以下、本発明の一実施形態を、図1〜図15を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る受信装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。この受信装置100は、地上デジタル放送において同時放送が行われているL放送(第2放送)とH放送(第1放送)とを受信するデジタル放送受信装置であるものとする。また、この受信装置100は、車両CR(図2参照)に搭載される装置であるものとする。
この図1に示されるように、受信装置100は、アンテナ110と、チューナユニット120とを備えている。また、受信装置100は、音出力ユニット130C〜130SWと、表示ユニット140と、操作入力ユニット150とを備えている。さらに、受信装置100は、再生処理ユニット160と、評価手段としての制御ユニット190とを備えている。
上記のアンテナ110は、放送波を受信する。このアンテナ110による受信結果は、受信信号RFSとして、チューナユニット120へ向けて出力される。
上記のチューナユニット120は、制御ユニット190から供給されたデジタル形式の選局指令CSLに従って、アンテナ110で受信した受信信号RFSから選局すべき放送チャンネルの信号を抽出し、中間周波数帯の信号に変換する。かかる機能を有するチューナユニット120は、アンテナ入力フィルタ、高周波増幅器、バンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)、ミキサ(混合器)、中間周波数フィルタ(以下、「IFフィルタ」とも呼ぶ)、局部発振回路等(いずれも不図示)を備えて構成されている。
このチューナユニット120では、選択受信信号が、アンテナ入力フィルタを通過することにより、低周波成分が除去された後、高周波増幅器により増幅される。こうして高周波増幅器により増幅された信号は、RFフィルタにより、特定の高周波数範囲の信号が抽出された後、ミキサにおいて、制御ユニット190からの選局指令CSLに従って局部発振回路により生成された希望局に対応する周波数を有する局部発振信号と混合される。ミキサによる混合結果からIFフィルタにより予め定められた中間周波数帯の信号が選択される。この選択結果が、アナログデジタル変換された後、選局信号SCHとして、再生処理ユニット160へ向けて出力される。
上記の音出力ユニット130C〜130SWは、本実施形態では、130C,130L,130R,130SL,130SR,130SWからなる。ここで、音出力ユニット130Cはセンタスピーカ131Cを有している。また、音出力ユニット130Lはレフトスピーカ131Lを有し、音出力ユニット130Rはライトスピーカ131Rを有している。また、音出力ユニット130SLはサラウンドレフトスピーカ131SLを有し、音出力ユニット130SRはサラウンドライトスピーカ131SRを有している。また、音出力ユニット130SWはサブウーハスピーカ131SWを有している。
音出力ユニット130C〜130SWのそれぞれは、上述したスピーカ131C〜131SWの他に、再生処理ユニット160から受信した出力音声データADTC〜ADTSWをアナログ信号に変換するDA変換器(Digital to Analog Converter)と、当該DA変換器から出力されたアナログ信号を増幅する増幅器とを備えて構成されている。これらの音出力ユニット130C〜130SWにより、放送音声が再生される。
本実施形態では、図2に示されるように、音出力ユニット130Cのセンタスピーカ131Cは、車両CRの車内空間である音場空間ASPの前方中央部のダッシュボード内に配置される。このセンタスピーカ131Cは、後方を向くように配設されている。
音出力ユニット130Lのレフトスピーカ131Lは、助手席側の前方ドア筐体内に配置される。このレフトスピーカ131Lは、助手席側を向くように配設されている。音出力ユニット130Rのライトスピーカ131Rは、運転席側の前方ドア筐体内に配置される。このライトスピーカ131Rは、運転席側を向くように配設されている。
音出力ユニット130SLのサラウンドレフトスピーカ131SLは、助手席側後部の筐体内に配置される。このサラウンドレフトスピーカ131SLは、助手席側の後部座席を向くように配設されている。音出力ユニット130SRのサラウンドライトスピーカ131SRは、運転席側後部の筐体内に配置される。このサラウンドライトスピーカ131SRは、運転席側の後部座席を向くように配設されている。
音出力ユニット130SWのサブウーハスピーカ131SWは、音場空間ASPの後部に配置される。このサブウーハスピーカ131SWは、車両の前方に向けて配設されている。
図1に戻り、上記の表示ユニット140は、例えば、(i)液晶パネル、有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)等の表示デバイスと、(ii)再生処理ユニット160から受信した出力映像データVDTに従って、当該表示デバイスに画像を表示させる表示制御回路とを備えている。この表示ユニット140により、放送映像が再生される。
上記の操作入力ユニット150は、受信装置100の本体部に設けられたキー部、及び/又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット140に設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。この操作入力ユニット150への操作入力結果は、操作入力データIPDとして制御ユニット190へ向けて送られる。
上記の再生処理ユニット160は、チューナユニット120からの選局信号SCHの再生処理を行う。かかる機能を有する再生処理ユニット160は、図3に示されるように、データ分配ユニット210と、出力音声生成ユニット220と、映像選択ユニット230とを備えている。
上記のデータ分配ユニット210は、選局信号SCHの復調処理、L放送関連データ及びH放送関連データの分離処理、及び、分離されたデータのデコード処理を行う。このデータ分配ユニット210は、図4に示されるように、復調部211と、Lパケット処理部212と、Hパケット処理部213とを備えている。また、データ分配ユニット210は、Lデコード部214と、Hデコード部215とを備えている。
上記の復調部211は、選局信号SCHの復調処理を行う。より具体的には、復調部211は、地上デジタル放送で採用されているOFDM変調に対応して、セグメントごとにOFDM復調を行う。かかるセグメントごとのOFDM復調の結果のうち、L放送に対応する1セグメントの復調結果は、L放送パケットデータLPKとして、Lパケット処理部212へ向けて出力される。また、セグメントごとのOFDM復調の結果のうち、L放送に対応する1セグメントを除いた12セグメントの復調結果は、H放送パケットデータHPKとして、Hパケット処理部213へ向けて出力される。
また、復調部211は、H放送に関連するデータのビットエラー率を検出する。検出されたビットエラー率は、H放送ビットエラー率HBRとして、制御ユニット190へ向けて出力される。
上記のLパケット処理部212は、復調部211からのL放送パケットデータLPKを解析して、L放送の音声及び映像のデータLAVを抽出する。こうして抽出されたデータLAVは、Lデコード部214へ向けて出力される。
上記のHパケット処理部213は、復調部211からのH放送パケットデータHPKを解析して、H放送の音声及び映像のデータHAVを抽出する。こうして抽出されたデータHAVは、Hデコード部215へ向けて出力される。
上記のLデコード部214は、データLAVをデコードして、L放送の音声データDLA及び映像データDLVを生成する。このLデコード部214では、地上デジタル放送におけるL放送(1セグ放送)に採用されているH.264/AVC方式に従って、デコード処理を行っている。こうして生成された音声データDLAは、出力音声生成ユニット220へ向けて出力される。また、映像データDLVは、映像選択ユニット230へ向けて出力される。
なお、本実施形態では、音声データDLAは、2チャンネルステレオ方式の音声コンテンツデータとする。かかる2チャンネルステレオ方式では、音声チャンネルとして、レフトチャンネル(以下、「Lチャンネル」とも記す)と、ライトチャンネル(以下、「Rチャンネル」とも記す)が用意されている。
上記のHデコード部215は、データHAVをデコードして、H放送の音声データDHA及び映像データDHVを生成する。このHデコード部215では、地上デジタル放送におけるH放送(12セグ放送)に採用されているMPEG2方式に従って、デコード処理を行っている。こうして生成された音声データDHAは、出力音声生成ユニット220へ向けて出力される。また、生成された映像データDHVは、映像選択ユニット230へ向けて出力される。
なお、本実施形態では、音声データDHAは、5.1チャンネルサラウンド方式の音声コンテンツデータとする。かかる5.1チャンネルサラウンド方式では、音声チャンネルとして、センタチャンネル(以下、「Cチャンネル」とも記す)、レフトチャンネル、ライトチャンネル、サラウンドレフトチャンネル(以下、「SLチャンネル」とも記す)、サラウンドライトチャンネル(以下、「SRチャンネル」とも記す)、低域効果音チャンネル(以下、「LFE(Low Frequency Effect)チャンネル」とも記す)が用意されている。
図3に戻り、上記の出力音声生成ユニット220は、データ分配ユニット210からの音声データDLA,DHAを受け、出力音声データADTC〜ADTSWを生成する。この出力音声生成ユニット220は、図5に示されるように、音声信号分離ユニット221と、切替手段としての音声選択ユニット222と、生成手段としての音声信号混合ユニット223とを備えている。
上記の音声信号分離ユニット221は、データ分配ユニット210からの音声データDLA,DHAを受ける。そして、音声信号分離ユニット221は、制御ユニット190からのチャンネル分離指令CSCに従って、音声データDLAを、2チャンネルステレオ方式におけるL,Rチャンネルに対応する2個の音声チャンネルデータSLTL,SLTRに分離する。引き続き、音声信号分離ユニット221は、音声チャンネルデータSLTLと同一態様の音声チャンネルデータSLTSLを生成し、音声チャンネルデータSLTRと同一態様の音声チャンネルデータSLTSRを生成するとともに、ゼロレベル信号のデータSLTC,SLTLFEを生成する。なお、以下の説明においては、ゼロレベル信号のデータを含むSLTC〜SLTLFEを音声チャンネルデータと呼ぶ。こうして分離・生成された音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFEは、音声選択ユニット222へ向けて送られる。
また、音声信号分離ユニット221は、制御ユニット190からのチャンネル分離指令CSCに従って、音声データDHAを、5.1チャンネルサラウンド方式におけるC〜LFEチャンネルに対応する6個の音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEに分離する。こうして分離された音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEは、音声選択ユニット222へ向けて送られる。
上記の音声選択ユニット222は、音声信号分離ユニット221から音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFEと、音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEとを受ける。そして、音声選択ユニット222は、制御ユニット190からの選択指令SLSに従って、音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFE及び音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEのいずれかを選択する。こうして選択された音声チャンネルデータは、選択音声データPBTC〜PBTLFEとして音声信号混合ユニット223へ向けて送られる。
上記の音声信号混合ユニット223は、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTC〜PBTLFEを受け、後述する音声信号の振り分け処理を行い、出力音声データADTC〜ADTLFEを生成する。この音声信号混合ユニット223は、図6に示されるように、Cチャンネル混合部(MXC)223Cと、Lチャンネル混合部(MXL)223Lと、SLチャンネル混合部(MXSL)223SLとを備えている。また、音声信号混合ユニット223は、Rチャンネル混合部(MXR)223Rと、SRチャンネル混合部(MXSR)223SRと、LFEチャンネル混合部(MXLFE)223LFEとを備えている。
上記のMXC223Cは、図7に示されるように、可変減衰部311を備えて構成されている。可変減衰部311は、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTCを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSCを受ける。そして、可変減衰部311は、個別減衰制御信号MXSCにより指定された係数を選択音声データPBTCに乗じる。可変減衰部311は、この乗算結果を、出力音声データADTCとして音出力ユニット130Cへ向けて出力する。
上記のMXL223Lは、図8に示されるように、可変減衰部321L,321SL,321Cと、加算部322とを備えて構成されている。
可変減衰部321j(j=L,SL)のそれぞれは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTjを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSL,jを受ける。そして、可変減衰部321jは、個別減衰制御信号MXSL,jにより指定された係数を選択音声データPBTjに乗じる。可変減衰部321jは、この乗算結果を加算部322へ向けて出力する。
可変減衰部321Cは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTCを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSL,Cを受ける。そして、可変減衰部321Cは、個別減衰制御信号MXSL,Cにより指定された係数を選択音声データPBTCに乗じる。可変減衰部321Cは、この乗算結果を、加算部322へ向けて出力する。
加算部322は、可変減衰部321L,321SL,321Cからの乗算結果を受け、これらの乗算結果を加算する。加算部322は、この加算結果を、出力音声データADTLとして音出力ユニット130Lへ向けて出力する。
上記のMXSL223SLは、図9に示されるように、可変減衰部331SL,331Lと、加算部332とを備えて構成されている。
可変減衰部331j(j=L,SL)のそれぞれは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTjを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSSL,jを受ける。そして、可変減衰部331jは、個別減衰制御信号MXSSL,jにより指定された係数を選択音声データPBTjに乗じる。可変減衰部331jは、この乗算結果を加算部332へ向けて出力する。
加算部332は、可変減衰部331L,331SLからの乗算結果を受け、これらの乗算結果を加算する。加算部332は、この加算結果を、出力音声データADTSLとして音出力ユニット130SLへ向けて出力する。
上記のMXR223Rは、図10に示されるように、可変減衰部341R,341SR,341Cと、加算部342とを備えて構成されている。
可変減衰部341k(k=R,SR)のそれぞれは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTkを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSR,kを受ける。そして、可変減衰部341kは、個別減衰制御信号MXSR,kにより指定された係数を選択音声データPBTkに乗じる。可変減衰部341kは、この乗算結果を加算部342へ向けて出力する。
可変減衰部341Cは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTCを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSR,Cを受ける。そして、可変減衰部341Cは、個別減衰制御信号MXSR,Cにより指定された係数を選択音声データPBTCに乗じる。可変減衰部341Cは、この乗算結果を、加算部342へ向けて出力する。
加算部342は、可変減衰部341R,341SR,341Cからの乗算結果を受け、これらの乗算結果を加算する。加算部342は、この加算結果を、出力音声データADTRとして音出力ユニット130Rへ向けて出力する。
上記のMXSR223SRは、図11に示されるように、可変減衰部351SR,351Rと、加算部352とを備えて構成されている。
可変減衰部351k(k=R,SR)のそれぞれは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTkを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSSR,kを受ける。そして、可変減衰部351kは、個別減衰制御信号MXSSR,kにより指定された係数を選択音声データPBTkに乗じる。可変減衰部351kは、この乗算結果を加算部352へ向けて出力する。
加算部352は、可変減衰部351R,351SRからの乗算結果を受け、これらの乗算結果を加算する。加算部352は、この加算結果を、出力音声データADTSRとして音出力ユニット130SRへ向けて出力する。
上記のMXLFE223LFEは、図12に示されるように、ローパスフィルタ(LPF)361C〜361SRと、可変減衰部362C〜362LFEと、加算部363とを備えて構成されている。
LPF361C〜361SRのそれぞれは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTC〜PBTSRを受ける。そして、LPF361C〜361SRは、所定周波数よりも低い周波数成分を選択的に通過させる。LPF361C〜361SRから出力された音声データは、可変減衰部362C〜362SRへ向けて出力される。なお、この所定周波数は、サブウーハスピーカ131SWから出力させるべき音声の上限周波数となるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
可変減衰部362C〜362SRのそれぞれは、LPF361C〜361SRからの音声データを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSLFE,C〜MXSLFE,SRを受ける。そして、可変減衰部362C〜362SRは、個別減衰制御信号MXSLFE,C〜MXSLFE,SRにより指定された係数を音声データに乗じる。可変減衰部362C〜362SRは、この乗算結果を加算部363へ向けて出力する。
可変減衰部362LFEは、音声選択ユニット222からの選択音声データPBTLFEを受けるとともに、制御ユニット190からの個別減衰制御信号MXSLFE,LFEを受ける。そして、可変減衰部362LFEは、個別減衰制御信号MXSLFE,LFEにより指定された係数を選択音声データPBTLFEに乗じる。可変減衰部362LFEは、この乗算結果を、加算部363へ向けて出力する。
加算部363は、可変減衰部362C〜362LFEからの乗算結果を受け、これらの乗算結果を加算する。加算部363は、この加算結果を、出力音声データADTLFEとして音出力ユニット130SWへ向けて出力する。
図3に戻り、映像選択ユニット230は、データ分配ユニット210から映像データDLVと、映像データDHVとを受ける。そして、映像選択ユニット230は、制御ユニット190からの選択指令SLSに従って、映像データDLV及び映像データDHVのいずれかを選択する。こうして選択された映像データは、出力映像データVDTとして表示ユニット140へ向けて出力される。
次に、図1に戻り、上記の制御ユニット190について説明する。制御ユニット190は、受信装置100の動作の制御を行う。
制御ユニット190は、操作入力ユニット150に入力された選局指定を操作入力データIPDとして受ける。そして、制御ユニット190は、当該選局指定に従って、指定された放送チャンネルの選択を行わせるための選局指令CSLを生成し、チューナユニット120へ向けて出力する。
また、制御ユニット190は、再生処理ユニット160の出力音声生成ユニット220における音声信号分離ユニット221を制御して(図5参照)、音声データDLAを、2チャンネルステレオ方式におけるL,Rチャンネルに対応する2個の音声チャンネルデータSLTL,SLTRに分離させる。引き続き、制御ユニット190は、音声信号分離ユニット221を制御して、音声チャンネルデータSLTLと同一態様の音声チャンネルデータSLTSL、音声チャンネルデータSLTRと同一態様の音声チャンネルデータSLTSRを生成させるとともに、ゼロレベル信号のデータSLTC,SLTLFEを生成させる。
また、制御ユニット190は、音声信号分離ユニット221を制御して、音声データDHAを、5.1チャンネルサラウンド方式におけるC〜LFEチャンネルに対応する6個の音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEに分離させる。こうした音声データの分離・生成の制御に際し、制御ユニット190は、チャンネル分離指令CSCを音声信号分離ユニット221へ向けて発行する。
また、制御ユニット190は、再生処理ユニット160のデータ分配ユニット210(図3参照)からのH放送ビットエラー率HBRを受け、このH放送ビットエラー率HBRに基づいて、チューナユニット120が受信した受信信号の受信品質を評価する。そして、制御ユニット190は、この受信品質の評価値ESTに基づいて、選択指令SLSを生成し、当該指令を出力音声生成ユニット220及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。より具体的には、評価値ESTが所定の第1閾値THS1未満である場合には、制御ユニット190は、Lデコード部214(図4参照)からの音声データDLA及び映像データDLVを選択すべき旨の選択指令SLSを生成し、当該指令を出力音声生成ユニット220及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。
一方、評価値ESTが第1閾値THS1以上である場合には、制御ユニット190は、Hデコード部215からの音声データDHA及び映像データDHVを選択すべき旨の選択指令SLSを生成し、当該指令を出力音声生成ユニット220及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。
また、制御ユニット190は、上述した評価値EST及び評価値ESTの時間変化率に基づいて、減衰制御信号MXSを生成し、当該制御信号を音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。この減衰制御信号MXSには、個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEが含まれている(図6参照)。さらに、個別減衰制御信号MXSLには、MXSL,L,MXSL,SL,MXSL,Cが含まれ(図8参照)、個別減衰制御信号MXSSLには、MXSSL,L,MXSSL,SLが含まれている(図9参照)。また、個別減衰制御信号MXSRには、MXSR,R,MXSR,SR,MXSR,Cが含まれ(図10参照)、個別減衰制御信号MXSSRには、MXSSR,R,MXSSR,SRが含まれている(図11参照)。また、個別減衰制御信号MXSLFEには、MXSLFE,C〜MXSLFE,LFEが含まれている(図12参照)。
より具体的には、評価値ESTが上述した第1閾値THS1よりも大きい第2閾値THS2以上である状態が継続している期間(例えば、図13におけるT0≦t≦T1)には、制御ユニット190は、係数を「1」に指定した個別減衰制御信号MXSC,MXSL,L,MXSSL,SL,MXSR,R,MXSSR,SR,MXSLFE,LFEを生成するとともに、係数を「0」に指定した個別減衰制御信号MXSL,SL,MXSL,C,MXSSL,L,MXSR,SR,MXSR,C,MXSSR,R,MXSLFE,C〜MXSLFE,SRを生成する(図14参照)。すなわち、受信装置100が安定した状態でH放送を受信している場合には、制御ユニット190は、5.1チャンネルサラウンド方式におけるC〜LFEチャンネルに対応する6個の選択音声データPBTC〜PBTLFEが、そのまま、出力音声データADTC〜ADTLFEとなるように係数を設定する(以下、こうした係数設定を「H設定」ともいう)。
なお、第2閾値THS2は、聴取者に違和感を与えないという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
一方、評価値ESTが第1閾値THS1未満の期間(例えば、図13におけるT4≦t≦T5)には、制御ユニット190は、係数を「0」に指定した個別減衰制御信号MXSC,MXSLFE,LFEを生成するとともに、係数を「0.5」に指定した個別減衰制御信号MXSL,L,MXSL,SL,MXSL,C,MXSSL,L,MXSSL,SL,MXSR,R,MXSR,SR,MXSR,C,MXSSR,R,MXSSR,SR及び係数を「1」に指定した個別減衰制御信号MXSLFE,C〜MXSLFE,SRを生成する(図14参照)。すなわち、受信装置100がL放送を受信している場合には、制御ユニット190は、2チャンネルステレオ方式におけるLチャンネルに対応する音声データが出力音声データADTL,ADTSLとなり、Rチャンネルに対応する音声データが出力音声データADTR,ADTSRとなるとともに、Lチャンネル及びRチャンネルの音声データの所定周波数よりも低い周波数成分が出力音声データADTLFEとなるように係数を設定する(以下、こうした係数設定を「L設定」ともいう)。
さらに、評価値ESTが第1閾値THS1以上であり、かつ、第2閾値THS2以下である期間を含む所定期間(例えば、図13におけるT3≦t≦T4)には、制御ユニット190は、評価値EST及び評価値ESTの時間変化率に基づいて、各個別減衰制御信号により指定される係数を、「H設定」と「L設定」の範囲内で連続的に変化させる制御を行う。すなわち、制御ユニット190は、評価値EST及び評価値ESTの時間変化率に基づいて、係数を「1」から「0」の範囲に指定した個別減衰制御信号MXSC,MXSLFE,LFEを生成するとともに、係数を「1」から「0.5」の範囲に指定した個別減衰制御信号MXSL,L,MXSSL,SL,MXSR,R,MXSSR,SRを生成する。また、制御ユニット190は、係数を「0」から「0.5」の範囲に指定した個別減衰制御信号MXSL,SL,MXSL,C,MXSSL,L,MXSR,SR,MXSR,C,MXSSR,Rを生成するとともに、係数を「1」から「0」の範囲に指定した個別減衰制御信号MXSLFE,C〜MXSLFE,SRを生成する(図14参照)。
この各個別減衰制御信号に設定する係数の制御に際して、制御ユニット190は、評価値ESTの時間変化率の絶対値が所定の値以下の期間には、評価値EST及び評価値ESTの時間変化率に応じて各個別減衰制御信号により指定される係数を、上述した範囲で指定する。
一方、制御ユニット190は、評価値ESTの時間変化率の絶対値が所定の値よりも大きい期間(例えば、図13におけるt=T2近傍)には、所定割合で各個別減衰制御信号により指定される係数を増加/減少させる制御を行うことで、上述した範囲で係数を指定する。このように、所定割合で係数の増加/減少制御を行うのは、急激に音質が変化することを防止するためである。
なお、評価値ESTの時間変化率の所定の値、及び、係数を増加/減少させる所定割合は、聴取者に違和感を与えないという観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
[動作]
次に、上記のように構成された受信装置100の動作について、音声データの再生処理に主に着目して説明する。
受信装置100では、操作入力ユニット150への利用者による希望局の指定入力がなされると、その旨が制御ユニット190へ報告される。この報告を受けた制御ユニット190は、希望局に対応する選局指令CSLをチューナユニット120へ向けて送る(図1参照)。
選局指令CSLを受けたチューナユニット120は、アンテナ110からの受信信号RFSにおける希望局からの放送チャンネルの信号を抽出し、選局信号SCHとして再生処理ユニット160のデータ分配ユニット210へ向けて送る(図3参照)。選局信号SCHを受けたデータ分配ユニット210では、復調部211が、セグメントごとにOFDM復調を行った後、L放送パケットデータLPKをLパケット処理部212へ送るとともに、H放送パケットデータHPKをHパケット処理部213へ送る(図4参照)。また、復調部211は、H放送に関連するデータのビットエラー率HBRを検出して、制御ユニット190へ送る。
L放送パケットデータLPKを受けたLパケット処理部212は、L放送パケットデータLPKを解析し、L放送の音声及び映像のデータLAVを抽出し、当該データLAVをLデコード部214へ向けて出力する。また、H放送パケットデータHPKを受けたHパケット処理部213は、H放送パケットデータHPKを解析し、H放送の音声及び映像のデータHAVを抽出し、当該データHAVをHデコード部215へ向けて出力する。
Lデコード部214は、データLAVをデコードし、L放送の音声データDLA及び映像データDLVを生成する。こうして生成された音声データDLAは出力音声生成ユニット220へ向けて出力され、映像データDLVは映像選択ユニット230へ向けて出力される。また、Hデコード部215は、データHAVをデコードし、H放送の音声データDHA及び映像データDHVを生成する。こうして生成された音声データDHAは出力音声生成ユニット220へ向けて出力され、映像データDHVは映像選択ユニット230へ向けて出力される。
音声データDLA,DHAを受けた出力音声生成ユニット220では、音声信号分離ユニット221が、制御ユニット190からのチャンネル分離指令CSCに従って、音声データDLAを、2チャンネルステレオ方式におけるL,Rチャンネルに対応する2個の音声チャンネルデータSLTL,SLTRに分離するとともに、音声チャンネルデータSLTLと同一の音声チャンネルデータSLTSL、音声チャンネルデータSLTRと同一の音声チャンネルデータSLTSR、ゼロレベル信号のデータSLTC,SLTLFEを生成する。こうして分離・生成された音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFEは、音声選択ユニット222へ向けて送られる。
また、音声信号分離ユニット221は、制御ユニット190からのチャンネル分離指令CSCに従って、音声データDHAを、5.1チャンネルサラウンド方式におけるC〜LFEチャンネルに対応する6個の音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEに分離する。こうして分離された音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEは、音声選択ユニット222へ向けて送られる。
<音声データの再生処理>
音声選択ユニット222は、制御ユニット190からの選択指令SLSに従って、音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFE及び音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEのいずれかを選択する。選択された音声チャンネルデータは、選択音声データPBTC〜PBTLFEとして音声信号混合ユニット223へ向けて送られ、音声データの再生処理が行われる。
この処理では、図15に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット190が、データ分配ユニット210からのH放送ビットエラー率HBRに基づいて受信信号の受信品質を評価し、評価値ESTが第1閾値THS1以上か否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、制御ユニット190が、L放送に基づく音声データ及び映像データを選択すべき旨の選択指令SLSを生成し、当該指令を音声選択ユニット222及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。これにより、音声選択ユニット222においては、音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFEが選択され、選択音声データPBTC〜PBTLFEとして音声信号混合ユニット223へ向けて出力される。また、映像選択ユニット230においては、映像データDLVが選択され、出力映像データVDTとして表示ユニット140へ向けて出力される。この後、処理はステップS13へ進む。
ステップS13では、制御ユニット190が、上述した各個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEに指定する係数を「L設定」に設定する。引き続き、制御ユニット190が、個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEを含む減衰制御信号MXSを、音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。これにより、音声信号混合ユニット223においては、減衰制御信号MXSにより指定された出力音声データADTC〜ADTLFEが生成され、音出力ユニット130C〜130SWへ向けて出力される。
次に、ステップS14において、制御ユニット190が、上述したステップS11と同様に、受信信号の受信品質を評価し、評価値ESTが第1閾値THS1以上か否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS14:N)には、ステップS14の処理が繰り返される。一方、受信品質が高くなり、ステップS14における判定の結果が肯定的になると(ステップS14:Y)、処理はステップS15へ進む。ステップS15では、制御ユニット190が、H放送に基づく音声データ及び映像データを選択すべき旨の選択指令SLSを生成し、当該指令を音声選択ユニット222及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。これにより、音声選択ユニット222においては、音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEが選択され、選択音声データPBTC〜PBTLFEとして音声信号混合ユニット223へ向けて出力される。また、映像選択ユニット230においては、映像データDHVが選択され、出力映像データVDTとして表示ユニット140へ向けて出力される。この後、処理は後述するステップS22へ進む。
一方、上述したステップS11における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS16へ進む。このステップS16では、上述したステップS15と同様に、制御ユニット190が、H放送に基づく音声データ及び映像データを選択すべき旨の選択指令SLSを生成し、当該指令を音声選択ユニット222及び映像選択ユニット230へ向けて出力する。この後、処理はステップS17へ進む。
ステップS17では、制御ユニット190が、受信信号の受信品質を評価し、評価値ESTが第1閾値THS2以上か否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS17:Y)には、処理はステップS18へ進む。ステップS18では、制御ユニット190が、上述した各個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEに指定する係数を「H設定」に設定する。引き続き、制御ユニット190が、個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEを含む減衰制御信号MXSを、音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。これにより、音声信号混合ユニット223においては、減衰制御信号MXSにより指定された出力音声データADTC〜ADTLFEが生成され、音出力ユニット130C〜130SWへ向けて出力される。
次に、ステップS19において、制御ユニット190が、上述したステップS17と同様に、受信信号の受信品質を評価し、評価値ESTが第2閾値THS2以上か否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS19:Y)には、ステップS19の処理が繰り返される。一方、受信品質が低下して、ステップS19における判定の結果が否定的になると(ステップS19:N)、処理は後述するステップS22へ進む。
一方、上述したステップS17における判定の結果が否定的であった場合(ステップS17:N)には、処理はステップS20へ進む。ステップS20では、制御ユニット190が、各個別減衰制御信号に指定する係数を、「H設定」と「L設定」の範囲内で、評価値ESTに対応するように設定する。なお、この係数は、評価値ESTと第1閾値THS1との差が大きいほど「H設定」に近い値に設定され、評価値ESTと第1閾値THS1との差が小さいほど「L設定」に近い値に設定される。引き続き、制御ユニット190が、個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEを含む減衰制御信号MXSを、音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。これにより、音声信号混合ユニット223においては、減衰制御信号MXSにより指定された出力音声データADTC〜ADTLFEが生成され、音出力ユニット130C〜130SWへ向けて出力される。
次に、ステップS21において、制御ユニット190が、上述したステップS11,S17と同様に、受信信号の受信品質を評価し、評価値ESTが第1閾値THS1以上か否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS21:Y)には、処理はステップS22へ進む。
ステップS22では、制御ユニット190が、受信品質の評価値ESTに基づいて、受信品質の時間変化率を導出する。引き続き、ステップS23において、制御ユニット190が、各個別減衰制御信号に指定する係数を、「H設定」と「L設定」の範囲内で、評価値EST及び時間変化率に対応するように設定する。この係数設定の制御に際して、評価値ESTの時間変化率の絶対値が所定の値以下であるときには、制御ユニット190は、評価値ESTの時間変化率に比例させるように係数を決定していく。一方、制御ユニット190は、評価値ESTの時間変化率の絶対値が所定の値よりも大きいときには、所定割合で各個別減衰制御信号により指定される係数を増加/減少させる制御を行う。
引き続き、制御ユニット190が、個別減衰制御信号MXSC〜MXSLFEを含む減衰制御信号MXSを、音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。これにより、音声信号混合ユニット223においては、減衰制御信号MXSにより指定された出力音声データADTC〜ADTLFEが生成され、音出力ユニット130C〜130SWへ向けて出力される。
次に、ステップS24において、制御ユニット190が、「H設定」となったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS24:N)には、処理はステップS21へ戻る。また、この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS24:Y)には、処理はステップS19へ戻る。
一方、上述したステップS21において、受信品質が低下して、ステップS21おける判定の結果が否定的になった場合(ステップS21:N)には、処理はステップS12へ戻る。
上記の処理を実行することにより、音声データの再生処理が行われる。
以上説明したように、本実施形態では、受信品質の評価値ESTが第1閾値THS1以上の期間は、H放送に基づく音声チャンネルデータSHTC〜SHTLFEを選択音声データPBTC〜PBTLFEとして選択し、評価値ESTが第1閾値THS1未満の期間は、L放送に基づく音声チャンネルデータSLTC〜SLTLFEを選択音声データPBTC〜PBTLFEとして選択する。そして、制御ユニット190が、受信品質の評価値EST等に基づき、選択音声データPBTC〜PBTLFEそれぞれの各スピーカへの振り分け量を指定する減衰制御信号MXSを生成する。引き続き、制御ユニット190は、減衰制御信号MXSを音声信号混合ユニット223へ向けて発行する。音声信号混合ユニット223では、減衰制御信号MXSにより指定された出力音声データADTC〜ADTLFEが生成され、音出力ユニット130C〜130SWへ向けて出力される。したがって、同一番組が同一時間帯に放送される同時放送であって、異なる方式の放送間における再生放送の切り替えに際し、異なる方式の再生音声に、急に切り替わることによる違和感の発生を抑制することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、L放送とH放送とが同時放送されている地上デジタル放送に関する受信装置に本発明を適用したが、同一時間帯に同一番組を複数のデジタル放送により放送している同時放送の受信装置に対しても本発明を適用することができる。ここで、同時放送に含まれるデジタル放送の数は「2」に限られるものではなく、3以上であってもよい。
また、上記の実施形態では、受信品質の評価値ESTに基づいて、評価値ESTが第1閾値THS1以上である場合にH放送に基づく再生出力を行い、評価値ESTが第1閾値未満の場合にL放送からの再生出力を行うこととした。これに対して、L放送からH放送へ切り替えるときの評価値ESTの閾値を、H放送からL放送へ切り替えるときの評価値ESTの閾値に比べて高く設定する等、両放送関の切替閾値を異なる値にしてもよい。これにより、頻繁な両放送間の切り替えを防ぐことができる。
また、上記の実施形態では、制御ユニット190は、評価値EST及び評価値ESTの時間変化率に基づいて、各個別減衰制御信号により指定される係数を決定した。これに対して、制御ユニット190は、評価値ESTのみに基づいて、各個別減衰制御信号により指定される係数を決定するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、H放送ビットエラー率HBRに基づいて、受信信号の受信品質を評価した。これに対して、受信品質の評価は、選局信号SCHにおけるSN比、選局信号SCHに対してAGC(Auto Gain Control)を行う場合におけるAGC信号の値、MPGG2方式を採用した場合におけるパケットエラーフラグ等に基づいて行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、Cチャンネルに関する音声チャンネルデータを、Lチャンネルに関する音声チャンネルデータとRチャンネルに関する音声チャンネルデータに振り分けたが、Lチャンネル、SLチャンネル、Rチャンネル、SRチャンネルのそれぞれに振り分けるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、H放送に由来する音声データDHAを5.1チャンネルサラウンド方式とし、L放送に由来する音声データDLAを2チャンネルステレオ方式としたが、H放送に由来する音声データが2チャンネル以上であり、L放送に由来する音声データがH放送に由来する音声データのチャンネル数よりも少なければ、いかなるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、車両に搭載される受信装置に本発明を適用したが、車両以外の他の移動体に搭載される受信装置にも本発明を適用することもできる。
なお、上記の実施形態における制御ユニット190を中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、読出専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、上記の実施形態における処理を、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配送の形態で取得されるようにしてもよい。