JP4934250B2 - 燃料電池用セパレータのシール材塗布方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シール材の塗り始め部分でのシール材塗布品質を高め、シール性を向上させるのに好適な燃料電池用セパレータのシール材塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水の電気分解の逆の原理を利用し、水素と酸素とを反応させて水を得る過程で電気を得ることができる電池である。一般に、水素に燃料ガスを置き換え、酸素に空気や酸化剤ガスを置き換えるので、燃料ガス、空気、酸化剤ガスの用語を使用することが多い。
【0003】
このような燃料電池としては、例えば、特開2000−123848公報「燃料電池」が知られている。
同公報の図1によれば、電解質膜18(符号は公報に記載されているものを使用した。以下同様。)にアノード側電極20及びカソード側電極22を添わせ、これらをガスケット24,26を介して第1セパレータ14及び第2セパレータ16で挟むことでセルモジュールを構成する。
【0004】
詳細には、第1セパレータ14の面14aに燃料ガスの流路となる第1流路38が形成され、第2セパレータ16の面16aに酸化剤ガスの流路となる第2流路46が形成され、各々中央の電解質膜18に燃料ガスと酸化剤ガスとを臨ませる構造である。
【0005】
図1に記載の1個のセルモジュールで得る電気出力はごく小さいので、このようなセルモジュールを多数個積層することで、所望の電気出力を得る。従って、第1・第2セパレータ14,16は隣のセルに燃料ガスや酸化剤ガスが洩れないようにする分離部材であることから「セパレータ」と呼ばれる。
【0006】
第1セパレータ14は面14aに燃料ガスのための流路38を備え、第2セパレータ16は面16aに酸化剤ガスのための流路46を備えるが、ガスを効果的にアノード側電極20及びカソード側電極22に接触させる必要があり、そのために、流路38,46はごく浅い溝を多数本条設する必要がある。
【0007】
そして、第1・第2セパレータ14,16は、流路38,46に燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するために一端部にそれぞれ燃料ガス供給孔部32a、酸化剤ガス供給孔部34aを備え、他端部にそれぞれ燃料ガス排出孔部32b、酸化剤ガス排出孔部34bを備え、また、冷却水を通すための冷却水供給孔部36aを一端部に備え、冷却水排出孔部36bを他端部に備える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、ガスケット24,26の代わりに液状シール材をセパレータに塗布し、2枚のセパレータで電解質膜及び電極からなる膜・電極接合体を挟んでセルモジュールの製造を種々試みたが、次に示す課題が発生した。
【0009】
図10(a),(b)は従来のシール材塗布要領を説明する説明図である。
(a)において、ノズル101からシール材102を吐出し、ノズル101を白抜き矢印のように移動させながらセパレータ103にシール材102を塗り始めるときに、セパレータ103とシール材102の塗り始め部分104との密着が十分でないために塗り始め部分104の先端がめくれることがある。
【0010】
(b)において、シール材102の塗り始めの白抜き矢印で示すノズル移動速度が適当でないために、シール材102の塗り始め部分104が切れて欠肉部105が生じることがある。
以上の(a),(b)のように、シール材102の塗り始め部分104のシール材塗布品質を損ねると、シール性を低下させるとともに、シール材102の塗り始め部分104から後の塗布部分のシール材塗布品質にも影響を与える。
【0011】
そこで、本発明の目的は、燃料電池用セパレータのシール材塗布方法を改良することで、シール材の塗り始め部分でのシール材塗布品質を高め、シール性を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、モータと、このモータで駆動するシール材押出し手段と、このシール材押出し手段の先端に設けたシール材塗布ノズルとからなる水平移動及び昇降動するシール材塗布ガンを用いて、セパレータのガス通路及び水通路の周囲に液状のシール材を塗布する燃料電池用セパレータのシール材塗布方法において、シール材の塗り始め部分では、後の塗布部分よりもシール材塗布ノズルを下降させてセパレータに接近させ、シール材の吐出開始から所定時間シール材塗布ノズルを停止させ、所定時間経過後にシール材塗布ノズルを水平移動速度で移動させながら元の高さまで上昇させ、シール材塗布ノズルを水平移動速度よりも増速した水平移動速度で移動させながらシール材を塗布し、爾後、シール材の塗り終わり部分でシール材の吸引を開始し、これと同時にシール材塗布ノズル部の水平移動速度を前記増速した水平移動速度よりも減速し、シール材の吸引を終了してシール材の塗布を終了するようにしたことを特徴とする。
【0013】
ノズル部をセパレータに接近させることで、吐出するシール材をセパレータに押付ける押付け力を大きくすることができ、シール材をセパレータに密着させることができる。従って、例えば、塗り始め部分の端部のめくれを防止することができる。
【0014】
また、ノズル部の水平移動速度を下げたことで、シール材をより均一な厚さに塗布することができ、例えば、シール材の欠肉を防止することができる。
【0015】
以上より、ノズル部をセパレータに接近させたこと、及びノズル部の水平移動速度を下げたことで、シール材の塗り始め部分のシール材塗布品質を高めるとともにシール性をより高めることができる。
【0016】
また本発明は、ノズルが下降してセパレータに接近させたときには、シール材の吐出開始から所定時間ノズルを停止させ、この後に水平移動を行う。
シール材の吐出開始から所定時間ノズルを停止させることで、吐出するシール材をセパレータに時間を掛けて押し付けて密着させることができ、シール材の塗布品質をより高めることができ、シール性をより向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る燃料電池用セパレータのシール塗布積層装置の正面図であり、シール塗布積層装置10は、セパレータにシール材を塗布するシール材塗布ステーション11と、シール材を塗布したセパレータに膜・電極接合体を積層する積層ステーション12とを備える。なお、13はシール材塗布ステーション11へセパレータを投入する投入ステーション、14は膜・電極接合体をトリミングするトリミングステーションである。
【0018】
膜・電極接合体は、高分子化合物からなる高分子電解質膜の両面に、カーボンペーパーからなるアノード側電極及びカソード側電極をそれぞれ貼り合わせたものである。
【0019】
図2は本発明に係るシール材塗布ステーションの要部拡大正面図であり、シール材塗布ステーション11は、ベース部21に取付けたセパレータ載置台22と、ベース部21に取付けたアーム部23と、このアーム部23に取付けたシール材塗布手段としてのシール材塗布ガン24と、このシール材塗布ガン24の先端に接近させて配置した非接触式センサ25とからなる。
【0020】
シール材塗布ガン24は、シール材を蓄えるとともに交換可能としたシール材カートリッジ27と、このシール材カートリッジ27に取付けたシール材供給ホース28と、このシール材供給ホース28の先端を連結したシール材押出し部31と、このシール材押出し部31を駆動する電動モータ32と、シール材を吐出するためにシール材押出し部31の先端に取付けたノズル部33とからなる。なお、34はシール材塗布ガン24を左右方向(x−x方向)に移動させる左右移動装置、35はシール材塗布ガン24を鉛直方向(z−z方向)に移動させる鉛直移動装置である。
【0021】
非接触式センサ25は、ノズル部33のほぼ下方のセパレータ面に、例えばレーザを照射することで、シール材をセパレータに塗布中に、既に塗布したシール材を非接触の状態で検知するものであり、後述する制御装置は、この非接触式センサ25からの信号に基づいて、上記した左右移動装置34、鉛直移動装置35及び後述する前後移動装置を駆動して、シール材塗布ガン24の水平移動や昇降を制御する。
【0022】
シール材塗布ガン24のシール材押出し部31は、後述するように、螺旋状の溝を設けたスクリューをシリンダ内に挿入したものであり、電動モータ32でスクリューを回転させることで、シール材カートリッジ27内のシール材をシール材供給ホース28を介して吸引するとともに、シリンダ内壁とスクリューの溝との間でシール材を押出し、ノズル部33から吐出させる。また、シール材押出し部31は、後述するように、スクリューを上記とは逆に回転させることで、シリンダ内壁とスクリューとの間でシール材を押し上げ、ノズル部33から吸引する。
【0023】
図3は図2の3矢視図であり、シール材塗布ガン24の後部に背板36を取付け、この背板36の下端からステー37,37(奥側のステー37は不図示)を斜め下方に延ばし、これらのステー37,37の先端に非接触式センサ25を取付けたことを示す。なお、38はシール塗布ガン24を前後方向(y−y方向)に移動させるためにアーム部23の下部に設けた前後移動装置、39は電動モータ32、左右移動装置34及び鉛直移動装置35の駆動を制御する制御装置である。
非接触式センサ25は、先端をノズル部33の下方に向けたものである。
【0024】
図4は図3の4−4線断面図であり、シール材塗布ガン24のシール材押出し部31に第1シリンダ部41及び第2シリンダ部42を設け、これらの第1シリンダ部41及び第2シリンダ部42にそれぞれ第1スクリュー43及び第2スクリュー44を挿入したシール材押出し軸45を電動モータ32(図3参照)の出力軸に連結することを示す。
【0025】
ここで、47は第2シリンダ部42と一体に形成したケース部、48はシール材押出し軸45を支持するためにケース部47に設けた軸受部、51はシール材供給ホース28に連通させるためにケース部47に形成したシール材導入室、52はジョイント、53,53はホースバンドである。
【0026】
図5は本発明に係るセパレータの平面図であり、セパレータ57に図示せぬガス通路及び水通路を形成し、これらのガス通路及び水通路の周囲にシール材塗布溝58を設け、このシール材塗布溝58にシール材61を塗布した状態を示す。
シール材塗布溝58は、幅が他の部分より大きな拡張部62を備えた平面視環状の溝であり、拡張部62の溝幅をw1とし、拡張部62以外の溝幅をw2とすると、w1>w2である。
【0027】
シール材61は、シール溝58の拡張部62に直線状の塗り始め部分63を塗布し、この塗り始め部分63から順に、第1曲線部64、第1直線部65、第2曲線部66、第2直線部67、第3曲線部68を塗布し、この第3曲線部68に続く直線状の塗り終わり部分71を拡張部62に塗布したものである。
【0028】
ここで、72はシール材61を塗布せずにシール材塗布ガン24を水平移動する移動経路、80〜88はシール材61の各部を塗布する際にシール材塗布ガン24の移動の始点又は終点とするために、図5において、シール材塗布溝58上に設けた架空の点、91は第1曲線部64上の点、92は第1直線部65上の点、93は第2曲線部66上の点、94は第2直線部67上の点、95は第3曲線部68上の点である。
【0029】
次にシール材塗布方法について説明する。
図6は本発明に係るシール材塗布方法を説明する第1作用図であり、シール材塗布ガン24内のシール材の流れを説明する。
シール材61の塗布を開始するには、電動モータを作動させることで、シール材押出し軸45を白抜き矢印の方向へ回転させる。ここでの電動モータ及びシール材押出し軸45の回転方向を正方向とする(正回転とする。)。
【0030】
これにより、シール材カートリッジからシール材供給ホース28を通じてシール材導入室51内に吸引したシール材61を、矢印に示すように、第1シリンダ部41と第1スクリュー43の溝との間及び第2シリンダ部42と第2スクリュー44の溝との間から下方へ押出し、ノズル部33から外部に吐出させ、セパレータ57に塗布する。
【0031】
図7(a)〜(g)は本発明に係るシール材塗布方法を説明する第2作用図であり、シール材塗布ガンのノズル部の移動及びシール材の塗布動作を順に説明する。
(a)において、ノズル部33の先端をセパレータ57から所定距離d1だけ離して配置する。
(b)において、ノズル部33を(a)の位置から所定距離d2だけ下降させ、シール材の塗布を開始する。
【0032】
(c)において、シール材61の塗布を開始してから所定時間t1経過するまで一旦ノズル部33を停止させてシール材61をセパレータ57に十分に密着させる。
そして、上記所定時間t1経過後、ノズル部33を水平移動速度v1で移動させながら(a)の高さまで上昇させる。
【0033】
(d)において、ノズル部33が(a)に示した高さまで上昇したらノズル部33を水平移動速度v2(v2>v1である。)に増速して移動させながらセパレータ57にシール材61を塗布する。このときには非接触式センサからレーザ74をセパレータ57に照射している。
【0034】
(e)において、レーザ74がシール材61の塗り始め部分63に当たって非接触式センサが塗り始め部分63を検知すると、(f)において、シール材塗布ガンはシール材吸引動作を行いながら(詳細は後述する。)水平移動速度v3(v3<v2である。)で水平移動するため、ノズル部33からのシール材61の吐出量が減少し、(g)に示すように、やがてノズル部33からのシール材61の吐出は止まる。ノズル部33が図5に示した点87まで移動したら、電動モータを停止させ、シール材塗布ガンのシール材吸引動作を終了してシール材の塗布を終了し、この点87からノズル部33を点88まで水平移動速度v3で移動して、セパレータ57へのシール材61の塗布工程を完了する。
【0035】
図8は本発明に係るシール材塗布方法を説明する第3作用図であり、シール材塗布ガン24の上記したシール材吸引動作について説明する。
図7(e)において、非接触式センサがシール材61の塗り始め部分63を検知すると、この検知信号に基づいて制御装置は、電動モータを、図6で示した回転方向に対して逆回転させ、図8に示すようにシール材押出し軸45を白抜き矢印の方向に回転させる。即ち、電動モータ及びシール材押出し軸45の回転方向を逆方向とする(逆回転とする)。
【0036】
これにより、第1シリンダ部41と第1スクリュー43の溝との間のシール材61及び第2シリンダ部42と第2スクリュー44の溝との間のシール材61を矢印のように上方に移動させ、ノズル部33内のシール材61を吸引する。
従って、ノズル部33からのシール材61の吐出量は減少し、やがてノズル部33からのシール材61の吐出は止まる。
【0037】
図9は本発明に係るシール材塗布方法のフロー図であり、図7で説明したシール材塗布方法を再度説明する。なお、ST××はステップ番号を示す。
ST01…シール材塗布ガンのノズル部をセパレータから所定距離d1だけ離して配置する。
ST02…ノズル部を所定距離d2だけ下降させる。
ST03…ノズル部を停止させた状態でノズル部からシール材の吐出を開始し、セパレータへのシール材の塗布を開始する。
【0038】
ST04…シール材の吐出開始後、所定時間t1が経過したかどうか判断する。
所定時間t1が経過していない(NO)場合は、ST04を再度実行する。
所定時間t1が経過した(YES)場合は、ST05に進む。
【0039】
ST05…ノズル部を水平移動速度v1で移動させながら元の高さまで上昇させる。
ST06…ノズル部を水平移動速度v2に増速して移動させながらシール材を塗布する。
ST07…シール材の塗り始め部分と塗り終わり部分との交差位置で電動モータを逆回転させ、シール材の吸引を開始する。これと同時に、ノズル部の水平移動速度v2を水平移動速度v3に減速する。
【0040】
ST08…シール材の吸引を終了して、シール材の塗布を終了する。
ST09…ノズル部を退避位置まで移動させる。
これで、セパレータへのシール材の塗布は完了する。
【0041】
以上の図2、図5及び図7(b),(c)で説明したように、本発明は第1に、セパレータ57のガス通路及び水通路の周囲に液状のシール材61をシール材塗布ガン24を用いて塗布する燃料電池用セパレータ57のシール材塗布方法において、シール材61の塗り始め部分63では、後の塗布部分よりもシール塗布ガン24に設けたノズル部33をセパレータ57に接近させるとともにノズル部33の水平移動速度を下げたことを特徴とする。
【0042】
ノズル部33をセパレータ57に接近させることで、吐出するシール材61をセパレータ57に押付ける押付け力を大きくすることができ、シール材61をセパレータ57に密着させることができる。従って、例えば、塗り始め部分63の端部のめくれを防止することができる。
また、ノズル部33の水平移動速度v1を小さくしたことで、シール材61をより均一な厚さに塗布することができ、例えば、シール材の欠肉を防止することができる。
【0043】
以上より、ノズル部33をセパレータ57に接近させたこと、及びノズル部33の水平移動速度vを小さくしたことで、シール材の塗り始め部分のシール材塗布品質を高めるとともにシール性を向上させることができる。
【0044】
本発明は第2に、ノズル部33をセパレータ57に接近させたときには、シール材61の吐出開始から所定時間t1だけノズル部33を停止させ、この後に水平移動を行うことを特徴とする。
シール材61の吐出開始から所定時間t1だけノズル部33を停止させることで、吐出するシール材61をセパレータ57に時間を掛けて押し付けて密着させることができる。従って、塗り始め部分63のシール材塗布品質をより高め、シール性をより向上させることができる。
【0045】
尚、本発明の実施の形態では、図7(b),(c)に示したように、所定距離d2だけセパレータに接近させた状態から、ノズル部33を水平移動速度v1で移動させながら元も高さd1まで上昇させたが、これに限らず、まず、ノズル部33を水平移動速度v1で水平に移動させ、次に元も位置まで上昇させたり、あるいは、ノズル部33を元の位置まで上昇させ、次にノズル部33を水平移動速度v1で水平に移動させてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1の燃料電池用セパレータのシール材塗布方法は、シール材の塗り始め部分では、後の塗布部分よりもシール材塗布ガンに設けたシール材塗布ノズルを下降させてセパレータに接近させ、シール材の吐出開始から所定時間シール材塗布ノズルを停止させ、所定時間経過後にシール材塗布ノズルを水平移動速度で移動させながら元の高さまで上昇させ、ノズルを水平移動速度よりも増速した水平移動速度で移動させながらシール材を塗布し、爾後、シール材の塗り終わり部分でシール材の吸引を開始し、これと同時にノズルの水平移動速度を前記増速した水平移動速度よりも減速し、シール材の吸引を終了してシール材の塗布を終了するようにしたので、シール材塗布ノズルをセパレータに接近させることによって、吐出するシール材をセパレータに押付ける押付け力を大きくすることができ、シール材をセパレータに密着させることができる。従って、例えば、塗り始め部分の端部のめくれを防止することができる。
【0047】
また、ノズル部の水平移動速度を下げたことで、シール材をより均一な厚さに塗布することができ、例えば、シール材の欠肉を防止することができる。
【0048】
以上より、ノズル部をセパレータに接近させたこと、及びノズル部の水平移動速度を下げたことで、シール材の塗り始め部分のシール材塗布品質を高めるとともにシール性をより高めることができる。
【0049】
また本発明では、シール材塗布ノズルを下降させ、セパレータに接近させたときには、シール材の吐出開始から所定時間シール材塗布ノズルを停止させ、この後に水平移動を行うので、吐出するシール材をセパレータに時間を掛けて押し付けて密着させることができ、シール材の塗布品質をより高めることができ、シール性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池用セパレータのシール塗布積層装置の正面図
【図2】本発明に係るシール材塗布ステーションの要部拡大正面図
【図3】図2の3矢視図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係るセパレータの平面図
【図6】本発明に係るシール材塗布方法を説明する第1作用図
【図7】本発明に係るシール材塗布方法を説明する第2作用図
【図8】本発明に係るシール材塗布方法を説明する第3作用図
【図9】本発明に係るシール材塗布方法のフロー図
【図10】従来のシール材塗布要領を説明する説明図
【符号の説明】
24…シール材塗布手段(シール材塗布ガン)、33…ノズル部、57…セパレータ、61…シール材、63…塗り始め部分、t1…所定時間、v1水平移動速度。
Claims (1)
- モータと、このモータで駆動するシール材押出し手段と、このシール材押出し手段の先端に設けたシール材塗布ノズルとからなる水平移動及び昇降動するシール材塗布ガンを用いて、セパレータのガス通路及び水通路の周囲に液状のシール材を塗布する燃料電池用セパレータのシール材塗布方法において、
前記シール材の塗り始め部分では、後の塗布部分よりも前記シール材塗布ノズルを下降させてセパレータに接近させ、シール材の吐出開始から所定時間シール材塗布ノズルを停止させ、所定時間経過後に前記シール材塗布ノズルを水平移動速度で移動させながら元の高さまで上昇させ、前記シール材塗布ノズルを前記水平移動速度よりも増速した水平移動速度で移動させながらシール材を塗布し、
爾後、前記シール材の塗り終わり部分でシール材の吸引を開始し、これと同時に前記シール材塗布ノズル部の水平移動速度を前記増速した水平移動速度よりも減速し、シール材の吸引を終了してシール材の塗布を終了するようにした、
ことを特徴とする燃料電池用セパレータのシール材塗布方法。
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