JP4919442B2 - 汚染土壌浄化剤、およびこれを用いた汚染土壌浄化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、汚染土壌を原位置浄化するための汚染土壌浄化剤、およびこれを用いた汚染土壌浄化方法に関する。
近年、工場等の近辺や跡地では、工場等から漏れ出したダイオキシン類やPCB等の難分解性有機化合物、揮発性有機化合物(VOC)、重金属等(以下、これらを総称して“汚染物質”という)による土壌汚染が大きな問題となっている。土壌汚染の程度が一定の基準を超えている場合は、適切な浄化処理を行って汚染物質を除去した後でなければ、その跡地を宅地等に転用することはできない。
例えば、ダイオキシン類による土壌汚染では、異性体毎に定められている毒性等価係数(TEF)と当該異性体の実測濃度との積の総和(毒性等量、TEQ)が環境基準値である1000pg-TEQ/gを超えると汚染されているとの判断がなされる。また、TEQが環境基準値を超えていなくても、調査指標値である250pg-TEQ/gを超えている場合は、周辺土壌や発生源等についての追加調査が必要とされている。
汚染土壌を浄化する手法としては、従来から種々のものが提案されている。また近年では、これらの手法のうち、汚染土壌を掘削・搬出する必要がなくコスト面で有利な原位置浄化を採用するケースが増えている。
汚染土壌を原位置浄化するための従来の浄化剤としては、例えば、水分子クラスターを細分化処理してなる高浸透性水と高多孔質の微細活性炭粉末とからなるものが知られている。この浄化剤が汚染土壌に散布等されると、高浸透性水の作用により微細活性炭が汚染土壌中に広く分散し、微細活性炭の微細孔に汚染物質が取り込まれる。そして、汚染物質は微細孔内で分解され、無害なものとなって放出される(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、ダイオキシン類は複数の炭素、塩素、酸素および水素原子が所定の結合をしたものであるが、微細孔内ではこれらのうちの炭素が引き離され、それ以外のもの(塩素等)が放出される。そして、放出された塩素等は、土壌中のマグネシウム、カルシウム等と結合して、無害かつ安定な塩化マグネシウム、塩化カルシウム等となる。一方、引き離された炭素は微細活性炭と一体化する。
特開2003−1236号公報
上記従来の浄化剤によれば、汚染土壌中の汚染物質をある程度は原位置浄化することができる。しかしながら、長年にわたり汚染され続ける等した、汚染の程度が相当に酷い汚染土壌については、十分に汚染物質を除去できないことがあった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、従来のものよりも優れた汚染物質除去能を有する汚染土壌浄化剤および汚染物質浄化方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る汚染土壌浄化剤は、汚染土壌中の汚染物質を除去して、該汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化剤であって、イオン化した水からなる浸透性水と、混合粉体とからなる。そして、この混合粉体は、(1)多数の微細孔を有し、比表面積が1000m2/g以上である活性炭粉末と、(2)アルミニウム、シリカおよびアルカリ金属を少なくとも含むゼオライト粉末と、(3)マグネシウムシリサイドおよび/またはβ鉄シリサイドからなるシリサイド系化合物粉末とを含むことを特徴とする。
この構成によれば、浸透性水に誘導されて混合粉体が汚染土壌に浸透し、広い範囲に分散される。そして、上記混合粉体に含まれる活性炭粉末による第1の浄化作用と、ゼオライト粉末による第2の浄化作用とにより、汚染土壌中の汚染物質を分解等して、無害かつ安定な物質に変換することができる。また、上記混合粉体はシリサイド系化合物粉末を含んでおり、該粉末からはテラヘルツ帯の帯域の電磁波が放射されるので、上記各浄化作用が促進され、汚染物質除去能を高めることができる。
各浄化作用、およびシリサイド系化合物粉末による浄化促進作用については、後で具体的に説明する。
上記汚染土壌浄化剤において、活性炭粉末は、杉間伐材、やし殻、珪藻土、草花、おが屑、豆腐粕、籾殻および米ぬかから選択された少なくとも1種類の植物性材料を炭化させたものであることが好ましい。
このようにすれば、汚染土壌浄化剤自体が二次汚染源となるのを防ぐことができる。しかも、このような活性炭粉末は比較的入手が容易であり、安価である。
また、上記汚染土壌浄化剤において、浸透性水を100重量部とした場合の活性炭粉末、ゼオライト粉末およびシリサイド系化合物粉末の量はそれぞれ0.01重量部以上であればよい。
すなわち、ごく少量の各粉末が含まれているだけで上記各浄化メカニズムおよび浄化促進作用が起こり、汚染土壌を浄化することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る汚染土壌浄化方法は、上記いずれかの汚染土壌浄化剤を用いて汚染土壌中の汚染物質を除去して、該汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化方法であって、汚染土壌浄化剤を攪拌して浸透性水と混合粉体とが混ざり合った状態とした後に、該汚染土壌浄化剤を汚染土壌に浸透させることを特徴とする。
このようにすれば、混合粉体を確実に汚染土壌中に分散させることができ、浄化むらが発生するのを防ぐことができる。
本発明によれば、原位置浄化に好適で、かつ従来のものよりも優れた汚染物質除去能を有する汚染土壌浄化剤および汚染物質浄化方法を提供することができる。
以下、実験結果を参照しつつ、本発明に係る汚染土壌浄化剤および汚染土壌浄化方法の好ましい実施形態について説明する。
[汚染土壌浄化剤の構成]
本発明に係る汚染土壌浄化剤は、汚染土壌中に含まれるダイオキシン類、PCB類等の汚染物質を除去して該汚染土壌を浄化するための液であって、浸透性水と、該浸透性水に混ぜ合わされた混合粉体とからなる。混合粉体は、第1の浄化作用に関係する活性炭粉末と、第2の浄化作用に関係するゼオライト粉末と、第1および第2の浄化作用を促進させるシリサイド系化合物粉末とを含む。
浸透性水としては、例えば、電気分解によりイオン化して汚染土壌に浸透し易くした水を使用することができる。浸透性水は、混合粉体を誘導しながら汚染土壌に浸透する。このため、混合粉体を汚染土壌中に広く分散させて、より広い範囲の汚染物質を除去するという観点から、浸透性水の浸透性は極力高いことが好ましい。
混合粉体を構成する活性炭粉末は、植物性材料を炭化したものである。具体的には、活性炭粉末は、杉間伐材、やし殻、珪藻土、草花、おが屑、豆腐粕、籾殻、米ぬか等の安価で入手が容易な植物性材料を400〜800℃の炉中で炭化して燻炭を生成し、さらにこの燻炭を10-1Pa〜10-5Pa程度の真空状態で所定時間加熱処理(温度:400〜800℃、時間:60〜360分)して生成したものである。
このようにして生成した活性炭粉末は、炭素化率が90%以上、pHが9.0〜11.0の高炭素質を有し、その表面には約3nm径の多数の微細孔が形成されて、比表面積が1000m2/g以上となっている。また、この活性炭粉末は様々なフラーレン形状、例えばサッカーボール型、カーボンナノチューブ型、バッキーオニオン型、ホーン型を有している。
混合粉体を構成するゼオライト粉末は、ケイ素、アルミニウム、鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、マンガン、二酸化チタン等の他、微量のストロンチウム、ルビジウム、バリウム、亜鉛、硫黄、モリブデン等を含む種々のゼオライトのうちの、少なくともアルミニウム、シリカおよびアルカリ金属(例えば、Na、Ka等)を含むものである。本発明では、例えば、モルデナイト型のゼオライト、A型ゼオライト、ドロマイトの粉末、または石炭焼却灰を加工した人工ゼオライト粉末もゼオライト粉末として使用することができる。
上記活性炭粉末およびゼオライト粉末とともに混合粉体を構成するシリサイド系化合物粉末は、クラーク数が高い、生体に対して毒性が少ない、環境への負荷が小さい、資源回収・再利用が容易である、といった特徴を有するいわゆる環境半導体の一種である。シリサイド系化合物粉末としてはマグネシウムシリサイド(MgSi)やβ鉄シリサイド(β−FeSi)があるが、本発明ではマグネシウムシリサイドとβ鉄シリサイドのいずれか一方のみを用いてもよいし、両方を用いてもよい。また、他のシリサイド系化合物の粉末を含めてもよい。
また、シリサイド系化合物粉末(例えば、マグネシウムシリサイド)は、MgがSiで覆われた構造となっており、水に浸漬されるとプラスイオンになりたがっているMgから連続的に電子が放出される。これにともなって、シリサイド系化合物粉末からは、数ミリヘルツ〜数テラヘルツの帯域の電磁波が放射される。このようなシリサイド系化合物粉末の特質により、活性炭粉末およびゼオライト粉末による浄化作用が促進される。
浸透性水に混ぜ合わせる活性炭粉末、ゼオライト粉末およびシリサイド系化合物粉末の量は極めて微量でよく、具体的には、浸透性水を100重量部とした場合の各粉末の量は0.01重量部以上であればよい。すなわち、各粉末が僅かに含まれているだけで、本発明に係る汚染土壌浄化剤は所望の汚染物質除去能を発揮することができる。なお、浸透性水中で沈殿していることが視認できるほど各粉末を大量(例えば、各粉末を10重量部づつ)に混ぜ合わせても、汚染物質除去能はほとんど向上しない。したがって、製造コストの観点から、大量の各粉末を混ぜ合わせるのは好ましくない。
本発明に係る汚染土壌浄化剤によれば、活性炭粉末による第1の浄化作用と、ゼオライト粉末による第2の浄化作用と、シリサイド系化合物粉末による浄化促進作用とが相まって、汚染土壌中の汚染物質を除去することができる。以下、本発明に係る汚染土壌浄化剤における各作用について簡単に説明する。
[第1の浄化作用]
まず、活性炭粉末による第1の浄化作用について説明する。
本発明に係る汚染土壌浄化剤が汚染土壌に散布、吹き付け等されると、浸透性水が汚染土壌中に浸透するとともに、浸透性水に誘導されて活性炭粉末も汚染土壌中に分散する。そして、活性炭粉末の微細孔に汚染土壌中の汚染物質が取り込まれる。
ナノサイズの微細孔に取り込まれた汚染物質は、微細孔内で渦状の高速回転運動をしながら分解される。例えば、複数の炭素、塩素、酸素および水素原子が結合して有害な骨格構造となっているダイオキシンによって土壌が汚染されている場合は、微細孔内で炭素が引き離され、有害な骨格構造ではなくなった残りのもの(塩素等)が放出される。放出された塩素等は、土壌中のマグネシウム、カルシウム等と結合して、無害かつ安定な塩化マグネシウムや塩化カルシウム等となる。一方、引き離された炭素は、高炭素質を有する活性炭粉末と一体化する。
以上のように、活性炭粉末による第1の浄化作用によれば、汚染物質の骨格構造を変形、分解して、汚染物質を無害な物質に変換することができる。
[第2の浄化作用]
次に、ゼオライト粉末による第2の浄化作用について説明する。
本発明に係る汚染土壌浄化剤が汚染土壌に散布、吹き付け等されると、活性炭粉末と同様に、ゼオライト粉末も汚染土壌中に分散する。そして、汚染土壌中の汚染物質はゼオライト粉末に取り込まれ、無害かつ安定な物質に変換される。
より詳しくは、汚染物質のプラスの電荷を帯びた部分が、ゼオライト粉末のマイナスの電荷を帯びたアニオンサイトに取り込まれる。通常、アニオンサイトはプラスの電荷を帯びたアルカリ金属イオン(Na+、Ka+等)で埋められて安定化されているが、プラスの電荷を帯びたものが周辺に存在している場合は、比較的容易にそのものに置き換えられると考えられる。
このようにしてゼオライト粉末中に取り込まれた汚染物質は、別のアニオンサイトを埋めているNa+、Ka+と結合して全く別の物質となる際に有害な骨格構造が失われ、価数0の安定かつ無害な物質となって放出される。そして、空いたアニオンサイトには、別の汚染物質が取り込まれ、同様の反応が連続的に行われる。
以上のように、ゼオライト粉末による第2の浄化作用によれば、ゼオライト粉末内で汚染物質を変性して、無害な物質に変換することができる。なお、汚染物質のマイナスの電荷を帯びた部分は、プラスの電荷を帯びた活性炭粉末に引き寄せられ、上記第1の浄化作用により無害な物質に変換される。
[シリサイド系化合物粉末による浄化促進作用]
続いて、シリサイド系化合物粉末による浄化促進作用について説明する。
前記の通り、シリサイド系化合物粉末からは、数ミリヘルツ〜数テラヘルツの帯域の電磁波が放射される。そして、この電磁波は、クラスターとなっている汚染物質を比較的弱い結合部分で分断するものと考えられる。分断されて小さくなった汚染物質は、活性炭粉末またはゼオライト粉末に取り込まれ易くなる。これにより、上記第1の浄化作用および第2の浄化作用が促進されるものと考えられる。
この他、シリサイド系化合物粉末から放射される電磁波には、活性炭粉末の微細孔における汚染物質の渦状高速回転運動を促進させることにより、第1の浄化作用を促進させるという作用効果もあると考えられる。
[効果確認試験]
本発明に係る汚染土壌浄化剤によってダイオキシン類で汚染されたサンプルを浄化すると、浄化前後の毒性等量(TEQ)は表1に示す通りとなった。ここで、本試験で使用した汚染土壌浄化剤(以下、実施例1)は、100重量部の浸透性水に、1.5重量部の活性炭粉末と、0.3重量部のゼオライト粉末と、各0.1重量部のマグネシウムシリサイドおよびβ鉄シリサイドとを混ぜ合わせたものである。また、汚染物質浄化剤の散布は、攪拌により、浸透性水と混合粉体がほぼ均一に混ざり合った状態にして行った。なお、下表の浄化後のデータは、汚染土壌浄化剤を散布して6週間放置した後のものである。また、TEQの計算は、毒性等価係数WHO−TEF(1998)を用いて行った。
Figure 0004919442
上表に示すように、実施例1に係る汚染土壌浄化剤によれば、環境基準値をはるかに超えた81122pg-TEQ/gから環境基準を下回る543pg-TEQ/gにまでTEQを低減することができた。つまり、実施例1に係る汚染土壌浄化剤によれば、高濃度に汚染されたサンプル中の汚染物質を99%以上除去することができた。
汚染の程度が軽微な別のサンプルについても同様の試験を行った。その結果を表2に示す。ここで、本試験で使用した汚染土壌浄化剤(以下、実施例2)は、100重量部の浸透性水に、0.15重量部の活性炭粉末と、0.03重量部のゼオライト粉末と、各0.01重量部のマグネシウムシリサイドおよびβ鉄シリサイドとを混ぜ合わせたものである。なお、下表の浄化後のデータは、実施例2に係る汚染土壌浄化剤を散布して、6週間放置した後のものである。
Figure 0004919442
上表に示すように、実施例2に係る汚染土壌浄化剤によれば、環境基準をクリアしたサンプルのTEQを771.8pg-TEQ/gから23.3pg-TEQ/gに低減することができた。つまり、実施例2に係る汚染土壌浄化剤によれば、汚染の程度が比較的軽微なサンプル中の汚染物質を約97%除去することができた。
表3は、比較のために、シリサイド系化合物粉末を含んでいない汚染土壌浄化剤について同様の試験を行った結果である。この試験では、100重量部の浸透性水に、0.15重量部の活性炭粉末と、0.05重量部のゼオライト粉末とを混ぜ合わせてなる汚染土壌浄化剤(以下、比較例)を使用した。なお、下表の浄化後のデータは、比較例に係る汚染土壌浄化剤を散布して、6週間放置した後のものである。
Figure 0004919442
上表に示すように、比較例に係る汚染土壌浄化剤によれば、サンプルのTEQを50.5pg-TEQ/gから9.0pg-TEQ/gに低減することができたが、汚染物質の浄化率は約82%にとどまった。これは、混合粉体中にシリサイド系化合物粉末が含まれておらず、活性炭粉末による第1の浄化作用とゼオライト粉末による第2の浄化作用とが促進されなかったからだと考えられる。
また、本発明に係る汚染土壌浄化剤は、ダイオキシン類以外の各種汚染物質に対しても、高い汚染物質除去能を有する。表4に、上記実施例1に係る汚染物質浄化剤とシリサイド系化合物粉末を含んでいない比較例に係る汚染物質浄化剤を用いて、各種汚染物質を含むサンプル(汚染土壌、焼却灰等)の浄化を行った結果を示す。なお、表4の汚染後のデータは、実施例1または比較例に係る汚染物質浄化剤を散布して、4〜8週間(汚染物質によって異なる)放置した後のデータである。
Figure 0004919442
上表に示すように、試験を行った全ての汚染物質に対して、実施例1に係る汚染物質浄化剤は比較例に係る汚染物質浄化剤よりも高い汚染物質浄化能を有していた。
以上、本発明に係る汚染物質浄化剤および汚染物質浄化方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、当業者であれば、種々の変形例を想到し得ることは明らかである。
例えば、上記各試験では汚染されたサンプルに汚染土壌浄化剤を散布したが、汚染物質除去能を高めるためには、所定深さまでボーリングマシンのロッドを打ち込んだ後に、ロッド先端部からほぼ水平方向に高圧で汚染土壌浄化剤を吹き付けることが好ましい。また、比較的浅い部分の汚染の場合は、汚染土壌浄化剤を吹き付けた後のサンプルを攪拌することがさらに好ましい。
この他、本発明に係る汚染土壌浄化剤には、土壌菌を活性化する脂肪酸を添加することができる。これにより、汚染物質除去能がさらに高まることが期待できる。

Claims (4)

  1. 汚染土壌中の汚染物質を除去して、該汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化剤であって、
    イオン化した水からなる浸透性水と、
    混合粉体と、
    からなり、前記混合粉体は、
    多数の微細孔を有し、比表面積が1000m2/g以上である活性炭粉末と、
    アルミニウム、シリカおよびアルカリ金属を少なくとも含むゼオライト粉末と、
    マグネシウムシリサイドおよび/またはβ鉄シリサイドからなるシリサイド系化合物粉末と
    を含むことを特徴とする汚染土壌浄化剤。
  2. 前記活性炭粉末は、杉間伐材、やし殻、珪藻土、草花、おが屑、豆腐粕、籾殻および米ぬかから選択された少なくとも1種類の植物性材料を炭化させたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌浄化剤。
  3. 前記浸透性水を100重量部とすると、前記活性炭粉末、前記ゼオライト粉末および前記シリサイド系化合物粉末はそれぞれ0.01重量部以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の汚染土壌浄化剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の汚染土壌浄化剤を用いて汚染土壌中の汚染物質を除去して、該汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化方法であって、
    前記汚染土壌浄化剤を攪拌して浸透性水と混合粉体とが混ざり合った状態とした後に、該汚染土壌浄化剤を前記汚染土壌に浸透させることを特徴とする汚染土壌浄化方法。
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