JPH05258857A - 電子レンジ調理用具 - Google Patents
電子レンジ調理用具Info
- Publication number
- JPH05258857A JPH05258857A JP8767292A JP8767292A JPH05258857A JP H05258857 A JPH05258857 A JP H05258857A JP 8767292 A JP8767292 A JP 8767292A JP 8767292 A JP8767292 A JP 8767292A JP H05258857 A JPH05258857 A JP H05258857A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sintered body
- microwave oven
- glazed
- cooking
- glaze
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Glass Compositions (AREA)
- Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
- Electric Ovens (AREA)
- Cookers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 電子レンジ内に於て、調理用容器が電子レン
ジからの電磁波を吸収することにより発熱し、飲物や食
品と共に加熱され、電子レンジから取り出した際の保温
性の向上及び従来の飲物や食品のみ加熱され、容器が冷
たいという不快感を除去するにある。 【構成】 電子レンジ内に於て使用する調理用具に於
て、その調理用具が陶磁器製で構成され、かつこの陶磁
器製品には、ガラス相を含むセラミックと酸化物強磁性
材料とで構成された釉薬が施されている。 【効果】 電子レンジ中に於て高周波電磁波による調理
時、その電磁波を吸収して発熱し、その内部の飲物，食
品などと共に加熱され、調理後の保温性の向上及び容器
のみ冷たいといった不快感が軽減でき重宝である。
ジからの電磁波を吸収することにより発熱し、飲物や食
品と共に加熱され、電子レンジから取り出した際の保温
性の向上及び従来の飲物や食品のみ加熱され、容器が冷
たいという不快感を除去するにある。 【構成】 電子レンジ内に於て使用する調理用具に於
て、その調理用具が陶磁器製で構成され、かつこの陶磁
器製品には、ガラス相を含むセラミックと酸化物強磁性
材料とで構成された釉薬が施されている。 【効果】 電子レンジ中に於て高周波電磁波による調理
時、その電磁波を吸収して発熱し、その内部の飲物，食
品などと共に加熱され、調理後の保温性の向上及び容器
のみ冷たいといった不快感が軽減でき重宝である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は電子レンジ用の調理用
具に関し、さらに詳しくは電子レンジ内に於て、電子レ
ンジからの電磁波を吸収することにより発熱し、飲物や
食品と共に加熱され、電子レンジから取り出した際の保
温性の向上、及び従来の飲物や食品のみ加熱され、容器
が冷たいという不快感を除去した電子レンジ調理用具に
関するものである。
具に関し、さらに詳しくは電子レンジ内に於て、電子レ
ンジからの電磁波を吸収することにより発熱し、飲物や
食品と共に加熱され、電子レンジから取り出した際の保
温性の向上、及び従来の飲物や食品のみ加熱され、容器
が冷たいという不快感を除去した電子レンジ調理用具に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電子レンジは、高周波電磁波により水分
子を振動させ、その際に発生する熱により食品などを調
理するものであって、電磁波は、食品の内部にまで浸透
するため、調理時間が短いという特徴をもっている。こ
のため、食品以外にも例えば酒，牛乳などの飲物を温め
る際にも大いに利用されている。
子を振動させ、その際に発生する熱により食品などを調
理するものであって、電磁波は、食品の内部にまで浸透
するため、調理時間が短いという特徴をもっている。こ
のため、食品以外にも例えば酒，牛乳などの飲物を温め
る際にも大いに利用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子レ
ンジの電磁波は、水分子に選択的に吸収される波長を利
用しているため、例えば飲物や食品の容器は温まらず、
酒などを温める場合に中の酒は熱く容器は冷たいという
不快感や、また容器が冷たいが故にすぐに冷めてしまう
という欠点があった。特に日本酒などのように、適当な
温度が好まれる場合、この容器の欠点は重要な問題であ
った。
ンジの電磁波は、水分子に選択的に吸収される波長を利
用しているため、例えば飲物や食品の容器は温まらず、
酒などを温める場合に中の酒は熱く容器は冷たいという
不快感や、また容器が冷たいが故にすぐに冷めてしまう
という欠点があった。特に日本酒などのように、適当な
温度が好まれる場合、この容器の欠点は重要な問題であ
った。
【０００４】そして電子レンジ用の調理用具としては、
陶磁器，ガラス，耐熱プラスチックがあるが、何れも上
記の欠点を有していた。
陶磁器，ガラス，耐熱プラスチックがあるが、何れも上
記の欠点を有していた。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明は、酸化物強磁
性材料が高周波電磁波をよく吸収して発熱するという性
質に着目してなされたものであり、その要旨は、電子レ
ンジ内にて使用する調理用具に於て、その調理用具は陶
磁器製で構成され、且つこの陶磁器製品には、ガラス相
を含むセラミックと酸化物強磁性材料とで構成された釉
薬が施されていることを特徴とする電子レンジ調理用具
である。
性材料が高周波電磁波をよく吸収して発熱するという性
質に着目してなされたものであり、その要旨は、電子レ
ンジ内にて使用する調理用具に於て、その調理用具は陶
磁器製で構成され、且つこの陶磁器製品には、ガラス相
を含むセラミックと酸化物強磁性材料とで構成された釉
薬が施されていることを特徴とする電子レンジ調理用具
である。
【０００６】本発明の詳細は、調理用具本体を例えば、
ペタライト，スポデューメン，コーディエライトなど低
膨張性の素材を用いて製作する。その後、酸化物強磁性
材料と所定の温度で溶解してガラス相を形成するホウケ
イ酸系のフリット，長石，粘土を水などを用いて混合
し、調理用具本体に施釉し、その後、焼成して製品とす
るものである。
ペタライト，スポデューメン，コーディエライトなど低
膨張性の素材を用いて製作する。その後、酸化物強磁性
材料と所定の温度で溶解してガラス相を形成するホウケ
イ酸系のフリット，長石，粘土を水などを用いて混合
し、調理用具本体に施釉し、その後、焼成して製品とす
るものである。
【０００７】この場合、釉薬中の酸化物強磁性材料の割
合は、５重量部（％）以上５０重量部（％）以下であ
る。５重量部（％）以下の場合は容器の温度上昇が実用
上低いからであり、また５０重量部以上の場合は温度上
昇が激しく実用上やけど等の発生が懸念され、好ましく
ないからである。
合は、５重量部（％）以上５０重量部（％）以下であ
る。５重量部（％）以下の場合は容器の温度上昇が実用
上低いからであり、また５０重量部以上の場合は温度上
昇が激しく実用上やけど等の発生が懸念され、好ましく
ないからである。
【０００８】ここで酸化物強磁性材料としては、例えば
ニッケル・亜鉛フェライト，マグネシウムフェライト，
マンガン亜鉛フェライトなど一般式 Ｍ2+ Ｆｅ2 3+ Ｏ4 2
- （Ｍ2+としてはＭｎ2+，Ｚｎ2+，Ｃｕ2+，Ｍｇ2+）で
示される立方晶スピネル型の結晶構造をもつ磁性酸化
物，及び一般式 Ａ2+ Ｆｅ12 3+ Ｏ13 2- （Ａ2+としては
Ｓｒ2+，Ｂａ2+，Ｐｂ2+）で示されるマグネトプランバ
イト型の結晶構造をもつ複合酸化物を示す。
ニッケル・亜鉛フェライト，マグネシウムフェライト，
マンガン亜鉛フェライトなど一般式 Ｍ2+ Ｆｅ2 3+ Ｏ4 2
- （Ｍ2+としてはＭｎ2+，Ｚｎ2+，Ｃｕ2+，Ｍｇ2+）で
示される立方晶スピネル型の結晶構造をもつ磁性酸化
物，及び一般式 Ａ2+ Ｆｅ12 3+ Ｏ13 2- （Ａ2+としては
Ｓｒ2+，Ｂａ2+，Ｐｂ2+）で示されるマグネトプランバ
イト型の結晶構造をもつ複合酸化物を示す。
【０００９】このように構成された調理用具は、電子レ
ンジ内に於て高周波電磁波による調理時、高周波電磁波
の一部を吸収して、少なくとも４０℃以上に発熱し、容
器内部の飲物又は食品の加熱と同時に温まり、電子レン
ジからの取り出し後の不快感や冷めやすさを解消するも
のである。以下、この発明を実施例によって詳しく説明
する。
ンジ内に於て高周波電磁波による調理時、高周波電磁波
の一部を吸収して、少なくとも４０℃以上に発熱し、容
器内部の飲物又は食品の加熱と同時に温まり、電子レン
ジからの取り出し後の不快感や冷めやすさを解消するも
のである。以下、この発明を実施例によって詳しく説明
する。
【００１０】
【実施例】低膨張性セラミックの一種であるコーディエ
ライト原料１００重量部に水２０重量部を分散剤と共に
加え、ボールミルで混合後、石膏型を用いて図１に示す
形状に鋳込み成形を行った。こうして得た成形体を１２
５０℃で２時間焼成し、焼結体１を得た。
ライト原料１００重量部に水２０重量部を分散剤と共に
加え、ボールミルで混合後、石膏型を用いて図１に示す
形状に鋳込み成形を行った。こうして得た成形体を１２
５０℃で２時間焼成し、焼結体１を得た。
【００１１】次に、ホウケイ酸系の溶融温度８００℃の
フリットとニッケル亜鉛フェライト原料（平均粒子径２
μｍ）を表１に示す割合に秤量し、水を加え、ボールミ
ルにて４時間混合撹拌を行った。このようにして得たス
ラリーを上記焼結体１にスプレーにて厚さ０．８ｍｍに
施釉した。施釉は焼結体１外表面全体に行って施釉面２
を形成した。次にこの施釉された焼結体１を電気炉に
て、９５０℃、３０分間の熱処理を行い、製品を得た。
フリットとニッケル亜鉛フェライト原料（平均粒子径２
μｍ）を表１に示す割合に秤量し、水を加え、ボールミ
ルにて４時間混合撹拌を行った。このようにして得たス
ラリーを上記焼結体１にスプレーにて厚さ０．８ｍｍに
施釉した。施釉は焼結体１外表面全体に行って施釉面２
を形成した。次にこの施釉された焼結体１を電気炉に
て、９５０℃、３０分間の熱処理を行い、製品を得た。
【００１２】これらの製品Ｎｏ．１〜Ｎｏ．５を、市販
の電子レンジ（消費電力９８０Ｗ，高周波出力５００
Ｗ）内に入れて高周波電磁波を加え、一定時間ごとに表
面温度を測定した。温度測定には、放射温度計を用い
た。この結果を図２に示す。図２中ブランクとは、上記
釉薬を施釉していないものである。
の電子レンジ（消費電力９８０Ｗ，高周波出力５００
Ｗ）内に入れて高周波電磁波を加え、一定時間ごとに表
面温度を測定した。温度測定には、放射温度計を用い
た。この結果を図２に示す。図２中ブランクとは、上記
釉薬を施釉していないものである。
【００１３】
【表１】
【００１４】ニッケル亜鉛フェライトを５０重量部含む
ものについては、２分間で、１００℃を超え実用上、素
手では触れず好ましくないと判断される。また、５重量
部含むものについては、ブランクと大差なく実用上有効
性は認められない。
ものについては、２分間で、１００℃を超え実用上、素
手では触れず好ましくないと判断される。また、５重量
部含むものについては、ブランクと大差なく実用上有効
性は認められない。
【００１５】次に、上記の試験で好ましいと思われるＮ
ｏ．２，Ｎｏ．３のものについて、その製品の中に、市
販の日本酒１５０ｍｌを入れ、上記で用いた電子レンジ
中にて、同条件で加熱を行い、一定時間毎に酒の温度、
製品の表面温度の測定を行った。
ｏ．２，Ｎｏ．３のものについて、その製品の中に、市
販の日本酒１５０ｍｌを入れ、上記で用いた電子レンジ
中にて、同条件で加熱を行い、一定時間毎に酒の温度、
製品の表面温度の測定を行った。
【００１６】なお、ブランクとは、酸化物強磁性体を含
む釉薬を施釉していないものであり、同様に日本酒１５
０ｍｌを入れ、加熱を行ったものである。
む釉薬を施釉していないものであり、同様に日本酒１５
０ｍｌを入れ、加熱を行ったものである。
【００１７】上記の結果は、酸化物強磁性体を含む釉薬
を施釉したものは、それをしていないものに比べ、確実
に製品の温度が上昇していることがわかる。またその温
度も特に実用上支障はないように思える。
を施釉したものは、それをしていないものに比べ、確実
に製品の温度が上昇していることがわかる。またその温
度も特に実用上支障はないように思える。
【００１８】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
電子レンジ内において使用する陶磁器製の調理器具に於
て、その表面に強磁性酸化物を含む釉薬を施釉すること
により、電子レンジ中において高周波電磁波による調理
時、その電磁波を吸収して発熱し、その内部の飲物，食
品などと共に加熱され、調理後の保温性の向上、及び容
器のみ冷たいといった不快感を軽減でき、まことに重宝
である。
電子レンジ内において使用する陶磁器製の調理器具に於
て、その表面に強磁性酸化物を含む釉薬を施釉すること
により、電子レンジ中において高周波電磁波による調理
時、その電磁波を吸収して発熱し、その内部の飲物，食
品などと共に加熱され、調理後の保温性の向上、及び容
器のみ冷たいといった不快感を軽減でき、まことに重宝
である。
【図１】本発明の実施例で作製した製品の斜視図であ
る。
る。
【図２】本発明の実施例によって得た測定データの図表
である。
である。
【図３】本発明の実施例によって得た測定データの図表
である。
である。
１ 焼結体 ２ 施釉面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ２４Ｃ 7/02 Ｃ 9141−3Ｌ Ｈ０５Ｂ 6/64 Ｊ 8815−3Ｋ
Claims (3)
- 【請求項１】電子レンジ内に於て使用する陶磁器製の調
理用具に於て、該陶磁器に用いる釉薬が強磁性酸化物と
ガラス相を含むセラミックとで構成されたことを特徴と
する電子レンジ調理用具。 - 【請求項２】釉薬中の強磁性酸化物の含有量が、５重量
部以上，５０重量部以下である請求項１記載の電子レン
ジ調理用具。 - 【請求項３】請求項２記載の釉薬が陶磁器製の調理用具
の一部又は全面に施されていることを特徴とする請求項
１記載の電子レンジ調理用具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8767292A JPH05258857A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子レンジ調理用具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8767292A JPH05258857A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子レンジ調理用具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05258857A true JPH05258857A (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=13921440
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8767292A Pending JPH05258857A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子レンジ調理用具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05258857A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001287930A (ja) * | 2000-04-04 | 2001-10-16 | Ohara Inc | 磁性結晶化ガラス |
| JP2007131490A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Univ Nagoya | 磁性タイルおよび磁性タイルの製造方法 |
| JP2011009016A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Jfe Chemical Corp | 電磁波吸収発熱体および電子レンジ用の調理用器具 |
| JP2012522892A (ja) * | 2009-04-06 | 2012-09-27 | ユーアンドアイ テク カンパニー，リミテッド | 発熱琺瑯釉薬およびここに塗布された発熱容器 |
| JP2012218970A (ja) * | 2011-04-07 | 2012-11-12 | Hanwa Hooroo Kk | 発熱琺瑯釉薬、加熱電磁加熱装置及び発熱琺瑯製品 |
| JP2013117367A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-06-13 | Jfe Chemical Corp | マイクロ波吸収発熱体用ＮｉＣｕＺｎフェライト粉およびその粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体 |
| KR101981960B1 (ko) * | 2018-08-08 | 2019-05-24 | 박광천 | 페라이트 슬러지를 포함하는 도자기용 안료 및 이의 제조방법 |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP8767292A patent/JPH05258857A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001287930A (ja) * | 2000-04-04 | 2001-10-16 | Ohara Inc | 磁性結晶化ガラス |
| JP2007131490A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Univ Nagoya | 磁性タイルおよび磁性タイルの製造方法 |
| JP2012522892A (ja) * | 2009-04-06 | 2012-09-27 | ユーアンドアイ テク カンパニー，リミテッド | 発熱琺瑯釉薬およびここに塗布された発熱容器 |
| JP2011009016A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Jfe Chemical Corp | 電磁波吸収発熱体および電子レンジ用の調理用器具 |
| JP2012218970A (ja) * | 2011-04-07 | 2012-11-12 | Hanwa Hooroo Kk | 発熱琺瑯釉薬、加熱電磁加熱装置及び発熱琺瑯製品 |
| JP2013117367A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-06-13 | Jfe Chemical Corp | マイクロ波吸収発熱体用ＮｉＣｕＺｎフェライト粉およびその粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体 |
| KR101981960B1 (ko) * | 2018-08-08 | 2019-05-24 | 박광천 | 페라이트 슬러지를 포함하는 도자기용 안료 및 이의 제조방법 |
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