JP4920743B2 - 知的所有権ライセンス契約仲介システムおよびその方法 - Google Patents

知的所有権ライセンス契約仲介システムおよびその方法 Download PDF

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Description

本発明は、ライセンス契約仲介システムおよびその方法に関し、詳しくは、ネットワークを介してサーバにアクセスし、該ネットワーク上で知的所有権に関するライセンス契約を仲介する技術に関する。
個人や法人等の事業者は、経済活動を行なう前に、自己の経済活動が他人の権利を侵害するものでないことを確認する必要がある。こうした権利の一つとして、特許権、意匠権、商標権、著作権などの知的所有権が存在するが、知的所有権は、いわゆる無体財産であり、自己の経済活動が他社の知的所有権に抵触するか否かの判断は容易ではない。知的所有権との抵触関係を確認するため、従来、事業者は、自己の経済活動に関連がある可能性のある知的所有権の内容を、例えば特許公報などを参照していた。また、検討の結果、抵触の可能性が高いと判断した場合には、自己の経済活動に対する許諾を得るために、当該知的所有権の権利者にライセンス契約を申し出て、許諾を得る必要があった。
しかしながら、こうした知的所有権についてのライセンス契約を、一つ一つ権利者と交渉して得ていくことは極めて手間のかかる作業であった。ネットワークを用いた新たな事業を始めようとする者は、ネットワークビジネスの特徴を生かして、小さな規模でシステムを立ち上げることが多い。こうした事業者にとって、事業を開始する時点で、わずかな数の商取引のために、多数のライセンス契約を得ることは、極めて負担の大きい作業となっていた。もとより、こうした事業主は、ライセンス契約を蔑ろにするものではなく、手軽にライセンス契約を受けられるものであれば、正規の契約を締結したいと望んでいるが、現状では、かかる希望を満足するシステムは存在しなかった。
ネットワークビジネスでは、小さな規模で立ち上げたビジネスが、潜在的な需要を掘り起こし、短期間のうちに事業規模を拡大していくことがある。こうした場合、事業者は、知的所有権のライセンス契約の交渉が間に合わず、突然、知的所有権の権利者から、権利侵害の警告や差止請求、あるいは高額の損害賠償を請求されることがあり得た。
他方、知的所有権の権利者からすると、大規模な事業主体がライセンスを求めて交渉を求めてくれば、これに応ずることは、ライセンス収入を見込むことができ、好ましいが、小規模事業主からの多数のライセンス契約の申し込みをうけることは、ライセンス契約の手間に見合った収入が期待できないという問題があった。ライセンス契約自体は、規模の大小に関わらず、一定の手間を要するが、得られる対価は通常事業規模に比例するからである。
つまり、現在では、「ライセンス契約を希望する権利者(以下、「ライセンサ」という)」と「この権利者が保有する権利内容を実施したい事業者(以下、「ライセンシ」という)」とが出会う機会が乏しく、これでは、権利の有効活用を促進することができなかった。こうした問題は、Eコマース(インターネット上のビジネス)等のように、ある国の事業者が他国で事業を展開する場合や、ある国に在住する権利者が他国の権利に基づいて他国におけるライセンス契約を希望する場合には、権利者と事業者とがライセンス契約を締結できる機会は、言語等の相違によって、より一層乏しくなるため、顕在化していた。
本発明は、上記の課題を解決し、権利者と事業者との間におけるライセンス契約の締結をインターネット上で簡便に実現することを目的として、以下の構成を採った。
本発明のライセンス契約仲介システムは、
ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権についての情報を記憶したサーバを備え、ネットワークを介してクライアントシステムからのアクセスを受けて、ライセンス契約を仲介するライセンス契約仲介システムであって、
知的所有権について、ライセンスを受けることを希望する事業者を特定する情報を予め登録する事業者登録手段と、
ライセンサがライセンス契約に応じるものとした知的所有権を特定する情報であって、少なくとも登録番号を含む情報の入力を受け付ける手段と、
前記登録番号によって特定された知的所有権についてのライセンサ側からのライセンス契約の条件であって、少なくともライセンス契約の対価を計算する情報を含む条件を、該知的所有権の登録番号に関連付けて、前記サーバ内の記憶手段に記憶するライセンス条件記憶手段と、
前記知的所有権を特定する情報である前記登録番号に基づいて、該知的所有権の少なくとも存続期間を含む情報が蓄積されたデータベースに、前記ネットワークを介してアクセスすることにより、前記特定された知的所有権の内容および存続期間を含む情報を取得し、該取得した知的所有権の内容および存続期間の情報を、前記登録番号により前記ライセンス契約の条件と関連づけて、前記サーバ内の記憶手段に記憶する特定情報記憶手段と、
前記ライセンスを希望する事業者が行う前記クライアントシステムにおいて入力を受け付けた検索条件による検索のためのアクセスを受けて前記特定情報記憶手段により記憶された知的所有権の情報を検索し、前記検索条件に基づいて前記ライセンス契約の対象となりうる知的所有権を特定し、特定された知的所有権少なくとも前記登録番号と前記存続期間を前記クライアントシステムに表示させるデータを送信する手段と、
前記クライアントシステムから、前記ネットワークを介して、前記ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権のうち、前記事業者がライセンス契約を結ぼうとする知的所有権について、前記事業者を特定する情報とライセンスを求める条件との入力を受け付けるライセンシ情報入力手段と、
前記ライセンス条件記憶手段により記憶されたライセンス契約の条件を読み出し、該記憶されたライセンス契約の条件と前記入力を受け付けた前記ライセンシ側の条件とを比較し、両者が一致するとき、前記記憶されたライセンス契約の条件により、前記知的所有権に関するライセンス契約成立したと判断する判定手段と、
該判定手段によりライセンス契約の成立が判断されたとき、前記ネットワークを介して前記クライアントシステムに、前記ライセンス契約の対価を計算する情報に基づいて計算された前記ライセンスの対価を含む前記成立したライセンスの条件を出力すると共に、前記事業者を前記ライセンス契約のライセンシとして、該ライセンスの対価を当該ライセンシ側から徴収可能とする契約成立手段と
を備えることを要旨としている。
このライセンス契約仲介システムに対応したライセンス契約仲介方法は、
ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権についての情報を記憶したサーバを備え、ネットワークを介してクライアントシステムからのアクセスを受けて、ライセンス契約を仲介するライセンス契約仲介方法であって、
知的所有権について、ライセンスを受けることを希望する事業者を特定する情報を予め登録し、
ライセンサがライセンス契約に応じるものとした知的所有権を特定する情報であって、少なくとも登録番号を含む情報の入力を前記サーバが受け付け、
前記登録番号によって特定された知的所有権についてのライセンサ側からのライセンス契約の条件であって、少なくともライセンス契約の対価を計算する情報を含む条件を、該知的所有権の登録番号に関連付けて、前記サーバ内の記憶手段に記憶し、
前記知的所有権を特定する情報である前記登録番号に基づいて、該知的所有権の少なくとも存続期間を含む情報が蓄積されたデータベースに、前記ネットワークを介してアクセスすることにより、前記特定された知的所有権の内容および存続期間を含む情報を取得し、該取得した知的所有権の内容および存続期間の情報を、前記登録番号により前記ライセンス契約の条件と関連づけて、前記サーバ内の記憶手段に記憶し、
前記ライセンスを希望する事業者が行う前記クライアントシステムにおいて入力を受け付けた検索条件による検索のためのアクセスを受けて前記特定情報記憶手段により記憶された知的所有権の情報を検索し、前記検索条件に基づいて前記ライセンス契約の対象となりうる知的所有権を特定し、特定された知的所有権少なくとも前記登録番号と前記存続期間を前記クライアントシステムに表示させるデータを送信し、
前記クライアントシステムから、前記ネットワークを介して、前記ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権のうち、前記事業者がライセンス契約を結ぼうとする知的所有権について、前記事業者を特定する情報とライセンスを求める条件との入力を、前記サーバが受け付け、
前記ライセンス条件記憶手段により記憶されたライセンス契約の条件を読み出し、該記憶されたライセンス契約の条件と前記入力を受け付けた前記ライセンシ側の条件とを比較し、両者が一致するとき、前記記憶されたライセンス契約の条件により、前記知的所有権に関するライセンス契約成立したと判断されたとき、前記ネットワークを介して前記クライアントシステムに、前記ライセンス契約の対価を計算する情報に基づいて計算された前記ライセンスの対価を含む前記成立したライセンスの条件を出力すると共に、前記事業者を前記ライセンス契約のライセンシとして、該ライセンスの対価を当該ライセンシ側から徴収する
ことを要旨としている。
かかるシステムおよび方法によれば、ライセンス契約を受けようとする事業者は、自己申告により、容易にライセンス契約を受けることができ、ライセンス契約に応じようとする知的所有権の権利者は、ライセンス契約の条件を入力しておく手間だけで済み、双方に利益をもたらすことができる。
ここで、前記ライセンシ側の条件を入力する際、該ライセンシが、前記入力した条件によりライセンスを受けられたときの対価の支払いを許可する認証情報(例えば、銀行口座からの引き落としやクレジットカードで決済するための情報等)を入力するものとし、該ライセンス契約の成立が判断されたとき、前記入力した認証情報を用いて、対価の支払いを受けるものとすることができる。こうすれば、ライセンス契約に応じるつもりのないアクセスを排除することができる。
あるいは、ライセンサ側から、ライセンスしようとする知的所有権を特定する情報と、該知的所有権についてのライセンス契約の条件とを、前記ネットワークを介して入力し、該入力された知的所有権が該ライセンサがライセンス可能な知的所有権であることを認証するものとしても良い。この場合には、ライセンサもネットワークを介していつでも新たな知的所有権に関するライセンス契約の条件を追加することができる。しかも、登録される知的所有権がそのライセンサによりライセンス可能なものかを認証することができるので、ライセンス契約の権能を有しないものが、これを登録するといった事態を防止することができる。
更に、ネットワークを利用した事業に用いられる蓋然性を備えた複数の知的所有権をひとまとめにして、前記ライセンス契約に応じるものとすることもできる。例えばE−コマースならばネットワーク上にサイトを開いて、求めに応じて商品を発送するようなシステムが考えられるが、こうしたシステムには、複数の知的所有権がかかわる場合が多い。そこで、こうした一連の知的所有権をパックにして、ライセンス契約に応じるものとすれば、ライセンサにとってもライセンシにとっても手間が省け、好適である。
本発明の実施例である特許ライセンスシステムにつき、該システムを実現するためのハードウェアの構成を示す説明図である。 特許ライセンスシステムの内容を示すブロック図である。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明のライセンス契約仲介システムの実施態様の一例である特許ライセンスシステムにつき、該システムを実現するためのハードウェアの構成を示す。特許ライセンスシステムとは、特許権を保有する者(以下、権利者という)が、ライセンス契約を希望する特許権をネットワーク上に登録する一方、新たに経済活動を企図する者(以下、事業者という)が、ネットワーク上にアクセスして、企図する経済活動と抵触する特許権の存否やその内容を確認可能とするとともに、この確認の後、抵触する特許権の権利者とのライセンス交渉をネットワーク上で実現するシステムをいう。
特許ライセンスシステムを実現するためのハードウェアは、図1に示すように、権利者がアクセスを行なう第一の端末80と、事業者がアクセスを行なう第二の端末90と、特許ライセンスシステムをサービスとして提供する者(以下、サービス提供者という)が所有するサーバSVとから構成されている。
第一の端末80、第二の端末90および第三の端末70は、それぞれ、CPUやROM,RAM等からなるコンピュータ80c,90cやハードディスク80a,90a、ディスプレイ80b,90b、キーボード80d,90d、マウス80e,90e等を備えるデスクトップ型のパソコンである。
コンピュータ80c,90cのシリアルポートは、図1にそれぞれ実線,点線で示すように、モデム(図示せず)を介して公衆電話回線PTLに接続されている。この公衆電話回線PTLを介して、第一の端末80および第二の端末90を外部のネットワークNWに接続することができる。もとより、専用回線を用いて、直接ネットワークに接続されるものとしても良い。なお、こうしたネットワークとしては、インターネットなどを考えることができる。
サーバSVは、第一の端末80および第二の端末90からの要求をネットワークNWを通じて受信し、この要求を処理するコンピュータである。このコンピュータは、各種演算処理を実行するためのCPU22を中心に、バス35により相互に接続されたROM24,RAM26,メモリコントローラ28,ディスプレイコントローラ30,シリアル入出力インタフェース32,記憶装置34,キーボードインタフェース36,プリンタインタフェース40など、以下に説明する各ユニットを備えている。ROM24は、CPU22で各種演算処理を実行するのに必要なプログラムや参照データなどを予め格納しているメモリであり、後述する権利者および事業者に関する情報の登録や事業者の経済活動と抵触する特許権の検索等の実行に関するプログラムを格納する。RAM26は、CPU22で各種演算処理を実行するのに必要な各種データを一時的に格納するためのメモリである。
メモリコントローラ(MC)28は、記憶装置34への信号出力を制御する。記憶装置34には、必要に応じてRAM26にロードされて実行される各種プログラムや、外部から入力されたデータとして、権利者ないし事業者に関するデータや登録された特許権に関するデータ、権利者と事業者との間で決定されたライセンス条件などが記憶される。即ち、この記憶装置34は、個人情報登録手段や権利登録手段、条件記憶手段としても機能する。勿論、上記の記憶装置34に替えて、ROM24やCD−ROM等(図示せず)に、上記したと同様な各種プログラムや必要なデータなどを記憶しておき、これらの各種プログラムやデータをロードすることにより、コンピュータに実行させることも可能である。
シリアル入出力インタフェース(SIO)32は、外部からのデータの入出力を司る制御部であり、サーバSVは、このSIO32を介して外部のネットワークNWに接続されている。通常、サーバは、専用回線を用いて直接ネットワークNWに接続されている。従って、SIO32も、ネットワークNWにおいて用いられるプロトコルに対応したネットワークカードとして実現されている。第一の端末80および第二の端末90もネットワークNWに接続されており、いずれの端末80,90、サーバSVも、ネットワーク上で、それぞれを特定するアドレス(TCP/IPのプロトコルを採用している場合はIPアドレス)が付与されている。従って、こうしたアドレスを用いて、各端末80,90からサーバSVにアクセスし、各端末80,90とサーバSVとの間でデータの処理や送受信を行なうことが可能となる。
なお、サーバSVへのアクセスは、総ての端末に対して許可されているが、サーバSVの中に用意された各種ファイル、データついては、パスワードなどが設けられており、所定の条件を満たす者だけが、アクセスできる仕組みとなっている。つまり、サーバSVは、パスワードのないアクセスに対しては、サービスの概要などの情報は開示するが、後述する権利登録処理等の種々の処理については、パスワードの認証により、アクセス権を有する者からのアクセスであることが確認された場合にのみ実行する。具体的には、サーバSVは、第一の端末80からの指示に基づいて権利登録処理を実行するとともに、第二の端末90からの指示に基づいて抵触権利検索処理を実行し、第一の端末80若しくは第二の端末90からの指示に基づいて契約管理処理を実行する。この権利登録処理、抵触権利検索処理、および契約管理処理の詳しい内容については後述する。
キーボードインタフェース(KI)25は、キーボード38からの信号の入出力を司る。キーボード38からの信号は、コード情報の形で入力される。なお、キーボード38に代えて、例えば、音声情報や文字の形状に関する情報を入力するためのインタフェースを設け、入力された情報を、CPU22が判読可能なデジタル情報に変換し、これを音声認識や文字認識により文字列に変換してから入力する構成などを考えることができる。
ディスプレイコントローラ(DC)30は、カラー表示可能な表示装置としての液晶ディスプレイ20への信号出力を制御し、プリンタインタフェース40(PI)は、プリンタ42へのデータの出力を制御する。
なお、本実施例の特許ライセンスシステムでは、権利者および事業者からサービス提供者へのライセンス契約を仲介した手数料の支払いや事業者から権利者へのライセンス料の支払いを、権利者および事業者が予め購入したプリペイドカードのポイント数を減額することにより管理するものとした。このため、第一の端末80,第二の端末90は、それぞれコンピュータ80c,コンピュータ90cと接続されたプリペイドカード読取装置80f,プリペイドカード読取装置90fを備えている。もとより、決済は、銀行口座番号を特定して口座から引き落としたり、クレジットカードの番号を特定することにより行なってもよい。
次に、以上のハードウェアを用いて実行される特許ライセンスシステムの内容について説明する。図2は、特許ライセンスシステムの内容を示すブロック図である。権利者が、自己のコンピュータ、この例では第一の端末80を用いて、サービス提供者のサーバSVにアクセスすると、ディスプレイ80bには、特許ライセンスシステムのサービス概要を表わす初期画面が表示される。この初期画面において、権利者登録ボタンがマウス80eを用いてクリックされると、サーバSVは、権利者登録の旨を受信し、この受信後、権利者登録フォームを第一の端末80に送信する。これにより、ディスプレイ80bに権利者登録フォームが表示される。
権利者登録フォームは、ライセンス対象特許権の権利者を会員として登録する書式であり、この権利者登録フォームには、権利者名,住所,電話番号,メールアドレス等の個人情報を記入する欄が設けられている。(1)権利者は、権利者登録フォームの各欄に自己の個人情報を記入し、記入後の権利者登録フォームをサーバSVに送信する。
個人情報が記入された権利者登録フォームを受け取ったサーバSVは、サーバSV内の会員専用サイトへのアクセスを可能とする権利者IDおよび権利者パスワードを発行するとともに、この権利者IDおよび権利者パスワードを、受け取った権利者の個人情報とリンクさせた形態で、記憶装置34内の記憶領域の1つである権利者情報テーブルQTに蓄積して記憶する。サーバSVは、(2)発行した権利者IDおよび権利者パスワードを、会員登録を行なった権利者に通知する。これにより、権利者の会員登録が完了する。
権利者IDおよび権利者パスワードを通知する方法としては、会員登録の完了後に、サーバSVからの送信に基づいて、第一の端末80のディスプレイ80bに表示する方法や、郵便や電子メール等を用いて通知する方法などを考えることができる。
権利者IDおよび権利者パスワードを通知された権利者は、第一の端末80を用いて再度サーバSVにアクセスし、初期画面において権利者IDと権利者パスワードを入力する。この入力により、サーバ内に開設された3つの会員専用サイト(権利者用サイト,事業者用サイトおよび交渉契約サイト)を訪問することが可能となる。
権利者用サイトは、権利者が、他人へのライセンスの付与を希望する特許権(以下、ライセンス対象特許権という)を登録するサイトである。この権利者用サイトを権利者が訪問したときに、サーバSVは、以下のような権利登録処理を行なう。即ち、権利者用サイトへのアクセス信号を受信したサーバSVは、特許登録フォームを第一の端末80に送信する。これにより、ディスプレイ80bに特許登録フォームが表示される。
特許登録フォームは、ライセンス対象特許権についての情報を登録する書式であり、この特許登録フォームには、ライセンス対象特許権が所在する国名やライセンス対象特許権の特許番号,ライセンスの範囲やライセンス料等のライセンス条件を記入する欄が設けられている。(3)権利者は、特許登録フォームの各欄に、ライセンス対象特許権についての情報を記入し、記入後の特許登録フォームをサーバSVに送信する。
記入後の特許登録フォームを受け取ったサーバSVは、受け取った国名の情報に基づいて、該国の特許関係官庁のサーバとネットワークNWを介して接続し、受け取った特許番号の情報に基づいて、該当する特許権についての明細書や図面,要約書,願書のデータをダウンロードする。ダウンロードされたデータは、特許権の国名および特許番号の情報とともに、記憶装置34内の記憶領域の1つである特許情報テーブルPTに、蓄積して記憶される。
なお、特許情報テーブルPTには、上記の情報やデータに加えて、特許権の存続期間の満了日が記憶される。この存続期間の満了日は、ROM24に格納された各国特許期間演算プログラムにより、ダウンロードされた願書における出願日や登録日等の情報に基づいて演算される。また、明細書等のデータがダウンロードされた後に、明細書等の訂正や特許の無効,権利の移転等の理由により、特許情報テーブルPTに記憶された情報が変更される場合がある。本実施例では、このような変更に対処すべく、各国の特許関係官庁のサーバに定期的に接続して、ライセンス対象特許権についての変更の発生を監視し、変更が発生した場合には、明細書等のデータを再度ダウンロードする。従って、特許情報テーブルPTは、ライセンス対象特許権についての最新の情報が記憶された状態となっている。
なお、ライセンス対象特許権についての国名や特許番号,ライセンス条件の情報や明細書等のデータは、権利者情報テーブルQTに記憶されている権利者の個人情報や権利者IDおよび権利者パスワードとリンクされた形態で、特許情報テーブルPTに記憶される。この際、権利者が自ら作成した権利内容の概要を示す文書を添付してもよい。あるいは、第三者機関が作成した要約を添付してもよい。
この後、(4)ライセンス対象特許権を登録した旨を権利者に通知する。これにより、権利登録処理が完了する。ライセンス対象特許権を登録した旨を通知する方法としては、登録の完了後に、サーバSVからの送信に基づいて、第一の端末80のディスプレイ80bに表示する方法や、郵便や電子メール等を用いて通知する方法などを考えることができる。
上記の要領で、多数の権利者が、特許ライセンスシステム会員としての登録を行なって、各権利者の保有するライセンス対象特許権を登録することにより、特許情報テーブルPTには、種々多数のライセンス対象特許権の情報が蓄積される。
一方、経済活動を企図する事業者が、自己のコンピュータ、この例では第二の端末90を用いて、サービス提供者のサーバSVにアクセスすると、権利者が初めてアクセスした場合と同様の初期画面が、ディスプレイ90bに表示される。この初期画面において、事業者登録ボタンがクリックされると、事業者登録の旨を受信したサーバSVが事業者登録フォームを第二の端末90に送信する。これにより、ディスプレイ90bに事業者登録フォームが表示される。
事業者登録フォームは、特許権を侵害することなく自己の経済活動を遂行しようとする事業者を会員として登録する書式であり、この事業者登録フォームには、事業者名,住所,電話番号,メールアドレス等の個人情報を記入する欄が設けられている。(7)事業者は、事業者登録フォームの各欄に自己の個人情報を記入し、記入後の事業者登録フォームをサーバSVに送信する。
個人情報が記入された事業者登録フォームを受け取ったサーバSVは、サーバSV内の会員専用サイトへのアクセスを可能とする事業者IDおよび事業者パスワードを発行するとともに、この事業者IDおよび事業者パスワードを、受け取った事業者の個人情報とリンクさせた形態で、記憶装置34内の記憶領域の1つである事業者情報テーブルJTに蓄積して記憶する。サーバSVは、(6)発行した事業者IDおよび事業者パスワードを、会員登録を行なった事業者に通知する。これにより、事業者の会員登録が完了する。
事業者IDおよび事業者パスワードを通知する方法としては、会員登録の完了後に、サーバSVからの送信に基づいて、第二の端末90のディスプレイ90bに表示する方法や、郵便や電子メール等を用いて通知する方法などを考えることができる。
事業者IDおよび事業者パスワードを通知された権利者は、第二の端末90を用いて再度サーバSVにアクセスし、初期画面において事業者IDおよび事業者パスワードを入力する。この入力により、サーバ内に開設された3つの会員専用サイト(権利者用サイト,事業者用サイトおよび交渉契約サイト)を訪問することが可能となる。
事業者用サイトは、事業者が、自己が行なおうとする経済活動が他人の特許権と抵触するか否かを確認するとともに、他人の特許権と抵触すると確認した場合に、この特許権の権利者がライセンス契約の意思があるか否かを確認するサイトである。この事業者用サイトを権利者が訪問したときに、サーバSVは、以下のような抵触権利検索処理を行なう。即ち、権利者用サイトへのアクセス信号を受信したサーバSVは、侵害調査フォームを第二の端末90に送信する。これにより、ディスプレイ80bに侵害調査フォームが表示される。
侵害調査フォームは、事業者が企図する経済活動についての情報を記入する書式であり、この侵害調査フォームには、経済活動の展開を予定している国名および経済活動の内容を記入する欄が設けられている。(7)事業者は、侵害調査フォームの各欄に、自己の経済活動についての情報を記入し、記入後の侵害調査フォームをサーバSVに送信する。以下、経済活動の展開を予定している国名の記入欄に「日本」という国名が、経済活動の内容の記入欄に、「インターネット上での野菜の販売/産地直送」という内容が記入された場合を例として説明する。
なお、侵害調査フォームにおける経済活動の内容の記入の仕方については、種々の態様を考えることができる。例えば、業種ごとに記入方法を変えてもよい。また、後述する検索エンジンとの関係で記入方法を定めることも望ましい。例えば、文と文との一致を正確に判定できるような検索精度の高い検索エンジンを用いる場合には、経済活動の内容を文章の形で記入すればよい。また、検索精度の低い検索エンジンを用いる場合には、経済活動の内容を表わすキーワードを幾つか記入すればよい。
記入後の侵害調査フォームを受け取ったサーバSVは、サーバSV内のRAM26に予め組み込まれた検索プログラムを起動する。この起動により、サーバSVは、侵害調査フォームへの記入情報に基づき、この記入情報に関連する特許権を検索する検索エンジンとして機能する。この検索エンジンが行なう処理について、以下に説明する。
検索エンジンは、まず、侵害調査フォームに記入された国名の情報を特定し、特定された国名と一致する国名のライセンス対象特許権を、特許情報テーブルPTを参照して抽出する。次に、抽出されたライセンス対象特許権の明細書等のデータをバッファに展開し、これらのデータに、侵害調査フォームに記入された経済活動の内容の情報が含まれているか否かを検索することにより、事業者の経済活動とライセンス対象特許権との抵触の可能性を判断する。例えば、前記した「インターネット上での野菜の販売/産地直送」という内容が経済活動の内容の記入欄に記入されている場合には、この2つの語句に近似する語句を明細書の請求の範囲および要約書から検索し、ヒット率が一定値以上の場合に、当該検索に係る特許権を、事業者の経済活動と抵触する可能性がある特許権と判断する。
なお、本実施例では、検索エンジンによる検索の対象となる特許権を、特許情報テーブルPTに記憶されたライセンス対象特許権のみとしているが、これ以外の特許権についても検索の対象とすれば、事業者による特許権の侵害をより十全に抑止できる点で好適である。このためには、例えば、検索エンジンの起動後に、侵害調査フォームに記入された国名の情報に基づいて、該国の特許関係官庁のサーバとネットワークNWを介して接続して、該国の特許データにアクセスし、これらのデータに、侵害調査フォームに記入された経済活動の内容の情報が含まれているか否かを検索すればよい。こうすれば、事業者の経済活動が特許権と抵触する可能性を、より精緻に判断することができる。
(8)検索エンジンは、事業者の経済活動と抵触の可能性があると判断した全てのライセンス対象特許権の特許番号等の情報を、第二の端末90に送信する。これにより、事業者の経済活動と抵触の可能性がある特許番号の一欄および各特許番号に係る特許権の存続期間の満了日,各特許権のライセンス条件の情報が、「ライセンス交渉開始」というボタンとともにディスプレイ90bに表示される。この場合において、ライセンス条件を非表示としても差し支えない。
ディスプレイ90bに表示された一の特許番号をマウス90eを用いてクリックすると、特許情報テーブルPTからの読み出しにより、該特許番号の特許権についての明細書等のデータが、「自己鑑定」と記されたボタンとともにディスプレイ90bに表示される。この「自己鑑定」と記されたボタンをクリックすると、ROM24に予め格納された自己鑑定プログラムが起動し、サーバSVは鑑定エンジンとして機能する。この鑑定エンジンが行なう自己鑑定処理について、以下に説明する。
自己鑑定処理は、ディスプレイ90b上に事業者に対する質問を表示するとともに、質問に対する回答を集積し、集積された回答から侵害の成否を鑑定する処理である。事業者に提示される質問は、以下のように作成される。まず、明細書等のデータから請求の範囲の一項に記載された文章を抽出し、抽出された文章を、該一項に記載された文の型(例えば、「〜において」)や句読点等の情報に基づいて、発明を構成する構成要件単位に区切る。このように区切られた一の構成要件により一の質問が作成される。
例えば、請求の範囲の一項に記載された文章が、構成要件A,構成要件B,構成要件Cという3つの構成要件に区切られた場合には、最初の質問として、「あなたが企図する経済活動は、(構成要件A)のような行為を伴いますか?」という質問を、「はい」,「いいえ」,「どちらともいえない」という選択肢とともに、ディスプレイ90b上に表示する。3つの選択肢のうちの当てはまるものがクリックされると、クリックされた選択肢の情報を事業者の回答として集積する。このような質問および回答を構成要件B,構成要件Cについても同様に行ない、集積された回答の内容に応じて、鑑定結果をディスプレイ90b上に表示する。例えば、上例において、構成要件AからCに関する3つの質問について、いずれも「はい」という回答が集積された場合には、「あなたが企図する経済活動は、特許番号○○に係る特許権を侵害する蓋然性が高い」という鑑定結果がディスプレイ90b上に表示される。
なお、上記の自己鑑定処理は、特許に精通していない者でも簡単に侵害の成否に関する判断ができるように、一問一答式で行なうものであるが、勿論、上記以外の自己鑑定の手法を採用しても差し支えない。また、ディスプレイ90bに表示された一の特許番号がクリックされたときに、該特許番号の特許権についての明細書等のデータとともに、「専門家鑑定」と記されたボタンをディスプレイ90bに表示し、この「専門家鑑定」と記されたボタンをクリックすることにより、ネットワークNWを介して専門家のコンピュータと接続する構成としてもよい。この構成によれば、侵害の成否に関する判断が難しいと事業者が判断した場合に、専門家への鑑定の申込を迅速かつ簡単に行なうことができる。
このような鑑定を行なうことにより、事業者は、自己が企図する経済活動を継続するか否かを迅速に判断することができる。例えば、侵害する蓋然性が高いと判断した各特許権についてのライセンス料の総額が、経済活動によって生じる見込み利益額に対して大きな割合を占める場合には、経済活動の内容を変更する意思決定を即座に行なうことができる。また、侵害する蓋然性が高いと判断した特許権の存続期間が間もなく満了する場合には、存続期間の満了まで待ち、満了後に経済活動を行なう旨の意思決定をすることができる。
また、侵害する蓋然性が高いと判断した特許権については、この特許権についてのライセンス契約の内容が妥当であれば、事業者は、一般に、すぐに権利者と契約を交わして、経済活動を迅速に展開することを希望する。そこで、こうした場合には、事業者は、本実施例の特許ライセンスシステムを用いて、抵触可能性のある特許番号の一欄が表示されたディスプレイ90b上において、交渉や契約を行ないたい特許番号についての「ライセンス交渉開始ボタン」をマウス90eでクリックし、ライセンス契約の処理を起動する。
ライセンス契約処理は、特許権者が登録した条件を参照し、事業者がこの条件での契約を望む場合は、画面の入力欄に、ライセンスを求める販売量やライセンスの期間などを入力する。ネットワークを用いた事業は、当初小さな規模で開始することが多いので、ライセンスを求める販売数量などは、事業の実態に見合ったものとすればよい。もとより、ライセンス契約では、ミニマムの数量などを定めることも実際に行なわれているところであり、ライセンサ側の指定により、「1000個未満」,「1000〜5000」,「5000〜1万」,「1万以上」といった区分から選択可能としても良い。また、ライセンスの期間は、自由に決定可能としても良いが、ライセンサの意向に基づいて、「3カ月」,「半年」,「1年」,「3年」など、予めライセンサが定めた期間から選択可能としても良い。数量や期間をいくつかの選択肢から選択するような場合には、数量が多くなるほど、期間が長くなるほど、ライセンス契約の実施料率を割り引くものとしても良い。こうした場合には、数量や期間を選択するたびに、実施量率を表示する欄の表示が、ライセンサの指定にしたがって、変化するよう構成しておく。
ライセンス契約の条件を入力した後、画面に表示された「ライセンス費用」というボタンを押すと、入力された条件から、ライセンス費用を計算する。計算した費用は、画面に表示される。事業者がこの費用を確認して、入力欄に、費用を引き落とすための情報を入力する。本実施例では、ネットワーク上でやり取りできるプリペイドカードのポイントにより決済するので、単にプリペイドカードによる決済、という項目にチェックマークを付ければよいが、決済をクレジットカードや銀行口座からの引き落としで行なう場合には、ここで決済用の番号などを入力する。その後、「契約」というボタンを押すと、契約は完了する。
以上の説明では、ライセンス契約を求める事業者(ライセンシ)は、ライセンサが提示した条件をそのまま受け入れるものとして説明したが、ライセンサが提示した条件のままでは事業を実施する上で高額すぎて受け入れられない場合や、ミニマム数量が大きすぎて対応できないといった場合も考えられる。ライセンス料の額や営業地域等の営業条件が軟化すれば、企図する経済活動を継続することにより利益を確保することができると判断した場合には、事業者は、権利者と交渉し、希望するライセンス条件に近づけたいと考える。そこで、(9)画面に、「ライセンス交渉開始」のボタンを設けておき、提示された契約条件から交渉を希望する事業者の要望に応えても良い。
交渉や契約を希望する特許番号についての「ライセンス交渉開始」ボタンを、事業者がクリックすると、サーバSVは、事業者と権利者との間の契約活動が開始されたものとみなし、RAM26に予め組み込まれた契約管理プログラムを起動する。この起動により、サーバSVは、以下のような契約管理処理を実行する。
契約管理処理は、事業者と権利者との間における契約の成立を管理する処理である。契約管理処理が起動されると、事業者用サイトから交渉契約サイトにジャンプして、第二の端末90のディスプレイ90b上に新しいウインドウを開き、このウインドウ上に交渉契約サイトの入口画面を表示する。この入口画面には、特許番号の記入欄,フリーメッセージの作成欄,および契約条件の記入欄が、それぞれ設けられている。なお、事業者用サイトからジャンプして交渉契約サイトに入った場合には、特許番号の記入欄には、「ライセンス交渉開始ボタン」がクリックされた特許番号が既に表示されており、契約条件の記入欄には、権利者が登録したライセンス条件が既に表示されている。また、事業者は、メッセージの作成欄に交渉ないし契約に関して権利者に伝えたい事項を記入することができる。
メッセージの作成欄の記入後に、メッセージの作成欄の近傍に表示された「送信ボタン」がクリックされると、サーバSVは、メッセージの作成欄に記入された文字等の情報を、特許番号の記入欄に記入された特許番号の権利者に、電子メールとして送信する。この送信に際し、権利者のメールアドレスは、特許番号とリンクして記憶された権利者情報テーブルQTを参照することにより特定される。以後は、権利者の第一の端末80と事業者の第二の端末90との間で、自由なメールの交換を行なうことができる。つまり、交渉段階においては、交渉契約サイトにアクセスしなくても、交渉を進めることができる。
なお、メールなどを用いて直接交渉する代わりに、ライセンサが予め所定の範囲の許容条件を登録しておき、ライセンシからの申し出がこの範囲内に入っていれば、自動的に契約成立とする構成も可能である。ライセンス契約の交渉は、一般に手間を要するので、メールなどで交渉を繰り替えより、予めあり得る条件を登録しておき、その範囲に内に入ってれば契約し、入っていなければ契約しないとするのが、簡便でありかつ現実的である。
交渉の末、権利者と事業者との間で契約内容が合意に達した場合には、(10)権利者,事業者は、それぞれの端末80,90のプリペイドカード読取装置80f,90fに各自のプリペイドカードを差し込んだ状態で、交渉契約サイトにアクセスし、入口画面の契約条件の記入欄に、合意した契約条件を記入する。この記入後に、契約条件の記入欄の近傍に表示された「契約成立ボタン」がクリックされると、サーバSVは、第一の端末80および第二の端末90のそれぞれから、契約成立の旨および契約条件についての情報を入力する。なお、プリペイドカードが差し込まれていない状態で「契約成立ボタン」がクリックされた場合には、サーバSVへの契約成立の旨および契約条件についての情報の入力は禁止される。これは、権利者および事業者からサービス提供者へのライセンス契約を仲介した手数料の支払いを不正に免れることを防止するためである。
次に、第一の端末80から入力した契約条件についての情報と第二の端末90から入力した契約条件についての情報とが一致しているか否かを判断し、一致している場合に権利者と事業者との間の契約が成立したとみなして、契約成立の旨および契約条件についての情報を、記憶装置34内の記憶領域の1つである契約情報テーブルATに記憶する。
ライセンサが提示した条件のまま、あるいは交渉の末に、契約が成立した場合、(11)サーバSVは、権利者および事業者のプリペイドカードから、ライセンス契約の仲介手数料分のポイント数を減少する。
この後、サーバSVは、(12)権利者および事業者の双方の氏名や所在地,契約条件等を記載した契約書を作成し、権利者および事業者の双方に発行する。契約書を発行する方法としては、契約書の内容を電子メール等を用いて送信する方法や、契約書の原本を権利者および事業者の双方に郵便で送付する方法などを考えることができる。
なお、契約後における事業者から権利者へのライセンス料の支払いは当事者間で行なうこととなるが、上記ライセンス料を特許ライセンスシステムを利用して支払う場合には、(13)ライセンス料に相当するポイント数を事業者のプリペイドカードから権利者のプリペイドカードに移すことにより、簡便に債務を履行することができる。また、特許権を保持する事業者同士が交渉し、相互の特許権にクロスライセンスを付与する契約を結んだ場合には、プリペイドカードのポイント数を相殺することで債務を履行可能となり、現金の受け渡しを相互に行なう必要がない。本実施例では、プリペイドカードを用いて決済を行なうものとしたが、プリペイドカードは現実にカードやプリペイドカード読取装置80f,90fを用いる必要はない。プリペイドカードを購入したとき、支払った金額と引き換えに、ネットワーク上で決済可能な金額と連動した管理番号を受け取るようにし、決済に際しては、プリペイドカードを読み取らせる代わりに、ネットワーク上で管理されているその管理番号と連動した金額を増減すれば良い。ネットワーク上で金額を管理していれば、プリペイドカードを偽造されるおそれがなく、好適である。
本実施例では、ライセンサ側について、ライセンス可能な権利者か否かは、登録時に確認するものとしたが、ライセンサと権利との関係を、例えばディレクトリサービスなどのネットワークのリソース管理のシステムを用いて登録する制度が整備されれば、新たなライセンス契約の登録がライセンサ側からなされたとき、こうしたディレクトリサービスを利用して、正規のライセンサか否かの認証を行なうことができる。
また、ライセンス契約が成立したか否かは、例えば公開鍵を用いて、契約書に署名を行なうことにより検証可能としてもよい。一つ一つ知的所有権毎にライセンス契約を行なうものとしても良いが、考えられる事業について必要になる知的所有権を複数個パックにしてライセンス契約に応じるものとしても良い。この場合、同一のライセンサの権利に限る必要はなく、異なるライセンサの知的所有権をパックとし、対価を知的所有権の数や持ち分に応じて分配するものとすればよい。
本実施例のライセンス契約仲介システムは、システムごと、ライセンサに提供することができる。この場合には、ライセンサがシステムを直接運用することになる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は、こうした実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施可能である。
20…液晶ディスプレイ
22…CPU
24…ROM
25…キーボードインタフェース
26…RAM
28…メモリコントローラ
30…ディスプレイコントローラ
32…シリアル入出力インタフェース
34…記憶装置
35…バス
36…キーボードインタフェース
38…キーボード
40…プリンタインタフェース
42…プリンタ
80,90…第一ないし第二の端末
80a,90a…ハードディスク
80b,90b…ディスプレイ
80c,90c…コンピュータ
80d,90d…キーボード
80e,90e…マウス
80f,90f…プリペイドカード読取装置
SV…サーバ

Claims (5)

  1. ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権についての情報を記憶したサーバを備え、ネットワークを介してクライアントシステムからのアクセスを受けて、ライセンス契約を仲介するライセンス契約仲介システムであって、
    知的所有権について、ライセンスを受けることを希望する事業者を特定する情報を予め登録する事業者登録手段と、
    ライセンサがライセンス契約に応じるものとした知的所有権を特定する情報であって、少なくとも登録番号を含む情報の入力を受け付ける手段と、
    前記登録番号によって特定された知的所有権についてのライセンサ側からのライセンス契約の条件であって、少なくともライセンス契約の対価を計算する情報を含む条件を、該知的所有権の登録番号に関連付けて、前記サーバ内の記憶手段に記憶するライセンス条件記憶手段と、
    前記知的所有権を特定する情報である前記登録番号に基づいて、該知的所有権の少なくとも存続期間を含む情報が蓄積されたデータベースに、前記ネットワークを介してアクセスすることにより、前記特定された知的所有権の内容および存続期間を含む情報を取得し、該取得した知的所有権の内容および存続期間の情報を、前記登録番号により前記ライセンス契約の条件と関連づけて、前記サーバ内の記憶手段に記憶する特定情報記憶手段と、
    前記ライセンスを希望する事業者が行う前記クライアントシステムにおいて入力を受け付けた検索条件による検索のためのアクセスを受けて前記特定情報記憶手段により記憶された知的所有権の情報を検索し、前記検索条件に基づいて前記ライセンス契約の対象となりうる知的所有権を特定し、特定された知的所有権少なくとも前記登録番号と前記存続期間を前記クライアントシステムに表示させるデータを送信する手段と、
    前記クライアントシステムから、前記ネットワークを介して、前記ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権のうち、前記事業者がライセンス契約を結ぼうとする知的所有権について、前記事業者を特定する情報とライセンスを求める条件との入力を受け付けるライセンシ情報入力手段と、
    前記ライセンス条件記憶手段により記憶されたライセンス契約の条件を読み出し、該記憶されたライセンス契約の条件と前記入力を受け付けた前記ライセンシ側の条件とを比較し、両者が一致するとき、前記記憶されたライセンス契約の条件により、前記知的所有権に関するライセンス契約成立したと判断する判定手段と、
    該判定手段によりライセンス契約の成立が判断されたとき、前記ネットワークを介して前記クライアントシステムに、前記ライセンス契約の対価を計算する情報に基づいて計算された前記ライセンスの対価を含む前記成立したライセンスの条件を出力すると共に、前記事業者を前記ライセンス契約のライセンシとして、該ライセンスの対価を当該ライセンシ側から徴収可能とする契約成立手段と
    を備えたライセンス契約仲介システム。
  2. 請求項1に記載のライセンス契約仲介システムであって、
    前記ライセンシ情報入力手段は、前記ライセンシ側の条件の入力を受け付ける際、該ライセンシが、前記入力を受け付けた条件によりライセンスを受けられたときの対価の支払いを許可する決済情報の入力を受け付ける支払許可入力手段を備え、
    前記契約成立手段は、該ライセンス契約の成立が判断されたとき、前記入力を受け付けた決済情報を用いて、対価の支払いを受ける手段を有する
    ライセンス契約仲介システム。
  3. 請求項1または2記載のライセンス契約仲介システムであって、
    ライセンス条件記憶手段は、 ライセンサ側から、ライセンスしようとする知的所有権を特定する情報と、該知的所有権についてのライセンス契約の条件との入力を、前記ネットワークを介して受け付けるライセンス条件入力手段を備えたライセンス契約仲介システム。
  4. 請求項1記載のライセンス契約仲介システムであって、
    前記ライセンス条件記憶手段は、ライセンサからの入力により、ネットワークを利用した事業に用いられる蓋然性を備えた複数の知的所有権を該知的所有権の前記登録番号を用いてひとまとまりのパックとし、該パックでの前記ライセンス契約の条件を記憶する手段を備える
    ライセンス契約仲介システム。
  5. ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権についての情報を記憶したサーバを備え、ネットワークを介してクライアントシステムからのアクセスを受けて、ライセンス契約を仲介するライセンス契約仲介方法であって、
    知的所有権について、ライセンスを受けることを希望する事業者を特定する情報を予め登録し、
    ライセンサがライセンス契約に応じるものとした知的所有権を特定する情報であって、少なくとも登録番号を含む情報の入力を前記サーバが受け付け、
    前記登録番号によって特定された知的所有権についてのライセンサ側からのライセンス契約の条件であって、少なくともライセンス契約の対価を計算する情報を含む条件を、該知的所有権の登録番号に関連付けて、前記サーバ内の記憶手段に記憶し、
    前記知的所有権を特定する情報である前記登録番号に基づいて、該知的所有権の少なくとも存続期間を含む情報が蓄積されたデータベースに、前記ネットワークを介してアクセスすることにより、前記特定された知的所有権の内容および存続期間を含む情報を取得し、該取得した知的所有権の内容および存続期間の情報を、前記登録番号により前記ライセンス契約の条件と関連づけて、前記サーバ内の記憶手段に記憶し、
    前記ライセンスを希望する事業者が行う前記クライアントシステムにおいて入力を受け付けた検索条件による検索のためのアクセスを受けて前記特定情報記憶手段により記憶された知的所有権の情報を検索し、前記検索条件に基づいて前記ライセンス契約の対象となりうる知的所有権を特定し、特定された知的所有権少なくとも前記登録番号と前記存続期間を前記クライアントシステムに表示させるデータを送信し、
    前記クライアントシステムから、前記ネットワークを介して、前記ライセンス契約に応じる用意のある知的所有権のうち、前記事業者がライセンス契約を結ぼうとする知的所有権について、前記事業者を特定する情報とライセンスを求める条件との入力を、前記サーバが受け付け、
    前記ライセンス条件記憶手段により記憶されたライセンス契約の条件を読み出し、該記憶されたライセンス契約の条件と前記入力を受け付けた前記ライセンシ側の条件とを比較し、両者が一致するとき、前記記憶されたライセンス契約の条件により、前記知的所有権に関するライセンス契約成立したと判断されたとき、前記ネットワークを介して前記クライアントシステムに、前記ライセンス契約の対価を計算する情報に基づいて計算された前記ライセンスの対価を含む前記成立したライセンスの条件を出力すると共に、前記事業者を前記ライセンス契約のライセンシとして、該ライセンスの対価を当該ライセンシ側から徴収する
    ライセンス契約仲介方法。
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