JP4921382B2 - プロピレンの重合法法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プロピレンの気相重合のためのプロセス及び装置に関し、特に異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類の調製のための気相重合プロセスに関する。得られたプロピレンコポリマー類は、剛性及び耐衝撃性の良好なバランスを有する品目を製造するために特に適切である。
結晶質プロピレンポリマー類が、剛性、溶融状態での加工性、耐熱性及び周囲薬剤及び溶剤に対する耐性の点で良好な特性を有することは知られている。これらの耐衝撃性(復元力)は非常に低く、エチレンとプロピレン及び1−ブテなどのαオレフィン類とのコポリマー類を結晶質マトリックスに添加することによって大幅に改良され得ることもまた知られている。
このような異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類は、結晶質プロピレン(コ)ポリマーとエラストマーエチレン−プロピレンコポリマーとを物理的にブレンド又は混合することによって調製され得る。もちろん、所望のポリマーブレンドを得るべくポリオレフィン中でのコポリマーゴムの分散を達成するために、集約的・エネルギー的混合作用が必要とされる。次いで、このようなブレンドの動的加硫によって、熱可塑性エラストマー(TPE)の形成が達成される。しかし、最終製品の均質性は乏しい。
ブレンドを動的加硫する必要性を同時に回避しながら、物理的混合に関連する欠点を回避するために、1以上の反応器内での連続重合による結晶質ポリプロピレン及び非晶質エチレン−プロピレンコポリマーの反応器又は化学的ブレンドを製造する努力が払われている。直列の2個の反応器には、最終的には各反応器内に異なる触媒を有する異なる製造方法が適している。チーグラーナッタ(Ziegler/Natta)触媒系の存在下での一連となった2個の重合反応器を用い、プロセス条件を誂えることによって、広範囲の異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類を製造し、並びに異なる濃度の結晶質成分及び非晶質成分を製造することが可能になる。事実、各反応器は、触媒、圧力、温度、コモノマーの量及び分子量調節剤の量などの点で異なる重合条件で作動することができる。
欧州特許EP 373 660は、低温での高い耐衝撃性及び良好な透明性を有するポリプロピレン組成物を製造するプロセスを開示する。このプロセスは、2個の重合反応器の列内で行われる。第1の反応器内で、プロピレンは少量のエチレン又は他のα−オレフィンと共重合して、結晶質コポリマーを得る。このステージでの重合は、所望のコモノマーの適切で一定の超過圧力を維持する液体プロピレン懸濁物内で行われる。第2の反応器内で、エチレンはプロピレン及び/又は高級αオレフィン類と共重合して、エラストマー成分を得る。このステージは、ガス状混合物の組成を一定に維持しながら気相反応器内で行われる。
欧州特許EP 416 379は、一連の少なくとも2の重合ステージで行われる熱可塑性ポリオレフィン組成物を製造するプロセスを開示する。得られたポリマー組成物は、a)60〜85部よりも多い結晶質ポリマーフラクション;b)20〜60%の結晶度を有する1〜15部未満の半結晶質、低密度、本質的に直鎖のコポリマーフラクション;及びc)30〜80wt%のエチレンを含む10〜39部未満の非晶質コポリマーフラクションを含む。好ましい調製方法は、液体プロピレンの存在下での成分a)の重合、及び気相中での成分b)とc)の重合を含むマルチステージプロセスである。液相第1反応器から得られた成分a)は、フラッシュ配管に移され、任意の未反応モノマー類は本質的に大気圧にて脱ガスされ、次いで、関連するモノマー類の気相重合用の第2反応器に供給され、成分b)及びc)を形成する。得られる生成物は、次いで、最終製品中での成分b)及びc)の量を増加させるために、関連するモノマー類の追加の気相重合用の別の反応器に移される。
欧州特許EP 640 649は、曲げ弾性率及び衝撃強度のバランスのとれたポリオレフィン組成物を製造するプロセスを開示する。この組成物は、
5%よりも低い周囲温度でのキシレン溶解性を有するプロピレンホモポリマー又はコポリマー30〜60%;
60〜99%の範囲にある周囲温度でのキシレン溶解性を有するプロピレンとエチレンとのコポリマー類からなるフラクション14〜30%;
10〜50%の範囲にある周囲温度でのキシレン溶解性を有する10%〜30%の量のC3-C8α−オレフィンとエチレンとのコポリマー10〜25%;
平均粒径0.1〜5.0μmを有する粒子形態での無機充填剤5〜45%を含む。これらの組成物は、重合時に成分a)、b)及びc)の混合物を製造し、次いで成分d)をブレンドによって添加する、特定のチーグラーナッタ(Ziegler-Natta)触媒の使用に基づく連続重合プロセスによって調製される。重合は、先行するステージからのポリマー及び触媒の存在下で各気相反応器内で行われる上述の成分の各々について1のステージである少なくとも3の連続したステージでの気相中で行われる。
しかし、上記欧州特許EP 373 660、EP 416379、EP 640649に記載されているマルチステージ重合プロセスは、均質性に欠ける非晶質フラクションを有する最終的な異相性(heterophasic)コポリマー類を誘導する。事実、カスケードプロセスの各反応器内で、分子量、化学的組成及び結晶度の点で異なるポリマーが発生するので、最終ポリマーは、滞留時間分布により引き起こされる固有の不均質さを示す。各重合工程から出てくるポリマー粒子の滞留時間における固有の相違は、特に異なるエチレン含有量を有する2種の個別のゴム状相を調製することが目的である場合に、最終製品における構造的不均質性をもたらす。一連の重合工程における滞留時間によって、得られるポリマー粒子は、より多くのゴム状相からなるより大きいか又はより小さいフラクション及びより少ないゴム状相からなるより大きいか又はより小さいフラクションを示す(逆もまたしかり)。
2種のゴム状フラクションの均質性の欠如及び貧弱な相互分散度は、重合プラントの最終区域下流で重要な問題及び欠点を引き起こし得る。事実、ポリマーの蒸気処理及び乾燥処理の後、粉末を貯蔵タンクに空気圧によって送り、ここにポリマー粒子を押出に供するまで貯蔵する。
2種のゴム状フラクションが結晶質マトリックス中に相互に十分に分散しない場合には、ポリマーの均質性の程度が低いので、粒子表面上によりゴム状であるフラクションが過剰量で存在することはポリマー粒子の厚さを有意に増加させる。したがって、ポリマーの空気圧による搬送中、特にポリマー粉末のタンク内での貯蔵時間中に、隣接粒子間での凝集現象が容易に生じ得る。ポリマーは、貯蔵タンクの壁面に接着するか又はポリマー塊の形成という問題を生じさせ得る。これらの欠点は、最終区域を押出工程に接続させるラインに沿ってポリマー粒子を確実に取り扱うために回避しなければならない。
典型的には慣用の重合プロセスにより与えられる均質性の欠如を解消する改良は、本出願人の欧州特許EP-B-1012195に記載されている気相重合プロセスにより代表される。このプロセスは、成長するポリマー粒子が高速流動化条件下で第1重合域(ライザー)を流通し、ライザーを出て、第2重合域(ダウンカマー)に入り、第2重合域(ダウンカマー)を通って、重力作用下で高密度化された形態で流れ、ダウンカマーを出て、ライザーに再導入され、こうして2つの重合域間でのポリマーの循環を確立する相互連結された重合域を有する気相反応器内で行われる。ライザー内に存在する組成とは異なる組成の流体がダウンカマーの上部に導入され、ライザーからの気体混合物に対するバリアとして作用する。2つの重合域内での重合条件及びモノマー濃度を正確に調節することによって、多様な二峰性ホモポリマー及びランダムコポリマー類を製造することができる。成長するポリマー粒子を異なる組成の反応域を通して連続的に再循環させることは、一連の連続的に結合された重合反応器から得られる生成物と比較すると、最終的なポリマーにおける均質性レベルを増加させる。
しかし、欧州特許EP-B-1012195の開示は、剛性及び耐衝撃性の十分な特性を有する異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類を如何に得るかについて教示しない。事実、そのような特徴を有する異相性(heterophasic)コポリマー類を欧州特許EP-B-1012195の開示に従って得ることはできない。なぜなら、ゴム成分を製造するためにライザーに供給される多量のエチレンが必然的にダウンカマー入り、ダウンカマー内で調製されるポリマー成分の結晶化度を有意に低下させ、したがって、ダウンカマー内で高い結晶化度を有するポリマーフラクションを調製することができないからである。
上述の点から、欧州特許EP-B-1012195に記載されている重合プロセスを、慣用の気相重合プロセスにより得られるコポリマー類の貧弱な均質性という欠点を解消する異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類の調製に適合させる必要性がある。
重合触媒及び分子量調節剤としての水素の存在下でプロピレンを重合することによる異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類の調製プロセスを知見した。本プロセスは、以下の工程を含む:
a)プロピレンを気相又は液相中で、場合によっては1種以上のα−オレフィンコモノマー類と一緒に重合して、結晶質ポリマーフラクションを得る工程;
b)相互連結された重合域を有する気相反応器内で、エチレンをプロピレン及び/又は1−ブテンと、場合によっては1種以上のα−オレフィンコモノマー類C5-C12と一緒に重合する工程、ここで、成長するポリマー粒子は、高速流動化又は移動条件下で第1重合域(ライザー)を通って上方向に流れ、ライザーを出て、第2重合域(ダウンカマー)に入り、第2重合域(ダウンカマー)を通って重力作用下で下方向に流れ、ダウンカマーを出て、ライザー内に再導入され、こうして2つの重合域間でのポリマーの循環を確立する。
本発明のプロセスは、工程a)からプロピレンの高結晶化度ホモポリマー又はランダムコポリマーを得ることができ、一方、工程b)において、非晶質コポリマーが形成される。特に、一連の重合反応器から排出される最終的なポリマーは、工程b)で製造され、親密に混合され、重合工程a)で形成された高結晶質ポリマーフラクションに分散されたエラストマーポリマーの2種の異なるフラクションを含むことができる。
本発明により得られる異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類は、剛性及び耐衝撃性のバランスがよい品目の製造に特に適切である。これらの機械的特性は、内装品及びバンパーを製造するために自動車産業において特に注目に値する。
本発明によれば、上記物理的機械的特性は、2つの連続的に相互連結された重合反応器内でプロピレンの(共)重合を行うことにより得ることができる。これらの反応器は、欧州特許EP-B-1012195に記載されているようなタイプの気相反応器であってもよく、ポリマー粒子は異なる流動化条件下及び反応物組成で流れる2つの相互連結された重合域により特徴づけられる。
第1重合域(ライザー)において、ポリマー粒子の移動速度よりも早い速度で1種以上のα−オレフィン類を含む気体混合物を供給することによって、高速流動化条件は確立される。気体混合物の速度は、一般に0.5〜15m/sの間であり、好ましくは0.8〜5m/sの間である。用語「移動速度」及び「迅速流動化条件」とは、当該分野で周知であり、その定義については、例えば"D. Geldart, Gas Fluidisation Technology, page 155 et seq., J. Wiley & Sons Ltd., 1986"参照。
第2重合域(ダウンカマー)において、ポリマー粒子は重力作用下で高密度化された形態で流れ、固体の密度の高い値に達し(反応器の容積あたりポリマーの量)、ポリマーの嵩密度に近づく。換言すれば、ポリマーは、ダウンカマーを垂直に下方向に向かって栓流状態で(充填流れモード)流れるので、わずかに少量の気体がポリマー粒子間に随伴されるだけである。
本発明の第1の好ましい実施形態によれば、上記一連の相互連結された重合域を有する2つの気相反応器は工程a)及びb)の両者を実施するために用いられる。
本発明の第2の実施形態によれば、重合工程a)は液相反応器、好ましくはループ反応器内で行われてもよい。
別の実施形態によれば、気相流動床反応器を本発明の工程a)を実施するために利用することができる。
好ましくは、コモノマーは第1反応器に供給されないので、より高度に結晶質のプロピレンホモポリマーが工程a)から得られる。しかし、得られるポリマーフラクションが7wt%未満、好ましくは4wt%未満の大気温度でのキシレン溶解性を有するという条件で、限定量のコモノマー類を工程a)に供給してもよい。さもなければ、ポリマーフラクションの結晶化度は十分ではない。
一般に、工程a)で得られる結晶質ポリマーフラクションは、プロセス全体、すなわち第1及び第2の連続的に結合された反応器内で製造される異相性(heterophasic)コポリマーの30〜90wt%、好ましくは60〜90wt%を形成する。
[重合工程a第1実施形態]
本発明の第1の実施形態によれば、上記相互連結された重合域を有する気相反応器が工程a)を実施するために用いられる。
プロピレン、水素及び不活性気体を含むガス状混合物が、高度に活性のチーグラーナッタ(Ziegler-Natta)又はメタロセンタイプの触媒の存在下で反応器に供給される。
工程a)の気相反応器内での運転温度は、50℃と120℃との間、好ましくは70℃と95℃との間であり、運転圧力は0.5MPaと10MPaとの間、好ましくは1.5MPaと5.0MPaとの間である。
工程a)の気相反応器は、ライザー及びダウンカマー内で、プロピレン及び水素を同様の濃度に維持するように運転してもよい。この場合には、単一モード結晶質ポリマーフラクションが、ライザー及びダウンカマーへの下記運転条件で実施される重合工程a)にて製造される。水素/プロピレンモル比は、0.0005〜1.0の間、好ましくは0.01〜0.2の間であり、プロピレンモノマーは、反応器内に存在する気体の総容量を基準として20%〜100vol%、好ましくは50〜80vol%を構成する。供給混合物の残りの部分は、不活性気体及び存在する場合には1種以上のα−オレフィンコモノマー類から構成される。重合反応により発生した熱を消散させるために有用な不活性気体は、窒素又は好ましくは飽和軽質炭化水素類から簡便に選択され、最も好ましい不活性気体はプロパンである。
結晶質ポリプロピレンフラクションの分子量分布を幅広にするために、工程a)の気相反応器は、ライザー及びダウンカマー内でのプロピレン及び水素濃度の異なる条件を確立するように簡便に運転してもよい。この特定の場合には、二峰性分子量分布を有する結晶質ポリマーフラクションが重合工程a)で製造される。このために、工程a)において、ポリマー粒子を随伴しライザーから出てくる気体混合物が、2つの異なる気体組成域を得るために、部分的に又は全体的にダウンカマーに入ることを防止してもよい。これは、ダウンカマーの適切なポイントに位置するライン、好ましくはダウンカマーの上部に位置するラインを通して、気体及び/又は液体混合物をダウンカマー内に供給することによって達成され得る。この気体及び/又は液体混合物は、ライザー内に存在する気体混合物とは異なる適切な組成を有するべきである。この気体及び/又は液体混合物のフローは、ポリマー粒子のフローに対向する気体の上方向フローが、特に頂部に発生して、ライザーから入ってくる気体混合物に対するバリアとして作用するように調節されてもよい。
有利なことに、ライザー内で製造されたポリプロピレンよりも高い平均分子量を有するプロピレンポリマーをダウンカマー内で製造するために、比較的低含有量の水素を有する混合物をダウンカマーの上部に供給してもよい。この場合、工程a)は、下記運転条件に従って、二峰性分子量分布を有する結晶質ポリプロピレンを製造する。運転条件:ダウンカマー内での水素/プロピレンモル比は0〜0.2の間であり、プロピレン濃度は、ダウンカマー内に存在する気体の総容量を基準にして20〜100vol%、好ましくは50〜80vol%である。
ライザー内において、水素/プロピレンモル比は0.0005〜1.0の間であってよく、プロピレン濃度は、ライザー内に存在する気体の総容量を基準として20〜99vol%の間であってよい。残りの気体は、プロパン又は同様の不活性気体、場合によっては1種以上のα−オレフィンコモノマー類C4-C12を含む。
[重合工程a第2実施形態]
第2実施形態によれば、液相ループ反応器が重合工程a)に用いられる。
チーグラーナッタ(Ziegler-Natta)又はメタロセンタイプの高度に活性な触媒の存在下で、プロピレン、水素及び場合によっては不活性炭化水素を含む液体混合物をループ反応器に供給する。好ましくは、コモノマーが反応器に供給されないので、高度に結晶質のプロピレンホモポリマーが工程a)から得られる。しかし、限定量の液体コモノマー類を工程a)に供給してもよい。一般に、工程a)に供給されるコモノマー類の総量は5wt%未満とすべきである。
好ましくは、重合は低濃度の不活性炭化水素で行われるので、液体プロピレンは実質的に反応媒体(バルク重合)である。ループ反応器内の運転温度は50℃〜90℃の間、好ましくは65℃〜80℃の間で選択され、運転圧力は2.0MPa〜10MPaの間、好ましくは2.5MPaから5.0MPaの間である。
ループ反応器に供給されるH2の総量は、プロピレンの総供給量を基準として50000ppmw(質量)未満であり、好ましくは100〜15000ppmw(質量)である。
ループ反応器内にて、プロピレン濃度は、反応器内に存在する液体の総量を基準として60〜100wt%、好ましくは75〜95wt%である。液体の残りの部分は、不活性炭化水素及び存在する場合には1種以上のα−オレフィンコモノマー類を含む。好ましいコモノマーはエチレンである。
ポリプロピレンスラリーは、ループ反応器から排出されて、重合工程b)に供給される。
[重合工程b]
本発明のプロセスの特異な特徴によれば、相互連結された重合域(図1及び2に詳細が記載されている)を有する気相反応器が重合工程b)を実施するために用いられる。したがって、重合工程a)から排出されるプロピレンポリマー及び随伴気体は、この気相重合反応器に移される。
好ましくは、ポリマー粉末は固体/気体分離工程を通過するので、工程a)から出てくるガス状混合物が工程b)の気相反応器に入ることは防止される。ガス状混合物は、分離されて第1重合反応器に戻されてもよく、一方、ポリマー粒子は工程b)の反応器に供給される。
第2反応器へのポリマーの適切な供給ポイントは、ダウンカマーとライザーとの間の底部連結部であり、ここで固体濃度は特に低いので、フロー条件は工程a)から入ってくるポリマー粒子の導入による悪影響を受けない。
工程b)内での運転温度は50℃〜120℃の範囲であり、圧力は0.5MPa〜10MPaの範囲にある。この気相反応器は、エチレンをプロピレン及び/又は1−ブテンと共重合することによって非晶質ポリマーフラクションを調製することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、工程b)の気相反応器は、ライザー及びダウンカマー内でのモノマー及び水素を同様の濃度に維持するように運転してもよい。この場合、エラストマーポリマーフラクションだけが重合工程b)で製造され、このフラクションは部分的にキシレン溶解性であり、周囲温度で15〜98wt%、好ましくは40〜90wt%の範囲のキシレン溶解性を有する。工程b)内での水素/エチレンモル比は0〜0.5の間であり、エチレン濃度は、10%〜90vol%であるプロピレン及び/又は1−ブテンの総濃度を基準として3.0〜80vol%、好ましくは5.0〜50vol%である。
1種以上のα−オレフィンコモノマー類C5-C12もまた、場合によってはプロパン又は他の不活性気体と一緒に工程b)に供給してもよい。コモノマー類は、1-ペンテン、1- ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン及び1-オクテンから選択してもよく、好ましくは1-ヘキセンである。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、工程b)の気相反応器は、ライザー及びダウンカマー内でモノマー及び水素濃度の異なる条件を確立するように簡便に運転してもよい。この特定の場合には、2の個々のエラストマーポリマーフラクションが重合工程b)において製造される。このために、工程b)において、2の異なる気体組成域を得るように、ポリマー粒子を随伴しライザーから出てくる気体混合物が部分的に又は全体的にダウンカマーに入ることを防止することができる。これは、ダウンカマーの適切なポイント、好ましくはダウンカマーの上部に位置するラインを通して、気体及び/又は液体混合物をダウンカマーに供給することによって達成することができる。この気体及び/又は液体混合物は、ライザー内に存在する気体混合物とは異なる適切な組成を有するべきである。
特に、ライザー内でエチレンが豊富なエラストマーポリマーフラクションを製造するために、ライザーから入ってくる気体混合物よりも低いエチレン含有量を有するバリア混合物を供給することは有利である。好ましくは、バリア混合物は、ほとんどが液体プロピレン又は1−ブテンであり、少量の溶解したエチレンを含む。したがって、2種の異なるゴム成分が工程b)の気相反応器内で製造され、ライザー内のモノマー濃度はダウンカマー内の濃度とは異なる。
ダウンカマー内において、下記運転条件を確立することができる。
−H2/C2H4モル比は0〜0.4の間である;
−C2H4/C2E4+C3H6モル比は0.01〜0.6の間、好ましくは0.1〜0.5の間である;
−プロピレン及び/又は1−ブテンの総濃度は、ダウンカマー内に存在する気体の総容量を基準として5.0〜90vol%である。
残りの気体は、プロパン又は同様の不活性気体、場合によっては1種以上のα−オレフィンコモノマー類C5-C12を含む。エチレン/プロピレンゴム成分が工程b)のダウンカマーで製造され、この成分は10〜60wt%、好ましくは20〜45wt%のエチレンを含む。
ライザー内において、下記運転条件を確立することができる。
−H2/C2H4モル比は0.005〜1.0の間である;
−C2H4/C2E4+C3H6モル比は0.1〜1、好ましくは0.2〜0.6の間である;
−プロピレン及び/又は1−ブテンの総濃度は、ライザー内に存在する気体の総容量を基準として10vol%〜95vol%である。
残りの気体は、プロパン又は同様の不活性気体、及び場合によっては1種以上のα−オレフィンコモノマー類C5-C12を含む。エチレン/プロピレンゴム成分が工程b)のライザー内で製造され、この成分は30〜80wt%、好ましくは40〜70wt%のエチレンを含む。
第2反応器のダウンカマーの底部に位置づけられているラインを通して排出される最終的な異相性(heterophasic)コポリマーは、工程a)及び工程b)の反応器内での連続重合から誘導されるポリマーである。異なるエチレン濃度が工程b)の重合域内で確立される場合には、本発明のプロセスは、より非晶質のエラストマー成分をあまり非晶質でないエラストマー成分と結合させ、同時に、第1重合工程a)で製造された結晶質マトリックス内へ、この2種のエラストマー成分の効果的な分散を提供する。
本発明の重合プロセスから出てくるポリマー粉末は、下記実施例に示すように高い値の流動性を示す。これは、得られたコポリマー類の重要な特性であり、ポリマーの空気圧による搬送中、特にサイロ内でのポリマー粉末の貯蔵中に、隣接する粒子間での凝集現象を最小化する。
本発明のプロセスにより得られる異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類は、剛性及び耐衝撃性の改良されたバランスを有する。実施例は、1115MPaよりも高い曲げ弾性率の値との組み合わせで、44 kJ/m2よりも高い23℃でのアイゾッド(Izod)衝撃値を示す。これらの物理的機械的特性ゆえに、本発明の異相性(heterophasic)コポリマー類は、自動車の内装品やバンパーなどの自動車産業において有用な部品、成分及び材料を製造するために成功裡に使用することができる。本発明の異相性(heterophasic)コポリマー類は、医薬品、家具、電気製品産業、建築/建設及び娯楽/スポーツ産業を含む産業消費者市場用の品目の製造にも用いることができる。
添付図面を参照しながら本発明のプロセスを詳細に説明する。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す。ここで、重合工程a)及びb)を実施するための反応器は、相互連結された重合域を有する気相反応器である。
第1反応器(工程a)は、ライザー1及びダウンカマー2を具備する。ライザー1及びダウンカマー2内で、ポリマー粒子は、高速流動化条件下で矢印14の方向に沿って上方向に、重力作用下で矢印15の方向に沿って下方向にそれぞれ流れる。ライザー1及びダウンカマー2は、区域3及び5によって適切に相互連結されている。第1反応器内で、プロピレンは水素の存在下で重合され、結晶質ポリマーフラクションを製造する。このために、プロピレン、水素及び不活性希釈剤としてのプロパンを含むガス状混合物は、当業者の知識に従って再循環システムの任意のポイントに適切に配置されている1種以上のライン13を介して、第1反応器に供給される。重合は、チーグラーナッタ(Ziegler-Natta)又はメタロセンタイプの高活性触媒系の存在下で行われる。種々の触媒成分がライン12を介してライザー1の下方部分にてライザー1に供給される。ライザー1を通過した後、ポリマー粒子及びガス状混合物はライザー1を出て、固体/気体分離域4に搬送される。固体/気体分離は、たとえば軸上タイプ、螺旋タイプ、ヘリカルタイプ又は接線タイプの遠心分離器(サイクロン)などの慣用の分離手段を用いて効果的に行うことができる。
分離域4から、ポリマーはダウンカマー2に入る。分離域4を出たガス状混合物は、圧縮手段7及び冷却手段8を具備する再循環ライン6によって、ライザー1に再循環される。
圧縮手段7及び冷却手段8の後、再循環気体は2種の別個の流に分割され、第1の流は、ダウンカマー2からのポリマー粒子をライザー1に移しやすいライン9を介して連結区域5に移される。再循環気体の第2の流は、ライザー1の底部にあるライン10を介して供給され、ライザー1内に高速流動化条件を確立する。
二峰性分子量分布を有する結晶質ポリマーフラクションが重合工程a)にて調製されるべきことが望まれる場合には、ライン6の再循環気体の一部は、ライン16を介して凝縮器17に送られ、ここでガス状流は、プロピレン及びプロパンなどの不活性気体の部分凝縮を伴う温度まで冷却される。分離容器18は、凝縮器17の下流に位置づけられている。容器18の頂部で集められる水素が豊富なガス状混合物は、ライン20を介して再循環ライン6に再循環する。他方、凝縮された液体は、ダウンカマー2にライン21を介して供給される。このような液体は、ポンプ19によってダウンカマー2に供給されてもよい。予め指定された量でダウンカマー2内に存在しなければならないメイクアップ成分は、液体として、ライン21にライン22を介して直接供給されてもよい。
液体バリアを供給するための ライン21は、ダウンカマー2の上部に位置づけられており、前述のように2種の異なる気体組成域を得るように、ライザー1から出てくる気体混合物がダウンカマー2に入ることを部分的に又は全体的に防止することができる。
第1の重合反応器から出てくるガス状混合物が工程b)の反応器に入ることを避けるために、工程a)から得られるポリマーはダウンカマー2の下部から排出され、ライン11を介して固体/気体分離器23に供給される。このガス状混合物は、ライン24を介して再循環ライン6に戻され、一方、分離されたプロピレンポリマーは第2の反応器に供給される。
第2の気相反応器は、ライザー1'及びダウンカマー2'を具備する。ライザー1'及びダウンカマー2'内で、ポリマー粒子は、高速流動化条件下で矢印14'の方向に沿って上方向に、重力作用下で矢印15'の方向に沿って下方向に、それぞれ流れる。2つの重合域1'及び2'は、区域3'及び5'によって適切に相互連結されている。気体/固体分離器23を出るプロピレンポリマーは、ライン25を介して第2の気相反応器の連結区域5'に供給される。この第2の気相反応器内で、プロパン及び水素の存在下で 、エチレンはプロピレン及び/又は1-ブテンと共重合して、エラストマーポリマーフラクションを製造する。エチレン、プロピレン及び/又は1-ブテン、水素及びプロパンを含むガス状混合物は、当業者の知識に従って再循環ライン6'の任意のポイントに適切に位置づけられている1種以上のライン13'を通して第2の相反応器に供給される。
第1反応器と同様に、成長するポリマー粒子及びガス状混合物は、ライザー1'を出て、固体/気体分離域4'に搬送される。分離域4'から、ポリマーはダウンカマー2'に入り、一方、ガス状混合物は分離器4'の頂部で集められ、ここからガス状混合物はライン6'を介して圧縮器7'に移される。圧縮器7'の下流で、再循環気体は2種の流に分けられる。第1の流は、ライン16'を介して凝縮器17'に送られ、ここでプロピレン及び/又は1-ブテンがプロパンと一緒に部分的に凝縮される温度で冷却される。再循環気体を含む第2の流は、冷却手段8'によって冷却され、気体状態で連結域5'にライン9'を介して供給され、ライザー1'の底部にもライン10'を介して供給される。分離容器18'は、凝縮器17'の下流に置かれる。容器18'の頂部で集められる水素及びエチレンが豊富なガス状混合物は、ライン20'を介して再循環ライン6'に再循環される。それどころか、凝縮した液体は、ダウンカマー2'にライン21'を介して供給される。この液体は、ポンプ19'によってダウンカマー2'に供給されてもよい。
予め指示された量でダウンカマー2'内に存在すべきメイクアップ成分(エチレン、プロピレン及び/又は1-ブテン、場合によってはC5-C12コモノマー類)は、液体として直接、ライン21'にライン22'を介して供給されてもよい。液体バリアを供給するためのライン21'は、ダウンカマー2'の上部に位置づけられている。
重合工程a)及びb)から得られる最終的なエチレン/プロピレンコポリマーは、ライン11'を介して排出される。
図2は、重合工程a)が液体ループ反応器で行われる本発明の第2の実施形態を示す。
液体プロピレンは予備重合された触媒成分と一緒に、液体ループ反応器30にライン31を介して供給される。得られるポリプロピレンスラリーは、ループ反応器30から連続的に排出され、16〜20MPaの範囲の圧力で運転するフラッシュドラム34へのポリマーの搬送中にモノマー気化を確実に行うために、ライン32を介して蒸気ジャケット配管33に移される。
ライン35を介して凝縮器36に供給される前に未反応モノマーのガス状流は、フラッシュドラム34の頂部で集められる。ここで、未反応モノマーは、ループ反応器30に再循環される前に凝縮する。メイクアップ液体モノマーは、ライン38を介して供給タンク37に導入され、ここから液体モノマーは抜き出され、ポンプ39によってライン40を介してループ反応器30に搬送される。
フラッシュドラム34の底部で集められた結晶質ポリプロピレンフラクションは、ライン41を介して、図1に比較的詳細に既に記載したものと同じ配置及び要素を有する工程b)の気相反応器に搬送される。
本発明の重合プロセスは、チーグラーナッタ(Ziegler-Natta)又はメタロセンタイプの高活性触媒系の存在下で行われてもよい。
チーグラーナッタ(Ziegler/Natta)触媒系は、元素周期表(新表記法)4〜10族の遷移金属化合物と元素周期表の1、2又は13族の有機金属化合物との反応により得られる触媒を含む。
特に、遷移金属化合物は、Ti、V、Zr、Cr及びHfの化合物から選択され得る。好ましい化合物は、式Ti(OR)nXy-n(式中、nは0とyの間であり;yはチタンの原子価であり;Xはハロゲンであり、Rは1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基又はCOR基である)の化合物である。中でも、特に好ましいのは、少なくとも1個のTi-ハロゲン結合を有するチタン化合物、たとえばチタンテトラハライド類又はハロゲンアルコラート類などである。好ましい特定のチタン化合物は、TiCl3、TiCl4、Ti(OBu)4、Ti(OBu)Cl3、Ti(OBu)2Cl2、Ti(OBu)3Clである。好ましい有機金属化合物は有機-Al化合物であり、特にAl-アルキル化合物である。アルキル-Al化合物は、好ましくは、たとえばトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム化合物の中から選択される。アルキルアルミニウムハライド類、アルキルアルミニウムヒドリド類又はアルキルアルミニウムセスキクロリド類、AlEt2Cl及びAl2Et3Cl3など、場合によってはトリアルキルアルミニウム化合物との混合物中のものなどを使用することもできる。
特に適切な高收率ZN(チーグラーナッタ)触媒は、活性形態でチタン化合物がマグネシウムハライド上に担持されているものであり、好ましくは活性形態でのMgCl2である。内部電子供与体化合物は、エステル類、エーテル類、アミン類ケトン類の中から選択してもよい。特に、1,3-ジエーテル類、フタレート類、ベンゾエート類及びコハク酸エステル類に含まれる化合物を用いることが好ましい。
重合工程a)から高度にアイソタクチック性の結晶質ポリプロピレンを得るために、固体触媒成分中に存在する電子供与体に加えて、アルミニウムアルキル助触媒成分又は重合反応器に添加された外部電子供与体(ED)を用いることが望ましい。これらの外部電子供与体は、アルコール類、グリコール類、エステル類、ケトン類、アミン類、アミド類、ニトリル類、アルコキシシラン類及びエーテル類の中から選択することができる。電子供与体化合物(ED)は、単独又は相互の混合物として用いることができる。好ましくは、ED化合物は、脂肪族エーテル類、エステル類及びアルコキシシラン類の中から選択される。好ましいエーテル類は、C2-C20脂肪族エーテル類であり、特に環式エーテル類、好ましくは3〜5個の炭素原子を有する環式エーテル類、たとえばテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等である。
好ましいエステル類は、C1-C20脂肪族カルボン酸のアルキルエステル類であり、特に脂肪族モノカルボン酸のC1-C8アルキルエステル類、たとえば酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル等である。
好ましいアルコキシシラン類は、式Ra 1Rb 2Si(OR3c(式中、a及びbは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であり、合計(a+b+c)は4である;R1、R2及びR3は1〜18個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である。)のアルコキシシラン類である。特に好ましいのはケイ素化合物であり、aは1であり、bは1であり、cは2であり、R1及びR2の少なくとも1は3〜10個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基から選択され、R3はC1-C10アルキル基であり、特にメチル基である。このような好ましいケイ素化合物の例は、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチル-t-ブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランである。さらに、aが0であり、cが3であり、R2が分枝アルキル基又はシクロアルキル基であり、R3がメチルであるケイ素化合物もまた好ましい。このような好ましいケイ素化合物の例は、シクロヘキシルトリメトキシシラン、t-ブチルトリメトキシシラン及びt-ヘキシルトリメトキシシランである。
上述の触媒は、高い重合活性に加えて、本発明の気相重合プロセスでの使用に特に適切にする良好な形態学的特性をも示す。
さらに、メタロセン系触媒系も本発明のプロセスに用いることができ、このメタロセン系触媒系は、
少なくとも1のπ結合を含む少なくとも1の遷移金属化合物;
少なくとも1のアルモキサン又はアルキルメタロセンカチオンを形成し得る化合物;及び
場合によっては有機アルミニウム化合物を含む。
少なくとも1のπ結合を含む金属化合物の好ましい分類は、下記式(I)のメタロセン化合物である:
Cp(L)qAMXp (I)
式中、Mは元素周期表の4族、5族又はランタニド族もしくはアクチニド族の遷移金属であり;好ましくはMはジルコニウム、チタン又はハフニウムであり;
置換基Xは互いに同一又は異なり、水素、ハロゲン、R6、OR6、OCOR6、SR6、NR6 2及びPR6 2(式中、R6は1〜40個の炭素原子を含む炭化水素基である)からなる群より選択されるモノアニオン性σリガンドであり;好ましくは、置換基Xは-Cl、-Br、-Me、-Et、-n-Bu、-sec-Bu、-Ph、-Bz、-CH2SiMe3、-OEt、-OPr、-OBu、-OBz及び-NMe2からなる群より選択され;
pは金属Mの酸化状態から2を減じた値に等しい整数であり;
nは0又は1であり;nが0の場合、ブリッジLは存在せず;
Lは、CpとAとを橋かけする、1〜40個の炭素原子、場合によっては5個以下のケイ素原子を含む二価炭化水素部位であり、好ましくはLは二価基(ZR7 2nであり;ZはC、Siであり、R7基は互いに同一又は異なっていて水素又は1〜40個の炭素原子を含む炭化水素基であり;より好ましくはLはSi(CH32、SiPh2、SiPhMe、SiMe(SiMe3)、CH2、(CH22、(CH23又はC(CH32から選択され;
Cpは置換又は未置換のシクロペンタジエニル基、場合によっては1種以上の置換又は未置換の飽和、不飽和又は芳香族環に縮合しており;
Aは、Cpと同じ意味を有するか又はNR7、-O、S、R7が1〜40個の炭素原子を含む炭化水素基である部位である。
成分b)として用いられるアルモキサンは、タイプ:
Figure 0004921382
(式中、同一又は異なる置換基Uは上記で規定したものである)
の少なくとも1群を含む直鎖、分枝又は環式化合物と考えられる。
特に、式:
Figure 0004921382
(式中、n1は0又は1〜40の整数であり、同一又は異なるU置換基は水素原子、ハロゲン原子、又は場合によってはケイ素原子又はゲルマニウム原子を含むこともあるC1-C20アルキル基、C3-C20シクロアルキル基、C6-C20アリール基、C7-C20アルキルアリール基又はC7-C20アリールアルキル基であり、ただし少なくとも1のUはハロゲンとは異なり、jは0〜1の範囲にある整数ではない数である)のアルモキサンは、直鎖化合物の場合に用いることができ;又は式:
Figure 0004921382
(式中、n2は2〜40の整数であり、U置換基は上記で規定したとおりである)
のアルモキサンは、環式化合物の場合に使用することができる。
以下の実施例を参照しながら、本発明のプロセスを詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[特性化]
メルト・インデックスL(MIL):ASTM-D 1238(230℃/2.16 Kg)
密度:ASTM-D 792
溶解指数(X.S.):キシレン中25℃
キシレン溶解性フラクションの固有粘度:テトラヒドロナフタレン中135℃
曲げ弾性率(MEF):ASTM D-790
アイゾッド(IZOD)衝撃:ASTM D-4101
多分散度(PI):この特性は、実験中のポリマーの分子量分布に厳格に関連を有する。溶融状態にあるポリマーの耐クリープ性に反比例する。この耐クリープ性は、低い係数値すなわち500Paでの弾性率分離(modulus separation)とも呼ばれ、0.1rad/sから100rad/sまで増加する振動数で運転するRheometrics(USA)によって上市されている平行板レオメーターモデルRMS-800を用いて、200℃の温度で決定された。
弾性率分離値から、PIは、方程式 PI = 54.6×(弾性率分離)-1 76(式中、弾性率分離は比率[G'=500Paでの頻度]/[G"=500Paでの頻度](式中、G'は貯蔵弾性率であり、G"は低弾性率である)として定義される)によって得られる。
粉末流動性:円錐形出口を有する立て管内に4Kgのポリマー粉末を仕込む。粉末を80℃の温度で0.5kg/cm2にて6時間かけて圧縮する。この圧縮は、中間サイロの底部をシミュレートする。6時間後、円錐形出口の底部バルブを開き、立て管を空にするために要する時間を測定する。良好な流動性を有するポリマー粉末は、短い流れ時間を示すが、粘着性のあるポリマーは長い流れ時間を要する。
[一般的重合条件]
本発明のプロセスは、図1に示すように相互連結された重合域を有する2個の気相反応器列を具備するプラント内で、連続条件下で行った。
下記を有するチーグラーナッタ(Ziegler-Natta)触媒を重合触媒として用いる。
−ジエチル2,3-ジイソプロピル-サクシネートを内部供与体化合物として用いる国際出願公開パンフレットWO 00/63261、実施例10に記載されている手順で調製されるチタン固体触媒成分;
−助触媒としてトリエチルアルミニウム(TEAL);
−外部供与体としてジシクロペンチルジメトキシシラン。
約2g/hの固体触媒成分を前接触容器に供給し、TEAL/固体成分の質量比を5とし、TEAL/外部供与体の質量比を3.5とする。上記触媒成分を15℃の温度で10分間前処理する。
[実施例1]
工程a)
プロピレンと予備重合した後の触媒を、ライン12を介して図1の第1気相重合反応器に供給した。第1反応器において、不活性希釈剤としてのプロパンの存在下で、分子量調節剤としてH2を用いて、プロピレンを重合した。重合は、75℃の温度及び2.8MPaの圧力で行った。
工程a)の気相の組成は、第1反応器内の運転条件を示すTable 1にて特定する。第1反応器には、コモノマーを供給しなかった。メイクアッププロパン、プロピレン及び分子量調節剤としての水素を、ライン13を介して供給した。
第1反応器内で調製した結晶質ポリプロピレンの特性を分析した。Table 1から、ポリプロピレン樹脂は、約55のメルト・インデックス MIL及び3.2wt%のキシレン溶解性フラクションを有していたことがわかる。
第1反応器は、第1及び第2反応器の両者で製造されたポリマーの総量の約70wt%(スプリットwt %)を製造した。
第1反応器内で得られたポリマーは、ライン11を介して連続的に排出され、気体から気体/固体分離器に分離され、第2の気相の連結区域5'に再導入された。
工程b)
第2の気相反応器は、エチレンとプロピレンの共重合により非晶質ポリマーフラクションを調製することを目的としている。本実施例によれば、この気相反応器は、工程b)において1種の単独エラストマーポリマーフラクションを調製するようにライザー内及びダウンカマー内でのモノマー及び水素を同様の濃度に維持するように運転される。これらの条件を「単一モード運転」という。
第2の反応器は、約73℃の温度及び約1.9MPaの圧力での重合条件下で運転した。メイクアッププロパン、エチレン、プロピレン及び水素を、ライン13'を通して再循環システム内に供給した。
この反応器内でのエチレン及びプロピレン濃度は、水素/エチレンモル比とともにTable 2に示す。得られたエラストマーポリマーフラクションは、約90wt%のキシレン溶解性を有する。
上記連続重合から誘導される異相性(heterophasic)プロピレンコポリマーは、第2の反応器のダウンカマーからライン11'を介して連続的に排出される。
Table 3は、示されているように、このコポリマーが剛性及び耐衝撃性のバランスがよい特性を有することを示す。23℃でのアイゾッド(IZOD)衝撃値は、45.9kJ/m2であり、曲げ弾性率は865MPaである。さらに、満足できる流動性も測定される。
[実施例2]
本発明のプロセスを実施例1と同じ設定で同じ重合触媒で行った。
工程a)において、Table 1に示す運転条件に従ってポリプロピレンホモポリマーを得た。
工程b)において、実施例1で製造したコポリマーとは異なる組成を有するコポリマーを製造した。工程a)及び工程b)の運転条件の詳細は、Table 1及び2に示す。
工程b)で製造されたコポリマーは、67wt%のキシレン溶解性フラクションを有する。Table 3は、最終的な異相性(heterophasic)コポリマーの物理的機械的特性を示す。物質は、23℃でのアイゾッド(Izod)衝撃値4.5kJ/m2及び曲げ弾性率1128 MPaを示す。ポリマー粉末は、優れた流動性を示す。
[実施例3]
本発明のプロセスを実施例1と同じ設定で同じ重合触媒で行った。
工程a)
プロピレンホモポリマーをTable 1に示す運転条件に従って製造した。メルト・インデックス MILは65dg/分であり、約2.4wt%のポリマーがキシレン中に溶解可能であった。
工程b)
本実施例により、気相反応器は、工程b)において2種の別個のエラストマーポリマーフラクションを調製するように、ライザーとダウンカマー内でのモノマー及び水素濃度の異なる条件を確立するように運転する。ライン21'を介してダウンカマーの上部にバリア流体を供給することによって、2つの重合域内での運転条件を異ならせた。結果として、ライザーは、ダウンカマーよりも高濃度のエチレンを含んでいた。このライザー及びダウンカマーでのモノマー類及び水素の異なる濃度はTable 2に示す。ライザー内で製造されたゴム成分は、C2/(C2+C3)=0.457のエチレン/プロピレン比に由来し、一方、ダウンカマー内で製造されたゴム成分は、この比が0.166である気相に由来する。
ライン21'内の流体バリアの組成をTable 4に示す。ライン21'の部分的な液体バリアは、再循環流の一部が冷却され部分的に凝縮される17℃及び1.9MPaの作動条件での凝縮器17'内での凝縮工程から発生する。
異相性(heterophasic)コポリマーはライン11'を介して連続的に排出された。このポリマーの特性はTable 3に示す。
[実施例4]
本発明のプロセスを実施例1と同じ設定で同じ重合触媒で行った。
実施例3におけるように、結晶質ホモポリマーを工程a)において調製し、2種の別個のエラストマーポリマーフラクションを工程b)にて調製するように、流体バリアを工程b)のダウンカマーの上部に供給した。しかし、モノマー及びプロパン濃度は実施例3とは異なり、値はTable 1及び2に示す。
工程b)のライザー内で製造されたコポリマー成分はプロピレンに対するエチレンの比率:C2/(C2+C3)=0.395に由来し、一方、工程b)のダウンカマーにて製造されたゴム成分はこの比率が0.279である気相に由来する。
Table 3は、得られた異相性(heterophasic)コポリマーの物理的機械的特性を示す。物質は、23℃でのアイゾッド(IZOD)衝撃値32.8kJ/m2、曲げ弾性率947MPaを示す。
[比較例5]
相互連結された重合域を有するただ1個の気相重合反応器を具備する装置を利用した。この反応器は、図1に示す気相反応器と同じ構成を有する。
実施例1で用いたものと同じ触媒をこの反応器のライザーに供給した。反応器のライザー部分の温度は65℃に維持し、圧力は約2.3MPaに維持した。
ライザー内でエラストマーポリマーフラクションを調製し、同時にダウンカマー内で結晶質プロピレンフラクションを調製するために、この気相反応器は、ライザー及びダウンカマー内でのモノマー及び水素濃度の異なる条件を確立するように運転する。これは、バリア流体をダウンカマーの上部に供給することにより達成される。ライザー及びダウンカマーに適する各運転条件をTable 5に示す。流体バリアの組成はTable 4に示す。
最終的なポリマーの特性はTable 3に示す。得られた異相性(heterophasic)プロピレンコポリマーは、極端に低い剛性値を示す。これは、ダウンカマー内でのC2H4の存在ゆえに、高度に結晶質のフラクションをダウンカマー内で調製することができないからである。
さらに、得られたコポリマーは、粘着性のある物質であり、反応器及び下流機器の安定な運転に障害となる。Table 3は、ポリマーが試験条件の全てにおいて流動しなかったからポリマー粉末が流動性ではないことを示す。
Figure 0004921382
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Claims (7)

  1. 重合触媒及び分子量調節剤としての水素の存在下で、プロピレンを重合することによる異相性(heterophasic)プロピレンコポリマー類を調製する方法であって、
    a)気相又は液相中で、プロピレンを、場合によっては1種以上のαオレフィンコモノマー類と一緒に、重合させて、結晶質ポリマーフラクションを調製する工程;
    b)相互連結された重合域を有する気相反応器中で、エチレンをプロピレン及び/又は1−ブテン及び場合によっては1種以上のαオレフィンコモノマー類C5-C12と共重合させる工程を具備し、
    工程(a)を経て得られたポリマー粒子は、高速流動化又は移動条件下で第1重合域(ライザー)を通って上方に流れ、当該ライザーを出て、第2重合域(ダウンカマー)に入り、ダウンカマー内を重力下で下方に流れ、当該ダウンカマーを出て、当該ライザーに再導入され、こうして2つの重合域の間でのポリマーの循環を確立する、方法。
  2. 工程a)からの前記ポリマーフラクションの大気温度でのキシレン溶解性は、7wt%未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 相互連結された重合域を有する気相反応器が工程a)を実施するために用いられる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程a)は液相ループ反応器内で実施される、請求項1に記載の方法。
  5. 工程b)の気相反応器は、前記ライザー内でのモノマー及び水素の濃度と、前記ダウンカマー内でのモノマー及び水素の濃度と、は異なる条件を確立して運転される、請求項1に記載の方法。
  6. ダウンカマーにおいて、運転条件は、
    H2/C2H4モル比は0〜0.4の間であり;
    C2H4/C2H4+C3H6モル比は0.01〜0.6の間であり;
    プロピレン及び/又は1−ブテンの総濃度は、ダウンカマー内に存在する気体の総容量を基準として5.0〜90vol%の間である、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記ライザーにおいて、運転条件は、:
    H2/C2H4モル比は0.005〜1.0であり;
    C2H4/C2H4+C3H6モル比は0.1〜1の間であり;
    プロピレン及び/又は1−ブテンの総濃度は、ライザー内に存在する気体の総容量を基準として10%〜95vol%の間である、
    請求項5に記載の方法。
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