JP4923919B2 - トルクリミッタ付き一方向クラッチ - Google Patents

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この発明は、一方向クラッチに関し、特に、ロック状態において過負荷を受けた場合に、ロック状態が解除されるようになされているトルクリミッタ付き一方向クラッチに関する。
例えば自動車エンジンなどのクランクシャフトからベルトを介して駆動される補機(例えば、エアコンディショナ用の圧縮機)に装備されるプーリユニットでは、一方向クラッチを用いることにより、ベルトの張力変動に伴うプーリの回転変動を吸収するようになされている。
図3に示す自動車のエアコンディショナ用の圧縮機用プーリユニット(1)は、自動車エンジンのクランクシャフトにベルト(4)を介して接続されエンジンの動力を圧縮機(2)の回転軸(3)に伝達するもので、ベルト(4)が巻き掛けられたプーリ(5)と、プーリ(5)の内径側に配置されて圧縮機(2)の回転軸(3)に固定された中空軸(6)と、内輪(71)、外輪(72)、2列に配置された複数の玉(73)およびこれらの玉(73)を保持する保持器(74)を有しプーリ内径と中空軸外径との間に配置された複列転がり軸受(7)と、回転軸(3)端部に袋ナット(8)により固定されている有底円筒状ハブ(一方向クラッチ外輪の支持部材)(9)と、転がり軸受(7)の外輪(72)と一体の内輪(75)、外輪(76)、両輪(75)(76)間に配された複数のころ(77)、各ころ(77)を噛み込み方向へ付勢する付勢部材(図示略)および複数のころ(77)を保持するポケットを有する保持器(78)を有し転がり軸受(7)の外輪(71)外径とハブ(9)の円筒部(9a)内径との間に配置された一方向クラッチ(10)とを備えている。
一方向クラッチ(10)の外輪(76)は、ハブ(9)を介して回転軸(3)に一体化され、一方向クラッチ(10)の内輪(75)は、プーリ(5)に一体化されている。したがって、ベルト(4)によりプーリ(5)が回転駆動されて、一方向クラッチ(10)を介してプーリ(5)から圧縮機(2)の回転軸(3)に対して動力を伝達するに際し、一方向クラッチ(10)は、プーリ(5)の回転速度が圧縮機(2)の回転軸(3)よりも相対的に速くなると、ロック状態となって、プーリ(4)、ハブ(9)および回転軸(3)の三者を一体化して同期回転させ、プーリ(5)の回転速度が圧縮機(2)の回転軸(3)よりも相対的に遅くなると、フリー状態となって、プーリ(5)から圧縮機(3)の回転軸(2)に対する回転動力の伝達を遮断し、これにより、回転軸(2)が回転慣性力のみで回転を継続する。
一般的な一方向クラッチは、過負荷が作用したときにベルトから圧縮機の回転軸に対する動力の伝達を遮断する機能は有していないため、過負荷時にプーリに対してベルトが滑り、ベルトが焼き付いたり、破損したりするという問題がある。そこで、この問題を解消するものとして、図示省略するが、特許文献1には、カム面上のロック位置を越えた領域に、ころが入り込む凹部が形成されており、過負荷を受けたときに、ころが噛み込み部材として作用しない状態に拘束され、これにより、外輪と内輪とがフリー状態となって動力伝達が遮断されるトルクリミッタとしての動作が得られるトルクリミッタ付き一方向クラッチが提案されている。
このトルクリミッタ付き一方向クラッチでは、例えば圧縮機の焼き付き故障などに伴い回転軸の回転に異常が生じると、一方向クラッチの負荷トルクが増大し、この値が所要の規定値(例えば60Nm)に到達すると、ころがくさび状空間におけるロック位置のさらに狭い側へ移動させられることになってカム面の凹部に入り込み、ころがプーリに対して非接触あるいは空転する状態になるので、プーリのみが回転することになって、プーリから圧縮機の回転軸に対する動力伝達が遮断されるトルクリミッタの機能が果たされる。
特開2002−106608号公報
上記特許文献1のトルクリミッタ付き一方向クラッチによると、過負荷時には、ころが凹部に入り込むことによって、ロック状態が解消し、これにより、ベルトから圧縮機の回転軸に対する動力の伝達が遮断されるので、ベルトが焼き付いたり、破損したりする問題が解消されるが、より確実な動力遮断状態を確保するには、次のような課題が存在している。すなわち、トルクリミッタ作動時には、ころとこれを付勢しているばね(付勢部材)との間に隙間が生じ、ばねを押さえるものがなくなるため、ばねがフリーとなり、このばねが外輪と内輪との間に噛み込む可能性があり、この場合に、動力が再び伝達される状態となることが起こり得ることから、外輪と内輪との間へのばねの噛み込みを防止する必要がある。
この発明の目的は、一旦トルクリミッタが作動して動力が遮断された後は、その動力遮断状態が確実に維持されるトルクリミッタ付き一方向クラッチを提供することにある。
この発明によるトルクリミッタ付き一方向クラッチは、外輪、内輪、両軌道輪間に配された複数のころ、各ころを噛み込み方向へ付勢する付勢部材および各ころを保持するポケットを有する保持器を備えており、外輪および内輪のうちのいずれか一方の軌道輪に、ロック位置およびフリー位置を規定する横断面多角形状のカム面が形成されるとともに、カム面上のロック位置を越えた領域に、過負荷時にころが入り込むロック解除用凹部が形成されているトルクリミッタ付き一方向クラッチにおいて、保持器の各ポケットの周方向長さは、ころの外径+付勢部材の自由長よりも小さくなされており、保持器の内周面は、カム面最大径に等しい径の円筒面を基本の輪郭形状として、カム面の各角部から過負荷時のころ公転方向側にのびてカム面に沿う回り止め部を有しているものとされ、保持器は、カム面が形成された軌道輪に対して、過負荷時のころの公転に伴って回転可能とされるとともに、過負荷時のころ公転方向と反対の方向には回転不可能とされており、ころは、過負荷時に、保持器を回転させてロック解除用凹部に嵌まり込むようになされていることを特徴とするものである。
過負荷時のころ公転方向は、付勢部材によるころの付勢方向と同じであり、「過負荷時のころ公転方向に回転可能でその反対方向には回転不可能」は、付勢部材の反力方向には回転不可能で、その反対方向には回転可能」と言い換えることができる。保持器は、ころを付勢する付勢部材を保持する必要があり、付勢部材の反力によって回転することは防止する必要があるが、その反対方向に保持器が回転しても一方向クラッチの性能に悪影響を与えることはない。
過負荷時には、ころが凹部側に公転し、この際、ころは、保持器のポケットのころ受け面に当たるが、ころに作用するトルクが大きいため、保持器はころに押されて一体となって回転する。そして、ころが凹部に嵌まり込んだ時点で、保持器の回転は停止する。
過負荷時のころの公転に伴って回転可能でかつ反対の方向には回転不可能とするには、カム面が形成された軌道輪と保持器との間に適宜なクリアランス(回転方向ガタ)が生じるように、保持器の周面(外輪カムの場合は外周面、内輪カムの場合は内周面)を形成すればよい。
例えば、内輪に多角形状カム面が設けられている場合、保持器の内周面は、カム面最大径に等しい径の円周面を基本の輪郭形状として、カム面の各角部から過負荷時のころ公転方向側にのびてカム面に沿う回り止め部を有しているものされる。回り止め部がカム面角部から過負荷時のころ公転方向側にのびていることで、保持器が過負荷時のころ公転方向に回転する際には、回り止め部がカム面角部と係合することがないので、回転可能となり、保持器が過負荷時のころ公転方向と反対の方向に回転する際には、回り止め部がカム面角部と係合することになって、回転不可能となる。
この一方向クラッチは、例えば、ベルトが巻き掛けられたプーリと、プーリの内径側に配置された回転軸と、プーリ内径と回転軸外径との間に配置された転がり軸受と、転がり軸受の外輪と回転軸に固定された円筒状ハブ内径との間に配置された一方向クラッチとを備えているプーリユニット(動力伝達装置)における一方向クラッチとして好適に使用される。このようなプーリユニットは、自動車のエアコンディショナ用の圧縮機などの補機その他種々の装置において使用することができる。
一方向クラッチの外輪、内輪およびころは金属製とされ、保持器は、合成樹脂製とされる。付勢部材は、例えばコイルばねとされるがこれに限定されるものではない。付勢部材は、保持器に設けられた突起または凹所などを有する付勢部材保持部によって位置決めされて保持され、付勢部材保持部ところとの間に挟持される。カム面は、内輪に形成されることがあり、また、外輪に形成されることもある。
通常時には、ころは、保持器のポケット内にあって、ロック位置およびフリー位置の間を周方向に移動し、これにより、一方向クラッチとしての機能が果たされる。そして、異常時(過負荷時)には、ころは、その過大なトルクによって、カム面の凹部に嵌まり込み、これにより、ロック状態が解除される。この際、保持器ごところの移動に合わせて回転することにより、付勢部材は、ころと保持器の付勢部材保持部とによって挟持され続け、付勢部材が脱落して内輪と外輪との間に噛み込むことはない。
保持器が回転しない場合、保持器のポケットの周方向長さは、圧縮状態のばねの長さ+ころの径+凹部の大きさ+αとする必要があるが、これに対して、上記の一方向クラッチによると、ポケットの周方向長さは、ころの外径+付勢部材の自由長よりも小さくなっていることで、ころの収容数を増加させることができ、トルク容量を増大させることもできる。
この発明のトルクリミッタ付き一方向クラッチによると、過負荷時には、ころは、その過大なトルクによって、カム面の凹部に嵌まり込み、これにより、ロック状態が解除され(トルクリミッタが作動)、この際、保持器がころの公転方向に回転することにより、付勢部材は、ころと保持器とによって拘束され続け、付勢部材が脱落して内輪と外輪との間に噛み込むことが防止されるので、一旦トルクリミッタが作動して動力が遮断された後は、その動力遮断状態が確実に維持される。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1および図2は、この発明によるトルクリミッタ付き一方向クラッチの1実施形態を示している。
この一方向クラッチ(10)は、図3に示した一方向クラッチ(10)として使用されるもので、円筒形の外輪(11)と、多角形状に形成されてこの部分がロック位置およびフリー位置を規定するカム面(16)とされた内輪(12)と、カム面(16)と外輪(11)の内周面とで形成された楔状空間(17)に配置され、外輪(11)と内輪(12)とが一の方向(ロック方向)に相対回転することにより外輪(11)と内輪(12)との間に噛み込み、他の方向(フリー方向)に相対回転したとき噛み込みを解除する複数の噛み込み部材としてのころ(13)と、ころ(13)を噛み込み方向(楔状空間(17)の狭い側)に付勢する付勢部材としてのコイルばね(15)と、ころ(13)およびコイルばね(15)を収納するポケット(18)を有しておりころ(13)を楔状空間(17)内に位置させる環状の保持器(14)とを備えている。
カム面(16)は、内輪(12)の外周面が横断面多角形状(図示は8角形)とされることにより形成されており、その各面(断面では辺)の反時計方向側部分と外輪(11)内周面との間が楔状空間(17)として使用されている。
保持器(14)のポケット(18)には、先端部がころ(13)に当接しているコイルばね(15)の基端部を受け止めるばね受け面(18a)と、ロック位置にあるころ(13)と若干の間隔をおいて対向しておりロック位置を越えて回転させられたころ(13)が当接するころ受け面(18b)とが形成されている。
保持器(14)の各ポケット(18)の周方向長さ(ばね受け面(18a)ところ受け面(18b)との周方向に沿った距離)は、ころ(13)の外径+コイルばね(15)の自由長よりも小さくなされている。これにより、ころ(13)とコイルばね(15)とは、ころ(13)の位置にかかわらず常に接触するようになされている。保持器(14)のポケット(18)の軸方向の寸法は、ころ(13)の軸方向長さよりも大きくなされており、これにより、ころ(13)は、ロック位置およびフリー位置の間をポケット(18)に案内されて移動することができる。
保持器(14)のばね受け面(18a)には、コイルばね(15)をガイドするための突起(21a)が設けられており、ばね受け面(18a)および突起(21a)によってばね保持部(付勢部材保持部)(21)が形成されている。コイルばね(15)は、突起(21a)とは係合しておらず、ばね受け面(18a)ところ(13)とによって挟持されている。したがって、ころ(13)がコイルばね(15)から離れると、コイルばね(15)が突起(21a)から脱落する可能性がある。
内輪(12)には、カム面(16)上のロック位置を越えた領域に、過負荷時にころ(13)が入り込む凹部(19)が形成されている。保持器(14)は、後述するように、カム面(12)が形成された軌道輪である内輪(12)に対して、過負荷時のころ(13)の公転に伴って図1の反時計方向に回転可能とされるとともに、過負荷時のころ(13)公転方向と反対の方向(図1の時計方向)には回転不可能とされている。
この一方向クラッチ(10)によると、外輪(11)の回転速度が内輪(12)よりも相対的に速くなると、ころ(13)がくさび状空間(17)の狭い側(図の反時計方向)へ転動させられてロック状態となるので、外輪(11)と内輪(12)とが一体化して同期回転する。しかし、外輪(11)の回転速度が内輪(12)よりも相対的に遅くなると、ころ(13)がくさび状空間(17)の広い側(図の時計方向)へ転動させられてフリー状態となるので、外輪(11)から内輪(12)へ回転動力の伝達が遮断されることになって内輪(12)が回転慣性力のみで回転を継続するようになる。
図2に詳しく示すように、保持器(14)の内周面は、内輪(12)のカム面(16)に合わせて形成されているのではなく、カム面最大径(多角形の対角線長さ)に等しい径の円周面(14a)を基本の輪郭形状として、カム面(16)の各角部(16a)から過負荷時のころ公転方向側にのびてカム面(16)に沿う回り止め部(22)を有している。言い換えると、従来の保持器の内周面は、カム面(16)が形成されている内輪(12)に対する回り止めのために、多角形状の内周面とされていたのに対し、過負荷時のころ公転方向にのみ保持器(14)が回転可能となるように、ばね保持部(21)を形成しているばね受け面(18a)近傍を除いてカム面(16)最大径と同じ径の円弧状内周面(14a)とされ、これにより、ばね保持部(21)の内周に回り止め部(22)が形成されている。
したがって、図2(a)に示す通常の状態(一方向クラッチ作動状態)では、ころ(13)は、ロック位置とフリー位置とに移動可能であり、保持器(14)のコイルばね(15)の反力方向への回転は、回り止め部(22)が内輪(12)のカム面(16)の角部(16a)に係合することによって、不可能に、また、逆方向すなわち過負荷時のころ公転方向への回転は、回り止め部(22)がカム面(16)の角部(16a)に係合しないことによって、可能となっている。
ここで、大きなトルク負荷がかかると、ころ(13)は、内輪(12)と外輪(11)との間に噛み込んだ状態で、楔状空間(17)のより狭い方向に強制的に移動させられる。保持器(14)は、ころ公転方向に回転可能とされているので、ころ(13)の公転を阻止するのではなく、ころ(13)とともに、図の反時計方向に回転する。この際、図2(b)に示すように、コイルばね(15)は、ころ(13)とばね受け面(18a)との間に挟持されたままとなっている。ころ(13)がさらに反時計方向に移動して、図2(c)に示すように、ころ(13)が凹部(19)に嵌まり込むと、内輪(12)と外輪(11)とはフリー状態となる。ポケット(18)の周方向長さは、ころ径+ばね自由長よりも小さいことから、この状態でも、コイルばね(15)はころ(13)とばね受け面(18a)との間で保持されている。
したがって、この一方向クラッチ(10)を備えた圧縮機用プーリユニット(図3参照)によると、例えば圧縮機(2)の焼き付き故障などに伴い回転軸(3)の回転に異常が生じると、一方向クラッチ(10)の負荷トルクが増大し、この値が所要の規定値(例えば60Nm)に到達すると、ころ(13)は、くさび状空間(17)におけるロック位置のさらに狭い側(図の反時計方向)へ移動させられて、カム面(16)の凹部(19)に入り込む。これに伴い、ころ(13)は、両輪(11)(12)間に噛み込むことが不可能となり、プーリ(5)から圧縮機(2)の回転軸(3)に対する動力伝達が遮断されるトルクリミッタの機能が果たされる。この結果、過負荷を受けたときでもプーリ(5)の回転が継続し、クランクシャフトの回転損失を生じることなく、プーリ(5)上でベルト(4)が滑らずに済んでベルト(4)の寿命が向上し、圧縮機(2)やベルト(4)を通じて連結される機器に悪影響を及ぼさずに済む。
ころ(13)が凹部(19)に嵌まり込むに際し、保持器(14)は、ころ(13)の公転方向と同じ方向に移動し、ころ(13)は、コイルばね(15)で付勢されたまま凹部(19)に嵌まり込み、逆方向に移動することはない。コイルばね(15)がフリーになると、コイルばね(15)が内輪(12)と外輪(11)との間に噛み込むことによってロック状態に戻る可能性があるが、コイルばね(15)は、ころ(13)とばね受け面(18a)との間に挟持され、コイルばね(15)が内輪(12)と外輪(11)との間に噛み込むことはない。コイルばね(15)がフリーにならないようにその自由長を長くすることには限界があるが、ころ(13)の公転に伴って保持器(14)も回転させることにより、コイルばね(15)の自由長は従来と同じにして、コイルばね(15)をトルクリミッタ作動時においても拘束することができる。
なお、上記実施形態において、一方向クラッチ(10)は、自動車のエアコンディショナ用の圧縮機用プーリユニット用として説明したが、一方向クラッチの用途はこれに限定されるものではない。また、上記の一方向クラッチは、内輪にカム面が形成されているものであるが、上記の保持器をころ公転方向にのみ回転可能とする構成は、外輪にカム面が形成されている一方向クラッチにも同様に適用することができる。
図1は、この発明による一方向クラッチの1実施形態を示す横断面図である。 図2は、通常状態からトルクリミッタ作動状態に移行する際のころおよび保持器の動きを示す横断面図で、(a)は、通常状態、(b)は、通常状態からトルクリミッタ作動状態へ移行する途中の状態、(c)はトルクリミッタ作動状態をそれぞれ示している。 図3は、この発明による一方向クラッチが使用される1例である圧縮機用プーリユニット示す横断面図である。
符号の説明
(10) 一方向クラッチ
(11) 外輪
(12) 内輪
(13) ころ
(14) 保持器
(15) コイルばね(付勢部材)
(16) カム面
(18) ポケット
(19) 凹部(ロック解除用凹部)
(22) 回り止め部

Claims (1)

  1. 外輪、内輪、両軌道輪間に配された複数のころ、各ころを噛み込み方向へ付勢する付勢部材および各ころを保持するポケットを有する保持器を備えており、外輪および内輪のうちのいずれか一方の軌道輪に、ロック位置およびフリー位置を規定する横断面多角形状のカム面が形成されるとともに、カム面上のロック位置を越えた領域に、過負荷時にころが入り込むロック解除用凹部が形成されているトルクリミッタ付き一方向クラッチにおいて、
    保持器の各ポケットの周方向長さは、ころの外径+付勢部材の自由長よりも小さくなされており、保持器の内周面は、カム面最大径に等しい径の円筒面を基本の輪郭形状として、カム面の各角部から過負荷時のころ公転方向側にのびてカム面に沿う回り止め部を有しているものとされ、保持器は、カム面が形成された軌道輪に対して、過負荷時のころの公転に伴って回転可能とされるとともに、過負荷時のころ公転方向と反対の方向には回転不可能とされており、ころは、過負荷時に、保持器を回転させてロック解除用凹部に嵌まり込むようになされていることを特徴とするトルクリミッタ付き一方向クラッチ。
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