JP4927438B2 - 研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

本発明は、光学円筒面の研磨に関し、高精度の母線真直度を得るために好適の光学円筒レンズ等の光学円筒面の研磨方法、研磨装置、研磨工具に関し、とりわけ、レーザアニール装置、干渉計用参照円筒レンズ等の高精度の円筒面を得るために好適な光学円筒面の研磨方法、この研磨方法に用いる研磨装置及びこの研磨装置に用いる研磨工具に関する。
従来から、平面、球面、非球面又はその他の光学面を自動的に研削または研磨するのに適した光学面の研磨として、研磨面に対して実質的に平行な方向でのパッドの直径が研磨される面の直径の10%以下である光学面研磨又は研削装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、従来から、研磨面の外径を、研磨面を形成する円柱体の直径と略一致させた研削・研磨用工具も知られている(例えば、特許文献2等参照)。
更に、第1の研磨工具より研磨面の大きい第2の研磨工具を用いて、空間周波数で低域の誤差形状を修正研磨する第2の研磨工具を具備した研磨方法、後工程の研磨工具の直径を本工程の工具径の2倍以上とすることによって、フィッティングしたより低減の誤差形状を合理的に除去可能とする研磨方法も知られている(例えば、特許文献3等参照)。
更に、従来から、円筒面研磨装置に関して、各種多様な物が知られている。 例えば、外観は普通の横振り型レンズ研磨機に似ており、光学研磨の業界では、一般に円筒面の研磨機と言えば、この型を指す。
眼鏡機器用の円筒レンズの大半は、古くからこのような構造の研磨装置が用いられてきている。上軸側は、それが加工物・工具にかかわらず必ず凹面であり、そのジグ背面部分には、通常円筒面の母線軸が捻れないように、普通のレンズ研磨機に観られるようなカンザシが母線方向に多数挿入されるように、複数の穴が設けられている。
また、単一のカンザシのみを装着する安価な装置はさらに多く市販されており、一般的には、円筒面の母線軸の傾きが十分に保証されない物が散見される。その場合、加工物・工具にかかわらず、円弧の深さが加工面との直線案内を兼ねている。
このタイプの研磨装置では、母線の光軸方向のうねり−反り成分は、100mmあたり干渉縞2〜6本(λ〜3λ)程度とするのが限界である。
特公昭63−27148号公報 特開平8−206953号公報 特開2002−52451号公報
しかしながら、総じて、研磨面の大きさに対して研磨工具の大きさをどの程度にすべきか等の問題は、職人的な技能、技量、ノウハウであって、定量的、定性的に確かめられていなかった。
また、一般的な円筒面研磨装置では、母線方向長さの短い研磨工具を保持できなかったため、研磨工具の円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率が円筒レンズの母線方向の形状にどのように関係しているかを研磨によって確かめることができず、職人の経験的によってのみ対処せざるを得なかったものである。
なお、従来から知られている研磨工具と加工物との寸法比率と加工形状との関係を述べた平面研磨の著書があるが、このものも、平面の部品、球面レンズの研磨に適合するのみで、一般的な円筒面研磨装置では、カンザシを母線方向に多数挿入して、研磨工具とレンズの相対的な平行性を維持させるものであって、円筒レンズの母線方向の長さの短いものには適用し難い不都合がある。
そこで、本発明の特許出願人は、鋭意研究を重ね、円筒面の母線に直交する研磨面の最適な形状を創成する研磨工具の母線方向最適寸法を求める演算方法をあみ出し、円筒面の母線方向の長さに対して研磨工具の母線方向の長さをどのくらいの割合にすれば、円筒面である研磨面の最適な形状、すなわち、真直度を創成するできるか否かを見出したものである。
そして、本発明者は、その演算方法に基づき実験を行った結果、円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と母線方向への研磨振幅変化との関係によって、円筒レンズの母線方向の形状が凹のみとなる非可逆的研磨状態、円筒レンズの母線方向の形状が凸のみとなる非可逆的研磨状態、円筒レンズの母線の形状が凹から凸の範囲に渡って変化する可逆的研磨状態の三通りの研磨状態が存在することを見い出した。
本発明は、円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と母線方向への研磨振幅変化との関係に鑑み、円筒レンズの母線方向の形状、すなわち、母線方向の真直度を精密仕上げすることのできる光学円筒面の研磨方法、この研磨方法に用いる研磨装置及びこの研磨装置に用いる研磨工具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の研磨方法は、アルミニウム材料から構成されて円筒面に相当する曲率が付与されると共に格子溝が加工形成されることにより形成された溝付円筒面基板の表面に溶液化したピッチの凝集皮膜を有し、背面中央に円筒レンズの母線方向に直交する接線方向に間隔を開けて該接線方向に延びる長穴が形成され、少なくとも二個以上のカンザシが前記各長穴に挿入されて前記カンザシによって駆動される研磨工具を用い、前記円筒レンズの母線方向の真直度を得るために、前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する前記研磨工具の母線方向の長さWの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記円筒レンズの母線の形状が凹から凸の範囲に渡って変化する可逆的研磨状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨することを特徴とする。
請求項2に記載の研磨方法は、前記比率が、W=0.75×Lであることを特徴とする。
請求項3に記載の研磨方法は、アルミニウム材料から構成されて円筒面に相当する曲率が付与されると共に格子溝が加工形成されることにより形成された溝付円筒面基板の表面に溶液化したピッチの凝集皮膜を有し、背面中央に円筒レンズの母線方向に直交する接線方向に間隔を開けて該接線方向に延びる長穴が形成され、少なくとも二個以上のカンザシが前記各長穴に挿入されて前記カンザシによって駆動される研磨工具を用い、前記円筒レンズの母線方向の真直度を得るために、
前記円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記母線方向の研磨振幅変化によって前記円筒レンズの母線の形状が凸の範囲で変化する非可逆状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨する第1工程と、
前記円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記円筒レンズの母線の形状が凹の範囲で変化する非可逆状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨する第2工程とからなることを特徴とする
請求項4に記載の研磨方法は、前記第1工程に用いる研磨工具の前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する母線方向の長さWの比率がW=Lであり、前記第2工程に用いる研磨工具の前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する母線方向の長さWの比率がW=0.25×Lであることを特徴とする
請求項5に記載の研磨装置は、円筒レンズを研磨するのに用いられかつ請求項1又は請求項3に記載の研磨方法に用いられる研磨工具が取り付け可能であることを特徴とする。
本発明によれば、円筒レンズの母線方向の形状、すなわち、母線方向の真直度を精密仕上げすることができる。
すなわち、請求項1又は請求項2に記載の研磨方法によれば、円筒面の母線形状を凹凸の双方向に対して可逆的に均等に変化でき、円筒レンズの母線方向の形状、すなわち、母線方向の真直度を精密仕上げすることができる。
請求項3、請求項4に記載の研磨方法によれば、請求項1に記載の研磨方法と同等に母線方向の真直度を精密仕上げすることができる。
請求項5に記載の研磨装置は、請求項1又は請求項3に記載の研磨方法に用いるのに好適である。
以下に、本発明に係わる研磨方法、研磨装置、研磨工具を図面を参照しつつ説明する。
[光学素子の円筒度の定義]
光学素子1の光学円筒面2の形状精度(円筒度)は、図1(a)、(b)に示すように、母線方向をx軸、接線方向をy軸、光軸方向をz軸として、yz断面の真円度とx軸(母線方向)の真直度の2次元的組み合わせによって評価される。ここで、真直度は図1(a)、(b)に示す頂部2aで評価する。
このうち、真円度は、曲率半径の変動があったとしても円筒度には影響が無い。曲率半径の許容誤差範囲内であれば、部品としても問題が無い。一方、母線方向の真直度は、直接、円筒度に反映される。光学円筒面2の高精度化のためには、先ず母線形状の向上を図る必要がある.
[光学円筒面用の研磨装置と研磨工具]
図2は本発明に係わる研磨装置3の基本構造を示している。この研磨装置3は、互いに直交するx、y軸運動機構4、5の一方に研磨工具6、他方に光学素子1としての円筒レンズが設けられ、2軸方向に同時往復動作を行うもので、従来の光学円筒面研磨機と大差はない。
ここでは、x軸運動機構4は、x軸用スライダ4aとx軸用ステッピングモータ4bとから構成されている。y軸運動機構5は、y軸用スライダ5aとy軸用ステッピングモータ5bとx軸方向に間隔を開けて設けられた一対のy軸用レール(直線軌道)5c、載置台5dとから構成されている。載置台5dにはその下部に車輪5eが設けられ、車輪5eはy軸用レール(直線軌道)5c上に乗せられている。載置台5dの上部には研磨水槽5fが設けられている。
各ステッピングモータ4b、5bはドライバ(パルスジェネレータ)6を介してコントローラ7’から制御信号が入力され、これによって、各ステッピングモータ4b、5bは速度・位置制御される。また、そのコントローラ7のシーケンスプログラムはパーソナルコンピュータ8によって書き換えることができるようにされている。円筒レンズ1は研磨水槽5f内のレンズ固定台5gに固定され、研磨スラリー中に浸漬された状態で研磨が行われる。
研磨工具6は、以下に説明するようにして製作した。まず、図3(a)に示すように、アルミニウム材料に所要の試料面(円筒面)に相当する曲率を付与し、幅2mm、深さ2mmの格子溝6aを加工形成し、4mm 四方に分割した溝付円筒面基板6bを製作した。そして、図6(b)に示すように、その溝付円筒面基盤6bの表面6cに厚さ約0.3mmの溶液化したピッチの凝集皮膜6dを形成し、これを研磨工具6とした。
本発明者は、すでに、溶液化したピッチの凝集皮膜6dを球面研磨工具に利用する方法を提案している([非特許文献1]黒澤:新提案の研磨工具による精密光学部品の研磨法(1)ガラス球面レンズの研磨,砥粒加工学会誌,48,11 (2004) 629。[非特許文献2]黒澤:新提案の研磨工具による精密光学部品の研磨法(2)DUV用CaF2球面レンズの研磨,砥粒加工学会誌,49,5 (2005) 239。)
この凝集皮膜6dは、従来のピッチの10倍以上も軟質である。本発明者は、この凝集皮膜6dについて、その厚さを薄くしていった場合の変形抵抗の増大傾向を調べ、G.Otteの発案によるタイプの研磨工具([非特許文献3]G.Otte:An improved method for the production of optically flat surfaces, Journal of Scientific Instruments,42 (1965)911.)への転用を試みた。本発明者は、その[非特許文献1]、[非特許文献2]において、軟質ピッチによる表面あらさ・表面欠陥の低減と、変形抵抗増大による形状精度の向上を兼ねた研磨工具構造を示し、特殊技能を有しない者でも容易に高精度・高品質の球面レンズが研磨できることを述べている。
その研磨工具6には、図4(a)、(b)に示すように、その背面中央に、y軸方向に間隔を開けて2連の長穴6e、6eが設けられてている。この長穴6e、6eには、樹脂製のブッシュ部材6f、6fが長手方向に移動可能に保持されている。その研磨工具6は2連のカンザシ7、7によって駆動される。
x軸用スライダ4aには可動部材7aが設けられ、可動部材7aにはカンザシ取り付け板7bが設けられている。このカンザシ取り付け板7bには一対のカンザシ挿入管7c、7cが設けられている。
カンザシ7、7はカンザシ挿入管7c、7cのリニアガイドによって高さ方向に移動可能に保持されている。カンザシ7、7の先端部7d、7dは、球形状に加工形成され、このカンザシ7、7の先端部7d、7dはブッシュ部材6f、6fに挿入されている。
円筒レンズ1のy軸方向の動作によって、2個のカンザシ7、7の先端部7d、7dが嵌合されたブッシュ部材6f、6fは高さ方向に相対位置を変えながら同時に長穴6e、6eを滑り、傾斜自由に研磨工具6を保持する。この機構によって研磨工具6のz軸まわりのねじれが抑制される。
この種の2連のカンザシ7、7は市販の光学円筒面研磨機(図示を略す)でも採用されているが、一般的に母線(x軸)方向に2連とされている。
この実施例では、図5(a)、(b)、(c)に示すように,試料(円筒レンズ1)の母線長さLに対するx軸方向の長さwの比率を変えて3種の研磨工具6、6’、6”を用いた。y軸方向2連カンザシ7、7は特に母線幅の小さい研磨工具の保持に有効である。ここでは、W=0.25L、W=0.75L、W=1.0Lの三種類とし、y軸方向の幅Bは同じとした。
[円筒面2の母線形状を良好にする研磨条件の検討]
図6は円筒レンズ研磨の減耗量に関する模擬計算モデルを示している。円筒レンズ1は研磨工具6に対する直交2軸往復動作によって減耗が生じる。この相対運動は、x軸、y軸について独立した運動条件(振幅、初速、加速度、平均移動速度)を与えることができる。このため減耗量の分布状態は、x軸、y軸に対して異なるように操作することができる。この実施例では問題を簡略化するためx軸方向(円筒レンズ1の母線方向)の高精度化に関して述べる。
その円筒レンズ1の中心o1を基点にx、y座標を設け、研磨工具6の中心位置(重心G)02を基点にxt、yt座標を設ける。研磨工具6の振幅Cxは移動単位Δx=5mm間隔でn分割し、研磨工具6の往復移動中の
任意の場面をi (i =0〜n)で表現する。移動中の各座標系の中心間距離をCiとすれば、x = Ci + xtの関係になる。ここで、符号xは円筒レンズ1の中心O1から任意の点の研磨面位置座標を示し、この任意の点は研磨工具6の中心O2からxtの位置座標にある。
円筒レンズ1のx軸方向の減耗量分布h(x) 〔μm〕は,各場面iでの減耗量を集積することによって得られる.
h(x) =Σi[h(x)i] ・・・(1)
一般的に,遊離砥粒による被加工物(ここでは、円筒レンズ1)の減耗状態は,Prestonの式([非特許文献3]W.J.Preston:Glass Technol,11,24 (1927).参照)によって与えられる。
分割場面i毎にx軸方向の減耗量分布を表すと,
h(x)i = K・p(x)i・v(x)i・t(x)i ・・・(2)
ここで、K〔μm・m2 /J〕は,円筒レンズ1の素材及び研磨スラリー、研磨工具6等によって変化する比例係数(減耗比率)を表す。
[圧力分布]
(2)式のp(x)i 〔Pa〕はx軸方向における各分割場面iにおける圧力分布を示している。研磨工具6は往復移動によってしだいに円筒レンズ1をはみ出し、その重心位置Gと両者の接触面積Aiの中心位置Aとの間にずれ量Siが生じる。これによって接触面積Aiには垂直方向の加圧力Pに加えて、研磨工具6を外側に転倒させる方向の回転モーメントMiが作用する。したがって、円筒レンズ1のx軸方向にはレンズ外側に向かって直線的に増大する圧力分布が生じる。この圧力分布は次式で与えられる([非特許文献4]N.J.Rumsey:The effect of eccentric loading of optical flats during grinding or polishing,Journal of Scientific Instruments,32(1955)338.参照)。
p(x)i = (P / Ai) + Mi・[x−Ci+ Si)] / Iyi ・・・(3)
ただし、(3)式で負の値となる場合、p(x)i = 0とする。
ここで、Pは記述したように垂直加圧力(研磨工具6の荷重+カンザシ7の荷重)〔N〕である。
また、Aiは記述したように中心距離Ciの位置によって変化する接触面積〔m2〕であり、
Ai= B・(W−Ei)である。
また、Bは記述したように研磨工具6のy方向の幅〔m〕であり、Wは同様に研磨工具6のx軸方向の幅〔m〕である。
また、Siは研磨工具6の重心Gと接触面積Aiの中心位置Aとのずれ量〔m〕であり、
Si= Ei / 2である。
更に、Eiは研磨工具6のはみ出し量〔m〕であり、
Ei = Ci+(W−L) / 2 である。
Miは回転モーメント〔Nm〕であり、
Mi= = P・Siである。
Iyiは接触面積Aiのy軸回りの断面2次モーメント〔m4〕であり、
Iyi= B・[W−Ei ]3 / 12である。
図7は研磨工具6の往復動作によって変化するx軸上の圧力分布の計算例を示している。ここでは、円筒レンズ1の母線方向の長さLをL=100〔mm〕、研磨工具6の母線方向の長さWを、 W=0.75×L とし、研磨工具6の研磨振幅Cxを、
Cx=±30mmとした。この区間を12分割(i=0〜12)し、研磨工具6の位置Ciについて、Ci= (i - 6)×Δx における各圧力分布を図7に示す図面上
で並べてみた。研磨工具6の往復動作によって円筒レンズ1の両端部の直線的な圧力分布の勾配が変化する様子がよくわかる.
[相対速度分布]
(2)式のv(x)i 〔m/sec〕はx軸方向における各分割場面iでの相対速度分布を示している。
本研磨装置6では研磨条件として、自起動周波数Vsおよび加減速レートF を適切に選択できるステッピングモータ4b、5bの採用によって,往復座標ばかりでなく往復座標付近で滑らかな加減速を行う運動方式(ジャークリミットコントロール)を選ぶこともできる。
しかし,仕上げの際の相対速度は超低速(3〜12〔mm/sec〕)としているのでほぼ等速のままで往復運動を行っている。したがって、実際にはステッピングモータ4b、5bは往復座標にて瞬時停止をするものの加減速は無いとみなし、一定値をとる準等速運動とみなした.
v(x)i = const. ・・・(4)
[加工時間分布]
(2)式のt(x)i 〔sec〕はx軸方向における各分割場面iでの加工時間分布を示している。加工時間は研磨工具6との接触率の分布τ(x)iと実際の単位時間ΔT 〔sec〕との積(
河西,宇根:ピッチポリシングにおける圧力分布の解析・遊離砥粒による平行平面加工(1),精密機械,43,5 (1977).参照)である。
t(x)i = τ(x)i ×ΔT ・・・(5)
分割数nとした場合、1場面での接触率は研磨工具6と接触している状態では、τ(x)i = 1 / (n+1)であるが、非接触の状態ではτ(x)i =0である。また、ΔT×n = T は1ストローク(片道分)の研磨実時間である
.図8に示すx軸方向における各分割場面iでの接触状況は、円筒レンズ1と研磨工具6の母線方向の長さWの寸法比率(W/L)、研磨工具6の研磨振幅Cxによって決まる。これは図7 の(x-i) 底面BOに相当する。図8の白い帯域部分は、研磨工具6と円筒レンズ1の円筒面2の接触部分を表す。
[標準化した減耗量分布の推定]
(2)式に(5)式を代入して変形すると、減耗比率及び研磨時間に依存しない標準化した形態での推定減耗量h(x)i / (K・T)を導くことができる。推定減耗量h(x)i / (K・T)の単位は〔W/m2〕である。
h(x)i / (K・ΔT) = p(x)i・v(x)i・τ(x)i ・・・(2’)
x軸方向の分布では,全分割場面iを集積して以下の式となる.
標準化減耗量の式(1’)によって、試料(円筒レンズ1)と研磨工具6の母線方向の長さLの比率(W/L)と研磨工具6の振幅Cxとから一定時間研磨した後の円筒レンズ1の加工形状を推定できる。
図9(a)、(b)、(c)及び図10は(1’)式に基づき図11に示す各種条件の標準化推定減耗量を計算した結果である。その図9(a)はW=Lの場合、(b)はW=0.75Lの場合、(c)はW=0.5Lの場合の標準化減耗量と円筒レンズ1のX軸座標位置における標準化推定減耗量を示し、これらの図(a)、(b)、(c)において、実線は振幅Cx=0.5Lにおける標準化推定減耗量曲線、一点鎖線は振幅Cx=0.4Lにおける標準化推定減耗量曲線、二点鎖線は振幅Cx=0.3Lにおける標準化推定減耗量曲線、点線は振幅Cx=0.2Lにおける標準化推定減耗量曲線を示している。
試料(円筒レンズ1)の母線方向長さLと研磨工具6の母線方向の長さWが同一の場合(W =100%×L)の場合、図9(a)から明らかなように、試料1の母線方向の形状は凸面化しやすく、振幅Cxの増大によってより顕著になることがわかった。
一方、試料(円筒レンズ1)に対して研磨工具6の母線方向の長さWが小さいほど(W<L)、また、振幅Cxが小さいほど試料(円筒レンズ1)の母線の形状が凹面化しやすいことがわかった。さらに、小さい寸法の研磨工具6で無理に凸面側に修正しようとすると、図9(c)の実線で示すようにフチダレが顕著になって、減耗曲線が滑らかではなくなり、母線形状にうねりが残りやすい傾向が読み取れる。
W=75%×Lの研磨工具6は、図9(b)から読み取ることができるように、試料(円筒レンズ1)の母線形状を振幅Cxを調整することによって、凹凸双の方向に均等に変化させることができると予測される。
実際の研磨工具6は若干固有の凹凸成分を有しており、円筒レンズ1の母線の形状を良好にするため、振幅の調整が適宜行われる。
その場合、図9、図10に示した各振幅の減耗曲線を重ね合わせてできる下方部の形状の方が現実的な形状に近いと予測できる。なお、その図10では、振幅Cxは0.5L、0.45L、0.4L、0.35Lで変化させた結果が示されている。
図11には推定される母線の累積形状が示されている。ここで、試料(円筒レンズ1)の母線方向の長さLの90%を有効長さとしてPV値を比較した。その場合、W=0.25×Lの研磨工具6が最小になる可能性がある。しかし、母線形状の凹凸操作性から考えると、W=75%×Lの研磨工具6を選ぶ必要がある。何故なら、振幅の変動を吸収できるからである。
[研磨実験]
図2、図3に示す研磨装置3と研磨工具6とを用い、母線の長さL=130mm×幅B=130mm (光学的有効部110×110mm)の石英円筒レンズの研磨実験を行った。なお、ここで用いた研磨条件の仕様及び研磨スラリーの仕様を図12、図13に示す。ここで、図12の研磨方法Iは図14に示す最適寸法比率の研磨工具(W=75%×L)6を用いた場合を意味し、研磨方法IIは図15、図16に示す二種の研磨工具6を用い場合を意味している。
[最適寸法比率(W =75%×L)の研磨工具6を用いた場合]
図14は最適寸法比率の研磨工具(W=75%×L)6を用いて、円筒レンズ1の円筒面2を仕上げた場合の一例を示している。この研磨工具6によれば、母線方向の凹凸の制御を行うことができたが、うねり成分である二つのピークPKが解消できなかった。得られた円筒度はPV=0.325λ、母線の真直度はPV=0.176λである。この研磨工具6では、円筒度PV=λ/3、母線の真直度PV=λ/5程度が限界と思われる。
[2種の研磨工具を併用した場合]
図15に2種の研磨工具を併用し、次の2工程で手仕上げた場合の一例を示す。
工程(1)では、円筒レンズ1の母線方向の長さLと同一の研磨工具(W=100%×L)を用い、振幅を小さくして(Cx=±10〜±20%×L)研磨を行った。この工程では、X軸方向の母線は図15(a)に示すようになだらかな凸形状となり、図14に示すような二つのピークPK、PKを解消できた。得られた円筒度はPV=0.517λ、母線の真直度はPV=0.351λであった。
図9(a)に基づく推定減耗量から考えると、もう少し平面に近い仕上がりが期待されるところであるが、真直度をメートル単位で表現すると僅かに0.22μmである。
研磨工具6の固有の凹凸から考えて許容できる範囲であると思われる。また、図15(a)に示すように、母線には小さい振幅によって研磨工具6の溝構造に起因する間隔5mm、高さλ/40程度の微小うねりが出現している。
工程(2)では、円筒レンズ1の母線の長さと比べて十分に小さい寸法の研磨工具(W=25%×L)を用い、振幅を大きくして(Cx=±40〜±45%×L)研磨を行った。図11に示した母線の累積形状から、うねり成分となる二つのピークが再発する可能性もあったが、PV値の比較では相対的に最小値が得られる可能性があった。この研磨工具6の場合、母線が凹面化する一方なので、円筒度が良好になったところで研磨を完了させた。
その結果、図15(b)に示すように母線の両端部に二つのピーク(図中矢印)PK’、PK’が出現したものの円筒度はPV=0204λ、母線の真直度はPV=0.078λを得た。また、広い振幅によって微小うねり成分も解消できた。
この2種の研磨工具6は、それぞれ母線形状を非可逆的に凹凸の一方にすることしかできないが、両者を組み合わせることによって、結果的に円筒度を向上させることができる。この方法によって、円筒度PV=λ/5,母線の真直度PV=λ/10程度が得られた。
符号の説明
1…円筒レンズ
2…円筒面
3…研磨装置
6…研磨工具
光学円筒面の説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 光学円筒面用研磨装置の概要を示す図である。 光学円筒面用研磨工具の説明図であって、(a)はその全体形状を示す外観図、(b)は(a)に示す光学円筒面用研磨工具の部分拡大図である。 光学円筒面用研磨工具とこれに用いるカンザシとの関係を示す説明図であって、(a)は光学円筒面用研磨工具が円筒レンズに対してy軸方向の中央にある場合を示し、(b)は光学円筒面用研磨工具が円筒レンズに対してy軸方向の中央部からずれている状態を示す図である。 研磨実験に用いる研磨工具の平面図であって、(a)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの0.25倍のもの、(b)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの0.75倍のもの、(c)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの1.0倍のものをそれぞれ示す。 円筒面研磨面の減耗量模擬計算モデルを説明するための説明図である。 研磨工具の往復動作によって変化する圧力分布を示すグラフである。 円筒レンズの母線方向の座標上での研磨工具と円筒面との接触状態を示す説明図である。 減耗量模擬計算モデル式によって得られた研磨工具の母線長さWと振幅Cxによって変化する母線の研磨後の形状を説明するための形状曲線であって、(a)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの1.0倍のものを示し、(b)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの0.75倍のものを示し、(c)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの0.50倍のものを示す。 減耗量模擬計算モデル式によって得られた母線方向の長さW=0.25×Lの場合の振幅Cxによって変化する母線の研磨形状を示す図である。 母線長さの比率(W/L)、振幅Cxの調整の累積によって変化する母線形状を一覧表にして示す図である。 本発明の実施例に係わる研磨工具による研磨条件を表にして示す図である。 本発明の実施例に係わるCeO2スラリー仕様を表にして示す図である。 本発明の実施例に係わる最適寸法比率の研磨工具(W=75%×L)を用いた場合の円筒レンズの形状精度を説明するための図である。 2種の円筒研磨工具を併用した場合の円筒レンズの形状精度を説明するための説明図であって、(a)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの1.0倍のものを示し、(b)は母線方向の長さWが円筒レンズの母線方向の長さLの0.25倍のものを示している。

Claims (5)

  1. アルミニウム材料から構成されて円筒面に相当する曲率が付与されると共に格子溝が加工形成されることにより形成された溝付円筒面基板の表面に溶液化したピッチの凝集皮膜を有し、背面中央に円筒レンズの母線方向に直交する接線方向に間隔を開けて該接線方向に延びる長穴が形成され、少なくとも二個以上のカンザシが前記各長穴に挿入されて前記カンザシによって駆動される研磨工具を用い、前記円筒レンズの母線方向の真直度を得るために、前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する前記研磨工具の母線方向の長さWの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記円筒レンズの母線の形状が凹から凸の範囲に渡って変化する可逆的研磨状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨する研磨方法。
  2. 前記比率が、W=0.75×Lであることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  3. アルミニウム材料から構成されて円筒面に相当する曲率が付与されると共に格子溝が加工形成されることにより形成された溝付円筒面基板の表面に溶液化したピッチの凝集皮膜を有し、背面中央に円筒レンズの母線方向に直交する接線方向に間隔を開けて該接線方向に延びる長穴が形成され、少なくとも二個以上のカンザシが前記各長穴に挿入されて前記カンザシによって駆動される研磨工具を用い、前記円筒レンズの母線方向の真直度を得るために、
    前記円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記母線方向の研磨振幅変化によって前記円筒レンズの母線の形状が凸の範囲で変化する非可逆状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨する第1工程と、
    前記円筒レンズの母線方向の長さに対する母線方向の長さの比率と前記母線方向の研磨振幅変化との関係から前記円筒レンズの母線の形状が凹の範囲で変化する非可逆状態を見出して前記円筒レンズの円筒面を研磨する第2工程とからなることを特徴とする研磨方法。
  4. 前記第1工程に用いる研磨工具の前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する母線方向の長さWの比率がW=Lであり、前記第2工程に用いる研磨工具の前記円筒レンズの母線方向の長さLに対する母線方向の長さWの比率がW=0.25×Lであることを特徴とする請求項3に記載の研磨方法。
  5. 円筒レンズを研磨するのに用いられかつ請求項1又は請求項3に記載の研磨方法に用いられる研磨工具が取り付け可能な研磨装置。
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