JP4931401B2 - 磁性タイルおよび磁性タイルの製造方法 - Google Patents

磁性タイルおよび磁性タイルの製造方法 Download PDF

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本発明は、磁性タイルおよび磁性タイルの製造方法に関する。
従来、建物の壁面などにおいては、例えば特許文献1に記載されているような陶器質のタイルが使用されている。このタイルは、ろう石、粘土、石灰石などからなるタイル原料を混合し成形体としたものに釉薬を施した後、焼成して製造される。
ところで、このタイルを構成しているタイル原料や表面に施されている釉薬は磁性体をほとんど含んでいないため、その表面に磁石が吸着するほどの磁性を持たない。そのため、タイルが施されている壁面に小物を取り付けたり紙を掲示する場合には、吸盤の付いたフックや粘着テープ等を使用していた。
特公平6−67773号公報
吸盤の付いたフックを使用してタイル表面に小物を取り付けると、徐々に吸盤の樹脂が劣化していき、タイルへの吸着力が悪くなるため、半永久的には使用できないという問題がある。また、粘着テープを使用すると、剥がすときに接着剤成分がタイルに残り、タイル表面が汚れるという欠点がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、タイルの表面に磁石が吸着可能な磁性を有する磁性タイルと磁性タイルの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、表面に釉薬成分を施したタイル素地を焼成することで釉薬層が形成されたタイルであって、前記釉薬層には、フェライトが含有されていることを特徴とする磁性タイルである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記釉薬層は、前記タイル素地側にあって、前記フェライトを含有した第一釉薬層と、その第一釉薬層の上に重ねられた第二釉薬層とからなるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記釉薬成分と前記フェライトとが、重量比で1:1.5ないし1:9含有されるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、タイル素地の表面に、釉薬成分にフェライトを含有させたフェライト入り釉薬組成物を施して焼成することを特徴とする磁性タイルの製造方法である。
請求項5の発明は、タイル素地の表面に、釉薬成分にフェライトを含有させたフェライト入り釉薬組成物を施した後、さらにその上に釉薬成分からなる釉薬組成物を少なくとも1回以上施して焼成することを特徴とする磁性タイルの製造方法である。
<請求項1の発明および請求項4の発明>
請求項1および請求項4に記載の発明によれば、タイル素地の表面にはフェライト入り釉薬組成物が施されているから、タイル素地の表面にはフェライトを含む釉薬層が形成され、磁石を吸着可能な磁性を有する。また、本発明によれば、タイル素地の表面に磁性を有する釉薬層を形成することで磁石を吸着可能とするから、フェライトをタイル原料に混合してタイル全体に磁性を持たせたタイルと比較すると、少量のフェライトの使用によって表面に磁石が吸着可能なタイルを提供することができる(表2を参照)。
<請求項2の発明および請求項5の発明>
請求項2および請求項5に記載の発明によれば、タイル素地の表面に形成される釉薬層は、フェライト入り釉薬組成物が焼成時に溶融固化することで形成される第一釉薬層と、さらにその上に施される釉薬成分からなる釉薬組成物が焼成時に溶融固化することで形成される第二釉薬層とからなるので、磁性を有するフェライトを含む釉薬層の上にさらに釉薬層が形成される。その結果、所望する光沢や色彩を有する磁性タイルを提供することができる。
<請求項3の発明>
請求項3に記載の発明によれば、釉薬成分とフェライトとが、重量比で1:1.5ないし1:9含有されるから、より良好な磁性を有する磁性タイルを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の磁性タイル1は、フェライト入り釉薬組成物が焼成されて溶融固化することでタイル素地2の表面に釉薬層3(以下、第一釉薬層3という)が形成された磁性タイル1である。本発明には、この第一釉薬層3と、この上に重ねられた釉薬成分からなる釉薬組成物が焼成されて溶融固化することで形成される第二釉薬層4とからなる磁性タイル1も含まれる(請求項2の発明)。なお、本発明において第二釉薬層4を形成する釉薬組成物とは、第一釉薬層3の形成に用いられるフェライト入り釉薬組成物とは別に調製されるフェライトを含まない組成物であり、フェライト入り釉薬組成物を施した後に形成される施釉面の上に施されるものをいう。
本発明に使用されるタイル素地2の原料としては、通常タイル原料として使用されるもの、例えば粘土 、長石、陶石、ろう石、滑石、けい灰石、石灰石、白雲石、再生原料(微砂キラ、キラ粘土、品陶粘土、釉薬汚泥、信楽長石C級、廃ガラス、セルベン、下水道汚泥焼却灰など)、サバ(長石原料)などを用いることができる。
タイル素地2の表面に施されるフェライト入り釉薬組成物に含有される釉薬成分、およびその上に施される釉薬組成物に含有される釉薬成分(以下、第二釉薬という)としては、市販されているタイル用の釉薬や、市販の釉薬の材料を調製したものなどを使用することができる。
フェライト入り釉薬組成物に含有される釉薬成分の材料ならびに第二釉薬の材料としては、例えば、ガイロメ粘土などの粘土、長石、陶石、カオリン、ベントナイト、珪砂、石灰石、シリカ、焼タルク、酸化アルミナ、籾灰、藁灰、ジルコン、亜鉛華、ガラスフリットなどが挙げられる。フェライト入り釉薬組成物に含有される釉薬成分の材料としては、焼成したときにタイルが反るのを防ぐために、タイル素地2の原料と収縮率がほぼ同程度になるものが好ましい。第二釉薬の材料としては、フェライト入り釉薬組成物と収縮率がほぼ同程度であるものが好ましい。例えば、光沢のよいタイルを所望する場合には、フェライト入り釉薬組成物に含有される釉薬の材料として、長石とガイロメ粘土とを含むものが好ましく、さらに第二釉薬の材料として長石やジルコンを多く含むものが好ましい。
第二釉薬と、フェライト入り釉薬組成物に含有される釉薬成分とは同じ組成のものを用いてもよい。第二釉薬としては、その耐火度がフェライト入り釉薬組成物の耐火度と同程度か又は低いものが好ましい。第二釉薬の耐火度がフェライト入り釉薬組成物の耐火度よりも高いものを使用すると、タイルの焼成後に形成される第二釉薬層4が、第一釉薬層3よりも縮む場合がある。
フェライトとしては、Ba系やSr系のハードフェライトやNi−Zn系やMg−Zn系のソフトフェライトなどを使用することができ、特にNi−Zn系のソフトフェライトを使用するのが好ましい。本発明においては、フェライトとして市販されているものをはじめ、酸化鉄、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化ニッケルなどフェライト組成となる金属酸化物の試薬やそれらを含有する廃棄物などから合成したものを使用してもよい。廃棄物としては、例えばフェライト材料から各種電子部品を製造する際に発生するスラッジ、製鉄用のスラグ、酸化マンガンを含有するマンガン電池の廃棄物、酸化亜鉛を含有する亜鉛めっき工程から排出される廃棄物などがあげられる。
フェライトの粒径は、フェライト造粒粉の一次粒径が通常10nmないし10μmで、二次粒径が通常100μm以下のものが用いられ、最適なものは、一次粒径が1ないし2μmのものである。
フェライト入り釉薬組成物は、釉薬成分の材料とフェライトと水を秤量してボールミルなどを用いて混合して調製する。フェライト入り釉薬組成物には、釉薬を溶けやすくするために必要に応じて石灰などを混合してもよい。
フェライト入り釉薬組成物には、釉薬とフェライトが重量比で好ましくは1:1.5ないし1:9含有され(請求項3の発明)、更に好ましくは1:2ないし1:5含有される。釉薬1(重量比)に対してフェライトが1.5未満の場合には磁石が吸着するための磁性が十分でなく、フェライトが9を超えると釉薬の耐火度が上昇しすぎて、釉薬組成物を調製する際に溶解し難くなる。
フェライト入り釉薬組成物を調製する際の水は、フェライト入り釉薬組成物全量に対して通常10〜50重量%使用され、釉薬の比重によって調整される。
次に本発明の磁性タイル1の製造方法について説明する。
タイル原料と水をボールミルで混合粉砕し、スプレードライ法、フィルタープレス脱水法などの方法で水分除去を行い、乾式加圧成形等の方法で所定形状に成形されることで、タイル素地2が得られる。
次に、タイル素地2の表面にフェライト入り釉薬組成物をエアガンなどによってタイル原料の表面に均等に吹きつける、タイル素地2の表面にフェライト入り釉薬組成物をかける、フェライト入り釉薬組成物にタイルを浸すなどの方法で施釉する(1回目の施釉)。
1回目の施釉のみで焼成を行ってもよいが、フェライト入り釉薬組成物を施した施釉面の上に、第二釉薬を施して2回目の施釉を行ってもよい(請求項5に記載の発明)。2回以上施釉を行うと、1回目の施釉のみで焼成して得られるタイルとは光沢や色彩の異なるものを得ることができる。したがって、本発明においては、どのような外観のタイルを所望するかによって1回だけ施釉を行うか2回以上施釉を行うかを選択することができる。2回目以降の施釉を行う際にも、1回目の施釉のときと同様の方法で施釉することができる。
2回以上施釉を行う場合、最終の施釉が終了した後に焼成を行ってもよいし、1回目の施釉の後に焼成を経てから2回目の施釉を行い、その後さらに焼成を行ってもよい。本発明においては、第二の釉薬に変えて化粧土による加飾を施してもよい。
フェライト入り釉薬組成物と2回目以降の釉薬との合計施釉量は、タイル原料100重量部に対して通常、4〜10重量部程度となるように施釉する。
施釉後の焼成は、通常1000〜1250℃のトンネル窯などで酸化雰囲気で通常15〜25時間行う。フェライト入り釉薬組成物のみを施した場合には、図1に示すように、タイルを焼成することによって、タイル素地2の表面では、フェライト入り釉薬組成物が溶融し、冷却する際に固化することで第一釉薬層3が形成される。フェライト入り釉薬組成物と第二釉薬とを施した場合には、図2に示すように、タイルを焼成することによって、タイル素地2の表面では、フェライト入り釉薬組成物と第二釉薬が溶融し、冷却する際に固化することで第一釉薬層3と第二釉薬層4が形成される。いずれの場合にもタイル素地2の表面にはフェライトが含まれる釉薬層3が形成され、磁石が吸着可能な本発明の磁性タイル1が得られる。
本発明の磁性タイル1は、壁面に紙を掲示するときに一般的に使用されている強さの磁石が吸着可能な磁性を有していればよい。例えば、大きさ45mm×30mm×7mm、吸着力11kg、磁力150mT程度の強さの磁石がその表面に吸着可能であり、かつ、表面に吸着させた磁石を上方へ引き上げていき磁石がタイル表面から離れる力を測定した場合に、タイル表面から離れる力が単位面積当たり10cN以上であればよい。
<実施例1ないし5>
以下に、実施例を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
1.本発明の磁性タイルの製造
(1)タイル素地の成形
タイル原料と水とをボールミルで混合粉砕した後、プレス成形などによって所定の形状に成形してタイル素地を得た。タイル原料としては、全体を100重量%とすると、微砂キラを5.0%、キラ粘土を12.0%、品陶粘土を15.0%、釉薬汚泥を1.0%、信楽長石C級を21.0%、セルベンを4.0%、廃ガラスを0.1%、下水道汚泥焼却灰を0.5%、サバ(長石原料)を21.0%、粘土を20.4%含有するものを使用した。なお、タイル原料の組成は、重量百分率で、SiOが69.48%、、Alが20.59%、Feが0.84%、TiOが0.45%、CaOが0.42%、MgOが0.33%、NaOが1.50%、KOが2.77%、IgLoss(粘土に含まれる結晶水)が3.28%、その他が0.34%であった。
(2)フェライト入り釉薬組成物および第二釉薬の調製
表1に記載する量の釉薬成分の材料、フェライトおよび水を秤量してボールミルで混合してフェライト入り釉薬組成物を調製した。フェライトとしては1.8μmの粒径のソフトフェライト(Ni−Zn系・JFEケミカル社製)を用いた。
表1に記載する量の釉薬の材料および水を秤量して同様の方法で第二釉薬を調製した。
Figure 0004931401
(3)施釉
実施例1ないし3については、表1に記載の施釉量となるようにフェライト入り釉薬組成物をタイル素地の表面にエアガンで噴射させて施釉した。実施例4および5については、実施例1ないし3と同様の施釉方法で、それぞれのタイル素地に表1に記載のフェライト入り釉薬組成物を施釉し(1回目の施釉)その後、その施釉面にさらに第二釉薬を施釉した(2回目の施釉)。
(4)焼成
施釉後のタイル素地を、1250℃のトンネル窯において酸化雰囲気下、20時間焼成して本発明のタイル(実施例1ないし5)を得た。それぞれのタイルの表面には釉薬組成物の溶融固化により、厚さ約150μmの釉薬層が形成され、タイル原料の収縮率は9〜10%であった。釉薬層の断面を光学顕微鏡で観察したところフェライトはほぼ均一に分散されタイル素地表面との境界は鮮明であった。
<比較例1、2>
実施例1ないし5で使用したタイル原料と同じ組成のタイル原料を使用し、このタイル原料ととフェライトの焼成前の合計重量100gに対して10%のフェライトを直接混合し、所定形状に成形した後、1250℃のトンネル窯にて酸化雰囲気下、20時間焼成して比較例1のタイルを得た。比較例1と同様に、全体の重量の20%に相当するフェライトを混合したものを比較例2とした。
<比較例3、4>
実施例1ないし5と同様のタイル原料を使用したタイル素地の表面に釉薬としてマット釉を施して実施例1と同様に焼成したものを比較例3とした。比較例3と同様に釉薬としてドロ釉を施したものを比較例4とした。
2.試験法
(1)吸着する力の測定
ばねばかりに磁力の判明している磁石(大きさ45mm×30mm×7mm、吸着力11kg、磁力150mT)を取り付け、磁石を釉薬層の形成されているタイル表面に接するように配した。磁石がタイル表面に吸着したら、ばねばかりを毎分7.5cmで引き上げてゆき、磁石がタイル表面から離れる力を測定した。実施例1ないし5のタイルと比較例1ないし4のタイルについて上記の測定を5回行い、平均値とタイル表面の単位面積あたりの値を表2に示した。
上記磁石を用いて磁石がタイル表面から離れる力が単位面積当たり10cN以上であれば、磁石が吸着可能な磁性タイルであると判断した。
(2)光沢の程度の測定
光沢計を使用し、実施例1ないし5で得られたタイルと、比較例3、4によって得られたタイルの表面の光沢の程度を光沢計(HORIBA製、ハンディ光沢計、商品名「グロスチェッカIG−330」)によって測定した。光沢計の数値の平均値を表2に示した。
表2には上記(1)、(2)の試験法による測定値とともに釉薬とフェライトの配合比(重量)、実際に使用されたフェライト量(g)を合わせて示した。なお、表2中の×は吸着しなかったことを示す。
Figure 0004931401
3.結果と考察
表2に示すように、実施例1ないし5および比較例1、2のタイルの表面には磁石が吸着し、比較例3、4のタイルの表面には磁石が吸着しなかった。これは、本発明のタイルの表面には磁石が吸着可能な磁性を有する層が形成されているからであり、比較例1、2のタイルについてはタイルの原料中にフェライトが含まれているからと考えられる。一方比較例3、4のタイルにはフェライトをはじめ他の磁性体も使用されていないから磁石が吸着しなかったと考えられる。
実施例1ないし5のタイルへの磁石の吸着力は、磁石がタイル表面から離れる力が単位面積当たり10.0cN以上であり、壁面に紙を掲示するときに一般的に使用されている強さの磁石が十分吸着可能な磁性を有していた。実施例1ないし5のタイルと同程度の磁性を有する比較例1のタイルとを比較すると、製造に要するフェライトは、実施例1ないし5の方が比較例1よりも少量であった。これは、本発明のタイルにおいてはタイル素地の表面にフェライトを含む磁性を有する層が形成され、比較例1、2においては、フェライトがタイル全体に分散されるからであると考えられる。
1回施釉を行ったもの(実施例1ないし3)は、2回施釉を行ったもの(実施例4および5)より磁石の吸着力が強く、フェライト量が多いほど吸着力が強かった。これは、よりタイルの表面に近いところに、より多くのフェライトを含有する釉薬層が形成されているものほど磁石の吸着力が強いからであると考えられる。
光沢の程度の測定においては、2回施釉を行ったもの(実施例4および5)は1回施釉を行ったもの(実施例1ないし3)と比較すると光沢に優れており、フェライトの量が少ないほど光沢に優れていた。これは、フェライトの使用量が多いほど表面が黒っぽい色調を呈する傾向が強くなり、2回施釉すると表面にフェライトを含まない第二釉薬層が形成されて光沢が出るからであると考えられる。
以上の結果より、本発明によれば、タイル表面に磁石が吸着可能な釉薬層が形成された磁性タイルを提供することができる。また、本発明の製造方法によれば、フェライトをタイル原料に混合して製造した場合に比べ、フェライトの使用量を少なく抑えられ、コスト低減を図ることができる。
また、本発明によれば、施釉の回数を選択することで所望の光沢や色調などを呈するタイルを得られ、フェライトの量の増減により所望の磁性を有する磁性タイルを提供することができる。
フェライト入り釉薬組成物を施した本発明の磁性タイルの断面図 フェライト入り釉薬組成物と第二釉薬とを施した本発明の磁性タイルの断面図
符号の説明
1…磁性タイル
2…タイル素地
3…第一釉薬層(釉薬層)

Claims (5)

  1. 表面に釉薬成分を施したタイル素地を焼成することで釉薬層が形成されたタイルであって、
    前記釉薬層には、フェライトが含有されていることを特徴とする磁性タイル。
  2. 前記釉薬層は、前記タイル素地側にあって前記フェライトを含有した第一釉薬層と、その第一釉薬層の上に重ねられた第二釉薬層とからなることを特徴とする請求項1に記載の磁性タイル。
  3. 前記釉薬成分と前記フェライトとが、重量比で1:1.5ないし1:9含有されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁性タイル。
  4. タイル素地の表面に、釉薬成分にフェライトを含有させたフェライト入り釉薬組成物を施して焼成することを特徴とする磁性タイルの製造方法。
  5. タイル素地の表面に、釉薬成分にフェライトを含有させたフェライト入り釉薬組成物を施した後、さらにその上に釉薬成分からなる釉薬組成物を少なくとも1回以上施して焼成することを特徴とする磁性タイルの製造方法。
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