JP4921774B2 - 内視鏡用照明具及び内視鏡装置 - Google Patents
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Description
すなわち、請求項1に係る内視鏡用照明具は、光を導く長尺の導光体と、前記導光体の基端から前記導光体の軸線に沿って前記導光体に穿設された内視鏡挿入穴部と、前記内視鏡挿入穴部に挿入された前記内視鏡の撮像部が外部に露出されるように、少なくとも前記導光体の一側部側が前記内視鏡挿入穴と連通して開口するように前記導光体に設けられた撮像用開口部と、前記導光体の前記基端から前記導光体に光を入射させる発光部とを備え、前記撮像用開口部が、外部に向かうにしたがって拡大するように形成されており、前記導光体の先端には、前記導光体の前記先端から出射しようとする光を前記導光体の内部に向かって反射させる反射部が設けられていることを特徴とする。
また、この内視鏡用照明具にあっては、撮像用開口部が、例えば、すり鉢状(円錐形状)や角錐形状等が選択されることによって、外部に向かうにしたがって拡大するように形成されているので、この撮像用開口部を構成する内面部が、被検体に向けられたものとなる。これによって、被検体は照らし出され易くなり、内視鏡は、好ましく被検体を撮像することができる。さらに、外部に向けて拡大するように形成されることによって、内視鏡の撮像部によって撮像される範囲は拡大される。つまり、内視鏡の撮像部は、被検体に対し、広範囲に亘って撮像することができるようになる。
また、この内視鏡用照明具にあっては、導光体の先端には、例えば、導光体の内部の光を導光体の内部に向かって反射させる、反射部(例えば、鏡面状)が設けられているので、発光部によって基端から導光体の内部に入射された光は、この先端に設けられた反射部によって、導光体の内部に向かって反射させる。つまり、導光体の内部の光は、導光体の先端から抜けてしまうことがなくなって、効率良く導光体の内部に留まり、被検体を照らし出すことができる。
この内視鏡用照明具にあっては、撮像用開口部を構成する内面部が、例えば、細かい凹凸となる砂目状の面を構成するように荒らされているので、導光体の基端から先端まで導かれた光が、この荒らされた面にぶつかることによって外部に散乱され易くなる。これによって、被検体は照らし出され易くなって、内視鏡の撮像部は、好ましく被検体を撮像することができる。また、導光体の内部の光が、散乱するように外部に放出されることによって、被検体を照らし出す光は、被検体を、撮像部の撮像方向のみからではなく、さまざまな方向から照らし出すことができる。これによって、撮像部に向かっての被検体からの反射光を少なくさせることができて、反射光が強すぎた場合に生じていた、白くぼやけさせてしまう(ハレーション)等の問題を解消することができる。なお、この荒らされた面は、撮像用開口部を構成する内面部に設けられているので、散乱させられる光は、被検体のうち、内視鏡の撮像部によって撮像される箇所を集中して照らし出すことができる。
この内視鏡用照明具にあっては、導光体の一側部側とは反対側の他側部側には、導光体の軸線に沿って内視鏡の先端よりも延びてなる延出部が設けられているので、さらに、導光体の基端から延出部先端まで光が導かれ、この延出部からも光が発せられることとなる。これによって、先端側まで被検体を好ましく照らし出すことができる。また、この被検体を照らし出す光は、撮像部が撮像する方向のみで構成されるものではなく、さまざまな方向に拡散された光によって構成されているので、被検体からの撮像部に向かっての反射光は少なくされたものとなって、この反射光が強すぎた場合に生じていた、白くぼやけさせてしまう(ハレーション)等の問題を解消することができる。
この内視鏡用照明具にあっては、延出部のうち、内視鏡が配置される側の面が、導光体の他の外周面よりも荒らされているので、導光体の基端から延出部先端まで導かれた光は、この荒らされた面にぶつかることによって外部に散乱され易くなる。また、この散乱される光は、内視鏡が配置される側となっているので、被検体に向けて散乱される。これによって、被検体が照らし出され易くなって、内視鏡の撮像部は、好ましく被検体を撮像することができる。また、導光体の内部の光が、散乱するように外部に放出されることによって、被検体を照らし出す光は、被検体を、撮像部の撮像方向のみからではなく、さまざまな方向から照らし出すことができる。これによって、撮像部に向かっての被検体からの反射光を少なくさせることができて、反射光が強すぎた場合に生じていた、白くぼやけさせてしまう(ハレーション)等の問題を解消することができる。なお、この荒らされた面は、延出部のうち、内視鏡が配置される側の面に設けられているので、散乱させられる光は、この内視鏡の先端より先の被検体を好ましく照らし出すことができる。
この内視鏡用照明具にあっては、導光体の外周面には、例えば、導光体の内部の光を導光体の内部に向かって反射させる、反射部(例えば、鏡面状)が設けられているので、発光部によって基端から導光体の内部に入射された光は、この外周面に設けられた反射部によって、導光体の内部に向かって反射される。つまり、導光体の内部の光は、導光体の周方向に抜けてしまうことがなくなって、効率良く導光体の内部に留まり、被検体を照らし出すことができる。
この内視鏡用照明具にあっては、導光体の内視鏡挿入穴部は、導光体の撮像用開口部が設けられる側とは反対側に偏心しているので、この内視鏡挿入穴部が中心軸線上に設けられた場合に比して、挿入された内視鏡の撮像部と被検体との距離が長くなる。これによって、挿入された内視鏡の撮像部は、焦点距離間隔を確保できて被検体を撮像し易くなる。
また、撮像部と被検体との距離が長くなるので、この撮像部の撮像範囲も拡大させることができる。
この内視鏡装置にあっては、撮像部に向かっての被検体からの反射光を少なくさせることができて、反射光が強すぎた場合に生じていた、白くぼやけさせてしまう(ハレーション)等の問題を解消することができた内視鏡装置とすることができる。
図1に付されている符号1は、本発明に係る内視鏡装置を示す。この内視鏡装置1は、大まかに、硬性鏡とも称されるボアスコープ(本発明における内視鏡)2と、このボアスコープ2の挿入部3が挿入される内視鏡用照明具10とを具備して構成される。このボアスコープ2は、図12の断面図にも示すように、大まかに、接眼レンズ3aを内蔵して観察者が覗き観ることができるように構成されたアイピース3と、このアイピース3の先端側から延びるように設けられた長尺状の挿入部4とを具備して構成されている。なお、図1中の符号Eは、このアイピース3の基端側に設けられた接眼部3bから覗き見ている観察者の目を示している。
この内視鏡用照明具10は、図2の斜視図及び図3の断面図に示すように、大まかに、光を導く樹脂で構成された長尺の導光体11と、この導光体11の基端(基端面も構成している)11aから導光体11の内部に光を入射させる発光装置30とを具備して構成される。なお、符号11bが、この導光体11の先端(以下、先端面も構成している)を示している。また、この光を導く樹脂としては、例えば、アクリル樹脂等が挙げられる。
発光装置30は、図示するように、電源ユニット31と、この電源ユニット31と接続されるLED(本発明における発光部)32とを具備して構成される。また、このLED32は、導光体11の内部に光を入射させるように、この導光体11の基端面11aに接するように設置されている。なお、この導光体11の基端面11aに接するように設置されるLED32は、適宜の発光量で発光するLED32が選択されており、電気的接続された電源ユニット31から電力が供給されるようになっている。なお、第1〜第6の実施の形態においては、LED32は、撮像用開口部13,13Aが設けられる一側部側(図中では下方)の基端面11aに設置されている。
すなわち、この内視鏡用照明具10にあっては、導光体11は光を導く樹脂(例えば、アクリル樹脂)によって構成されているので、LED32によって、基端面11aから導光体11に入射した光は、この導光体11の先端面11bまで好ましく導かれ、内部全体に拡がる。一方、この導光体11は、基端11aから導光体11の軸線Xに沿って穿設された内視鏡挿入穴部12から、ボアスコープ2の挿入部4を挿入させることができる。また、挿入されたボアスコープ2の挿入部4の先端部4bの近くの側部に設けられた撮像部5は、導光体11の軸線Xと直交する側方に延びるように導光体11に穿設された撮像用開口部13から外部に露出されているので、このボアスコープ2の撮像部5は、外部を好ましく撮像することができるようになっている。
以下に、上述の第1の実施の形態の内視鏡装置1を変形させた他の実施の形態について説明する。なお、以下において説明する他の実施の形態は、上述の第1の実施の形態の内視鏡装置1を構成する内視鏡用照明具10の変形例である。
まず、第2の実施の形態について、図4の斜視図及び図5の断面図を参照しながら説明する。なお、上述の第1の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上述の第2の実施の形態における内視鏡用照明具10Aと異なる第3の実施の形態について、図6の斜視図を参照しながら説明する。なお、上述の第1及び第2の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上述の第3の実施の形態における内視鏡用照明具10Bの変形例となる第4の実施の形態について、図7の斜視図を参照しながら説明する。この第4の実施の形態における内視鏡用照明具10Cは、上述の第3の実施の形態における内視鏡用照明具10Bの撮像用開口部13Aの近傍の外周面15に設けられていた第1の光散乱部18aが、撮像用開口部13Aを構成する内面部17に設けられている点で異なる。なお、上述の第1及び第2の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上述の第1〜第4の実施の形態における内視鏡用照明具とは異なる第5の実施の形態について、図8の断面図を参照しながら説明する。なお、上述の第1及び第2の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
この第5の実施の形態においては、導光体11の先端面11bに、導光体11の内部の光を導光体11の内部に向かって反射させる第1の鏡面部(本発明における反射部)19aが設けられている。この第1の鏡面部19aは、具体的には、先端面11bを被覆するように適宜の金属膜を蒸着させることによって形成されている。なお、この第1の鏡面部19aは、金属膜を蒸着させることによって形成されることに限定されるものではなく、先端面11bに適宜の金属板を貼り付けられることによって形成されるものであってもよい。
次に、上述の第5の実施の形態における内視鏡用照明具の変形例となる第6の実施の形態について、図9の断面図を参照しながら説明する。この第6の実施の形態における内視鏡用照明具10Eは、上述の第5の実施の形態における内視鏡用照明具10Dの導光体11の先端面11bに設けられていた第1の鏡面部19aに加え、さらに、導光体11の外周面15に第2の鏡面部19bが設けられている点で異なる。なお、上述の第1及び第2の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、上述の第1〜第6の実施の形態における内視鏡用照明具とは異なる第7の実施の形態について、図10の斜視図及び図11の断面図を参照しながら説明する。この第7の実施の形態における内視鏡用照明具10Fは、上述の第1及び第2の実施の形態において、円筒状若しくはすり鉢状に穿設された撮像用開口部13,13Aが、異なるように構成された例である。なお、上述の第1及び第2の実施の形態と同一に構成される箇所については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上述の実施の形態における発光部は、LEDで構成されるものであったが、これに限定されることなく、適宜のランプやライトガイド等の光源体によって構成されるものであってもよい。
また、上述の実施の形態における光散乱部にあっては、細かい凹凸となる砂目状の面によって構成されるものとなっていたが、荒らされて構成されるものであれば、何ら問題のないものとされる。つまり、導光体の内部の光が、この導光体から外部に散乱するように構成されていれば、この「荒らされている」に含まれるものであり、この細かい凹凸となる砂目状の面であることに限定されるものではない。また、この「荒らされている」ように構成されるにあたっては、物理的な加工に限定されず、化学的な加工によって構成されるものであってもよい。
また、上述の実施の形態における内視鏡にあっては、ボアスコープとして構成されたものを、本発明における内視鏡として説明した。しかしながら、このボアスコープは、本発明における内視鏡の一例に過ぎず、また、列挙されたボアスコープの構成も一例に過ぎず、上述の実施の形態における構成に限定されることなく、本発明における内視鏡を構成することができる。
2 ボアスコープ(内視鏡)
5 撮像部
11 導光体
11a 基端面(基端)
12 内視鏡挿入穴部
13 撮像用開口部
32 LED(発光部)
X 導光体の長手方向に延びる軸線
Claims (8)
- 光を導く長尺の導光体と、
前記導光体の基端から前記導光体の軸線に沿って前記導光体に穿設された内視鏡挿入穴部と、
前記内視鏡挿入穴部に挿入された前記内視鏡の撮像部が外部に露出されるように、少なくとも前記導光体の一側部側が前記内視鏡挿入穴と連通して開口するように前記導光体に設けられた撮像用開口部と、
前記導光体の前記基端から前記導光体に光を入射させる発光部とを備え、
前記撮像用開口部が、外部に向かうにしたがって拡大するように形成されており、
前記導光体の先端には、前記導光体の前記先端から出射しようとする光を前記導光体の内部に向かって反射させる反射部が設けられていることを特徴とする内視鏡用照明具。 - 前記撮像用開口部の近傍の外周面が、前記導光体の他の外周面よりも荒らされていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用照明具。
- 前記撮像用開口部の内面部が、前記導光体の他の外周面よりも荒らされていることを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡用照明具。
- 前記導光体の前記一側部側とは反対側の他側部側には、前記導光体の軸線に沿って前記内視鏡の先端よりも延びてなる延出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用照明具。
- 前記延出部のうち、前記内視鏡が配置される側の面が、前記導光体の他の外周面よりも荒らされていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡用照明具。
- 前記導光体の外周面には、前記導光体の前記外周面から出射しようとする光を前記導光体の前記内部に向かって反射させる反射部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のうち何れか一項に記載の内視鏡用照明具。
- 前記導光体の前記内視鏡挿入穴部は、前記導光体の前記撮像用開口部が設けられる側とは反対側に偏心していることを特徴とする請求項1から請求項6のうち何れか一項に記載の内視鏡用照明具。
- 内視鏡と、前記内視鏡の挿入部が内挿される請求項1から請求項7のうち何れか一項に記載の内視鏡用照明具とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。
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