JP4932237B2 - 架橋性樹脂組成物およびそれを用いて得られる粘着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として共重合してなるアクリル系重合体を粘着成分とする粘着剤を得るための架橋性樹脂組成物およびそれを用いて得られる粘着剤に関するものである。
従来から、各種分野において粘着剤が用いられている。かかる粘着剤には、粘着力と凝集力を両立させるため、架橋処理を施すことが一般的に行われている。このような架橋処理でのシステムとしては、OH/イソシアネート、酸/エポキシ、酸/金属キレート、酸/オキサゾリン、酸/アミン等の様々な系があげられる。なかでも、基材に対する密着性や物性バランスに優れる上記OH/イソシアネート系の架橋システムにおいては、架橋速度を上げ、架橋反応が完結して安定した粘着性能が得られるまでの養生時間を短縮する目的で、架橋促進剤として金属化合物やアミン化合物を添加したり、内部触媒としてポリマー酸価を上げる手法が採用されている(特許文献1,2,3参照)。
また、上記酸/エポキシ系の架橋システムにおいては、常温では架橋速度が非常に遅いことが知られており、架橋促進剤等の添加剤を添加する必要があった。
特開2000−44896号公報 特開2002−241732号公報 特開平8−73828号公報
しかしながら、上記内部触媒としてポリマー酸価を上げる手法においては、粘着性ポリマーは一般的に分子量が高いため、ポリマー酸価を高くするとポットライフ(可使時間)が短くなり、作業性を損なうという問題があった。このような問題を解決し、ポットライフを延長させる手法として、樹脂溶液の固形分を低く設定する方法が考えられるが、粘度が低くなりすぎると、塗工性を損なう等の問題が生起するため、実用的でなかった。
さらに、上記架橋促進剤を添加する手法も知られているが、例えば、金属化合物等を使用した場合、最終的に残存する金属に起因した物性への影響や使用用途が限定されてしまうという問題があった。また、架橋促進剤として上記アミン化合物を添加した場合、経時での表面のブリード(滲出)や、このブリードにより物性が低下するという問題があった。
このように、安定した粘着性能が得られるまでの養生時間の短縮化と塗工性、さらに安定した粘着物性を実用的に充分満足できるものは未だ得られておらず、これら特性を満足しうるものが要望されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、基材に対する密着性や作業性に優れ、良好な粘着物性が得られるまでの養生時間が短く、ブリード現象が抑制された粘着剤を得ることのできる架橋性樹脂組成物およびそれを用いて得られる粘着剤の提供をその目的とする。
しかるに、本発明者らは、密着性や作業性に優れ、良好な粘着物性を備えるとともに、ブリード現象が抑制された粘着剤を得るための材料となる(メタ)アクリル系共重合体について鋭意検討を重ね、そして、上記(メタ)アクリル系共重合体の共重合成分の種類および使用量を中心に研究を重ねた結果、(メタ)アクリル系共重合体を構成する共重合成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよび官能基含有不飽和単量体、必要に応じてその他の共重合可能な不飽和単量体に加え、さらに不飽和基含有イミダゾール系化合物を少量ながら必須成分とすることにより、上記の目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の(A)〜(C)成分を用いて有機溶媒中にて共重合させてなる共重合体を主成分とする架橋性樹脂組成物であって、(A)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の50〜98重量%に、(B)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の0.5〜20重量%に、(C)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の0.01〜3.5重量%に設定されている架橋性樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル(ただし、(B)成分および(C)成分を除く。)。
(B)官能基含有不飽和単量体(ただし、(C)成分を除く。)。
(C)不飽和基含有イミダゾール系化合物
そして、本発明の架橋性樹脂組成物を架橋してなる粘着剤を第2の要旨とする。
このように、本発明は、共重合成分として、前記(A)〜(C)成分を用いるとともに、前記(A)〜(C)成分を特定量用いる架橋性樹脂組成物である。このため、作業性および塗工性に優れ、安定した粘着物性が得られるまでの養生時間が短く、かつ前記(C)成分が主鎖骨格中に組み込まれることからブリード等の発生による経時での粘着性能の低下が抑制された粘着剤用材料を得ることができる。したがって、本発明の架橋性樹脂組成物を用いて架橋してなる粘着剤としては、粘着性が良好であり、かつ剥離性に優れたものが得られ、剥離型粘着剤として好適に用いられる。
上記(C)成分が、不飽和基含有イミダゾール系化合物であるため、上記イミダゾール系化合物が架橋促進効果を顕著に発揮して短時間にて架橋が行われ、しかも樹脂の主鎖骨格中に組み込まれることからブリードアウトせず、被着体に対する汚染や粘着物性の低下等が抑制される。
本発明の架橋性樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A成分)と、官能基含有不飽和単量体(B成分)と、不飽和基含有イミダゾール系化合物(C成分)を、さらにはこれに必要に応じ上記A〜C成分と共重合可能な(A)〜(C)成分以外の不飽和単量体(D成分)を用いて共重合させてなる共重合体を主成分とするものである。なお、本発明において、A成分とはB成分およびC成分を除くものであり、B成分とはC成分を除くものであり、D成分とはA〜C成分を除くものである。また、上記「主成分とする」とは、上記共重合体成分が架橋性樹脂組成物全体の50重量%以上を占めることをいう。さらに、本発明において、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸あるいはメタクリル酸を、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味する。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A成分)としては、アルキル基の炭素数に特に制限はないが、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、さらに好ましくは炭素数4〜8のアルキル基を有するものである。具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸エステル等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、共重合性と汎用性という観点から、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルを用いることが好ましい。
上記A成分の使用量は、A〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の50〜98重量%に設定する必要があり、より好ましくはA〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の50〜95重量%である。すなわち、A成分の使用量が下限値未満では、初期粘着力が劣る傾向にあり、上限値を超えると、他の共重合成分、特に官能基含有不飽和単量体の含有量が不足し、凝集力不足となる傾向にあるからである。
上記官能基含有不飽和単量体(B成分)としては、架橋反応し得る官能基を有する単量体であれば特に限定するものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルのポリカプロラクトン変性物等のヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、脂環エポキシ基含有モノマー等のエポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、共重合性、汎用性等の点から、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシルブチル等の炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーが好ましく用いられる。
上記B成分の使用量はA〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の0.5〜20重量%に設定する必要があり、より好ましくはA〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の1〜15重量%である。すなわち、B成分の使用量が下限値未満では、粘着剤が凝集力不足となる傾向があり、上限値を超えると、逆に凝集力が高くなりすぎて、良好な粘着性能が得られない傾向があるからである。
上記不飽和基含有イミダゾール系化合物(C成分)としては、架橋促進効果と粘着物性の両立という点から、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール等が好ましく用いられる。
上記C成分の使用量はA〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の0.01〜3.5重量%に設定する必要がある。より好ましくはA〜C成分全体(D成分を用いる場合はA〜D成分全体)の0.03〜3.5重量%である。すなわち、C成分の使用量が下限値未満では、充分な架橋促進効果が得られず、上限値を超えると、経時での接着力が強くなりすぎ、剥離が困難となるからである。
上記A〜C成分と共重合可能な上記A〜C成分以外の不飽和単量体(D成分)としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのエーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等のエチレン性不飽和単量体等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記D成分の使用量はA〜D成分全体の35重量%以下に設定することが好ましく、より好ましくはA〜D成分全体の20重量%以下である。すなわち、D成分の使用量が上限値を超えると、粘着剤が硬くなりすぎる場合があり、良好な粘着性能が得られない傾向があるからである。
本発明で得られる架橋性樹脂組成物は、上記A〜C成分を、さらには必要に応じてD成分を加えたA〜D成分を所定の割合で有機溶媒中でラジカル重合させるというような、従来から周知の方法によって製造される。
かかる共重合に用いられる有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等があげられる。
また、かかるラジカル共重合に用いられる重合開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物等があげられる。
このようにして作製された(メタ)アクリル系共重合体を主成分とする本発明の架橋性樹脂組成物を架橋することにより粘着剤が得られる。かかる架橋方法としては、再現性、製品の安定性、汎用性という観点から、通常、前記架橋性樹脂組成物に架橋剤を配合し、架橋反応させる方法があげられるが、場合によっては、架橋剤を用いることなく架橋性樹脂組成物に電子線照射または熱処理することにより架橋させる方法でもよい。なお、架橋剤を用いる場合においても、電子線照射や熱処理を施してもよい。
上記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系、金属塩、金属アルコシド、アルデヒド系化合物、非アミノ樹脂系アミノ化合物、尿素系、イソシアネート系、金属キレート系、メラミン系、アジリジン系等、通常の粘着剤に使用される架橋剤をあげることができるが、中でも特にトリレンジイソシアネート−3官能アルコール付加物、イソフォロンジイソシアネート−3官能アルコール付加物、ヘキサメチレンジイソシアネート−3官能アルコール付加物、トリレンジイソシアネート3量体、イソフォロンジイソシアネート3量体、ヘキサメチレンジイソシアネート3量体、ビュレット型ヘキサメチレンジイソシアネート3量体等のイソシアネート系架橋剤が汎用性、物性の安定性の点で好適に用いられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記架橋剤の使用量は、特に限定されないが、架橋性樹脂組成物100重量部に対して0.1〜25重量部、特には0.5〜20重量部、さらには1〜15重量部に設定することが好ましい。すなわち、上記架橋剤の使用量が下限値未満では、粘着剤が凝集力不足となる傾向があり、逆に上限値を超えると、架橋反応が過剰となる傾向がみられるからである。
さらに、本発明の粘着剤には、必要に応じて、クマロン−インデン系樹脂やロジンエステル、水添ロジン、重合ロジン、不均化ロジン等のロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂等の各種粘着付与剤、着色剤、充填剤、希釈剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の従来公知の各種添加剤を、被着体を汚染しない範囲内で適宜配合することができる。これらの添加剤は、1種類または2種以上併用して用いられる。これらの添加量は所望する物性が得られるように適時設定すればよい。
上記粘着剤においては、架橋により最終的なゲル分率が、20以上、特には40%以上であることが好ましい。すなわち、ゲル分率が下限値未満では、凝集力不足で、粘着剤としての実用物性に乏しくなる傾向がみられる。なお、上限値としては通常、100%である。
上記ゲル分率は、架橋度の目安となるもので、以下の方法で算出される。すなわち、乾燥した粘着剤(アクリル共重合体と架橋剤との併用により架橋されたもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解のアクリル共重合体の重量百分率をゲル分率(%)とする。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔実施例1〕
アクリル酸ブチル(A)91.7重量部(以下「部」と略す)、酢酸ビニル(D)5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(B)3部、N−ビニルイミダゾール(C)0.3部に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部、酢酸エチル150部を反応器に入れ、攪拌しながら80〜90℃に昇温して重合反応を行い、さらにトルエン10部にアゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解させた重合触媒液を逐次添加しながら7時間かけて重合させた。反応終了後に希釈溶剤(トルエンと酢酸エチルの混合溶媒)を追加することによりアクリル系共重合体の40%溶液を製造した。
このアクリル系共重合体溶液100部(固形分として40部)にトリレンジイソシアネート系(TDI系)架橋剤(コロネートL55E、日本ポリウレタン社製)を2部配合し、粘着剤組成物溶液を調製した。
〔実施例2〜3、参考例1,2、比較例1〜4〕
後記の表1〜表2に示す各成分を用いるとともに、その配合量を後記の表1〜表2に示す割合に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてアクリル系共重合体の40%溶液を製造した。かかるアクリル系共重合体溶液100部(固形分として40部)にトリレンジイソシアネート系(TDI系)架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートL55E)を2部、または、ヘキサメチレンジイソシアネート系(HDI系)架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHX)1部を配合し、粘着剤組成物溶液を調製した。
〔比較例5〕
比較例1で作製した粘着剤組成物にイミダゾールを0.5部添加することにより粘着剤組成物溶液を調製した。
このようにして得られた実施例および比較例のアクリル系粘着剤組成物溶液を用い、粘着剤として、下記の方法に従って特性評価を行った。その結果を後記の表1〜表2に併せて示す。
(粘着シートの作製)
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ38μm)を用い、得られた粘着剤組成物を乾燥後の厚さが25μmになるように塗布した後、100℃で2分間乾燥させた。その後、粘着剤組成物表面に離型処理されたPETフィルムを保護して粘着シートを作成した。
(1)40℃×3日後の特性
上記粘着シートを、40℃で3日間養生した後、下記の通りゲル分率とSUS接着力を測定した。
(ゲル分率)
乾燥した粘着剤(アクリル共重合体と架橋剤との併用により架橋されたもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解のアクリル共重合体の重量百分率をゲル分率(%)とする。
(接着力)
被着体として研磨SUSに25mm×100mmの上記粘着シートを23℃、相対湿度50%雰囲気下で2kgゴムローラー2往復により加圧貼付し、同雰囲気下で30分放置した後、剥離速度300mm/minにて180°剥離強度(N/25mm)を測定した。
(2)40℃×3日間に加え、さらに70℃×3日後の特性
上記粘着シートを、40℃で3日間養生し、さらに70℃で3日間養生した後、上記と同様にして、ゲル分率、SUS接着力を測定した。
また、かかる養生後の粘着シートについて、下記の通り経時接着力、被着体汚染性を評価した。
(経時接着力)
上記粘着シートを、40℃で3日間養生し、さらに70℃で3日間養生した後、前述の方法で研磨SUS板に貼付し、23℃×7日間保存後、手剥離にて剥離して、以下の通り評価した。
○ : 容易に剥離ができる。
△ : なんとか剥離できる。
× : 剥離が困難である。
〔被着体汚染性〕
上記粘着シートを、40℃で3日間養生し、さらに70℃で3日間養生した後の、経時接着力測定後の被着体SUS表面を目視にて観察して、以下の通り評価した。
○ : 汚染なし
△ : 汚染あり
× : 糊残りあり
Figure 0004932237
Figure 0004932237
上記結果から、実施例品および参考例品は、40℃×3日後からさらに70℃×3日エージング後のゲル分率の変化が少なく、早くに架橋が完結していることがわかる。さらに、経時接着力および被着体汚染性に関しても良好な結果が得られた。なかでもN−ビニルイミダゾールを用いた実施例1〜3品は、特に良好な結果が得られた。
これに対して、比較例1品は、経時接着力および被着体汚染性に関しては良好な結果が得られたが、ゲル分率が大きく変化していることから40℃×3日間では架橋が充分なされていなかったことがわかる。また、N−ビニルイミダゾールの使用量が特定の範囲を外れている比較例2および3品については、比較例2は架橋の進行については問題ないが、極性が高くなりすぎる事もあり、経時での接着力上昇が大きく、剥離が困難になってしまい、比較例3は、比較例1同様、充分な架橋促進効果が得られなかった。そして、比較例4品では、経時接着力が高く剥離が困難となった。さらに、イミダゾール系化合物を単に添加したのみの比較例5品は、ゲル分率の変化が少なく架橋が完結しており、また経時接着力に関しても良好な結果が得られたが、被着体汚染性に関してブリードにより、被着体汚染が観察された。
本発明の架橋性樹脂組成物は、例えば、剥離型(再剥離型を含む)粘着剤材料等に用いられる。

Claims (5)

  1. 下記の(A)〜(C)成分を用いて有機溶媒中にて共重合させてなる共重合体を主成分とする架橋性樹脂組成物であって、(A)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の50〜98重量%に、(B)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の0.5〜20重量%に、(C)成分の使用量が(A)〜(C)成分全体の0.01〜3.5重量%に設定されていることを特徴とする架橋性樹脂組成物。
    (A)(メタ)アクリル酸アルキルエステル(ただし、(B)成分および(C)成分を除く。)。
    (B)官能基含有不飽和単量体(ただし、(C)成分を除く。)。
    (C)不飽和基含有イミダゾール系化合物
  2. さらに、下記の(D)成分を用いる請求項1記載の架橋性樹脂組成物。
    (D)上記(A)〜(C)成分と共重合可能な不飽和単量体(ただし、(A)〜(C)成分を除く。)。
  3. 上記(A)成分の使用量が(A)〜(D)成分全体の50〜98重量%に、上記(B)成分の使用量が(A)〜(D)成分全体の0.5〜20重量%に、上記(C)成分の使用量が(A)〜(D)成分全体の0.01〜3.5重量%に、上記(D)成分の使用量が(A)〜(D)成分全体の35重量%以下にそれぞれ設定されている請求項記載の架橋性樹脂組成物。
  4. さらに、架橋剤を含有してなる請求項1〜のいずれか一項に記載の架橋性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の架橋性樹脂組成物を架橋してなることを特徴とする粘着剤。
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