上記従来例では、上記第1のクリーニングブラシは、上記中間転写ベルトがローラを巻回する領域(これを「湾曲領域」と呼ぶ。)の側方に配置され、上記湾曲領域の一部に接触している。一方、上記第2のクリーニングブラシは、上記第1のクリーニングブラシよりも下方に配置され、上記湾曲領域のうち上記第1のクリーニングブラシが接触する部分よりも下流側の部分に接触している。
このような配置では、上記第1のクリーニングブラシに一旦吸着されたトナーが、上記第1のクリーニングブラシから落下したり飛散したりすることがある。その場合、そのトナーの帯電極性(上の例では正極性)は上記第2のクリーニングブラシのバイアス(上の例では正電圧)と同極性であるから、上記第2のクリーニングブラシでは吸着されず、反発される。その結果、そのトナーが上記中間転写ベルト上に再度飛散して付着するという問題が生ずる。また、上記第2のクリーニングブラシに付着するトナーが増加するため、上記第2のクリーニングブラシに接触したトナー規制部材の掻き取り能力が劣化し、信頼性が良くないという問題がある。
そこで、この発明の課題は、像担持体上の残留トナーを確実に取り除くことができ、信頼性の高いクリーニング装置を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのようなクリーニング装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の第1局面のクリーニング装置は、
周方向に移動する環状の像担持体上の残留トナーを取り除くクリーニング装置であって、
上記像担持体のうち周方向に関しての特定領域を覆うように上記特定領域の側方に配置されたハウジングを備え、上記ハウジングは上記特定領域と対向するハウジング側壁を有し、
上記ハウジング内の上部に配置された第1のクリーニング部を備え、
上記第1のクリーニング部は、上記特定領域の一部に接触する第1のクリーニングブラシと、上記第1のクリーニングブラシよりもハウジング側壁側に配置され、上記第1のクリーニングブラシ上のトナーを掻き取る第1の規制部材とを含み、
上記ハウジング内の下部に配置された第2のクリーニング部を備え、
上記第2のクリーニング部は、上記特定領域のうち上記第1のクリーニングブラシが接触する部分よりも下流側の部分に接触する第2のクリーニングブラシと、上記第2のクリーニングブラシよりもハウジング側壁側に配置され、上記第2のクリーニングブラシ上のトナーを掻き取る第2の規制部材とを含み、
上記ハウジング内で上記第1のクリーニング部と上記第2のクリーニング部との間を仕切るように、水平方向に関して実質的に上記特定領域から上記第2の規制部材のハウジング側壁側の端部よりも上記ハウジング側壁に接近する位置まで連続的に延在する仕切り部材を備え、水平方向に関して上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間に隙間が存在することを特徴とする。
この明細書で、「環状の」像担持体とは、円筒状だけでなく、無端ベルト状である場合も含まれる。像担持体が無端ベルト状である場合は、ベルト全体の形状は閉ループを形成していれば足りる。例えば全体として偏平な略平板状であっても良いし、略凸多角形状であってもよいし、また、凹状であっても良い。ベルト全体の形状が略平板状である場合は、水平方向に対して傾斜して配置されても良い。
また、「残留トナー」とは、像担持体に対する処理(例えば上記像担持体から記録媒体への転写工程)後に上記像担持体上に残っているトナーを意味する。このような残留トナーの大部分は、正負いずれかの極性に帯電していると考えられる。
また、像担持体の特定領域の「側方に配置され」とは、真横に配置されている場合だけでなく、斜め上方や斜め下方に配置されている場合も含まれる。
この第1局面のクリーニング装置では、まず、上記像担持体が周方向に移動するにつれて、上記像担持体上の大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって、上記像担持体から取り除かれる。上記第1のクリーニングブラシ上のトナーは第1の規制部材によって掻き取られる。上記第1の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ落下する。次に、上記第1のクリーニングブラシでクリーニングされなかった少量のトナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって、上記像担持体から取り除かれる。上記第2のクリーニングブラシ上のトナーは第2の規制部材によって掻き取られる。上記第2の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジングの底部へ落下する。
ここで、上記第1のクリーニング部の上記第1のクリーニングブラシや上記第1の規制部材からトナーが直下へ落下したり飛散したりしても、上記仕切り部材によって遮られて、上記第2のクリーニング部へは達しない。したがって、そのようなトナーが上記第2のクリーニング部から上記像担持体上に再度飛散して付着するという従来の問題は生じない。したがって、このクリーニング装置によれば、像担持体上の残留トナーを確実に取り除くことができる。また、上記第2のクリーニングブラシに付着するトナーが減少するので、上記第2のクリーニングブラシに接触したトナー規制部材の掻き取り能力が良好に維持される。したがって、信頼性が高まる。
なお、典型的な例では、上記第1のクリーニングブラシに対して、上記像担持体上の上記残留トナーの主たる帯電極性と逆極性のバイアス電圧が印加される。一方、上記第2のクリーニングブラシには、上記第1のクリーニングブラシと逆極性のバイアス電圧が印加される。その場合、まず、上記像担持体が周方向に移動するにつれて、上記像担持体上の大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。上記第1のクリーニングブラシ上のトナーは第1の規制部材によって掻き取られる。上記第1の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ落下する。次に、上記第1のクリーニングブラシでクリーニングされなかった少量の逆極性トナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。上記第2のクリーニングブラシ上のトナーは第2の規制部材によって掻き取られる。上記第2の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジングの底部へ落下する。
また、このクリーニング装置では、水平方向に関して、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部は、上記第2の規制部材のハウジング側壁側の端部よりも上記ハウジング側壁に接近している。
したがって、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記第2の規制部材上に落ちず、上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。
一実施形態のクリーニング装置では、水平方向に関して、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部は、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部よりも上記ハウジング側壁に接近していることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記仕切り部材上に落ちず、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。
一実施形態のクリーニング装置では、上記ハウジング内で上記第2のクリーニング部よりも下方に、上記第1若しくは第2の規制部材または上記仕切り部材から落下したトナーを受ける凹状のトナー受け部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1若しくは第2の規制部材または上記仕切り部材から落下したトナーは、凹状のトナー受け部に受けられて溜まる。したがって、上記ハウジング内でのトナーの飛散が抑制される。
一実施形態のクリーニング装置では、
上記ハウジング、上記第1のクリーニングブラシ、上記第1の規制部材、上記第2のクリーニングブラシ、上記第2の規制部材および上記仕切り部材は、周方向に移動する環状の上記像担持体の幅方向に沿って細長く延在し、
上記隙間の幅方向に沿った寸法は上記第1の規制部材の幅方向に沿った寸法と同じか又はその寸法以上であることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記隙間の幅方向に沿った寸法は上記第1の規制部材の幅方向に沿った寸法と同じか又はその寸法以上であるから、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記幅方向全域に関して、上記隙間を通して上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。つまり、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーが、上記隙間の上記幅方向に関して両端近傍に滞留してしまうような不具合が生じない。
一実施形態のクリーニング装置では、
上記第1のクリーニングブラシと上記第2のクリーニングブラシとに互いに逆極性のバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記バイアス電圧印加部によって、上記第1のクリーニングブラシと上記第2のクリーニングブラシとに互いに逆極性のバイアス電圧が印加される。したがって、上記像担持体上の上記残留トナーが正負いずれの極性に帯電していても、上記第1のクリーニングブラシと上記第2のクリーニングブラシとのうちいずれかのクリーニングブラシによって静電的に吸着されて取り除かれる。
一実施形態のクリーニング装置では、上記バイアス電圧印加部は、上記第1のクリーニングブラシに対して、上記像担持体上の上記残留トナーの主たる帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加することを特徴とする。
この明細書で、上記残留トナーの「主たる帯電極性」とは、上記残留トナーのうちの大部分のものが有する極性を指す。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記像担持体上の残留トナーのうち主たる帯電極性をもつもの、つまり大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。次に、上記第1のクリーニングブラシで取り除かれなかった少量の逆極性トナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。したがって、上記像担持体が効率良くクリーニングされる。
一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材は絶縁材料からなることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材は絶縁材料からなるので、上記第1のクリーニング部と上記第2のクリーニングとの間が電気的に絶縁される。したがって、安全性が高まる。
この発明の第2局面のクリーニング装置は、
周方向に移動する環状の像担持体上の残留トナーを取り除くクリーニング装置であって、
上記像担持体のうち周方向に関しての特定領域を覆うように上記特定領域の側方に配置されたハウジングを備え、上記ハウジングは上記特定領域と対向するハウジング側壁を有し、
上記ハウジング内の上部に配置された第1のクリーニング部を備え、
上記第1のクリーニング部は、上記特定領域の一部に接触する第1のクリーニングブラシと、上記第1のクリーニングブラシよりもハウジング側壁側に配置され、上記第1のクリーニングブラシ上のトナーを吸着する第1の回収ローラと、上記第1の回収ローラよりもハウジング側壁側に配置され、上記第1の回収ローラ上のトナーを掻き取る第1の規制部材とを含み、
上記ハウジング内の下部に配置された第2のクリーニング部を備え、
上記第2のクリーニング部は、上記特定領域のうち上記第1のクリーニングブラシが接触する部分よりも下流側の部分に接触する第2のクリーニングブラシと、上記第2のクリーニングブラシよりもハウジング側壁側に配置され、上記第2のクリーニングブラシ上のトナーを吸着する第2の回収ローラと、上記第2の回収ローラよりもハウジング側壁側に配置され、上記第2の回収ローラ上のトナーを掻き取る第2の規制部材とを含み、
上記ハウジング内で上記第1のクリーニング部と上記第2のクリーニング部との間を仕切るように、水平方向に関して実質的に上記特定領域から少なくとも上記第1または第2の規制部材のハウジング側壁側の端部に相当する位置まで連続的に延在する仕切り部材を備え、水平方向に関して上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間に隙間が存在することを特徴とする。
この第2局面のクリーニング装置では、まず、上記像担持体が周方向に移動するにつれて、上記像担持体上の大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって、上記像担持体から取り除かれる。上記第1のクリーニングブラシ上のトナーは上記第1の回収ローラに転移し、上記第1の回収ローラ上のトナーは第1の規制部材によって掻き取られる。上記第1の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ落下する。次に、上記第1のクリーニングブラシでクリーニングされなかった少量のトナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって、上記像担持体から取り除かれる。上記第2のクリーニングブラシ上のトナーは上記第2の回収ローラに転移し、上記第2の回収ローラ上のトナーは第2の規制部材によって掻き取られる。上記第2の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジングの底部へ落下する。
ここで、上記第1のクリーニング部の上記第1のクリーニングブラシや上記第1の回収ローラ、上記第1の規制部材からトナーが直下へ落下したり飛散したりしても、上記仕切り部材によって遮られて、上記第2のクリーニング部へは達しない。したがって、そのようなトナーが上記第2のクリーニング部から上記像担持体上に再度飛散して付着するという従来の問題は生じない。したがって、このクリーニング装置によれば、像担持体上の残留トナーを確実に取り除くことができる。また、上記第2のクリーニングブラシに付着するトナーが減少するので、上記第2のクリーニングブラシに接触したトナー規制部材の掻き取り能力が良好に維持される。したがって、信頼性が高まる。
なお、典型的な例では、上記第1の回収ローラに対して、上記像担持体上の上記残留トナーの主たる帯電極性と逆極性のバイアス電圧が印加される。この結果、上記第1のクリーニングブラシは、上記第1の回収ローラと同極性に帯電する。一方、上記第2の回収ローラには、上記第1のクリーニングブラシと逆極性のバイアス電圧が印加される。この結果、上記第2のクリーニングブラシは、上記第2の回収ローラと同極性に帯電する。その場合、まず、上記像担持体が周方向に移動するにつれて、上記像担持体上の大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。上記第1のクリーニングブラシ上のトナーは上記第1の回収ローラに転移し、上記第1の回収ローラ上のトナーは第1の規制部材によって掻き取られる。上記第1の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ落下する。次に、上記第1のクリーニングブラシでクリーニングされなかった少量の逆極性トナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。上記第2のクリーニングブラシ上のトナーは上記第2の回収ローラに転移し、上記第2の回収ローラ上のトナーは第2の規制部材によって掻き取られる。上記第2の規制部材によって掻き取られたトナーは、上記ハウジングの底部へ落下する。
一実施形態のクリーニング装置では、水平方向に関して、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部は、上記第2の規制部材のハウジング側壁側の端部よりも上記ハウジング側壁に接近していることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記第2の規制部材上に落ちず、上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。
一実施形態のクリーニング装置では、水平方向に関して、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部は、上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部よりも上記ハウジング側壁に接近していることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記仕切り部材上に落ちず、上記ハウジング側壁と上記仕切り部材のハウジング側壁側の端部との間の隙間を通して、上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。
一実施形態のクリーニング装置では、上記ハウジング内で上記第1のクリーニング部と上記仕切り部材との間の空間を、水平方向に関して上記第1の規制部材側と上記特定領域側とに仕切る第1の水平方向仕切り部と、上記ハウジング内で上記第2のクリーニング部と上記仕切り部材との間の空間を、水平方向に関して上記第2の規制部材側と上記特定領域側とに仕切る第2の水平方向仕切り部との少なくとも一方を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1の水平方向仕切り部によって、上記ハウジング内で上記第1のクリーニング部と上記仕切り部材との間の空間が、水平方向に関して上記第1の規制部材側と上記特定領域側とに仕切られる。これにより、上記ハウジング内で上記仕切り部材の上方において、上記第1の規制部材側の空間から上記特定領域側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、防止される。または、上記第2の水平方向仕切り部によって、上記ハウジング内で上記第2のクリーニング部と上記仕切り部材との間の空間が、水平方向に関して上記第2の規制部材側と上記特定領域側とに仕切られる。これにより、上記ハウジング内で上記仕切り部材の下方において、上記第2の規制部材側の空間から上記特定領域側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、防止される。
一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材が、上記像担持体の上記特定領域の幅方向に対して垂直な断面で、上記第1の回収ローラの下方の位置で凸状に湾曲していることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1のクリーニング部の上記第1のクリーニングブラシや上記第1の回収ローラ、上記第1の規制部材から上記仕切り部材の上面に落下したトナーが、上記凸状の湾曲によって、水平方向に関して上記第1の規制部材側と上記特定領域側とに分けられる。これにより、上記ハウジング内で上記仕切り部材の上方において、上記第1の規制部材側の空間から上記特定領域側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が防止される。
一実施形態のクリーニング装置では、上記ハウジング内で上記第2のクリーニング部よりも下方に、上記第1若しくは第2の規制部材または上記仕切り部材から落下したトナーを受ける凹状のトナー受け部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記第1若しくは第2の規制部材または上記仕切り部材から落下したトナーは、凹状のトナー受け部に受けられて溜まる。したがって、上記ハウジング内でのトナーの飛散が抑制される。
一実施形態のクリーニング装置では、
上記ハウジング、上記第1のクリーニングブラシ、上記第1の回収ローラ、上記第1の規制部材、上記第2のクリーニングブラシ、上記第2の回収ローラ、上記第2の規制部材および上記仕切り部材は、周方向に移動する環状の上記像担持体の幅方向に沿って細長く延在し、
上記隙間の幅方向に沿った寸法は、上記第1および第2の規制部材の幅方向に沿った寸法以上であることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記隙間の幅方向に沿った寸法は上記第1の規制部材の幅方向に沿った寸法以上であるから、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーは、上記幅方向全域に関して、上記隙間を通して上記ハウジングの底部へ円滑に落下する。つまり、上記第1の規制部材のハウジング側壁側の端部から落下したトナーが、上記隙間の上記幅方向に関して両端近傍に滞留してしまうような不具合が生じない。
一実施形態のクリーニング装置では、上記第1の回収ローラと上記第2の回収ローラとに互いに逆極性のバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部を備えたことを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記バイアス電圧印加部によって、上記第1の回収ローラと上記第2の回収ローラとに互いに逆極性のバイアス電圧が印加される。これにより、上記第1のクリーニングブラシと上記第2のクリーニングブラシとは互いに逆極性に帯電する。したがって、上記像担持体上の上記残留トナーが正負いずれの極性に帯電していても、上記第1のクリーニングブラシと上記第2のクリーニングブラシとのうちいずれかのクリーニングブラシによって静電的に吸着されて取り除かれる。
一実施形態のクリーニング装置では、上記バイアス電圧印加部は、上記第1の回収ローラに対して、上記像担持体上の上記残留トナーの主たる帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加することを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記像担持体上の残留トナーのうち主たる帯電極性をもつもの、つまり大部分の残留トナーが、上記第1のクリーニングブラシによって静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。次に、上記第1のクリーニングブラシで取り除かれなかった少量の逆極性トナーが、上記第1のクリーニングブラシよりも下流側に配置された上記第2のクリーニングブラシによって静電的に吸着されて、上記像担持体から取り除かれる。したがって、上記像担持体が効率良くクリーニングされる。
一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材は絶縁材料からなることを特徴とする。
この一実施形態のクリーニング装置では、上記仕切り部材は絶縁材料からなるので、上記第1のクリーニング部と上記第2のクリーニングとの間が電気的に絶縁される。したがって、安全性が高まる。
この発明の画像形成装置は、上記クリーニング装置を備えた画像形成装置である。
この発明の画像形成装置では、上記像担持体上の残留トナーを上記クリーニング装置によって確実に取り除くことができる。したがって、画像形成装置の信頼性が向上する。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、一実施形態のクリーニング装置125を備えたカラータンデム方式の画像形成装置100の断面構造を示している。この画像形成装置100は、本体ケーシング101内の略中央に、3個のローラ102、104、106に巻回された周方向に移動する環状の像担持体としての中間転写ベルト108を備えている。3個のローラのうち2個のローラ102、104は、図において左側に上下に互いに離間して配置され、残りのローラ106は図において右側に配置されている。中間転写ベルト108はこれらのローラ102、104、106によって支持されて矢印X方向に回転駆動される。
中間転写ベルト108の下方には、図において左側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応する画像形成部としての作像ユニット110Y、110M、110C、110Kが並べて配置されている。
各作像ユニット110Y、110M、110C、110Kは、それらが取り扱うトナー色の違いを除いて全く同様に構成されている。具体的には、例えばイエローの作像ユニット110Yは、感光体ドラム190と、帯電装置191と、露光装置192と、トナーを用いて現像を行う現像装置193と、クリーナ装置195とを一体にして構成されている。中間転写ベルト108を挟んで感光体ドラム190と対向する位置に、1次転写ローラ194が設けられている。画像形成時には、まず帯電装置191によって感光体ドラム190の表面が一様に帯電され、続いて、露光装置192によって、図示されない外部装置から入力された画像信号に応じて感光体ドラム190の表面が露光されて、そこに潜像が形成される。次に、現像装置193によって、感光体ドラム190の表面上の潜像が現像されてトナー画像となる。このトナー画像は、感光体ドラム190と1次転写ローラ194との間の電圧印加によって、中間転写ベルト108に転写される。感光体ドラム190の表面上の転写残トナーは、クリーナ装置195によってクリーニングされる。
中間転写ベルト108が矢印X方向に移動するに伴って、各作像ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に4色のトナー画像が重ねて形成される。
中間転写ベルト108の左側には、中間転写ベルト108の表面から残留トナーを取り除くクリーニング装置125と、このクリーニング装置125によって取り除かれたトナー回収ボックス126とが設けられている。中間転写ベルト108の右側には、用紙のための搬送路124を挟んで2次転写ローラ112が設けられている。本体ケーシング101内の右上部には、トナーを用紙に定着させるための定着ユニット130が設けられている。定着ユニット130は、図1の紙面に対して垂直に延在する加熱ローラ131と加圧ローラ132とを備えている。この例では、加熱ローラ131に図示しない加熱源が内蔵されている。加圧ローラ132は、図示しないばねによって加熱ローラ131へ向かって付勢されている。これにより、加熱ローラ131と加圧ローラ132とは定着のためのニップ部を形成している。トナー像が転写された用紙Sがこのニップ部を通ることにより、その用紙Sにトナー画像が定着される。また、本体ケーシング101の下部には、記録媒体としての用紙Sを収容した給紙カセット116が設けられている。
画像形成時には、用紙Sは給紙ローラ118によって給紙カセット116から搬送路124へ1枚ずつ送り出され、搬送ローラ120によって中間転写ベルト108と2次転写ローラ112との間のトナー転写位置へ送り込まれる。一方、既述のように、各作像ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に4色のトナー画像が重ねて形成されている。上述のトナー転写位置に送り込まれた用紙Sに、この中間転写ベルト108上の4色のトナー画像が、2次転写ローラ112によって転写される。トナー像が転写された用紙Sは、定着ユニット130の加熱ローラ131と加圧ローラ132とが作るニップ部を通して搬送され、加熱および加圧を受ける。これにより、その用紙Sにトナー画像が定着される。そして、トナー画像が定着された用紙Sは、排紙ローラ121によって、本体ケーシング101の上面に設けられた排紙トレイ部122へ排出される。
図2は、上記クリーニング装置125の具体的な構成例(符号125Aで示す。)を示している。
このクリーニング装置125Aは、中間転写ベルト108のうち周方向に関しての特定領域をなす湾曲領域19を覆うように、湾曲領域19の側方に配置された絶縁材料からなるハウジング14を備えている。ハウジング14と湾曲領域19との間はシール21、22で塞がれている。湾曲領域19は、この例では中間転写ベルト108のうちローラ104を巻回した円弧状の部分に相当する。動作時には、中間転写ベルト108の湾曲領域19は、ローラ104とともに図2において矢印aで示す反時計回りに回転しながら移動する。
クリーニング装置125Aのところへ来る中間転写ベルト108上には、上記2次転写ローラ112による転写工程で用紙に転写されなかった残留トナー99が付着している。この例では、中間転写ベルト108上の残留トナー99の主たる帯電極性は正であり、大部分の残留トナー99は正に帯電しているものとする。
ハウジング14は、湾曲領域19と対向し鉛直方向に設けられた平板状の側壁14aと、天板14bと、底部14c,14d,14e,14fを備えている。以下では、図2においてハウジング側壁14aを左側、湾曲領域19側を右側と呼ぶ。ハウジング14内は、絶縁材料からなる仕切り部材7によって上部と下部とに仕切られている。
ハウジング14内の上部には、湾曲領域19の一部に接触する導電性材料からなる第1のクリーニングブラシとしてのクリーニングブラシ1と、このクリーニングブラシ1よりも左側に配置され、クリーニングブラシ1上のトナーを掻き取る導電性材料からなる第1の規制部材としての規制部材3とが配置されている。この例では、クリーニングブラシ1と規制部材3とが第1のクリーニング部を構成している。
クリーニングブラシ1は、周方向に移動する環状の中間転写ベルト108の幅方向(以下、単に「幅方向」という。)に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図2において矢印bで示す反時計回りに回転される(クリーニングブラシ1は中間転写ベルト108に対して接触部では相対的にカウンタ方向に移動する。)。
規制部材3は、上下一対の保持部材9、11に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。上側の保持部材9は平板状であり、保持部材9の左右の端部9a,9bは規制部材3に沿って配置されている。一方、下側の保持部材11は、断面L字状に屈曲されている。詳しくは、保持部材11の左側の端部11aは規制部材3に沿って配置されているが、右側の端部11bは斜め右下へ(仕切り部材7の後述の突起部7bへ)向かって屈曲されている。規制部材3は、上側の保持部材9とともに、上面に載ったトナーが左側へ流れるように、左側の端部が右側の端部より低くなる向きに傾斜している。
保持部材9、規制部材3、保持部材11の左側の端部9a、3a、11aは、略揃った位置にある。以下では、保持部材9、規制部材3、保持部材11の左側の端部9a、3a、11aを、単に「規制部材3の左側の端部3a」という。規制部材3の左側の端部3aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20nが設けられている。
また、ハウジング14内の下部には、湾曲領域19のうちクリーニングブラシ1が接触する部分よりも下流側の部分に接触する導電性材料からなる第2のクリーニングブラシとしてのクリーニングブラシ4と、このクリーニングブラシ4よりも左側に配置され、クリーニングブラシ4上のトナーを掻き取る導電性材料からなる第2の規制部材としての規制部材6とが配置されている。この例では、クリーニングブラシ4と規制部材6とが第2のクリーニング部を構成している。
クリーニングブラシ4は、幅方向に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図2において矢印cで示す反時計回りに回転される(クリーニングブラシ4は中間転写ベルト108に対して接触部では相対的にカウンタ方向に移動する。)。
なお、この例では、トナーを効率良く回収するために、クリーニングブラシ1,4が中間転写ベルト108に対して、接触部で相対的にカウンタ方向に移動する設定にしている。ただし、クリーニングブラシ1,4の駆動トルクを低減する観点からは、クリーニングブラシ1,4が中間転写ベルト108に対して、接触部で相対的に同方向に移動するのが望ましい。
規制部材6は、上下一対の保持部材8、13に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。上側の保持部材8は平板状であり、保持部材8の左右の端部8a,8bは規制部材6に沿って配置されている。一方、下側の保持部材13は、断面L字状に屈曲されている。詳しくは、保持部材13の左側の端部13aは規制部材6に沿って配置されているが、右側の端部13bは斜め右下へ(ハウジング底部の後述の突起部14dへ)向かって屈曲されている。規制部材6は、上側の保持部材8とともに、上面に載ったトナーが左側へ流れるように、左側の端部が右側の端部より低くなる向きに傾斜している。
保持部材8、規制部材6、保持部材13の左側の端部8a、6a、13aは、略揃った位置にある。以下では、保持部材8、規制部材6、保持部材13の左側の端部8a、6a、13aを、単に「規制部材6の左側の端部6a」という。規制部材6の左側の端部6aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20wが設けられている。水平方向に関して、第2のクリーニング部におけるこの隙間20wは、第1のクリーニング部における上記隙間20nよりも広く設定されている。
仕切り部材7は、水平方向に関して実質的に湾曲領域19から、規制部材3の左側の端部3aと規制部材6の左側の端部6aとの間に相当する位置まで連続的に延在している。
仕切り部材7は、左側から順に、左側の端部7aのレベルから上方へ断面略三角形状に突起した突起部7bと、突起部7bから斜め右下へ傾斜した側面を有する窪み部7cと、この窪み部7cの底レベルから湾曲領域19に沿って上方へ立ち上がる端部7dとを有している。仕切り部材7の左側の端部7aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20が設けられている。水平方向に関して、この隙間20は、第1のクリーニング部における上記隙間20nよりも広く、かつ、第2のクリーニング部における上記隙間20wよりも狭く設定されている。
言い換えれば、規制部材3の左側の端部3aは、仕切り部材7左側の端部7aよりもハウジング側壁14aに接近している。また、仕切り部材7左側の端部7aは、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。
第2のクリーニング部よりも下方に位置するハウジング14の底部には、側壁14a側から順に、凹状のトナー受け部14cと、上方へ突起した突起部14dと、突起部14dから斜め右下へ傾斜した側面を有する窪み部14eと、湾曲領域19に対向する端部14fとが設けられている。トナー受け部14cは、規制部材3、規制部材6または仕切り部材7から落下したトナーを円滑に受けるように半円状に窪んでいる。
トナー受け部14cには、搬送スクリュー15が設けられている。動作時には、搬送スクリュー15は、図示しない駆動源によって、図2において矢印dで示す時計回りに回転される。これにより、このトナー受け部14cに落下したトナーは、ハウジング14内を幅方向に搬送され、ハウジング14外へ排出される。
窪み部14eの左側の斜面には、弾性シート23が取り付けられている。弾性シート23は、窪み部14eの左側の斜面斜め上方へ延在してクリーニングブラシ4に接している。これにより、トナー受け部14cから、搬送スクリュー15によって巻き上げられたトナーが右側へ流れるのが防止される。
図4は、ハウジング14を斜め上方から見たところを示している。ハウジング14は、図2中に示す中間転写ベルト108(湾曲領域19)の幅方向に沿って細長く延在している。上述のクリーニングブラシ1、規制部材3、クリーニングブラシ4、規制部材6および仕切り部材7は、幅方向に関して、ハウジング14の一方の端部から他方の端部まで、図2中に示した断面と同じ断面を有して細長く延在している。搬送スクリュー15は、ハウジング14の図4において手前の壁面を貫通してハウジング14外へ突出している。
図2中に示すように、動作時には、バイアス電圧印加部としての電源31,32からクリーニングブラシ1とクリーニングブラシ4とに互いに逆極性のバイアス電圧が印加される。この例では、クリーニングブラシ1に対して、中間転写ベルト108上の残留トナー99の主たる帯電極性(正)と逆極性の負電圧が印加される。一方、クリーニングブラシ4には、クリーニングブラシ1と逆極性の正電圧が印加される。ローラ104は接地されている。
中間転写ベルト108が図2において矢印aで示す周方向に移動すると、まず、中間転写ベルト108上の大部分の正帯電した残留トナー99が、クリーニングブラシ1によって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、中間転写ベルト108から取り除かれる。クリーニングブラシ1上のトナーは規制部材3によって掻き取られる。規制部材3によって掻き取られたトナーは、規制部材3や保持部材9の上面に載って左側へ流れ、そして、規制部材3の端部3aから下方へ落下する。
この例では、規制部材3の左側の端部3aは、仕切り部材7左側の端部7aや、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。したがって、規制部材3の端部3aから下方へ落下したトナーは、仕切り部材7上や規制部材6上には落ちず、ハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ円滑に落下する。
次に、クリーニングブラシ1でクリーニングされなかった少量の負帯電した逆極性トナーが、クリーニングブラシ1よりも下流側に配置されたクリーニングブラシ4によって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、中間転写ベルト108から取り除かれる。クリーニングブラシ4上のトナーは規制部材6によって掻き取られる。これにより、中間転写ベルト108が効率良くクリーニングされる。規制部材6によって掻き取られたトナーは、規制部材6や保持部材8の上面に載って左側へ流れ、そして、規制部材6の端部6aからハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ落下する。
なお、クリーニングブラシ4は、2次転写工程を伴う作像時以外の転写ベルト上の制御用トナーパターン、および紙詰まり時に転写ベルト上に残るトナー画像を主に吸着することになる。
既述のように、トナー受け部14cに落下したトナーは、搬送スクリュー15によって、ハウジング14内を幅方向に搬送され、ハウジング14外へ排出される(具体的には、図1中に示したトナー回収ボックス126へ排出される。)。トナー受け部14cは、半円状に窪んでいるので、ハウジング14内でのトナーの飛散が抑制される。
このクリーニング装置125Aでは、図2中の第1のクリーニング部のクリーニングブラシ1や規制部材3からトナーが直下へ落下したり飛散したりしても、仕切り部材7によって遮られて、第2のクリーニング部へは達しない。したがって、そのようなトナーが第2のクリーニング部から中間転写ベルト108上に再度飛散して付着するという従来の問題は生じない。したがって、このクリーニング装置125Aによれば、中間転写ベルト108上の残留トナー99を確実に取り除くことができる。また、クリーニングブラシ4に付着するトナーが減少するので、クリーニングブラシ4に接触した規制部材6の掻き取り能力が良好に維持される。したがって、信頼性が高まる。また、仕切り部材7は絶縁材料からなるので、第1のクリーニング部と第2のクリーニング部との間を電気的に絶縁でき、したがって、安全性を高めることができる。
仕切り部材7の突起部7b上に落ちたトナーは、突起部7bによって左右に分けられる。突起部7bによって左側に分けられたトナーは、突起部7bの左側の斜面に沿って左側へ流れて、仕切り部材7の左側の端部7aから下方へ落下する。この例では、仕切り部材7の左側の端部7aは、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。したがって、仕切り部材7の左側の端部7aから下方へ落下したトナーは、規制部材6上には落ちず、ハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ円滑に落下する。また、突起部7bによって右側に分けられたトナーは、突起部7bの右側の斜面に沿って右側へ流れて、直接窪み部7c上に落ちたトナーとともに、窪み部7cに溜まってゆく。
また、第1のクリーニング部における保持部材11の右側の端部11bは、仕切り部材7の突起部7bの頂に接近している。これにより、第1のクリーニング部において、突起部7bの左側から右側へトナーが流れるのが防止される。
さらに、保持部材13の右側の端部13bは、弾性シート23の上端に接近している。これにより、トナー受け部14cから、搬送スクリュー15によって巻き上げられたトナーが右側へ流れるのが防止される。
また、この例では、規制部材3と仕切り部材7は、幅方向に関して、ハウジング14の一方の端部から他方の端部まで細長く延在している。つまり、仕切り部材7の左側の端部7aとハウジング側壁14aとの間の隙間20の幅方向に沿った寸法は規制部材3の幅方向に沿った寸法と実質的に同じである(それ以上であっても良い。)。したがって、規制部材3の左側の端部3aから落下したトナーは、幅方向全域に関して、隙間20を通してハウジング14の底部へ円滑に落下する。つまり、規制部材3の側壁14a側の端部から落下したトナーが、幅方向に関して、隙間20の両端近傍に滞留してしまうような不具合が生じない。
図3は、上記クリーニング装置125の図2とは別の構成例(符号125Bで示す。)を示している。図3において、図2中の構成要素と対応する構成要素には同じ符号を用いている。これにより、説明の重複を適宜省略する。
このクリーニング装置125Bは、図2の例と同様に、ハウジング14内は、絶縁材料からなる仕切り部材7によって上部と下部とに仕切られている。
ハウジング14内の上部には、湾曲領域19の一部に接触する導電性材料からなる第1のクリーニングブラシとしてのクリーニングブラシ1と、このクリーニングブラシ1よりも左側に配置され、クリーニングブラシ1上のトナーを吸着する導電性材料からなる第1の回収ローラとしての回収ローラ2と、この回収ローラ2よりも左側に配置され、回収ローラ2上のトナーを掻き取る導電性材料からなる第1の規制部材としての規制部材3とが配置されている。この例では、クリーニングブラシ1と回収ローラ2と規制部材3とが第1のクリーニング部を構成している。
クリーニングブラシ1は、図2の例と同様に、幅方向に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図3において矢印bで示す反時計回りに回転される(クリーニングブラシ1は中間転写ベルト108に対して接触部では相対的にカウンタ方向に移動する。)。
回収ローラ2は、クリーニングブラシ1と同様に、幅方向に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図3において矢印eで示す反時計回りに回転される(回収ローラ2はクリーニングブラシ1に対して相対的にカウンタ方向に移動する。)。
なお、この例では、トナーを効率良く回収するために、回収ローラ2がクリーニングブラシ1に対して、接触部で相対的にカウンタ方向に移動する設定にしている。ただし、回収ローラ2の駆動トルクを低減する観点からは、回収ローラ2がクリーニングブラシ1に対して、接触部で相対的に同方向に移動するのが望ましい。
規制部材3は、図2の例と同様に、上下一対の保持部材9、11に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。保持部材9、11は、幅方向に関して、規制部材3の互いに離間した複数箇所(この例では2箇所)に設けられた図示しないボス穴を通して、複数のネジ27で固定されている。保持部材9、11は、規制部材3を保持すると共に、規制部材3の剛性を高めて、規制部材3を回収ローラ2に対して幅方向に関して均一な押圧力で当接するために働く。
保持部材9、規制部材3の左側の端部9a、3aは、略揃った位置にある。以下では、保持部材9、規制部材3の左側の端部9a、3aを、単に「規制部材3の左側の端部3a」という。規制部材3の左側の端部3aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20nが設けられている。
また、ハウジング14内の下部には、湾曲領域19のうちクリーニングブラシ1が接触する部分よりも下流側の部分に接触する導電性材料からなる第2のクリーニングブラシとしてのクリーニングブラシ4と、このクリーニングブラシ4よりも左側に配置され、クリーニングブラシ4上のトナーを吸着する導電性材料からなる第2の回収ローラとしての回収ローラ5と、この回収ローラ5よりも左側に配置され、回収ローラ5上のトナーを掻き取る導電性材料からなる第2の規制部材としての規制部材6とが配置されている。この例では、クリーニングブラシ4と回収ローラ5と規制部材6とが第2のクリーニング部を構成している。
クリーニングブラシ4は、図2の例と同様に、幅方向に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図3において矢印cで示す反時計回りに回転される(クリーニングブラシ4は中間転写ベルト108に対してカウンタ方向に移動する。)。
回収ローラ5は、クリーニングブラシ4と同様に、幅方向に関して、ハウジング14の両端で回転自在に支持されており、動作時には図示しない駆動源によって、図3において矢印fで示す時計回りに回転される(回収ローラ5はクリーニングブラシ4に対して接触部では相対的に同じ方向に移動する。)。
規制部材6は、上下一対の保持部材12、10に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。保持部材12、10は、幅方向に関して、規制部材6の互いに離間した複数箇所(この例では2箇所)に設けられた図示しないボス穴を通して、複数のネジ28で固定されている。保持部材12、10は、規制部材6を保持すると共に、規制部材6の剛性を高めて、規制部材6を回収ローラ5に対して幅方向に関して均一な押圧力で当接するために働く。
上側の保持部材12は、断面L字状に屈曲されている。詳しくは、保持部材12の左側の端部12aは規制部材6に沿って配置されているが、右側の端部12bは斜め右上へ(仕切り部材7の後述のリブ7fへ)向かって屈曲されている。一方、下側の保持部材10は平板状であり、保持部材10の左右の端部10a,10bは規制部材6に沿って配置されている。保持部材12は、規制部材6とともに、上面に載ったトナーがL字のコーナ部に溜まるように、左側の端部12aよりコーナ部が低くなる向きに傾斜している。
保持部材12、規制部材6、保持部材10の左側の端部12a、6a、10aは、略揃った位置にある。以下では、保持部材12、規制部材6、保持部材10の左側の端部12a、6a、10aを、単に「規制部材6の左側の端部6a」という。規制部材6の左側の端部6aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20wが設けられている。水平方向に関して、第2のクリーニング部におけるこの隙間20wは、第1のクリーニング部における上記隙間20nよりも広く設定されている。
仕切り部材7は、水平方向に関して実質的に湾曲領域19から、規制部材3の左側の端部3aと規制部材6の左側の端部6aとの間に相当する位置まで連続的に延在している。
仕切り部材7は、左側から順に、左側の端部7aのレベルから右斜め上方へ傾斜した斜面7sと、上方へ断面凸状に湾曲した湾曲部7b′と、この湾曲部7b′に対して相対的に窪んだ窪み部7cと、この窪み部7cの底レベルから湾曲領域19に沿って上方へ立ち上がる端部7dとを有している。仕切り部材7の左側の端部7aとハウジング側壁14aとの間には、水平方向に関して隙間20が設けられている。水平方向に関して、この隙間20は、第1のクリーニング部における上記隙間20nよりも広く、かつ、第2のクリーニング部における上記隙間20wよりも狭く設定されている。
言い換えれば、規制部材3の左側の端部3aは、仕切り部材7左側の端部7aよりもハウジング側壁14aに接近している。また、仕切り部材7左側の端部7aは、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。
図5、図6は、仕切り部材7が設けられているハウジング14の内部を、斜め上方から見たところを示している。図5によって良く分かるように、仕切り部材7の湾曲部7b′の上面には、上方へ突起したリブ7eが設けられている。一方、仕切り部材7の湾曲部7b′の下面には、下方へ突起したリブ7fが設けられている。
図3において、第2のクリーニング部よりも下方に位置するハウジング14の底部には、図2の例と同様に、側壁14a側から順に、凹状のトナー受け部14cと、上方へ突起した突起部14dと、突起部14dから斜め右下へ傾斜した側面を有する窪み部14eと、湾曲領域19に対向する端部14fとが設けられている。
窪み部14eの左側の斜面には、弾性シート23が取り付けられている。弾性シート23は、窪み部14eの左側の斜面斜め上方へ延在して回収ローラ5に接している。これにより、トナー受け部14cから、搬送スクリュー15によって巻き上げられたトナーが右側へ流れるのが防止される。
ハウジング14は、図4に示したのと同様に構成されている。ハウジング14は、図3中に示す中間転写ベルト108(湾曲領域19)の幅方向に沿って細長く延在している。上述のクリーニングブラシ1、回収ローラ2、規制部材3、クリーニングブラシ4、回収ローラ5、規制部材6および仕切り部材7は、幅方向に関して、ハウジング14の一方の端部から他方の端部まで、図3中に示した断面と同じ断面を有して細長く延在している。搬送スクリュー15は、ハウジング14の図4において手前の壁面を貫通してハウジング14外へ突出している。
図3中に示すように、動作時には、バイアス電圧印加部としての電源31,32から回収ローラ2と回収ローラ5とに互いに逆極性のバイアス電圧が印加される。この例では、回収ローラ2に対して、中間転写ベルト108上の残留トナー99の主たる帯電極性(正)と逆極性の負電圧が印加される。この結果、クリーニングブラシ1は、回収ローラ2と同極性の負に帯電する。一方、回収ローラ5には、回収ローラ2と逆極性の正電圧が印加される。この結果、クリーニングブラシ4は、回収ローラ5と同極性の正に帯電する。ローラ104は接地されている。
中間転写ベルト108が図3において矢印aで示す周方向に移動すると、まず、中間転写ベルト108が周方向に移動するにつれて、中間転写ベルト108上の大部分の残留トナー99が、クリーニングブラシ1によって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、中間転写ベルト108から取り除かれる。クリーニングブラシ1上のトナーは回収ローラ2に転移し、回収ローラ2上のトナーは規制部材3によって掻き取られる。規制部材3によって掻き取られたトナーは、規制部材3や保持部材9の上面に載って左側へ流れ、そして、規制部材3の端部3aから下方へ落下する。
この例では、規制部材3の左側の端部3aは、仕切り部材7左側の端部7aや、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。したがって、規制部材3の端部3aから下方へ落下したトナーは、仕切り部材7上や規制部材6上には落ちず、ハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ円滑に落下する。
次に、クリーニングブラシ1でクリーニングされなかった少量の逆極性トナーが、クリーニングブラシ1よりも下流側に配置されたクリーニングブラシ4によって機械的に掻き取られるとともに静電的に吸着されて、中間転写ベルト108から取り除かれる。クリーニングブラシ4上のトナーは回収ローラ5に転移し、回収ローラ5上のトナーは規制部材6によって掻き取られる。規制部材6によって掻き取られたトナーは、ハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ落下する。
トナー受け部14cに落下したトナーは、搬送スクリュー15によって、ハウジング14内を幅方向に搬送され、ハウジング14外へ排出される(具体的には、図1中に示したトナー回収ボックス126へ排出される。)。トナー受け部14cは、半円状に窪んでいるので、ハウジング14内でのトナーの飛散が抑制される。
このクリーニング装置125Bでは、図3中の第1のクリーニング部のクリーニングブラシ1や回収ローラ2、規制部材3からトナーが直下へ落下したり飛散したりしても、仕切り部材7によって遮られて、第2のクリーニング部へは達しない。したがって、そのようなトナーが第2のクリーニング部から中間転写ベルト108上に再度飛散して付着するという従来の問題は生じない。したがって、このクリーニング装置125Bによれば、中間転写ベルト108上の残留トナー99を確実に取り除くことができる。また、クリーニングブラシ4に付着するトナーが減少するので、クリーニングブラシ4に接触した規制部材6の掻き取り能力が良好に維持される。したがって、信頼性が高まる。また、仕切り部材7は絶縁材料からなるので、第1のクリーニング部と第2のクリーニング部との間を電気的に絶縁でき、したがって、安全性を高めることができる。
なお、仕切り部材7の湾曲部7b′上に落ちたトナーは、湾曲部7b′によって左右に分けられる。これにより、ハウジング14内で仕切り部材7の上方において、規制部材3側(左側)の空間から湾曲領域19側(右側)の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が防止される。湾曲部7b′によって左側に分けられたトナーは、湾曲部7b′の左側の斜面7sに沿って左側へ流れて、仕切り部材7の左側の端部7aから下方へ落下する。この例では、仕切り部材7の左側の端部7aは、規制部材6の左側の端部6aよりもハウジング側壁14aに接近している。したがって、仕切り部材7の左側の端部7aから下方へ落下したトナーは、規制部材6上には落ちず、ハウジング14の底部、具体的にはトナー受け部14cへ円滑に落下する。また、湾曲部7b′によって右側に分けられたトナーは、湾曲部7b′の右側の湾曲面に沿って右側へ流れて、直接窪み部7c上に落ちたトナーとともに、窪み部7cに溜まってゆく。
また、第1のクリーニング部における保持部材11の右側の端部11bは、仕切り部材7の湾曲部7b′の上面に設けられたリブ7eに接近している。これにより、第1の水平方向仕切り部が構成されている。この第1の水平方向仕切り部によって、ハウジング14内で第1のクリーニング部と仕切り部材7との間の空間が、水平方向に関して規制部材3側(左側)と湾曲領域19側(右側)とに仕切られる。これにより、ハウジング14内で仕切り部材7の上方において、左側の空間から右側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、防止される。
また、第2のクリーニング部における保持部材12の右側の端部12bは、仕切り部材7の湾曲部7b′の下面に設けられたリブ7fに接近している。これにより、第2の水平方向仕切り部が構成されている。この第2の水平方向仕切り部によって、ハウジング14内で第2のクリーニング部と仕切り部材7との間の空間が、水平方向に関して規制部材6側(左側)と湾曲領域19側(右側)とに仕切られる。これにより、ハウジング14内で仕切り部材7の下方において、左側の空間から右側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、防止される。つまり、第2のクリーニング部において、保持部材12のL字のコーナ部に溜まったトナーが湾曲部7b′の右側へ流れるのが防止される。
また、図3の例では、図2の例と同様に、規制部材3と仕切り部材7は、幅方向に関して、ハウジング14の一方の端部から他方の端部まで細長く延在している。つまり、仕切り部材7の左側の端部7aとハウジング側壁14aとの間の隙間20の幅方向に沿った寸法は規制部材3の幅方向に沿った寸法と実質的に同じである(それ以上であっても良い。)。したがって、規制部材3の左側の端部3aから落下したトナーは、幅方向全域に関して、隙間20を通してハウジング14の底部へ円滑に落下する。つまり、規制部材3の側壁14a側の端部から落下したトナーが、幅方向に関して、隙間20の両端近傍に滞留してしまうような不具合が生じない。
図7は、図3の構成例を変形した変形例(符号125Cで示す。)を示している。このクリーニング装置125Cでは、上記第1の水平方向仕切り部の構成要素として、保持部材11の右側の端部11bと仕切り部材7のリブ7eとにまたがって取り付けられた弾性シート35を含んでいる。この弾性シート35によって、ハウジング14内で仕切り部材7の上方において、左側の空間から右側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、より確実に防止される。また、上記第2の水平方向仕切り部の構成要素として、保持部材12の右側の端部12bと仕切り部材7のリブ7fとにまたがって取り付けられた弾性シート36を含んでいる。この弾性シート36によって、ハウジング14内で仕切り部材7の下方において、左側の空間から右側の空間へのトナーの移動、つまりトナーの逆流が、より確実に防止される。
図8は、図3の構成例を変形した変形例(符号125Dで示す。)を示している。
このクリーニング装置125Dでは、第1のクリーニング部における規制部材3は、上記保持部材9、11に代えて、ハウジング14に固定された上下一対の保持部材25、26に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。上側の保持部材25は、断面L字状に屈曲されている。詳しくは、保持部材25の左側の端部25aは斜め右下へ(仕切り部材7の後述の突起部7e′へ)向かって屈曲されている。右側の端部25bは規制部材3に沿って配置されている。一方、下側の保持部材26は平板状であり、保持部材26の左右の端部26a,26bは規制部材3に沿って配置されている。規制部材3は、上側の保持部材25とともに、上面に載ったトナーが左側へ流れるように、左側の端部が右側の端部より低くなる向きに傾斜している。
第2のクリーニング部における規制部材6は、ハウジング14に固定された上下一対の保持部材12′、10に挟まれた状態でハウジング14に対して固定されている。上側の保持部材12′は、断面L字状に屈曲されている。詳しくは、保持部材12′の左側の端部12a′は斜め右上へ(仕切り部材7の後述の突起部7f′へ)向かって屈曲されている。右側の端部12b′は規制部材6に沿って配置されている。一方、下側の保持部材10は、図3中のものと同じく平板状であり、保持部材10の左右の端部10a,10bは規制部材3に沿って配置されている。保持部材12′は、規制部材6とともに、上面に載ったトナーが右側へ流れるように、右側の端部12b′が左側の端部12a′より低くなる向きに傾斜している。
第1のクリーニング部と第2のクリーニング部とを仕切る仕切り部材7′は、図3中の仕切り部材7のリブ7e,7fに代えて、左側の端部7aのところに、左斜め上方へ突起したリブ7e′、下方へ突起したリブ7f′をそれぞれ備えている。
第1のクリーニング部における保持部材25の左側の端部25aは、仕切り部材7′の左側の端部7aのところに設けられたリブ7e′に接近している。これにより、保持部材25の左側の端部25aから下方へ落下したトナーが、仕切り部材7′の上方でハウジング側壁14a側(左側)から右側の空間へ移動するのが、防止される。
また、第2のクリーニング部における保持部材12′の左側の端部12a′は仕切り部材7の突起部7f′に接近している。これにより、保持部材25の左側の端部25aから下方へ落下したトナーが、仕切り部材7′の下方でハウジング側壁14a側(左側)から右側の空間へ移動するのが、防止される。
図1に示した画像形成装置100では、中間転写ベルト108上の残留トナー99をクリーニング装置125、125A,125B,125Cまたは125Dによって確実に取り除くことができる。したがって、画像形成装置の信頼性が向上する。
なお、クリーニングブラシ1,4および回収ローラ2,5を、駆動ギヤを介して共通の駆動源で駆動するようにしても良い。
規制部材3,6(およびそれらを保持する保持部材)の傾斜角度は、規制部材3,6の上でトナーが自然に流れて落下する角度以上とすることが好ましい。少なくとも規制部材3,6上に堆積したトナーが、規制部材3,6によって新しく掻き取られたトナーによって、連続的に押し出されて流れる角度以上であるのが好ましい。
以上の実施形態では、クリーニング装置は、中間転写ベルト108のうちローラ104を巻回した湾曲領域19の側方に設けられたが、これに限られるものではない。この発明のクリーニング装置は、像担持体の特定領域として平坦な領域に設けられても良い。