JP4923693B2 - 半導体発光素子と半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光素子と半導体発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光素子に関し、特に窒化物半導体発光素子に関し、またその半導体発光素子が支持基板に接続された半導体発光装置に関する。
近年、短い波長の光を発光することができる窒化物半導体発光素子が幅広く使用されるようになっている。この窒化物半導体発光素子は、窒化物半導体とは異種材料の例えばサファイア基板上にn型及びp型の窒化物半導体層が積層され、p型の窒化物半導体層の一部を除去してn型窒化物半導体層を露出させた上にn電極を形成し、残りのp型の窒化物半導体層のほぼ全面にp電極が形成されることにより構成されている。
このように、基板の同一面側に、n及びp電極が形成された窒化物半導体発光素子において、半導体側から光を出射させるように構成するためには、p型窒化物半導体層のほぼ全面に透明なpオーミック電極を形成し、その上にパッドおよびそれから延長された延長電極が形成され、その延長電極により比較的抵抗が大きいpオーミック電極全体に電流を拡散させるようにしている。
しかし、上記した電極構造では、大面積の窒化物半導体発光素子を構成した場合に発光面全体に亘って均一な発光を確保し、輝度を上げることが困難であり、この解決策が、特許文献1、2などにより提案されている。
特許文献1は、第1導電形層および第2導電形層が積層され、発光層形成部の第1導電形層および第2導電形層にそれぞれ第1の電極と第2電極が設けられ、第1の電極が第1導電形層の異なる場所に複数個設けられると共に、発光層形成部が、複数個設けられる第1の電極に対応するブロックに分割されてなる半導体発光素子が、また第1導電形層および第2導電形層が積層され、発光層形成部の第1導電形層および第2導電形層にそれぞれ第1の電極と第2電極が設けられ、第1の電極が第1導電形層の異なる場所に複数個設けられると共に、複数個の電極がそれぞれ独立して設けられてなる半導体発光素子である。
特許文献2の窒化物半導体発光素子は、基板上に、n型層、活性層及びp型層が積層されてなる積層体を備え、その積層体はn側の電極をライン状に形成するためにn型層表面が露出された互いに平行なn電極形成領域を有し、そのn電極形成領域にそれぞれnライン電極が形成され、p型層のほぼ全面に透光性電極が形成されており、nライン電極は、互いに分離されて等間隔に配置されかつ各nライン電極の一端にはそれぞれnパッド電極が形成され、透光性電極上には、nライン電極と交互に配置されかつ隣接するnライン電極から等距離になるようにライン状の電流拡散導体が形成され、その電流拡散導体の一端にそれぞれpパッド電極が形成された窒化物半導体発光素子である。
特開平10−275935号公報 特開2004−56109号公報
このように、半導体発光素子において、発光面の全面にわたって均一な発光を確保する素子が知られているが、さらなる発光素子の大面積化を考慮すると、さらに均一な発光を得ることが必要であり、加えて、発光素子に大電流を投入することを考慮すると、発光による熱の温度上昇が素子内部で偏りを生じると素子の劣化を早めてしまうので、温度上昇も素子内部で均一にすることが必要である。
また特許文献1の発光層形成部を複数のブロックに分割した発光素子を、電極側を支持基板と電気的に接続した発光装置では、1つの発光形成部に設けられた電極と支持基板との間で電気的接続が切断(オープン不良が発生)すると、その発光形成部は発光しなくなる。また同様に、1つの発光形成部がショート(ショート不良が発生)すると、その発光形成部は発光しなくなる。
また特許文献2の発光素子を、電極側を支持基板と電気的に接続した発光装置では、n電極とp電極がそれぞれ発光素子の対向する辺に沿って設けられており、n電極の1つが電極と支持基板との間で電気的に接続が切断(オープン不良が発生)しても、他のn電極が接続されているため、一部が発光しなくなることはない。しかしながら、素子の側面側の一辺に集中しているため、1つのn電極が切断されるときは、他のn電極も切断されることがある。p電極についても同様のことが起こる。特に、発光装置においては、支持基板に実装した発光素子は樹脂などで周囲を覆われて使用されることがある。この場合、発光による熱によって樹脂が膨張することがあり、これにより素子に外力が加わり、オープン不良を引き起こすことがある。特にこのような場合に、すべてのn電極もしくはすべてのp電極が切断されることになる。すべてのn電極もしくはすべてのp電極が切断されると、発光装置自体が発光しなくなる。
使用用途などにもよるが、求められている発光装置の1つとしては、一部でオープン不良が発生したとしても、発光素子は発光出力などの特性が変わることなく機能し、一部でショート不良が発生した場合は、発光装置の交換が必要となるため、発光素子そのものが機能しなくなるような発光装置が必要とされている。
本発明は、このような種々の課題を解決した半導体発光素子および半導体発光装置を提供するものである。
第1の発明は、第1導電型層上に第1電極を有する第1領域と、第1領域に隣接して、第1導電型層上に少なくとも第2導電型層と第2電極とを順に有する第2領域と、を有する半導体発光素子において、前記第2領域は連続した1つの領域であるとともに、前記第1領域は独立した複数の領域であり、複数の前記第1領域は、2行以上かつ2列以上の行列に配置され、前記第1電極は、前記行列をなす、行もしくは列の一方向に延伸してなり、かつ、外部と接続される第1接続部と、前記第1接続部から延伸する延伸部と、を有し、前記複数の第1領域の第1電極は、前記半導体発光素子の上方から見て、該素子の中心点に対して点対称に配置されてなることを特徴とする半導体発光素子である。
第1の発明によれば、発光面の全面にわたって均一な発光を確保でき、発光による熱の温度上昇が素子内部で偏りを生じにくい。この熱の偏りが生じにくいことは、発光面内において、局所的に熱がかかるところがなく、長寿命の素子を得ることができる。また、一部にオープン不良が発生しても発光出力などが低下しない素子を得ることができる。また、一方の電極のすべてがオープン不良となった場合と、一部にショート不良が発生した場合は、発光素子そのものが発光しなくなるので、交換時期も容易に認識することができる。
さらに、第1電極が、行列をなす、行もしくは列の一方向に延伸してなることにより、各第1電極の行列の各要素間での電流の偏りを低減し、延伸方向を含めて、発光面を均一にすることができる。
さらに、第1接続部は、素子の上方から見て、素子の中心点に対して点対称に配置されてなることにより、発光面内におけるさらに均一な発光と均等な放熱が可能になる半導体発光素子が得られる。
第2の発明は、第1の発明の半導体発光素子であって、前記複数の第1領域は、等間隔に配置されてなることを特徴とする。
第2の発明によれば、さらに均一な発光、熱の偏りのない素子が得られる。
第3の発明は、第1または第2の発明の半導体発光素子であって、前記第2電極は、外部と接続される第2接続部を有することを特徴とする。
第3の発明によれば、半導体発光装置として用いるときの基板(例えば支持基板)に実装することで、第2接続部から基板に放熱されるので、放熱性が高く、長寿命の半導体発光素子が得られる。
第4の発明は、第1から第3の発明のいずれかの半導体発光素子であって、前記第2電極は、外部と接続される複数の第2接続部を有し、複数の第2接続部は行列に配置されてなることを特徴とする。
第4の発明によれば、複数の行列配置で、放熱が発光面内で均等になる。また実装時に基板(支持基板)との位置あわせがしやすく、歩留まりの高い発光装置が得られる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの半導体発光素子であって、前記第2接続部は、第1接続部より大きいことを特徴とする。
第5の発明によれば、第1接続部よりも第2接続部から優先的に放熱され、つまりは発光領域から最短で、接続した基板側に放熱されるので、なかでも最も放熱効率の高い半導体発光素子が得られる。また実装時に基板(支持基板)との位置あわせがしやすく、歩留まりの高い発光装置が得られる。
第6の発明は、第1から第5の発明のいずれかの発明の半導体発光素子であって、前記第1電極は、外部と接続される第1接続部を有し、前記第1接続部は第1電極の延伸方向の端部に配置されてなることを特徴とする。
第6の発明によれば、第1接続部を延伸方向の端部に配置することで、第1接続部も行列配置されるようになり、基板(支持基板)側の設計が容易となる。また接続部から伸びる延伸部の電極の幅を細くしても、電流が均等に流れる。また第1接続部を外部と接続するときの位置あわせが容易となる。
第7の発明は、第1から第5の発明のいずれかの発明の半導体発光素子であって、前記第1電極は、外部と接続される第1接続部を有し、前記第1接続部は第1電極の延伸方向の中央に配置されてなることを特徴とする。
第7の発明によれば、第1接続部を延伸方向の中央に配置することで、接続部から伸びる延伸部の電極の幅を細くしても、電流が均等に流れる。また接続部も行列配置されるようになり、基板(支持基板)側の設計が容易となる。
第8の発明は、第1から第7の発明のいずれかの半導体発光素子であって、前記第1電極は、延伸方向にみて、前記第1接続部の幅が最も大きいことを特徴とする。
第8の発明によれば、半導体発光素子の接続部は放熱性、電流の安定性、高い接続強度を必要とし、幅を大きく設ける必要があるが、素子内部に均等に電流を流すための、延伸部は幅を小さくすることができ、これらによって、半導体発光素子における十分な発光面積の確保ができる。
第9の発明は、第3から第8の発明のいずれかの半導体発光素子であって、前記第2接続部は、前記第1電極の延伸方向と平行に延伸してなることを特徴とする。
第9の発明によれば、第1接続部と対応して第2接続部も延伸することで、両方の接続部が大きな面積でかつ等間隔に設けることができる。また基板(支持基板)側の設計が容易となる。また外部と接続するときの位置あわせが容易となる。
第10の発明は、第1から第9の発明のいずれかの半導体発光素子であって、前記第1接続部は、半導体発光素子の外周のうち、対向する一対の辺と隣り合って位置し、前記第1電極は、前記一対の辺の対向方向に延伸してなることを特徴とする。
第10の発明によれば、十分な発光面積が得られるとともに、均一な発光および放熱が発光面内で均等になる。また、第2接続部を最も大きな面積を確保できる。また素子外周の一対の辺のそれぞれに第1接続部があり、一方の辺の接続部のすべてが一度にまたは連鎖的にオープン不良となっても発光出力などが低下することのない半導体発光素子が得られる。
第11の発明は、第1から第10の発明のいずれかの半導体発光素子であって、記半導体発光素子は、素子の上方から見て、該素子の中心点から最短距離となる素子外周との垂線を引いたとき、該垂線に対して、前記第1接続部が線対称に配置されてなることを特徴とする。
第11の発明によれば、発光面内における均一な発光と均等に放熱される半導体発光素子が得られる。
第12の発明は、第1から第11の発明のいずれかの半導体発光素子と、導体配線を有する支持基板とを有し、前記半導体発光素子は、前記第1電極上及び第2電極上で、導電部材を介して前記支持基板の導体配線に接続されてなることを特徴とする半導体発光装置である。
第12の発明によれば、発光面の全面にわたって均一な発光を確保するとともに、発光による熱の温度上昇が素子内部で偏りを生じにくい半導体発光装置を得ることができる。また、一部にオープン不良が発生しても発光出力などが低下することのない半導体発光装置を得ることができる。
またそれぞれの発明の半導体発光素子は、第1電極上及び第2電極上で、導電部材を介して支持基板の導体配線に接続されてた半導体発光素子においても、同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、発光面の全面にわたって均一な発光を確保するとともに、発光による熱の温度上昇が素子内部で偏りを生じにくい半導体発光素子および半導体発光装置を得ることができる。また、一部にオープン不良が発生しても発光出力などが低下することのない半導体発光装置を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。この説明に際して、全図にわたり共通する部分には共通する参照符号を付す。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子(チップ)を模式的に示す平面図である。図2(a)は、図1中のA−A’線に沿って模式的に示す断面図、図2(b)は、図1中のB−B’線に沿って模式的に示す断面図である。
図1および図2(a)、(b)において、1つの異種基板(例えばサファイア基板)10上にそれぞれ半導体からなるn層11、活性層12及びp層13が順に積層されて1つの積層半導体が構成されている。この積層半導体は、p層13、活性層12及びn層11の一部がエッチング除去されることにより、p層13側からn層11に達する(n層を部分的に露出させる)凹部14が複数箇所に分散して形成されている。ここで、n層、活性層、p層とを含む積層半導体の領域を第2領域、凹部の領域を第1領域とし、第1領域と第2領域とが隣接してなる。複数の凹部14(第1領域)は、不連続な複数の領域であり、n層11、活性層12及びp層13の積層半導体(第2領域)が連続した1つの領域となるように複数の凹部(第1領域)が配置されている。この第1領域にはn電極15が、第2領域にはp電極17が設けられる。また第1領域は行列状に配置されており、図1では2行6列に配置されている。この場合、各凹部14の平面パターンは、行もしくは列の一方向に延伸してなり、延伸方向の一端部には延伸部よりも広い幅でほぼ半長円形が連なるパターンが設けられ、この領域のほぼ全面にn電極15が設けられ、さらに長円形のパターン上には外部と接続される第1接続部16が設けられている。またp電極17には、第2接続部18が1行7列に配置され、それぞれがn電極の延伸方向と同じ方向に延伸した長円形で設けられている。
このように、各凹部14の底面でn層11に接続されてn電極15が形成されて、各n電極は、互いに分離されており、ライン状の平面パターンを有する延伸部を有し、複数のn電極の延伸部は、積層半導体のp層側から見て周縁部以外の領域(中央領域)において均一に分散して行列状のパターン配列で存在する。
また、各凹部14内でn電極延伸部に連なるように、その長手方向一端部でn電極延伸部よりも広い幅を有する外部接続用の第1接続部(以下、nパッド部と記すことがある)16が形成されている。このnパッド部16は、例えばほぼ円形であり、n電極15と第1接続部16とは、前記凹部14と同様のパターン配列を有する。
p層上のほぼ全面には、p電極17が設けられている。このp電極17は、発光層からの光を発光素子の基板方向へ反射させる材料が用いられ、少なくとも銀または銀合金を含む金属膜であることが好ましい。このp電極17上の複数箇所には、外部接続用の第2接続部(以下、pパッド部と記すことがある)18が存在する。この場合、pパッド部18はn電極拡散部よりも広い幅のほぼ長円形であり、n電極の延伸幅方向配列における延伸部相互間および両外側の領域に分散して存在している。
そして、積層半導体10の全面(少なくともp層上面)を覆うように絶縁保護膜19が形成され、この絶縁保護膜19には、nパッド部16とpパッド部18に対応して開口された開口部16a、18aが形成されている。
上記構成を有する第1の実施形態の半導体発光素子(チップ)は、半導体ウエハ上に形成された後に矩形状のチップに切り出されたものである。ここで、n電極15および第1接続部16の行列状のパターン配列は、第1の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在し、第2の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、各組のn電極の拡散部(延伸部)は積層半導体10の第1の一対の対向辺に平行に存在している。この場合、各組の対応するn電極拡散部が同一延伸方向上に存在し、延伸方向上に存在する2つのn電極拡散部の延伸方向の各一端相互が一定間隔をあけて対向するように並設されている。各組内の第1接続部16は、n電極15の延伸方向の他端側で、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、複数の第1接続部16は積層半導体10の第2の一対の対向辺に沿って集中して存在している。
上記した第1組のn電極15および第1接続部16のパターン配列と、第2組のn電極15および第1接続部16のパターン配列とは、線対称になっている。具体的には、素子の上方から見て、素子の中心点から最短距離となる素子外周に垂線を引いたとき、この垂線に対して第1接続部が線対称に配置されている。またこの中心点に対して点対称に配置されており、さらに均一な発光面と発光による熱の温度上昇の面内で偏りのない半導体発光素子が得られる。本例では、n電極15と第1接続部16との対が2行6列の行列状に並んだパターン配列を有し、さらに、複数の第2接続部18は、n電極15の延伸方向配列における延伸部相互間および両外側の領域に分散して存在しており、さらに本例では、各第2接続部18は、それぞれ隣り合うn電極15の近傍だけでなく、同一延伸方向上で2つのn電極拡散部の延伸方向の各一端相互が対向する一定間隔部に隣り合う領域まで延長して存在している。換言すれば、同一延伸方向上に存在する2つのn電極拡散部15に対して隣り合うように連続的に1つの第2接続部18が存在しており、本例では第2接続部18は1行7列の行列配置で7箇所に存在する。したがって、本例では、2行6列の12個の第1接続部16と7個の第2接続部18とが規則性を持って存在している。
なお、前記行列状のパターン配列は、同じパターンが繰り返している(規則性を有する)ので、マスク作成が容易になり、マスク設計上、製造プロセス上、コストダウン面で有利である。また、行列状のパターン配列は、2分した場合の境界線に対して線対称になるように存在している場合には、上記と同様に、マスク作成が容易になり、マスク設計上、製造プロセス上、コストダウン面で有利である。これは線対称のみならず、点対称でも同様のことがいえる。
即ち、上述した構成を有する第1の実施形態の半導体発光素子によれば、n層11、活性層12及びp層13を有する第2領域が連続した1つの領域となり、n電極15およびn電極に連なる第1接続部16を含む第1領域が独立した複数の領域となっている。そして、p層13上のほぼ全面に形成されたp電極17に連なって存在する複数の第2接続部18とを備えている。
これにより、発光面の全面にわたって均一な発光を確保できるとともに、発光による熱の温度上昇が素子内部で偏りを生じにくく、長寿命の発光素子を得ることができる。加えて、チップレベルでの発光テスト、あるいはチップ実装状態での使用時に、各パッド部16,18で部分的にオープン不良が発生したとしても、残りの正常なパッド部からp電極とn電極間に電流が流れて発光素子がほぼ正常に発光する。これに対して、pパッド部18または複数のnパッド部16の全てでオープン不良が存在した場合には、発光素子は発光しないので、容易かつ的確に素子の不良を検知することができる。上記と同様に、素子において、特にpパッド部18および複数のnパッド部16のいずれか1箇所においてショート不良が存在した場合には、発光素子は発光しないので、素子の不良を検知することができる。
ここで第2電極(p電極)には第2接続部が設けられ、第2接続部を通して外部、例えば実装側の支持基板などに好適な熱の放熱がなされ、長寿命の素子となる。特に第2接続部の面積が第1接続部の面積よりも大きくなるように設けると、発光領域からp層を通り最短で外部に放熱されるようになり、好ましい。この第2接続部は複数設け、これらを行列に配置することで、さらに実装時に基板との位置あわせが容易となり、素子の歩留まりが向上するが、第2接続部は、連続した1つの第2領域上に連続した1つとして設けてもよく、これにより大きな面積の第2接続部を設けることができるので、実装時の位置あわせがある程度ずれたとしても、不良の発生しにくい素子を得ることができる。
ここで複数の第1領域は、等間隔で配置されており、特に発光面での均一な発光と熱の偏りのない半導体発光素子となるが、少なくとも行列状に配置されていればよい。また第1領域のn電極15は、行列をなす行もしくは列の一方向に延伸してなり、第1接続部16から延伸した延伸部を設けている。これにより行列配置したn電極の各要素間での電流の偏りを低減し、発光面に均一に電流が供給され発光効率が向上する。特にn電極は、第1接続部に対して、延伸部を小さく、具体的には延伸方向に見て、第1接続部の幅が延伸部の幅よりも大きくすることで、接続部での放熱性、外部からの電流の安定供給、外部との高い接着強度に優れ、発光面の発光面積を十分な大きさで得ることができ、好ましい。 また、第1接続部を矩形の半導体発光素子の対向する一対の辺と隣り合って位置し、この一対の辺の対向方向に延伸してn電極を設けており、オープン不良が発生したとき、一方の辺のすべてがオープン不良となったときや連鎖的にオープン不良となったときでも、他方の辺からの電流供給が安定していれば、発光出力も低下することなく、発光し続けることが可能となる。
このような半導体発光素子とすることで、例えば1000μm×1000μmや、1000μm×2000μmなど、比較的大面積の窒化物半導体発光素子を構成した場合でも発光領域全体にほぼ均一に電流を注入することができ、発光面全体に亘って均一な発光を確保し、輝度を上げることが可能となる。
次に、本実施形態におけるその他各部の構成の一例を詳細に説明するが、これらについても、他の各実施形態でも同様に適用することができる。
[第1導電型層および第2導電型層]
本発明の半導体発光素子を構成する第1及び第2導電型層を形成するための基板は、例えば、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイア、スピネル(MgAl)のような絶縁性基板、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Si及び窒化物半導体と格子整合する酸化物基板等用いることができる。なかでも、サファイア基板が好ましい。絶縁性基板は、最終的に取り除いてもよいし、取り除かなくてもよい。基板上には、第1及び第2導電型層以外に、結晶核形成層、低温成長バッファ層、高温成長層、マスク層、中間層等が下地層として形成されていてもよい。
第1及び第2導電型層において、第1導電型とは、n型又はp型を指し、第2導電型とは、第1導電型とは異なる導電型、つまりp型又はn型を示す。好ましくは、第1導電型層がn型半導体層であり、第2導電型層がp型半導体層である。
半導体層は、特に限定されるものではなく、InAlGaP系、InP系、AlGaAs系、これらの混晶、GaN系等の窒化物半導体のいずれでもよい。窒化物半導体としては、GaN、AlNもしくはInN、又はこれらの混晶であるIII−V族窒化物半導体(InAlGa1−X−YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1))が挙げられる。さらに、III族元素として一部又は全部にBを用いたり、V族元素としてNの一部をP、As、Sbで置換した混晶であってもよい。これらの半導体層は、通常、n型、p型のいずれかの不純物がドーピングされている。
半導体層は、単層構造でもよいが、MIS接合、PIN接合又はPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造又はダブルへテロ構造等の積層構造であってもよい。つまりは、n型半導体層とp型半導体層とが直接接して発光部となる素子でもよいし、n型半導体層とp型半導体層との間に活性層を設けて、活性層が発光部となる素子でもよい。
半導体層は、例えば、有機金属気相成長法(MOCVD)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等の公知の技術により形成することができる。半導体層の膜厚は特に限定されるものではなく、種々の膜厚のものを適用することができる。
第1導電型層は、不純物を含有し、電極形成面内及び発光層へのキャリアの供給、拡散を実現するような層構造であることが適当であり、特に電極から発光層に向かってキャリアを面内拡散して供給するために、比較的高濃度ドープされたコンタクト層を有していることが好ましい。さらに、積層方向において発光層へ電荷を移動・供給させる介在層、第1導電型のキャリアを発光層に閉じこめるクラッド層等を有していることが好ましい。発光層とコンタクト層との間に設ける層は、比較的低濃度ドープ量又はアンドープ層及び/又は多層膜層を設けることが好ましい。これにより、その上に成長させるクラッド層及び/又は発光層等の結晶性を良好にし、駆動時には電流の面内拡散を促進させるとともに、耐圧性も向上させることができる。多層膜層は、少なくとも2種の層を交互に積層させたような周期構造、超格子構造で形成することが好ましい。
第1導電型層と第2導電型層との間に、発光層を設けてもよく、発光層としては、特に、窒化物半導体においてはInを含む窒化物半導体を発光層に用いたものが、紫外域から可視光(赤色光)の領域において好適な発光効率が得られ好ましい。また、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造等の量子井戸構造であることが好ましい。
第2導電型層としては、キャリアを発光層に閉じこめるクラッド層、電極が形成されるコンタクト層等を有していることが好ましい。窒化物半導体においては、クラッド層としてAlを含む窒化物半導体であることが好ましい。また、コンタクト層とクラッド層との間にそれらの層より低不純物濃度の層を介在させてもよい。これにより、静電耐圧の高い素子を構成することができ、コンタクト層を高濃度にドープしても結晶性を改善することができる。
具体的には、例えばサファイア基板上に、GaNバッファ層、ノンドープGaN層が積層され、第1導電型層として、n型コンタクト層となるSiドープGaN層、n型クラッド層となるSiドープGaN層;活性層としてInGaN層;第2導電型層として、p型クラッド層となるMgドープAlGaN層、p型コンタクト層となるMgドープGaN層が、順次積層された層構造を有する。
[第1電極および第2電極]
第1及び第2電極は、例えば、ニッケル(Ni)、白金(Pt)パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ランタン(La)、銅(Cu)、銀(Ag)、イットリウム(Y)、アルミニウム(Al)、これらの酸化物又は窒化物、ITO、ZnO、In等の透明導電性酸化物からなる群から選択された少なくとも一種を含む金属、合金の単層膜又は積層膜により形成することができる。膜厚は特に限定されることなく、得ようとする特性を考慮して適宜調整することができる。
また第2電極は特に発光素子の出光を反射させる材料として、アルミニウム、ロジウム、銀から選択された少なくとも一種金属又は合金の単層膜又は積層膜により形成することが好ましく、なかでも銀又は銀合金を含む金属膜を含むことが、さらには銀又は銀合金を含む第1金属膜と、第2金属膜とから構成されることが好ましい。これは銀がマイグレーションを起こしやすい金属であり、マイグレーションを防ぐために、第1金属膜と第2金属膜を設けている。以下に第1金属膜と第2金属膜を設ける第2電極について詳説する。
第1金属膜は、銀の単層膜であってもよいし、銀合金の単層膜であってもよいし、銀又は銀合金を最下層に配置する多層膜であってもよい。多層膜の場合には、最下層以外の膜は、銀又は銀合金であってもよいし、銀又は銀合金を含まない電極材料により形成されていてもよい。さらに、第1金属膜は、銀又は銀合金からなる膜と、窒化物半導体層との間の一部に配置されたニッケル膜とを含んで構成されていてもよい。
また、第1金属膜は、窒化物半導体層側から第2金属膜側にかけて、その組成に傾斜があってもよい。例えば、窒化物半導体側においては銀膜又は銀と1%程度までの銀以外の元素とを含む合金等の膜であってもよく、第2金属膜側においては銀と5%程度までの銀以外の元素とを含む合金等の膜であってもよい。銀に対する銀以外の元素の割合が、窒化物半導体側から離れるにつれて大きくなることで、高い光反射特性と、第2金属側での銀との反応の抑制の両方の特性を得ることができる。
銀合金としては、銀と、Pt、Co、Au、Pd、Ti、Mn、V、Cr、Zr、Rh、Cu、Al、Mg、Bi、Sn、Ir、Ga、Nd及びReからなる群から選択される1種又は2種以上の電極材料との合金が挙げられる。なお、Niは銀とは合金化されにくい、つまり、銀との反応が抑制されやすいが、銀膜中にNi元素を含むものであってもよい。
最下層以外の膜は、これら電極材料及びNiを含む群から選択される1種又は2種以上の金属又は合金の単層膜又は2層以上の多層膜が挙げられる。
なかでも、第1金属膜としては、銀の単層膜が好ましく、銀と実質的に反応しない金属、言い換えると銀との反応が抑制される金属(上)/銀又は銀合金(下)の2層構造、貴金属(上)/銀又は銀合金(下)の2層構造、貴金属(上)/銀と実質的に反応しない金属(中)/銀又は銀合金(下)の3層構造(例えば、図12(b)参照)、貴金属2層(上)/銀と実質的に反応しない金属(中)/銀又は銀合金(下)の4層構造、貴金属(上)/2層以上の銀と実質的に反応しない金属(中)/銀又は銀合金(下)の4層以上の構造がより好ましい。
特に、第1金属膜が、少なくとも、銀又は銀合金からなる膜と、この膜上に配置された銀との反応を抑制する金属膜との多層膜により形成されていている場合、例えば、銀又は銀合金に接してNiが配置され、その上に貴金属が形成されている場合には、銀又は銀合金からなる膜において、窒化物半導体と接する面と対向する面での銀の移動を劇的に防止することができ、マイグレーションをさらに防止できる。加えて、発光層で生じた光に対して電極の反射効率が低下することを防ぎ、発光効率の高い半導体素子を得ることができる。さらに、Niと貴金属との間に、TiやTaなどを形成する場合には、窒化物半導体層と接する銀の窒化物半導体層表面での移動を防止し、マイグレーション防止としての信頼性がさらに向上する。
ここでの貴金属は白金族系金属又は金等が挙げられ、なかでもPt、金が好ましい。
銀と実質的に反応しない金属、つまり銀との反応が抑制される金属としては、1000℃以下の温度で銀と実質的に反応しないか、銀との反応が抑制される金属、具体的には、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等が挙げられる。なかでも、Niが好ましい。
銀と実質的に反応しない又は銀との反応が抑制される金属とは、具体的には銀と混合して固溶体とならない、あるいはなり難い金属のことをいい、銀の中に混ざる割合が5wtパーセントより小さければこれに含まれるものとする。
第1金属膜の膜厚は特に限定されないが、例えば、銀又は銀合金単層の場合は発光層からの光を有効に反射させることができる膜厚、具体的には、200Å〜1μm程度、500Å〜3000Å程度、好ましくは1000Å程度が挙げられる。積層構造の場合は、総膜厚が、500Å〜5μm程度、500Å〜1μm程度が挙げられ、この程度の範囲内で、それに含まれる銀又は銀合金膜を適宜調整することができる。また、積層構造の場合は、銀又は銀合金膜とその上に積層される膜とは、同一工程でパターニングすることによって同一の形状であってもよいが、最下層の銀又は銀合金膜をその上に積層される膜(好ましくは、銀と反応しない金属膜)で被覆することが好ましい。これにより、銀と反応しない金属膜の上に、第1金属膜の一部としてどのような電極材料が形成されても、銀又は銀合金膜とは直接接触しないために、銀との反応を阻止することができる。
第2金属膜は、特に限定されるものではなく、例えば、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ランタン(La)、銅(Cu)、銀(Ag)、イットリウム(Y)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属、合金、ITO、ZnO、SnO等の導電性酸化物膜の単層膜又は多層膜等が挙げられる。
例えば、Pt単層膜、Au単層膜、Au(上)/Pt(下)の2層構造膜、Pt(上)/Au(中)/Pt(下)の3層構造膜等が好ましい。
第1金属膜が銀又は銀合金の単層膜の場合には、上述したように、銀と実質的に反応しない金属を、第2金属膜の少なくとも第1金属膜と接触する領域に配置することが好ましい。
特に、第1金属膜が、最上層に銀又は銀合金を含まない多層膜として形成されている場合には、第2金属膜にはチタンを含むことが好ましく、第2金属膜の最下層にチタン膜を配置することが好ましい。
また、これら電極の上にワイヤボンディングなど、他の端子との接続のために通常用いられる導電性材料、例えば、金、白金等を第2金属膜の上面(接続領域)に配置させることが好ましい。さらに、後述する絶縁膜との密着性の良好な材料を第2金属膜の上面に配置させることが好ましい。
第2金属膜の膜厚は、特に限定されるものではなく、例えば、その上にAuバンプを形成する場合には第2金属膜を比較的厚めに、共晶(Au−Sn等)バンプを形成する場合には第2金属膜を比較的薄めに設定するなど、具体的には、総膜厚が100〜3000nm程度となる範囲で適宜調整することが好ましい。
第2金属膜は、第1金属膜を完全に被覆している、つまり、第1金属膜の上面のすべて及び側面の全面を実質的に被覆していることが好ましいが、第2金属膜に対して、積極的に第1金属膜を露出させるような加工を施さない程度で、若干被覆状態を脱していてもよい。
このように、特に、第1金属膜は銀又は銀合金からなり、第2金属膜が、少なくとも第1金属膜と接触する領域において、銀と実質的に反応しない金属(銀との反応が抑制される金属、例えば、ニッケル)によって形成されている場合には、窒化物半導体との界面近傍において、銀の存在率を減少させることがない。つまり、第1金属膜中の銀が、第2金属膜との反応によって第2金属膜側に拡散、移動等、さらに合金化をすることを防止することができ、発光層から照射された光を、窒化物半導体の表面付近において、高効率で反射させることができ、より発光効率を高めることが可能となる。
[絶縁保護膜]
絶縁保護膜19は、第2接続部18と複数の第1接続部16が存在する状態の積層半導体10の全面(少なくともp層側の上面)を覆うように形成され、その組成物としては、例えばSiO 、Al 、MSiO(なお、Mとしては、Zn、Ca、Mg、Ba、Sr、Zr、Y、Sn、Pb、などが挙げられる。)などの透光性無機部材である。また、p電極または/及びn電極に少なくとも銀又は銀合金を含む金属膜を用いる場合は、透光性無機部材のなかでも、窒化物膜を用いることが好ましい。窒化物膜としては、代表的には、SiN、TiN、SiOxNy等の単層膜又は多層膜が挙げられる。なかでも、Siを主成分とする窒化膜が好ましく、さらにはSiNの単層膜等が好ましい。これら窒化膜(特にSiN)は、通常の製造プロセスを行うのみで簡便に絶縁膜を形成することができることに加え、水分の透過性が低く、銀及び銀合金からなる電極への水分又は湿気を有効に防止すると考えられ、銀のマイグレーションを防止することができるので好ましい。
なお、絶縁膜は、電極を完全に被覆している必要はなく、電極が他の端子との接続のために必要な領域を除いて被覆されていることが好ましい。絶縁膜の膜厚は、例えば、100〜1000nm程度が適当である。
ただし、絶縁膜は、電極とともに、半導体層(例えば、p層)表面の全面を覆うことが好ましい。これにより、半導体層表面での銀のマイグレーションの発生を予め防止できる。
<第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体発光素子(チップ)を模式的に示す平面図である。第2の実施形態は、前述した第1の実施形態と比べて、凹部14、n電極15、第1接続部16、第2接続部18の各パターンおよびパターン配列が異なり、その他は同じである。
即ち、第2の実施形態におけるn電極15および第1接続部16の行列状のパターン配列は、第1の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在し、第2の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、n電極15は積層半導体10の一対の対向辺に沿って集中的に存在している。各組内の第1接続部16は、対応するn電極15の延伸方向中央部でn電極の延伸部よりも広い幅で形成されており、互いに平行に、かつ、等間隔に存在している。この場合、各組の対応するn電極15が同一延伸方向上に存在し、同一延伸方向上に存在する2つのn電極15の延伸方向の各一端相互が一定間隔をあけて対向するように並設されている。各組内の第1接続部16は、n電極15の延伸方向中央側で、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、複数の第1接続部16は積層半導体10のp層側から見て中央領域に存在している。
上記した第1組のn電極15および第1接続部16のパターン配列と、第2組のn電極15および第1接続部16のパターン配列とは、実施の形態1と同様、線対称で、さらに点対称になっており、本例では、n電極15と第1接続部16との対が3行2列の行列状に並んだパターン配列を有する。そして、複数の第2接続部18は、n電極15の延伸部の幅方向配列における延伸部相互間および両外側の領域(本例では12箇所)に分散して存在している。さらに本例では、各第2接続部18は、それぞれ隣り合うn電極15の近傍だけでなく、同一延伸幅方向上で2つのn電極15の延伸方向の各一端相互が対向する一定間隔部に隣り合う領域まで延長して存在している。換言すれば、同一延伸方向上に存在する2つのn電極15に対して隣り合うように連続的に1つの第2接続部18が存在しており、本例では第2接続部は7箇所に存在する。したがって、本例では、2行6列の12個のn電極15と7個の第2接続部18とが規則性を持って存在している。
上記構成の第2の実施形態の窒化物半導体発光素子においても、前述した第1の実施形態の窒化物半導体発光素子とほぼ同様の理由により、第1の実施形態の窒化物半導体発光素子とほぼ同様の効果が得られる。また、第1の実施形態に対して、発光面の面積は小さくなるが、半導体発光素子の側面からの発光を有効に利用することができるとともに、延伸部の中央部に第1接続部が設けられているので、延伸部の電極の幅をさらに細くしても、電流が均等に流れる素子が得られる。
<第3の実施の形態>
図4は、本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体発光素子(チップ)を模式的に示す平面図である。第3の実施形態は、前述した第1の実施形態と比べて、凹部14、n電極、n電極15、第1接続部16、第2接続部18の各パターンおよびパターン配列が異なり、その他は同じである。
即ち、第3の実施形態におけるn電極および第1接続部のパターン配列は、第1の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在し、第2の組をなす複数のn電極15が、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、n電極15は積層半導体10の一対の対向辺に沿って平行に存在している。
各組内の第1接続部16は、各対応するn電極15の延伸方向両端部でn電極の延伸部よりも広い幅で形成されており、互いに平行に、かつ、等間隔に存在している。この場合、各組の対応するn電極15が同一延伸方向上に存在し、同一延伸方向上に存在する2つのn電極15の延伸方向の各一端相互が一定間隔をあけて対向するように並設されている。
各組内の第1接続部16は、n電極15の延伸方向中央側で、互いに平行に、かつ、等間隔に存在しており、複数の第1接続部16は積層半導体10のp層側から見て中央領域に存在している。第1組のn電極15および第1接続部16のパターン配列と、第2組のn電極15および第1接続部16のパターン配列とは、実施の形態1と同様、線対称に、さらに点対称になっている。
そして、各第2接続部18はn電極の延伸部よりも広い幅のほぼ長円形で存在しており、複数の第2接続部18は、n電極15の延伸部の幅方向配列における延伸部相互間および両外側の領域(本例では8箇所)に分散して存在している。
上記構成の第3の実施形態の窒化物半導体発光素子においても、前述した第1の実施形態の窒化物半導体発光素子とほぼ同様の理由により、第1の実施形態の窒化物半導体発光素子とほぼ同様の効果が得られる。また、第1の実施形態に対して、発光面の面積は小さくなるが、上面視で長方形の半導体発光素子の長辺側の側面からの発光を有効に利用することができるとともに、延伸部の両端部に第1接続部が設けられているので、延伸部の電極の幅をさらに細くしても、電流が均等に流れる素子が得られる。
また、本実施の形態の半導体発光素子を、導電部材を介して導体配線を有する支持基板に実装した半導体発光装置とすることができる。本発明において、支持基板は、半導体発光素子が実装される基板であることから、実装基板と称することもある。実装基板としては、例えば図5に示すような実装基板が用いられる。これは半導体発光素子のp電極が対向する正の導体配線104a、および半導体発光素子のn電極が対向する負の導体配線104cが絶縁部104bにより絶縁分離され、互いの導体配線の一部を包囲するように形成されている。
このような支持基板は、導電部材を介して半導体発光素子の電極側が実装されたフリップチップ実装の半導体発光装置において、介する導電部材は、第1接続部16と第2接続部18とが同一面になるように形成することが望ましく、その一例としては、積層半導体10に凹部14を形成し、凹部底面にn電極を形成する際に、n電極の最表面がp電極の最表面と同じ高さとなるように分厚く形成すればよく、その他の例としては、バンプ材や共晶材で高さを調整し、実質的に同一面となるようにすればよい。また、半導体発光素子が支持基板に実装された半導体発光装置は、半導体発光素子は封止部材によって被覆されていてもよい。さらにこの封止部材には、半導体発光素子からの光により励起されて異なる波長を有する光を発する蛍光物質を含有していてもよい。
そして、図5に示す支持基板の正の導体配線104aと、図4に示す半導体発光素子の第2接続部18とが、支持基板の負の導体配線104cと、半導体発光素子の第1の接続部16とが、それぞれ対向配置され、導電部材によって接続されている。
このように、半導体発光素子が支持基板に実装された半導体発光装置は、導電部材とn電極との間の第1接続部、また導電部材とp電極との間の第2接続部、また導電部材と支持基板との間の接続部、また導電部材自体で、切断され、オープン不良となることがある。特に高出力の半導体発光素子を用いた場合は、その発光で発生する熱も高いものとなり、不良を起こしやすい。しかしながら、本発明の半導体発光装置によれば、一部にオープン不良が発生しても、発光出力などが低下することがなく、他の接続部からの電流供給が安定していれば、発光出力も低下することなく、発光し続けることが可能となる半導体発光装置が得られる。また、一方の電極のすべてがオープン不良となった場合と、一部にショート不良が発生した場合は、発光素子そのものが発光しなくなるので、交換時期も容易に認識することができる半導体発光装置を得ることができる。
この第3の実施の形態における半導体発光装置については、他の実施の形態の半導体発光素子を実装した半導体発光装置としても、支持基板を適宜変更すれば適用可能であることはいうまでもない。またこの半導体発光装置について、その他各部の構成の一例を詳細に説明するが、これらについても、他の各実施形態でも同様に適用することができる。
[支持基板]
本発明の半導体発光装置において、支持基板とは、少なくとも半導体発光素子の電極に対向する面に導体配線が施され、フリップチップ実装された半導体発光素子を固定・支持するための部材である。さらに、支持基板をリード電極に導通させるときには、半導体素子に対向する面からリード電極に対向する面にかけて導体配線が施される。
導体配線の材料とする金属は、Auや銀白色の金属、特に、反射率の高いAlなどとされる。反射率の高い銀白色の金属とすることにより、半導体発光素子からの光が支持基板と反対側の方向に反射され、発光装置の光取り出し効率が向上するので好ましい。ここで、導体配線の材料とする金属は、金属相互間の接着性の良さ、いわゆる濡れ性等を考慮して選択されることが好ましい。例えば、Auバンプを介して、Auを含むLEDチップの電極とを超音波ダイボンドにより接合(接続)するとき、導体配線は、AuまたはAuを含む合金とする。導体配線は、所定のパターンを有するマスクを用いた蒸着あるいはスパッタ、あるいは鍍金などの方法により形成される。
支持基板の材料は、SiC、GaAs、BN、C(ダイヤモンド)などが使用される。さらに、発光素子と熱膨張係数がほぼ等しいもの、例えば窒化物半導体発光素子に対して窒化アルミニウム(AlN)が好ましい。このような材料を使用することにより、支持基板と発光素子との間に発生する熱応力の影響を緩和することができる。あるいは、支持基板の材料は、静電保護素子の機能を備えさせることもでき安価でもあるSi(シリコン)が好ましい。このように半導体発光素子は、上記保護素子の機能を備えるサブマウントを支持基板として、このサブマウントに対してフリップチップ実装されてもよい。保護素子の機能を備えるサブマウントの一例として、例えば、Siダイオード素子のn型シリコン基板内に選択的に不純物イオンの注入を行うことによりp型半導体領域を形成し、逆方向ブレークダウン電圧を所定の電圧に設定する。
保護素子の機能を備えるサブマウントの他の一例として、Siダイオード素子であり、複数のn型半導体領域およびp型半導体領域が一方の主面方向に形成されているサブマウントが挙げられる。さらに、銀白色の金属を材料(例えば、Al、Ag)とする反射膜が上記p型およびn型の半導体領域に電気的に接続するように形成される。また、反射膜の一部の領域は、金属材料が蒸着あるいはスパッタリングされることにより、電極とすることができる。その電極は、バンプが載置され、あるいは発光素子の電極と直接接合することができる。また、p型半導体領域および反射膜が形成されていないn型半導体領域の一部は、例えば、SiOのような絶縁膜により被覆されている。また、サブマウントは、裏面に、金属材料が蒸着あるいはスパッタリングされた電極を有することができる。
[導電部材]
本発明の半導体発光装置において、半導体発光素子と支持基板との相互接続手段となる導電部材は特に制約されるものではないが、導電部材は、Au、Ag、Alなどの金属を材料とするバンプ、Au−Snなどの半田バンプ、Au−Snなどの共晶接合などを用いることができ、半導体発光素子の第1接続部と第2接続部とが、支持基板の導体配線に対して、ドット状に複数個が配置される。バンプについては、バンプボンダーにより、ボール状とされた金属細線の先端部を半導体素子の電極あるいは支持基板の導体配線に対して溶着させることにより形成される他、蒸着、鍍金などの方法により形成させることもできる。
[封止部材]
本発明の半導体発光装置において、半導体発光素子を外部環境からの外力、塵芥や水分などから保護するため、または半導体発光素子から放出される光の指向特性を任意に選択するためのものである。この封止部材は、半導体発光素子からの光により励起されて異なる波長を有する光を発する蛍光物質を含有することもできる。
封止部材は、光の指向特性を種々選択する場合、封止部材の形状を凸レンズ形状、凹レンズ形状とすることによってレンズ効果をもたすことができる。そのため、所望に応じて、ドーム型、発光観測面側から見て楕円状、立方体、三角柱など種々の形状を選択することができる。
具体的封止部材としては、耐光性、透光性に優れたエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、シリコーン樹脂などの有機物質や硝子など無機物質を選択することができる。また、封止部材に発光素子からの光を拡散させる目的で酸化アルミニウム、酸化バリウム、チタン酸バリウム、酸化珪素などを含有させることもできる。同様に外来光や発光素子からの不要な波長をカットするフィルター効果を持たすために各種着色剤を添加させることもできる。さらに、発光素子からの発光波長によって励起され蛍光を発する蛍光物質を含有させる。また、封止樹脂の内部応力を緩和させる各種フィラーを含有させることもできる。蛍光物質は、発光素子から放出される可視光や紫外光の一部を吸収し、その吸収した光の波長と異なる波長を有する光を発光するものとして、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(YAG系蛍光体)やルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(LAG系蛍光体)などが挙げられる。
<第4の実施の形態>
図6は、本発明の第4の実施形態に係る窒化物半導体発光素子(チップ)を模式的に示す平面図である。第4の実施形態は、前述した第1の実施形態に対して、半導体発光素子の外周形状が異なるものであるとともに、第2接続部18が連続した1つで形成されている点が異なり、その他は同じである。外周形状については、第1の実施の形態に示す図1を、第1接続部が2行3列となる位置で切断したような形状となっている。
この半導体発光素子においても、第1の実施の形態と同じ構成と効果を有しており、第4の実施の形態の半導体発光素子を2つ並べて支持基板に実装すれば、第1の実施の形態の半導体発光素子を支持基板に実装した半導体発光装置と同様の半導体発光装置を得ることができる。
また、本実施の形態の半導体発光素子を、導電部材を介して導体配線を有する支持基板に実装した半導体発光装置300とすることもできる。図7は本発明の半導体発光素子として例えば図6の半導体発光素子100を実装して半導体発光装置とする支持基板203を示す模式的な平面図である。これは本実施の形態の半導体発光素子100を2つ実装するためのもので、一方の半導体発光素子のp電極17が対向する正の導体配線204a、他方の半導体発光素子のn電極15が対向する負の導体配線204b、正の導体配線204aと負の導体配線204bとから絶縁された導体配線204c、これらの導体配線がそれぞれ絶縁分離されるように配置された絶縁部204dを有しており、実装する2つの半導体発光素子100に電流が均一に流れるように形成されている。ここで、支持基板203としては図5に示す支持基板103を用いてもよいが、その場合は、2つの半導体発光素子には、実装する2つの半導体発光素子に均一に電界がかかるようになる。
そして、本実施の形態で得られる半導体発光素子(図6)100を2つ、図7で示す支持基板203に実装する。具体的には、図8あるいは図9に示す半導体発光装置300のように、1つの半導体発光素子の第2接続部18と、支持基板の正の導体配線204aとが、また第1接続部16と、正負の導体配線から絶縁された導体配線204cとが、他方の半導体発光素子の第2接続部18と、支持基板の正負の導体配線から絶縁された導体配線204cとが、他方の半導体発光素子の第1接続部16と、支持基板の負の導体配線204bとが、それぞれ対向配置され、導電部材301によって接続されている。
このように、半導体発光素子が支持基板に実装された半導体発光装置は、導電部材とn電極との間の第1接続部、また導電部材とp電極との間の第2接続部、また導電部材と支持基板との間の接続部、また導電部材自体で、切断され、オープン不良となることがある。特に高出力の半導体発光素子を用いた場合は、その発光で発生する熱も高いものとなり、不良を起こしやすい。しかしながら、本発明の半導体発光装置によれば、一部にオープン不良が発生しても、発光出力などが低下することがなく、素子の対向する一対の辺に隣接して第1接続部が設けられていると、一方の辺のすべてがオープン不良となったときや連鎖的にオープン不良となったときでも、他方の辺からの電流供給が安定していれば、発光出力も低下することなく、発光し続けることが可能となる半導体発光装置が得られる。また、一方の電極のすべてがオープン不良となった場合と、一部にショート不良が発生した場合は、半導体発光装置そのものが発光しなくなるので、交換時期も容易に認識することができる半導体発光装置を得ることができる。
また、図9には支持基板203上に接続された2つの半導体発光素子100をさらに、蛍光物質を含有する封止部材302で被覆した半導体発光装置300を示している。図9は図8中のC−C’線に沿って模式的に示す断面図であり、図8にさらに封止部材302で半導体発光素子を被覆したものである。このように封止部材で半導体発光素子を覆うと、半導体発光素子の発光による熱によって樹脂が膨張することがあり、これにより素子が支持基板から離れるような外力が加わり、オープン不良を引き起こすことがある。特に、支持基板から半導体発光素子方向にみて、2つの半導体発光素子の間に位置する封止部材の厚さが他に位置する封止部材の厚さよりも大きくなっており、封止部材の体積が最も大きいこと、また2つの半導体発光素子からの熱を受け、温度も最も高くなることから、この位置での封止部材の熱膨張がもっとも大きく、ここで半導体発光素子が支持基板から離れるような外力(例えば図9の矢印方向への力)を受けるようになり、隣接する側同士の複数の第1接続部(一方の半導体発光素子の複数の第1接続部とこれに対向する他方の半導体発光素子の複数の第1接続部)がオープン不良しやすくなる。しかしながら、一方の半導体発光素子の複数の第1接続部に隣接する一辺と他方の半導体発光素子の複数の第1接続部に隣接する一辺とを対向するように配置されている本実施の形態においては、2つの素子の対向する第1接続部がオープン不良となっても、1つの半導体発光素子内においてオープン不良となった第1接続部と対向する側に設けられた複数の第1接続部からの電流供給によって、発光出力が低下することなく、発光し続けるという点で優れた半導体発光装置となる。
以下に、本発明の一実施の形態である実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1として、第1の実施形態における具体的な構成例について図1および図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
まず、透光性基板であるサファイア基板1上に、アンドープの窒化物半導体であるGaN層(図は省略)を形成し、さらにn型層11として、n電極形成するn型コンタクト層として、Siドープのn型GaN層、さらにアンドープの窒化物半導体であるGaN層を積層し、n型層上には、活性層12として、バリア層となるGaN層、井戸層となるInGaN層を1セットとして5セット積層して最後にバリア層となるGaN層を積層させた多重量子井戸構造の活性層を形成し、活性層上には、p型層13として、Mgがドープされたp型クラッド層としてAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるp型GaN層を順次積層して、積層半導体(半導体素子構造)を得る。
次に、エッチングによりp型コンタクト層側から、n型層11(n型コンタクト層)の表面を露出させ、第1の領域を設ける。このとき、第1の領域は、1行に6個のパターン配列の2組で、2行6列のパターン配列で、そのうち第1接続部16となる領域は、半導体発光素子の外周のうち、対向する一対の辺と隣り合って位置し、前記第1電極は、前記一対の辺の対向方向に延伸してなるように形成する。このエッチングでエッチングされない領域は第2接続部18が設けられる第2領域となる。
次に第1領域にn電極15を、第2領域にはp電極17を形成する。n電極は、n型層側からAl、W、Pt、Auが順に積層された多層膜で形成され、延伸部の長手方向一端部に延伸部よりも広い幅でほぼ半長円形部が連なるように形成され、そのほぼ半長円形部上に第1接続部16として絶縁保護膜の開口部が形成される。
また、p電極17は、銀を含む金属多層膜で構成されている。このp電極は、p型層側から順にAg、Ni、Ti、Ptが積層された第1金属多層膜を形成し、さらにこの第1金属膜を完全に覆うように、第1金属多層膜側から順に、Pt、Rh、Pt、Auが積層された第2金属多層膜を形成する。このp電極上には、第2接続部18として、絶縁保護膜の開口部が形成される。第2接続部は、n電極の延伸部の延伸幅方向配列における延伸部相互間および両外側の領域(本例では7箇所)に複数分散して形成される。
n電極15とp電極17を形成後、第1接続部16と第2接続部18とを除く積層半導体の全体を絶縁保護膜19として、SiNで覆い半導体発光素子を得る。また得られた半導体発光素子は、第1接続部と第2接続部を外部と電気的に接合させることで、半導体発光装置とすることができる。
[実施例2]
実施例2として、図6に示す半導体発光素子を得て、これを図7に示す支持基板に実装した半導体発光装置について説明する。
図8は、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置を示す模式的な平面図であり、図6に示す半導体発光素子を2つ作成し、支持基板に実装したときの模式的な平面図であり、図9は、図8中のC−C’線に沿う半導体発光装置の模式的な断面図である。
まず半導体発光素子は、実施例1の第1の領域の行列パターンを2行6列から2行3列にしたこと、また複数分散して設けた第2接続部を連続した1つで設けたこと以外は、実施例1と同様にして得る。
次に支持基板203としては、アルミナ基板にAuを材料とする導体配線とその他が絶縁膜で覆われた基板を用い、図7に示すように、一方の半導体発光素子のp電極が対向する正の導体配線204a、他方の半導体発光素子のn電極が対向する負の導体配線204b、正の導体配線204aと負の導体配線204bとから絶縁された導体配線204cがそれぞれ設けられている。そして、一方の半導体発光素子の複数の第1接続部に隣接する一辺と他方の半導体発光素子の複数の第1接続部に隣接する一辺とを対向するように2つの半導体発光素子を配置し、さらにこの半導体発光素子100と支持基板203とを、正の導体配線に対向して一方の半導体発光素子のp電極を、負の導体配線に対向して他方の半導体発光素子のn電極を、正の導体配線と負の導体配線から絶縁された導体配線には、一方の半導体発光素子のn電極と他方の半導体発光素子のp電極を、それぞれ導電部材301によって接続する。導電部材はAuバンプを用い、荷重、超音波および熱をかけることにより、バンプを溶着し接合する。さらに半導体発光素子の発光観測側主面であるサファイア基板面に対し、スクリーン印刷によって、(Y0.995Gd0.0052.750Al12:Ce0.250蛍光物質を含有したシリコーン樹脂(封止部材)302を形成して、半導体発光装置300を得る。
なお、本発明は、上記各実施形態1〜4に限定されるものではなく、各実施形態及びその構成について組み合わせて適用することもできる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光素子を模式的に示す平面図、 図1中のA−A’線に沿う模式的な断面図および図1中のB−B’線に沿う模式的な断面図、 本発明の第2の実施形態に係る半導体発光素子を模式的に示す平面図、 本発明の第3の実施形態に係る半導体発光素子を模式的に示す平面図、 本発明の第3の実施形態に係る支持基板を示す模式的な平面図、 本発明の第4の実施形態に係る半導体発光素子を示す模式的な平面図、 本発明の第4の実施形態に係る支持基板を示す模式的な平面図、 本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置を示す模式的な平面図、 図8中のC−C’線に沿う半導体発光装置の模式的な断面図。
符号の説明
1:サファイア基板、10:積層半導体、11:n層、12:活性層、13:p層、14:凹部、15:n電極(第1電極)、16:第1接続部、17:p電極(第2電極)、18:第2接続部、19:絶縁保護膜、16a、18a:開口部、100:半導体発光素子、103:支持基板、203:支持基板、300:半導体発光装置、301:導電部材、302:封止部材。

Claims (13)

  1. 第1導電型層上に第1電極を有する第1領域と、第1領域に隣接して、第1導電型層上に少なくとも第2導電型層と第2電極とを順に有する第2領域と、を有する半導体発光素子において、
    前記第2領域は連続した1つの領域であるとともに、前記第1領域は独立した複数の領域であり、
    複数の前記第1領域は、2行以上かつ2列以上の行列に配置され、
    前記第1電極は、前記行列をなす、行もしくは列の一方向に延伸してなり、かつ、外部と接続される第1接続部と、前記第1接続部から延伸する延伸部と、を有し、
    前記複数の第1領域の第1電極は、前記半導体発光素子の上方から見て、該素子の中心点に対して点対称に配置されてなることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記複数の第1領域は、等間隔に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記第2電極は、外部と接続される第2接続部を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の半導体発光素子。
  4. 前記第2電極は、外部と接続される複数の第2接続部を有し、複数の第2接続部は行列に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体発光素子。
  5. 前記第2接続部は、前記第1接続部より大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体発光素子。
  6. 前記第1電極の第1接続部は、前記第1電極の延伸方向の端部に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体発光素子。
  7. 前記第1電極の第1接続部は、前記第1電極の延伸方向の中央に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体発光素子。
  8. 前記第1電極は、延伸方向にみて、前記第1接続部の幅が最も大きいことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体発光素子。
  9. 前記第2接続部は、前記第1電極の延伸方向と平行に延伸してなることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の半導体発光素子。
  10. 前記第1接続部は、半導体発光素子の外周のうち、対向する一対の辺と隣り合って位置し、前記第1電極は、前記一対の辺の対向方向に延伸してなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の半導体発光素子。
  11. 前記半導体発光素子は、素子の上方から見て、該素子の中心点から最短距離となる素子外周との垂線を引いたとき、該垂線に対して、前記第1接続部が線対称に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の半導体発光素子。
  12. 請求項1乃至11のいずれかの半導体発光素子と、導体配線を有する支持基板とを有し、前記半導体発光素子は、前記第1電極上及び第2電極上で、導電部材を介して前記支持基板の導体配線に接続されてなることを特徴とする半導体発光装置。
  13. 前記複数の第1領域の第1電極は、前記支持基板の同じ導体配線に接続されてなることを特徴とする請求項12に記載の半導体発光装置。
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