JP4926628B2 - 超音波探傷装置およびローレンツ力を用いた超音波探傷方法 - Google Patents

超音波探傷装置およびローレンツ力を用いた超音波探傷方法 Download PDF

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本発明は、各種プラント設備に設けられた金属製配管、特に、発電設備に使用され表面が断熱材で被覆された配管の欠陥、例えば、傷、腐食、減肉、亀裂(ひび)、または割れを検出可能な超音波探傷装置およびローレンツ力を用いた超音波探傷方法に関する。
例えば、火力発電設備(火力発電所)に使用するボイラーの配管は、その使用期間が長くなるに伴い、配管内を流れる蒸気等により内側が腐食され、その肉厚が次第に減少している。このように、腐食が進行すると、薄肉となった部分が高圧蒸気によって破壊され、ボイラーの運転を停止しなければならない。このため、火力発電設備を適切に運転するには、例えば、配管の局部腐食、または減肉状況を正しく把握する必要があった。
そこで、例えば、特許文献1〜3に示すように、超音波厚さ計によるスポット測定(部分測定)を実施している。
特開平8−271243号公報 特開平9−152425号公報 特開2000−171231号公報
しかしながら、超音波厚さ計によるスポット測定では、配管の欠陥(例えば、減肉部)位置を正確に検出することが困難であり、このため火力発電設備の寿命診断を精度良く行うことは困難であった。
また、表面が断熱材で覆われた配管のスポット測定においては、この断熱材の全部を剥がして配管の厚み測定を行わなければならず、作業性が悪く作業効率が低下していた。
更に、超音波厚さ計によるスポット測定では、例えば、配管内部に超音波厚さ計を挿入する場合もあり、作業性が悪かった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、配管の欠陥位置を作業性よく正確に特定でき、例えば、火力発電設備の寿命診断を精度良く行うことが可能な超音波探傷装置およびローレンツ力を用いた超音波探傷方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る超音波探傷装置は、探傷しようとする金属製配管の外側で長さ方向途中位置の円周上に隙間を有して並べて配置された複数の送信子と、
前記各送信子に同期した交流電流を流し、該各送信子からローレンツ力を駆動力とするガイド波を前記金属製配管の長さ方向に沿って発信させる発信器と、
前記各送信子と対となって、前記金属製配管の外側で長さ方向途中位置に前記各送信子とは隙間を有して配置され、前記送信子とは同一構造となって、前記各送信子から発信されたガイド波のエコー信号を受信する受信子と、
前記各受信子によって受信した前記エコー信号を増幅する増幅器と、
デジタル信号化された前記増幅器の出力を入力として、前記金属製配管の欠陥の位置を検出する欠陥位置検出手段とを有し、しかも、前記発信器は前記各送信子にそれぞれ個別に接続されている
第1の発明に係る超音波探傷装置において、前記各増幅器からの信号はセレクターを介して前記欠陥位置検出手段に出力されていることが好ましい。
第1の発明に係る超音波探傷装置において、前記各送信子は、前記金属製配管の周方向に実質的に等間隔に配置されていることが好ましい。
第1の発明に係る超音波探傷装置において、前記送信子は、永久磁石と、該永久磁石の磁力線の方向と直交する面に設けられた交流電流の流路形成用の導電体とを有し、該導電体を前記金属製配管の表面側に配置することが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係るローレンツ力を用いた超音波探傷方法は、探傷しようとする金属製配管の外側で長さ方向途中位置の円周上に隙間を有して並べて配置された複数の送信子に、該各送信子ごとに接続された発信器から同期した交流電流をそれぞれ流し、前記各送信子からローレンツ力を駆動力とするガイド波を前記金属製配管の長さ方向に沿って発信させる超音波発信工程と、
前記各送信子と同一構造かつ前記各送信子と対となって、前記金属製配管の外側で長さ方向途中位置に前記各送信子とは隙間を有して配置された受信子により、前記各送信子から発信されたガイド波のエコー信号を受信する超音波受信工程と、
前記各受信子によって受信した前記エコー信号を増幅器により増幅する増幅工程と、
デジタル信号化された前記増幅器の出力を入力として、欠陥位置検出手段により前記金属製配管の欠陥の位置を検出する欠陥位置検出工程とを有する。
第2の発明に係るローレンツ力を用いた超音波探傷方法において、前記欠陥位置検出工程では、前記各増幅器からの信号を、セレクターにより前記欠陥位置検出手段にそれぞれ出力することが好ましい。
請求項1〜4記載の超音波探傷装置、および請求項5、6記載のローレンツ力を用いた超音波探傷方法は、複数の送信子によりローレンツ力を駆動力とするガイド波を発信させて、これを金属製配管の長手方向に全周に渡って伝搬させ、受信子により、例えば金属製配管の欠陥等で反射されたエコー信号を受信するので、金属製配管の長手方向に全周に渡って欠陥の探傷ができる。これにより、従来使用していた超音波厚さ計によるスポット測定とは異なり、配管の欠陥位置を作業性よく正確に特定でき、例えば、火力発電設備の寿命診断を精度良く行うことができる。
また、複数の送信子を金属製配管の外側の円周上に隙間を有して並べて配置し、各送信子に同期した交流電流をそれぞれ流すので、各送信子により発信したガイド波の振動を同期させることができる。これにより、各送信子により発信したガイド波同士の不要な干渉により発生するノイズを抑制でき、金属製配管の有する欠陥の検出精度を向上できる。
そして、受信子によって受信したエコー信号を増幅器により増幅するので、欠陥の検出精度を更に向上できる。
なお、複数の送信子と受信子を、表面が断熱材で覆われた金属製配管の表面に設置するに際しては、その設置する部分のみ、金属製配管の表面から断熱材を剥がせばよいので、作業性が良好である。
更に、欠陥位置検出手段により、各受信子が受信したガイド波のエコー信号の強さをそれぞれ比較することで、その強弱によって、金属製配管の有する欠陥が、どの受信子の延長線上(金属製配管の長手方向に渡る直線上)またはその近傍に存在するかを検出できる。これにより、金属製配管の欠陥の有無を検出するだけでなく、その存在位置までを容易に特定できる。
特に、請求項2記載の超音波探傷装置、および請求項6記載のローレンツ力を用いた超音波探傷方法は、各増幅器からの信号をセレクターの切換えにより、欠陥位置検出手段にそれぞれ出力できる。これにより、増幅器毎に欠陥位置検出手段を設ける必要がなく、装置構成を簡単にできて経済的である。
請求項3記載の超音波探傷装置は、金属製配管の周方向に等間隔に配置された各送信子により、金属製配管へガイド波を発信するので、各送信子により発信したガイド波同士の不要な干渉を更に抑制でき、金属製配管の有する欠陥の存在位置の測定精度を更に向上できる。
請求項4記載の超音波探傷装置は、送信子が、永久磁石と、交流電流の流路形成用の導電体とを有するので、簡単な構成によってローレンツ力を駆動力とするガイド波の発信が行える。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1〜図4に示すように、本発明の一実施の形態に係る超音波探傷装置10は、ローレンツ力を駆動力とするガイド波(板波または円筒波ともいう)を発信する複数の送信センサ(送信子の一例)11と、各送信センサ11に対応して設けられ、送信センサ11から発信されたガイド波が金属製配管13の欠陥等で反射されたエコー信号をそれぞれ受信する複数の受信センサ(受信子の一例)12とを有し、金属製配管13を探傷して金属製配管13の欠陥、例えば、傷、腐食、減肉、亀裂(ひび)、または割れの存在位置を特定可能な装置である。以下、詳しく説明する。
金属製配管13は、各種プラント設備に設けられる配管、特に、発電設備に使用されるボイラー用配管または主蒸気用配管であり、その外径が、例えば、150mm以上600mm以下程度、厚みが、例えば、2mm以上10mm以下程度のものである。なお、金属製配管13は、その表面が断熱材(例えば、被覆厚みが5mm以上20mm以下程度)で覆われているが、これに限定されるものではなく、例えば、その表面が露出したものでもよく、また直線状の配管または屈曲部を有する配管であってもよい。
この金属製配管13の外側で長さ方向途中位置の円周上には、隙間(間隔)を有して複数(ここでは、1〜6ch(1〜6チャンネル)の合計6個)の送信センサ11が、金属製配管13の周方向に実質的に等間隔(断面視して金属製配管13の軸心を中心として等角度位置)に並べて配置されている。なお、金属製配管13の周方向に隣り合う各送信センサ11の間隔は、それぞれ異なっていてもよい。
各送信センサ11は、従来公知のものを使用できるが、例えば、図2(A)、(B)に示すように、永久磁石14と、この永久磁石14の磁力線の方向と直交する面に設けられた交流電流の流路形成用の導体板(導電体の一例)15とを有するものを使用できる。なお、図2(A)は、金属製配管13の表面を覆った断熱材を省略して示している。
図2(A)に示すように、永久磁石14のS極側の端面には、薄い絶縁板16が固着され、更にその表面に導体板15が固着されている。この導体板15は、図2(B)に示すように、平面視してU字状部分が交互に連続するように、ジグザグ状に屈曲形成されたものである。これにより、導体板15の隣り合う直線部を流れる電流の向きが、交互に逆方向になっている。また、導体板15の両側端部17、18は、図3に示すように、同期装置19を介して探傷器20に備えられた発信器(即ち、交流電源)に接続されている。
この各送信センサ11は、図2(A)に示すように、使用にあっては導体板15が金属製配管13の表面側に配置される。なお、金属製配管13は、その表面が断熱材で覆われているので、各送信センサ11と各受信センサ12を設置する範囲のみの断熱材を除去する必要がある。また、各送信センサ11と各受信センサ12は、金属製配管13の表面に当接させてもよく、また金属製配管13の表面と隙間を有して配置してもよい。
これにより、図2(A)の破線矢印で示すように、永久磁石14中をS極からN極へかけて磁力線(磁束)が発生する。従って、金属製配管13の表面では、これと垂直なバイアス磁界(B)が、金属製配管13から送信センサ11へ向けて印加された状態になる。
ここで、導体板15に交流電流を流すと、導体板15の互いに平行となった直線部には、交互に逆向きの交流電流、即ち送信電流(le)が流れる。これにより、金属製配管13の表面には、交流電流(le)とは反対向きとなる交互に逆向きの誘導渦電流(Je)が流れる。
そして、この誘導渦電流(Je)とバイアス磁界(B)との相互作用により、金属製配管13には、この金属製配管13の表面と平行なローレンツ力(F)が生起し、金属製配管13の表面に沿って斜めの超音波(斜角超音波)が発生して、ガイド波として金属製配管13を伝搬する。なお、図1中の送信センサ11側の矢印は、各送信センサ11から発信した全ガイド波の流れを示し、送信センサ11と反対側の矢印は、金属製配管13の欠陥等で反射されたガイド波のエコー信号の流れを示している。
この各送信センサ11の導体板15が接続された同期装置19は、各送信センサ11へ流す交流電流を同期させるため、その位相を制御する従来公知の装置である。なお、各送信センサへ流す交流電流は、同期していればよいため、例えば、1つの交流電源から各送信センサへ交流電流を流しても良い。
このように、各送信センサ11へ同期させた交流電流を流すことにより、各送信センサ11から発信するガイド波も同期させることができる。
図1に示すように、各送信センサ11の下流側(即ち、ガイド波の伝搬方向下流側)に位置する金属製配管13の外側で長さ方向途中位置には、送信センサ11と同数の受信センサ12が、各送信センサ11と隙間(例えば、50mm以上200mm以下程度)を有して配置されている。このように、送信センサ11と受信センサ12とを隙間をあけて配置することで、SN比(信号振幅に対する雑音振幅の比)を向上でき、欠陥の検出精度を向上できる。
この受信センサは、送信センサと実質的に同一構成となっているが、各送信センサ(送信子)から発信されたガイド波のエコー信号を受信できれば、他の構成のものでもよい。
各受信センサ12は、各送信センサ11が設置された金属製配管13の延長線上(金属製配管の長手方向に渡る直線上)に、各送信センサ11と対となって配置されている。
これにより、金属製配管13を管端部から軸心方向に見た場合、送信センサ11と受信センサ12とが重なる。
なお、各受信センサは、エコー信号への影響が小さければ、各送信センサの延長線上から金属製配管の周方向に多少(例えば、各送信センサ11が設置された金属製配管13の延長線上を中心として、金属製配管13の周方向に−360度/2nを超え+360度/2n未満の範囲:nは送信センサ11の個数)ずれても問題ない。
各受信センサ12の導体板(導体板15と同じ構成)の両端部は、図4に示すように、探傷器20に備えられた従来公知の増幅器(アンプ)に接続され、受信センサ12が受信したエコー信号を増幅させている。
この増幅器は、セレクター21を介して、金属製配管13の欠陥の位置を検出するプログラムが組み込まれたコンピュータ(欠陥位置検出手段の一例)22に接続されている。これにより、各受信センサ12が受信し、増幅器によって増幅させたエコー信号の出力を、従来公知のAD変換器(図示しない)によりデジタル信号化し、セレクター21を切換えながら出力し、これを順次コンピュータ22に入力できる。
コンピュータ22は、デジタル信号化されたガイド波のエコー信号を加算処理する加算処理部と、デジタル信号のノイズを除去する従来公知のフィルタ部(特定の周波数帯域の信号を通過させ、それ以外の周波数の信号を阻止する部分)と、各処理が終了したエコー信号の波形を表示するディスプレイとを有している。
なお、加算処理部とフィルタ部は、従来公知の波形処理プログラムにより起動できる。
ここで、エコー信号の加算処理は、各送信センサ11から発信したガイド波のエコー信号を、各受信センサ12が受信するまでに要する時間、およびガイド波の伝搬速度を使用して行う。
このように、エコー信号を各受信センサ12が受信するまでに要する時間(T)、およびガイド波の伝搬速度(V)を使用(即ち、T×V)することで、金属製配管13に存在する欠陥の位置を検出できる。
次に、本発明の一実施の形態に係るローレンツ力を用いた超音波探傷方法について、前記した超音波探傷装置10を用いて説明する。
まず、図1に示すように、探傷しようとする金属製配管13の外側で長さ方向途中位置の円周上に、導体板15が金属製配管13の表面側と向き合うように、複数(ここでは6個)の送信センサ11を配置する。また、各送信センサ11と対となる受信センサ12についても、導体板が金属製配管13の表面側と向き合うように、各送信センサ11の下流側に隙間(間隔)をあけて配置する。
この各送信センサ11の導体板15を、同期装置19を介して探傷器20に接続し、各受信センサ12の導体板を探傷器20に接続する。なお、探傷器20は、更にセレクター21を介してコンピュータ22に接続する(以上、準備工程)。
そして、各送信センサ11に、探傷器20の発信器から同期した交流電流をそれぞれ流し、各送信センサ11からローレンツ力を駆動力とするガイド波を発信させる(以上、超音波発信工程)。
このとき、金属製配管13に欠陥、例えば、傷、腐食、減肉、亀裂(ひび)、および割れのいずれか1または2以上が存在すれば、各送信センサ11から発信されたガイド波が、欠陥によって反射されたエコー信号を、複数の受信センサ12のいずれか1または2以上が受信する(以上、超音波受信工程)。
そして、各受信センサ12によって受信した欠陥によるエコー信号を探傷器20の増幅器により増幅し、更にAD変換器によりデジタル信号化する(以上、増幅工程)。
デジタル信号化された各増幅器の出力を、セレクター21を切換えながらコンピュータ22へそれぞれ入力し、コンピュータ22で処理する。
コンピュータの処理に際しては、入力されたデジタル信号のエコー信号を加算処理部により加算処理し、フィルタ部によりノイズを除去した後、この波形をディスプレイに表示する。
この操作を、各受信センサ12についてそれぞれ行うことで、各受信センサ12が受信した欠陥によるエコー信号が得られ、これらの強度の強弱を比較することで、金属製配管13の有する欠陥が、どの受信センサ12の延長線上(金属製配管13の長手方向に渡る直線上)またはその近傍に存在するかを検出できる。即ち、欠陥の存在位置に近い延長線上に配置された受信センサ12ほど、その欠陥によるエコー信号の強度が強くなる。
また、金属製配管13の長さ方向における欠陥の存在位置は、エコー信号を各受信センサ12が受信するまでに要する時間、およびガイド波の伝搬速度を使用することで算出する。
これにより、金属製配管13の欠陥の位置を検出できる(以上、欠陥位置検出工程)。
このようにして、欠陥の検出可能な範囲(例えば、Lmの長さの金属製配管の長手方向に渡って送信センサ11から(片側で)、例えば、1m以上6m以下程度の範囲)の探傷が終了した後は、金属製配管13から各送信センサ11および各受信センサ12をそれぞれ取り外し、これらを次の検出可能な範囲に設置し、上記した操作を繰り返し実施する。
なお、金属製配管13に欠陥が存在しなければ、各送信センサ11から発信されたガイド波が欠陥により反射されたエコー信号が無いため、金属製配管13から各送信センサ11および各受信センサ12をそれぞれ取り外し、これらを次の検出可能な範囲に設置し、上記した操作を繰り返し実施する。
これにより、金属製配管13の欠陥位置を作業性よく正確に特定できる。
前記した超音波探傷装置10を使用して、外径150mm、厚み5mmの金属製配管(以下、単に配管ともいう)におけるガイド波の伝搬限界距離、配管内面または外面への付着物の影響、配管同士を接続した場合の溶接部の影響、および配管に設けられた欠陥の検出限界について、それぞれ検討した。なお、使用した送信センサの出力は0.8MHzである。
まず、ガイド波の伝搬限界距離について、長さ5.5mまで欠陥の検出を良好に実施できることを確認できた。従って、この場合、欠陥の検出範囲を5.5mに設定し、配管を5.5mごとに探傷することが好ましい。
次に、配管内面または外面への付着物の影響について、長さ1mの金属製配管の先端(送信センサが設けられた側の反対)から300mmの位置に、金属製配管の内面または外面に幅100mmに渡って付着物(ここでは、グリセリンペーストを使用)を塗布して調査した。
その結果、内面に付着物が存在した場合、受信したガイド波のエコー信号の強度への影響はほとんどなかった。また、外面に付着物が存在した場合、受信したエコー信号の強度は僅かに低下したが、欠陥の検出に影響しない程度のものであった。
このことから、欠陥の探傷に及ぼす付着物の影響は、ほとんどないことを確認できた。
そして、配管同士を接続した場合の溶接部の影響について、長さ1mの金属製配管の先端(送信センサが設けられた側の反対)から400mmの位置に、金属製配管の周方向に溶接部を設けて調査した。
その結果、溶接部の存在によって、他の欠陥のエコー信号の強度低下はあるものの、溶接部によるエコー信号は小さく、欠陥の検出に影響がなかった。
更に、配管に設けられた欠陥の検出限界について、長さ1mの金属製配管の先端(送信センサが設けられた側の反対)から300mmの位置に、金属製配管の内面側または外面側にグラインダによる傷を設けて調査した。なお、この傷の深さを5mmと2mmとした。
その結果、金属製配管の内面側と外面側の傷をそれぞれ検出できた。また、このとき、SN比も良好であり、欠陥を精度よく検出できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部または全部を組合せて本発明の超音波探傷装置およびローレンツ力を用いた超音波探傷方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、金属製配管の周方向に複数の送信センサと受信センサを配置し、金属製配管の周方向の欠陥の検出を一度に行った場合について説明した。しかし、金属製配管の外径に応じて、金属製配管をその軸心を中心として円周方向に複数に分割し、分割した領域の金属製配管の周方向に、複数の送信センサと受信センサを配置し、各領域内の欠陥の検出をそれぞれ個別に行ってもよい。
そして、送信センサと受信センサの個数は、例えば、金属製配管の外径または肉厚、また必要とする欠陥の検出精度に応じて、増減してもよい。
本発明の一実施の形態に係る超音波探傷装置の使用状態の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ同超音波探傷装置の送信センサの使用状態の説明図、送信センサの導体板の平面図である。 同超音波探傷装置の送信センサ側の説明図である。 同超音波探傷装置の受信センサ側の説明図である。
10:超音波探傷装置、11:送信センサ(送信子)、12:受信センサ(受信子)、13:金属製配管、14:永久磁石、15:導体板(導電体)、16:絶縁板、17、18:端部、19:同期装置、20:探傷器、21:セレクター、22:コンピュータ(欠陥位置検出手段)

Claims (6)

  1. 探傷しようとする金属製配管の外側で長さ方向途中位置の円周上に隙間を有して並べて配置された複数の送信子と、
    前記各送信子に同期した交流電流を流し、該各送信子からローレンツ力を駆動力とするガイド波を前記金属製配管の長さ方向に沿って発信させる発信器と、
    前記各送信子と対となって、前記金属製配管の外側で長さ方向途中位置に前記各送信子とは隙間を有して配置され、前記送信子とは同一構造となって、前記各送信子から発信されたガイド波のエコー信号を受信する受信子と、
    前記各受信子によって受信した前記エコー信号を増幅する増幅器と、
    デジタル信号化された前記増幅器の出力を入力として、前記金属製配管の欠陥の位置を検出する欠陥位置検出手段とを有し、しかも、前記発信器は前記各送信子にそれぞれ個別に接続されていることを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 請求項1記載の超音波探傷装置において、前記各増幅器からの信号はセレクターを介して前記欠陥位置検出手段に出力されていることを特徴とする超音波探傷装置。
  3. 請求項1および2のいずれか1項に記載の超音波探傷装置において、前記各送信子は、前記金属製配管の周方向に実質的に等間隔に配置されていることを特徴とする超音波探傷装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波探傷装置において、前記送信子は、永久磁石と、該永久磁石の磁力線の方向と直交する面に設けられた交流電流の流路形成用の導電体とを有し、該導電体を前記金属製配管の表面側に配置することを特徴とする超音波探傷装置。
  5. 探傷しようとする金属製配管の外側で長さ方向途中位置の円周上に隙間を有して並べて配置された複数の送信子に、該各送信子ごとに接続された発信器から同期した交流電流をそれぞれ流し、前記各送信子からローレンツ力を駆動力とするガイド波を前記金属製配管の長さ方向に沿って発信させる超音波発信工程と、
    前記各送信子と同一構造かつ前記各送信子と対となって、前記金属製配管の外側で長さ方向途中位置に前記各送信子とは隙間を有して配置された受信子により、前記各送信子から発信されたガイド波のエコー信号を受信する超音波受信工程と、
    前記各受信子によって受信した前記エコー信号を増幅器により増幅する増幅工程と、
    デジタル信号化された前記増幅器の出力を入力として、欠陥位置検出手段により前記金属製配管の欠陥の位置を検出する欠陥位置検出工程とを有することを特徴とするローレンツ力を用いた超音波探傷方法。
  6. 請求項5記載のローレンツ力を用いた超音波探傷方法において、前記欠陥位置検出工程では、前記各増幅器からの信号を、セレクターにより前記欠陥位置検出手段にそれぞれ出力することを特徴とするローレンツ力を用いた超音波探傷方法。
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