JP4923612B2 - 転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置 - Google Patents

転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置 Download PDF

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Description

この発明に係る転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置は、例えば車両(自動車)の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪に加わる荷重の大きさを測定して、車両の安定運行の確保に利用する。或は、各種工作機械の主軸を支持する為の転がり軸受ユニットに組み込んで、この主軸に加わる荷重を測定し、工具の送り速度等を適切に調節する為に利用する。
例えば、車両の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に、転がり軸受ユニットを使用する。又、車両の走行安定性を確保する為に、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)等の車両の走行状態安定化装置が広く使用されている。これらABSやTCS等の走行状態安定化装置によれば、制動時や加速時に於ける車両の走行状態を安定させる事はできるが、より厳しい条件でもこの安定性の確保を図る為には、車両の走行安定性に影響するより多くの情報を取り入れて、ブレーキやエンジンの制御を行なう事が必要になる。
即ち、上記ABSやTCS等の従来の走行状態安定化装置の場合には、タイヤと路面との滑りを検知してブレーキやエンジンを制御する、所謂フィードバック制御を行なっている為、これらブレーキやエンジンの制御が一瞬とは言え遅れる。言い換えれば、厳しい条件下での性能向上を図るべく、所謂フィードフォワード制御により、タイヤと路面との間に滑りが発生しない様にしたり、左右の車輪の制動力が極端に異なる所謂ブレーキの片効きを防止する事はできない。更には、トラック等で、積載状態が不良である事に基づいて走行安定性が不良になるのを防止する事もできない。
この様な問題に対応すべく、上記フィードフォワード制御等を行なう為には、懸架装置に対して車輪を支持する為の転がり軸受ユニットに、この車輪に加わるラジアル荷重とアキシアル荷重とのうちの一方又は双方を測定する為の荷重測定装置を組み込む事が考えられる。この様な場合に使用可能な荷重測定装置付車輪支持用転がり軸受ユニットとして従来から、特許文献1〜4に記載されたものが知られている。
このうちの特許文献1には、ラジアル荷重を測定自在な、荷重測定装置付転がり軸受ユニットが記載されている。この従来構造の第1例の場合には、非接触式の変位センサにより、回転しない外輪と、この外輪の内径側で回転するハブとの径方向に関する変位を測定する事により、これら外輪とハブとの間に加わるラジアル荷重を求める様にしている。求めたラジアル荷重は、ABSを適正に制御する他、積載状態の不良を運転者に知らせる為に利用する。
又、特許文献2には、転がり軸受ユニットに加わるアキシアル荷重を測定する構造が記載されている。この特許文献2に記載された従来構造の第2例の場合、外輪の外周面に設けた固定側フランジの内側面複数個所で、この固定側フランジをナックルに結合する為のボルトを螺合する為のねじ孔を囲む部分に、それぞれ荷重センサを添設している。上記外輪を上記ナックルに支持固定した状態でこれら各荷重センサは、このナックルの外側面と上記固定側フランジの内側面との間で挟持される。この様な従来構造の第2例の転がり軸受ユニットの荷重測定装置の場合、車輪と上記ナックルとの間に加わるアキシアル荷重は、上記各荷重センサにより測定される。
又、特許文献3には、外輪の円周方向4個所位置に支持した変位センサユニットとハブに外嵌固定した断面L字形の被検出リングとにより、上記4個所位置での、上記外輪に対する上記ハブの、ラジアル方向及びスラスト方向の変位を検出し、各部の検出値に基づいて、このハブに加わる荷重の方向及びその大きさを求める構造が記載されている。
更に、特許文献4には、一部の剛性を低くした外輪相当部材に動的歪みを検出する為のストレンゲージを設け、このストレンゲージが検出する転動体の通過周波数から転動体の公転速度を求め、この公転速度から、転がり軸受に加わるアキシアル荷重を測定する方法が記載されている。
前述の特許文献1に記載された従来構造の第1例の場合、変位センサにより外輪とハブとの径方向に関する変位を測定する事で、転がり軸受ユニットに加わる荷重を測定する。但し、この径方向に関する変位量は僅かである為、この荷重を精度良く求める為には、上記変位センサとして、高精度のものを使用する必要がある。高精度の非接触式センサは高価である為、荷重測定装置付転がり軸受ユニット全体としてのコストが嵩む事が避けられない。
又、特許文献2に記載された従来構造の第2例の場合、ナックルに対し外輪を支持固定する為のボルトと同数だけ、荷重センサを設ける必要がある。この為、荷重センサ自体が高価である事と相まって、転がり軸受ユニットの荷重測定装置全体としてのコストが相当に嵩む事が避けられない。又、特許文献3に記載された構造は、外輪の周方向4個所位置にセンサを設置する為、上記特許文献1に記載された構造よりも更にコストが嵩む。更に、特許文献4に記載された方法は、外輪相当部材の一部の剛性を低くする必要があり、この外輪相当部材の耐久性確保が難しくなる可能性がある。
この様な事情に鑑みて特願2005−147642号には、荷重の作用方向に配置された1対のセンサの出力信号の位相差に基づき、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明(第一の先発明)が開示されている。図2〜9は、上記出願に開示された第一の先発明のうちの2例の構造を示している。これら各第一の先発明に係る構造は、何れも、図2、6に示す様に、懸架装置に支持された状態で回転しない静止側軌道輪である外輪1の内径側に、車輪を支持固定(結合固定)する回転側軌道輪であるハブ2を、複数個の転動体3、3を介して回転自在に支持している。そして、このハブ2の中間部に、被検出部であるエンコーダ4、4aを外嵌固定すると共に、上記外輪1の軸方向中間部で複列に配置された上記各転動体3、3の間部分にセンサ5、5aを、それぞれの検出部を、被検出面である上記エンコーダ4、4aの外周面に近接対向させた状態で、それぞれ1対ずつ設けている。尚、上記センサ5、5aの検出部には、ホールIC、ホール素子、MR、GMR等の磁気検知素子を組み込む事が適当である。
図2〜5に示した、第一の先発明の第1例の構造の場合、上記エンコーダ4として、永久磁石製のものを使用している。被検出面である、このエンコーダ4の外周面には、N極に着磁した部分とS極に着磁した部分とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これらN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との境界は、上記エンコーダ4の軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ4の軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。従って、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分とは、軸方向中間部が円周方向に関して最も突出した(又は凹んだ)、「く」字形となっている。
又、上記両センサ5、5の検出部が上記エンコーダ4の外周面に対向する位置は、このエンコーダ4の円周方向に関して同じ位置としている。言い換えれば、上記両センサ5、5の検出部は、上記外輪1の中心軸を含む仮想平面上に配置されている。又、この外輪1と上記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分との軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、上記両センサ5、5の検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材4、5、5の設置位置を規制している。この様に、上記境界の傾斜方向が変化する部分を上記中央位置に存在させる事で、内外輪(ハブ2と外輪1)の温度差や熱膨張等の変形による誤差(変位が生じていなくても内外輪の温度差によって位相差が生じる、所謂オフセット)を小さく抑えられる様にしている。尚、第一の先発明の第1例の場合には、上記エンコーダ4として永久磁石製のものを使用しているので、上記両センサ5、5側に永久磁石を組み込む必要はない。
上述の様に構成する第一の先発明の第1例の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用すると、上記両センサ5、5の出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用していない状態では、上記両センサ5、5の検出部は、図5の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図5の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用し(外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位し)た場合には、上記両センサ5、5の検出部は、図5の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図5の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ5、5の検出部は、図5の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが、逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に第一の先発明の第1例の場合には、上記両センサ5、5の出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記両センサ5、5の出力信号の位相がずれる程度(変位量)は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って第1例の場合には、上記両センサ5、5の出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の方向及び大きさを求められる。
次に、図6〜9に示した、第一の先発明の第2例の構造の場合には、ハブ2の中間部に、磁性金属板製のエンコーダ4aを外嵌固定している。被検出面である、このエンコーダ4aの外周面には、スリット状の透孔6a、6bと柱部7a、7bとを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これら各透孔6a、6bと各柱部7a、7bとは、上記エンコーダ4aの軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ4aの軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。即ち、このエンコーダ4aは、軸方向片半部に、上記軸方向に対し所定方向に同じだけ傾斜した透孔6a、6aを形成すると共に、軸方向他半部に、この所定方向と逆方向に同じ角度だけ傾斜した透孔6b、6bを形成している。尚、図7〜8では、スリットである透孔6a、6bを「ハ」字形に設けているが、頂部を連結させた「ヘ」字状の透孔にしても、同様の作用を得られる。
一方、外輪1の軸方向中間部で複列に配置された転動体3、3同士の間部分に、前記1対のセンサ5a、5aを設置し、これら両センサ5a、5aの検出部を、上記エンコーダ4aの外周面に近接対向させている。これら両センサ5a、5aの検出部がこのエンコーダ4aの外周面に対向する位置は、このエンコーダ4aの円周方向に関して同じ位置としている。又、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記各透孔6a、6b同士の間に位置し、全周に連続するリム部8が、上記両センサ5a、5aの検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材4a、5a、5aの設置位置を規制している。尚、第一の先発明の第2例の場合には、上記エンコーダ4aが単なる磁性材製である為、上記両センサ5a、5aの側に永久磁石を組み込む必要がある。
上述の様に構成する第一の先発明の第2例の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用(し外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位)すると、前述した第一の先発明の第1例の場合と同様に、上記両センサ5a、5aの出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用していない状態では、上記両センサ5a、5aの検出部は、図9の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記リム部8から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ5a、5aの出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ4aを固定したハブ2に、図9の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ5a、5aの検出部は、図9の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記リム部8からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5a、5aの出力信号の位相は、同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ4aを固定したハブ2に、図9の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ5a、5aの検出部は、図9の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記リム部8からの軸方向に関するずれが、逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5a、5aの出力信号の位相は、同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に第一の先発明の第2例の場合も、前述の第一の先発明の第1例の場合と同様に、上記両センサ5a、5aの出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記両センサ5a、5aの出力信号の位相がずれる程度は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って第2例の場合も、上記両センサ5a、5aの出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の方向及び大きさを求められる。
尚、エンコーダを円輪状に構成すると共に、このエンコーダの軸方向側面を被検出面とし、この被検出面に1対のセンサの検出部を、径方向にずらせた状態で対向させれば、上記外輪1と上記ハブ2との径方向に関する変位、延てはこれら外輪1とハブ2との間に加わるラジアル荷重を求める事も可能である。
以上に述べた、図2〜9に示した様な、第一の先発明に係る変位測定装置付転がり軸受ユニットの場合、1対の各センサ5、5aを使用する為、これら各センサ5、5aに電力を供給したり、或いはこれら各センサ5、5aの出力信号を取り出す為に必要なハーネスの本数が多くなる。例えば、これら各センサ5、5aの検出値を電圧の変化として出力する、所謂電圧出力の場合、荷重測定(に結び付く変位の測定)を可能にする為には、電源用と接地用とのハーネスを1本ずつ、検出値取り出し用のハーネス(信号線)を各センサ5、5a毎に1本ずつ、合計4本のハーネスが必要になる。又、上記各センサ5、5aの検出値を電流の変化として出力する、所謂電流出力の場合でも、荷重測定を可能にする為には、電源用と、検出値取り出し用のハーネスを各センサ5、5a毎に1本ずつとの、合計3本のハーネスが必要になる。自動車の場合、元々多くのハーネスが使用されており、軽量化、組立作業の煩雑化防止の面から、ハーネスの使用量は少しでも抑えたいのが現状である。
この様な事情に鑑みて、特願2005−359753号には、図10〜14に示す様な構造により、1対のセンサを使用して転がり軸受ユニットの構成部材同士の相対変位量を測定する測定装置で、これら両センサの検出値を得る為に必要となるハーネスの本数を削減できる発明(第二の先発明)が記載されている。
このうちの図10〜11は、第二の先発明の第1例を示している。尚、この第二の先発明の特徴は、前述の図2〜5に示した第一の先発明の構造に於けるセンサ5、5(或いは図6〜9に示した構造に於けるセンサ5a、5a)に相当する1対のセンサA、Bの検出信号の周期と、これら両センサA、Bの検出信号同士の間の位相差とを、単一のハーネス(信号出力線)9により送り、使用するハーネス9の数を削減する点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述した第一の先発明の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略し、以下、上記第二の先発明の特徴部分を中心に説明する。
上記1対のセンサA、Bの出力を、それぞれA出力、B出力とする。このうちのA出力は、図10に示す様に、位相と周期とを検出する為の、D型FF(フリップフロツプ)10のCLK(クロック)端子に入力している。このD型FF10は、このCLK端子に信号の立ち上がりが入力された場合に、次にこのCLK端子に信号の立ち上がりが入力されるまでの間、D入力の状態を出力し、保持する。但し、CLR端子に入力される信号の状態がLowである場合には、この出力をLowとし、PR端子に入力される信号がLowである場合には、この出力をHighとし、次にCLK端子に信号の立ち上がりが入力されるまで保持する。要するに上記D型FF10は、上記CLK端子に信号の立ち上がりが入力されている間だけ、D入力端子の状態を出力し、CLR端子、PR端子に入力される信号に基づいてLow或いはHighに出力が変更される以外の場合に、上記出力を保持する。一方、上記B出力は、リセットパルス部11のNOT12とNAND13とを介して、上記D型FF10のCLR端子に入力している。
上述の様な検出器の回路を構成するD型FF10のCLK端子に、図11の(A)に示した、A出力の立ち上がり(a)が入力されると、このD型FF10の出力は、図11の(F)に示す様にHighになり、そのまま保持される。出力がHighの状態で、図11の(B)に示したB出力の立ち上がり(b)が上記リセットパルス部11のNOT12に入力されると、このNOT12の出力(イ)は、図11の(C)に示す様に、上記B出力の反転出力となり、HighからLowになり、上記B出力と共にNAND13に送られる。
このNAND13は、2入力が何れもHighの場合に出力をLowとし、それ以外の場合には出力をHighとする。上記NOT12の出力部と上記NAND13の入力部との間でコンデンサによりチャージされているので、このNAND13に入力される信号(ロ)は、上記出力(イ)がLowになっても、図11の(D)に示す様に、急にLowにはならない。この結果、この信号(ロ)と上記B出力とが、瞬間的ではあるが、同時にHighになり、上記NAND13の出力(ハ)は、図11の(E)に示す様に、一時的に(極く短時間だけ)Lowとなる。この出力(ハ)は、上記D型FF10のCLR端子に接続されているので、このD型FF10の出力はLowレベルにリセットされて保持される。
上記信号(ロ)の電圧は、抵抗を通じて放電し、Highのスレッシュレベルを割り(スレッシュレベルよりも低くなり)、上記NAND13の出力(ハ)はHighとなる。この場合、上記CLR端子に入力される、このNAND13の出力(ハ)がLow→Highに変化するが、上記D型FF10の出力は変化しない。従って、上記D型FF10の出力信号は、A出力の周期(A出力の立ち上がりから立ち上りまで、B出力の周期も同じ)と同じ周期を有し、A出力からB出力までの位相差(A出力の立ち上がりからB出力の立ち上がりまで)をパルス幅とした、図11の(F)に示す様な出力(パルス信号)となる。
そこで、この図11の(F)に示す様な出力信号を演算器に送れば、静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量、延てはこれら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる荷重を求められる。この場合に、上記出力信号を受け入れた演算器側では、この出力信号のうちの周期から上記回転側軌道輪の回転速度を求め、上記パルス幅と周期とからA、B両出力の位相差を求める。そして、この位相差に基づいて、上記相対変位量、更には荷重を求める。
上述の様に構成する第二の先発明の第1例の構造の場合には、1対のセンサ5、5(5a、5a)の出力の周期と、これら両出力同士の間に存在する位相差とを、単一の信号中に含ませて送信できる。即ち、図12に示す様に、外輪1とハブ2(図2、6参照)との間のアキシアル方向の変位(軸方向変位)を求める場合に得られるA、B両出力信号(請求項1、5に記載した第一、第二のセンサの出力信号)から、これら両出力の位相差に相当する信号(請求項1、5に記載した単一の合成信号)を得られる。この為、上記両センサ5、5(5a、5a)から信号を取り出す為に必要なハーネス9の数を、電圧出力の場合で3本、電流出力の場合で2本に抑えられる。
図13〜14は、上記第二の先発明の第2例に就いて示している。本例の場合も、1対のセンサA、Bの出力を、それぞれA出力、B出力とする。図14の(A)に示したA出力の立ち上がり(a)が、図13に示したセットパルス部14のNOT12に入力されると、このNOT12から、図14の(C)に示す様な信号(ニ)が、上記A出力の反転出力として出力される。この信号(ニ)が、上記A出力と共に、図13に示したNAND13に入力される。この際、上記NOT12への出力は、図14の(C)に示す様に、HighからLowになるが、上記NAND13に送り込まれる信号(ホ)は、コンデンサによりチャージされているので、急にLowにはならない。この結果、この信号(ホ)と上記A出力とが、瞬間的ではあるが、同時にHighになり、上記NAND13の出力(へ)は、図14の(E)に示す様に、一時的に(極く短時間だけ)Lowとなる。
上記出力(へ)は、位相と周期とを検出する為のD型FF10のPR端子に入力している。このD型FF10は、前述の第二の先発明の第1例の説明中で述べた通り作用する為、このD型FF10から送り出される出力は、図14の(F)に示す様に、上記出力(ヘ)がLowになる事によりHighレベルにセットされて保持される。上記信号(ホ)の電圧は、抵抗を通じて放電し、Highのスレッシュレベルを割り、上記NAND13の出力(へ)はHighとなるが、上記D型FF10の出力は、図14の(F)に示す様に変化しない。このD型FF10の出力がHighの状態で、図14の(B)に示した、上記B出力の立ち上がりが、上記D型FF10のCLK(クロック)端子に入力されると、上記図14の(F)に示した、このD型FF10の出力は、Lowになり、そのまま保持される。従って、このD型FF10の出力は、上記A出力の周期(A出力の立ち上がり点から立ち上り点まで)を周期とし、このA出力から上記B出力までの位相差(A出力の立ち上がり点からB出力の立ち上がり点まで)をパルス幅とする、パルス信号となる。その他の部分の構成及び作用は、前述した第二の先発明の第1例の場合と同様である。
以上に述べた、第一、第二の先発明に就いての説明は、1対のセンサ5、5aの出力信号の位相差に基づいて外輪1とハブ2との間のアキシアル方向の変位を求める場合に就いて行なった。これに対して、単一のセンサによりこのアキシアル方向の変位を求める構造、更には、1対若しくは単一のセンサにより外輪1とハブ2との間のラジアル方向の変位を求める為の構造に就いても、前記特願2005−147642号に係る、第一の先発明として開示されている。
図15〜16は、上記第一の先発明の第3例として、単一のセンサにより外輪1aとハブ2aとの間に加わるアキシアル方向の変位を求める構造を示している。本例の場合には、重量の嵩む自動車の駆動輪を支持する為の車輪支持用転がり軸受ユニットを対象としている為に、転動体3a、3aとして円すいころを使用している。又、回転側軌道輪であるハブ2aの中心部に、等速ジョイントに付属のスプライン軸を挿通する為のスプライン孔15を形成している。そして、上記ハブ2aの中間部に、磁性金属材製で円環状のエンコーダ4bを外嵌固定している。このエンコーダ4bの外周面には、凹部16、16と凸部17、17とを、円周方向に関して交互に配置している。これら各凹部16、16と凸部17、17との円周方向に関する幅寸法は、軸方向に関して漸次変化している。
一方、静止側軌道輪である上記外輪1aの中間部に形成した取付孔18に、磁気検知式のセンサ5bを挿通し、このセンサ5bの先端部に設けた検出部を、被検出面である、上記エンコーダ4bの外周面に近接対向させている。上記センサ5bの検出信号は、上記検出部の近傍を上記各凹部16、16と上記各凸部17、17とが交互に通過する事に伴って変化する。そして、付属の波形整形回路により矩形波とされてから、図示しない演算器に送り出される。この様に、波形整形回路から演算器に送り出される、上記センサ5bの検出信号の変化のパターン(検出信号のデューティ比=高電位継続時間/1周期)は、上記検出部が対向する、上記エンコーダ4bの外周面の軸方向位置によって変化する。そこで、上記変化のパターンに基づいて、上記外輪1aと上記ハブ2aとの間に作用するアキシアル荷重を求められる。
次に、図17は、前記第一の先発明に係る構造の第4例として、単一のセンサにより外輪1、1aとハブ2、2aと(図2、6、15参照)の間のラジアル方向の変位を求める為の構造を示している。この構造に組み込むエンコーダ4cは、磁性金属板により円輪状に形成されたもので、それぞれが径方向外側程円周方向に関する幅が大きくなる、台形の透孔6c、6cを、円周方向に関して等間隔に形成している。この様なエンコーダ4cの軸方向片側面にはセンサの検出部を、近接対向させる。この様なエンコーダ4cを含んで構成する、第一の先発明の第4例の場合、ラジアル荷重に基づいて外輪1、1aとハブ2、2aとが径方向に相対変位すると、上記センサの検出信号のデューティ比(高電位継続時間/1周期)が変化する。そこで、このデューティ比に基づいて、上記相対変位の大きさ、更には上記外輪1、1aとハブ2、2aとの間に加わるラジアル荷重の大きさを求められる。
何れにしても、上述の様な第一、第二の先発明に係る転がり軸受ユニットの変位測定装置により求めた変位(ラジアル方向の変位とアキシアル方向の変位との一方又は双方)は、上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(ラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)と関連性を持っている。従って、上記各方向の変位に基づいて、これら各荷重を求められる。又、この様にして求めた荷重は、車輪(タイヤ)との接触面で生じている荷重と等価である。従って、この求めた荷重に基づいて車両の走行状態を安定化させる為の制御を行なえば、車両の姿勢が不安定になる事を予防する為のフィードフォワード制御が可能になる等、車両の走行安定性確保の為の高度な制御が可能になる。
以上に述べた、第一の先発明、並びに、上述した第二の先発明の転がり軸受ユニットの変位測定装置は、何れも、各センサ5、5a、5bから出力される、それぞれがパルス信号(ディジタル式に変化する矩形波信号)である出力信号のみを使用して、外輪1、1aとハブ2、2aとの相対変位を求める為の処理を行なう。従って、上記各センサ5、5a、5bを、検出素子(前記ホールIC、ホール素子、MR、GMR等の磁気検知素子)の特性変化をパルス信号に変換する為の波形整形回路(IC)等を含めて単一のホルダ内に組み込める等、一体化、小型化、低コスト化できるメリットがある。又、信号処理も、基本的にはパルスのエッジ(矩形波信号が立ち上がる瞬間と降下する瞬間との一方又は双方)を検出するだけであるので、比較的単純な回路により行なえる。
但し、エッジ情報から位相差やデューティ比を算出する為には、演算ユニットにカウンタタイマを有するCPUが必要不可欠となる。一般的にCPUは比較的高価であるので、更なる低コスト化を図る為には、カウンタタイマを有するCPUを使用せずに、上記位相差やデューティ比を求められる構造の実現が望まれる。
特開2001−21577号公報 特開平3−209016号公報 特開2004−3918号公報 特公昭62−3365号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、カウンタタイマを有するCPUを使用せずに、1対のセンサの出力信号同士の間の位相差、或いは1個のセンサの出力信号のデューティ比を求め、この位相差或いはデューティ比に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間の相対変位量、延てはこれら両軌道輪同士の間に作用する荷重を求められる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置は、転がり軸受ユニットと変位測定装置又は荷重測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備える。
又、上記変位測定装置又は荷重測定装置は、被検出部と、センサ装置と、演算器とを備える。
このうちの被検出部は、上記回転側軌道輪と共に回転する部分に、この回転側軌道輪と同心に設けられたもので、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、特性変化のパターンを、測定すべき変位又は荷重の方向に対応して漸次変化させている。 又、上記センサ装置は、検出部を上記被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この被検出面の特性変化に対応して矩形波信号を出力する。
又、上記演算器は、上記センサ装置の出力信号を入力される。
特に、本発明の転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置の場合には、上記演算器は、上記センサ装置の出力信号のデューティ比に対応して変化する、この出力信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量、延ては、これら両軌道輪同士の間に作用する荷重を算出する機能を有する。
又、本発明の場合には、上記被検出部は第一、第二の被検出面を備えたものであり、上記センサ装置は第一、第二のセンサから成るものである。又、このうちの第一の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に変化させると共に、この変化の位相を、測定すべき変位の方向に対応して漸次変化させたものであり、上記第一のセンサは、第一の検出部を上記第一の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第一の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものである。又、上記第二の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に、且つ、上記第一の被検出面と同じピッチで変化させると共に、上記測定すべき変位の方向に対応する位相の変化状態を上記第一の被検出面と異ならせたものであり、上記第二のセンサは、第二の検出部を上記第二の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第二の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものである。そして、上記センサ装置は、上記第一、第二のセンサの出力信号の位相差に応じてそのデューティ比が変化する、矩形波である単一の合成信号を演算器に向けて出力するものである。更に、この演算器は、この合成信号のデューティ比に対応して変化する、この合成信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量を算出する機能を有するものである。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置の場合には、カウンタタイマを有するCPUを使用せずに、1対のセンサの出力信号同士の間の位相差、或いは1個のセンサの出力信号のデューティ比を求められる。即ち、ディジタル的に変化する矩形波信号(パルス信号)の実効値(1周期中での電圧の平均値)は、当該矩形波信号のデューティ比に応じて(ほぼ比例して)変化する。図1の(A)(B)のうち、(A)に示した実線α1 は、デューティ比が0.5の矩形波信号を表している。この様な矩形波信号の実効値は、(A)に破線β1 で示す様に、この矩形波信号の高電位と低電位との平均値になる。又、図1の(B)に示した実線α2 は、デューティ比が0.5よりも小さい(図示の例では凡そ0.25)の矩形波信号を表している。この様な矩形波信号の実効値は、(B)に破線β2 で示す様に、この矩形波信号の高電位と低電位との平均値よりも小さな値になる。
上述した図1の(A)(B)から明らかな通り、上記矩形波信号の実効値が分かれば、この矩形波信号のデューティ比を求められる。そして、この矩形波信号のデューティ比から1対のセンサの出力信号の位相差を求めて静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量を算出したり、上記デューティ比から、直接この相対変位量、延ては、これら両軌道輪同士の間に作用する荷重を算出できる。上記矩形波信号の実効値を求める為には、カウンタタイマを有するCPUを使用する必要がないので、上記相対変位量(或いは上記荷重)を求める為の装置のコスト低減を図れる。以下に、上記矩形波信号の実効値を求める為の方法に就いて説明する。
一般的に信号電圧の実効値Vavは、当該信号の1周期t中で、各瞬間に於ける信号電圧V の自乗値V を平均した値の平方根[√{(∫V dt)/t }]で示される。この様に自乗値を平均した値の平方根により求める理由は、信号処理に就いて一般論として考えた場合には、信号の電圧値には正の値(+)と負の値(−)との両方を含む事を前提として考える為である。これに対して、本発明の対象となる転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置に組み込むセンサの出力信号である矩形波信号は、殆どの場合、上記図1に示す様に、低電位(Low)が0Vで、高電位(High)が正値(例えば5V)である。従って、上述の様な自乗値V を求めたり、平均値の平方根を求める必要はない。即ち、単なる平均計算{(∫V dt)/t}を行なうだけで、実効値と等価な値を求められる。この為、この実効値を容易に求められる。
尚、上記回転側軌道輪と静止側軌道輪との間に作用する荷重を求める為には、必ずしもこれら回転側軌道輪と静止側軌道輪との相対変位量を求める必要はない。即ち、演算器に、センサ装置の出力信号のデューティ比に対応して変化する、この出力信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に作用する荷重を直接(上記相対変位量を求める過程を経る事なく)算出する機能を持たせる事もできる。
本発明を実施する為に好ましくは、請求項2、6に記載した発明の様に、矩形波信号をローパスフィルタにより処理する事で、実効値と等価な値を求める。そして、演算器は、この(等価な)値に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量、延てはこれら両軌道輪同士の間に作用する荷重を算出する。この様に構成すれば、上記実効値を求める為の回路をより簡略化し、転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置の製造コストを、より一層低減できる。この点に就いて、以下に説明する。
即ち、本発明を実施する場合に、上述の様な平均計算[√{(∫Vt 2dt) /t} 、或いは、(∫Vt dt)/t]を行なわなくても、上記矩形波信号をローパスフィルタにより処理する事によっても、上記実効値と等価な値を求められる。但し、この様にローパスフィルタにより上記矩形波信号の実効値を求める場合には、このローパスフィルタのカットオフ周波数を、処理すべき矩形波信号の周波数よりも低く設定しなければならない。この理由は、カットオフ周波数が、この周波数より高いローパスフィルタを使用すると、得られた(矩形波信号をローパスフィルタに通過させた後に得られる)実効値として利用すべき値に、この矩形波信号の周波数の変動が残ってしまい、上記矩形波信号の実効値を精度良く検出できない為である。カットオフ周波数が処理すべき矩形波信号の周波数よりも低いローパスフィルタを使用すれば、矩形波信号をローパスフィルタに通過させた後に得られる、この矩形波信号の実効値として利用すべき値にこの矩形波信号の周波数の変動が残る事を防止して、この実効値として利用すべき値を、精度良く(本来の実効値に近い値として)求められる。
又、この実効値として利用すべき値を求める為に使用するローパスフィルタは、アナログ式のフィルタを使用する事が好ましい。アナログ式のフィルタの場合は、実効値として利用すべき値を求める為の矩形波信号を、直接、上記ローパスフィルタを構成するアナログ回路に入力すれば、この矩形波信号のデューティ比に比例した電圧値(実効値)を有する(図1の破線β1 、β2 に示す様な)アナログ出力を得られる。即ち、静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量に応じて変化する1対のセンサの出力信号同士の間の位相差を表す矩形波信号のデューティ比、或いは、上記相対変位量に応じて変化する1個のセンサの出力信号のデューティ比に比例したアナログ出力を簡単に得られる。
又、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量(更には荷重)を求める為の回路のうちで、この相対変位量(更には荷重)に対応して変化するデューティ比を検出する部分を、簡単なアナログ回路で構成できる。この為、この回路部分を含む、上記相対変位量(更には荷重)を求める為の演算器の回路を、(車体側に搭載する、TCS等の制御器側にではなく)個々の転がり軸受ユニットに、容易に組み込める。この様に、相対変位量に応じて変化するデューティ比に対応して変化する実効値を求め、更に上記相対変位量(更には荷重)を求める為の演算器の回路を、個々の転がり軸受ユニット側に組み込めば、上記相対変位量と荷重との関係(ゲイン特性)が個々の転がり軸受ユニットによって異なる場合も、各演算回路内に変位と荷重との関係を個々に記憶しておく事で、個々の転がり軸受ユニットから上記制御器に向けて、これら各転がり軸受ユニットに加わる荷重を精度良く表す信号を出力できる。
尚、前記実効値として利用すべき値を求める為に使用するアナログフィルタのカットオフ周波数が固定の場合は、このカットオフ周波数を、本発明を実施すべき転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置の回転側軌道輪の回転速度範囲の中で、上記相対変位量や荷重を検出する最低回転速度時(例えば、TCS等の制御を行なう場合には、走行状態安定化等の為、これら変位や荷重を利用した制御を開始する最低回転速度)に於けるセンサの出力信号の周波数より低く設定しておく。上記カットオフ周波数を、この程度の低い回転速度に応じた周波数に設定しても、通常の場合、上記出力信号の周波数は、高周波数となる(回転周波数の数十倍以上)ので、応答遅れ等の問題は殆ど生じない。又、上記センサの出力信号の最低周波数を高く設定する必要がある場合には、エンコーダのパルス数を多く(被検出面の特性変化の回数を多く)すれば良い。この場合に、矩形波信号の実測値を求める為のローパスフィルターのカットオフ周波数は、この矩形波信号の周波数よりも低く設定すれば良い為、上記エンコーダのパルス数を多くして矩形波信号の周波数を高くする事により、カットオフ周波数を高く設定する事が可能になる。
これに対して、外部からの指令電圧によってカットオフ周波数を変えられる、電圧同調アナログフィルタを用い、上記回転側軌道輪の回転速度に応じて、ローパスフィルタのカットオフ周波数を変えれば、(特に制御が必要な高速領域で)上記応答遅れをより一層小さくできる。但し、その場合には、ローパスフィルタのコストが嵩むので、コスト低減を目的とした本発明を実施する面からは、あまり好ましくはない。又、ディジタルフィルタを用いて実効値を算出する方法も考えられるが、この場合はセンサの出力信号をA/D変換して実効値計算を行なう為に、CPUが必要になる。この為に、やはりコスト低減を目的とした本発明を実施する面からは、好ましくない。
本発明を実施する場合、被検出部であるエンコーダ4、4aは、第一、第二の被検出面を備える。図2〜9に示した構造の場合、このエンコーダ4、4aの軸方向片側が第一の被検出面であり、同じく他側が第二の被検出面である。このうちの第一の被検出面は、特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、この変化の位相を、測定すべき変位又は荷重の方向に対応して漸次変化させたものである。又、上記第二の被検出面は、特性を円周方向に関して交互に、且つ、上記第一の被検出面と同じピッチで変化させると共に、上記測定すべき変位又は荷重の方向に対応する位相の変化状態を上記第一の被検出面と異ならせたものである。
又、上記センサ装置は、第一、第二のセンサである、1対のセンサ5、5(5a、5a)を備えたものである。そして、このうちの第一の被検出部である一方のセンサ5(5a)は、その検出部を上記第一の被検出面に対向させた状態で、上記外輪1等の回転しない部分に支持されている。そして、上記一方のセンサ5(5a)は、上記ハブ2の回転に伴って、上記第一の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。又、第二の検出部である他方のセンサ5(5a)は、その検出部を上記第二の被検出面に対向させた状態で、上記外輪1等の回転しない部分に支持されている。そして、上記他方のセンサ5(5a)は、上記ハブ2の回転に伴って、上記第二の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させる。更に、上記センサ装置は、上記1対のセンサ5、5(5a、5a)の出力信号の位相差に応じてそのデューティ比が変化する、前述の図11の(F)に示す様な、矩形波である単一の合成信号を演算器に向けて出力する。更に、この演算器は、この合成信号のデューティ比に対応して変化する、{図1の(A)(B)に破線β1 、β2 に示す様な、}上記合成信号の実効値に基づいて、前記外輪1と前記ハブ2との相対変位量、延ては、これら外輪1とハブ2との間に作用する荷重を算出する。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3、7に記載した発明の様に、転がり軸受ユニットを、静止側軌道輪を懸架装置に支持固定し、回転側軌道輪に車輪を支持固定する、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットとする。そして、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量に基づいて(或いは出力信号の実効値に基づいて直接)、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する荷重を算出する。
この様な構成を採用し、求めた荷重に基づいて車両の走行状態を安定化させる為の制御を行なえば、車両の姿勢が不安定になる事を予防する為のフィードフォワード制御が可能になる等、車両の走行安定性確保の為の高度な制御が可能になる。
或は、請求項4、8に記載した発明の様に、転がり軸受ユニットを、工作機械の主軸を回転自在に支持するものとし、静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量に基づいて、この主軸に加わる荷重を算出する事もできる。この場合には、求めた荷重により、例えば工具の送り速度等を適切に調節する。
本発明による、センサの出力信号の処理方法を説明する為の線図。 第一の先発明に係る変位測定装置付転がり軸受ユニットの第1例を示す断面図。 この第1例に組み込むエンコーダの斜視図。 同じく展開図。 アキシアル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図。 第一の先発明の第2例を示す断面図。 この第2例に組み込むエンコーダの斜視図。 同じく展開図。 アキシアル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図。 第二の先発明の第1例で、1対のセンサから送り出される信号を合成する回路を示す図。 この回路により信号を合成する状態を示す線図。 エンコーダの被検出面に対する1対のセンサの位置と、これら各センサの出力信号と、これら両出力信号を合成した合成信号との関係の1例を示す模式図。 第二の先発明の第2例を示す、図10と同様の図。 この第2例の回路により信号を合成する状態を示す線図。 第一の先発明の第3例を示す断面図。 この第3例に組み込むエンコーダの部分斜視図。 第一の先発明の第4例に組み込むエンコーダの正面図。
符号の説明
1、1a 外輪
2、2a ハブ
3、3a 転動体
4、4a、4b、4c エンコーダ
5、5a、5b センサ
6a、6b、6c 透孔
7a、7b 柱部
8 リム部
9 ハーネス
10 D型FF
11 リセットパルス部
12 NOT
13 NAND
14 セットパルス部
15 スプライン孔
16 凹部
17 凸部
18 取付孔

Claims (8)

  1. 転がり軸受ユニットと変位測定装置とを備え、このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、上記変位測定装置は、上記回転側軌道輪と共に回転する部分にこの回転側軌道輪と同心に設けられ、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、特性変化のパターンを、測定すべき変位の方向に対応して漸次変化させている被検出部と、検出部を上記被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この被検出面の特性変化に対応して矩形波信号を出力するセンサ装置と、このセンサ装置の出力信号を入力される演算器とを備えたものである転がり軸受ユニットの変位測定装置であって、この演算器は、上記センサ装置の出力信号のデューティ比に対応して変化する、この出力信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量を算出する機能を有するものであり、上記被検出部は第一、第二の被検出面を備えたものであり、上記センサ装置は第一、第二のセンサから成るものであり、このうちの第一の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に変化させると共に、この変化の位相を、測定すべき変位の方向に対応して漸次変化させたものであり、上記第一のセンサは、第一の検出部を上記第一の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第一の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、上記第二の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に、且つ、上記第一の被検出面と同じピッチで変化させると共に、上記測定すべき変位の方向に対応する位相の変化状態を上記第一の被検出面と異ならせたものであり、上記第二のセンサは、第二の検出部を上記第二の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第二の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、上記センサ装置は、上記第一、第二のセンサの出力信号の位相差に応じてそのデューティ比が変化する、矩形波である単一の合成信号を演算器に向けて出力するものであり、この演算器は、この合成信号のデューティ比に対応して変化する、この合成信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量を算出する機能を有するものである転がり軸受ユニットの変位測定装置。
  2. 矩形波信号をローパスフィルタにより処理する事で、実効値と等価な値を求め、演算器は、この値に基づいて静止側軌道輪と回転側軌道輪との相対変位量を算出する、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの変位測定装置。
  3. 転がり軸受ユニットが、静止側軌道輪を懸架装置に支持固定し、回転側軌道輪に車輪を支持固定する、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットであり、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との相対変位量に基づいて、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する荷重を算出する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの変位測定装置。
  4. 転がり軸受ユニットが、工作機械の主軸を回転自在に支持するものである、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの変位測定装置。
  5. 転がり軸受ユニットと荷重測定装置とを備え、このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、上記荷重測定装置は、上記回転側軌道輪と共に回転する部分にこの回転側軌道輪と同心に設けられ、被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させると共に、特性変化のパターンを、測定すべき荷重の方向に対応して漸次変化させている被検出部と、検出部を上記被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この被検出面の特性変化に対応して矩形波信号を出力するセンサ装置と、このセンサ装置の出力信号を入力される演算器とを備えたものである転がり軸受ユニットの荷重測定装置であって、この演算器は、上記センサ装置の出力信号のデューティ比に対応して変化する、この出力信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に作用する荷重を算出する機能を有するものであり、上記被検出部は第一、第二の被検出面を備えたものであり、上記センサ装置は第一、第二のセンサから成るものであり、このうちの第一の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に変化させると共に、この変化の位相を、測定すべき荷重の方向に対応して漸次変化させたものであり、上記第一のセンサは、第一の検出部を上記第一の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第一の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、上記第二の被検出面はその特性を、円周方向に関して交互に、且つ、上記第一の被検出面と同じピッチで変化させると共に、上記測定すべき荷重の方向に対応する位相の変化状態を上記第一の被検出面と異ならせたものであり、上記第二のセンサは、第二の検出部を上記第二の被検出面に対向させた状態で回転しない部分に支持され、この第二の被検出面の特性変化に対応してその出力信号を変化させるものであり、上記センサ装置は、上記第一、第二のセンサの出力信号の位相差に応じてそのデューティ比が変化する、矩形波である単一の合成信号を演算器に向けて出力するものであり、この演算器は、この合成信号のデューティ比に対応して変化する、この合成信号の実効値に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に作用する荷重を算出する機能を有するものである転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  6. 矩形波信号をローパスフィルタにより処理する事で、実効値と等価な値を求め、演算器は、この値に基づいて静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する荷重を算出する、請求項5に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  7. 転がり軸受ユニットが、静止側軌道輪を懸架装置に支持固定し、回転側軌道輪に車輪を支持固定する、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットである、請求項5〜6のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  8. 転がり軸受ユニットが、工作機械の主軸を回転自在に支持するものである、請求項5〜6のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
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