JP4933041B2 - 効率の改善された分枝デキストリンの製造法 - Google Patents

効率の改善された分枝デキストリンの製造法 Download PDF

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本発明は効率的な分枝デキストリンの製造法に関する。
分枝デキストリンは、天然の澱粉を原料とし、化学的な処理を全く行わず、澱粉加水分解物より低分子成分を除去することにより製造される高分子のデキストリンで、低甘味度で全く老化性の無いデキストリンである。
食品工業が発展し、各種の加工食品が工場において、大量に生産されるようになると、製品の長距離・長時間の輸送が不可欠なものとなり、冷凍、冷蔵、乾燥等の食品保存方法が開発された。長期間の保存の間にも食品の部分的な乾燥、離水、変質等の品質の変化をできるだけ抑制するために、加工食品には種々の糖質が利用されている。
最も多用される、通常のデキストリンは、澱粉を酸あるいは酵素によってある程度分解し、澱粉の粘度を低下させて、水に溶けやすくした製品である。
澱粉は分解の程度によって、性質を徐々に変えるので、デキストリン、粉飴、水飴、ぶどう糖等の多彩な製品が澱粉から生産されている。
澱粉の分解の程度と分解物の性質を示すと次の表のようになり、分解の進行に従い、分解物の性質は連続的に変化する。
デキストリンは、食品の安定性向上のために使用される物質であるから、食品の保存中にデキストリンが老化して、この結果食品の品質が変化することがあれば、これは容認し難い問題である。
しかし、表1に見られるように、デキストリンは分解度が低ければ老化しやすく、分解度が進めば老化性は無くなるが、甘く、粘度の低い性質を持つことになる。
分解を進めることで老化性が無くなっても、甘味が強い、低分子量の糖質は、食品に添加することにより、少量でも食品の味を変えてしまうので、十分な量を使うことはできない。従って、食品の安定性向上に使用するデキストリンは、甘味が少なく、老化性が無いという、矛盾する性質を要求されることになる。
このような問題を解決するために、種々の方法が提案されている。
例えば、特許文献1は、酸化澱粉をα―アミラーゼで分解するものであり、特許文献2は、澱粉に、α―アミラーゼを2段階に作用させることで、解決を図っている。しかし、これらの方法では多少とも前記の性質が改善はされても、完全に透明で前記の性質を有する低DEのデキストリンは得がたい。本発明者らは、これらの性質、特に老化性について注目し、分枝デキストリンの製造法(例えば、特許文献3及び4参照。)によって初めて老化性の無いデキストリンを得ることを見出した。
この製造方法は、澱粉を老化性が無くなるまでα―アミラーゼで分解し、その後これをクロマトグラフィーで分離して甘味成分である低分子のオリゴ糖を除去することにより、甘味がほとんど無く、老化性の無い分枝デキストリンを調製する方法であった。
本発明者らは、このような分枝デキストリンを上梓して20年になるが、この分枝デキストリン製品(商品名 BLD)のほとんど甘味が無く、しかも老化性が全く無いという性質が、広く食品業界に受け入れられ、現在では年間1万トンを生産するまでに発展した。
そして上梓後現在に至るまで、品質向上と、コストダウンに日々検討を加え、大幅に効率の良い分離法を開発し、本発明を完成するに至った。
次に、コーンスターチをα―アミラーゼで分解し、分解率と糖組成及び老化性を詳細に検討した。その結果を表2に示す。
表2中のDEは分解物の還元力をぶどう糖に対する100分率で示した、分解の程度を示す指標であり、ぶどう糖の100に対し、水飴は約40、粉飴は20〜30、デキストリンは20以下を示すのが標準的である。
表2中の糖類の分解率の-は検出されないことを示す。また、老化性の+++は、全体が糊状、++は全体が白濁し、一部沈殿を生ずる、±は全体がわずかに白濁する、−は完全に透明な状態を示す。
表2に見るように、澱粉はα―アミラーゼで均一には分解されず、分解の進捗にかかわらず、分解物は分子量の大きなデキストリン部分と低分子のオリゴ糖部分からなり、中間の大きさの分子は存在しない。
DE25ぐらいまで分解しても、低分子成分にはほとんど分岐構造が含まれないことから、大分子のデキストリンの外側から、直鎖成分が少しずつ分解し、枝分かれの多い中心部が分解されずに大きなままで残ると想像される。
さらに、表2にみられるように、コーンスターチは、α―アミラーゼでDE25まで分解すると、老化性は全く無くなり、冷凍、冷蔵、濃縮によっても、白濁を生ずることが無い。この状態のDE25まで分解しても、デキストリンは26%残存し、このデキストリンは分子量約20,000の大きさである。
一方、低分子のオリゴ糖は大部分が10糖類以下であり、平均の分子量は800に過ぎない。分子量20,000の分枝デキストリンから平均分子量800のオリゴ糖を除去すれば、甘味が無く、老化性も無い、低粘度の分枝デキストリンが調製されることになる。
クロマトグラフィー分離による分枝デキストリンの工業生産は本出願人らによって初めて行われたが、クロマトグラフィーは分離に大量の水を必要とする点で安価な製造法とは言えない。
このことを同じ糖質のぶどう糖・果糖のクロマトグラフィー分離と分離条件を比較した結果を表3に示す。
この表から、分枝デキストリンの分離が、ぶどう糖・果糖分離に比べ3倍近い分離水を使用することが分かる。
分離の効率を考慮すれば、ぶどう糖・果糖分離のように供給液の濃度は極力上げるのが好ましいが、デキストリンは単糖類に比べ粘度が高く、高濃度液の分離は分離状態を著しく阻害する現象があり、効率低下の原因となっている。
一般的に用いられる分子量の違いによって溶液中の物質を分離する方法には、(ゲル浸透)クロマトグラフィーの他、UF膜分離がある。近年は、食品についても、ミルクや果汁、糖類溶液中の物質の分離にUF膜が広く使われている。
UF膜を利用した糖類の分離に関する報告は、1970年代から知られている。
Birchは1974年非特許文献1において各種UF膜を用いて水飴を分離し、低DEから高DEの糖質を調製できることを報告している。
Kearsleyは1976年、同様に非特許文献2においてUF膜および精密ろ過膜(RO膜)を用いて糖類の精密分離を試みて、狭い分子量範囲の試料が調製できることを報告している。
Sloanは1985年 Preparative BiochemistryにおいてUF膜を用いて低DEデキストリンの調製を報告している。
Tongは1999年特許文献5において排除限界4,000ダルトンのUF膜により低分子成分を除去し、エマルジョン性に優れたデキストリンが調製できることを主張している。
近年、性能の良いUF膜が製造されるようになり、食品製造、特に糖質やペプチドの分離精製に使用されるようになって来た。
澱粉加水分解物を実際UF膜で分離を行うと、稼動初期にはろ過速度は高く、ろ液濃度も高く、効率よく低分子成分が除去される。しかし、低分子成分が減少すると水だけがろ過されて、ろ液濃度は低下し、その結果、循環液濃度が上昇し、ますますろ過速度を低下させることなる。
原液中のオリゴ糖濃度を更に下げるためには、水を加えて循環液濃度を下げ、濃度の薄いオリゴ糖をろ過することとなり、オリゴ糖を完全に除くことは、非常に効率が悪い。
オスモニクス社製GK膜(排除限界3,500)2.6m2を用いて原液70リットルを処理し、分枝デキストリンを調製した結果を図1に示す。
この操作は、2.6m2オスモニクスGK膜を用い、温度50℃、10kg/cm2の定圧運転で行った。
70リットルの精製原液を40リットルまで濃縮し、その後精製水を加えながら濃縮液を40リットルに保ち運転を継続する。ろ液を保存して、ろ液及び濃縮液を適宜分析した。
この図から分かるように、DE22.7の原液70リットルをUF膜(オスモニクス社製GK膜)で処理して、DE8.1の分枝デキストリン9.2kgを得た。この分枝デキストリンの収率は47.1%であった。
ろ液のオリゴ糖成分に分枝デキストリンはほとんど漏れておらず、分離は完全であった。
しかし、原液70リットルの分離に150リットルの精製水を必要とし、クロマトグラフィーによる分離と比較して、特に有利とは言えない。
米国特許第3,974,033号公報 米国特許第4,298,400号公報 日本特許第1,836,365号公報 米国特許第4,840,807号公報 米国特許第5,853,478号公報 Brich, G. G, and M. W. Kearsley, die starke26 (1974) 220. M. W. Kearsley, die starke 28 (1976) 138.
本発明の課題は、このような多量の精製水を使用することなく、澱粉加水分解物から効率的にオリゴ糖成分を除き、分枝デキストリンを製造する方法を提供することにある。
すなわち、本発明は次のとおりの分枝デキストリンの製造法である。
(1) 澱粉加水分解物を限外濾過膜(UF膜)によりオリゴ糖を部分除去し、その後クロマトグラフィーによりオリゴ糖を除去して分枝デキストリンを得ることを特徴とする分枝デキストリンの製造法。
(2) 分画分子量3,000〜10,000ダルトンのUF膜を用いる前記(1)記載の分枝デキストリンの製造法。
(3) 澱粉加水分解物が、澱粉をα‐アミラーゼによって老化性がなくなるまで分解したものである前記(1)または(2)に記載の分枝デキストリンの製造法。
(4) 澱粉加水分解物が、コーンスターチをDE22〜26まで加水分解したものである前記(1)または(2)に記載の分枝デキストリンの製造法。
本発明では、前記のようにまず糖化液をUF膜で濃縮し、オリゴ糖を減少させ、この濃縮液をクロマトグラフィーにかけるので、供給液が減少することでクロマトグラフィーへの負荷量を低減し、粘度上昇による分離効率の低下を防ぎ、クロマトグラフィーの精製水使用量を著しく低減させて分枝デキストリンの採取量を増大させることができる。
本発明における澱粉加水分解物は、従来分枝デキストリンの製造に用いられている澱粉の加水分解物であればどのような方法で製造したものであってもよいが、コーンスターチの場合は、αーアミラーゼで分解してDE22〜26まで分解したものが望ましい。
コーンスターチは甘藷澱粉や馬鈴薯澱粉等の地下根茎澱粉に比べて液化が困難で、高い温度で分解を行う必要がある。
甘藷澱粉や馬鈴薯澱粉では、澱粉乳液を80〜85℃まで加熱すれば全体が糊となり、酵素によって容易に分解される。
しかし、コーンスターチは85℃まで加熱しても、全体が糊化せずに酵素でも分解され難い部分が残存し、透明な液化液は得られ無い。
従って、コーンスターチの液化には耐熱性のαーアミラーゼ(Bacillus licheniformis あるいはBacillus stearothermophilus生産酵素)を使用し、ジェットクッカーで瞬間的に蒸気と混合し105℃まで昇温する。105℃に5〜10分間保ち、98℃まで冷却し、残存したαーアミラーゼによりDE23まで反応させることが望ましい。
この液化法により、清澄に濾過した液化液は50%まで濃縮し冷蔵庫に保存しても、白濁を生じることがなく、分離した分枝デキストリンも全く老化して白濁することが無い。
次いで、このようにして処理したものをUF膜処理してオリゴ糖の一部を除き、澱粉加水分解物を濃縮する。UF膜処理は、60℃において定流量運転で行うことが望ましい。
すなわち、初期10kg/cm2で処理開始し、時間経過と共に処理圧力は上昇し、20kg/cm2になった時点で処理を終了し、UF膜の洗浄を行う。
660m2のUF膜の分画分子量は3,500(オスモニクス社製GK8040-CZH膜)を220m2づつの3ステージに分け、常時2ステージを使用し、1ステージは洗浄後待機させる。
2ステージで30%溶液8m2/hrを供給し、濃度14%のオリゴ糖液2.8m3を濾過し39%まで濃縮される。
次いで、このようにUF膜処理した濃縮液をクロマトグラフィー分離装置にかけて溶出速度の差を利用して分枝デキストリンとオリゴ糖とに分離する。澱粉加水分解物をクロマトグラフィーにより分枝デキストリンとオリゴ糖とに分離すること自体はよく知られている。
しかし、UF膜処理とクロマトグラフィー分離とを組合せたものは新規である。
図2に本発明で使用するクロマトグラフィー分離装置の概念図(一例)を示す。
本発明では、澱粉加水分解物(サンプル)を充填剤を充填したクロマトグラフィー分離塔に入れる。そして、その外側を温水を循環させて加温し、精製水をポンプにより充填塔の上部から流し、下部から分枝デキストリンとオリゴ糖とを分離採取する。そのさい、分離塔下部に濃度計及び濃度記録計を設置し、得られる分枝デキストリン及びオリゴ糖の濃度を測定すると、分離点の確認に便利である。
本発明では、UF膜処理及びクロマトグラフィー処理を連結することでクロマトグラフィー処理のさいの精製水の使用量を著しく低減させ、濃度の高い分枝デキストリンを得ることができる。
表2にみられるように、澱粉加水分解物の大分子成分の分子量は約20,000ダルトン(以下、ダルトンを省略し、数値のみでいうことがある)、低分子成分の分子量は800であるから分子量20,000のデキストリンが通過できない大きさのUF膜であれば、孔の大きな膜の方が効率が良いと考えられるが、分子量10,000を阻止する膜でもデキストリンは多少とも漏れ出すので、UF膜としては分画分子量3,000〜10,000が適当であり、さらにデキストリンの漏れを完全に抑制するには、分画分子量3,000〜6,000のUF膜が最適である。
将来的に更に有効な膜が開発され、クロマトグラフィーによる分離よりも効果的な分離が行われる可能性はあるが、現時点ではUF膜だけで分枝デキストリンを製造することが経済的とは言えない。
しかし、UF膜の分離の状態を見ると、オリゴ糖の多い初期には、ろ液濃度が高いがオリゴ糖が少なくなると急激にろ液濃度が低下する現象が見られるが、初期の効率の高い部分をクロマトグラフィー分離の前処理として利用して、更に効率的な分離法が行われると考えられる。
本発明の方法によると澱粉加水分解物をクロマトグラフィー処理して分枝デキストリンを製造するさいにUF膜処理を行うことにより、クロマトグラフィー処理のさいの分離水の使用量を大巾に低減し、分枝デキストリン濃度の高い分離液を得ることができ、製造コストを大巾に削減できる。
次に本発明の具体的な実施方法を実施例で示すが本発明は実施例にのみ限定して解釈されるものではない。
製造現場より精製糖化原液50Lを採取した.採取糖化液は濃度 29.8%、DE21.2 であった。
この精製糖化液を2.6m2UF膜試験装置を用いて、糖濃度35%、40%及び45%まで濃縮した。この30%精製糖化原液及び、35%、40%、45%UF膜濃縮液の糖組成及びDEを表4に示した。
次に表4に示した糖化原液及びUF膜濃縮液30mlを図2に示したクロマトグラフィー分離装置(カラム内径25mm、長さ900mm、樹脂容量300ml;充填剤Na型カチオン交換樹脂ブローライトPCR450)にそれぞれ負荷し、カラム温度70℃で分離を行った。
30mlの試料 はカラム上部より樹脂上面に、樹脂面が乱れないようにまた樹脂上の水と混合しないように静かに添加し、比重の軽い精製水が試料と混合しないで、試料の上に乗るように設定した。
図2の充填剤上面に分枝デキストリン原液サンプル溶液を静かに加え、溶出水を補給しながらカラム下部から300ml/hrの速さで溶出し、溶出液を連続的に採取して濃度及び糖組成を分析すると、図3のように分子量の大きなデキストリンは速く溶出し、オリゴ糖は遅く2つの成分は分離する。
しかし、分離の程度はサンプル量が少ない程、濃度が薄い程良いが、一定の純度の分枝デキストリンを採取する場合には、採取量は最適な供給量、最適濃度が存在する。
図3の場合は、回収率は35%が最適であるが、1番採取量の多いのは40%であることが分かる。
また、オリゴ糖が全て溶出するまでの液量が分離用水量であるから、30%で250ml、45%でも265mlで用水量はあまり変わらない。
各濃度における試料供給量と採取量を表5に示した。
表5に見られるように、試料を濃縮することによってクロマトグラフィーへの負荷量を多くすると,濃縮による粘度上昇で分離自体は悪くなり,濃度上昇による採取量の増加は限定されたものになる。
しかし、あらかじめUF膜による濃縮を行ってオリゴ糖を減少させると回収率は上昇する。
このように、試料の濃縮による粘度の上昇と、UF膜によるオリゴ糖の減少という2つの作用が相殺され、UF膜により40%まで濃縮してもデキストリンの採取量は8.4gに増加し、溶出水使用量は増加しないので、デキストリン分離効率は大きく改善された。
図4に、3ステージ650m2UF膜(GK8040-CZH(Osmonics社))装置の概念図を示す。このUF膜装置の仕様は以下のようである。
UF膜 GK8040-CZH(Osmotics社)
フラクス 9.3 L/hr (20kg/m2)
分画分子量 3,500 ダルトン
stage数 3 stage 4vessel/stage
vessel数 12vessel 24module
膜面積 650m2
操作圧 10〜20kg/cm2
最高操作温度 60℃
図5−2に実施例2によるマテリアルバランスを示す。
実施例1で得られた30%精製糖化原液(糖濃度30%、容量180、DS 60t)を前記3ステージ650m2UF膜に入れ前記条件で運転し、濃縮液を4塔式擬似移動床カラムクロマトグラフィー分離装置によって分離した。この時の分離水は224m3を使用し、濃度15.8%の分枝デキストリン24t、及び濃度15%のオリゴ糖36tを得た。
なお、従来の4塔式擬似移動床カラムクロマトグラフィーのみによる分離を
図5−1に示す。実施例2と同量の原液を分離するために360mの分離水を必要とし、分枝デキストリンの濃度は9.6%、オリゴ糖濃度は11.5%であった。
このように、分枝デキストリンの製造において、クロマトグラフィー分離の前処理としてUF膜を使用すると、分枝デキストリン溶液は同じ生産量であっても、分枝デキストリン濃度が高く、しかも分離水の使用量を大きく節減することができ経済的に有用である。
70L 糖質分解液(原液)を2.6m2UF膜実験装置において、4段階に精製水を添加しながらオリゴ糖を濾過し、分枝デキストリンを製造した実験結果を示す。 実験用クロマトグラフィー分離装置の概念図を示す。 実施例1の糖質分解液をUF膜濃縮した後、クロマトグラフィー分離したときの分離状況を示す。 横軸は溶出量(ml)を、縦軸は溶質の濃度(w/v%) 実施例2の3ステージUF膜装置の概念図を示す。 5−1 UF膜導入前のクロマトグラフィー分離のみによる分離マテリアルバランスを示す。 5−2 実施例2のUF膜導入後のシステムによるマテリアルバランスを示す。
符号の説明
Conc :糖質濃度(%)
Vol :容積(L)
DS :溶質(kg)
Dex :デキストリン含有量(w/w%)
Oligo :オリゴ糖含有量(w/w%)
DE :レーン・エイノン法による糖質の還元力

Claims (3)

  1. 澱粉加水分解物を分画分子量3,000〜10,000ダルトンの限外ろ過膜(UF膜)によりオリゴ糖を部分除去し、その後クロマトグラフィーによりオリゴ糖を除去して分枝デキストリンを得ることを特徴とする分枝デキストリンの製造法。
  2. 澱粉加水分解物が、澱粉をα‐アミラーゼによって老化性がなくなるまで分解したものである請求項に記載の分枝デキストリンの製造法。
  3. 澱粉加水分解物が、コーンスターチをDE22〜26まで加水分解したものである請求項に記載の分枝デキストリンの製造法。
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