JP4921936B2 - 切粉対策試験機 - Google Patents
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Description
ところが、切粉の一部はすべり面カバーの隙間からすべり面側に入り込み、すべり面やすべり面に用いられるワイパー、スクレーパー等を傷付け劣化させるおそれがある。
なお、このような現状から、工作機械等を対象にした切粉対策試験機に関する先行技術文献は見出せていない。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、移動や設置、撤去を容易に行うために、回収部及び供給部を移動可能な台車上に設置したものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の目的に加えて、各種の機械に適用可能として汎用性を向上させるために、回収部を、底部がホース側へ着脱可能に接続され、上面が開口するバケットとしたものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかの目的に加えて、長期間の連続使用に対してホース全体の劣化を効果的に防ぐために、ホースを、機械内部への引き回し部分とそれ以外の部分とで材質及び/又は可撓性が異なる構成としたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかの目的に加えて、試験目的に応じた適切な切粉の供給量を得るために、供給部からの切粉の供給量を調整可能としたものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかの目的に加えて、安全性や信頼性を高めるために、供給部は、ホースの詰まり等の異常の際にはこれを検知して切粉の供給を停止する自動停止機能を有する構成としたものである。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、台車を利用して切粉対策試験に伴う機械側への移動や設置、試験終了後の機械側からの撤去が簡単に行える。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、バケットのみの交換で各種の機械に対して適用が可能となり、汎用性に優れる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかの効果に加えて、ホースの材質や可撓性を変えることで、長期間の連続使用に対してホース全体の劣化を効果的に防ぐことができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかの効果に加えて、切粉対策試験に必要な切粉の供給量を試験目的に応じて調整可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかの効果に加えて、自動停止機能の付与によって安全性や信頼性を高めることができる。
図1は、NC旋盤に対して本発明の切粉対策試験機を設置した状態を示す説明図である。
まずNC旋盤1は、主軸台4と刃物台5とを備える周知の構成で、主軸台4に軸受を介して支えられている主軸には、工作物(図示せず)を把持するためのチャック6が備えられている。7は、加工室2内の運転状態を監視するために開閉可能な前面ドア3に設けられた窓である。
刃物台5は、割り出し駆動させるタレット8を備え、図示しないサーボモータ及びボールねじを利用したねじ送り機構により、主軸の軸線に平行なZ方向及びZ方向に直交するX方向へ移動可能となっている。タレット8には、切削工具を保持する工具ホルダ9が取り付けられている。
また、加工室2の底部には、切粉排出装置となるチップコンベア10が設けられている。このチップコンベア10は、切削により発生した切粉を、ベルト11によってNC旋盤1の外へ搬出する。
まず図1のようにNC旋盤(以下「機械」という。)1の近傍に切粉対策試験機(以下「試験機」という。)20を移動させ、機械1から出ているチップコンベア10の切粉排出位置に応じて適切なバケット34を選択し、取付台35上にセットする。試験機20の位置が決まったら足踏みペダル33を踏んで台車21を固定する。次に、第3ホース42を接続した第2ホース39を持ち上げて架台40に固定すると共に、機械1の天井カバー(図示せず)の一部を取り外して前面ドア3を開き、第3ホース42を加工室2内へ入れ、タレット8の工具ホルダ9に取り付けたノズルホルダ44にノズル43を保持させて所定の向きで固定する。続いてチップコンベア10のベルト11上面に、ほぼ均一な厚みになるように所定の切粉をシャベル等で積載し、前面ドア3を閉じる。
この機械1及び試験機20の運転を所定の期間(例えば3ヶ月位)連続して行なう事により、設計時に考慮した切粉対策が適正か否かが評価できる。
さらに、回収部24を、底部がホース側へ着脱可能に接続され、上面が開口するバケット34としたことで、バケット34のみの交換で各種の機械に対して適用が可能となり、汎用性に優れる。
加えて、ノズル43を、機械内部のタレット8の工具ホルダ9を利用して取り付けているため、ノズル43を、既存の装着手段を利用して容易に取付可能となる。
そして、第2ホース39と第3ホース42とを互いに可撓性が異なるものとしているので、長期間の連続使用に対してホース全体の劣化を効果的に防ぐことができる。
また、ノズルの形状も上記形態に限らず、図3(A)に示すようなストレートのノズル43a、同図(B)に示すような先端拡開のノズル43b、同図(C)に示すような先細りのノズル43c等、機械の種類や試験目的等に合わせて種々選択可能である。勿論単一のノズルに限らず、ホースを分岐させて複数のノズルを設置することも考えられる。
そして、上記形態では回収部と供給部とを単一の台車上に設置しているが、夫々を別々の台車に設置してもよい。この場合、試験場所のスペースに合わせて試験機のレイアウトが変更でき、より融通が利く。
その他、試験対象はNC旋盤に限らず、マシニングセンタ等の他の工作機械であっても差し支えないし、勿論工作機械に限らず、他の機械であっても本発明は適用可能である。
Claims (7)
- 機械に設置された切粉排出装置により機械内部から排出される切粉を回収する回収部と、その回収部で回収された切粉を、圧縮空気によってホースを介して前記機械内部へ再び送り込む供給部と、前記ホースの先端部に設けられ、前記機械内部の所定位置に取り付けられて圧縮空気と共に前記機械内部に切粉を噴射するノズルと、を備えて前記機械内部への切粉の循環供給を可能としてなる切粉対策試験機。
- 回収部及び供給部を移動可能な台車上に設置した請求項1に記載の切粉対策試験機。
- 回収部を、底部がホース側へ着脱可能に接続され、上面が開口するバケットとした請求項1又は2に記載の切粉対策試験機。
- ノズルを、機械内部の既存の装着手段を利用して取り付けた請求項1乃至3の何れかに記載の切粉対策試験機。
- ホースを、機械内部への引き回し部分とそれ以外の部分とで材質及び/又は可撓性が異なるものとした請求項1乃至4の何れかに記載の切粉対策試験機。
- 供給部からの切粉の供給量を調整可能とした請求項1乃至5の何れかに記載の切粉対策試験機。
- 供給部は、ホースの詰まり等の異常の際にはこれを検知して切粉の供給を停止する自動停止機能を有する請求項1乃至6の何れかに記載の切粉対策試験機。
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