記微調整が行われる、請求項1の糸の斜交不織布の製造装置。
  3. 前記コンベアがタイミングベルトからなる、請求項1の位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布製造装置。
  4. 前記コンベアが円筒からなる、請求項1の位置微調整型糸掛ピンを有する糸の斜交不織布製造装置。
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