JP4926571B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成装置に関し、特に、電子写真画像形成装置等に使用可能な帯電装置、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置に適用して好適なものである。
従来、電子写真の帯電装置としてはコロナ帯電器が使用されている。そして、近年では、オゾンレスや低電力化のための接触式の帯電装置が用いられるようになってきている。これは、被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
接触帯電部材としては、磁気ブラシ方式がある。磁気ブラシ方式は、導電性の磁性粒子をマグネット自体やこれを内包したスリーブ上に磁気ブラシとして磁気的に拘束させて、磁気ブラシを被帯電体面に停止や回転をさせつつ接触させ、これに電圧を印加することによって帯電を行う方式である。
また、導電性の繊維をブラシ状にしたファーブラシ帯電方式や、導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、これに高電圧を印加することによって被帯電体への帯電を行うローラ帯電方式がある。特に、帯電部材として導電性ローラを用いたローラ帯電方式が帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
具体的には、帯電は帯電ローラから感光体ドラムヘの放電によって行われる。図16(a)に、帯電ローラ、感光体ドラム、およびこれらの間の微小ギャップの空気層を電気的な等価回路で示す。ここで、帯電ローラのインピーダンスは、感光体ドラムや空気層のインピーダンスに比して十分小さいため無視することができる。これにより、帯電ローラでの電圧降下はないと考えられるので、帯電ローラに印加された電圧が全て感光体ドラムの帯電に用いられることになる。
帯電ローラに印加する電圧としては、直流電圧、または直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧が用いられる。直流電圧を印加した場合には、感光体ドラムの表面電位は印加電圧から帯電開始電圧を減算した値である。ここで、帯電開始電圧とは、空気層のインピーダンスと感光体ドラムのインピーダンスとの比、および空気層の絶縁破壊電圧から求められる値である。
直流電圧に交流電圧を重畳した場合には、交流電圧に収束効果があるため、感光体ドラムの表面電位は印加した直流電圧値に収束する。印加電圧が、直流電圧、または直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧のいずれであっても、感光体ドラムの表面電位は、印加電圧の直流成分に比例するため、表面電位を均一にするためには印加電圧の直流成分を定電圧制御することが好ましい。
特開平9−211938号公報
しかしながら、接触式の帯電装置においては、印刷を繰り返すにつれて帯電部材表面に汚れが付着するという問題がある。接触帯電部材の過度の汚染は、帯電性能の低下により帯電ムラを生じさせ、結果として画像上において濃度ムラといった画質の低下を招くことになる。この汚れは、主に、クリーニング装置をすり抜けた微粉トナーや外添剤である。外添剤は以下の理由によりトナーとともに外添される。
すなわち、
(1)トナーの流動性をあげるため
(2)感光体ドラム表面に付着する紙粉等の低電気抵抗物質およびトナーを削り取るため
(3)現像剤の帯電を補助するため
である。
また、この外添材は、具体的に、シリカ、マグネシウム、アルミニウム、チタン、鉄、ジルコニウム、セリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどの無機微粉体である。また、重量平均径は、一次粒子(個々の単位粒子に分離した状態の粒子)、または二次粒子(一次粒子が凝集した状態)で0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜5.0μm、より好ましくは1.0〜5.0μmである。
上述した外添剤や微分トナーの抵抗は基本的に高い。そのため、特に印字枚数が増えるにつれ、トナーや外添剤が接触帯電部材に付着、混入して堆積するとそのインピーダンスは無視できなくなる。なお、図16(b)に、帯電ローラの表面に汚染層が形成されたときの電気的な等価回路を示す。
トナーや外添剤の付着量が増えたり、低温低湿環境でトナーそのものの抵抗が上がったりすると、汚染層のインピーダンスは、感光体ドラムや空気層のインピーダンスに近いオーダーまで上昇する。この場合、帯電ローラに印加した電圧の直流成分は汚染層により電圧降下が生じ、実際に感光体ドラムの帯電に用いられる帯電電圧が小さくなる。そして、この場合、感光体ドラムの表面電位は帯電電圧に比例して低下する。感光体ドラムの表面電位が現像電位に近付くと、非画像部にもトナーが現像され、印字品質が著しく損なわれる。そのため、帯電ローラを寿命まで使うために、本体付けとした場合や、帯電ローラを単体で交換できる場合には、特に帯電ローラ表面の汚染量検知手段が必要となる。
接触帯電部材の汚染状態が検知できれば、汚染が発生した場合のみにクリーニングを実行することができたり、汚染の度合いによって接触帯電部材の交換時期を知らせたりすることも可能となる。
また、汚染の度合いを検知する手段としては、表面電位センサによって、初期の帯電能の値に対してどれだけ下がったかを検知する方法や、光反射などを利用した被帯電体上のトナー量を検知する方法がある。また、帯電手段による帯電に伴って流れる帯電電流を検出して算出される算出量で検知する方法がある(特許文献1参照)。
しかしながら、一般的に使われている表面電位センサに検知できるほど帯電能が落ちてしまった場合には、画像欠陥として現れてしまい、また表面電位センサを用いた測定時のノイズの影響によっても検知精度が変動してしまう。また、光反射を利用する場合においても接触帯電部材の汚れ具合によって測定精度が変動してしまう可能性がある。また、現在のように寿命が長く印刷可能枚数が多い場合、帯電電流値を検出する方法においては帯電部材の抵抗変動などを考慮に入れると精度が落ちるといった問題が生じる。
また、帯電ローラの長寿命化のために、スポンジやブラシを帯電ローラに当接させてクリーニングを行い、帯電ローラ表面に汚れが付着するのを防止する方法がある。ところがこの方法では、長時間摺動させるとクリーニング部材が帯電ローラの表面を傷つけたり、トナーが融着したりするので、帯電ローラの寿命を縮めてしまう。
そのため、この発明の目的は、印字枚数が多く寿命が長い場合においてもより精度良く、帯電部材の抵抗変動などに左右されることなく帯電部材の汚染量を検知して帯電部材に印加する電圧を制御することができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の発明は、
電子写真感光体に接触し回転可能な帯電部材に定電流制御される振動電圧を印加する電圧印加手段と、前記帯電部材に印加された前記振動電圧の振幅値Vpを検出する電圧振幅値検出手段と、前記振動電圧の微分波形の振幅値Vdを検出する微分電圧振幅値検出手段と、を有し、|Vp−Vd|が閾値Vth以上となった場合に、前記帯電部材表面に付着した汚染物を除去するためのクリーニングシーケンスを実行することを特徴とする画像形成装置である。
以上説明したように、この発明によれば、印字枚数が多く寿命が長い場合においてもより精度良く、帯電部材の抵抗変動などに左右されることなく帯電部材の汚染量を検知して帯電部材に印加する電圧を制御することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、以下の実施形態において、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例として、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザビームプリンタ、LEDプリンタなど)、ファクシミリ装置およびワードプロセッサなどが含まれる。また、以下の実施形態において、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、またはクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。また、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものである。
(第1の実施形態)
以下、この発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。図2に、この第1の実施形態によるレーザビームプリンタ200を示す。
図2に示すように、レーザビームプリンタ200は、デッキ201、デッキ紙有無センサ202、紙サイズ検知センサ203、ピックアップローラ204が設けられている。デッキ201は、記録紙Pを収納するためのものである。デッキ紙有無センサ202は、デ
ッキ201内の記録紙Pの有無を検知するための検知手段である。紙サイズ検知センサ203は、デッキ201内の記録紙Pのサイズを検知するためのサイズ検知手段である。ピックアップローラ204は、デッキ201から記録紙Pを繰り出すためのものである。
また、前記ピックアップローラ204によって繰り出された記録紙Pを搬送するデッキ給紙ローラ、前記デッキ給紙ローラ205と対をなし、記録紙Pの重送を防止するためのリタードローラ206が設けられている。そして、デッキ給紙ローラ205の下流にはデッキ201と、後述する両面反転部からの給紙搬送状態を検知する給紙センサ207、さらに下流に記録紙Pを搬送する給紙搬送ローラ208が設けられている。また、記録紙Pを同期搬送するレジストローラ対209、前記レジストローラ対209への記録紙Pの搬送状態を検知するレジ前センサ210が配設されている。
また、レジストローラ対209の下流に、プロセスカートリッジ212、ローラ部材としての転写ローラ213および、放電部材としての除電針214が配設されている。プロセスカートリッジ212は、後述するレーザスキャナ部211からのレーザ光に基づいて感光体ドラム1上にトナー像を形成するためのものである。ローラ部材(転写ローラ213)は、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を記録紙P上に転写するためのローラである。また、放電部材(以後除電針と記す)214は、記録紙P上の電荷を除去し感光体ドラム1からの分離を促進するための部材である。
さらに、除電針214の下流には、搬送ガイド215、ハロゲンヒータ216を備えた定着ローラ217と加圧ローラ218の対、定着排紙センサ219、両面フラッパ220が配設されている。ハロゲンヒータ216は、記録紙P上に転写されたトナー像を熱定着するために、定着ローラ217の内部に設けられた加熱用のヒータである。定着排紙センサ219は、定着部からの搬送状態を検知するセンサである。両面フラッパ220は、定着部から搬送されてきた記録紙Pを排紙部か両面反転部に行き先を切り替えるためのフラッパである。
また、排紙部側の下流には、排紙部の紙搬送状態を検知する排紙センサ、記録紙を排紙する排紙ローラ対222が配設されている。一方、両面反転部側に、反転ローラ対、反転センサ、Dカットローラ225、両面センサ226、両面搬送ローラ対227が配設されている。両面反転部は、記録紙Pの両面に印字するために片面印字終了後の記録紙Pを表裏反転させ、再度画像形成部に給紙する機構である。反転ローラ対は、正逆転によって記録紙Pをスイッチバックさせるローラ対である。反転センサは、この反転ローラへの紙搬送状態を検知するためのセンサである。Dカットローラ225は、記録紙Pの横方向位置を合わせるための横方向レジスト部(図示せず)から記録紙Pを搬送するためのローラである。両面センサ226は、両面反転部の記録紙Pの搬送状態を検知するセンサである。両面搬送ローラ対227は、両面反転部から給紙部へと記録紙Pを搬送するためのローラ対である。
また、レーザスキャナ部211は、レーザユニット229、レーザユニット229からのレーザ光を感光体ドラム1上に走査するためのポリゴンミラー230とスキャナモータ231、結像レンズ群232および折り返しミラー233から構成されている。レーザユニット229は、後述外部装置228から送出される画像信号に基づいて変調されたレーザ光を発光するためのユニットである。
また、プロセスカートリッジ212は従来公知の電子写真プロセスに必要な感光体ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2と現像ローラ234、トナー格納容器235などを備えている。そして、このプロセスカートリッジ212は、レーザビームプリンタ200に対して着脱可能に構成されている。
また、図2に示すように、高圧電源部3が設けられており、後述する帯電高圧回路の他に、現像ローラ234、転写ローラ213、除電針214に所望の電圧を給電する高圧回路が設けられている。メインモータ236は、各部に動力を供給している。
また、プリンタ制御部4は、レーザビームプリンタ200を制御する。プリンタ制御部4は、MPU5、および各種入出力制御回路(図示せず)などから構成されている。MPU5は、RAM5a、ROM5b、タイマ5c、デジタル入出力ポート(I/Oポート5d)、アナログ−デジタル変換入力ポート(A/Dポート5e)、デジタル−アナログ出力ポート(D/Aポート5f)などを具備している。また、プリンタ制御部4は、インターフェイス238を介して、パーソナルコンピュータなどの外部装置228に接続されている。
次に、図3に示す帯電出力回路の回路図に基づいて帯電高圧出力制御について説明する。図3に示す帯電出力回路は、直流高圧に交流高圧が重畳された帯電高圧を生成し、出力端子359から出力するものである。出力端子は、感光体ドラムに当接した帯電ローラに接続されている。
まず、CPU345のI/Oポート345dからクロックパルス(PRICLK)が出力されると、プルアップ抵抗360およびベース抵抗338を介してトランジスタ339がスイッチング動作する。続いて、プルアップ抵抗337およびダイオード340を介して接続されているオペアンプ365の出力に応じた振幅のクロックパルスに増幅される。この振幅が大きいと、後述する高圧トランス304に入力される正弦波の駆動電圧振幅も大きくなるので、高圧交流電圧レベルが大きくなる。クロックパルスは、コンデンサ324を介し、抵抗323〜332、コンデンサ316〜320と、オペアンプ317,320
によって構成されるフィルタ回路335に入力され、フィルタ回路335からは+12Vを中心とした正弦波として出力される。この出力は、プッシュプルの高圧トランスドライブ回路305を介して高圧トランス304の一次巻線に入力され、二次巻線側に正弦波の交流高圧が発生する。
また、高圧トランス304の二次側の一方は、抵抗346を介して直流高圧発生回路347に接続されている。これにより、直流高圧に交流高圧が重畳された高圧バイアスが出力保護抵抗303を介して出力端子から出力され、帯電ローラ302に給電される。
次に、交流高圧回路の電流検知部について説明する。上述した交流高圧発生回路の駆動によって発生した交流帯電電流は、コンデンサ348を通過し、矢印A方向の半波はダイオード350、矢印B方向の半波はダイオード349を介して流れる。ダイオード350を通過した矢印A方向の半波電流は抵抗357、コンデンサ356で構成された積分回路によって、直流電圧に変換される。オペアンプ365の負極入力端子の電圧:Vnは下記の様な特性となる。
Figure 0004926571
……(式1−1)
ここで、Imeanは帯電交流電流の半波の平均値、Rsは抵抗357の抵抗値である。
一方、オペアンプ365の正極入力端子には、CPU345から出力された電流制御信号(PRICNT)が入力される。電流制御信号(PRICNT)は交流電流レベルを設定する信号であり、0Vから5Vまでの間で変化するアナログ信号である。
オペアンプ365の負極入力端子の電圧Vnが、電流制御信号PRICNTよりも小さい場合は、オペアンプ365の出力が大きくなる。上述したように、オペアンプ365の出力が大きくなると、フィルタ回路335に入力されるクロックパルスの振幅が大きくなり、高圧交流電圧は大きくなる。このような構成とすることで、高圧交流電圧のレベルは、交流電流が電流制御信号:PRICNTに応じた値となるように制御される。すなわち、電流制御信号:PRICNTに応じた定電流制御が行われる。帯電交流電流の制御値は下記式の特性となる。
Figure 0004926571
……(式1−2)
また、オペアンプ365正極入力端子にはトランジスタ360が接続されている。トランジスタ360はCPU245から出力された帯電高圧駆動信号(PRION)信号によって駆動する。帯電高圧駆動信号(PRION)は帯電高圧出力の駆動、停止を切り替える信号である。信号がHIGHレベルの場合はトランジスタ360がOn状態となり、オペアンプ365の正極入力が0Vとなることでオペアンプ365の出力が0Vとなる。これにより、帯電交流出力が停止状態となる。
次に、帯電出力回路の電圧検出部について説明する。本帯電出力回路においては、電圧検出回路A、電圧検出回路Bの2つの電圧検出回路がある。
(A)電圧検出回路A
電圧検出回路Aは帯電交流電圧のピーク電圧値を検出する。図4に帯電交流波形と電圧検出回路Aによって検出されるピーク電圧値との関係を示す。図4Aは、帯電交流波形が正弦波の場合である。この場合、Vp1のレベルが電圧検出回路Aによって検出される。一方、図4Bに、交流波形のピーク部で歪みが発生した場合の波形を示す。破線は正弦波である図4Aの正弦波波形を示し、図4Bにおいてはピークとなる部分で歪みが生じてピーク電圧がVp1よりΔh低下している。電圧検出回路Aにおいては、Vp2の値が検出される。
次に、電圧検出回路Aの動作について説明する。ピーク電圧の検出は帯電高圧出力端子359と同電位のラインに接続されたコンデンサ371に流れる電流を検出することで行う。コンデンサ371には帯電交流電圧の印加によって交流電流が流れ、ダイオード376と389で分流される。
矢印Dの方向の半波電流はダイオード376、矢印C方向の半波電流はダイオード389を介して流れる。矢印Cおよび矢印Dの半波電流の平均値:Icap(av)は下式で表される。
Figure 0004926571
……(式2−1)
ここで、C371はコンデンサC371の静電容量値、fは帯電交流出力の周波数、Vpは帯電交流出力のピーク電圧値である。この(式2−1)から明らかなように、半波電流の平均値:Icap(av)は、帯電交流電圧のピーク値に応じたレベルである。
ダイオード376を通過した矢印Dの方向半波電流はオペアンプ381、抵抗382、抵抗383、コンデンサ388で構成された積分回路に入力される。コンデンサ388の
容量は十分に大きく設定されており、半波電流はコンデンサ388および抵抗383によって整流されてコンデンサ388の端子間には直流電圧が発生する。
コンデンサ388の端子間に発生する電圧:V388は下記式で表せる。
Figure 0004926571
……(式2−2)
コンデンサ388の端子間電圧V388はオペアンプ381によって、CPU345のアナログ入力端子345fにピーク電圧検出信号PRIVSとして入力される。ピーク電圧検出信号PRIVSのレベルは(式2−1)および(式2−2)から下式のようになる。
Figure 0004926571
……(式2−3)
(B)電圧検出回路B
電圧検出回路Bは帯電交流電圧波形の微分波形のピーク電圧値を検出する。
図4Cに、図4Aに示す交流電圧波形の微分波形を示す。破線部は正弦波の形状を示す。図4Bに示す波形において歪みが発生しているピーク付近の領域においては、微分波形(図4C)も正弦波から歪んだ形状となる。
一方、図4Bに示す波形の歪みが発生していない位相の領域においては、図4Cに示す微分波形は正弦波の形状であり、そのピーク値は、図4Bに示す波形のピーク値と同じVp1となる。すなわち、電圧検出回路Bは、歪みが発生した帯電交流波形のピーク電圧値に対して歪み量Δhを加算したVp1の電圧を検出する。
次に、電圧検出回路Bの動作について説明する。帯電出力電圧はコンデンサ371と抵抗373によって分圧されて低い電圧レベルに変換される。コンデンサ371と抵抗373の間にはダイオード389が介されているため、オペアンプ386の正入力には半波の交流波形が入力される。ここで、コンデンサ371のインピーダンスは抵抗373のインピーダンスよりも十分に大きく設定されている。
すなわち、オペアンプ386の正極入力部には、帯電交流電圧の微分波形が分圧された交流波形の半波波形が発生する。微分された波形は、さらに、オペアンプ386、オペアンプ380、ダイオード372、ダイオード379、コンデンサ384、抵抗385、抵抗399、抵抗398で構成されたピーク電圧検出回路によって、オペアンプ381の負極入力端子に発生した交流波形のピーク値に応じた直流電圧に変換され、微分電圧検出信号PRIDVSとして、CPU345のアナログ入力端子345fに入力される。微分電圧検出信号PRIDVSのレベルは下式により表すことができる。
Figure 0004926571
……(式3)
ここで、C371はコンデンサC371の静電容量値、fは帯電交流出力の周波数、R373はR373の抵抗値、πは円周率、Vdは帯電交流電圧の微分値のピーク電圧である。上述した(式2)および(式3)から、ピーク電圧検出信号PRIVSと微分電圧検出信号PRIDVSとは、いずれもコンデンサC371の静電容量値に対し比例関係にある。すなわち、コンデンサC371の静電容量値が環境条件等によって変動した場合でも、両信号間の相対値は一定となる。
(検知方法)
この発明は、帯電交流電圧のピーク値と帯電交流電圧微分値のピーク値とを検出して、帯電ローラの汚染量を検知する。このときの検知方法を以下に説明する。
(C)帯電ローラ汚染量検知方法
図5に、帯電ローラに印加する帯電交流電圧ピーク値および帯電交流電圧微分ピーク値と帯電交流電流値Icとの特性を示す。帯電ローラに帯電交流電圧を印加することで帯電電流Icが流れる。帯電交流電圧が放電開始電圧Vh以下の領域(非放電発生領域)においては、帯電交流電圧の上昇に伴って帯電交流電圧のレベルに比例して帯電交流電流が直線的に上昇する。この領域においては、帯電ローラと感光体ドラム間の抵抗性負荷と容量性負荷に応じたニップ電流のみが流れる。さらに帯電交流電圧が上昇し、放電開始電圧Vhを超える領域(放電発生領域)に達すると、帯電ローラと感光体ドラム間において放電が起こり、前述のニップ電流に放電電流が加算された帯電電流Icが流れる。非放電発生領域においては、帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値とは一致する特性となる。ところが、放電開始領域においては、帯電交流電圧ピーク値はLINE−A、帯電交流電圧微分ピーク値はLINE−Bとなり、2つの特性に差が発生する。このときのLINE−AとLINE−Bとの差が図5(a)の放電電流値Isに対応することになる。
LINE−AとLINE−Bの特性に差が生じる原因について、図1を用いて説明する。図1に、帯電交流電圧を放電開始電圧Vhより高いVa1としたときの帯電交流電圧波形を示し、交流波形のピーク付近において波形の歪みが発生している。この波形歪みは放電発生によってトランス304の出力に歪みが生じるために起こる。帯電交流電圧が放電開始電圧を超えると、交流電圧のピーク付近のタイミングにおいて放電が発生し、放電電流が流れる。この放電電流は急激な立ち上がりにおいて瞬間的に流れる。帯電交流電圧を生成するトランス304に放電電流が流れると、トランス304のリーケージインダクタンスの働きによってトランス304の出力端子間において電圧降下が発生し、出力電圧波形に歪みが生じる。
このとき、帯電交流電圧のピーク値はVa1となる。一方、帯電交流電圧微分値のピーク値はVa1に対して歪み量が加算されたVb1となり、LINE−AとLINE−Bとにおいて異なる特性になる。LINE−Aは放電開始電圧Vhを境界として不連続な特性となる。これに対して、LINE−Bは帯電交流電圧微分値のピーク値に対し直線的に変化する特性となる。これは、トランスの動作特性により、トランスの出力電力は放電の有無に関係なく一定で動作するためである。
この第1の実施形態による画像形成装置においては、帯電交流電圧ピーク値Vpを電圧検出回路Aにおいて検出、帯電交流電圧微分ピーク値Vdを電圧検出回路Bにおいて検出、帯電電流Icは定電流制御回路において設定している。図5(b)および図5(c)は、図5(a)に対応するPRIVS信号およびPRIDVS信号の検出特性である。帯電交流電流IcがIc(1)の場合、帯電交流電圧ピーク値はVa1、PRIVS信号はPRIVS(1)となる。また、帯電交流電圧微分ピーク値はVb(1)、PRIDVS信号はPRIDVS(1)となる。
次に、実際に印字前後の交流電圧ピーク値、帯電交流電圧微分ピーク値を用いた帯電ローラの汚染量検知に関して説明する。通紙枚数が多くなると、トナーやトナーに含まれる外添剤の影響で帯電ローラ表面に汚れが付着する。このとき、帯電ローラ表面の汚染物の影響で帯電ローラ自体の抵抗が大きくなる。このため、LINE−Aはインピーダンスが増加するので図6のように初期に比べて電流が流れにくくなり、このとき放電量は増加することになる。
放電量が増加すると、先に説明したように出力電圧波形の歪みが大きくなることにより、帯電ローラの汚染量に応じて帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値の差が大きくなる。そのため、帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値の差を検出することにより、帯電ローラ表面の汚染量を検出することが可能となる。
|Vp−Vd|=ΔV≧Vinit.……(式4)
ここでΔVは、帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値との差分、Vinit.
初期の帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値の差分を示している。ここで、ΔVは帯電ローラの汚染量と関連づけているが感光体ドラムの膜厚による影響も考えられる。しかし、本実施例においてはある程度汚れた帯電ローラの表面の汚れを除去すると初期のLINE−Aに戻ることから感光体の膜厚による影響は殆ど小さいといってよい。このため、ΔVは印字枚数が増加するにつれて大きくなり、ある閾値をもって画像上にハーフトーンの濃度むらといった画像不良が発生することとなる。
このときの閾値をVthとすると、ΔV<Vth(画像上問題なし)、ΔV≧Vth(画像不良発生)であり、この第1の実施形態においては、Vthを閾値として、クリーニングシーケンスを導入して帯電ローラ上の汚染物を除去するようにする。なお、帯電ローラの汚染量は印字枚数の増加に伴って増加する傾向にあるが、ある程度汚染量が飽和状態になると逆に汚染量が減少することがある。これは、印字枚数が増加したときにトナーに含まれる外添剤が前半で多くドラム上に飛翔し、後半は感光体ドラム上に飛翔する外添剤が減るということがあるためである。そのため、汚染量として供給量と、回転によって汚染物がはがれる量の関係によって飽和後に汚染量が減少するのである。これにより、Vthとしては当然ΔVが飽和点前の値をとることを付記する。
次に、本画像形成装置のプリント動作時における一連の帯電部材汚染量の検知処理手順について説明する。図7にこのときの一連の工程を示す。装置本体200のメイン電源がオンされると、定着装置を駆動し定着装置を所定温度まで立ち上げるなどの一連の処理を行う工程(前多回転工程)を実行した後にスタンバイ状態となる。
次に、プリント開始の命令が外部パーソナルコンピュータ等の外部装置228から受けると、所定の印字準備段階である工程(以降、前回転工程)を実行し、その後に一連の電子写真プロセスによって記録紙にプリント動作を行うプリント工程に入る。ここで、複数枚のプリント動作を行うモードの場合には、次の記録紙に対してのプリント動作を行うまでの紙間工程において所定の処理を実行後、2枚目以降のプリント工程に移る。最後の記録紙のプリント工程が終了すると、プリント工程終了から駆動停止までの工程(以降、後回転工程と呼ぶ)の後、再びスタンバイ状態に戻る。この第1の実施形態による画像形成装置においては、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において帯電ローラ汚染レベルを決定する処理を連続的に実行し、その結果に基づいてリアルタイムで帯電ローラ汚染レベルを検知する。
図8に、この第1の実施形態による画像形成装置のプリント動作時の帯電ローラ汚染検知制御フローを示す。
すなわち、図8に示すように、まず、プリント動作が開始されると、ステップ802にて帯電電流の定電流制御レベルの初期値設定が行われる。設定値はあらかじめ画像形成装置本体のメモリ内に格納された値が用いられる。次に、ステップ803において、前回転中の所定タイミングにおいて帯電DCバイアスが駆動される。また、ステップ804において帯電交流バイアス駆動信号PRIONがLOWレベルに切り替えられる。これにより帯電交流バイアスが出力される。
続いて、ステップ805〜ステップ807においては帯電ローラの汚染量の測定を行う。ステップ805で電圧検出回路Aの検出値PRIVSを読み込み、ステップ806で電圧検出回路B検出値:PRIDVSの読み込みを行う。ステップ807においては前工程で読み込んだPRIVS,PRIDVSの値から前述の方法で帯電ローラ汚染量の算出を行う。
次に、ステップ808においてはステップ807で算出した帯電ローラ汚染量:ΔVと画像形成装置本体のメモリ内に格納された値:Vthの比較を行い、ΔVがVthよりも大きい場合はステップ809に進み、809においてプリント終了かを判断し、プリントが継続される場合はステップ805に戻り、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップ809でプリント終了の場合は、帯電交流バイアス駆動信号:PRION信号をHIGHレベルに切り替えて帯電交流バイアスを停止し(ステップ811)、その後ステップ812でクリーニングシーケンスを適用し帯電ローラの汚染物を除去する。その後帯電DCバイアスを停止(ステップS814)して一連の処理を完了する。
また、ステップ808でΔVがVthよりも小さい場合はステップ810でプリント終了かを判断し、プリントが継続される場合はステップ805に戻り同様の処理が繰り返される。一方ステップ810でプリント終了の場合は、帯電交流バイアス駆動信号:PRION信号をHIGHレベルに切り替えて帯電交流バイアスを停止し(ステップ813)、その後帯電DCバイアスを停止(ステップ814)して一連の処理を完了する。上記一連の処理は、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において連続的に実行されるため、帯電ローラの汚染状態がリアルタイムで検知できるようになる。
(検証実験1)
ここで、本実施例における帯電ローラの汚染量の検知と前記検知量を判断してクリーニングシーケンスを行うことによって帯電ローラの汚染量がどのように変化するのかを検証した。
すなわち、温度23℃、湿度50%の環境において、プロセススピード150mm/s
とし、印字時に帯電ローラに直流電圧−600V、周波数1700Hz、1.6kVppの交流電圧を重畳した帯電バイアスを印加している。また、帯電バイアスを印加することによって感光体ドラムを流れる電流値を帯電電流値として、汚染量検出には1400μAの電流値における値を検出するようにしている。このような条件を用いて本検証実験においては印字率2%で通紙を行った。図9に、このときの帯電ローラの印字枚数と汚染量を示し、図10に、印字枚数とΔVの検出値を示し、図11に汚染量とΔVの検出値を示す。
このとき、帯電ローラの汚染量が8mgに達したとき、ハーフトーンにおける画像上の濃度ムラが発生した。そこで、8mgに達する前(本検証実験においては7mg)に閾値を設定し(図11からΔV=Vth=1.35)クリーニングシーケンスを入れることによって帯電ローラ汚染量がどのように変化するのか、また画像上においてはハーフトーンにおける濃度ムラが発生するのかどうかの確認を行った。初めに本検証実験で使用したクリーニングシーケンスを説明する。本検証実験で使用したクリーニングシーケンスは印字後の後回転工程に行うこととする。
また、図12に、このとき帯電ローラに印加するバイアスによる感光体ドラムの電位を示す。プリント工程終了後転写ローラのクリーニングバイアスが印加されるため、感光体ドラムの電位は約−400Vになる。そのため、転写ローラクリーニングシーケンス後、帯電ローラに直流電圧−400Vをかけ、感光体ドラムが二周する間に−400±300
VのDC電圧を印加するようにした。このとき感光体ドラムφ30、帯電ローラφ14、プロセススピード150mm/secであり、250msecごとに変化する振動電圧を印加する。そして、先に示した帯電ローラ汚染量の検知制御フローに応じて汚染量を検知し、上記クリーニングシーケンスを行うこととする。
また、このクリーニングシーケンスは汚染量ΔVがΔV=1.25に達するときに中止するようにしている。このため、感光体ドラムの削れを最小限の範囲で抑えるようにしている。実際にクリーニングシーケンスを行った場合の帯電ローラ汚染量を図13に示す。この図よりわかるように帯電ローラの汚染量を検知してクリーニングシーケンスを適用することにより、帯電ローラの汚染量を防止することが可能となる。ここで、クリーニングシーケンスを常に適用するという手段も考えられるが、感光体ドラムが削れてしまうことを考慮にいれると帯電ローラの汚染量に応じてクリーニングシーケンスを適用するほうがより効果的である。
以上説明したように、この第1の実施形態における帯電部材の汚染量検知によれば、帯電高圧出力部に1つのコンデンサを設け、コンデンサに流れる電流を測定することで帯電交流電圧ピーク値を検出している。また、コンデンサと直列に接続された抵抗に発生する電圧を測定することで帯電交流電圧微分ピーク値を検出している。さらに、検出した帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値から帯電部材の汚染量を検知し、検知した結果に応じて帯電部材の汚染物の除去を行う制御を行う。これにより、精度よく帯電部材の汚染量の検知が可能となり、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において帯電部材の汚染量を常にリアルタイムで最適に制御することができる。また、環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつき等にかかわらず、感光体ドラムの劣化を抑制しつつ、均一な帯電を達成することが可能となる。さらに、環境変化によってコンデンサの容量が変動した場合でも帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値の相対関係は変動しないことから、環境変動が発生した場合でも正確な放電電流の制御が実現でき、均一な帯電を達成することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態による画像形成装置について説明する。この第2の実施形態においては、帯電電圧印加時における感光体ドラムを通して流れる電流値を一定にする定電流値制御に関するものである。
まず、画像形成装置の帯電バイアスとして、環境変動の影響を受けにくいことから直流電圧と交流電圧を重畳した帯電バイアスを用いる場合がある。このとき、帯電バイアスの交流成分によって感光体ドラムの削れ量が増加することから、できるだけ帯電電流値を下げる必要がある。第1の実施形態で示すように、印字枚数が増えるにつれて帯電ローラが汚れてくると電流値一定の場合放電量が増加する。そのため帯電不良が発生しなくなる帯電電流値は帯電ローラが汚れてくるにつれて低くすることが可能となる。そこで、これまで耐久枚数に応じて帯電電流値を切り替えたり、感光体ドラムの削れ量に応じて帯電電流値を切り替えたりといったことが行われてきた。
しかし、帯電ローラの汚染具合は帯電ローラ自体や印字パターン、印字モードによって様々であり必ずしも同じように汚れることはない。そのため、帯電ローラの汚染量と帯電電流値が必ずしも一致しないまま帯電電流値を切り替える制御がおこなわれることがある。そのため、この第2の実施形態においては、帯電ローラの汚染量と帯電電流値の切り替えタイミングを精度よく制御することを目的とする。
次に、本画像形成装置のプリント動作時における一連の帯電部材汚染量を検知し帯電電流値を切り替える処理手順について説明する。
すなわち、まず、装置本体200のメイン電源がオンされると、定着装置を駆動し定着装置を所定温度まで立ち上げる等の一連の処理を行う前多回転工程を実行し、その後にスタンバイ状態となる。
次に、プリント開始の命令が外部パーソナルコンピュータ等の外部装置128から受けると、所定の印字準備段階である前回転工程を実行し、その後に一連の電子写真プロセスによって記録紙にプリント動作を行うプリント工程に入る。ここで、複数枚のプリント動作を行うモードの場合には、次の記録紙に対してのプリント動作を行うまでの紙間工程で所定の処理を実行後、2枚目以降のプリント工程に移る。最後の記録紙のプリント工程が終了すると、後回転工程の後、再びスタンバイ状態に戻る。この第2の実施形態による画像形成装置においては、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において帯電ローラ汚染レベルを決定する処理を連続的に実行し、その結果に基づいてリアルタイムで帯電ローラ汚染レベルを検知する。
図14に、この第2の実施形態による画像形成装置におけるプリント動作時の帯電ローラ汚染検知による帯電電流値を切り替える一連の制御フローを示す。
プリント動作が開始されると、ステップ1402においては帯電電流の定電流制御レベルの初期値設定を行う。設定値は画像形成装置本体のメモリ内に格納された値を用いて設定する。次にステップ1403においては前回転中の所定タイミングにおいて帯電DCバイアスを駆動し、さらにステップ1404で帯電交流バイアス駆動信号PRIONをLOWレベルに切り替える。これにより帯電交流バイアスが出力される。
続いて、ステップ1405〜ステップ1407においては帯電ローラの汚染量の測定を行う。ステップ1405で電圧検出回路Aの検出値PRIVSを読み込み、ステップ1406で電圧検出回路B検出値PRIDVSの読み込みを行う。ステップ1407においては前工程で読み込んだPRIVS,PRIDVSの値から、上述した方法で帯電ローラ汚染量の算出を行う。次に、ステップ1408においてはステップ1407で算出した帯電ローラ汚染量ΔVと本体のメモリ内に格納された閾値Vth1、Vth2、Vth3、……Vthxの比較を行い、ΔVがVthxよりも大きい場合はステップ1409に進み、電流制御信号レベルを所定レベル小さくする処理を行う。これにより、帯電交流出力のレベルが小さく制御される。
続いて、ステップ1410においてプリント終了かを判断し、プリントが継続される場合はステップ1405に戻り、同様の処理が繰り返される。一方、ステップ1410でプリント終了の場合は、帯電交流バイアス駆動信号PRIONをHIGHレベルに切り替えて帯電交流バイアスを停止し(ステップ1411)、帯電DCバイアスを停止(ステップ1412)して一連の処理を完了する。上記一連の処理は、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において連続的に実行されるため、帯電ローラの汚染状態がリアルタイムで検知できるようになり、それに応じた帯電電流値を選択することが可能となる。
(検証実験1)
ここで、この第2の実施形態において帯電ローラの汚染量の検知と上述した検知量を判断して定電流値制御における帯電電流値を下げることによって、感光体ドラムの削れ量を低減できるか否かの検証を行う。条件としては、温度23℃、湿度50%の環境下において、プロセススピード150mm/sとし、印字時には帯電ローラに直流電圧-600V、周波数1700Hz、1.6kVppの交流電圧を重畳した帯電バイアスを印加する。ここで、帯電ローラの汚染量の検知機構は、第1の実施形態と同じものを用いる。
また、閾値Vthx(x=0,1,2,3,4)と切り替える帯電電流値を表1に示す。
Figure 0004926571
この閾値と帯電電流値との関係は画像形成装置本体内のメモリ内に格納されている。上述した条件によって印字耐久を行ったときの感光体ドラムの削れ量を、帯電電流値を切り替えた場合と切り替えない場合とにおいて比較した。図15に感光体ドラムの削れ率を示す。この図15から感光体ドラムの削れ量を25%程度抑えることが可能となることがわかる。
以上説明したように、この第2の実施形態における帯電部材の汚染量検知においては、帯電高圧出力部に1つのコンデンサを設け、コンデンサに流れる電流を測定することで帯電交流電圧ピーク値を検出している。また、コンデンサと直列に接続された抵抗に発生する電圧を測定することで帯電交流電圧微分ピーク値を検出している。さらに、検出した帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値から帯電部材の汚染量を検知し、検知した結果に応じて帯電電流値を切り替える制御を行っている。このような構成にすることによって、精度よく帯電部材の汚染量の検知が可能となり、前回転工程期間、プリント工程および紙間工程において帯電部材の汚染量を常にリアルタイムで最適に制御することができる。また、環境変動や製造時による帯電部材の特性ばらつきなどにかかわらず、感光体ドラムの劣化を抑制しつつ、均一な帯電を達成することが可能となる。さらに、環境変化によってコンデンサの容量が変動した場合でも帯電交流電圧ピーク値と帯電交流電圧微分ピーク値の相対関係は変動しない。このことから、環境変動が発生した場合でも正確な放電電流の制御が実現でき、均一な帯電を達成することが可能となる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
この発明の第1の実施形態による帯電交流電圧の歪みを示すグラフである。 この発明の第1の実施形態による画像形成装置を示す略線図である。 この発明の第1の実施形態による帯電出力回路を示す回路図である。 この発明の第1の実施形態による帯電交流電圧を示すグラフである。 この発明の第1の実施形態による帯電交流電圧と帯電電流値との関係を示すグラフである。 この発明の第1の実施形態による耐久前後の帯電交流電圧と帯電電流値との関係を示すグラフである。 この発明の第1の実施形態によるプリント動作時の工程図である。 この発明の第1の実施形態による第1の実施形態による汚染量検知によるクリーニングシーケンスを示すフローチャートである。 第1の実施形態による印字枚数と汚染量の関係を示すグラフである。 第1の実施形態による印字枚数とΔVの関係を示すグラフである。 第1の実施形態による汚染量とΔVの関係を示すグラフである。 第1の実施形態によるクリーニングシーケンスである。 第1の実施形態による汚染量検知によるクリーニングシーケンス時の汚染量を示すグラフである。 第2の実施形態による汚染量検知による帯電電流値を切り替える動作を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態による感光体ドラム削れ量を示すグラフである。 帯電ローラおよび感光体ドラムにおける等価回路図である。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 帯電ローラ
3 高圧電源部
4 プリンタ制御部
5c タイマ
128 外部装置
200 レーザビームプリンタ
200 装置本体
201 デッキ
202 デッキ紙有無センサ
203 紙サイズ検知センサ
204 ピックアップローラ
205 デッキ給紙ローラ
206 リタードローラ
207 給紙センサ
208 給紙搬送ローラ
209 レジストローラ対
210 レジ前センサ
211 レーザスキャナ部
212 プロセスカートリッジ
213 転写ローラ
214 除電針
214 放電部材
215 搬送ガイド
216 ハロゲンヒータ
217 定着ローラ
218 加圧ローラ
219 定着排紙センサ
220 両面フラッパ
222 排紙ローラ対
225 カットローラ
225 ローラ
226 両面センサ
227 両面搬送ローラ対
228 外部装置
228 後述外部装置
229 レーザユニット
230 ポリゴンミラー
231 スキャナモータ
232 結像レンズ群
233 ミラー
234 現像ローラ
235 トナー格納容器
236 メインモータ
238 インターフェイス
302 帯電ローラ
303 出力保護抵抗
304 トランス
304 高圧トランス
305 高圧トランスドライブ回路
335 フィルタ回路

Claims (1)

  1. 電子写真感光体に接触し回転可能な帯電部材に定電流制御される振動電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記帯電部材に印加された前記振動電圧の振幅値Vpを検出する電圧振幅値検出手段と、
    前記振動電圧の微分波形の振幅値Vdを検出する微分電圧振幅値検出手段と、を有し、
    |Vp−Vd|が閾値Vth以上となった場合に、前記帯電部材表面に付着した汚染物を除去するためのクリーニングシーケンスを実行する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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