JP4933805B2 - マニピュレータ、及び駆動力伝達機構 - Google Patents

マニピュレータ、及び駆動力伝達機構 Download PDF

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本発明は、把持対象物に対してグリッピング動作やピンチング動作を行うマニピュレータ、および該マニピュレータに好適に使用し得、駆動力供給装置からの駆動力を伝達するための駆動力伝達機構に関する。
人間の指が日常行う作業は、握り動作(グリッピング)と多指による摘み動作(ピンチング)とに大別できる。そこで、ロボットハンド等のマニピュレータにおいても、この両動作を実現することが求められる。そこで、コンパクトな設計が可能であり且つマニピュレータの動作の再現性がより確実である技術が公開されている(例えば、非特許文献1を参照。)。この技術においては、一つのアクティブ自由度と一つのパッシブ自由度の機構的融合によってセンサリフィードバック無しの握り動作を可能としている。更に、パッシブ自由度をばねを介してアクティブに駆動することにより、簡単な制御方式で二本指による摘み動作が可能となる。
また、マニピュレータにおいて複合四節リンクと遊星歯車装置を使うことで、握り動作の対象となる対象物の形状に倣って該四節リンクが屈曲伸展運動し、対象物をより確実に握ることを可能とする技術が公開されている(例えば、特許文献1を参照。)。本技術においては、一の駆動モータで一の指を構成する四節リンクの駆動を可能にしているため、マニピュレータの軽量化を可能としている。
小金澤鋼一、"形状なじみ機能を有する指によるグリッピングおよびピンチング"、信学技報、電子情報通信学会 特開2004−41279号公報
人間の指の動作は、上述したように握り動作と摘み動作に大別できる。ここで、人間の指は三つの関節を有しているが、これらのうち最も基端側の関節(通常、「MP関節」といわれる関節)は単純に一の平面上を回転動作するだけではなく、該平面に交差する平面上も回転動作が可能である。即ち、このMP関節は、三次元的に回転動作が可能であり、これにより指全体の方向を二次元的ではなく三次元的に調整することが可能である。
ここで、従来のマニピュレータにおいては、多関節を有する指であっても二次元的な動きをするか、たとえ三次元的な動きをするものであっても各関節ごとにアクチュエータを設けて各関節の動きを制御するため、マニピュレータの小型化が阻害されている。
本発明では、上記した問題に鑑み、マニピュレータを構成する指において三次元的な動きを可能とするとともに、マニピュレータの小型化を図ることを目的とする。
本発明においては、上記した課題を解決するために、マニピュレータを駆動させるためのアクチュエータと、実際に駆動される指部分(対象物に対して力を作用させる部分)との間の駆動力伝達に着目した。この駆動力伝達部分の機構を工夫することで、アクチュエータの数を抑制しながらも、マニピュレータの三次元的な動作が可能となるからである。
詳細には、本発明は、駆動力を供給する駆動力供給手段と、前記駆動力供給手段によって駆動力が供給され、更に複数の出力部を経て外部に対して駆動力を伝達する駆動力伝達
手段と、前記駆動力伝達手段の一の出力部から駆動力が伝達され、更に外部に該駆動力を作用させるメイン駆動力作用手段と、前記駆動力伝達手段の他の出力部から駆動力が伝達され、更に外部に該駆動力を作用させる一対のサブ駆動力作用手段と、を備えるマニピュレータであって、前記駆動力供給手段による駆動力供給が第一供給モードの態様を採るとき、前記メイン駆動力作用手段および前記一対のサブ駆動力作用手段が同一の縦回転方向に回転駆動され、更に該メイン駆動力作用手段の一部の縦回転駆動が制限された状態で該第一供給モードが継続されると該一対のサブ駆動力作用手段は前記縦回転方向に更に回転駆動され、前記駆動力供給手段による駆動力供給が第二供給モードの態様を採るとき、前記メイン駆動力作用手段および前記一対のサブ駆動力作用手段が前記縦回転方向とは異なる回転方向である横回転方向に回転駆動される。
本発明に係るマニピュレータにおいては、駆動力は、駆動力供給手段、駆動力伝達手段と伝わり、この駆動力伝達手段によって、メイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段の二つの作用手段に分割供給される。尚、この駆動力の分割供給は、必ずしも、一の作用手段に駆動力が供給されるときは他方の作用手段には駆動力が供給されないという状態になる必要はない。
ここで、駆動力供給手段からの駆動力の供給には、第一供給モードと第二供給モードの二つの態様が存在する。これらの供給モードは、メイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段の二つの作用手段に、それぞれ異なった動作をさせるための、駆動力の供給態様である。
先ず、第一供給モードでは、メイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段とが共に、縦回転方向に回転する。即ち、両作用手段が、該縦回転方向を含む平面上を二次元的に回転移動する。そして、メイン駆動力作用手段が、マニピュレータの握り動作の対象である対象物(以下、「握り対象物」という。)に接触して、その回転動作が一部制限されたとき、更にこの第一供給モードが継続されると、メイン駆動力作用手段の動きの一部が制限された状態を保ちながら、即ちメイン駆動力作用手段によって握り対象物に駆動力を及ぼした状態を保ちながら、サブ駆動力作用手段が更に該縦回転方向に回転移動する。その結果、握り対象物をメイン駆動力作用手段、サブ駆動力作用手段の順序で巻き込むように、本発明に係るマニピュレータが該握り対象物に対して握り動作を行う。
次に、第二供給モードでは、メイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段とが、前記縦回転方向とは異なる回転方向である横回転方向に回転移動する。この横回転方向は、縦回転方向と必ずしも直交する方向ではなく、マニピュレータに求められる動作に従って、縦回転方向と横回転方向とが交差して為す交差角は決定すればよい。尚、縦回転方向と横回転方向が直交することで、マニピュレータの三次元的な動作を効率的に行うことができる。
このメイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段の横回転方向への回転移動は、サブ駆動力作用手段が一対で形成されることで達成される。即ち、第二供給モード下では、駆動力供給手段から供給された駆動力は、駆動力伝達手段に伝達される。そして、この駆動力伝達手段によって、それぞれのサブ駆動力作用手段に駆動力が分配され、そのバランス関係によってメイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段が縦回転方向と異なる横回転方向に回転移動することになる。
このように本発明に係るマニピュレータにおいては、駆動力供給手段からの駆動力の態様を変化させることで、駆動力伝達手段によるメイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段への駆動力の伝達の様子が変化し、マニピュレータを構成するメイン駆動力作用手段とサブ駆動力作用手段の動作が三次元的な動作となる。その結果、マニピュレータの構成を
より簡便なものとしてその小型化を図ることが可能となる。
また、本発明は、駆動力を供給する第一駆動力供給装置および第二駆動力供給装置と、前記第一駆動力供給装置および前記第二駆動力供給装置からの駆動力が供給され、更に外部に駆動力を伝達する伝達機構であって、前記第一駆動力供給装置からの駆動力が入力される第一入力部と、前記第二駆動力供給装置からの駆動力が入力される第二入力部と、前記第一入力部および前記第二入力部に入力された駆動力を一の駆動力として外部に出力するメイン出力部と、前記第一入力部および前記第二入力部に入力された駆動力を外部に出力する一対の出力部であって、前記第一入力部からの駆動力を支配的に出力する第一サブ出力部および前記第二入力部からの駆動力を支配的に出力する第二サブ出力部と、を有する駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構のメイン出力部に連結され、外部に駆動力を作用させるメイン作用部と、前記駆動力伝達機構の第一サブ出力部に連結され、外部に駆動力を作用させる第一サブ作用部と、前記駆動力伝達機構の第二サブ出力部に連結され、外部に駆動力を作用させる第二サブ作用部と、を備えるマニピュレータであって、前記第一駆動力供給装置および/または前記第二駆動力供給装置からの駆動力の供給によって、前記メイン作用部および前記第一サブ作用部、前記第二サブ作用部が同一の縦回転方向に回転駆動され、更に該メイン作用部の一部の縦回転駆動が制限された状態で該第一駆動力供給装置および/または該第二駆動力供給装置から駆動力が供給されると該第一サブ作用部および該第二サブ作用部は前記縦回転方向に更に回転駆動され、前記メイン作用部は、前記縦回転方向とは異なる回転方向である横回転方向に回転自在に前記メイン出力部と連結され、又は該横回転方向に回転自在なメイン側連結部を有し、前記第一サブ作用部および前記第二サブ作用部のそれぞれは、前記横回転方向に回転自在に前記第一サブ出力部および前記第二サブ出力部と連結され、又は該横回転方向に回転自在な第一サブ側連結部および第二サブ側連結部を有する。
本発明に係るマニピュレータにおいては、マニピュレータへの駆動力を供給する駆動力源として、第一駆動力供給装置と第二駆動力供給装置とが設けられている。この二つの駆動力供給装置によって、マニピュレータを構成するメイン作用部、第一サブ作用部、第二サブ作用部の三次元的な動作が制御される。そして、その三次元的動作の要となるのが、駆動力伝達機構である。この駆動力伝達機構には、駆動力供給装置の数に対応した二つの入力部と、作用部の数に対応した三つの出力部が備えられている。
この駆動力伝達機構に接続されるメイン作用部、第一サブ作用部、第二サブ作用部は、先に述べた縦回転移動を行う。この縦回転移動においては、メイン作用部の縦回転移動の一部が制限されても、第一サブ作用部および第二サブ作用部の縦回転移動は継続可能である。これにより、マニピュレータの握り対象物に対して、メイン作用部、第一サブ作用部、第二サブ作用部が巻き込むように握り動作を行うことになる。
更に、メイン作用部、第一サブ作用部、第二サブ作用部のそれぞれは、それぞれが連結された駆動力伝達機構の各出力部に対して、横回転方向に回転移動が可能な状態にある。この横回転方向については、上述した通りである。この各作用部の横回転移動については、各作用部と各出力部との連結自体が横回転移動可能状態で形成されているか、また各作用部内に横回転移動を可能とする連結部が存在することによって為される。
このように各作用部が、縦回転移動に加えて横回転移動が可能となることで、マニピュレータを構成するメイン作用部、第一サブ作用部、第二サブ作用部の三次元的な動作が実現される。尚、このメイン作用部とサブ作用部の横回転移動は、サブ作用部が一対で形成されることで達成され得る。即ち、第一駆動力供給装置と第二駆動力供給装置から供給される駆動力は、駆動力伝達機構によって第一サブ作用部と第二サブ作用部に分配され、そのバランス関係によってメイン作用部とサブ作用部が縦回転方向と異なる横回転方向に回
転移動することになる。
このように本発明に係るマニピュレータにおいては、二つの駆動力供給装置によって、マニピュレータを構成するメイン作用部とサブ作用部の動作が三次元的な動作となる。即ち、比較的少ない駆動力供給装置で、マニピュレータの基本動作である握り動作を三次元的に達成することが可能となり、以てマニピュレータの構成をより小型化することが可能となる。
上記のマニピュレータにおいて、前記駆動力伝達機構は、第一太陽歯車、該第一太陽歯車と噛み合う第一遊星歯車、第二太陽歯車、該第二太陽歯車と噛み合う第二遊星歯車、該第一遊星歯車および第二遊星歯車と噛み合う内歯車を有し、該内歯車内に該第一太陽歯車と該第二太陽歯車が、および該第一遊星歯車と該第二遊星歯車が、それぞれ並列に設けられた遊星歯車機構であって、更に、前記第一入力部は、前記第一太陽歯車であって、前記第二入力部は、前記第二太陽歯車であって、前記メイン出力部は、前記内歯車であって、前記第一サブ出力部は、前記第一遊星歯車であって、前記第二サブ出力部は、前記第二遊星歯車であってもよい。
即ち、本発明に係るマニピュレータの駆動力伝達機構の好適な一例として、いわゆる遊星歯車機構を用いた伝達機構を挙げることができる。通常、遊星歯車機構の内歯車には、一の太陽歯車と、それに対応する遊星歯車が設けられているが、この駆動力伝達機構を構成する遊星歯車機構では、一の内歯車に対して、二つの駆動力供給装置のそれぞれに対応した太陽歯車と遊星歯車のセットが二つ並列に設けられている点が特徴点である。
このように構成することで、内歯車に連結されているメイン作用部には、第一太陽歯車に連結された第一駆動力供給装置と第二太陽歯車に連結された第二駆動力供給装置とから供給された駆動力が一の駆動力として出力されることになる。一方で、第一遊星歯車に連結された第一サブ作用部には、該第一遊星歯車と噛みあっている第一太陽歯車に連結された第一駆動力供給装置からの駆動力が支配的に出力され、第二遊星歯車に連結された第二サブ作用部には、該第二遊星歯車と噛みあっている第二太陽歯車に連結された第二駆動力供給装置からの駆動力が支配的に出力される。ここでいう支配的とは、第一遊星歯車と第二遊星歯車とは、内歯車を介して相互に影響を及ぼし得る状態であるが、それぞれの遊星歯車は、それが噛み合う太陽歯車からの駆動力が主として伝達されることを意味している。また、このように遊星歯車機構を用いて駆動力伝達機構を形成することで、第一遊星歯車と第二遊星歯車とを、互いに影響力を及ぼさない状態とすることも可能となる。
ここで、この遊星歯車機構を用いた駆動力伝達機構において、第一遊星歯車に連結される第一サブ作用部と第二遊星歯車に連結される第二サブ作用部とに伝達される駆動力の大きさや向き等を異ならしめることも可能である。その結果、第一サブ作用部に伝達される駆動力と第二サブ作用部に伝達される駆動力との差によって、メイン作用部と第一サブ作用部、第二サブ作用部とは、横回転方向に回転移動することが可能となる。
一方で、第一遊星歯車に連結される第一サブ作用部と第二遊星歯車に連結される第二サブ作用部とに伝達される駆動力を同一とすることも可能である。その結果、第一サブ作用部と第二サブ作用部は同じ回転動作を行い、以てメイン作用部と第一サブ作用部、第二サブ作用部とは、縦回転方向に回転移動することが可能となる。
ここで、前記遊星歯車機構は、前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車がそれぞれ複数設けられるとき、該複数の第一遊星歯車同士を連結する第一キャリアおよび該複数の第二遊星歯車同士を連結する第二キャリアと、前記第一キャリアに対して前記縦回転方向と逆の回転方向に付勢力を作用させる第一付勢手段と、前記第二キャリアに対して前記縦回
転方向と逆の回転方向に付勢力を作用させる第二付勢手段と、を更に有してもよい。
第一キャリアおよび第二キャリアは、第一遊星歯車および第二遊星歯車のそれぞれの太陽歯車周りの回転動作を関連付けさせるものである。これらのキャリアに対して、それぞれ第一付勢手段と第二付勢手段によって上記の付勢力を作用させることで、第一駆動力供給装置および第二駆動力供給装置による前記縦回転方向への回転駆動には、常時抵抗力が作用した状態となる。これによりマニピュレータの握り動作の制御を安定して行うことが可能となるとともに、回転駆動を終了してマニピュレータの握り動作を終了させるとき、各付勢手段からの付勢力によりマニピュレータの姿勢を初期の状態に容易に戻すことが可能となる。
上述までのマニピュレータにおいて、前記メイン作用部、前記第一サブ作用部、前記第二サブ作用部のそれぞれは、複数のリンクで構成されるリンク機構で構成されてもよい。リンク機構を用いることで、剛性が比較的高く且つ握り動作(縦回転方向への回転動作)の再現性が比較的高いマニピュレータを形成することが可能となる。
より具体的には、前記メイン作用部は、前記内歯車に固定的に連結された第一メインリンクと、該第一メインリンクに回転可能に連結された第二メインリンクと、該第二メインリンクに回転可能に連結された第三メインリンクと、を有し、前記第一サブ作用部は、前記第一遊星歯車に回転可能に連結された第一サブリンクと、該第一サブリンクおよび前記第三メインリンクに回転可能に連結され且つこれらの連結部位の途中において前記第一メインリンクとも回転可能に連結される第二サブリンクと、を有し、前記第二サブ作用部は、前記第二遊星歯車に回転可能に連結された第三サブリンクと、該第三サブリンクおよび前記第三メインリンクに回転可能に連結され且つこれらの連結部位の途中において前記第一メインリンクとも回転可能に連結される第四サブリンクと、を有し、前記第二サブリンクと前記第四サブリンクとは一体的に形成されるようにしてもよい。このようにすることで、マニピュレータの縦回転方への回転動作が、二つの駆動力供給装置からの駆動力によって可能となる。更に、これに横回転方向への回転動作が加わることで、該マニピュレータの三次元的動作が実現される。
更に、上述までのマニピュレータにおいて、前記第一サブ作用部と前記第二サブ作用部は、前記メイン作用部を挟んで対向する位置に配置され、且つ該第一サブ作用部から該第二サブ作用部に向かうベクトルの向き又は該第二サブ作用部から該第一サブ作用部に向かうベクトルの向きは、前記横回転方向と略同一であってもよい。
即ち、一対のサブ作用部(第一サブ作用部と第二サブ作用部)を、メイン作用部を挟んで配置することで、第一サブ作用部と第二サブ作用部に作用する駆動力の差を効率的に利用して、メイン作用部を含むマニピュレータを横回転方向に回転移動させることが可能となる。
ここで、本発明に係るマニピュレータを構成するにあたり、駆動力伝達機構の果たす役割は非常に重要であることは、上述の通りである。即ち、この駆動力伝達機構の存在が上記マニピュレータの達成を可能としているとも言い得る。具体的には、この駆動力伝達機構の一例として、一の外部装置から駆動力が入力される第一太陽歯車と、他の外部装置から駆動力が入力される第二太陽歯車と、前記第一太陽歯車と噛み合う第一遊星歯車と、前記第二太陽歯車と噛み合う第二遊星歯車と、前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車と噛み合う内歯車と、を備え、前記第一太陽歯車と前記第二太陽歯車が、および前記第一遊星歯車と前記第二遊星歯車が、それぞれ並列に前記内歯車内に設けられた構成を有する駆動力伝達機構が挙げられる。
更には、前記内歯車は、外部に対して駆動力を作用させるメイン作用部であって、前記第一遊星歯車と前記内歯車との回転方向と同一方向に回転自在に該第一遊星歯車と連結され、外部に駆動力を作用させる第一サブ作用部と、前記第一遊星歯車と前記内歯車との回転面と略直交する直交回転面を形成するべく該第一サブ作用部に回転自在に連結される第一回転部と、前記第二遊星歯車と前記内歯車との回転方向と同一方向に回転自在に該第二遊星歯車と連結され、外部に駆動力を作用させる第二サブ作用部と、前記直交回転面を形成するべく前記第二サブ作用部に回転自在に連結される第二回転部と、を更に備えるようにしてもよい。ここで、第一遊星歯車(第二遊星歯車)と内歯車との回転方向は上述した縦回転方向に、直交回転面を形成する回転方向は上述した横回転方向に相当する。
このような遊星歯車機構を用いることで、三次元的な回転移動が可能なマニピュレータの構成が達成し得る。尚、この駆動力伝達機構は、本発明に係るマニピュレータにその用途が限られるものではなく、好適な実施例に適用可能である。
マニピュレータを構成する指において三次元的な動きを可能とするとともに、マニピュレータの小型化を図ることが可能となる。
ここで、本発明に係るマニピュレータおよびそこに使用される駆動力伝達機構の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明に係るマニピュレータ1を構成するリンク機構の概略を示す図であり、特に図1は、マニピュレータ1を上方から見た図であり、図2は、マニピュレータ1を側方から見た図である。マニピュレータ1のリンク機構は、第一メインリンク41、第二メインリンク42、第三メインリンク43の三つのリンクで構成されるメイン作用部4と、このメインリンクを挟むように両側に、第一サブリンク51、第二サブリンク52、第三サブリンク53で構成されるサブ作用部5とを有する。
図1(a)には、メイン作用部4とサブ作用部5、およびメイン作用部5の各リンクの関節となるジョイントJ3、J4、J5が示されている。マニピュレータ1を上方から見たとき、第一メインリンク41と第二メインリンク42の連結部および第二サブリンク52と第三サブリンク53の連結部近傍が重複するため、メイン作用部4の構成がより明確になるようにサブ作用部5の一部の記載が省略されている。更に、サブ作用部5に関連する要素は、その参照番号が括弧書きされている。図1(b)には、メイン作用部4とサブ作用部5、およびサブ作用部5の各リンクの関節となるジョイントJ1、J2、J5、J6、J7、J8、J9が示されている。ここで、図1(a)の場合と同様に、サブ作用部5の構成がより明確になるようにメイン作用部4の一部の記載が省略されている。更に、メイン作用部4に関連する要素は、その参照番号が括弧書きされている。また、図2では、メイン作用部4のリンクを詳細に示すべくサブ作用部5のリンクの一部の記載が省略されている。
更に、マニピュレータ1には、その駆動力源となる駆動力入力部(図1、2では図示省略。但し、後述する図5にて示すDCモータ21、かさ歯車22、23が相当する)2と、この駆動力入力部2からの駆動力が入力されメイン作用部4およびサブ作用部5に駆動力を伝達する駆動力伝達機構3が設けられている。従って、駆動力入力部2からの駆動力が駆動力伝達部3を経て、メイン作用部4および/またはサブ作用部5に伝達されることで、マニピュレータ1が駆動され、その握り動作等を行うことが可能となる。
また、駆動力伝達機構3は、遊星歯車機構を利用した伝達機構であるが、その詳細な構造は後述し、ここでは説明の簡便さのため、駆動力伝達機構3の出力部(駆動力入力部2からの駆動力の入力に対して出力を行う部)としての内歯車31および複数の遊星歯車を連結するキャリア34のみを、図1、2に示す。
先ず、第一にメイン作用部4およびサブ作用部5の構成について、詳細に説明する。図1(a)に示すように、メイン作用部4は、第一メインリンク41、第二メインリンク42、第三メインリンク43で構成される。第一メインリンク41の基端部は、駆動力伝達機構3の内歯車31の回転方向(図2中の白抜き矢印方向であり、以下この回転方向を「縦回転方向」という。)に対しては固定的に、即ち縦回転動作が制限された状態で、且つ縦回転方向に対して直交する回転方向(図1中の白抜き矢印方向であり、以下この回転方向を「横回転方向」という。)に対しては回転自在となる状態で、該内歯車31にジョイントJ5で連結されている。
更に、第一メインリンク41の先端部側の部位で、第一メインリンク41と第二メインリンク42とが縦回転方向に回転自在となるように、ジョイントJ3で連結されている。第二メインリンク42は、その先端部で第三メインリンク43と縦回転方向に回転自在となるように、ジョイントJ4で連結されている。更に、第三メインリンク43の先端部には、樹脂製の接触部44が取り付けられ、マニピュレータ1が握り動作を行う際に、この接触部44が握り対象に接触する。
また、図1(b)に示すように、サブ作用部5は、第一サブリンク51、第二サブリンク52、第三サブリンク53で構成されている。ここで、サブ作用部5は、メイン作用部4を挟んだ一対のリンク機構で構成されるが、第三サブリンク53に関しては、一のサブ作用部5と他のサブ作用部5とで共通するリンクとなっている。
第一サブリンク51の基端部は、図3に示すように、駆動力伝達機構3の遊星歯車32の自転中心軸33に対して回転自在となるように、ジョイントJ1で連結されている。従って、遊星歯車31が太陽歯車37の周りを公転することで、第一サブリンク51が駆動される。更に、第一サブリンク51の先端部は、第二サブリンク52と、縦回転方向には回転動作が制限された状態で、且つ横回転方向には回転自在となる状態で、即ち上述したジョイントJ5と同様の連結状態で、ジョイントJ2で連結されている。
第二サブリンク52は、その先端側で、第三サブリンク53と相対的に縦回転方向に回転自在となるように、ロッド6を介して二つの第二サブリンク52と第三サブリンク53とが連結されている。ここで、ロッド6と第二サブリンクとを連結する関節をジョイントJ9、ロッド6と第三サブリンクとを連結する関節をジョイント7とする。ジョイントJ7は、二つのジョイントJ9の概ね中間に位置する。
第三サブリンク53は、その先端部でジョイントJ8によって第三メインリンク43と縦回転方向に回転自在に連結されている。尚、ジョイントJ8は、第三サブリンク43において、上述したジョイントJ4より先端部側(接触部44側)に位置する。更に、第三サブリンク53は、ジョイントJ7とジョイントJ8の間の位置で、上述した第一メインリンク41と、ジョイントJ6によって縦回転方向に回転自在に連結されている。このジョイントJ6は、第一メインリンク41において、上述したジョイントJ3よりも先端部側に位置している。また、ジョイントJ9においては、後述するマニピュレータ1の横回転方向の動作を可能とするために、ロッド6と第二サブリンク52との間には若干広めの間隙が形成され、その間隙にはゴム等の弾性体が充填されてロッド6が支持されている。
図2には、メイン作用部4を構成する第一メインリンク41、第二メインリンク42、
第三メインリンク43と、これらの各リンクとサブ作用部5との相対関係を明確にすべく、サブ作用部5を構成する第三サブリンク53が記載されている(第一サブリンク51と第二サブリンク52については記載を省略)。尚、図2において、サブ作用部5に関連する要素は、参照番号が括弧書きされている。
図2からも分かるように、第一メインリンク41は、第二メインリンク42を介して第三メインリンク43に連結されており、これらのメイン作用部4に対して、第二サブリンク52とジョイントJ7で連結された第三サブリンク53が、ジョイントJ6で第一メインリンク41に、ジョイントJ8で第三メインリンク43に連結されている。
また、図4にマニピュレータ1の駆動力伝達機構3近傍の立体的な構造を示す。この図からも分かるように、メイン作用部4側のジョイントJ5とサブ作用部5側のジョイントJ2はほぼ一直線上に並んでいる。また、第一メインリンク41には、第二サブリンク52と第三サブリンク53とを連結するロッド6との干渉を避ける凹部41aと、第三サブリンク53との干渉を避けるため切り込み部41bとが設けられている。この切り込み部41bの開口部付近において、第三サブリンク53はジョイントJ6によって、縦回転方向に回動自在に第一メインリンク41と連結されることになる。
次に、図5に基づいて、駆動力伝達機構3および該駆動力伝達機構3とメイン作用部4、サブ作用部5との関係の詳細について説明する。駆動力伝達機構3は、上述したように遊星歯車機構を利用した伝達機構である。駆動力伝達機構3は、一の内歯車31の内部に、並列に設けられた遊星歯車(本実施例では、三個の遊星歯車)32と太陽歯車37が二セット設けられている。
本実施例に係る駆動力伝達機構3においては、内歯車31内に上記遊星歯車32と太陽歯車37のセットが対称に並列に設けられている。駆動力入力部2は、アクチュエータであるDCモータ21と、その駆動力を駆動力伝達機構3に伝えるためのかさ歯車22、23で構成される。かさ歯車23は、駆動力伝達機構3の太陽歯車37と連結されている。従って、DCモータ21からの駆動力は、太陽歯車37を介して駆動力伝達機構3に入力される。
太陽歯車37は、三個の遊星歯車32と噛みあっており、更にそれらの遊星歯車32は内歯車31と噛み合うことで、遊星歯車機構を形成している。ここで、三個の遊星歯車32には、互いを連結するキャリア34が設けられ、遊星歯車32間の相対位置関係は維持される。このキャリア34には、付勢力を常時作用させるバネ35が連結されている。バネ35は、遊星歯車32が太陽歯車37周りを公転したときのキャリア34の回転に伴って、該キャリア34に対して付勢力を作用させる。その付勢力の方向は、内歯車31の回転方向(図中の白抜き矢印の方向)とは反対側の方向である。即ち、キャリア34が回転することでバネ35がその自然長より伸ばされることで、キャリア34に付勢力が作用する。
更に、遊星歯車32の自転中心軸に連結された連結ロッド36は、第一サブリンク51と縦回転方向に回転自在に連結されることで、図3に示す連結状態を実現している。第一サブリンク51から第三サブリンク53および第一メインリンク41から第三メインリンク43の連結については、上述したとおりである。即ち、内歯車31にメイン作用部4を構成する第一メインリンク41が連結され、遊星歯車32にサブ作用部5を構成する第一サブリンク51が連結されることで、DCモータ21からの駆動力が、各作用部に伝達されていく。以上より、駆動力伝達機構3においては、太陽歯車37が駆動力の入力部に、遊星歯車32および内歯車31が駆動力の出力部に相当する。
次に、二台のDCモータ21によるマニピュレータ1の動作について説明する。図5に示すように、本実施例におけるマニピュレータ1においては、同一のDCモータ21が二台配置されている。これらのDCモータ21から太陽歯車37に入力された駆動力が、遊星歯車32および内歯車31に伝達されることでマニピュレータ1が駆動される。
先ず、二つのDCモータ21による駆動力の供給が第一供給モードであるときを考える。この第一供給モードでは、一対の太陽歯車37の回転方向が同一になるように二つのDCモータ21が駆動する。従って、二つのDCモータ21の回転方向が互いに逆となる。この際のマニピュレータ1の動きを図6に示し、その詳細を説明する。
図6に示すマニピュレータ1の動作は、図5に示すマニピュレータ1を紙面の左側から見たときの、縦回転方向における動作を主とするものである。以下に示す回転方向は、図6における視点を基準とする。ここで、図6においては、説明の簡便さのため、一方のサブ作用部5を構成するリンク機構の記載を省略し、片側のサブ作用部5のみを表示する。
第一供給モードにおけるDCモータ21からの駆動力によって、太陽歯車37が時計方向に回転する。遊星歯車32の自転を介して内歯車31が反時計方向に回転される。ここでキャリア34はバネ35によって比較的強い付勢力が付与されているため、遊星歯車32の太陽歯車37周りの公転は生じない。そして、この内歯車31の回転によって、メイン作用部4とサブ作用部5を構成するリンク機構の一斉の運動が生じることになる(図6(a)→(b)に至る運動)。
内歯車31が反時計方向に回転することで、内歯車31に対して縦回転方向において固定的に連結されている第一メインリンク41は、内歯車31とともに反時計方向に回転する。そして、該第一メインリンク41は、マニピュレータ1の握り動作の対象である握り対象物100と接触する(図6(b)に示す状態)。この状態では、第一メインリンク41と連結された内歯車31の反時計方向への回転が妨げられる。この状態で更にDCモータ21から駆動力が供給されると、今度は、太陽歯車37の時計方向の回転は、キャリア34で連結された三個の遊星歯車32の時計方向の公転を引き起こす。従って、キャリア34と連結されているバネ35は引っ張られ、キャリア34に対して付勢力が更に付与されていく。
この結果、遊星歯車32と連結されたサブ作用部5を構成する第一サブリンク51、52が図4中の左方向に押し出される。これによりメイン作用部4を構成する第二メインリンク42、第三メインリンク43およびサブ作用部5を構成する第三サブリンク53の更なる運動が引き起こされる。その結果として、図6(c)に示すように握り対象物100に対して、第三サブリンク53および第三メインリンク43が接触し、メイン作用部4およびサブ作用部5が握り対象物100を包み込むような握り動作が実現される。
また、図6(c)に示すマニピュレータ1の握り状態から解放するためには、DCモータ21における駆動回転方向を逆回転すればよい。このとき、バネ35の付勢力が、マニピュレータ1の姿勢を図6(a)に示す状態に戻す補助力としても作用する。
次に、二つのDCモータ21による駆動力の供給が第二供給モードであるときを考える。この第二供給モードでは、一対の太陽歯車37の回転方向が逆方向になるように二つのDCモータ21が駆動する。従って、二つのDCモータ21の回転方向が互いに同一となる。この際のマニピュレータ1の動きを図5および図7に示し、その詳細を説明する。
ここで、第二供給モード下では、一対の太陽歯車37の回転方向が逆に駆動される。しかしこれらの太陽歯車37は、それぞれに対応する遊星歯車32を介して同一の内歯車3
1内に収納されている。従って、一対の太陽歯車37が互いに逆回転駆動されると、内歯車31は回転せず、遊星歯車32およびそれに対応するキャリア34同士は、互いに逆回転方向にそれぞれの太陽歯車37周りを公転する。その結果、それぞれの遊星歯車32に連結されているサブ作用部5を構成する第一サブリンク51は、一方が前方(図6における左側)に押し出され、他方が後方(図6における右側)に引き込まれた状態となる。
ここで、図1、図5に示すように、マニピュレータ1においては、メイン作用部4を構成する第一メインリンク41と内歯車31はジョイントJ5によって横回転方向に回転自在に連結されている。更に、サブ作用部5を構成する第一サブリンク51と第二サブリンク52との間は、ジョイントJ2によって横回転方向に回転自在に連結されている。ここで、図1、図4に示すように、一対のジョイントJ2はジョイントJ5を挟むように一直線上に配置されている。更に、ジョイントJ9における第二サブリンク52とロッド6との間隙は弾性体が充填されているため、ロッド6と第二サブリンク52は、横回転方向に相対的に移動が可能である。
従って、DCモータ21による駆動力の第二供給モードが実施されると、図5中の実線の矢印のように、メイン作用部4を構成するリンク機構がジョイントJ5を中心として、一対のサブ作用部5を構成するリンク機構がジョイントJ2を中心として、横回転方向に回転移動される。また、図7には、第二供給モードが継続され、メイン作用部4とサブ作用部5とを構成するリンク機構が、初期状態(横回転方向の回転を行っていない状態)から徐々に横回転方向に回転移動したマニピュレータ1が示されている。図7に示す状態は、図5において右向きの横回転方向にメイン作用部4およびサブ作用部5が回転した状態であり、第一サブリンク51と第二サブリンク52とのずれからそれが理解できる。換言すると、図7に示す状態は、図5に示すマニピュレータ1の左側に位置するサブ作用部5を構成する第一サブリンク51が前方に押し出され、該マニピュレータ1の右側に位置するサブ作用部5を構成する第一サブリンク51が後方に引き込まれた状態である。
以上より、本実施例に係るマニピュレータ1においては、DCモータ21による駆動力の供給モードを調整することで、マニピュレータ1を構成するリンク機構の動作を、縦回転方向の動作と横回転方向の動作に制御することが可能となる。即ち、比較的少ない数のアクチュエータでマニピュレータ1の動作を三次元的な動作とすることで、マニピュレータ1の小型化を図ることが可能となる。
本発明に係るマニピュレータの第二の実施例について、図8に基づいて説明する。図8には、実施例1で説明したマニピュレータ1を上下に一台ずつ配置したときに、それぞれの第三メインリンク43によって対象物200に対して摘み動作を行っている状態が示されている。このように複数のマニピュレータ1を利用することで摘み動作が可能となると共に、各マニピュレータにおいては実施例1で説明したように三次元的な動作(縦回転方向と横回転方向における回転動作)が可能となるので、人間の指で対象物200を摘む状態により近い状態で摘み動作を実現することが可能となる。
本発明の実施例に係るマニピュレータのリンク機構を示す第一の図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータのリンク機構を示す第二の図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータにおける、駆動力伝達機構を構成する遊星歯車とサブ作用部を構成する第一サブリンクとの連結の様子を示す図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータの立体的な構造を示す図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータの駆動力伝達機構の詳細、および該駆動力伝達機構と各作用部を構成するリンク機構との連結の詳細を示す図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータの縦回転方向における回転移動を示す図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータにおいて横回転方向に回転移動を行った状態を示す図である。 本発明の実施例に係るマニピュレータを二台用いて対象物に対して摘み動作を実施している様子を示す図である。
符号の説明
1・・・・マニピュレータ
2・・・・駆動力入力部
3・・・・駆動力伝達機構
4・・・・メイン作用部
5・・・・サブ作用部
6・・・・ロッド
21・・・・DCモータ
31・・・・内歯車
32・・・・遊星歯車
34・・・・キャリア
35・・・・バネ
36・・・・連結ロッド
37・・・・太陽歯車
41・・・・第一メインリンク
42・・・・第二メインリンク
43・・・・第三メインリンク
51・・・・第一サブリンク
52・・・・第二サブリンク
53・・・・第三サブリンク
J1、J2、J3、J4、J5、J6、J7、J8、J9・・・・ジョイント

Claims (3)

  1. 駆動力を供給する駆動力供給手段と、
    前記駆動力供給手段によって駆動力が供給され、複数の太陽歯車を経た後、更に、内歯車および遊星歯車を備えた複数の出力部を経て外部に対して駆動力を伝達する駆動力伝達手段と、
    前記駆動力伝達手段の一の出力部である前記内歯車から駆動力が伝達され、更に外部に該駆動力を作用させるメイン駆動力作用手段と、
    前記駆動力伝達手段の他の出力部である前記遊星歯車から駆動力が伝達され、更に外部に該駆動力を作用させる一対のサブ駆動力作用手段と、
    を備え、
    前記駆動力供給手段による駆動力供給が、前記複数の太陽歯車の回転方向が互いに同一である第一供給モードの態様を採るとき、前記メイン駆動力作用手段および前記一対のサブ駆動力作用手段が同一の縦回転方向であって前記太陽歯車の回転軸を回転中心とする縦回転方向に回転駆動され、更に該メイン駆動力作用手段が対象物に接触した状態で該第一供給モードが継続されると該一対のサブ駆動力作用手段は前記縦回転方向に更に回転駆動され、
    前記駆動力供給手段による駆動力供給が、前記複数の太陽歯車の回転方向が互いに異なる第二供給モードの態様を採るとき、前記メイン駆動力作用手段および前記一対のサブ駆動力作用手段が前記縦回転方向の軸とは異なる方向の軸を中心とする回転方向である横回転方向であって前記メイン駆動力作用手段を回動可能なように支持するジョイントの軸を回転中心とする横回転方向に回転駆動される
    ことを特徴とするマニピュレータ。
  2. 駆動力を供給する第一駆動力供給装置および第二駆動力供給装置と、
    前記第一駆動力供給装置および前記第二駆動力供給装置からの駆動力が供給され、更に外部に駆動力を伝達する伝達機構であって、前記第一駆動力供給装置からの駆動力が入力される太陽歯車である第一入力部と、前記第二駆動力供給装置からの駆動力が入力される太陽歯車である第二入力部と、
    前記第一入力部および前記第二入力部に入力された駆動力を一の駆動力として外部に出力する内歯車であるメイン出力部と、前記第一入力部および前記第二入力部に入力された駆動力を外部に出力する一対の出力部であって、前記第一入力部からの駆動力を支配的に
    出力する遊星歯車である第一サブ出力部および前記第二入力部からの駆動力を支配的に出力する遊星歯車である第二サブ出力部と、を有する駆動力伝達機構と、
    前記駆動力伝達機構のメイン出力部に連結され、外部に駆動力を作用させるメイン作用部と、
    前記駆動力伝達機構の第一サブ出力部に連結され、外部に駆動力を作用させる第一サブ作用部と、
    前記駆動力伝達機構の第二サブ出力部に連結され、外部に駆動力を作用させる第二サブ作用部と、
    を備え、
    前記第一駆動力供給装置および/または前記第二駆動力供給装置からの駆動力の供給によって、前記メイン作用部および前記第一サブ作用部、前記第二サブ作用部が同一の縦回転方向であって前記太陽歯車の回転軸を回転中心とする縦回転方向に回転駆動され、更に該メイン作用部が対象物に接触した状態で該第一駆動力供給装置および/または該第二駆動力供給装置から駆動力が供給されると該第一サブ作用部および該第二サブ作用部は前記縦回転方向に更に回転駆動され、
    前記メイン作用部は、前記縦回転方向の軸とは異なる方向の軸を中心とする回転方向である横回転方向であって前記メイン作用部を回動可能なように支持するジョイントの軸を回転中心とする横回転方向に回転自在に前記メイン出力部と連結され、又は該横回転方向に回転自在なメイン側連結部を有し、
    前記第一サブ作用部および前記第二サブ作用部のそれぞれは、前記横回転方向に回転自在に前記第一サブ出力部および前記第二サブ出力部と連結され、又は該横回転方向に回転自在な第一サブ側連結部および第二サブ側連結部を有する
    ことを特徴とするマニピュレータ。
  3. 一の外部装置から駆動力が入力される第一太陽歯車と、
    他の外部装置から駆動力が入力される第二太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車と噛み合う第一遊星歯車と、
    前記第二太陽歯車と噛み合う第二遊星歯車と、
    前記第一遊星歯車および前記第二遊星歯車と噛み合う内歯車と、を備え、
    前記第一太陽歯車と前記第二太陽歯車が、および前記第一遊星歯車と前記第二遊星歯車が、それぞれ並列に前記内歯車内に設けられたことを特徴とする駆動力伝達機構。
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