JP4925432B2 - 多軸削孔機、及び多軸削孔機における孔曲がり修正削孔方法 - Google Patents
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Description
孔曲がりの修正には、従来から種々の方法が提案されてきた。例えば、特許文献1記載のものは、掘削途中で複数本の掘削軸の先端部が複数本の掘削軸を並設した並設方向にずれた際に、ずれ方向と反対側の側端部に位置する掘削軸を他の掘削軸に対して相対的に下降または上昇させて掘削することで複数本の掘削軸をずれ方向とは逆方向に戻すものである。
しかし、この方法では、1本の掘削軸を相対的に移動させるものであるために、大きなまたは速やかな孔曲がり修正効果(掘削長当たりの修正量)を期待できないことが当然に予想される。また、他の方法に関する提案も多いが、装置的に大掛かりまたは複雑なものとなり、実用性に疑問のあるケースもある。
他方、孔曲がりの検出には、例えば特許文献1、2に記載されるように、傾斜計やジャイロなどの孔曲がり検出器を搭載することが知られている。
したがって、本発明が解決しようとする主たる課題は、掘削中のリアルタイム検出を可能にし、もって作業効率を向上させることにある。
〔請求項1記載の発明〕
第1掘削軸及び第2掘削軸が横方向に列をなして並設され、
前記第2掘削軸は上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がり及びネジレの少なくとも一方を検出するための検出器とを有し、
前記第1掘削軸は上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記第1掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記第1掘削軸の回転を前記第2掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられたことを特徴とする多軸削孔機。
本発明では、第2掘削軸を、上方の固定軸部およびその下方の回転軸部からなる構造とし、その固定軸部内に孔曲がり等の検出器を設けている。したがって、削孔中においても検出器は回転しないため、リアルタイム検出が可能となる。ただし、このような構造の第2掘削軸は、所謂トップドライブ方式、つまり上部駆動装置に設けられた回転駆動機構により回転駆動力を与える方式は採用できない。そこで、本発明では、第2掘削軸の回転軸部に対して伝達機構により第1掘削軸の回転を伝達し回転させるように構成したものである。
なお、本発明における第1掘削軸(後述する第3掘削軸も同様)および第2掘削軸なる用語は、全体が回転軸になるものと、上方が固定軸部となり下方が回転軸部となるものとを区別するために「第1」「第2」として使用しているのであって、それ以上の意味はないものである。
前記第2掘削軸の固定軸部は、上端面に開口を有する管軸であり、この固定軸部の上端開口上方に外部空間が形成されており、前記検出器のためのケーブルが、前記検出器から前記固定軸部の上端開口およびその上方の空間を介して軸外に取り出されている、請求項1記載の多軸削孔機。
前述したように、本発明の第2掘削軸の上方は固定軸部からなり、トップドライブ方式を採用できない。本項記載の発明は、これを利用したものであり、固定軸部の上端開口上方に外部空間を敢えて形成し、検出器のためのケーブルを直に外部へ取り出すようにしたものである。従来は、回転する掘削軸内に対してケーブルを接続する場合、回転する摺動接点を介してケーブルを接続する接続装置(スリップリングと呼ばれる)が汎用されているが、本項記載の発明によれば、より簡素でメンテナンスも容易な構成で、ケーブルを掘削軸外部に接続できるようになる。
前記第1掘削軸及び第2掘削軸の上部を連結する上部連結体と、前記第1掘削軸及び第2掘削軸の下部を連結する下部連結体とがそれぞれ設けられ、
前記第2掘削軸の固定軸部は前記上部連結体から前記下部連結体まで延在しており、
前記回転駆動機構は前記第1掘削軸における前記上部連結体より上方の部分に回転駆動力を与えるものであり、
前記伝達機構は、前記下部連結体に設けられたギア機構であり、
このギア機構は前記第1掘削軸の周りに設けられた主動平歯車と、前記第2掘削軸の周りに設けられた従動平歯車と、これら主動平歯車と従動平歯車との間に噛み合わされた一つ又は複数の伝達平歯車とを有するものである、請求項1または2記載の多軸削孔機。
本項記載の発明では、上部連結体及び下部連結体が固定軸部を介してI字状に一体化され、第1掘削軸及び第2掘削軸はより強固に一体化されており、この強固な構造体を構成する下部連結体に、伝達機構としてのギア機構が設けられている。その結果、軸相互の位置および歯車相互の位置が安定化することにより、伝達ロスが低減し、第2掘削軸をより強力に駆動できるようになる。
前記第2掘削軸の固定軸部の外周面に固定翼が突出しており、前記第1掘削軸の外周面における前記第2掘削軸の固定翼の近傍に攪拌翼が突出している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
本発明では、第2掘削軸の上方が固定軸部とされているため、この部分における地盤攪拌作用が低下する。この問題点に対して、実質的に全体が回転する第1掘削軸の適所に攪拌翼を設け、その攪拌作用を第2掘削軸の固定軸部まで及ぼすようにすると、攪拌物が第2掘削軸との衝突により剪断作用を受けるため、第2掘削軸の攪拌作用の低下をある程度は抑えることができる。しかし、これだけでは攪拌が不十分になるおそれがある。そこで、本項記載の発明では、敢えて第2掘削軸の固定軸部の外周面に固定翼を設け、より強力な剪断作用によって、第2掘削軸部分における地盤の攪拌を補うことができる。
前記第2掘削軸の横方向一方側に前記第1掘削軸が配されるとともに、横方向他方側に第3掘削軸が配されており、この第3掘削軸は上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成されるとともに、この第3掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
本発明の多軸削孔機は軸数に限定されるものではなく、3軸以上のものでも適用できる。本項記載の発明は3軸以上の場合を想定したものであり、この場合において、本項記載のように第1〜第3の掘削軸を備えることにより、前述した本発明の利点がもたらされる。
孔曲がり及びネジレの少なくとも一方を修正する修正手段を備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
このような修正手段を備えることにより、検出器により現実の孔曲がり等の度合いを検出してこれを解消するように修正を行うことができる。
横方向に列をなして並設された少なくとも3本の掘削軸を有し、各掘削軸により地盤を掘削する多軸削孔機であって、
各掘削軸を下部において実質的に平行に保つように連結する下部連結体が設けられ、
前記3本の掘削軸のうち、両側の掘削軸のそれぞれは上方の基部軸と下方の本体軸とを有するとともに、前記基部軸に対して前記本体軸が移動手段により軸方向移動可能でかつ回転可能に接続され、
この接続部と前記下部連結体との間において、各掘削軸は上下方向に少なくとも一つの正規の軸方向に対して曲がり可能な連設部を有し、
前記両側の掘削軸のうち一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させたとき、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲がるように構成され、
前記両側の掘削軸の間に位置する中間の掘削軸は、上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がりを検出するための検出器とを有し、
前記両側の掘削軸は、上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記両側の掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記連設部より下方において、前記両側の掘削軸の回転を前記中間の掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられている、
ことを特徴とする多軸削孔機。
地盤の性状の変化などの要因により掘削方向が正規の方向(設計の掘削方向)からずれて孔曲がりが生じたまたは生じるおそれがある場合に、移動手段により、並設方向両側の掘削軸のうち一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に移動させて位置させ(逆から言えば、他方の掘削軸の本体軸を一方の掘削軸の本体軸に対して相対的に上方に移動させて位置させ)ると、その移動力は前記各連設部より下方部分全体を、下部連結体と一体的に他方の掘削軸側に曲がる力として作用する。各連設部より下方部分全体が他方の掘削軸側に曲がった状態で掘削を進行させると、以後は他方の掘削軸側に曲がりながら掘削が行われる。したがって、当初、一方の掘削軸側に孔曲がりが生じている場合に、上記の操作を行うと、一方の掘削軸側から他方の掘削軸側への孔曲がりの修正を行うことができるものである。
ここで、各連設部より下方部分全体は下部連結体により連結されているので、一方の掘削軸及び他方の掘削軸の本体軸及び中間の掘削軸全体が曲がる(方向を変える)。したがって、前掲の特許文献1における一つの軸を移動させる方法に比較して、孔曲がり修正効果が大きいことは容易に推測できよう。また、たとえば移動手段として油圧シリンダを使用してこれを多軸削孔機の下部に設けて地中に挿入する場合には、地盤との接触により油圧系統のトラブルなどが生じるのに対し、本発明においては移動手段を多軸削孔機の上部に設け、地中に挿入するものではないので、そのようなトラブルの発生の危険性はなく、安定した機器の運転が可能となる。
前記各掘削軸を上部において実質的に平行に保つように連結する上部連結体が設けられ、
前記移動手段は、前記上部連結体と前記本体軸上部との間に設けられた油圧シリンダである請求項7記載の多軸削孔機。
移動手段が油圧シリンダであると、必要な移動力を充分に発揮し、かつ簡素な機器構成とすることができる。
前記各掘削軸は地盤上に立設されたリーダに沿って昇降自在に設けられ、
前記リーダに反力をとって、前記中間の掘削軸の固定軸部を軸心周りに揺動回転させる揺動回転手段が設けられ、
前記中間の掘削軸の固定軸部における揺動回転が前記下部連結体の揺動回転として伝達されるように、前記下部連結体と前記中間の掘削軸とが連結されており、
前記検出器は孔曲がり及びネジレを検出するためのものである、請求項7または8記載の多軸削孔機。
多軸削孔機は孔曲がりのほか横方向に列に対して斜めに偏位するいわゆるネジレが生じるので、これを修正する機構が望まれる。本項記載の発明は、このようなネジレ修正のための機構を提案するものである。本項記載の発明では、揺動回転手段により、リーダを反力体とし、中間の掘削軸を介して下部連結体を軸心周りに揺動回転させることができる。その際に、中間の掘削軸の固定軸部における揺動回転が下部連結体の揺動回転として伝達されるように、下部連結体と前記中間の掘削軸とが連結されているため、両側の掘削軸は、上部に対して下部が中央の掘削軸の軸心周りに回転することにより、ネジレが解消される。
横方向に列をなして並設された少なくとも3本の掘削軸を有し、各掘削軸により地盤を掘削する多軸削孔機であって、
前記各掘削軸を上部において実質的に平行に保つように連結する上部連結体と、前記各掘削軸を下部において実質的に平行に保つように連結する下部連結体とがそれぞれ設けられ、
前記3本の掘削軸のうち、両側の掘削軸のそれぞれは上方の基部軸と下方の本体軸とを有するとともに、前記上部連結体より下方において、前記基部軸に対して前記本体軸が移動手段により軸方向移動可能でかつ回転可能に接続され、
この接続部と前記下部連結体との間において、各掘削軸は上下方向に少なくとも一つの正規の軸方向に対して曲がり可能な連設部を有し、
前記両側の掘削軸のうち一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させたとき、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲がるように構成され、
前記両側の掘削軸の間に位置する中間の掘削軸は、上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がりを検出するための検出器とを有し、
前記両側の掘削軸は、上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記両側の掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記連設部より下方において、前記両側の掘削軸の回転を前記中間の掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられている多軸削孔機を使用し;
前記検出器により、前記正規の軸方向に対して削孔方向が前記両側の掘削軸のうちの一方の掘削軸側に曲がることが検出されたとき、その検出された孔曲がりの度合いに応じて、前記一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させて、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲げ、
前記検出器により、前記正規の軸方向に対して削孔方向が前記他方の掘削軸側に曲がることが検出されたとき、その検出された孔曲がりの度合いに応じて、前記他方の掘削軸の本体軸を前記一方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させて、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記一方の掘削軸側に曲げ、
ることにより孔曲がりを修正しながら削孔を行うことを特徴とする多軸削孔機における孔曲がり修正削孔方法。
本項記載の発明は、請求項1の項で述べた形態で孔曲がりを修正する方法に関するものであり、その際に孔曲がり検出器、たとえばジャイロや傾斜計により現実の孔曲がりの度合いを検出し、これを解消するように孔曲がりの修正を行うものである。
<装置構成>
多軸削孔機1は、たとえば図1に示す全体構造を有するものである。すなわち、ベースマシン2の前方において支持され設置されたリーダ3はベースマシン2のリーダ受台4とバックステイ5により支えられる構造となっている。リーダ3には、複数本の単位掘削管を長手方向に連結して構成された長尺の管状掘削軸63が鉛直方向に移動可能なように、また各々軸心周りに回転可能なように設けられている。リーダ3の下方には、掘削軸6をガイドすると共に、掘削軸6の回動に伴う振れを防止すための振れ止め装置9が取り付けられている。
特徴的には、第2掘削軸62は上方の固定軸部62Fと、この固定軸部62Fの下方に回転可能に連結された(従って同軸的に連結された)回転軸部62Rと、固定軸部62Fの下端部内に設けられた孔曲がり及びネジレの少なくとも一方を検出するための検出器40とを有している。第2掘削軸62の固定軸部62Fは上部連結体10から下部連結体20まで延在しており、固定軸部62Fの上端部は、上部連結体10に設けられた挿通孔に軸心周りに揺動回転可能に挿通され、下端フランジ部は下部連結体20の上面にボルト62bにより固定されている。固定軸部62Fは下部連結体20にネジレを与える機能を有するものでもある。回転軸部62Rは、下部連結体20内に設けられた軸受け62xにより回転可能に支持されつつ、下部連結体20を介して固定軸部62Fの下方に同軸的に連結されている。
第2掘削軸62の上方が固定軸部62Fであると、その深さ方向範囲における地盤攪拌作用が低下する。よってこれを補うべく、図15に示されるように、固定軸部62Fの外周面に、径方向に突出する固定翼62Wを設けるとともに、第1掘削軸61の外周面および第3掘削軸63の外周面における第2掘削軸62の固定翼の近傍に、径方向に突出する攪拌翼65を設けるのが好ましい。固定翼62Wおよび攪拌翼65は、固定軸部62Fの深さ方向範囲の全体にわたり所定の間隔でそれぞれ複数設けるのが好ましい。固定翼62Wは、平面的に視て攪拌翼65の回転軌跡円内まで延在しているのが好ましい。固定翼62Wと攪拌翼65との距離は、攪拌翼65の攪拌作用が固定翼62Wまで及ぶ範囲内で定めることができ、近接しているのが好ましい。図示例では、固定翼62Wは板状部材であり、第2掘削軸62の上下方向に間隔を空けて設けられているのに対して、攪拌翼65はスクリュー羽根であり、ある程度の上下範囲にわたり連続するものである。攪拌翼65を固定翼62wと同様に構成することもできる。このような固定翼62Wおよび攪拌翼65を組み合わせて備えることにより、攪拌翼65による攪拌物が固定翼62Wとの衝突により剪断作用を受けるため、第2掘削軸62の固定軸62F近傍においても攪拌作用が効果的に発揮される。
Claims (10)
- 第1掘削軸及び第2掘削軸が横方向に列をなして並設され、
前記第2掘削軸は上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がり及びネジレの少なくとも一方を検出するための検出器とを有し、
前記第1掘削軸は上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記第1掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記第1掘削軸の回転を前記第2掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられたことを特徴とする多軸削孔機。 - 前記第2掘削軸の固定軸部は、上端面に開口を有する管軸であり、この固定軸部の上端開口上方に外部空間が形成されており、前記検出器のためのケーブルが、前記検出器から前記固定軸部の上端開口およびその上方の空間を介して軸外に取り出されている、請求項1記載の多軸削孔機。
- 前記第1掘削軸及び第2掘削軸の上部を連結する上部連結体と、前記第1掘削軸及び第2掘削軸の下部を連結する下部連結体とがそれぞれ設けられ、
前記第2掘削軸の固定軸部は前記上部連結体から前記下部連結体まで延在しており、
前記回転駆動機構は前記第1掘削軸における前記上部連結体より上方の部分に回転駆動力を与えるものであり、
前記伝達機構は、前記下部連結体に設けられたギア機構であり、
このギア機構は前記第1掘削軸の周りに設けられた主動平歯車と、前記第2掘削軸の周りに設けられた従動平歯車と、これら主動平歯車と従動平歯車との間に噛み合わされた一つ又は複数の伝達平歯車とを有するものである、請求項1または2記載の多軸削孔機。 - 前記第2掘削軸の固定軸部の外周面に固定翼が突出しており、前記第1掘削軸の外周面における前記第2掘削軸の固定翼の近傍に攪拌翼が突出している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
- 前記第2掘削軸の横方向一方側に前記第1掘削軸が配されるとともに、横方向他方側に第3掘削軸が配されており、この第3掘削軸は上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成されるとともに、この第3掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
- 孔曲がり及びネジレの少なくとも一方を修正する修正手段を備えた、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多軸削孔機。
- 横方向に列をなして並設された少なくとも3本の掘削軸を有し、各掘削軸により地盤を掘削する多軸削孔機であって、
各掘削軸を下部において実質的に平行に保つように連結する下部連結体が設けられ、
前記3本の掘削軸のうち、両側の掘削軸のそれぞれは上方の基部軸と下方の本体軸とを有するとともに、前記基部軸に対して前記本体軸が移動手段により軸方向移動可能でかつ回転可能に接続され、
この接続部と前記下部連結体との間において、各掘削軸は上下方向に少なくとも一つの正規の軸方向に対して曲がり可能な連設部を有し、
前記両側の掘削軸のうち一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させたとき、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲がるように構成され、
前記両側の掘削軸の間に位置する中間の掘削軸は、上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がりを検出するための検出器とを有し、
前記両側の掘削軸は、上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記両側の掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記連設部より下方において、前記両側の掘削軸の回転を前記中間の掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられている、
ことを特徴とする多軸削孔機。 - 前記各掘削軸を上部において実質的に平行に保つように連結する上部連結体が設けられ、
前記移動手段は、前記上部連結体と前記本体軸上部との間に設けられた油圧シリンダである請求項7記載の多軸削孔機。 - 前記各掘削軸は地盤上に立設されたリーダに沿って昇降自在に設けられ、
前記リーダに反力をとって、前記中間の掘削軸の固定軸部を軸心周りに揺動回転させる揺動回転手段が設けられ、
前記中間の掘削軸の固定軸部における揺動回転が前記下部連結体の揺動回転として伝達されるように、前記下部連結体と前記中間の掘削軸とが連結されており、
前記検出器は孔曲がり及びネジレを検出するためのものである、請求項7または8記載の多軸削孔機。 - 横方向に列をなして並設された少なくとも3本の掘削軸を有し、各掘削軸により地盤を掘削する多軸削孔機であって、
前記各掘削軸を上部において実質的に平行に保つように連結する上部連結体と、前記各掘削軸を下部において実質的に平行に保つように連結する下部連結体とがそれぞれ設けられ、
前記3本の掘削軸のうち、両側の掘削軸のそれぞれは上方の基部軸と下方の本体軸とを有するとともに、前記上部連結体より下方において、前記基部軸に対して前記本体軸が移動手段により軸方向移動可能でかつ回転可能に接続され、
この接続部と前記下部連結体との間において、各掘削軸は上下方向に少なくとも一つの正規の軸方向に対して曲がり可能な連設部を有し、
前記両側の掘削軸のうち一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させたとき、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲がるように構成され、
前記両側の掘削軸の間に位置する中間の掘削軸は、上方の固定軸部と、この固定軸部の下方に回転可能に連結された回転軸部と、前記固定軸部内に設けられた孔曲がりを検出するための検出器とを有し、
前記両側の掘削軸は、上方から下方までの実質的に全体が回転するように構成され、
前記両側の掘削軸に回転駆動力を与える回転駆動機構が設けられ、
前記連設部より下方において、前記両側の掘削軸の回転を前記中間の掘削軸の回転軸部に伝達して、前記回転軸部を前記固定軸部に対して回転させる伝達機構が設けられている多軸削孔機を使用し;
前記検出器により、前記正規の軸方向に対して削孔方向が前記両側の掘削軸のうちの一方の掘削軸側に曲がることが検出されたとき、その検出された孔曲がりの度合いに応じて、前記一方の掘削軸の本体軸を他方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させて、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記他方の掘削軸側に曲げ、
前記検出器により、前記正規の軸方向に対して削孔方向が前記他方の掘削軸側に曲がることが検出されたとき、その検出された孔曲がりの度合いに応じて、前記他方の掘削軸の本体軸を前記一方の掘削軸の本体軸に対して相対的に下方に位置させて、前記各連設部より下方の部分が前記下部連結体と一体的に前記一方の掘削軸側に曲げ、
ることにより孔曲がりを修正しながら削孔を行うことを特徴とする多軸削孔機における孔曲がり修正削孔方法。
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