JP4923926B2 - 燃料ポンプモジュール - Google Patents
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Description
また、サブタンクと係合するスナップフィット等の係合手段を、フィルタケースと蓋部材の両方に形成する必要があるため、係合手段の数が多くなり、フィルタケースおよび蓋部材の構造が複雑となる。
これにより、フィルタケースをサブタンクに組み付けることを不要にできるので、フィルタケースと蓋部材とを別々にサブタンクに組み付ける従来構造に比べて、サブタンクへの組付作業性を向上できる。また、フィルタケースをサブタンクに組み付けることを不要にできるので、サブタンクと係合するスナップフィット等の係合手段を、フィルタケースに形成することを不要にできる。よって、フィルタケースおよび蓋部材の構造簡素化を図ることができる。
また、請求項1記載の発明では、フィルタケースは、フィルタエレメントを内部に挿入するための挿入口を有し、蓋部材は、挿入口を閉塞するフィルタキャップ部を有する。
これによれば、蓋部材は、サブタンクの開口部を覆う機能の他に、フィルタケースの挿入口を閉塞するフィルタキャップ部としての機能をも有することとなるため、フィルタキャップ部を蓋部材とは別に形成した場合に比べて、部品点数の低減および燃料ポンプモジュールの小型化を図ることができる。
また、請求項1記載の発明では、蓋部材のフィルタキャップ部には、フィルタケースの内部に燃料を流出する流出口が形成されている。また、フィルタキャップ部は、フィルタエレメントの上流側に内部空間を形成するとともに、燃料ポンプに設けられた吐出口と流出口とを連通する燃料通路が形成された複数のエルボを有している。複数のエルボの流出
口は、内部空間に開口している。
これによれば、燃料ポンプの吐出口とフィルタケースの内部とを連通する燃料通路を蓋部材に形成するので、前記燃料通路を蓋部材以外の別部材に形成する場合に比べて、部品点数の低減および燃料ポンプモジュールの小型化を図ることができる。
さらに、請求項1記載の発明では、フィルタキャップ部とポンプ保持部とは、樹脂により一体に形成されている。また、フィルタケースと吐出パイプとが樹脂により一体に形成され、フィルタケースの吐出パイプとは反対側の下端面にフィルタエレメントを内部に挿入するための挿入口が形成されている。
請求項4記載の発明では、燃料ポンプの軸線がサブタンクの底部と略水平となるように、燃料ポンプは横置きに収容されている。
燃料タンク1は、燃料ポンプモジュール3を収容している第1タンク室1cと、第2タンク室(図示せず)とからなる鞍型の燃料タンクである。また、フランジモジュール2が取り付けられる開口部1aは第1タンク室1cの上方に位置している。第1タンク室1cおよび第2タンク室の各々には移送用ジェットポンプ(図示せず)が設置されており、これらの移送用ジェットポンプにより、第1タンク室1cおよび第2タンク室内の燃料は、燃料ポンプモジュール3が有するサブタンク10に移送される。
フランジモジュール2は、燃料タンク1の開口部1aを閉塞する蓋として機能するフランジ2aを有している。フランジ2aの上面側には、車両に搭載された内燃機関へ燃料を吐出する吐出管2bと、吐出管2bから吐出した燃料の余剰分が流入するリターン管2cとが備えられている。また、フランジ2aの両面に跨って電気コネクタ2d、2eが備えられている。
また、センダゲージ2fは、フランジ2aに設けられた電気コネクタ2dに図示しないハーネスにより接続されており、外部に設置された図示しない電子制御装置(ECU)に液面検出信号を出力する。
燃料ポンプモジュール3は、燃料タンク1の開口部1aから燃料タンク1内に挿入して配置されており、燃料タンク1の底部1bに固定されている。そして、燃料ポンプモジュール3は、樹脂製のサブタンク10(図3参照)と、サブタンク10の開口部11の一部を覆う樹脂製の蓋20(図4参照)と、サブタンク10内に収容されるモジュール本体30(図6参照)とを備えて構成されている。
なお、図3はサブタンク10に後述するサクションフィルタ組付体40が収容された状態を模式的に示す斜視図、図4は蓋20単体を模式的に示す上面図、図6はモジュール本体30からフィルタケース34を取り除いた状態を示す2面図である。
図3に示すように、サブタンク10の側面のうち最下方部分には、汲み上げ用ジェットポンプ12が備えられている。そして、この汲み上げ用ジェットポンプ12の作動により、第1タンク室1c内の燃料はサブタンク10内に汲み上げられる。
蓋20は、サブタンク10に係合して、サブタンク10の開口部11のうち一方側(図3の右側)部分を覆う。蓋20とサブタンク10との係合はスナップフィット構造であり、蓋20に形成された係合手段としての係合凸部25(図4参照)をサブタンク10に形成された係合手段としての係合凹部(図示せず)に係合させている。
図6に示すように、モジュール本体30は、燃料を吸入し吐出する複数の燃料ポンプ31、32と、燃料ポンプ31、32の上流側に配置された不織布によるフィルタエレメント33(図1参照)と、フィルタエレメント33を内部に収容するフィルタケース34と、燃料ポンプ31、32の上流側に配置されたサクションフィルタ組付体40と、複数の燃料ポンプ31、32を保持する樹脂製のホルダ50と、を備えて構成されている。
また、フィルタケース34の下端面は、フィルタエレメント33を内部に挿入するための挿入口342として構成されている。フィルタケース34の下端面としての挿入口342は、ホルダ50の接合面531(図6参照)と、その全周に亘って溶着により結合され、これにより、挿入口342はホルダ50の支持部53により閉塞される。なお、図6では、フィルタケース34が溶着されていない状態のモジュール本体30が示されている。
これらのフィルタ本体41、42、内部保持部材およびホルダキャップ43、44は、燃料ポンプ31、32の数に対応して複数(本実施形態では2つ)設けられている。
また、ホルダキャップ43、44は、蓋20の型抜き穴26、27を塞ぐカバー部材433、443を有している。なお、エルボ431、441およびカバー部材433、443とホルダキャップ43、44とは射出成形により一体成型されている。
また、ホルダキャップ43、44とホルダ50との係合はスナップフィット構造であり、ホルダキャップ43、44に形成された係合手段としての係合凸部434、444をホルダ50に形成された係合手段としての係合凹部511(図6参照)に係合させている。
なお、蓋部52および支持部53は、特許請求の範囲に記載の「蓋部材」に相当する。そして、保持部51、蓋部52および支持部53を樹脂により一体に形成して、1部品としてのホルダ50を構成している。
なお、これらのポンプ保持部51、蓋部52および支持部53は射出成形により一体成型されている。
なお、燃料ポンプ31、32は、回転中心となる軸線L1が同じ向きとなるように並べて配置されている。また、燃料ポンプ31、32は、軸線L1がサブタンク10の底部と略水平となるように横置きに配置されている。
また、蓋部52およびポンプ保持部51はスナップフィット構造によりサブタンク10と係合する。具体的には、蓋部52に形成された係合手段としての係合凸部521およびポンプ保持部51に形成された係合手段としての係合凸部513を、サブタンク10に形成された係合凹部(図示せず)に係合させている。なお、図3では係合凹部の図示を省略している。
また、エルボ532の流出口534の各々には逆止弁535が取り付けられており、この逆止弁535により、内部空間343内に流出した燃料が燃料ポンプ31、32に戻ってしまうことを防止している。
フランジ2aに設けられた電気コネクタ2d、2eは、メインポンプ31の端部に設けられた電気コネクタ314と、サブポンプ32の端部に設けられた電気コネクタ324との各々に、図示しないハーネスにより接続されている。そして、これらのハーネスを介して駆動電力が供給されて燃料ポンプ31、32が駆動すると、サブタンク10内の燃料は、サクションフィルタ組付体40のフィルタ本体41、42、エルボ431、441、流出口432、442を順に流れ、その後、燃料ポンプ31、32の吸入口(図示せず)に吸入される。
燃料噴射弁へと供給した燃料の余剰分は、前述した通り、汲み上げ用のジェットポンプおよび移送用ジェットポンプに供給される。
本実施形態に係る燃料ポンプモジュール3によれば、フィルタケース34は蓋部材としての支持部53に結合されている。これにより、フィルタケース34をサブタンク10に組み付けることを不要にできるので、フィルタケース34と支持部53を有するホルダ50とを別々にサブタンク10に組み付ける場合に比べて、サブタンク10への組付作業性を向上できる。
また、フィルタケース34をサブタンク10に組み付けることを不要にできるので、サブタンク10と係合するスナップフィット等の係合手段を、フィルタケース34に形成することを不要にできる。よって、フィルタケース34および支持部53の構造簡素化を図ることができる。
上記実施形態では、蓋部52および支持部53からなる蓋部材と蓋20とを別部品として別々にサブタンク10に組み付けるようにしているが、本発明の実施にあたり、蓋部材と蓋20とを一体に形成してもよい。
また、上記実施形態では、ポンプ保持部51、蓋部52および支持部53を射出成型により一体に成形しているが、別々に射出成型されたポンプ保持部51、蓋部52および支持部53を溶着や接着剤で結合してもよく、また、スナップフィット等により係合するようにしてもよい。
また、上記実施形態では燃料ポンプ31、32を複数備えているが、燃料ポンプを1つだけ備えるようにしてもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
Claims (4)
- 燃料タンク内に収容されるサブタンクと、
前記サブタンク内に収容され、前記サブタンク内の燃料を吸入し吐出する複数の燃料ポンプと、
燃料中の異物を捕捉するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントを内部に収容するフィルタケースと、
前記サブタンクの開口部を覆う蓋部材と、
前記燃料ポンプを保持する複数のポンプ保持部と、
を備え、
前記フィルタケースは、前記蓋部材に設けられ、前記フィルタエレメントを内部に挿入するための挿入口を有し、
前記蓋部材は、前記挿入口を閉塞するフィルタキャップ部を有し、
前記フィルタキャップ部には、前記フィルタケースの内部に燃料を流出する流出口が形成され、
前記フィルタキャップ部は、前記フィルタエレメントの上流側に内部空間を形成するとともに、前記燃料ポンプに設けられた吐出口と前記流出口とを連通する燃料通路が形成された複数のエルボを有し、
複数の前記エルボの前記流出口は、前記内部空間に開口し、
前記フィルタキャップ部と前記ポンプ保持部とは、樹脂により一体に形成されており、
前記フィルタケースは、前記燃料ポンプにより昇圧された燃料を前記内部空間から吐出する吐出パイプを有し、前記フィルタケースと前記吐出パイプとが樹脂により一体に形成され、前記フィルタケースの前記吐出パイプとは反対側の下端面に前記挿入口が形成されている燃料ポンプモジュール。 - 前記蓋部材の前記フィルタキャップ部には、前記フィルタケースの内部の燃料が前記燃料ポンプに逆流することを防止する逆止弁が設置されている請求項1記載の燃料ポンプモジュール。
- 前記フィルタケースおよび前記蓋部材は樹脂により一体に成形されている請求項1または2記載の燃料ポンプモジュール。
- 前記燃料ポンプの軸線が前記サブタンクの底部と略水平となるように、前記燃料ポンプは横置きに収容されている請求項1から3のいずれか一項記載の燃料ポンプモジュール。
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