JP4924945B2 - 積層不織布ならびにその製造方法、およびこれを用いる難燃吸音シートの製造方法 - Google Patents

積層不織布ならびにその製造方法、およびこれを用いる難燃吸音シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のボンネットの裏面に密着させて用いる用途などに好適な意匠性が高く、種々の表面形状を有する難燃吸音シートに関する。
難燃性、吸音性を併せ持つ難燃吸音シートは多くの用途に有用である。例えば自動車のボンネットの裏面に密着させて用いる用途が挙げられる。これら用途の多くには更に着色の均質性などの意匠性や多様な表面形状が求められる。難燃吸音シートの難燃性を得る手段としてグラスウールなどの無機材料を用いたり、難燃加工した樹脂を用いたりする。また、吸音性を得る手段としては比較的嵩高い多孔質シートを用い、特に繊維状のシートが吸音性の高さで優れている。難燃性と吸音性を併せ持つために、吸音性のコア材に難燃性の表層材を複層する方法が一般的である(例えば特許文献1)。コア材として樹脂からなる発泡体や繊維シートなどの多孔質シートを用いた場合、これらの難燃性が低いため、シート全体の難燃性が低くなる。そこでこれら樹脂製のコア材に難燃剤を含ませる手段がとられるが、難燃剤がコア剤である多孔質シートの中に入り込んで吸音性を低下させたり、吸音性能を得るためコア剤が比較的嵩高いために多量の難燃剤を必要としたりするという問題がある。
そこで多くは難燃性の高い無機材料からなる多孔質体が用いられ、中でもグラスウールは吸音性の高さから多く用いられる。グラスウールは単体では繊維の崩落などが起きるため、難燃性の表層材を用いることが必要である。表層材とグラスウールの一体化には通常、接着剤か、ポリオレフィンなどの熱接着性樹脂からなるフィルムや不織布からなるバインダーシートが用いられる。しかしながら、接着剤は難燃性がなく難燃吸音シートの難燃性を低下させる要因となる。特に接着剤が表層材やグラスウールに浸透して難燃性を著しく低下させる原因となる。また表層材とバインダーシートとグラスウールの3枚を一体する工程は煩雑なだけでなく、皺などの原因となり、意匠性を低下させる原因となる。
一方、表層材とバインダーシートを熱によって予め一体化することは、バインダーシートの融着後のシートの取り出しが困難なだけでなく、バインダーシートが表層材にフィルム状に融着することで表層材の柔軟性が失われ、例えば曲面などからなる金型によって成形する場合、金型への沿い性が低下し、成形サイクルが長くなったり、所望の形状が得られなかったりするという問題を発生する。それ以外の表層材とバインダーシートを一体化する方法として水流絡合やニードルパンチなどの方法が考えられるが、表層材の難燃化や染色の後からこれらの一体化処理を行うと表層材表面が荒れて意匠性が失われ、また先に一体化処理を行うと、表層材の染色が均一にできない、などの問題があり、従来好ましいものは得られていない。
特開2005−246952号
本発明は、高い難燃性を有し、自動車のボンネットの裏面に密着させて用いる用途などに好適な、意匠性が高く、種々の表面形状を有する難燃吸音シートの製造に好適な、積層不織布および、その製造方法、さらにこれを用いる難燃吸音シートの製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段は、融点200℃以上の高融点繊維からなる不織布を含む表層と、融点180℃以下の熱接着性繊維を含む裏層とからなる積層不織布であって、前記積層不織布の目付は25〜200g/mであって、前記表層と前記裏層との厚みの比が1.2以上20以下であり、かつ厚さが0.1mm〜1.0mmであり、前記表層は、顔料、樹脂バインダー、撥水剤および10〜30wt%の難燃剤を含んでいることを特徴とする積層不織布である。
また、表層と裏層を表層側からニードルパンチおよびまたはスパンレース処理を行って積層する積層工程、前記積層工程で得られた積層不織布を、顔料を含む樹脂バインダー浴に浸漬する着色工程、前記着色工程ののちに積層不織布を難燃剤浴に浸漬する難燃化工程とからなる積層不織布の製造方法である。
また、上記の製造方法によって得られた積層不織布の裏層と、金型の間にグラスウール層を挟んで加熱する成形工程を更に有することを特徴とする難燃吸音シートの製造方法である
本発明の積層体シートは、柔軟性,加工性及び接着性の点で優れており、耐熱性に優れ難燃・撥水効果があり、コストダウンも優れている。本発明の積層体は、上記のように軽量性,柔軟性,耐熱性,難燃性、撥水性、意匠性などの特性に優れているので、自動車ボンネットの裏に被覆する表皮材に適している。
融点200℃以上の高融点繊維からなる不織布を含む表層と、融点180℃以下の熱接着性繊維を含む裏層とからなる積層不織布であって、前記積層不織布の目付は25〜200g/mであって、前記表層は前記裏層より厚く、前記表層は、顔料、樹脂バインダー、撥水剤および10〜30wt%の難燃剤を含んでいることを特徴とする積層不織布。
また本発明の積層不織布の表層は融点200℃以上の高融点繊維からなり、裏層は融点180℃以下の熱接着性繊維からなるので、積層不織布をグラスウールと積層して熱成形した場合に、容易に接着できるだけでなく、表層の意匠性が低下することもない。
前記積層不織布の目付は25〜200g/mであるので、適度な嵩高さと軽量性を両立し、意匠性に優れる。また厚過ぎないのでこれが含む顔料や難燃剤が無駄にならない。
また本発明の積層不織布は、表層が裏層よりも厚いので、積層不織布を難燃吸音シート用途に用いるため、グラスウールと積層して熱成形した場合に、薄い繊維質である裏層は金型の形状に沿いながら融着するので裏層を形成する熱接着性繊維のフィルム化による成形不良がおきず、またグラスウール層へ浸透して吸音性を低下させたり、表層材やグラスウール層の難燃性に悪影響を与えたりすることもなく、更に充分な接着性を示す。また裏層は界面で交絡してなるので難燃性を有する表層の一部が裏層内に入り込み、更に裏層の厚さが比較的低いことで、裏層もまた難燃性を有するので、積層不織布全体、更には該積層不織布とグラスウールなどを積層してなる難燃吸音シート全体の難燃性を低下させない。
また本発明の積層不織布の表層は、顔料を含んでいるので、表層の表面の意匠性が高い。
また本発明の積層不織布の表層は、樹脂バインダーを含んでいるので、上記顔料を均一に分散できる。
また本発明の積層不織布の表層は、10〜30wt%の難燃剤を含んでいるので、高い難燃性を有している。ここで難燃剤の含量は得られる積層不織布に対する量である。
また本発明の積層不織布の表層は、撥水剤を含んでいるので、撥水性を有している。
本発明の積層不織布の製造方法においては、表層と裏層を表層側からニードルパンチおよびまたはスパンレース処理を行って積層する積層工程を有するので、表層の表面に裏層の繊維が出てくることがなく意匠性が高い。またこれら積層方法は比較的嵩高い積層不織布が得られるので、表層の表面は色の深みがあり、一層意匠性が高い。
また本発明の積層不織布の製造方法においては、積層工程で得られた積層不織布を顔料を含む樹脂バインダー浴に浸漬する着色工程を有するので、顔料を均一に表層に分散でき、意匠性が高くなる。
また本発明の積層不織布の製造方法においては、前記着色工程ののちに積層不織布を難燃剤浴に浸漬する難燃化工程を有するので難燃剤を均一に表層に分散でき、意匠性が高くなる。また着色工程と難燃化工程とを分けることで、それぞれの分離などによる均一性の低下がないので一層意匠性、難燃性、均質性が高まる。
また、難燃吸音シートの製造方法においては、上記の製造方法によって得られた積層不織布の裏層と、金型の間にグラスウール層を挟んで加熱する成形工程を経て難燃吸音シートを形成するので、表層と裏層の繊維質が有する柔軟性によって金型に沿うため、金型への沿い性が高く成形不良が起こりにくく、成形サイクルも高めることができる。
本発明の積層不織布は融点200℃以上の高融点繊維からなる不織布を含む表層と、融点180℃以下の熱接着性繊維を含む裏層とからなり、繊維成分としては表層は高融点繊維を主体としており、裏層は熱接着性繊維を主体としていることが望ましい。用途や要求性能によって各層に他の繊維を含んでもよいが、通常は繊維成分としては表層は高融点繊維のみからなり、裏層は熱接着性繊維のみからなり、これによってグラスウールなどを裏層と熱接着した場合に表層の意匠性が高く、裏層の接着性が高い。
本発明の積層不織布を形成する表層が含む高融点繊維は、融点200℃以上であれば特に制限はない。例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、アクリル繊維、トリアセテート繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、等が挙げられる。顔料の均一な分散のため、顔料との親和性が高いことが望ましく、極性の高い樹脂がこの観点から望ましい。特にポリエステル繊維、ポリアミド繊維などが好ましく、コスト,風合い,取扱いなどの観点からポリエステル繊維が最も望ましい。また複数種の高融点繊維を混ぜて用いても良い。
本発明の積層不織布を形成する裏層が含む熱接着性繊維としては、融点180℃以下であれば特に制限はないが、通常140℃以上の融点を有する熱接着性繊維が望ましく、160〜170℃の融点を有することが更に望ましい。例えば、変性ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維などのポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などのポリオレフィン繊維等が挙げられる。また低融点成分が表面の一部または全部を構成する複合繊維であっても良い。これら複合繊維としては芯鞘型複合繊維、サイドバイサイド型複合繊維などが挙げられる。例えば変性ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体のような低融点樹脂を表面に有していれば良い。またメルトブロー法で製造したメルトブローン不織布も用いることができる。表層と裏層を一体化してから浴中で顔料を表層に設ける上で、裏層は顔料および樹脂バインダーとの親和性が低いことが望ましく、この観点から低極性の樹脂バインダーが望ましい。たとえば、ポリオレフィンを含む繊維が望ましい。また顔料や難燃剤の移行が少なく表層の意匠性や難燃性が高いという観点からポリプレピレンが最も望ましい。また複数種の熱接着性繊維を混ぜて用いても良い。
本発明の積層不織布の表層を成す高融点繊維と裏層を成す熱接着性繊維の目付は、該高融点繊維の目付の方が、より高いことで、難燃性を有する表層の一部が裏層の広い範囲に交絡するため、難燃性が高まり、好ましい。但し該高融点繊維の目付が高すぎると積層不織布の重さが増すばかりか、表層の顔料や難燃剤が過剰となり、生産性が悪化する。すなわち表層と裏層の目付けの比は1.1:1〜25:1であることが好ましく、1.5:1〜12:1であることがさらに好ましく、2.0:1〜8:1であることがさらに好ましい。
本発明の積層不織布の表層の目付は、25〜200g/mであることが望ましく、30〜140g/mであることがさらに望ましく、45〜110g/mであることが更に望ましい。これら望ましい目付けにおいて、顔料や難燃剤が無駄なく、かつ表層が深みのある色合いを呈するので意匠性が高い。
本発明の積層不織布の表層の目付は、20〜150g/mであることが望ましく、20〜100g/mであることがさらに望ましく、30〜80g/mであることが更に望ましい。これら望ましい目付けにおいて、顔料や難燃剤が無駄なく、かつ表層が深みのある色合いを呈するので意匠性が高い。
本発明の積層不織布の裏層の目付は、5〜50g/mであることが望ましく、10〜40g/mであることが望ましく、15〜30g/mであることが更に望ましい。これら望ましい目付けにおいて、グラスウール層へ浸透して吸音性を低下させたり、表層材やグラスウール層の難燃性に悪影響を与えたりすることもなく、更に充分な接着性を示す。
本発明の積層不織布の表層と裏層の目付は、表層の目付の方が、より高いことで、難燃性を有する表層の一部が裏層の広い範囲に交絡するため、難燃性が高まり、好ましい。但し表層の目付が高すぎると積層不織布の重さが増すばかりか、表層の顔料や難燃剤が過剰となり、生産性が悪化する。すなわち表層と裏層の目付けの比は1.5:1〜30:1であることが好ましく、2.0:1〜15:1であることがさらに好ましく、2.5:1〜10:1であることがさらに好ましい。
本発明の積層不織布の表層と裏層の目付は、各層をサンプリングして密度を測定し、さらに各層の厚さを測定することで算出できる。また表層が含む繊維と、裏層が含む繊維の密度と目付けを調節することで表層の厚さと裏層の厚さのバランスを調節できる。各層の厚さは顕微鏡観察によって測定できる。
本発明の積層不織布の厚さは0.1mm〜1.0mmであることが必要であり、0.2mm〜0.8mmであることがましく、0.3mm〜0.6mmであることがさらに望ましい。
本発明の積層不織布の表層と裏層の厚さの比は、1を超えたものであり、1.2以上であることが必要であり、1.5以上であることがましく、2.0以上であることが特に望ましい。この範囲であれば、表層の透けによる意匠性の低下がなく、難燃性も向上するうえ、グラスウールと裏層との熱接着時に表層への裏層樹脂のしみ出しも抑制できる。また、表層と裏層の厚さの比が大きすぎると表層の構造強度が低下したり、難燃剤などの表層が含む成分が過剰になりコストアップにつながるので、20以下であることが必要であり、10以下であることが望ましく、7以下であることがさらに望ましい。

表層が含む顔料は、少なくとも表層の表面を覆っていることが望ましく、表層中に均一に分散していることが更に望ましい。また意匠性の観点から黒色であることが望まれる場合にはカーボンブラックなどが特に好ましい。顔料の量としては積層不織布に対して0.2〜3.0wt%、望ましくは0.5〜2.5wt%、特に望ましくは1.0〜2.0wt%である。顔料の濃度は色合いに影響を及ぼすだけでなく、顔料が表層の表面を触った場合などに脱落しないという重要な性能にも影響する。この顔料の脱落抑制には樹脂バインダーとの割合も大きく影響する。樹脂バインダーと顔料の親和性などによっても異なるが、通常、樹脂バインダー100重量部に対して顔料0.5〜10.0部用いる。また望ましくは0.8〜8.0部、更に望ましくは1.0〜5.0部用いる。
表層が含む樹脂バインダーは表層中に均一に分散していることが望ましい。表層が含む樹脂バインダーとしては顔料を均一に分散、または溶解することが望ましい。例えばアクリルバインダー、ウレタンバインダー、エポキシ、フェノールなどが挙げられる。樹脂バインダーの量は顔料が均一に分散でき、かつ難燃性に悪影響を与えないことが望ましく、積層不織布に対して望ましくは10〜25wt%、より望ましくは12〜20wt%、特に望ましくは14〜18wt%である。また顔料1重量部に対して3重量部〜100重量部の範囲であることが望ましく、5〜50重量部の範囲であることがさらに望ましく、10〜25重量部の範囲であることが特に望ましい。
顔料を樹脂バインダーに溶解または分散した顔料バインダー浴に複層不織布を浸漬して、これらを表層に導入することもできる。また表層の表面にスプレーなどで吹き付けることもできる。浴は溶液、エマルジョン、分散液の状態でも良い。
表層が含む難燃剤は、少なくとも表層の表面を覆っていることが望ましく、表層中に均一に分散していることが更に望ましい。用いることができる難燃剤の種類に特に制限はないが、リン・窒素系化合物などが挙げられる。難燃剤の量としては積層不織布に対して10wt〜30%、望ましくは15〜25wt%、特に望ましくは17〜22wt%である。
難燃剤は、難燃剤浴に積層不織布を浸漬することで表層に導入することもできる。また表層の表面にスプレーなどで吹き付けることもできる。難燃剤浴は溶液、エマルジョン、分散液の状態でも良い。
表層には更に撥水剤を含んでいる。撥水剤としてはフッ素系などが挙げられる。撥水剤の量としては積層不織布に対して0.02〜1.5wt%、望ましく0.1〜1.0wt%、特に望ましくは0.2〜0.6wt%である。
撥水剤の量が多いほど撥水効果が上がるが、多すぎると難燃効果が阻害されることがあるので、適宜調節する。撥水剤は、撥水剤浴に積層不織布を浸漬することで表層に導入することもできる。また表層の表面にスプレーなどで吹き付けることもできる。撥水剤浴は溶液、エマルジョン、分散液の状態でも良い。また顔料バインダー浴や難燃剤浴に撥水剤を混ぜて用いることで、工程を短縮できるので望ましい。このように顔料バインダー浴や難燃剤浴に撥水剤を混ぜて用いる場合は浴の中での互いの分散性を抑制することが重要であり、そのために撥水剤の使用量を低めに設定したり、浴を構成する互いの親和性を考慮したりして、適宜検討する。
本発明の積層不織布の顔料および難燃剤は表層に含まれることが必要なので、これら顔料および難燃剤は表層を形成する樹脂との親和性が高い方が望ましいが、裏層が顔料および難燃剤を含むことは問題ではない。顔料および難燃剤を本発明の製造方法で規定する着色工程、難燃化工程によって導入すると、裏層もまた着色、難燃化することができ、一層色の深さ、難燃性を高められる。
表層と裏層の交絡方法としては、水流絡合、ニードルパンチ、などが挙げられ、特に水流絡合、ニードルパンチが望ましい。
金型の間にグラスウール層を挟んで加熱する成形工程を経て難燃吸音シートを得る場合、グラスウールは目付200〜1000g/mであることが望ましく、400〜700g/mであることが更に望ましい。
本発明の積層不織布の製造方法としては、特に限定はなく、カード法、エアレイ法、スパンボンド法などの乾式法や湿式法によって形成される繊維ウエブを用いることができる。繊維ウエブとしては、クロスウエブ、ランダムウエブ、セミランダムウエブ、パラレルウエブ等が好ましく用いられる。
中でも本発明の積層不織布は、セルロース系繊維、異型断面繊維、熱接着性繊維、等の各種繊維を混綿した後、カード法あるいはエアレイ法などにより繊維ウエブを形成するのが好ましい。この場合のステープル繊維ウエブとしては、ランダムウエブ、セミランダムウエブ、パラレルウエブ、クロスラップウエブ等が好ましく用いられる。本発明の積層不織布を、例えばグラスウールと積層して熱成形した場合に、さまざまな金型の形状にあわせてウエブを選択することができる。すなわち金型形状が一方向のみ凹凸が顕著な形状であるときはパラレルウエブを用いて、ウエブの方向性と金型の方向を合わせることで、金型形状への沿い性が高まり、高い成形性を得られる。また、金型形状が縦横の方向に凹凸があって一方向の凹凸が顕著な形状である場合はウエブの方向性が少し低いセミランダムウエブが適している。また、金型形状が縦横の方向に凹凸があって双方とも凹凸が顕著な形状である場合はウエブの方向性が低いランダムウエブが適している。またどちらか一方向の凹凸が顕著な形状である場合であっても、別の方向の成形性が不充分な場合にはランダムウエブが適している場合があり、適宜選択する。ランダムウエブはウエブの方向性が低いので、方向合わせの手間がなく作業性の面でも有利である。
以下、実施例及び比較例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例のおける各特性値の測定方法は次のとおりである。
(積層不織布中の樹脂バインダー、顔料、難燃剤、撥水剤の含有量)
顔料を含む樹脂バインダー浴中の顔料と樹脂バインダーの割合と着色工程後の重量変化から顔料と樹脂バインダーの含有量を算出した。また難燃撥水浴中の難燃剤と撥水剤の割合と難燃化工程後の重量変化から難燃剤と撥水剤の含有量を算出した。
(難燃剤の表層中の含有量)
表層をサンプリングして分光光度計によるリンを分析することによって定量した。
(目付、厚さ、密度)
30cm角に切り出した試料を4枚重ね、12gf/cm荷重下で測定した厚さを1/4にすることにより、試料一枚相当の厚さ(mm)を算出した。さらに同じ試料(30cm角×4枚)の質量を測定し、一枚あたりの目付(g/m)を求めた。また、目付を厚さで割った値を見かけ密度(g/cm)とした。また表層の厚さが裏層の厚さ厚いことは目視によって確認した。
〔難燃性 水平法〕
成形品を米国自動車安全基準(自動車用内装材料の燃焼性に関する基準)FMVSS-302法に従って測定し、次の基準にしたがって、評価した。
○:火元を離すとすぐに消炎
△:燃焼速度4インチ/分以下、60秒以内に消炎
×:燃焼速度4インチ/分以上、60秒以内に消炎しない
〔難燃性 垂直法〕
成形品UL94 94V−0に従って測定し、次の基準にしたがって、評価した。
○: 第1回、第2回とも火元を離して直ぐに消炎、クランプまで残炎、残じんがなし、dripによる綿の着火が無いこと
△:第1回目残炎10秒以内(N=5回合計残炎50秒以内)、第2回残炎,残じん合計が30秒以内、クランプまで残炎、残じんがなし、dripによる綿の着火が無いこと
×:第1回目残炎10秒以上(N=5回合計残炎50秒以上)、第2回残炎,残じん合計が30秒以上、またはdripによる綿の着火がある場合
原料繊維および原料不織布として、以下のものをそれぞれ準備した。
[繊維A]:ポリエステル繊維(東レ社製テトロン)T471 1.7dtex×5mm、融点255℃
[繊維B]:ポリプロピレン繊維(宇部日東化成社製)NC 2.2dtex×51mm、融点165〜170℃
[繊維C]:熱接着性繊維(芯:ポリエステル/鞘:エチレン−ビニルアルコール共重合体繊維である芯鞘型複合繊維、〔クラレ社製 ソフィスタ〕 S230、鞘成分融点160℃ 1.7dtex×51mm)
[繊維D] :熱接着性繊維(芯:ポリエステル/鞘:共重合ポリエステルである芯鞘型複合繊維、鞘成分融点160℃、東洋紡社製、「TE‐5」)4.4dtex×51mm
[繊維E] :熱接着性繊維(芯:ポリエステル/鞘:共重合ポリエチレンである芯鞘型複合繊維、鞘成分融点130℃、帝人社製、「TJ04CE」)2.2dtex×51mm
[繊維F] :熱接着性繊維(芯:ポリプロピレン/鞘:低融点ポリオレフィンである芯鞘型複合繊維、鞘成分融点130℃、大和紡績社製、「NBF(P2)」)2.2dtex×45mm
[シートA]低融点ポリプロピレンスパンボンドシート(融点110℃)15g/m
実施例1
表層シートとして、ポリエステル繊維(繊維A)、目付30g/mのセミランダムウエブを製造した。
裏層シートとして、ポリプロピレン繊維(繊維B) 目付15g/mのセミランダムウエブを製造した。
得られた表層シートと裏層シートとを重ね積層した後、この積層物に水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、孔径0.05〜0.3mmのオリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられたノズルから、水圧2〜7MPaの柱状水流を積層物の表側からそれぞれ3〜8回噴射した。
次いで、積層体シートをdip-nip法によりアクリル系樹脂及び黒顔料と難燃撥水剤を塗布し、熱シリンダにより乾燥させ、本発明の積層不織布を得た。
この積層不織布のアクリル系樹脂バインダーは10g/m、顔料は1g/m、難燃剤(リン・窒素系化合物)は12g/m、撥水剤は(フッ素系)1.5g/mを含んでいた。また、断面を目視観察したところ表層は裏層よりも厚かった。その後、ガラス繊維マット(500g/m)に温度200℃、圧力4N/cmで1分間節圧し成型した。
実施例2
実施例1で用いた表層シートに熱接着性繊維(繊維C)からなる裏層シートを積層し、実施例1と同様の加工、成形を実施した。
実施例3
実施例1で用いた表層シートに熱接着性繊維(繊維D)からなる裏層シートを積層し、実施例1と同様の加工、成形を実施した。
実施例4
実施例1で用いた表層シートに裏層シートを熱接着性繊維(繊維E)で積層し、実施例1と同様の加工、成形を実施した。
実施例5
実施例1で用いた表層シートに裏層シートを熱接着性繊維(繊維F)で積層し、実施例1と同様の加工、成形を実施した。
比較例1
ポリエステル繊維(繊維A)から目付30g/mのセミランダムウエブを製造し、水流を噴射し、絡合処理を施した。なお、水流絡合処理は、孔径0.05〜0.3mmのオリフィスが0.3〜1.5mmの間隔で設けられたノズルから、水圧2〜7MPaの柱状水流を積層物の表側からそれぞれ3〜8回噴射した。
次いで、積層体シートをdip-nip法によりアクリル系樹脂及び黒顔料と難燃撥水剤を塗布し、熱シリンダにより乾燥させた。
アクリル系樹脂バインダー量は10g/m、顔料量1g/m、難燃剤(リン・窒素系化合物)12g/m、撥水剤(フッ素系)を少量、シートに付与した。
その後、低融点ポリプロピレンスパンボンドシート(シートA)でガラス繊維マット(500g/m)に温度200℃、圧力4N/cmで1分間節圧し成型接着した。
比較例2
ポリエステル繊維(繊維A)から目付50g/mのセミランダムウエブを製造した以外は比較例1と同様にして、加工、成形した。
これら、実施例、比較例で得られた難燃吸音シートは色目、積層部の接着性、撥水性、耐熱性、水・熱サイクル試験による耐久性についていずれも実用に耐えるものであった。
また、難燃性についての評価結果を表1に示す。
Figure 0004924945

本発明における積層シートを用いてなる難燃吸音シートの例の断面模式図。
符号の説明
A:表層シート
B:裏層シート
C:ガラス繊維マット

Claims (5)

  1. 融点200℃以上の高融点繊維からなる不織布を含む表層と、融点180℃以下の熱接着性繊維を含む裏層とからなる積層不織布であって、前記積層不織布の目付は25〜200g/mであって、前記表層と前記裏層との厚みの比が1.2以上20以下であり、かつ厚さが0.1mm〜1.0mmであり、前記表層は、顔料、樹脂バインダー、撥水剤および10〜30wt%の難燃剤を含んでいることを特徴とする積層不織布。
  2. 前記融点200℃以上の高融点繊維がポリエステルからなることを特徴とする請求項1に記載の積層不織布。
  3. 前記熱接着性繊維がポリオレフィンからなることを特徴とする請求項1に記載の積層不織布。
  4. 表層と裏層を表層側からニードルパンチおよびまたはスパンレース処理を行って積層する積層工程、前記積層工程で得られた積層不織布を、顔料を含む樹脂バインダー浴に浸漬する着色工程、前記着色工程ののちに積層不織布を難燃剤浴に浸漬する難燃化工程とからなる請求項1に記載の積層不織布の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法によって得られた積層不織布の裏層と、金型の間にグラスウール層を挟んで加熱する成形工程を更に有することを特徴とする難燃吸音シートの製造方法。
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