JP4919416B2 - 角管管端つぶし加工方法及びその金型 - Google Patents
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Description
しかしながら、近年、森林伐採等の環境破壊,経年変化や品質不良等、木材の持つ諸問題を考慮し、住宅メーカー等では、強度が高くしかも品質が安定しているという理由で、桁梁,床小梁,根太等として、鋼管等の金属角パイプ製のものを用いようとしている。
また、剛性の高い床パネルと、強度の高い金属角パイプ製の床小梁の使用により、根太の使用を省略した床組構造も提案されている。
そこで、本出願人等は、切欠きを設けることなく、すなわち強度低下を伴うことなく段差部を形成した住宅用資材を特許文献1で提案した。
また、当該住宅用資材は、金属製角パイプを当該角パイプの幅と同じか僅かに広い幅の凹溝を有するプレス下金型内に載置した後、前記角パイプの端部上面に所望段差部長さと同じ長さの押圧面を有するプレス上金型を押し当て、前記角パイプの相対向する側面部をそれぞれ当該角パイプの内方向に蛇腹状に折り込んでつば部を形成することにより、プレス上金型が押し当てられた角パイプ端部上面が当該角パイプの中央部分上面と斜面で連続された段差部を形作ることにより製造されている。
ところで、上記したように剛性の高い床パネルを用い、根太の使用を省略して床組構造を構築しようとすると、強度の高い床小梁が必要である。しかも、桁梁との接合態様を想定するとき、空間の有効活用の観点から、床小梁の端部にも段差部を設けることが必要となる。また、住宅用天井根太や壁スタッド、あるいはトラック架台用根太等として用いようとするときには、薄肉化が可能で、しかも高い剛性が必要となる。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、端部に段差部が設けて一部が閉じられた金属製角パイプであって、一部を閉じることによっても強度の低下がなく、むしろ段差部を設けて一部を閉じることにより強度を高めた金属製角パイプを低コストで提供することを目的とする。
さらに、被加工角管の管端を外金型に収容した後に管端のつぶし加工を行うことが好ましい。
この内金型と内金型押え及び管端加工パンチとで、角管管端のつぶし加工用金型が構成される。
また、被加工管端を収容できる大きさの溝部を有し、上面と前面及び後面が開放された外金型をも備えていることが好ましい。
まず、用いる内金型の構造について説明する。
図2に示すように、内金型10は、底面11,該底面の一端に鈍角αを持って繋がるスライド面13,該スライド面に繋がる押え上面14,該押え上面に繋がる管端加工パンチ押え面15及び該管端加工パンチ押え面と前記底面の他端に繋がる内金型押え面16で外周面が形作られている。また、被加工角管の内側幅に等しい間隔の平行な側壁面を有するとともに、前記外周面を構成する底面11と押え上面14とは被加工角管の内側高さに等しい間隔で平行であり、管端加工パンチ押え面15の下端とスライド面13との間隔及び前記押え上面14と前記スライド面13との間隔よりも管端加工パンチ押え面15の下端と底面11との間隔を大きくした形状を有している。
内金型押え及び管端加工パンチの形状はさほど大きな問題となるものではない。内金型押えは、内金型1の前記内金型押え面16に合致した先端形状を有するものが好ましいし、管端加工パンチは、内金型1の管端加工パンチ押え面15に合致した先端形状を有するものが好ましい。
被加工角管Mの管端に、内金型1を挿入する。この際、図3の(a)に示すように、内金型10のスライド面13を被加工角管の内側底壁面に沿わせる形態で、内金型10の底面11とスライド面13との接続部が角管の内側に位置する深さまで挿入することが好ましい。
このような変形により、端部に切り込みがなく、しかも両側にそれぞれ内方向に蛇腹状に折り込まれて形成されたつば部を有する傾斜面で端面の一部が閉鎖された形態の管端構造が得られる。
なお、この変形過程で、内金型10の押え上面14は被加工角管Mの上面内壁に当接したままなので、傾斜面より内側の被加工角管M上面の変形は防止される。
さらに、管端加工パンチ30を被加工角管Mの管端上面に押付けた状態で、セット状態を解除された内金型10を排出させる。
したがって、管端加工の後、内金型10を排出するとき、一部閉ざされた管端の閉鎖部下端が、内金型10の排出の邪魔になることはない。
内金型10の排出の後、管端加工パンチ押え面15を引上げることにより、管端つぶし加工を終える。
なお、上記管端つぶし加工は、図4に示すように、被加工管の管端を、当該管端を収容できる大きさの溝部を有し、上面と前面及び後面が開放された外金型の前記溝部に収容させた後に、内金型の挿入、内金型押えの押付け及び管端加工パンチの押付けを行っても良い。
端部に切り込みを形成することなく、管端両側にそれぞれ内方向に蛇腹状に折り込まれて形成されたつば部を有する傾斜面で端面の一部を閉鎖する構造の管端部を形成しているので、強度低下がない角管が提供されることになる。
10:内金型 11:底面 12:底面とスライド面の接続点 13:スライド面
14:押え上面 15:管端加工パンチ押え面 16:内金型押え面
20:内金型押え 30:管端加工パンチ M:被加工角管
40:外金型
Claims (5)
- 被加工角管の管端に、底面,該底面の一端に鈍角を持って繋がるスライド面を有する内金型を、前記スライド面を被加工角管の内側底壁面に沿わせる形態で、前記底面とスライド面との接続部が角管の内側に位置する深さで挿入した後、管端外側位置で上方から内金型押えを前記内金型に押し付けて、前記底面とスライド面との接続部を支点として内金型を回転させ、内金型の底面を被加工角管の内側底壁面に合致させた後に被加工角管の上面から管端加工パンチを押し当てて段差部を形成し、前記内金型押えの押し付けを解除して前記内金型を管端から取り出すことを特徴とする角管管端のつぶし加工方法。
- 内金型として、さらにスライド面に繋がる押え上面,該押え上面に繋がる管端加工パンチ押え面及び該管端加工パンチ押え面と底面の他端に繋がる内金型押え面からなる外周面を有する内金型を用い、当該内金型を被加工角管の内側に挿入した後、管端外側位置で上方から内金型押えを前記内金型の内金型押え面に押し付けて内金型を回転させ、その後に被加工角管の上面から管端加工パンチを前記管端加工パンチ押え面に向けて押し当てて段差部を形成する請求項1に記載の角管管端のつぶし加工方法。
- 被加工角管の管端を外金型に収容した後に管端のつぶし加工を行う請求項1又は2に記載の角管管端のつぶし加工方法。
- 底面,該底面の一端に鈍角を持って繋がるスライド面,該スライド面に繋がる押え上面,該押え上面に繋がる管端加工パンチ押え面及び該管端加工パンチ押え面と前記底面の他端に繋がる内金型押え面からなる外周面と、被加工角管の内側幅に等しい間隔の平行な側壁面を有するとともに、外周面を構成する前記底面と前記押え上面とは被加工角管の内側高さに等しい間隔で平行であり、前記管端加工パンチ押え面下端と前記スライド面との間隔及び前記押え上面と前記スライド面との間隔よりも前記管端加工パンチ押え面下端と前記底面との間隔を大きくした形状を有することを特徴とする内金型と、当該内金型の内金型押え面上に配設される内金型押え、及び前記内金型の管端加工パンチ押え面上に配設される管端加工パンチからなる角管管端つぶし加工用金型。
- さらに、被加工管端を収容できる大きさの溝部を有し、上面と前面及び後面が開放された外金型を備えている請求項4に記載の角管管端つぶし加工用金型。
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