JP4923846B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電圧が入力されることにより、所定の直流電圧を出力する電源装置に関する。
各種の装置には、装置の作動制御などを行うコントロール基板などの半導体素子を用いた回路基板が多用されている。このような回路基板においては、半導体プロセスの微細化、回路の動作速度の高速化などが図られており、これにより、一つの基板上に、異なる電源電圧が必要とするものが増加している。
異なる電源電圧を必要とする回路基板には、DC−DCコンバータ回路又はDC−DCコンバータモジュールが設けられ、基板外部から例えば、電圧が5Vの電源を供給する事により、DC−DCコンバータによって例えば、3.3vの電圧を生成することにより、5vと、3.3vの電源電圧が得られるようにしている。
このようなDC−DCコンバータは、スイッチング素子の駆動(ON/OFF)を、出力電圧に応じてPWM制御し、このスイッチング素子の出力を、平滑リアクトル及び平滑コンデンサによって平滑化することにより所定電圧の直流電力が得られるようにしている。
すなわち、DC−DCコンバータでは、出力電圧を一定とするために、基準電圧と出力電圧との差を増幅するようにしており、ここから、基準電圧と出力電圧をコンパレータへ入力し、コンパレータの出力に基づいて、スイッチング素子をPWM制御するようにしている。
一方、DC−DCコンバータでは、立ち上がり時の出力安定化を図るために、立ち上がり時に、基準電圧に換えて、所定の傾きで増加する電圧(ソフトスタート電圧)をコンパレータに入力されるようにし、これにより、立ち上げ時に、出力電圧が徐々に増加するようにしている(以下、ソフトスタートとする)。
ところで、DC−DCコンバータの動作効率の向上を図るときに、前記スイッチング素子がオンしているときにオフする同期整流用の第2のスイッチング素子を設ける方法がある。しかし、同期整流用スイッチング素子を設けた場合、ソフトスタートを行うと、同期整流用スイッチング素子がオンしたときに、同期整流用スイッチング素子に振動(共振)電流が流れ、出力電圧が瞬間的に過大となる共振現象が生じる場合がある。回路起動時は、負荷である電子回路が、その動作clkの発振開始、あるいはリセット信号解除とともに一斉に作動し始めるので電流変化が大きく、共振現象の発生につながることがあり、このときの振幅は、スイッチング素子に流れる電流が大きく急激にON/OFFするほど大きくなりやすい。
これを防止するために、ソフトスタート時には、同期整流用である第2のスイッチング素子の駆動を停止し、その役割を並列に設置した受動素子に持たせるという提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。この場合は、受動素子を設置する分だけコストが上昇する。
一方、DC−DCコンバータには、過電流保護などの出力保護回路が設けられることが多い。その過電流検知の一方法として、前記スイッチング素子のソースとドレイン間電位差から求める方法がある。このような出力保護回路を設けると、ソフトスタートを行うときに、共振現象が発生するとソースとドレイン間電位差が大きくなり、これにより出力保護回路が誤作動し、立ち上げができなくなることがある。
このような共振現象は、DC−DCコンバータに設けられる制御用ICの応答タイミングのずれによるものであり、ここから、スイッチング素子を駆動するバッファの能力を抑えることにより、共振現象を防止して安定した立ち上がりが可能となる。
特開平11−220874号公報
しかしながら、DC−DCコンバータなどの電源装置では、バッファの駆動能力を減らした場合、定常時の負荷変動に対する出力電圧の安定化が困難となるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、定常状態での出力の安定化と共に、立ち上がり時の安定化を図ることができる電源装置を提案することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、対で設けられたスイッチング素子と、PWM制御により所定の出力電圧が得られるように前記スイッチング素子の駆動を制御するPWM制御手段と、電圧出力開始時出力電圧を徐々に前記所定の出力電圧まで上昇するソフトスタートが行われるように前記PWM制御手段を作動させるソフトスタート手段と、前記スイッチング素子から出力される出力電圧の過電圧及び出力電流の過電流を検出した場合に前記PWM制御手段の動作を停止することで前記スイッチング素子を保護する保護手段と、前記スイッチング素子ごとに少なくとも一つが作動するように複数駆動バッファが設けられ、駆動バッファのそれぞれが作動することで所定の出力電流が得られる駆動電圧を前記スイッチング素子へ供給する駆動部と、前記ソフトスタートが行われる場合に、前記出力電圧と予め設定された上限基準電圧及び下限基準電圧とを比較する比較手段と、前記スイッチング素子から前記所定の出力電圧を出力する場合に、前記駆動部の前記複数のバッファのそれぞれを作動させ、前記ソフトスタートが行われる場合に、前記比較手段の比較結果から前記出力電圧が前記下限基準電圧以上でかつ前記上限基準電圧未満の間、前記スイッチング素子ごとに前記駆動バッファの少なくとも1つの作動を停止させる作動制御手段と、を含む。
この発明によれば、対で設けているスイッチング素子を、PWM制御して交互に駆動することにより所定の出力電圧を出力するときに、それぞれのスイッチング素子に対して複数の駆動バッファを設け、複数の駆動バッファが同時に作動されることにより、所定の出力電流を出力できるようにしている。
ここで、電圧出力開始時に立ち上げ処理を行うときに、出力電圧が予め設定している上限基準電圧と下限基準電圧との間で、少なくともの駆動バッファを停止して、出力可能となる出力電流を抑える。
これにより、共振現象が発生して出力電流が急激に増加することにより、保護手段が作動してしまうのを防止し、安定した立ち上げを行うことができる。
すなわち、本発明、予め設定された上限基準電圧及び下限基準電圧と出力電圧を比較する比較手段を含み、出力電圧下限基準電圧から上限基準電圧の範囲内であるときに、作動制御手段が少なくとも一つの駆動バッファの作動を停止す
このときに、前記上限基準電圧及び前記下限基準電圧が、前記出力電圧が供給される負荷回路の前記出力電圧に対する特性に基づいて設定ことができる。具体的には、実際にclk動作が開始される電圧、あるいは、リセット信号が解除される電圧を中心に設定する。
本発明は、前記上限基準電圧と前記下限基準電圧との間に、前記出力電圧が供給されることにより前記負荷回路で動作クロックの発振を開始する発振開始電圧が含まれるように前記上限基準電圧及び前記下限基準電圧が設定することができる。
また、本発明では、前記比較手段に入力する前記出力電圧からノイズ成分を除去する除去手段を含むことが好ましく、これにより、ソフトスタート時にノイズが発生しても、ノイズによる誤作動を確実に防止することができる。
さらに、本発明の電源装置は、対で配置したスイッチング素子をPWM制御して駆動することにより所定電圧を出力すると共に、電圧出力開始時には出力電圧を徐々に所定電圧まで上昇させるソフトスタート手段と、過電圧及び過電流に対する保護手段を備えた電源装置であって、前記スイッチング素子のそれぞれに対して複数個の駆動バッファを設けた駆動部を含み、かつ、前記複数個の駆動バッファの作動開始電圧が異なるものであっても良い
以上説明したように本発明によれば、スイッチング素子のそれぞれに対して複数の駆動バッファを設けて、それぞれの駆動バッファが作動したときに、所定の出力電流が得られるようにすると共に、ソフトスタート時には、スイッチング素子のそれぞれについて少なくとも一つの駆動バッファを停止して出力電流を抑制する。
これにより、保護手段の誤作動を防止して安定した立ち上げを行うことができるという優れた効果が得られる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1には、第1の実施の形態に係る電源装置とするDC−DCコンバータ10の概略構成が示されている。図2に示されるように、DC−DCコンバータ10は、負荷回路12が形成される回路基板14上に配置され、電源スイッチ16がオンされることにより電源回路(AC−DC回路)18から、所定電圧(Vcc、例えば、DC5v)の電力が供給される。また、DC−DCコンバータ10は、電源回路18から供給される電圧の電力から、例えば、DC3.3v(Vcc)の電圧の電力を生成する。
これにより、回路基板14の負荷回路12には、DC5vの電力と、DC3.3vの電力が供給されるようにしている。なお、以下では、回路基板14に設けたDC−DCコンバータ10を例に説明するが、本発明は、これに限らず、DC−DC変換を行う任意の構成の電源装置として適用することができる。
図1に示されるように、DC−DCコンバータ10では、スイッチング素子として2個のFET20、22を用いており、一方(例えばFET20)がHigt Side側、他方(例えばFET22)がLow Side側となっており、通常は、交互にオンされるようになっている。
また、DC−DCコンバータ10には、平滑リアクトルとなるコイル24を介して負荷回路12に接続されており、これにより、DC−DCコンバータ10で生成した所定電圧の直流電力が、負荷回路12へ供給されるようになっている(図2参照)。
一方、DC−DCコンバータ10には、FET20、22を駆動する駆動回路26が設けられている。駆動回路26は、PWM制御部28及び駆動部30を含んでおり、PWM制御部28は、三角波を生成するオシレータ回路(以下、三角波発生回路32とする)及び、PWMタイミング生成回路34を含んでいる。
また、駆動回路26には、保護回路部36及び、出力電圧判定部38が設けられている。この保護回路36には、FET20、22による出力電圧に応じた電圧が、過電流制限用フィードバック信号として入力されるようになっている。
DC−DCコンバータ10には、コイル24の出力側に、出力電圧検出用の分圧抵抗40A、40Bが接続されており、保護回路部36及び出力電圧判定部38には、分圧抵抗40A、40Bの間の電圧が、出力フィードバック信号として入力される。
また、DC−DCコンバータ10では、立ち上がり時に出力電圧を徐々に上昇させる所謂ソフトスタートを行うようになっており、出力電圧判定部38には、例えば、CR回路などによって構成されて、立ち上がり時に、CR回路から出力される徐々に上昇される電圧が、ソフトスタート信号として供給されるようになっている。
図3には、保護回路部36及び出力電圧判定部38の一例の概略構成を示している。
保護回路部36は、電位差検出器42、比較器44及びAND回路46が設けられている。電位差検出回路42には、電圧Vccと、過電流制限用フィードバック信号が入力されるようになっており、これにより、FET20のソース−ドレイン間の電位差に応じた検出信号が、比較器44に入力される。
また、保護回路部36には、出力電流制限検出用の抵抗48と定電流回路50が設けられており、比較器44には、抵抗48と定電流回路50によって生成される出力電流制限用の基準電圧が入力される。
図1に示されるように、PWM制御部28は、High Side側のFET20をONした時のゲートON信号を、保護回路部36へ出力するようになっている。図3に示されるように、AND回路46には、このゲートON信号が入力されるようになっている。
これにより、AND回路46は、過電流が発生して、DC−DCコンバータ10の出力電圧が高くなったときに、過電流検出信号を出力する。このときに、ゲートON信号を用いることにより、FET20がオフしているときに、誤検出が生じないようにしている。
保護回路部36には、比較器52及び、比較電圧生成用の抵抗54A、54Bが設けられている。この比較器52には、抵抗54A、54Bによって生成される基準電圧と、出力フィードバック信号が入力されるようになっており、これにより、比較器52は、基準電圧よりも出力電圧が高くなったときに、過電圧検出信号を出力する。
また、保護回路部36には、停止信号生成部56が設けられており、AND回路46の出力信号及び比較器52の出力信号から、過電流ないし過電圧が検出されたときに、PWM制御部28は出力停止信号を出力するようになっている。
出力電圧判定部38には、出力電圧測定回路58及び比較器60が設けられている。出力電圧測定回路58には、出力フィードバック信号が入力されるようになっており、これにより、比較器60には、出力電圧に応じた電圧信号が入力されるようになっている。
また、出力電圧判定部38には、基準電圧生成回路62、遅延立ち上がり生成回路64及びセレクタ66が設けられている。セレクタ66には、基準電圧生成回路62で生成された基準電圧と、遅延立ち上がり生成回路64が立ち上がり時に基準電圧と時定数設定用のコンデンサCの充電状態に応じて出力するソフトスタート電圧が入力される。
セレクタ66には、ソフトスタート信号が入力されるようになっており、セレクタ66は、ソフトスタート信号が所定電圧に達するまでは、遅延立ち上がり生成回路64を選択し、この後は基準電圧生成回路62を選択して比較器60へ出力する。
これにより、比較器60は、出力電圧判定信号(電圧)として、立ち上がり時はソフトスタート電圧と出力電圧の比較結果を出力し、立ち上がり終了後は、基準電圧と出力電圧の比較結果を出力する。
図1に示されるように、PWM制御部28には、保護回路部36が出力禁止信号を出力したときに、この出力禁止信号が入力されると共に、出力電圧判定部38が出力する出力電圧判定信号が入力されるようになっている。
ここで、PWM制御部28では、三角波発生回路32で発生される三角波と、出力電圧判定部38から入力される出力判定信号に基づいてPWMタイミングを生成する。また、PWM制御部28には、駆動制御回路68が設けられており、駆動制御回路68は、PWMタイミングに基づいて、FET20、22のオン/オフ信号を生成して出力する。
また、駆動回路26には、駆動部30が設けられており、この駆動部30が、駆動制御回路68から出力されるオン/オフ信号に基づいて、FET20、22を駆動する。このとき、駆動制御回路68は、FET20、22を交互に駆動するように、オン/オフ信号を出力する。
これにより、DC−DCコンバータ10では、所定電圧の直流電力を出力すると共に、過電圧、過電流が発生したときに、電圧出力を停止する。また、DC−DCコンバータ10では、立ち上がり時に、FET20のオン時間が、最初は短く、徐々に長くなることにより、出力電圧を徐々に上昇させるソフトスタートが行われるようになっている。
ところで、DC−DCコンバータ10では、駆動部30に、FET20、22のそれぞれに対して2つずつのバッファ72(72A、72B)、74(74A、74B)が設けられている。FET20はバッファ72A、72Bの双方が駆動され、FET22はバッファ74A、74Bの双方が駆動されることにより、所定電力を出力可能となっている。また、FET20、22は、一方のバッファ72A、74Aのみが駆動されたときには、出力可能となる電力が低下されるようになっている。
一方、図3に示されるように、出力電圧判定部38では、遅延立ち上がり生成回路64が、遅延立ち上がり信号を出力するようになっている。図1に示されるように、この遅延立ち上がり信号は、バッファ72B、74Bのそれぞれに入力される。
バッファ72B、72Bは、遅延立ち上がり信号が入力されることにより、動作を停止する。すなわち、駆動部30では、ソフトスタート状態では、バッファ72B、74Bが停止されて、FET20、22を、一つずつのバッファ72A、74Aで駆動するようにしている。
これにより、DC−DCコンバータ10では、ソフトスタート時に出力電力が抑えられ、過電流及び過電圧が発生しないようにしている。
ここで、第1の実施の形態の作用としてDC−DCコンバータ10の立ち上がりを説明する。
DC−DCコンバータ10は、電源スイッチ16がオンされて、電源回路18が作動を開始することにより、電源回路18の所定電圧(電圧Vcc)の出力電力が供給されることにより作動し、三角波発生回路32によって発生される三角波に基づいて、FET20、22がPWM制御されることにより、所定電圧(電圧Vcc)の電力を出力する。
このとき、三角波と出力電圧に基づいてFET20、22のオン時間が制御されることにより、一定電圧の電力を出力できるようになっている。
ところで、DC−DCコンバータ10では、立ち上げ時にソフトスタートを行うことにより、出力電圧を緩やかに上昇させて、立ち上がり時の出力安定化を図るようにしている。また、DC−DCコンバータ10では、一つのスイッチング素子に対して2つのバッファを用い、立ち上がり時には、一方のバッファの作動を停止することにより、立ち上がり時に共振現象が発生して、保護回路部36が作動してしまうのを防止するようにしている。
すなわち、DC−DCコンバータ10では、立ち上がり時に、出力電圧判定部38にソフトスタート信号が入力されることにより、遅延立ち上がり生成回路64から入力される電圧と出力電圧に基づいた出力判定信号に基づいてPWM制御を行う。このとき、遅延立ち上がり生成回路64では、コンデンサ64の静電容量によって定まる時定数で出力電圧が徐々に上昇する。
これにより、図4(A)に示されるように、立ち上がり開始時のソフトスタート期間では、最初は、Low Side側のFET22のオン時間が長く、このオン時間が徐々に短くなる。また、High Side側のFET20では、逆に、最初はオン時間が短く、このオン時間が徐々に長くなる。
これにより、図4(B)に示されるように、DC−DCコンバータ10の出力電圧(電圧Vcc)は、緩やかに上昇して、所定の電圧Vccに達するようになっている。
一方、負荷回路12は、DC−DCコンバータ10で発生された電力が供給されることにより作動する。
このとき、DC−DCコンバータ10の出力電圧が徐々に上昇することにより、図4(C)に示されるように、負荷回路12の消費電力は、入力される電圧が、所定値に達すると急激に増加する。すなわち、負荷回路12に半導体素子などが用いられていると、低電圧では、動作しないために消費電流も少なくなっているが、ある電圧(例えば、CLK発振開始点の電圧)を超えると作動し始めるために、消費電流が増加する。
ここで、DC−DCコンバータ10では、低電圧で負荷回路12の消費電量が増加すると、共振現象が発生して、保護回路部36で検出する出力電流が急激に増加して、保護回路部36が出力停止信号を出力する。これにより、DC−DCコンバータ10は、作動を停止して、図4(B)に二点鎖線で示すように、出力電圧も停止(0v)となる。
一方、DC−DCコンバータ10では、FET20、22のそれぞれを駆動するときに、2個ずつのバッファ72A、72Bとバッファ74A、74Bを設けている。また、バッファ72B、74Bには、ソフトスタート期間に、遅延立ち上がり生成回路64から出力される遅延立ち上がり信号が入力されるようになっており、バッファ72B、74Bは、この遅延立ち上がり信号が入力されている期間は、動作が停止するようになっている。
これにより、DC−DCコンバータ10では、ソフトスタート期間中は、FET20、22が、バッファ72A又はバッファ74Aのみで駆動されるため、出力電力が抑えられる。
すなわち、FET20、22は、バッファ72A、72B、74A、74Bが駆動されることにより、定格範囲の電流を出力可能となるが、バッファ72B、74Bを停止することにより、出力可能な電流が減少する。
これにより、出力電圧Vccが、負荷回路12のCLK点(発振開始点)に達しても、負荷回路12の消費電流が急激に増加するのを抑えることができる。したがって、DC−DCコンバータ10では、立ち上がり時に、保護回路部36が作動して、立ち上がらなくなってしまうのを未然に防止して、安定した状態で立ち上がることができるようになっている。
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の形態の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じであり、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
図5には、第2の実施の形態に適用したDC−DCコンバータ10Aの概略構成を示している。このDC−DCコンバータ10Aの駆動回路26Aには、出力電圧判定部38に換えて、出力電圧判定部38Aとバッファ動作判定部80及びLPF(Low Pass Filter)82が設けられており、遅延立ち上がり信号に替えて、バッファ動作判定部80がバッファ動作禁止信号を出力するようになっている。
図6には、出力電圧判定部38A、バッファ動作判定部80及びLPF82の一例の概略構成を示している。ここで、DC−DCコンバータ10Aでは、出力電圧判定部38は、遅延立ち上がり生成回路64が、遅延立ち上がり信号を出力しない構成となっている。
また、図5及び図6に示されるように、LPF82には、出力フィードバック信号が入力されるようになっており、LPF82は、出力フィードバック信号から高周波成分であるノイズ成分を除去して、バッファ動作判定部80へ出力するようになっている。
図6に示されるように、バッファ動作判定部80は、3端子入力のウインドコンパレータ84を備えており、LPF82を通過した出力フィードバック信号が入力されるようになっている。
また、バッファ動作判定部80には、比較電圧生成用の抵抗86A、86B及び抵抗88A、88Bが設けられている。ウインドコンパレータ84には、抵抗86A、86Bの間で生成される上限基準電圧Vと、抵抗88A、88Bの間で生成される下限基準電圧Vが入力されるようになっている。
これにより、ウインドコンパレータ84は、LPF82を通過した出力フィードバック信号が、上限基準電圧Vと下限基準電圧Vの間であるときに、バッファ動作禁止信号を出力し、バッファ72B、74Bの作動を停止するようにしている。
一方、図7(A)及び図7(B)に示されるように、負荷回路12は、入力される電圧Vccが点CLKで急激に増加する。ここから、DC−DCコンバータ10Aでは、点CLK発振開始点(発振開始点CLK)での電圧Vに基づいて上限基準電圧Vと下限基準電圧Vを設定している。
これにより、出力電圧が下限基準電圧Vから上限基準電圧Vの間であるときに、バッファ72B、74Bの駆動が停止されて、バッファ72A、74AのみでFET20、22が駆動されるようにしている。
このように構成されているDC−DCコンバータ10Aでは、電源スイッチ16がオンされることにより電源回路18から所定の電圧Vccが入力されると、立ち上げを開始する。このとき、ソフトスタートを行うことにより、DC−DCコンバータ10Aの出力電圧は、緩やかに上昇する。
ここで、出力電圧が、下限基準電圧Vに達すると、バッファ動作判定部80が、バッファ動作禁止信号を出力する。これにより、駆動部30では、バッファ72A、74AのみがFET20、22を駆動するので、FET20、22のゲートON速度を、定常時よりも緩やかになるようにし、起動時の出力電流変化を抑えるようにしている。
また、バッファ動作判定部80は、出力電圧が上限基準電圧Vに達すると、バッファ動作禁止信号を停止する。これにより、駆動部30では、バッファ72A、72BによるFET20の駆動と、バッファ74A、74BによるFET22の駆動を再開する。
このとき、負荷回路12の点CLK発振開始点の電圧Vが、下限基準電圧Vと上限基準電圧Vの間であるため、DC−DCコンバータ10Aでは、ソフトスタートを行うときの共振現象の発生が抑えられるために、確実に、かつ安定して立ち上がる。なお、リセット解除電圧も下限基準電圧Vから上限基準電圧Vの間であるとなお良い。
一方、FET20、22のPWM制御を行うときに、バッファ72A、72B、74A、74BからFET20、22へ出力する駆動信号(ゲート信号)は、矩形波となっている。このために、FET20、22の出力側には、ゲート信号の立ち上がり時、立下り時に負荷容量に応じたオーバーシュートが発生する。
このオーバーシュートは、基板やFET20、22内部の寄生インダクタンスや寄生静電容量によるリンギングノイズで、ピーク値は、Low Side側のFET22の寄生インダクタンスや、OFF時の電流変化率に比例して高くなる。
このために、バッファ電圧判定部80で出力電圧を判定するときに、誤判定を生じさせ、電圧Vの近傍でバッファ72B、74Bが作動してしまうことがある。
ここから、DC−DCコンバータ10Aの駆動回路26Aでは、LPF82を設けて、ノイズ成分を除去した出力電圧を、出力フィードバック信号としてバッファ動作判定部80へ入力するようにしている。
これにより、バッファ動作判定部80で誤判定が生じてしまうのを防止し、確実で安定した立ち上げ(ソフトスタート)を行うことができる。
一方、負荷回路12の消費電流の急変点である点CLK発振開始点では、電流変化率が大きくなるので、リンギングノイズも大きくなり、過電流検出期間であるFET20のオン時までノイズが残ることになる。これにより、保護回路部36で検出する電圧にノイズが乗ると、誤検知を生じさせてしまう。
このときに、バッファ72B、74Bの動作が確実に停止されるので、リンギングノイズ等による保護回路部36の誤動作を確実に防止することができる。
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、例えば、各スイッチング素子の駆動バッファ数は、3個以上であっても良い。そのときには、各駆動バッファの動作禁止期間又は電圧範囲を個別に設定しても良い。
また、別の方法としては、各スイッチング素子の駆動バッファのスレシホールド電圧を違えることで、スイッチング素子のON/OFF時のリンギングノイズを低減するようにしても良い。例えば、スイッチング素子20を駆動する駆動バッファ72AのON電圧が、駆動バッファ72BのON電圧より低くなるように、予め駆動バッファに用いるトランジスタ特性を調整して製造することにより、スイッチング素子20が、ON直後は一方の駆動バッファ72Aのみで駆動され、その後、両方の駆動バッファ(駆動バッファ72A、72B)で駆動するようにできる。
これにより、それ以前の例で説明した、ソフトスタート時の制御信号が無くても良いという利点がある。
また、前例で説明したようにスイッチング素子の駆動波形を調整することで、リンギングノイズを低減しても良い。このときには、例えば、駆動バッファ72とスイッチング素子20の間にローパスフィルタを経由する経路を追加し、ソフトスタート期間のみは、ローパスフィルタを経由する経路を有効にし、それ以外の期間は、ローパスフィルタを経由しない経路が有効となるように経路選択を行うなどの方法を用いることができ、これによっても、前記と同様の効果が得られる。
さらに別の方法としては、比較器42又は比較器54への外部入力部に、入力低減回路を設け、ソフトスタート期間中は、入力低減回路を有効にするようにしても良い。これにより、立ち上がり時の出力保護回路の誤動作を防ぐことができるので、同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態に適用したDC−DCコンバータ10、10Aは、本発明が適用される電源装置の構成を限定するものではなく、本発明は、対で配置したスイッチング素子を交互にオン/オフして所定電圧を出力する任意の構成の電源装置に適用することができる。
第1の実施の形態に係るDC−DCコンバータの概略構成図である。 DC−DCコンバータの接続を示す概略構成図である。 第1の実施の形態に係る保護回路部と出力電圧判定部の一例を示す概略構成図である。 (A)及び(B)はソフトスタート期間のFETの駆動を示すタイミングチャートであり(A)はソフトスタート期間のHigh Side側のFETの駆動を示すタイミングチャート、(B)はソフトスタート期間のLow Side側のFETの駆動を示すタイミングチャート、(C)はソフトスタート時の出力電圧の変化の概略を示す線図、(C)は負荷回路の入力電圧に対する消費電流の変化の概略を示す線図である。 第2の実施の形態に係るDC−DCコンバータの概略構成図である。 第2の実施の形態に係る出力判定部とバッファ動作判定部の一例を示す概略構成図である。 (A)はソフトスタート期間の経過時間に対する出力電圧の変化の概略を示す線図、(B)は負荷回路の入力電圧に対する消費電流の変化の概略を示す線図である。
符号の説明
10、10A DC−DCコンバータ(電源装置)
12 負荷回路
18 電源回路
20、22 FET(スイッチング素子)
26、26A 駆動回路
28 PWM制御部
30 駆動部
36 保護回路部
38 出力電圧判定部(作動停止手段)
38A 出力電圧判定部
68 駆動制御回路
72A、74A バッファ(駆動バッファ)
72B、74B バッファ(駆動バッファ)
80 バッファ動作判定部(作動停止手段)
82 LPF(ノイズ除去手段)

Claims (4)

  1. 対で設けられたスイッチング素子と、
    PWM制御により所定の出力電圧が得られるように前記スイッチング素子の駆動を制御するPWM制御手段と、
    電圧出力開始時出力電圧を徐々に前記所定の出力電圧まで上昇するソフトスタートが行われるように前記PWM制御手段を作動させるソフトスタート手段と、
    前記スイッチング素子から出力される出力電圧の過電圧及び出力電流の過電流を検出した場合に前記PWM制御手段の動作を停止することで前記スイッチング素子を保護する保護手段と、
    前記スイッチング素子ごとに少なくとも一つが作動するように複数駆動バッファが設けられ、駆動バッファのそれぞれが作動することで所定の出力電流が得られる駆動電圧を前記スイッチング素子へ供給する駆動部と、
    前記ソフトスタートが行われる場合に、前記出力電圧と予め設定された上限基準電圧及び下限基準電圧とを比較する比較手段と、
    前記スイッチング素子から前記所定の出力電圧を出力する場合に、前記駆動部の前記複数のバッファのそれぞれを作動させ、前記ソフトスタートが行われる場合に、前記比較手段の比較結果から前記出力電圧が前記下限基準電圧以上でかつ前記上限基準電圧未満の間、前記スイッチング素子ごとに前記駆動バッファの少なくとも1つの作動を停止させる作動制御手段と、
    を含む電源装置。
  2. 前記上限基準電圧及び前記下限基準電圧が、前記出力電圧が供給される負荷回路の前記出力電圧に対する特性に基づいて設定されている請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記上限基準電圧前記下限基準電圧との間に、前記出力電圧が供給されることにより前記負荷回路で動作クロックの発振を開始する発振開始電圧が含まれるように前記上限基準電圧及び前記下限基準電圧が設定されている請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記比較手段に入力する前記出力電圧からノイズ成分を除去する除去手段を含む請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電源装置。
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