JP4931550B2 - 超音波流量計 - Google Patents

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Description

本発明は超音波流量計に関するものである。
特開2004−251653号公報
従来、都市ガスや水などの流量を計測するための超音波流量計が知られている。その際の測定原理として、一般には「伝搬時間差法」が用いられる。これは、流路の流体流れ方向上流側及び下流側に一対の超音波送受信部を設け、それら超音波送受信部間の超音波送受信方向を交互に切り替えるとともに、上流側超音波送受信部から発信された超音波ビームが下流側超音波送受信部に到達するまでの時間(順方向伝播時間)と、下流側超音波送受信部から発信された超音波ビームが上流側超音波送受信部に到達するまでの時間(逆方向伝播時間)とを計測して、両者の時間差から流路を流れる流体の平均流速度及び流量を求めるものである。
特許文献1には、そのような超音波流速計として、対をなす超音波送受信部の間で、一方の超音波送受信部から送出された超音波ビームを管路壁部で1回反射させてから他方の超音波送受信部へ導くようにした超音波流量計が開示されている。この構成によると、受信側となる超音波送受信部が1回反射後の超音波を検出するので、一対の超音波送受信部の設置間隔を縮小しても超音波ビームの伝搬パスが相対的に長くなり、測定精度を向上できることが謳われている。また、特許文献1においては、超音波ビームの伝播経路に対応する位置に絞り孔を形成したビーム絞り板が設けられており、超音波ビームの拡散に起因した、不要な反射波束成分をカットできるので、同様に測定精度を向上できる旨謳われている。
しかしながら、特許文献1においては、超音波ビームの反射回数は1回止まりであり、伝搬パスの増加効果は必ずしも十分とはいえない。また、流路内部に設けられたビーム絞り板は、不要な反射波束成分を除去する以上の機能を与えられておらず、伝搬パスの増加には何ら寄与していない。
伝搬パスを増加するには、超音波ビームを流路内で多重反射させることが有効であるが、超音波ビームは拡散して進行するため、入射角度の違いから反射次数および伝播長の異なる複数の波束成分に分かれるという問題が生じる。その結果、受信側の超音波送受信部に対して、複数の波束成分が時間差をおいて到達することとなり、正確な流量計算を行えなくなる場合がある。
本発明の課題は、流路上での超音波ビームの伝搬パスをより効率的に増加させることができ、超音波ビームが流路内で反射次数および伝播長の異なる複数の波束成分に分かれた場合であっても、正確な流量測定が可能な超音波流量計を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明は、
被測定流体の流路を形成する流路形成部と、
流路形成部に対し被測定流体の流通方向において互いに異なる位置に設けられ、一方が被測定流体への測定用超音波の送出側となり、他方が測定用超音波の受信側となるように機能するとともに、各々測定用超音波として、予め定められた向きへの指向性を有する超音波ビームを送出可能な対をなす超音波送受信部と、
流路形成部の内部にて流路に沿って配置される板状に形成された、1つ又は板面法線方向に所定の間隔で複数設けられた反射部材とを備え、
送信側となる超音波送受信部から送出される超音波ビームは、ビーム中心軸線からその半径方向への拡散により、反射部材に対する入射角度によって流路内での反射次数及び伝播長の異なる複数の波束成分に分かれて進行するととともに、受信側の超音波送受信部は、次数の互いに異なる波束成分を、時間差をおいて複数回受信可能とされてなり、その受信情報に基づいて被測定流体の代表流量値を算出する代表流量値算出手段を設けてなり、
受信側の前記超音波送受信部によって複数回検知された前記波束成分のうち、前記被測定流体の流速または流量の算出に供するための代表となる代表波束成分を選択する波束成分選択手段を備え、
前記代表流量値算出手段は、該代表波束成分の受信情報に基づいて前記被測定流体の代表流量値を算出するものであり、
前記波束成分選択手段は、受信側となる前記超音波送受信部に時間差をおいて複数回到達する前記波束成分のうち、予め定められた順位にて到達する波束成分を前記代表波束成分として選択し、
前記波束成分選択手段は、前記被測定流体の流量に応じて選択すべき前記波束成分の順位を変更するものであることを特徴とする。
上記本発明においては、特許文献1ではビーム絞り板としてのみ用いられていた、流路内に設けられる板部材を、超音波ビームに対する反射部材として活用する。そして、送信側となる超音波送受信部から送出される超音波ビームを、この反射部材を用いて流路内で多重反射(反射回数2回以上)させつつ受信側となる超音波送受信部へ導くようにした。その結果、超音波送受信部間を超音波ビームが直進により伝播する場合と比較して、反射回数が2回以上に増加する分だけ伝播パス長が折れ線状に大幅に増加するので、流れに寄与する情報量が増加する効果により、流量測定精度の向上あるいは流量測定のレンジアビリティ拡大に寄与できる。そして、同じ伝播パス長であっても、パス形状が折れ線状となることで、対を成す超音波送受信部の距離を近づけることができ、装置の小形化にも貢献する。
また、反射部材によって流路がその軸断面内にて複数に分割されるが、反射部材は被測定流体に対する整流素子としても機能するので、流れの安定化と均一化とを図ることができ、この観点からも流量測定精度の向上に寄与する。特に、反射部材による流路の分割方向に流れを十分均一化することができれば、測定対象となる流れを近似的に二次元流として取り扱うことが可能となり、測定精度向上の観点においてさらに有利となる。流路内に整流板を設ける思想は従来から存在しているが、限られた流路内部に整流素子を配置することによる寸法制約の結果、超音波送受信部間に確保できる距離にも限界が生ずる。しかし、本発明の採用により、そのような寸法制約があっても多重反射効果により伝播パス長を十分に拡大することができる。
超音波送受信部から送出される超音波ビームは、完全な指向性を有するものではなく、ビーム中心軸線からその半径方向へ、ある程度拡散する性質を有する。そのため超音波ビームは、反射部材に対する入射角度によって流路内での反射次数及び伝播長の異なる複数の波束成分に分かれて進行する。その結果、受信側の超音波送受信部では、複数の波束成分が時間差をおいて複数回受信されることになる。そのため、従来の超音波流量計では正確な流量算出を行えない場合がある。しかし本発明では、複数の波束成分の受信情報に基づいて、被測定流体の代表流量値を算出するための代表流量値算出手段を設けたので、このような問題を回避できる。
より詳しくは、本発明の超音波流量計は、受信側の超音波送受信部によって複数回検知された波束成分のうち、被測定流体の流速または流量の算出に供するための代表となる代表波束成分を選択する波束成分選択手段を備える。そして代表流量値算出手段は、代表波束成分の受信情報に基づいて被測定流体の代表流量値を算出する。この構成によると、複数の波束成分を検出した場合であっても、その中から特定の波束成分(代表波束成分)を選択するため、正確な流量算出を行える。
この場合、波束成分選択手段は、受信側となる超音波送受信部に時間差をおいて複数回到達する波束成分のうち、予め定められた順位にて到達する波束成分を代表波束成分として選択する。例えば、3回到達する波束成分のうち、2回目を選択したり、3回目を選択したりできる。
また、波束成分選択手段は、被測定流体の流量に応じて選択すべき波束成分の順位を変更できることが望ましい。例えば、高流量の場合は2回目の波束成分を選択し、低流量の場合は1回目の波束成分を選択するようにする。これにより、流量測定のために最適な波束成分を選択可能となる。
さらに本発明の超音波流量計は、受信側の超音波送受信部が代表波束成分以外の不要波束成分の検知を無効化する不要波束成分無効化手段を備えることが望ましい。これにより、不要波束成分の検知を行う必要がなくなる。
より詳しくは、不要波束成分無効化手段は、代表流量値算出手段による代表波束成分以外の波束成分を用いた流量の算出処理を禁止する流量算出禁止手段を有することが好ましい。これにより、流量算出のための余計な演算を行う必要がなくなる。
例えば超音波送受信部は、超音波ビームをパルス状の超音波波形を有するものとして送出することができる。そして代表流量値算出手段は、受信側となる超音波送受信部におけるパルス状受信波形のゼロクロスポイントを検出してゼロクロスパルスを発生させるゼロクロスパルス発生手段と、送信側となる超音波送受信部において超音波ビームのパルス出力を励振してからゼロクロスパルスが検出されるまでの時間を超音波伝播時間として測定する時間計測手段とを有し、計測された超音波伝播時間に基づいて代表流量値を算出するものにできる。このようにすると、ゼロクロスパルスを利用して、超音波伝播時間を計測することが可能である。
この場合、流量算出禁止手段は、ゼロクロスパルス発生手段に対し、代表波束成分に由来したパルス状受信波形についてのみゼロクロスパルスを発生させ、他の波束成分に由来したパルス状受信波形についてのゼロクロスパルスの発生を禁止するものにできる。このようにすると、代表波束成分に由来したゼロクロスパルスのみが発生し、不要波束成分に由来したものは発生しなくなる。そのため、流量の算出処理が簡単なものになる。
また、流量算出禁止手段は、ゼロクロスパルス発生手段に対し、複数の波束成分に由来したパルス状受信波形についてのみゼロクロスパルスを順次発生させるとともに、ゼロクロスパルスの検出回数を計測するゼロクロスパルス計測手段を有し、検出回数が予め定められた回数に到達したときのゼロクロスパルスのみ、代表波束成分に由来したゼロクロスパルスとして採用してもよい。
一方、代表流量値算出手段は、次数の異なる各波束成分の伝播時間から被測定流体の流量を算出し、その算出された流量の平均値を代表流量値として算出するものとしてもよい。この構成によると、複数の波束成分から得られた流量の平均値を算出することができ、より信頼性の高い流量算出結果を得られる。
例えば、流路の上流側に配置される上流側超音波送受信部は、ビーム中心軸線が反射部材の反射面の法線方向に対し上流側に一定角度傾斜して定められる第一基準方向と一致するよう流路形成部の壁部に傾けて取り付けられ、流路の下流側に配置される下流側超音波送受信部は、ビーム中心軸線が反射部材の反射面の法線方向に対し第一基準方向と同一角度にて下流側に傾斜して定められる第二基準方向と一致するよう流路形成部の壁部に傾けて取り付けられ、
対をなす超音波送受信部は流路形成部に対し、複数の反射部材群を配列方向に挟む形で振り分けて配置されてなり、波束成分を導波空間内で偶数次にて多重反射させた後、受信側の超音波送受信部に導くとともに、
受信側の超音波送受信部は、反射部材群によって2回反射した波束成分と、4回反射した波束成分との双方を検知可能とされ、波束成分選択手段は、波束成分のうち4回反射したものを選択する構成とすることができる。この構成によると、いわゆるZ型の超音波流量計において、2回反射の波束成分と4回反射の波束成分のうち、4回反射したものを選択できる。2回反射と比較すると、4回反射の方が伝播長が長いため、正確な流量を算出しやすい。
また、波束成分選択手段は、被測定流体の流量が少ない低流量状態の場合は、受信側の超音波送受信部によって検知される1回目の波束成分を選択し、被測定流体の流量が多い高流量状態の場合は2回目に検知される波束成分を選択するようにしてもよい。このようにすると、高流量状態と低流量状態とで、選択すべき波束成分を切り替えることが可能となり、より正確な流量算出結果を期待できる。
本発明に係る超音波流量計の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、一般住宅用ガスメータ等として用いられる超音波流量計の一実施例の基本構成である。この超音波流量計1には、被測定流体GFの流路を形成する流路形成部3と、当該流路形成部3に対し被測定流体GFの流通方向において互いに異なる位置に設けられ、一方が被測定流体GFへの測定用超音波の送出側となり、他方が該測定用超音波の受信側となるように機能するとともに、各々測定用超音波として、予め定められた向きへの指向性を有する超音波ビームSWを送出可能な対をなす超音波送受信部2a,2bと、流路形成部3の内部にて流路に沿って配置される各々板状に形成され、かつ板面法線方向に所定の間隔で複数設けられた反射部材31,32とを備えている。そして、送信側となる超音波送受信部2a,2bから送出される超音波ビームSWを、反射部材31,32を利用して流路内で多重反射させつつ受信側となる超音波送受信部2a,2bへ導くようにしてある。流路形成部3は例えば金属製である。
反射部材31,32を含む流路形成部3と超音波送受信部2a,2bとが流量計本体1Mを構成し、該流量計本体1Mと制御回路部1E(本発明の代表流量値算出手段)とにより超音波流量計1の全体が構成されている。図2は、流量計本体1Mの断面構造を示す斜視図である。また、図1において、制御回路部1Eは、対をなす超音波送受信部2a,2bを、流路上流側に位置する上流側超音波送受信部2a側が送信側となり、流路下流側に位置する下流側超音波送受信部2b側が受信側となる第一駆動モードと、その逆となる第二駆動モードとの間で切り替え可能に駆動する超音波駆動機構4を有する。
超音波流量計1の流量測定用の流路3Pには、流量測定用ガス(流体)が図示の流れ方向に流通している。流路3Pには、流れ方向下流側に下流側超音波送受信部2bが設けられ、流れ方向上流側に上流側超音波送受信部2aが設けられている。これらの超音波送受信部2a,2bは圧電振動子などからなる超音波振動子を有した超音波トランスデューサであり、駆動電圧の印加により超音波ビームを送出する超音波送出機能と、超音波ビームの受信により電気信号(受信信号)を出力する超音波受信機能とを複合して備えるものである。測定用の超音波ビームは、流路内にて超音波送受信部2a,2b間に定在波を生じないよう、所定波数以下のパルス状に送出される。
測定対象がガスの場合、流路3Pを形成する流路形成部3の軸断面形状は壁部3Jにより閉鎖された空間を形成するものであればよく、例えば、円形状、楕円形状、正方形状、矩形状等のいずれを採用してもよい。本実施形態では、図1に示すごとく流路形成部3は矩形状に形成され、上壁部3Jaに上流側超音波送受信部2aが、また下壁部3jbに下流側超音波送受信部2bが取り付けられている。つまり、対をなす超音波送受信部2a,2bが、流路形成部3に対し、複数の反射部材31,32群を配列方向に挟む形で振り分けて配置されている。この場合、超音波ビームSWは、導波空間3W内で偶数次にて多重反射することとなる。
図3は、流量計本体1Mの内部構造の詳細を示すものである。反射部材31,32は、流路の断面中心軸線Oに関して両側に対をなして、具体的には、流路の断面中心軸線Oに関して対称となる位置関係で配置されている。いずれも、超音波ビームSWの反射面が流路の中心軸線と平行となるように配置されている。また、図1及び図2に示すように、反射面の法線方向と流路の断面中心軸線O方向との双方と直交する向きを流路幅方向としたとき、反射部材31,32の流路幅方向の両縁は、流路形成部3の流路幅方向における両側の壁部3J内面に結合されている。
反射部材31,32は、被測定流体(媒質)の音響インピーダンスをZ1とした場合、反射部材の音響インピーダンスをZ2とすれば、境界(反射面)が反射部材31,32であるので、Z1/Z2≪1となるような音響インピーダンスZ2を有した材質を選定すればよい。このようにすれば、反射部材31,32の音響インピーダンスZ2媒質の音響インピーダンスZ1に比べて充分に大きいので、境界(反射面)をなす反射部材31,32を超音波ビームSWが透過することを阻止でき、ほぼ全反射となるため、超音波ビームSWの伝播ロスが少なくなり、高感度な送受信が達成できる。具体的には、音響インピーダンス比Z1/Z2の値は1/10以下であればよく、反射部材31,32の具体的な材質としては、金属、セラミックス、プラスチックスを例示できる。
また、反射部材31,32の厚みは、材料の機械的物性や加工性等を考慮して、0.4mm以上確保されていることが望ましい。また、反射部材31,32の厚みが超音波波長λの1/2に一致していると、図19に示すごとく、共振により反射部材の音波透過率が非常に急峻に増大し、反射がほとんど生じなくなるので、厚さはλ/2(約1.25mm)よりも小さいこと、具体的には1mm以下に設定されていることが望ましい。
さらに、反射部材31,32の反射面の表面粗さ(JIS:B0601(2001)に規定された算術平均高さRaを採用する)は、超音波波長λの1/10以下に仕上げられていることが望ましい。これにより、反射面での乱反射による超音波エネルギーのロスが少なくなり、ほぼ全反射するため、超音波ビームの伝播ロスが抑制され、高感度な送受信を実現できる。
図3に示すように、送信側となる超音波送受信部(第一駆動モードでは上流側超音波送受信部2a、第二駆動モードでは下流側超音波送受信部2b)から送出される超音波ビームSWは、それら1対の反射部材31,32間に形成される導波空間3W内にて多重反射されつつ受信側となる超音波送受信部(第一駆動モードでは下流側超音波送受信部2b、第二駆動モードでは上流側超音波送受信部2a)に導かれる。
反射部材31,32には、該反射部材31,32と対向する超音波送受信部2a,2bからの超音波ビームSWを導波空間3Wに導入するビーム導入孔31h,32hが貫通形成されている。超音波ビームSWは、ビーム中心軸線からその半径方向への拡散により、反射部材に対する入射角度によって流路内での反射次数及び伝播長の異なる複数の波束成分に分かれて進行する。すなわち、送信側となる超音波送受信部から送出される超音波ビームSWのうち、一部は反射部材31,32間で2回反射する波束成分SW2として進行し、他の一部は4回反射する波束成分SW4として進行する。受信側の超音波送受信部は、次数の互いに異なる波束成分SW2,SW4を、時間差をおいて複数回受信可能とされている。
図3に示すように、送信側の超音波送受信部2aに駆動信号を送信すると超音波ビームが送出され、受信側の超音波送受信部2bにおいて、2回反射の波束成分SW2と4回反射の波束成分SW4が時間差をおいて検出される。このとき代表流量値算出手段1Eでは、2回反射の波束成分SW2を検知したときにマスク信号をかけ、ゼロクロスパルスVeが発生しないようにしている。また、4回反射の波束成分SW4を検知したときにはマスク信号が遮断され、ゼロクロスパルスVeが発生する。駆動信号が入力されてから、ゼロクロスパルスVeが検出されるまでの時間を計測することにより、波束成分SW4の伝播時間を計測でき、これに基づいて被計測流体の代表流量値を算出する。
次に、図4に示す回路ブロック図と、図5に示すタイミングチャートとに基づいて、超音波流量計の作動を説明する。図4の回路ブロック図は、超音波流量計の一部であり、本発明の波束成分選択手段1Fを構成する部分である。図示するように、受信側超音波素子出力は、増幅部7(例えばオペアンプ)で電圧増幅(例えば非反転増幅)され、増幅信号Vaがゼロクロスポイント検出部9に入力される。ゼロクロスポイント検出部9において、増幅信号Vaはゼロクロス型コンパレータ91(第一コンパレータ:例えば非反転入力)と、差動型コンパレータ92(第二コンパレータ:例えば反転入力)に入力される。コンパレータ出力Vcは、RSフリップフロップ回路(以下、RSFF回路という)93のポート#Rへ入力される。また、コンパレータ出力Vb1はAND回路94に入力され、ここでマスク信号との論理積をとった後に出力信号Vb2が出力される。この出力信号Vb2はRSFF回路93のポート#Sへ入力される。図5に示すように、2回反射波束成分SW2を受信した際の第一コンパレータ出力Vb1の1回目のパルスをトリガとしてマスク信号(L)が入力され、その入力がされている間は、AND回路出力Vb2がLに保持される。また、4回反射波束成分SW4の第一コンパレータ出力Vb1が出力されるときには、マスク信号が非入力となり、AND回路出力Vb2が出力される。そして図示するように、RSFF回路のポート#Qの出力Vdは、2回反射波束成分SW2が入力された際には出力されず、4回反射波束成分SW4が入力された際に出力される。そして、この出力Vdにより、単安定マルチバイブレータ等で構成されるゼロクロスポイントパルス発生回路94がゼロクロスポイント検出信号Veを時間計測部10に出力する。時間計測部10では、ゼロクロスポイント検出信号Veに基づき、クロックパルス発生回路102(例えば水晶発振子、無安定マルチバイブレータ)からのクロックパルス数をパルスカウンタ回路101(例えばJKフリップフロップ回路)でカウントして到達時間検出信号Vfが出力される。この到達時間検出信号Vfにより、代表流量値が算出される。なお、RSFF回路93のポート#Q出力Vd,ゼロクロスポイント検出信号Veの各出力は、各々1回のみの出力で終了するように制御されている(図5参照)。
上述のように構成することで、波束成分選択手段1Fは、受信側の超音波送受信部によって複数回検知された波束成分(SW2,SW4)のうち、被測定流体の流速または流量の算出に供するための代表となる代表波束成分(SW4)を選択することが可能となる。
また、換言すると、上記構成により、受信側の超音波送受信部が代表波束成分SW4以外の不要波束成分(SW2)の検知を無効化する不要波束成分無効化手段が実現されている。さらに、代表波束成分(SW4)以外の波束成分(SW2)を用いた流量の算出処理を禁止する流量算出禁止手段が実現されているとも言える。
より詳しくは、流量算出禁止手段は、ゼロクロスパルス発生回路94に対し、代表波束成分SW4に由来したパルス状受信波形についてのみゼロクロスパルスを発生させ、他の波束成分に由来したパルス状受信波形についてのゼロクロスパルスの発生を禁止することにより、不要波束成分の流量算出処理を禁止している。
図1に戻る。超音波駆動機構4は、送信部5、受信部6及び切替部4sを有する。送信部5は、超音波送受信部2a,2bに対して駆動信号を入力するための回路である。受信部6はスイッチ等から構成され、このスイッチを切り替えることにより、前述の駆動モードの切替がなされる。この受信部6の切替制御は切替部4sにより行われる。時間計測部10は、第一駆動モードでの、上流側超音波送受信部2aから発信された超音波ビームSWが下流側超音波送受信部2bに到達するまで(代表波束成分SW4を検知するまで)の順方向伝播時間と、第二駆動モードにおける下流側超音波送受信部2bから発信された超音波ビームSWが上流側超音波送受信部2aに到達するまで(代表波束成分SW4を検知するまで)の逆方向伝播時間とを計測する。また、演算部11は、上記の順方向伝播時間と逆方向伝播時間との時間差から、流路3Pを流れる流体の代表流速度及び代表流量値を計算する。
本発明では、伝播パスが多重反射による折れ線状となるので、図3の構成の場合、流量Qの計算を以下のようにして行なうことができる(各部の寸法は図6に示す記号にて説明する)。まず、反射部材31,32により仕切られる各空間のうち、上壁部側空間3C、導波空間3W及び下壁部側空間3C’の各高さをh1、h2、h3、断面積をS1、S2、S3とする。また、反射部材31,32の厚みをt、淀み空間2dのオフセット長をL0、超音波送受信部2a,2bの取付角度をθとすると、伝播パス長Lは下式により計算される。
L={(h1−t/2)/SINθ
+5・(h2−t)/SINθ+(h3−t/2)/SINθ}+2L0 ‥(1)
また、反射部材31,32は流路中心軸線Oに関して上下対象に設けられているので、
h1=h3=h’ ‥(2)
S1=S3=S’ ‥(3)
次に、導波空間3W以外の三角部を含む流路断面、つまり、上壁部側空間3C及び下壁部側空間3C’における流速V’と瞬時流量Q’とを算出する。まず、伝播パスのうち、上壁部側空間3C及び下壁部側空間3C’に属する部分の長さL’は、
L’=2・{h’−t/2)/SINθ+L0} ‥(4)
である。すると、順方向伝播時間T1’は、
T1’=L’/(K+V’COSθ)‥(5)
(ただし、Kは被測定ガス中の音速)
同様に、逆方向伝播時間T2’は、
T2’=L’/(K−V’COSθ)‥(5)’
従って、上壁部側空間3C及び下壁部側空間3C’における流速V’は、
V’=(L’/COSθ)(1/T1’−1/T2’) ‥(6)
同じく瞬時流量Q’は、
Q’=V’・2S’‥(7)
次に、導波空間3Wでの流速:V”と瞬時流量Q”とを同様に算出すると、伝播パスのうち、導波空間3Wに属する部分の長さL”は、
L”=N・{(h2−t)/SINθ}‥(7)’
(ただし、Nは反射次数(反射回数))
である。すると、順方向伝播時間T1”は、
T1”=L”/(K+V”COSθ)‥(8)
同様に、逆方向伝播時間T2”は、
T2”=L”/(K−V”COSθ)‥(9)
従って、導波空間3Wにおける流速V”は、
V”=(L”/COSθ)(1/T1”−1/T2”) ‥(10)
同じく瞬時流量Q”は、
Q”=V”・S2 ‥(11)
以上から、全流量値Qは、導波空間3W(S2)と上壁部側空間3C及び下壁部側空間3C’(S’+S’=2S’)の各流量の和となるから、
Q=Q’+Q”(V’・2S’+V”・S2) ‥(12)
として算出することができる。
上記構成によると、超音波送受信部2a,2b間を超音波ビームSWが直進により伝播する場合と比較して、図3に示すように、反射回数が2回以上に増加する分だけ伝播パス長が折れ線状に増加し、流量測定精度の向上あるいは流量測定のレンジアビリティ拡大に寄与できる。また、同じ伝播パス長であっても、パス形状が折れ線状となることで、対を成す超音波送受信部2a,2bの距離を近づけることができ、装置の小形化にも貢献する。また、反射部材31,32によって流路3Pがその軸断面内にて複数に分割されるが、反射部材31,32は被測定流体GFに対する整流素子としても機能するので、流れの安定化と均一化とを図ることができ、この観点からも流量測定精度の向上に寄与する。特に、反射部材31,32による流路の分割方向に流れを十分均一化することができれば、測定対象となる流れを近似的に二次元流として取り扱うことが可能となり、測定精度向上の観点においてさらに有利となる。
また、受信側の超音波送受信部には、反射次数の異なる波束成分が時間差をおいて複数回受信されることになるが、本発明においては、その複数の波束成分の中から代表波束成分を選択することができる。すなわち、流量算出のために最適となる波束成分を選択することが可能である。
次に、超音波流量計1別の回路構成例を図12に示す。この実施例では、第一コンパレータ91の出力VbはAND回路94に入力されず、RSFF回路93のポート#Sに直接入力される。その結果、タイミングチャートは図13に示すものとなる。図示するように、2回反射波束成分SW2と4回反射波束成分SW4の各々に対応してゼロクロスポイント検出信号Veが出力され、駆動信号が入力されてから各ゼロクロスポイント検出信号Veが出力されるまでの時間が計測される。この計測結果は、演算部11に各々入力される。
図14に、演算部11のブロック図を示す。演算部11は通常のコンピュータとして構成されており、CPU111と、制御プログラム112aが記憶されたROM112と、RAM113と、入出力部(I/O)114と、これらの構成を繋ぐライン115とを備える。CPU111が制御プログラム112aを読み出して実行することにより、本発明の波束成分選択手段、不要波束成分無効化手段、流量算出禁止手段、ゼロクロスパルス計測手段がそれぞれ実現される。
次に、図15〜図18のフローチャートを用いて、制御プログラム112aの動作について説明する。まずステップS1で、後述するカウンタに用いる変数nをリセットする処理を行う。その後S2に進み、第一方向へ(すなわち、上流側超音波送受信部2aへ)駆動信号を出力する。その後、S3で時間計測を行い、S4に移ってゼロクロスパルスが発生したか否を判断する。ゼロクロスパルスが発生した場合、S5に移ってパルスカウンタnを1つ増やす。そしてS6に移り、nが予め定められた値na(例えば2)より大きいか否かを判断する。n=1の場合はNoと判定されるので、S3に戻って再び時間計測を行う。また、S4において2回目のゼロクロスパルスを検知すると、S5でn=2となり、S6でYesとなってS7に進む。これらの処理を行うことにより、2回目のゼロクロスパルスを検知するまでの時間T1(順方向伝播時間)が求められる。S7では、この値を記憶する。
その後、S8〜S14の処理を行う。ここでは、第二方向へ(すなわち、下流側超音波送受信部2bへ)駆動信号を出力し、上流側の超音波送受信部2aにて超音波ビームを受信する。ここでも、S1〜S7と同様の処理を行うことにより、2回目のゼロクロスパルスを検知するまでの時間T2(逆方向伝播時間)を求め、S14においてこの値を記憶する。次にS15に進み、上述の式12に基づいて流量Qを算出する。
以上の処理を行うことにより、ゼロクロスパルスの検出回数が予め定められた回数(ここでは2回目)に到達したときのゼロクロスパルスのみ、代表波束成分に由来したゼロクロスパルスとして採用することが可能となる。
なお図16に示すように、naを変更することが可能である。このフローチャートでは、図15のS1〜S15までの処理をS18として定義している。S17にて例えばna=4を代入すれば、4回目のゼロクロスパルスを使って流量Qを測定することが可能となる。
次に、図17に示すように、1回目のゼロクロスパルスを利用して流量Q(1)を測定し、同様に2回目のゼロクロスパルスを利用して流量Q(2)を測定し、これらの平均値を算出することもできる。まず、S16にて変数nをリセットし、S17にてna=1を代入する。そしてS18を処理することにより、1回目のゼロクロスパルスを利用して流量Q(1)を測定し、これをS19にて記憶する。次に、S20〜S23を処理する。ここでは、S21でna=2とすることにより、2回目のゼロクロスパルスを利用して流量Q(2)を測定し、S23にてこの値を記憶する。これらの処理が終了した後、S24にてQ(1)とQ(2)の平均値を算出する。
また、図18に示すフローチャートを採用することもできる。この実施例では、S16〜S24の処理を行った後(図17と同じなので説明は省略する)、S25に進み、流量の平均値Qが予め定められた流量Qaよりも大きいか否かを判定する。ここでYes(高流量状態)と判定された場合はS27に進み、代表流量値としてQ(2)を採用する。また、No(低流量状態)の場合はS26に進み、代表流量値としてQ(1)を採用する。
次に、図7を用いて本発明の別の実施例について説明をする。この実施例では、対をなす反射部材31,32が形成する導波空間3W内において、超音波ビームSWの多重反射区間の前後に隣接する位置に、それら対をなす反射部材31,32の間に整流用仕切り板33’A,33’Bを介挿した例である。整流用仕切り板33’A,33’B間の大きな空隙33gは、4次の波束成分SW4とともに2次の波束成分SW2の通過も許容し、受信側の超音波送受信部に異なるタイミングで受信される。これらの波束成分のうち、代表波束成分(SW2又はSW4)の受信情報に基づいて、代表流量値が算出される。
また、図8の構成では、反射部材31,32の間に、それら反射部材31,32が形成する導波空間3Wを分割する中間反射部材33が介挿されている。また、分割された各導波空間3Wの一方の側から他方の側に向う超音波ビームSW4を通過させるためのビーム通過孔33hが中間反射部材33に形成されている。この構成では、4次の波束成分SW4と、8次の波束成分SW8とが受信される。これらの波束成分SW4,SW8は、第一反射部材31と中間反射部材33との間に形成される第一導波空間3W1に導入されて第一の多重反射を生じた後、ビーム通過孔33hを経て、中間反射部材33と対をなす反射部材31,32の他方をなす第二反射部材31,32との間に形成される第二導波空間3W2に導入されて第二の多重反射を生じるようになっている(第一駆動モード;第二駆動モードでは、その逆順となる)。これらの波束成分SW4,SW8のうち、例えば8次の波束成分SW8を代表波束成分として採用することができる。
次に、図9の構成では、超音波送受信部2a,2bは、反射部材31,32の反射面の法線方向において流路形成部3の片側に集めて配置されており、下壁部3Jbの内壁面も反射面として利用する形でV字形状の伝播パスが形成される。図示するように、5次および9次の波束成分SW5,SW9が、受信側の超音波送受信部に到達可能とされている。第二反射部材32には、下壁部3Jbの内壁面にてV字反射される波束成分SW5,SW9の、下壁部側空間3C’と導波空間3Wとの間の往路パスと復路パスとの双方の透過を許容する透過孔32hが形成されている。波束成分SW5,SW9は、導波空間3Wで第一回の多重反射をした後、透過孔32hを通過して下壁部3Jbにて1回反射し、再び透過孔32hを通って導波空間3Wで第二回の多重反射をする。これらの波束成分SW5,SW9のうち、例えば9次の波束成分SW9が代表波束成分として選択される。
図10の構成では、反射部材31,32の上流側ないし下流側の縁を回り込ませる形で2次および4次の波束成分SW2,SW4が導波空間3Wに導入されるようになっており、ビーム導入孔の反射部材31,32への形成が省略されている。また、図11の構成では、反射部材31,32の上流側ないし下流側の縁に、切欠き状の(つまり、孔ではない)ビーム導入部31c,32cが形成されている。
本発明の超音波流量計の第1実施例に係る全体構造を示す模式図。 図1の超音波流量計の、流量計本体の内部構造を示す断面斜視図。 図1の超音波流量計の、全体の動作を示す図。 超音波流量計のブロック図の一部。 タイミングチャートの一例。 流路の高さ、断面積等を説明するための図。 第2実施例の基本構成を示す説明図。 第3実施例の基本構成を示す説明図。 第4実施例の基本構成を示す説明図。 第5実施例の基本構成を示す説明図。 第6実施例の基本構成を示す説明図。 第7実施例のブロック図の一部。 図12のタイミングチャート。 演算部のブロック図。 フローチャートの第1実施例。 フローチャートの第2実施例。 フローチャートの第3実施例。 フローチャートの第4実施例。 反射部材の厚みと超音波透過率との関係をシミュレーションした結果を示すグラフ。
符号の説明
1 超音波流量計
1E 代表流量値算出手段
1F 波束成分選択手段
GF 被測定流体
2a,2b 超音波送受信部
3 流路形成部
3P 流路
31,32 反射部材
9 ゼロクロスポイント検出部
10 時間計測部

Claims (7)

  1. 被測定流体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に対し前記被測定流体の流通方向において互いに異なる位置に設けられ、一方が前記被測定流体への測定用超音波の送出側となり、他方が該測定用超音波の受信側となるように機能するとともに、各々前記測定用超音波として、予め定められた向きへの指向性を有する超音波ビームを送出可能な対をなす超音波送受信部と、
    前記流路形成部の内部にて前記流路に沿って配置される板状に形成された、1つ又は板面法線方向に所定の間隔で複数設けられた反射部材とを備え、
    前記送信側となる超音波送受信部から送出される前記超音波ビームは、ビーム中心軸線からその半径方向への拡散により、前記反射部材に対する入射角度によって前記流路内での反射次数及び伝播長の異なる複数の波束成分に分かれて進行するととともに、前記受信側の前記超音波送受信部は、次数の互いに異なる波束成分を、時間差をおいて複数回受信可能とされてなり、その受信情報に基づいて前記被測定流体の代表流量値を算出する代表流量値算出手段を設けてなり、
    受信側の前記超音波送受信部によって複数回検知された前記波束成分のうち、前記被測定流体の流速または流量の算出に供するための代表となる代表波束成分を選択する波束成分選択手段を備え、
    前記代表流量値算出手段は、該代表波束成分の受信情報に基づいて前記被測定流体の代表流量値を算出するものであり、
    前記波束成分選択手段は、受信側となる前記超音波送受信部に時間差をおいて複数回到達する前記波束成分のうち、予め定められた順位にて到達する波束成分を前記代表波束成分として選択し、
    前記波束成分選択手段は、前記被測定流体の流量に応じて選択すべき前記波束成分の順位を変更するものであることを特徴とする超音波流量計。
  2. 前記受信側の超音波送受信部が前記代表波束成分以外の不要波束成分の検知を無効化する不要波束成分無効化手段を備える請求項1記載の超音波流量計。
  3. 前記不要波束成分無効化手段は、前記代表流量値算出手段による前記代表波束成分以外の波束成分を用いた前記流量の算出処理を禁止する流量算出禁止手段を有する請求項2記載の超音波流量計。
  4. 前記超音波送受信部は、前記超音波ビームをパルス状の超音波波形を有するものとして送出するものであり、
    前記代表流量値算出手段は、
    受信側となる前記超音波送受信部におけるパルス状受信波形のゼロクロスポイントを検出してゼロクロスパルスを発生させるゼロクロスパルス発生手段と、送信側となる前記超音波送受信部において前記超音波ビームのパルス出力を励振してから前記ゼロクロスパルスが検出されるまでの時間を超音波伝播時間として測定する時間計測手段とを有し、計測された超音波伝播時間に基づいて前記代表流量値を算出するものである請求項3記載の超音波流量計。
  5. 前記流量算出禁止手段は、前記ゼロクロスパルス発生手段に対し、代表波束成分に由来したパルス状受信波形についてのみ前記ゼロクロスパルスを発生させ、他の波束成分に由来したパルス状受信波形についてのゼロクロスパルスの発生を禁止するものである請求項4記載の超音波流量計。
  6. 前記流量算出禁止手段は、前記ゼロクロスパルス発生手段に対し、複数の波束成分に由来したパルス状受信波形についてのみ前記ゼロクロスパルスを順次発生させるとともに、該ゼロクロスパルスの検出回数を計測するゼロクロスパルス計測手段を有し、当該検出回数が予め定められた回数に到達したときのゼロクロスパルスのみ、前記代表波束成分に由来したゼロクロスパルスとして採用するものである請求項5記載の超音波流量計。
  7. 前記波束成分選択手段は、前記被測定流体の流量が少ない低流量状態の場合は、前記受信側の超音波送受信部によって検知される1回目の波束成分を選択し、前記被測定流体の流量が多い高流量状態の場合は2回目に検知される波束成分を選択する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波流量計。
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