JP4930444B2 - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は可変容量型圧縮機に係り、特に、差圧式の流量センサを備える可変容量型圧縮機の構造に関する。
特許文献1には、クランク室内の圧力を制御するための容量制御弁を備えた可変容量型圧縮機(以下、圧縮機と略称する)が開示されている。これによれば、容量制御弁は弁体とソレノイドとを有しており、弁体は、圧縮機が吐出した冷媒の通路に形成された絞り前後の差圧と、ソレノイドに電力を供給することによって生じる電磁力とが均衡する位置に変位するように構成されている。ソレノイドに供給する電力量を変更すると、弁体が変位して容量制御弁の開度が調整され、クランク室内の圧力が変更される。クランク室内の圧力が変更されると、クランク室内に設けられた斜板の傾斜角度が変更され、圧縮機の吐出容量が変更される。
このような圧縮機の駆動源として車両のエンジンを用いる場合、容量制御弁に供給される電力量から圧縮機の吐出容量が推定され、この推定値に基いてエンジンの出力制御が行なわれるが、流量の推定値と実際の流量との間には誤差が生じる場合がある。特に、圧縮機の起動直後におけるエンジンの出力制御は、圧縮機の吐出容量が最大となるように行なわれており、制御弁のソレノイドに供給される電力量も大きくなる。一方、クランク室内の圧力は、圧縮機が停止している間に残留した液相の冷媒が気化することによって高くなっており、斜板の傾斜角度が小さい状態となっている。すなわち、実際の圧縮機の吐出容量が小さいにもかかわらず、ソレノイドに供給される電力量が大きいことから、エンジンは大きな出力を発生するように制御されており、エネルギーのロスが生じている。
そこで、特許文献1に記載の圧縮機と、例えば特許文献2に開示されているような差圧式の流量センサとを組み合わせることによって、実際の冷媒の流量を検出することが考えられる。特許文献2によれば、流体通路の内部には、流体通路を高圧側通路と低圧側通路とに区画する弁体が、流体通路の内周面に対して摺動可能に設けられている。また、流体通路の内周面には、弁体が変位することによって開閉され、流体を高圧側通路から低圧側通路に流通させる開閉通路が形成されている。弁体は、スプリングによって開閉通路を閉じるように付勢されおり、流体の流量増加に伴う弁体の変位によって開閉通路が開けられると、高圧側通路と低圧側通路との差圧が変化する。高圧側通路と低圧側通路との差圧は圧力センサによって検出され、圧力センサの検出値から流体の流量が算出される。
特開2004−197679号公報 特開平9−257534号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧縮機内を流通する冷媒には、圧縮機の部品を製造する際に生じたバリや、金属部品同士の摺動部から生じる摩耗粉等の異物が含まれている。したがって、圧縮機の流量を検出するために特許文献2に記載の流量センサを用いた場合、異物が流体通路の内周面と弁体の外周面との間に侵入することによって弁体の動作が阻害され、正確な流量検出を行なえなくなるという問題点を有していた。また、流量センサの上流側にフィルタを設けて異物を除去することも考えられるが、フィルタに異物が集積するのに伴って、正確な差圧を検出できなくなるという問題点を有していた。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、流量センサ内への異物の侵入を防止して、冷媒の流量検出を正確に行なうことを実現した可変容量型圧縮機を提供することを目的とする。
この発明に係る可変容量型圧縮機は、高圧側圧力領域及び低圧側圧力領域が形成される吐出冷媒通路と、収容室、及び収容室内に摺動可能に設けられるスプールを有する差圧式の流量センサであって、スプールは、収容室内を、高圧側圧力領域に接続される第1圧力室と、低圧側圧力領域に接続される第2圧力室とに区画するとともに、高圧側圧力領域の圧力と低圧側圧力領域の圧力との差圧に応じて変位し、スプールの位置を検出することによって、吐出冷媒通路内を流通する冷媒の流量を検出する、差圧式の流量センサとを備える可変容量型圧縮機において、吐出冷媒通路の、流量センサの上流側に設けられ、冷媒に含まれる異物を、冷媒から分離する異物分離部と、異物分離部で分離された異物が導入される異物回収部とをさらに備え、吐出冷媒通路から分岐して、異物分離部と異物回収部とを連通する異物排出通路、及び異物回収部と、吐出冷媒通路の流量センサより下流側とを連通する冷媒還流通路が設けられることを特徴とするものである。
冷媒に含まれる異物を分離する異物分離部を、吐出冷媒通路の、流量センサの上流側に設けるとともに、分離された異物が導入される異物回収部を設け、異物分離部と異物回収部とを、吐出冷媒通路から分岐する異物排出通路を介して連通したので、冷媒から分離された異物が、流量センサを迂回して異物回収部内に回収される。また、異物回収部と吐出冷媒通路とを、冷媒還流通路を介して連通したので、異物回収部内に滞留していた冷媒、または異物とともに異物回収部内に導入された冷媒は、冷媒還流通路を介して吐出冷媒通路内に戻される。吐出冷媒通路と冷媒還流通路とは、流量センサより下流側で接続されているため、微小な異物が冷媒とともに吐出冷媒通路内に流出した場合においても、異物が流量センサ内に侵入することがない。また、異物は流量センサを迂回するため、異物を捕集するためのフィルタ等を、流量センサの近傍に設ける必要がなく、異物がフィルタに集積するのに伴って流量の検出が不正確になることがない。したがって、差圧式の流量センサを備える可変容量型圧縮機において、流量センサ内への異物の侵入を防止して、冷媒の流量検出を正確に行なうことが可能となる。
異物回収部には、異物を捕集するフィルタが設けられてもよい。異物回収部内に導入された異物がフィルタに捕集されるため、異物が吐出冷媒通路内に流出する可能性を低減でき、より確実に流量センサ内への異物の侵入を防止することができる。
この発明によれば、差圧式の流量センサを備える可変容量型圧縮機において、流量センサ内への異物の侵入を防止して、冷媒の流量検出を正確に行なうことが可能となる。
以下に、この発明の実施の形態について添付図に基いて説明する。
実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係る可変容量型圧縮機1(以下、圧縮機1と略称する)を示す。尚、圧縮機1における前後方向及び上下方向を、図1に示す各矢印によって規定する。
圧縮機1は、シリンダブロック2を備えている。シリンダブロック2の前方側の端部にはフロントハウジング3が接合されており、その内部にクランク室4が形成されている。クランク室4内の中央部には、回転軸5が設けられている。
回転軸5は、その前方側をフロントハウジング3に嵌入されたラジアル軸受6、後方側をシリンダブロック2に嵌入されたラジアル軸受7によって回転可能に支持されている。回転軸5の先端部は、フロントハウジング3を貫通して外部に露出しており、図示しない駆動源に接続される。また、ラジアル軸受6の前方側において、フロントハウジング3の内周部には回転軸5に対するリップシール8が設けられており、クランク室4内の冷媒や潤滑油が、回転軸5に沿って外部に漏洩することを防止している。
ラジアル軸受6の後方側において、回転軸5の外周面にはラグプレート9が固定されており、回転軸5とラグプレート9とが一体として回転可能となっている。フロントハウジング3の内部壁面とラグプレート9との間には、スラスト軸受10が設けられており、ラグプレート9が、フロントハウジング3に対して回転可能に支持されている。また、ラグプレート9の後方側には、斜板11が、回転軸5の軸方向に対して傾動可能且つスライド可能に設けられている。
ラグプレート9のガイド孔9aと、斜板11の連結部11aとは、連結部11aの先端部に取り付けられたガイドピン11bを介して連結されており、ラグプレート9と斜板11とが同期回転するようになっている。また、斜板11には、回転軸5を中心とする円周上に配置された複数のピストン12が、シュー13を介して連結されている。ピストン12は、シリンダブロック2の複数箇所に形成されたシリンダボア2a内にそれぞれ収容されており、斜板11が回転すると、それに連動して各ピストン12がシリンダボア2a内を往復動するようになっている。
シリンダブロック2の後方側の端部には、弁・ポート形成体14を介してリヤハウジング15が接合されている。リヤハウジング15の中央部近傍には、吸入室16が形成されており、吸入室16の周囲には、吐出室17が環状に形成されている。吸入室16は、弁・ポート形成体14に形成された吸入ポート14c及び吸入弁14dを介して、シリンダボア2aに接続されている。また、吸入室16は、リヤハウジング15に形成された図示しない吐出開口を介して、外部冷媒回路に接続されている。
一方、吐出室17も、弁・ポート形成体14に形成された吐出ポート14a及び吐出弁14bを介してシリンダボア2aに接続されている。シリンダボア2a内をピストン12が往復動すると、外部冷媒回路内の冷媒は、弁・ポート形成体14及び吸入室16を介してシリンダボア2a内に吸入され、シリンダボア2aの内部で圧縮される。圧縮されて高圧状態となった冷媒は、弁・ポート形成体14を介して吐出室17に吐出される。吐出室17に吐出された冷媒は、後述する吐出フランジ32を介して外部冷媒回路に吐出され、外部冷媒回路内を循環する。
次に、図2、3を用いて、吐出室17から下流側の構造について詳細に説明する。尚、図2は圧縮機1の要部を示す部分拡大側面図であり、図3は図2のIII−III断面を示す部分拡大正面図である。
吐出室17の外周側を画定する壁部は、その一部が径方向内側に突出して突出部21(図3参照)を形成している。突出部21には、吐出室17側に開口する略有底円筒状の孔22が形成されており、孔22の開口部が閉塞部材23に塞がれることによって分離室24が形成されている。分離室24の内部には、両端部に開口する中空の円筒部25aと、円筒部25aの外周面の一部が径方向外側に広がって形成された円筒状の大径部25bとを有するセパレータパイプ25が設けられている。
セパレータパイプ25の大径部25bは、分離室24に嵌入されるとともに、分離室24の軸方向における中間部近傍で固定されており、大径部25bによって、分離室24が第1通過室24aと第2通過室24bとに区画されている。また、第1通過室24aと第2通過室24bとは、セパレータパイプ25の中空の円筒部25aにおける内周孔25cを介して連通している。ここで、第1通過室24a、第2通過室24b、及びセパレータパイプ25は、圧縮機1の異物分離部であるオイルセパレータ26を構成する。
第1通過室24aは、リヤハウジング15に形成された導入通路27を介して吐出室17に接続されている。第1通過室24aを図2で見ると、導入通路27は、セパレータパイプ25の円筒部25aに向かって開口している。一方、図3に示すように、第1通過室24aを正面から見ると、導入通路27は、第1通過室24aの内周面24cに接するように形成されている。したがって、吐出室17から導入通路27を介して第1通過室24a内に流入した冷媒は、図3の矢印Aで示すように、セパレータパイプ25の円筒部25aの周囲を旋回する。
ここで、冷媒には、圧縮機1の部品を製造する際に生じたバリや、金属部品同士の摺動部から生じる摩耗粉等の異物が含まれている場合がある。また、冷媒には、クランク室4内を潤滑するための潤滑油がミスト状となって含まれている。すなわち、第1通過室24a内に流入した冷媒が円筒部25aの周囲を旋回すると、その遠心力によって、異物や潤滑油が第1通過室24aの外周側に滞留する。一方、第1通過室24aの中央部には、異物や潤滑油を含まない冷媒が存在する状態となる。異物や潤滑油を含まない冷媒は、セパレータパイプ25の内周孔25cを通過して第2通過室24b内に流入する。
図2に戻って、シリンダブロック2の上部には、ガスケット31を介して吐出フランジ32が接合されており、その内部に、高圧側圧力空間33とマフラ室34とが形成されている。また、高圧側圧力空間33とマフラ室34とを区画する壁部32aには、絞り部32bが形成されており、高圧側圧力空間33とマフラ室34とが、絞り部32bを介して連通している。高圧側圧力空間33は、リヤハウジング15に形成された冷媒通路28a、弁・ポート形成体14に形成された冷媒通路28b、シリンダブロック2に形成された冷媒通路28c、ガスケット31に形成された連通孔31aを介して、オイルセパレータ26の第2通過室24bに接続されている。
一方、マフラ室34は、吐出フランジ32に形成された吐出開口32cを介して外部冷媒回路に接続されている。すなわち、吐出室17に吐出された高圧状態の冷媒は、オイルセパレータ26で異物や潤滑油を取り除かれ、冷媒通路28a〜28c、ガスケット31の連通孔31aを順次介して高圧側圧力空間33内に流入する。高圧側圧力空間33内に流入した冷媒は、絞り部32bを通過する際に減圧され、低圧状態となってマフラ室34内に流入する。マフラ室34内に流入した冷媒は、吐出開口32cを介して外部冷媒回路に吐出される。
ここで、導入通路27、オイルセパレータ26、冷媒通路28a〜28c、ガスケット31の連通孔31a、高圧側圧力空間33、絞り部32b、マフラ室34は、圧縮機1における吐出冷媒通路を構成する。また、上記の吐出冷媒通路のうち、導入通路27から高圧側圧力空間33までが高圧側圧力領域を構成し、マフラ室34が低圧側圧力領域を構成する。
また、吐出フランジ32の内部には、有底円筒状の孔である収容室41が形成されている。収容室41の内部には、有底の略円筒形状を有するスプール42が摺動可能に設けられており、スプール42によって、収容室41内が第1圧力室41aと第2圧力室41bとに区画されている。また、収容室41の開口部には、ばね受け部材43が取り付けられており、ばね受け部材43によって、マフラ室34と収容室41の第2圧力室41bとが区画されている。スプール42とばね受け部材43との間には、コイルばね44が介在されており、コイルばね44が、スプール42を上方側に付勢している。
第1圧力室41aは、高圧側導入通路45を介して、高圧側圧力空間33に接続されている。また、第2圧力室41bは、ばね受け部材43に形成された孔である低圧側導入通路43aを介して、マフラ室34に接続されている。すなわち、第1圧力室41a内には、高圧側圧力空間33内にある高圧状態の冷媒が導入され、第2圧力室41b内には、マフラ室34内にある低圧状態の冷媒が導入される。スプール42は、第1圧力室41a内の圧力と、第2圧力室41b内の圧力との差圧に応じて収容室41内を上下方向に移動し、この差圧とコイルばね44のばね力とが均衡する位置に変位する。
スプール42の底部42aには、永久磁石46が埋め込まれている。また、吐出フランジ32の、収容室41の上方側に位置する部位には、永久磁石46の位置、すなわちスプール42の位置を検出するための磁気センサ47が設けられている。磁気センサ47は、図示しない演算装置に電気的に接続されており、磁気センサ47が検出したスプール42の位置から、冷媒の流量が算出される。ここで、第1圧力室41a、第2圧力室41b、スプール42、ばね受け部材43、コイルばね44、永久磁石46、磁気センサ47は、圧縮機1における流量センサ48を構成する。また、吐出フランジ32内において、高圧側導入通路45より上流側、すなわち高圧側圧力空間33までを流量センサ48の上流側とし、マフラ室34内における低圧側導入通路43aより下流側を流量センサ48の下流側とする。
シリンダブロック2の、マフラ室34の下方に位置する部位には、シリンダブロック2の上部に開口する貯油室51が形成されている。貯油室51は、リヤハウジング15に形成された排出通路52a、弁・ポート形成体14に形成された排出通路52b、シリンダブロック2に形成された排出通路52cを介して、オイルセパレータ26の第1通過室24aに接続されている。排出通路52aは、第1通過室24aの内周面24c、すなわち第1通過室24aの外周側に開口しており、第1通過室24a内で冷媒から分離された異物や潤滑油は、排出通路52a〜52cを介して貯油室51内に導入される。
マフラ室34と貯油室51とは、ガスケット31によって区画される一方で、ガスケット31に形成された孔である冷媒還流通路31bを介して連通している。貯油室51内に滞留していた冷媒や、異物や潤滑油とともに貯油室51内に流入した冷媒は、冷媒還流通路31bを介して、マフラ室34内に戻される。冷媒還流通路31bは、マフラ室34内における低圧側導入通路43aより下流側に開口しており、貯油室51が、流量センサ48より下流側でマフラ室34に接続された状態となっている。また、貯油室51とクランク室4(図1参照)とは、図示しない戻し通路を介して連通しており、貯油室51内に流入した潤滑油を、クランク室4内に戻すことが可能となっている。さらに、貯油室51内の底部には、潤滑油とともに貯油室51内に導入された異物を捕集するためのフィルタ53が設けられている。
以上のように、圧縮機1において、流量センサ48の上流側には、冷媒と、冷媒に含まれる異物や潤滑油とを分離するためのオイルセパレータ26が設けられる。また、圧縮機1には、冷媒通路28a〜28c、及びガスケット31の連通孔31aが形成されており、異物や潤滑油を取り除かれた冷媒が、吐出フランジ32内の高圧側圧力空間33、マフラ室34、及び流量センサ48に導入される。一方、冷媒から分離された異物や潤滑油を貯油室51内に導入するため、オイルセパレータ26の第1通過室24aと、貯油室51とを連通する排出通路52a〜52cが、流量センサ48に対して分岐して形成される。また、貯油室51と、マフラ室34内における流量センサ48の下流側とが、冷媒還流通路31bを介して連通される。このように、圧縮機1は、オイルセパレータ26で分離された異物や潤滑油が、流量センサ48を迂回して流通するように構成されている。
図1に戻って、リヤハウジング15には、クランク室4内の圧力を制御するための流量制御弁18が設けられている。流量制御弁18は、一方で吐出室17に、他方でクランク室4に接続されており、吐出室17内の冷媒を、クランク室4内に供給することが可能となっている。クランク室4内に供給する冷媒の流量を変更することによって、クランク室4内の圧力が変更され、斜板11の傾斜角度が制御される。また、クランク室4は、図示しない放圧通路を介して吸入室16に接続されており、クランク室4内の冷媒を、吸入室16内に排出することが可能となっている。
次に、この発明の実施の形態1に係る圧縮機1の動作について説明する。
図1に示すように、回転軸5が図示しない駆動源に駆動されて回転すると斜板11も回転し、斜板11が回転することによって、ピストン12がシリンダボア2a内を往復動する。ピストン12の往復動に伴って、外部冷媒回路内の冷媒は、吸入室16からシリンダボア2a内に流入し、ピストン12によって圧縮される。圧縮されて高圧状態となった冷媒は、吐出ポート14aを介して吐出室17内に吐出される。
吐出室17内に吐出された冷媒は、導入通路27を介して分離室24の第1通過室24a内に導入される。ここで、導入通路27は、第1通過室24aの内周面24cに接するように形成されているため(図3参照)、第1通過室24a内に導入された冷媒は、セパレータパイプ25の円筒部25aの周囲を旋回する。円筒部25aの周囲を旋回する冷媒に含まれる異物や潤滑油は、遠心力によって冷媒から分離され、第1通過室24a内の外周側に滞留する。異物や潤滑油を含まない冷媒は、セパレータパイプ25の内周孔25c内を通過して第2通過室24b内に流入する。
また、吐出室17内に吐出された冷媒の一部は、流量制御弁18を介してクランク室4内に導入される。クランク室4内に導入される冷媒の流量は、流量制御弁18の開度を調整することによって制御され、クランク室4内の圧力が変更される。クランク室4内の圧力とシリンダボア2a内の圧力との差圧によって、斜板11の傾斜角度が制御され、圧縮機1の吐出容量が制御される。
第2通過室24b内に流入した冷媒は、冷媒通路28a〜28c、及びガスケット31の連通孔31aを順次介して、吐出フランジ32の高圧側圧力空間33内に流入する。高圧側圧力空間33内に流入した冷媒の大部分は、絞り部32bを通過して、マフラ室34内に流入する。冷媒は、高圧側圧力空間33からマフラ室34に流入する際、絞り部32bを通過することによって減圧され、高圧側圧力空間33内の冷媒とマフラ室34内の冷媒との間に差圧が生じる。マフラ室34内にある低圧状態の冷媒は、吐出フランジ32の吐出開口32cを介して外部冷媒回路に吐出され、外部冷媒回路内を循環する。
高圧側圧力空間33内にある高圧状態の冷媒は、その大部分がマフラ室34内に流入する一方で、一部が高圧側導入通路45を介して流量センサ48の第1圧力室41a内に導入される。また、マフラ室34内にある低圧状態の冷媒の一部は、ばね受け部材43の低圧側導入通路43aを介して、流量センサ48の第2圧力室41b内に導入される。スプール42は、第1圧力室41a内の圧力と、第2圧力室41b内の圧力との差圧に応じて収容室41内を上下方向に移動し、この差圧とコイルばね44のばね力とが均衡する位置に変位する。変位したスプール42に埋め込まれた永久磁石46の位置は、磁気センサ47によって検出され、磁気センサ47の検出値に基いて、圧縮機1内を流通する冷媒の流量が検出される。
以上のように、オイルセパレータ26で異物や潤滑油を取り除かれた冷媒が流通する一方で、分離された異物や潤滑油は、排出通路52a〜52cを介して貯油室51内に導入される。貯油室51内に導入された潤滑油は、図示しない戻し通路を介して吸入室16内に戻される。吸入室16内に戻された潤滑油は圧縮機1の内部に導かれ、圧縮機1の内部を潤滑する。
また、貯油室51内に導入された異物のうち、大きな異物は貯油室51内に沈み、貯油室51の底部に設けられたフィルタ53に捕集される。ここで、冷媒還流通路31bは、マフラ室34と貯油室51とを接続している。したがって、異物や潤滑油が貯油室51内に溜められる一方で、貯油室51内に滞留していた冷媒や、異物や潤滑油とともに貯油室51内に導入された冷媒は、冷媒還流通路31bを介してマフラ室34内に戻される。また、冷媒還流通路31bは、マフラ室34内における流量センサの下流側と、貯油室とを接続している。したがって、貯油室51内にある微小な異物が、冷媒とともにマフラ室34内に流出したとしても、異物が流量センサ48内に侵入することなく、冷媒とともに外部冷媒回路内に吐出される。
このように、冷媒から異物や潤滑油を分離するオイルセパレータ26を、流量センサ48の上流側に設けるとともに、分離された異物や潤滑油が導入される貯油室51をシリンダブロック2に設け、オイルセパレータ26と貯油室51とを、排出通路52a〜52cを介して連通したので、冷媒から分離された異物が、流量センサ48を迂回して貯油室51内に回収される。また、マフラ室34と貯油室51とを、冷媒還流通路31bを介して連通したので、貯油室51内に滞留していた冷媒、または異物とともに貯油室51内に導入された冷媒は、冷媒還流通路31bを介してマフラ室34内に戻される。冷媒還流通路31bは、マフラ室34内の、流量センサ48より下流側に開口しているため、微小な異物が冷媒とともにマフラ室34内に流出した場合においても、異物が流量センサ48内に侵入することがない。また、異物は流量センサ48を迂回するため、フィルタ等を流量センサ48の近傍に設ける必要がなく、異物がフィルタ等に集積するのに伴って流量の検出が不正確になることがない。したがって、差圧式の流量センサ48を備える可変容量型圧縮機1において、流量センサ48内への異物の侵入を防止して、冷媒の流量検出を正確に行なうことができる。
また、貯油室51の底部にフィルタ53を設けたので、貯油室51内に導入されて沈殿する大きな異物が、フィルタ53に捕集される。したがって、異物がマフラ室34内に流出する可能性を低減でき、より確実に流量センサ48内への異物の侵入を防止することができる。
この発明の実施の形態1に係る可変容量型圧縮機の構成を示す断面側面図である。 実施の形態1に係る可変容量型圧縮機の要部を示す部分拡大断面側面図である。 図2のIII−III断面を示す断面正面図である。
符号の説明
1 可変容量型圧縮機、26 オイルセパレータ(異物分離部、吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、27 導入通路(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、28a 冷媒通路(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、28b 冷媒通路(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、28c 冷媒通路(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、31a ガスケットの連通孔(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、31b 冷媒還流通路、32b 絞り部(吐出冷媒通路)33 高圧側圧力空間(吐出冷媒通路、高圧側圧力領域)、34 マフラ室(吐出冷媒通路、低圧側圧力領域)、41 収容室、41a 第1圧力室、41b 第2圧力室、42 スプール、48 流量センサ、51 貯油室(異物回収部)、52a 排出通路(異物排出通路)、52b 排出通路(異物排出通路)、52c 排出通路(異物排出通路)、53 フィルタ。

Claims (2)

  1. 高圧側圧力領域及び低圧側圧力領域が形成される吐出冷媒通路と、
    収容室、及び前記収容室内に摺動可能に設けられるスプールを有する差圧式の流量センサであって、
    前記スプールは、前記収容室内を、前記高圧側圧力領域に接続される第1圧力室と、前記低圧側圧力領域に接続される第2圧力室とに区画するとともに、前記高圧側圧力領域の圧力と前記低圧側圧力領域の圧力との差圧に応じて変位し、
    前記スプールの位置を検出することによって、前記吐出冷媒通路内を流通する冷媒の流量を検出する、差圧式の流量センサと
    を備える可変容量型圧縮機において、
    前記吐出冷媒通路の、前記流量センサの上流側に設けられ、前記冷媒に含まれる異物を、前記冷媒から分離する異物分離部と、
    前記異物分離部で分離された前記異物が導入される異物回収部と
    をさらに備え、
    前記吐出冷媒通路から分岐して、前記異物分離部と前記異物回収部とを連通する異物排出通路、及び
    前記異物回収部と、前記吐出冷媒通路の前記流量センサより下流側とを連通する冷媒還流通路
    が設けられることを特徴とする可変容量型圧縮機。
  2. 前記異物回収部には、前記異物を捕集するフィルタが設けられる請求項1に記載の可変容量型圧縮機。
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