JP4929425B2 - コンプライアンスユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品組み立てロボット等に取り付けて、結合すべきワーク相互間の位置ずれや寸法公差等を吸収する場合などに使用されるコンプライアンスユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、産業用ロボットによる製品の自動組立作業等において、コンプライアンスユニットを使用してワーク相互間の位置的誤差を吸収する場合には、通常、X方向とY方向及びθ方向の3方向の自由度が要求されるケースが多い。しかしながら、ねじの締結作業のような特定の作業においては、θ方向の自由度がない方が良い場合もあり、このような場合には、X、Yの2方向だけに自由度を持ったコンプライアンスユニットが必要になる。
また、この種のコンプライアンスユニットには、産業用ロボットの一部にできるだけコンパクトに取り付けて素早い動きをさせなければならないため、小型化かつ軽量化という絶対的な要求が存在する。
【0003】
一方、特開平11−42586号公報には、X、Y2方向の自由度を持ったコンプライアンスユニットが記載されている。このコンプライアンスユニットは、自動組立機に取り付けるための固定部と、ワークを固定するための可動部とを、井桁状をした連結部を介してX軸方向とY軸方向とに相対的に変移可能なるように連結したものである。即ち、上記連結部の上段位置と下段位置とに、左右両内側面にそれぞれベアリングを備えた溝状のX軸連結部とY軸連結部とを互いに直交する向きに形成し、上段のX軸連結部に上記固定部を移動自在に嵌合させることにより該固定部と連結部とをX軸方向に変移自在なるように連結し、下段のY軸連結部に上記可動部を移動自在に嵌合させることにより該可動部と連結部とをY軸方向に変移自在なるように連結したものである。
【0004】
しかしながら、このコンプライアンスユニットは、連結部と固定部とを連結するX軸連結部と、連結部と可動部とを連結するY軸連結部とを、上下異なる位置に互いに交叉するように設けているため、必然的にコンプライアンスユニットの高さが高くなって大型化し、それだけ重量も重くなってしまうという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の技術的課題は、X、Yの2方向に自由度を有するコンプライアンスユニットにおいて、X軸方向の自由度を付与するためのX方向連結部とY軸方向の自由度を付与するためのY方向連結部とをZ軸方向の同じ位置に配設することにより、該コンプライアンスユニットの小型化かつ軽量化を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明によれば、矩形の結合部を有する中央の第1ボデイと、内側に矩形の空間部を有し、該空間部内に上記第1ボデイの結合部が相対変移のための間隔を保って嵌合している矩形枠状のインナーガイドと、内側に矩形の空間部を有し、該空間部内に上記インナーガイドが相対変移のための間隔を保って嵌合している矩形枠状のアウターガイドとを備えたコンプライアンスユニットであって、上記矩形枠状のインナーガイドの一対の対向枠の内側面に相対する対の第1内側凹溝が形成されると共に、上記インナーガイドの他の一対の対向枠の外側に一対の第1外側凹溝が形成され、上記第1内側凹溝と第1外側凹溝とがインナーガイドの同一平面上に配設され、上記矩形枠状のアウターガイドの一対の対向枠の内側面に上記第1外側凹溝に対向する一対の第2内側凹溝が形成され、記第1ボデイの結合部の一対の外側面に上記第1内側凹溝に対向する一対の第2外側凹溝が形成され、上記インナーガイドの第1外側凹溝とアウターガイドの第2内側凹溝との間にそれぞれ複数のベアリングボールを転動自在に介設することにより、上記インナーガイドとアウターガイドとをX軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するX方向連結部が形成され、上記インナーガイドの第1内側凹溝と第1ボデイの第2外側凹溝との間にそれぞれ複数のベアリングボールを転動自在に介設することにより、上記第1ボデイとインナーガイドとをY軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するY方向連結部が形成され、上記第1外側凹溝と第2内側凹溝との間に介在するベアリングボールと、上記第2外側凹溝と第1内側凹溝との間に介在するベアリングボールとを、互いに同一平面上に配設することにより、上記X方向連結部とY方向連結部とが同一平面上に配置されていることを特徴とするコンプライアンスユニットが提供される。
【0007】
上記構成を有するコンプライアンスユニットは、アウターガイドの内部にインナーガイドを、インナーガイドの内部に第1ボディを順次嵌合し、上記アウターガイドとインナーガイドとの間にX方向連結部を設け、且つインナーガイドと第1ボディとの間にY方向連結部を設けるようにしたので、上記アウターガイドとインナーガイドと第1ボディとを上下方向即ちZ軸方向の同じ位置に配置することができると共に、上記X方向連結部とY方向連結部とを同一平面上に設置することができ、この結果、上記各部材及び連結部をZ軸方向の異なる位置に設置した公知のものに比べ、コンプライアンスユニットを薄型にしてその小型化かつ軽量化を図ることができる。
【0008】
本発明の好ましい具体的な実施態様によれば、矩形枠状をした上記インナーガイドが、アウターガイドの空間部内に該空間部からZ軸方向両側に突出しないように収容されると共に、このインナーガイドの空間部内に上記第1ボディの結合部が、該空間部からZ軸方向一側には突出しないように収容されている。
【0009】
本発明においては、上記コンプライアンスユニットに、相対的に変移した上記第1ボディとアウターガイドとを原点位置に復帰させるための復帰機構を設けることができる。
【0010】
上記復帰機構は、上記アウターガイドに固定された第2ボディのボール孔内に該ボール孔の軸線方向に変移自在なるように嵌合する一つの復帰用ボールと、上記第1ボディに設けられてこの復帰用ボールに当接する円錐状のボール受けと、上記復帰用ボールを該ボール受け側に向けて押圧する押圧手段とを含むように構成される。
【0011】
本発明の一つの具体例によれば、上記押圧手段が、上記復帰用ボールに当接する押圧子と、該押圧子を復帰用ボール側に向けて弾発する板ばねとを含み、該板ばねは、上記第2ボディに形成されたばね室内において外側端が該第2ボディに固定され、内側端に上記押圧子が取り付けられている。
【0012】
本発明の他の具体例によれば、上記押圧手段が、上記第2ボディの内部のピストン室内に摺動自在に収容されて先端が上記復帰用ボールに当接するピストンと、該ピストンの後端面と第2ボディとの間に配設されて該ピストンを上記復帰用ボール側に向けて弾発するばね手段とを有している。
【0013】
本発明において好ましくは、上記押圧手段が更に、上記ピストンの後端面に形成された圧力室と、該圧力室に圧力エアを供給するためのポートとを有していることである。
【0014】
本発明の更に他の具体例によれば、上記押圧手段が、上記第2ボディのダイヤフラム室内に変移自在なるように収容されたダイヤフラムと、該ダイヤフラムに取り付けられて上記復帰用ボールに当接する押圧子と、上記ダイヤフラムの背面側に形成された圧力室と、該圧力室に圧力エアを供給するためのポートとを有している。
【0015】
本発明において好ましくは、上記復帰機構が、上記第1ボディとアウターガイドとを原点位置にロックするためのロック機構を兼ねていることである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明に係るコンプライアンスユニットの第1実施例を示している。このコンプライアンスユニット1Aは、ロボットアーム2に取り付けるためのアウターガイド4と、エアチャックのようなワークチャック手段3を取り付けるための第1ボディ6とを、インナーガイド5を介してX軸方向とY軸方向の2方向にだけ自由度を持つように結合したものである。
【0017】
更に詳細に説明すると、上記アウターガイド4は、全体的に高さが均一な矩形枠状をしていて、その内部に矩形の空間部4aを有し、この空間部4a内に、全体的に均一高さの矩形枠状をした上記インナーガイド5が、周囲に相対的に変移可能な間隔を保った状態で、上記空間部4aから上下方向即ちZ軸方向に突出しないように嵌合している。また、上記インナーガイド5の内部には、矩形の空間部5aが形成され、この空間部5a内に、上記第1ボディ6の矩形の結合部6aが、周囲に相対変移のための間隔を保った状態で、上記空間部5aからZ軸方向上方には突出しないように嵌合している。そして、上記アウターガイド4とインナーガイド5との間に、それらをX軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するX方向連結部8が形成され、インナーガイド5と第1ボディ6との間に、それらをY軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するY方向連結部9が形成されている。
【0018】
上記X方向連結部8は、アウターガイド4の相対する位置にある一対の内側面4b,4bと、インナーガイド5の相対する位置にある一対の外側面5b,5bとの間にそれぞれ、複数のベアリングボール11を転動自在に介設することにより形成されたもので、これらのベアリングボール11によって上記アウターガイド4とインナーガイド5とが、X軸方向へ相対的に変移自在となっている。上記ベアリングボール11は、上記アウターガイド4の内側面4bとインナーガイド5の外側面5bとの相対する位置に切られた凹溝12a,12b内に嵌合し、アウターガイド4に設けたストッパ13によって上記凹溝12a,12bからの脱落が防止されている。
【0019】
一方、上記Y方向連結部9は、上記インナーガイド5の相対する一対の内側面5c,5cと、第1ボディ6の結合部6aの相対する一対の外側面6c,6cとの間にそれぞれ、複数のベアリングボール14を転動自在に介設することにより形成されたもので、これらのベアリングボール14によって上記インナーガイド5と第1ボディ6とがY軸方向へ相対的に変移自在となっている。上記ベアリングボール14は、上記インナーガイド5の内側面5cと第1ボディ6の外側面6cとの相対する位置に切られた凹溝15a,15b内に嵌合し、インナーガイド5に設けたストッパ16によって上記凹溝15a,15bからの脱落が防止されている。
【0020】
上記X方向連結部8のベアリングボール11と、Y方向連結部9のベアリングボール14とは、何れも金属等の硬質素材からなるもので、互いに同じ大きさに形成され、相互に同一平面上に位置するように配設されている。
【0021】
上記構成を有するコンプライアンスユニット1Aは、図1に示すように、チャック手段3で保持したワークW1を相手方のワークW2に押し付けて嵌め込む場合などに使用される。このとき、両ワークW1,W2間にX−Y方向の軸ずれがある場合には、ワークW1から受ける作用力により第1ボディ6が、X方向連結部8とY方向連結部9とにガイドされてアウターガイド4に対してX−Y方向に相対的に変移することにより、両ワークW1,W2の軸ずれが自動的に吸収、解消され、嵌め込み作業が完了する。
【0022】
ここで、上記コンプライアンスユニット1Aは、上述したように、アウターガイド4の内部にインナーガイド5を、インナーガイド5の内部に第1ボディ6を順次嵌合し、上記アウターガイド4とインナーガイド5との間にX方向連結部8を設け、且つインナーガイド5と第1ボディ6との間にY方向連結部9を設けているので、上記アウターガイド4とインナーガイド5と第1ボディ6とを、上下方向即ちZ軸方向の同じ位置に配置することができると共に、上記X方向連結部8とY方向連結部9とを同一平面上に設置することができ、この結果、上記各部材4,5,6及び連結部8,9を公知例のようにZ軸方向の異なる位置に設置する場合に比べ、コンプライアンスユニットを薄型にしてその小型化かつ軽量化を図ることができる。
【0023】
なお、図示の例では、上記アウターガイド4が矩形の枠状をしていて、これにロボットアーム2を直接取り付けるようにしているが、このアウターガイド4の上面には、ロボットアーム2に取り付けるための取付部が、上記インナーガイド5及び第1ボディ6を覆うように設けられていても良い。また、第1ボディ6についても同様に、チャック手段を取り付けるための取付部が、アウターガイド4から下方に突出するように形成されていても構わない。
【0024】
図4は本発明の第2実施例を示すもので、この第2実施例のコンプライアンスユニット1Bが上記第1実施例のコンプライアンスユニット1Aと相違している点は、相対的に変移したアウターガイド4と第1ボディ6とを原点位置に復帰させるための復帰機構20を備えているところである。この点について以下に説明する。
【0025】
即ち、上記コンプライアンスユニット1Bは、上記アウターガイド4に固定された第2ボディ21を有している。この第2ボディ21は、中央部に円形のばね室22を有する矩形の第1部材21aと、この第1部材21aの下部に固定されて上記ばね室22の底部を覆う第2部材21bとからなっていて、該第2部材21bの中央部に円形のボール孔23が設けられている。そしてこのボール孔23内には、金属等の硬質素材からなる一つの復帰用ボール24が、第2部材21bに係止した状態で該ボール孔23の軸線方向に変移自在なるように嵌合し、その球面の一部が第2部材21bの両面に突出している。また、該復帰用ボール24の一側には円錐状のボール受け26が設けられ、他側には、復帰用ボール24をこのボール受け26側に向けて押圧するための押圧手段27が配設され、これらの復帰用ボール24とボール受け26と押圧手段27とによって上記復帰機構20が構成されている。
【0026】
上記ボール受け26は、上記第1ボディ6の上面中央部に形成された窪み内に嵌め付けられていて、上面に上記復帰用ボール24が当接する円錐状の受け面26aを有している。
【0027】
一方、上記押圧手段27は、上記復帰用ボール24に当接する円板形の押圧子30と、該押圧子30を復帰用ボール24側に向けて常時弾発する板ばね31とからなっていて、該板ばね31は、上記ばね室22内において外側端が第1部材21aと第2部材21bとの間に挟持されることにより固定され、内側端に上記押圧子30が取り付けられている。この押圧子30は、その中央に円錐状の窪み30aを有していて、この窪み30aの位置で上記ボール24と安定的に当接できるようになっている。
【0028】
上記板ばね31の形状は、押圧子30を復帰用ボール24側に向けて必要な力で弾発できるものであればどのようなものであっても良いが、好ましくは図5及び図6に示すような形状とすることである。図5に示す板ばね31Aは、ばね室22の外周部において第2ボディ21側から該ばね室22の中心に向けて放射状に延びる複数の第1梁部32aと、隣接する第1梁部32a,32aの間の位置において押圧子30側からばね室22の外側に向けて放射状に延びる複数の第2梁部33aとを、波形に連なる連結部34aによって相互に連結したもので、このような形状とすることによって該板ばね31Aを、Z軸方向に撓み易くしている。また、図6に示す板ばね31Bは、第2ボディ21側からばね室22内を円周方向に延びる複数の第1梁部32bと、各第1梁部32bと相対する位置において押圧子30側から同様に円周方向に延びる複数の第2梁部33bとを、これらの第1梁部32bと第2梁部33bとが折り返した形に連なるように連結部34bで相互に連結したもので、このような形状とすることによっても該板ばね31BがZ軸方向に撓み易くなる。
【0029】
第2実施例の上記以外の構成は実質的に第1実施例と同じであるため、主要な同一構成部分に第1実施例と同じ符号を付してその説明は省略する。
【0030】
上記第2実施例のコンプライアンスユニット1Bにおいて、ワークW1,W2間の軸ずれを吸収するために上記アウターガイド4と第1ボディ6とがX−Y方向に相対的に変移すると、上記復帰用ボール24が、上記第1ボディ6と一緒に変移するボール受け26の受け面26aの傾斜に沿って該受け面26aの中心から外れた位置まで押し上げられるため、押圧子30を介して板ばね31はZ軸方向に弾性変形し、復元力が蓄えられる。そして、ワークの嵌め込み作業が終わると、上記復帰用ボール24が板ばね31の弾発力により押圧子30を介して上記ボール受け26に強く押し付けられているため、該ボール受け26及び第1ボディ6は、円錐状の受け面26aの中心にボール24が位置するようにアウターガイド4に対して相対的に変移し、それによって上記第1ボディ6とアウターガイド4とが原点位置に復帰する。もちろん、インナーガイド5も同時に原点位置に復帰する。
なお、この第2実施例においては、上記第2ボディ21をロボットアームに取り付けることができる。
【0031】
図7は本発明の第3実施例を示すもので、この第3実施例のコンプライアンスユニット1Cが上記第2実施例のコンプライアンスユニット1Bと相違している点は、上記復帰機構20の押圧手段27が、上記板ばね31と押圧子30の代わりに、ピストン37とこのピストン37を復帰用ボール24側に向けて弾発するコイルばね38とで構成されているところである。この点について以下に説明する。
【0032】
即ち、アウターガイド4に固定された第2ボディ21には、第1部材21aの中央部にピストン室39が形成されると共に、このピストン室39の底部を覆うように上記第2部材21bが取り付けられ、この第2部材21bのボール孔23内に上記復帰用ボール24が設けられている。
【0033】
そして、上記ピストン室39内には、直径よりも軸線方向長さが短い扁平形の上記ピストン37が摺動自在に収容され、このピストン37が、その先端に形成された円錐状の窪み37aの位置で上記復帰用ボール24に当接し、該ピストン37の後端面と第2ボディ21との間に上記ばね38が、該ピストン37を上記復帰用ボール24側に向けて常時弾発するように設けられている。また、上記ピストン37の後端面には圧力室40が形成され、該圧力室40に圧力エアを供給するためのポート41が、第1部材21aの側面に開口するように設けられている。
【0034】
上記第3実施例のコンプライアンスユニット1Cにおいて、ワークW1,W2間の軸ずれを吸収する際には、通常は上記圧力室40に圧力エアが供給されることなく、ばね38の弾発力だけがピストン37に作用している状態にある。この状態で上記第1ボディ6とアウターガイド4とがX−Y方向に相対的に変移して軸ずれが吸収されると、上記第2実施例の場合と同様に、復帰用ボール24はボール受け26の受け面26aの傾斜に沿って該受け面26aの中心から外れた位置まで押し上げられ、それに伴ってピストン37もばね38を圧縮しながら押し上げられる。
【0035】
そして、ワークの組み付け作業が終了すると、上記復帰用ボール24がばね38の弾発力によりピストン37を介して上記ボール受け26に強く押し付けられているため、該ボール受け26及び第1ボディ6は、円錐状の受け面26aの中心にボール38が位置するようにアウターガイド4に対して相対的に変移し、それによって上記第1ボディ6とアウターガイド4とが原点位置に復帰する。
【0036】
ここで、上記ばね38による原点復帰力が不十分な場合には、上記ポート4112から圧力室40内に適切な大きさに圧力調整されたエアを供給してピストン37を加圧することにより、上記原点復帰力を調整することができる。従ってこの場合には、圧力エアも復帰機構20の一部を構成することになる。
【0037】
一方、上記コンプライアンス機構の不使用時、例えばワークW1の搬送時などには、上記ポート41から圧力室40内に圧力エアを供給してピストン37を加圧し、復帰用ボール24をボール受け26に強く押し付けた状態にすることにより、第1ボディ6とアウターガイド4とを相対的に変移しないようにロックすることができる。従ってこの第3実施例においては、上記復帰機構20が、上記第1ボディ6とアウターガイド4とをロックするためのロック機構をも兼ねるものである。
【0038】
図8は本発明の第4実施例を示すもので、この第4実施例のコンプライアンスユニット1Dが上記第3実施例のコンプライアンスユニット1Cと相違している点は、上記復帰機構20の押圧手段27として、上記ピストン37の代わりにダイヤフラム43を用いているところである。この点について以下に説明する。
【0039】
即ち、アウターガイド4に固定された第2ボディ21には、第1部材21aの中央部にダイヤフラム室44が形成されると共に、このダイヤフラム室44の底部を覆うように上記第2部材21bが取り付けられ、この第2部材21bのボール孔23内に復帰用ボール24が設けられている。そして、上記ダイヤフラム室44の内部には、上記ダイヤフラム43が外周部を第1部材21aと第2部材21bとの間に挟持された状態で収容され、このダイヤフラム43の中央部に上記復帰用ボール24に当接する押圧子45が取り付けられている。また、上記ダイヤフラム43の背面には圧力室40が形成され、該圧力室40に圧力エアを供給するためのポート41が、第1部材21aの側面に開口するように設けられている。
【0040】
上記押圧子45は、大径部と小径部とを有する円形の基材46と、この基材46の前面中央部に嵌め付けられて上記復帰用ボール24に当接する当接部材47と、上記圧力室40内において基材46の後端部に取り付けられた皿状部材48とからなっていて、上記当接部材47の前面中央部には、上記ボール24が嵌合状態で当接する窪み47aが形成されている。また、上記皿状部材48は、上記基材46との間にダイヤフラム43の内周端を挟持して固定すると共に、圧力室40の室端壁に当接することによってダイヤフラム43の過度の変形を規制する機能を持つものである。
【0041】
上記第4実施例のコンプライアンスユニット1Dにおいては、上記ポート41から圧力室40内に圧力エアを供給してダイヤフラム43を復帰用ボール24側に向けて変移させ、押圧子45で該復帰用ボール24を押圧することにより、相対的に変移した位置にある上記第1ボディ6とアウターガイド4とを原点位置に復帰させることができる。また、組立作業中におけるワークW1の搬送時などには、同様にポート41から圧力室40内に圧力エアを供給し、ダイヤフラム43で復帰用ボール24をボール受け26に強く押し付けた状態にすることにより、第1ボディ6とアウターガイド4とを相対的に変移しないようにロックすることができる。従ってこの第4実施例においては、上記復帰機構20が、上記第1ボディ6とアウターガイド4とをロックするためのロック機構をも兼ねるものである。
【0042】
なお、上記各実施例では、アウターガイド4又は第2ボディ21をロボットアーム2に取り付け、第1ボディ6にワークチャック手段3を取り付けるようにしているが、それとは逆に、第1ボディ6をロボットアーム2に取り付け、アウターガイド4又は第2ボディ21にワークチャック手段3を取り付けても良い。
【0043】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、X、Yの2方向に自由度を有するコンプライアンスユニットにおいて、X軸方向の自由度を付与するためのX方向連結部とY軸方向の自由度を付与するためのY方向連結部とをZ軸方向の同じ位置に配設することにより、該コンプライアンスユニットを薄型化してその小型化と軽量化とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンプライアンスユニットの第1実施例を示す側面図である。
【図2】図1におけるII−II線での縦断面図である。
【図3】図2における III−Z−III 線での縦断面図である。
【図4】本発明に係るコンプライアンスユニットの第2実施例を示す、図2と同様の位置での断面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】図4における板ばねの他例を示す平面図である。
【図7】本発明に係るコンプライアンスユニットの第3実施例を示す、図4と同様位置での断面図である。
【図8】本発明に係るコンプライアンスユニットの第4実施例を示す、図4と同様位置での断面図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D コンプライアンスユニット
4 アウターガイド
4a 空間部
4b 内側面
5 インナーガイド
5a 空間部
5b 外側面
5c 内側面
6 第1ボディ
6a 結合部
6c 外側面
8 X方向連結部
9 Y方向連結部
11,14 ベアリングボール
20 復帰機構
21 第2ボディ
22 ばね室
23 ボール孔
24 復帰用ボール
26 ボール受け
27 押圧手段
30,45 押圧子
31,31A,31B 板ばね
37 ピストン
38 ばね
39 ピストン室
40 圧力室
41 ポート
43 ダイヤフラム
44 ダイヤフラム室

Claims (9)

  1. 矩形の結合部を有する中央の第1ボデイと、内側に矩形の空間部を有し、該空間部内に上記第1ボデイの結合部が相対変移のための間隔を保って嵌合している矩形枠状のインナーガイドと、内側に矩形の空間部を有し、該空間部内に上記インナーガイドが相対変移のための間隔を保って嵌合している矩形枠状のアウターガイドとを備えたコンプライアンスユニットであって、
    上記矩形枠状のインナーガイドの一対の対向枠の内側面に相対する対の第1内側凹溝が形成されると共に、上記インナーガイドの他の一対の対向枠の外側に一対の第1外側凹溝が形成され、上記第1内側凹溝と第1外側凹溝とがインナーガイドの同一平面上に配設され、
    上記矩形枠状のアウターガイドの一対の対向枠の内側面に上記第1外側凹溝に対向する一対の第2内側凹溝が形成され、
    記第1ボデイの結合部の一対の外側面に上記第1内側凹溝に対向する一対の第2外側凹溝が形成され、
    上記インナーガイドの第1外側凹溝とアウターガイドの第2内側凹溝との間にそれぞれ複数のベアリングボールを転動自在に介設することにより、上記インナーガイドとアウターガイドとをX軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するX方向連結部が形成され、
    上記インナーガイドの第1内側凹溝と第1ボデイの第2外側凹溝との間にそれぞれ複数のベアリングボールを転動自在に介設することにより、上記第1ボデイとインナーガイドとをY軸方向へ相対的に変移自在なるように連結するY方向連結部が形成され、
    上記第1外側凹溝と第2内側凹溝との間に介在するベアリングボールと、上記第2外側凹溝と第1内側凹溝との間に介在するベアリングボールとを、互いに同一平面上に配設することにより、上記X方向連結部とY方向連結部とが同一平面上に配置されている、
    ことを特徴とするコンプライアンスユニット。
  2. 請求項1に記載のコンプライアンスユニットにおいて、矩形枠状をした上記インナーガイドが、アウターガイドの空間部内に該空間部からZ軸方向両側に突出しないように収容されると共に、このインナーガイドの空間部内に上記第1ボディの結合部が、該空間部からZ軸方向一側には突出しないように収容されていることを特徴とするもの。
  3. 請求項1又は2に記載のコンプライアンスユニットにおいて、該コンプライアンスユニットが、相対的に変移した上記第1ボディとアウターガイドとを原点位置に復帰させるための復帰機構を含むことを特徴とするもの。
  4. 請求項3に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記復帰機構が、上記アウターガイドに固定された第2ボディのボール孔内に該ボール孔の軸線方向に変移自在なるように嵌合する一つの復帰用ボールと、上記第1ボディに設けられてこの復帰用ボールに当接する円錐状のボール受けと、上記復帰用ボールを該ボール受け側に向けて押圧する押圧手段とを含むことを特徴とするもの。
  5. 請求項4に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記押圧手段が、上記復帰用ボールに当接する押圧子と、該押圧子を復帰用ボール側に向けて弾発する板ばねとを含んでいて、該板ばねは、上記第2ボディに形成されたばね室内において外側端が該第2ボディに固定され、内側端に上記押圧子が取り付けられていることを特徴とするもの。
  6. 請求項4に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記押圧手段が、上記第2ボディの内部のピストン室内に摺動自在に収容されて先端が上記復帰用ボールに当接するピストンと、該ピストンの後端面と第2ボディとの間に配設されて該ピストンを上記復帰用ボール側に向けて弾発するばね手段とを有していることを特徴とするもの。
  7. 請求項6に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記押圧手段が更に、上記ピストンの後端面に形成された圧力室と、該圧力室に圧力エアを供給するためのポートとを有することを特徴とするもの。
  8. 請求項4に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記押圧手段が、上記第2ボディのダイヤフラム室内に変移自在に収容されたダイヤフラムと、該ダイヤフラムに取り付けられて上記復帰用ボールに当接する押圧子と、上記ダイヤフラムの背面側に形成された圧力室と、該圧力室に圧力エアを供給するためのポートとを有することを特徴とするもの。
  9. 請求項7又は8に記載のコンプライアンスユニットにおいて、上記復帰機構が、上記第1ボディとアウターガイドとを原点位置にロックするためのロック機構を兼ねていることを特徴とするもの。
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