JP4916109B2 - Voc回収装置 - Google Patents

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この発明は、気化した揮発性有機化合物(以下、VOCと略称する)を回収するためのVOC回収装置に関するものである。
従来、塗装設備及び塗装後の乾燥・焼付設備、化学製品製造における乾燥設備、洗浄設備及び洗浄後の乾燥設備、印刷設備及び印刷後の乾燥・焼付設備等では、VOCが高濃度で気化し、屋内や設備内での作業環境を悪化させていた。これらの作業環境を好適に維持するためには、強制的に換気を行い、設備内から大気にVOCを放出する手法が考えられる。しかしながら、気化したVOCを大気へ放出すると、光化学スモッグの原因になることが考えられ、人体に悪影響を及ぼすという問題が生じる。このような問題に対しては、下記の特許文献1に記載されているように、VOCの蒸気を凝縮液化させて回収する方法が提案されている。
特開平8−271142(図1)
しかし、従来の技術では、VOC蒸気の回収のみが単に提案されており、作業施設内の温度調節、効率的なVOC回収方法までは触れられていない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、気化したVOCを効率的に回収するとともに、作業施設の温度調節も可能とするVOC回収装置の提供を目的とする。
前記の目的を達成するために、この発明に係るVOC回収装置は、圧縮機、凝縮器、絞り装置、複数の蒸発器が配管接続されてなる冷媒循環閉回路と、空気を流通させて室内へ導くダクトとを備え、ダクトの途中に、流通の上流側にあって、蒸発温度が0℃より高い蒸発温度の第一蒸発器及び第一蒸発器よりも流通の下流側にあって、第一蒸発器の蒸発温度より低い蒸発温度の第二蒸発器を通過する冷媒と、ダクト内の空気とを段階的に熱交換させる冷却部を形成し、冷媒循環閉回路の室内冷房運転動作により、ダクト内を流通する空気中のVOCを冷却部で段階的に冷却液化して回収することを特徴とする構成を採用している。
また、この発明に係るVOC回収装置は、圧縮機、凝縮器、絞り装置、複数の蒸発器が配管接続されてなる冷媒循環閉回路と、空気を流通させるダクトとを備え、ダクトの途中に、流通の上流側にあって、蒸発温度が0℃より高い蒸発温度の第一蒸発器及び第一蒸発器よりも流通の下流側にあって、第一蒸発器の蒸発温度より低い蒸発温度の第二蒸発器を通過する冷媒と、ダクト内の空気とを段階的に熱交換させる冷却部を形成し、冷媒循環閉回路の室内暖房運転動作により、凝縮器で室内を暖房するとともに、ダクト内を流通する空気中のVOCを冷却部で段階的に冷却液化して回収することを特徴とする構成を採用している。
そして、前記の各構成において、ダクト内の空気を冷却部に向けて送風するファンを備えているものである。
更に、前記の構成において、ファンの風量を、VOCの種類に関連した所定風量に制御することを特徴とするものである。
また、前記の各構成において、蒸発器における冷媒の蒸発温度を、複数のVOCの種類に関連した所定温度に制御することを特徴とするものである。
そして、前記の各構成において、冷却部よりも送風方向下流側のダクトを、室内向けダクトと屋外向けダクトとに分岐して形成し、冷却部からの送風経路を室内向けダクトまたは屋外向けダクトに切り替えるダンパをダクトに設けたことを特徴とするものである。
更に、前記の各構成において、冷却部よりも送風方向下流側のダクト内に、VOCを更に除去するVOC除去部を設けたことを特徴とするものである。
この発明のVOC回収装置によれば、冷却部で冷却した空気を室内に導き、同時に空気中に気化しているVOCを冷却部で冷却液化して回収することにより、VOC濃度の低減した空気で室内を冷房することができる。
また、凝縮器を室内に配備しダクト内を流通する空気を冷却部で冷却することにより、空気中に気化しているVOCを冷却液化して低減し得るうえ、室内を暖房することが可能となる。
そして、ダクト内の空気をファンにより冷却部に向けて送風することにより、空気中に気化しているVOCを逃すことなく強制的に冷却部に導き冷却液化して回収することができる。
更に、VOCの種類に関連して例えばVOCの所定飽和濃度をもたらす所定風量に、ファンの風量を制御することにより、省エネルギーの面で効率良くVOCを回収することができる。
また、VOCの種類に関連して例えばVOCの所定飽和濃度をもたらす所定温度に、蒸発器における冷媒の蒸発温度を制御することにより、省エネルギーの面で効率良くVOCを回収することができる。
そして、冷却部からの送風経路を室内向けダクトまたは屋外向けダクトに切り替えるダンパを設けたことにより、VOC濃度を低減させた後の空気を室内へ供給するか、または屋外へ排出するかを自在に選択でき、VOC濃度を低減させた空気を用いて室内を冷却するかしないかを自在に選択することができる。
更に、空気中のVOCを冷却部で冷却液化して回収した後、更にVOC除去部でVOCを除去することにより、冷却部による冷却液化のみでは除去できない低濃度レベルまでVOC濃度を低減できる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るVOC回収装置の構成の一例を示すものである。
この実施の形態1に係るVOC回収装置は、冷媒循環閉回路およびVOC回収部から構成されている。
上記の冷媒循環閉回路は、圧縮機1、第一切替え弁2、第一凝縮器3、第二切替え弁4、第二凝縮器5、第一絞り装置6、第二絞り装置7、第一蒸発器8、第二蒸発器9が配管100〜108で接続されて構成されており、回路内には冷媒としてR410Aが封入されている。言うまでもないが、他のR407C、R404A、R134a等のHFC冷媒やCO2等の自然冷媒を用いることも可能である。この実施の形態1では、圧縮機1、第一切替え弁2、凝縮器3、およびこれらを接続する配管100〜103は、熱源機Aとして屋外に設置されている。また、室内機Bは屋内に設置されている。
上記のVOC回収部は、ダクト121、液状VOC回収部122、バルブ123、ファン124、VOC除去部125、およびダンパ126から構成されている。ダクト121はVOCガスの発生源であるVOC発生槽120を収容した設備からの空気を流通させて室内へ導くように配置されている。ダクト121の途中には、ダクト121内の空気と冷媒循環閉回路の蒸発器8,9内の冷媒との間で熱交換する冷却部C,Dが形成されている。また、ダクト121は冷却部C,Dよりも送風方向下流側が室内向けダクト121Aと屋外向けダクト121Bとに分岐して形成されている。室内向けダクト121Aにはダクト121内の圧力を上げるための絞り部121aが設けられ、屋外向けダクト121Bにもダクト121内の圧力を上げるための絞り部121bが設けられている。ダンパ126はダクト121内で室内向けダクト121Aと屋外向けダクト121Bの分岐位置に設置されていて、冷却部C,Dからの送風経路を室内向けダクトダクト121Aまたは屋外向けダクトダクト121Bに切り替えるようになっている。そして、冷却部C,Dよりも送風方向下流側でダンパ126までのダクト121内には、VOCを更に除去するVOC除去部125が設けられている。
続いて、冷媒循環閉回路による室内冷房運転モードの基本動作について説明する。圧縮機1で圧縮されて吐出された冷媒ガスは、配管100、第一切替え弁2、配管101を通って第一凝縮器3に流入する。第一凝縮器3において、冷媒ガスは周囲の空気に放熱して液冷媒となり、配管103、第二切替え弁4、配管104を経て、配管106と配管107に分かれる。配管106に流れた液冷媒は、第一絞り装置6で膨張して気液二相状態となり、第一蒸発器8にて、冷却部Cのダクト121内を流れる気化VOCから吸熱してガス冷媒となり、配管108を経て圧縮機1へ戻る。一方、配管107から流入した液冷媒は、第二絞り装置7で膨張して気液二相状態となり、第二蒸発器9にて、冷却部Dのダクト121内を流れる気化VOCから吸熱してガス冷媒となり、配管108を経て圧縮機1へ戻る。ここで、第一蒸発器8は0℃より高い冷媒の蒸発温度となるように制御されており、第二蒸発器9は第一蒸発器8よりも低い冷媒の蒸発温度となるように制御されている。それにより、空気中の水分が凝縮して第一蒸発器8が凍結するといったことがなく冷却部CでVOC濃度を低下させ、続く冷却部Dの第二蒸発器9にて更に低濃度域までダクト121内のVOC濃度を低減することができる。
そして、VOC回収部の基本動作について説明する。VOC発生槽120で気化したVOCは、ファン124による気流の吸い込みにより、ダクト121に吸い込まれ、冷却部Cに流入する。ダクト121の冷却部Cに流入したVOCガスは、第一蒸発器8により吸熱されて空気中の水分とともに大部分が凝縮液化される。凝縮液化された液状VOCは、重力によりダクト121内を流下して液状VOC回収部122に流入し捕捉される。また、第一蒸発器8で凝縮液化されなかった微量のVOCガスはダクト121の冷却部Dに流入し、第二蒸発器9により更に吸熱されて凝縮液化される。凝縮液化された液状VOCは、重力により流下して液状VOC回収部122に流入し捕捉される。第二蒸発器9でも捕捉されなかった微量のVOCガスは、ダクト121内のVOC除去部125へ流入して更にVOC濃度が低減されたのち、室内向けダクト121A内の絞り部121aを経て室内または装置内に供給される。この時、室内または装置内に供給される空気は、第一蒸発器8、第二蒸発器9にて吸熱冷却されているため、室内または装置内を冷却することができる。また、室内または装置内を冷却する必要のない場合には、VOC回収部のダンパ126を駆動して、冷却部Dからの送風経路を屋外向けダクト121B側へ切り替えることにより、吸熱冷却された空気を屋外へ放出することもできる。更に、液状VOC回収部122に捕捉された液状のVOCは、バルブ123を開くことにより取り出すことができる。
以上のように、冷却部C,Dにて吸熱冷却された空気を室内または装置内に供給し、同時に空気中の気化VOCを冷却部C,Dで冷却液化し液状VOC回収部122に回収することにより、VOCを回収しながらVOC濃度の低減した空気で室内または装置内を冷却することができる。また、ダクト121内の空気をファン124により冷却部C,Dに向けて送風することにより、空気中の気化VOCを逃すことなく強制的に冷却部C,Dに導くことができる。
次に、冷媒循環閉回路による室内暖房運転モードの基本動作について説明する。圧縮機1で圧縮されて吐出された冷媒ガスは、配管100、第一切替え弁2、配管102、配管103、第二切替え弁4、配管105を経て第二凝縮器5へ流入する。第二凝縮器5において、冷媒ガスは周囲の空気に放熱して液冷媒となり、配管106と配管107に分かれる。配管106に流れた液冷媒は、第一絞り装置6で膨張して気液二相状態となり、第一蒸発器8にて、冷却部Cのダクト121内を流れる気化VOCから吸熱してガス冷媒となり、配管108を経て圧縮機1へ戻る。一方、配管107に流入した液冷媒は、第二絞り装置7で膨張して気液二相状態となり、第二蒸発器9にて、冷却部Dのダクト121内を流れる気化VOCから吸熱してガス冷媒となり、配管108を経て圧縮機1へ戻る。ここで、第一蒸発器8は、0℃より高い冷媒の蒸発温度となるように制御されており、第二蒸発器9は第一蒸発器8より低い冷媒の蒸発温度となるように制御されている。
この暖房運転モードでは、室内に配備されている室内機Bの第二凝縮器5内を流通する冷媒ガスが周囲の空気に放熱するため、室内を暖房することができる。同時にダクト121内を流通する空気は冷却部C,Dで冷却されるので、空気中に気化しているVOCは冷却液化して低減される。この場合、ダンパ126の駆動により送風経路は屋外向けダクト121Bへ切り替えられているので、冷却部C,Dにて吸熱冷却された空気は屋外へ放出されるため室内が冷却されることはない。前記のように、冷却部C,Dからの送風経路を室内向けダクト121Aまたは屋外向けダクト121Bに切り替えるダンパ126を設けたことにより、VOC濃度を低減させた後の空気を室内へ供給するか、または屋外へ排出するかを自在に選択でき、VOC濃度を低減させた空気を用いて室内を冷却するか否かを自在に選択することができる。
図2は蒸気圧でのVOC(トルエンとヘキサン)の飽和濃度と温度との関係を示している。図2から明らかなように、VOCの種類により飽和濃度が異なっており、同じ温度で比較すると、トルエンの飽和濃度はヘキサンの飽和濃度よりも低くなっている。つまり、凝縮液化させるVOCの種類、目標とする濃度に応じて、第一蒸発器8の冷媒蒸発温度、第二蒸発器9の冷媒蒸発温度を調節することにより、効率的かつ省エネルギーでVOCを回収できる。図2では、トルエン、ヘキサンの例を示したが、他のVOC、複数のVOCの混合物であっても第一蒸発器8、第二蒸発器9の蒸発温度を調節することにより、効率的かつ省エネルギーでVOCを回収できることは言うまでもない。また、冷却部C,Dに温度センサー(図示せず)等を設け、VOCを含む空気の温度等を計測し、計測した温度等に基づいて第一蒸発器8の冷媒蒸発温度、第二蒸発器9の冷媒蒸発温度を変更できるように制御してもよい。
図3はトルエンにおける0.1MPaと0.28MPaの圧力下での飽和濃度と温度との関係を示している。圧力が大きい方が飽和濃度が低く、つまり同温度では低濃度域までVOC濃度を低減できる。そのため、ダクト121は、冷却部C,Dにおける圧力が大きくなる構造(例えば、絞り部121a,121b)にした方が低濃度域までVOC濃度を低減できる。また、ファン124の風量、第一蒸発器8の冷媒蒸発温度、第二蒸発器9の冷媒蒸発温度を、回収しようとするVOCの種類に応じて設定、制御できるようにすれば、更に効率的かつ省エネルギーでVOCを回収することができる。すなわち、VOCの種類に関連して例えばVOCの所定の飽和濃度をもたらす所定風量に、ファン124の風量を制御することにより、省エネルギーの面で効率良くVOCを回収することができる。また、VOCの種類に関連して例えばVOCの所定の飽和濃度をもたらす所定温度に、蒸発器8,9における冷媒の蒸発温度を制御することにより、省エネルギーの面で効率良くVOCを回収することもできる。
尚、本実施の形態1では、バルブ123を用いて液状VOC回収部122から液状のVOCを取り出す例を示したが、液状VOC回収部122とVOC発生槽120とを配管等で接続し、自動的にVOC発生槽120に液状VOCを戻すようにすることもできる。
そして、本実施の形態1に記載のVOC除去部125としては、活性炭、ゼオライト、モレキュラーシーブス、活性アルミナ等の吸着剤等が使用できる。また、VOC除去部125の別の例としては、図4のような構成が使用できる。125aは二酸化チタン(TiO2)で表面をコートしたプレート、125bは蛍光ランプである。VOCガスは、プレート125aに付着し、蛍光ランプ125bから発せられる光で光触媒反応により分解され、VOC濃度が低減される。尚、125bは蛍光ランプによる例を示したが、125bが紫外線ランプであってもVOCガスを光触媒反応により分解することができる。また、VOC除去部125としては、オゾンを用いた酸化分解、プラズマ放電を用いた酸化分解なども適用可能である。
このように、空気中のVOCを冷却部C,Dで冷却液化して回収した後、更にVOC除去部125でVOCを除去するようにしたことにより、冷却部C,Dによる冷却液化のみでは除去できない低濃度レベルまでVOC濃度を低減することができる。
なお、本実施の形態1では、VOC除去部125を設置したが、冷却部C,Dにより必要濃度までVOC濃度を低減できる場合には、VOC除去部125は必要ないのは言うまでもない。
実施の形態2.
図5は実施の形態2に係るVOC回収装置の構成図である。構成は実施の形態1と基本的に同じであるが、圧縮機127、凝縮器128、絞り装置129、蒸発器130が配管接続された別の冷媒循環閉回路が併設されている点で異なっている。圧縮機127と凝縮器128を備えてなる熱源機Eは屋外に設置され、絞り装置129と蒸発器130を備えてなる室内機Fは、室内向けダクト121Aの先端開口が接続された屋内空間G内に設置されている。
実施の形態1のように、ファン124の風量、第一蒸発器8の冷媒蒸発温度、第二蒸発器9の冷媒蒸発温度を、回収しようとするVOCの種類、目標とするVOC濃度に応じて設定したり制御できるようにすれば効率的にVOCを回収できるが、これらの設定を変えた時には、絞り部121aを通り屋内空間Gに流出する空気の温度も変化する。そこで、屋内空間Gを冷却する室内機Fを同時に設置し、室内機Fで屋内空間Gを冷却して一定温度に保つように制御すれば、ファン124の風量、冷却部C,DのVOC濃度の設定が変わったときでも、屋内空間Gを一定温度に保つことができる。
実施の形態3.
図6は実施の形態3に係るVOC回収装置の構成図である。構成は実施の形態1と基本的には同じであるが、冷却部は冷却部Cのみであり、ダクト121内に第一の温度検知手段200、第二の温度検知手段202、圧力検知手段201を備え、蒸発器9aと絞り装置7aとの間に冷媒温度を検知する温度検知手段203が設けられている。また、温度検知手段200,202,203と圧力検知手段201により得られた温度と圧力から演算して必要な情報を求め、求めた情報に基づいて絞り装置7aの開度、圧縮機1の運転周波数を制御する演算制御手段204を備えている。
次に、演算方法と制御方法を説明する。尚、この実施の形態3では、VOCとしてペンタンを例にとって説明する。図7にペンタンの各圧力(全圧)での温度と飽和濃度(vol%)の関係を示す。図7から分かるように、圧力と温度を決めると、飽和濃度は一義的に決定される。蒸発器9aで冷却されたペンタン蒸気はほぼ飽和状態にあると考えられ、その圧力と温度を検知すると、ペンタン蒸気の濃度を決定することができる。
例えば、ダクト121内の圧力0.1MPaにおいて、出口濃度を5vol%まで低減させたい場合、冷却部Cで−28℃までVOCを冷却すればよいことになる。
次に、冷却部C出口におけるVOC濃度をX(vol%)にしたい時の冷媒循環閉回路の制御方法を説明する。
「制御フロー」
<1>目標のX(vol%)から、冷却部Cの出口温度Tvoutを演算制御手段204によって演算する(ダクト内圧力はあらかじめ設定されている)。
<2>運転を開始させる。
<3>第二の温度検知手段202で、冷却部Cの入口温度Tvinを検知する。
<4>あらかじめ、実験で測定しておいた温度効率εaから、目標の蒸発温度Temを演算し、制御目標とする。Temの求め方は次の(1)式参照。
Tem=Tvin−(Tvin−Tvout) / εa (1)式
<5>温度検知手段203によって、蒸発温度Teを検知する。
<6>第一の温度検知手段200によって、Tvout_expを測定する
<7>ΔTe=Tem−Teを演算制御手段204によって演算し、次の(2)式により絞り装置7aの開度Sを求めて絞り装置7aを開度Sに調節する。
S=S−((K×ΔTe)+(M×ΔTe))(K、Mは実験で決定) (2)式
S:絞り装置の開度
<1>の手順でΔTeが所定値以下、かつ、「Tvout<Tvou_exp」ならば、本制御を終了する。ΔTeが所定値以上ならば、<5>の手順に戻るように演算処理する。
この実施の形態3では、絞り装置7aの開度を調節することによって蒸発温度を制御するようにしたが、圧縮機1の運転周波数を調節することによって蒸発温度を制御することも可能である。以上のような制御を行うことで、回収性能が安定したVOC回収装置を提供できる。
本制御を用いれば、VOC回収装置から排出される空気のVOC濃度を燃焼範囲外の濃度にすることも可能となる。ペンタンの燃焼範囲は、1.5〜7.8vol%である。例えば、ダクト内圧力が0.1(MPa)の場合、燃焼範囲外のVOC濃度にするためには、Tvoutは−48℃以下、あるいは−22℃以上に制御すればよい。このTvoutからTemを決定し、上述した制御フローで制御すれば、常に燃焼範囲外のVOC濃度の空気を屋外へ排出することが可能となる。従って、思いがけない着火源が存在しても、火災の発生を防止することが可能となり、安全性が向上したVOC回収装置を提供することができる。
この発明の実施の形態1に係るVOC回収装置の構成図である。 この発明の実施の形態1に係る温度とトルエンおよびヘキサンの飽和濃度との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る異なる圧力下での温度とトルエン飽和濃度との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るVOC除去部を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態2に係るVOC回収装置の構成図である。 この発明の実施の形態3に係るVOC回収装置の構成図である。 この発明の実施の形態3に係る異なる圧力下での温度とペンタン飽和濃度との関係を示す図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 第一切替え弁、3 第一凝縮器、4 第二切替え弁、5 第二凝縮器、6 第一絞り装置、7 第二絞り装置、7a 絞り装置、8 第一蒸発器、9 第二蒸発器、9a 蒸発器、100〜108 配管、120 VOC発生槽、121 ダクト、121A 室内向けダクト、121B 屋外向けダクト、122 液状VOC回収部、124 ファン、125 VOC除去部、126 ダンパ、200 第一の温度検知手段、201 圧力検知手段、202 第二の温度検知手段、203 温度検知手段、204 演算制御手段、B 室内機、C 冷却部、D 冷却部、F 室内機、G 屋内空間。

Claims (7)

  1. 圧縮機、凝縮器、絞り装置、複数の蒸発器が配管接続されてなる冷媒循環閉回路と、空気を流通させて室内へ導くダクトとを備え、前記ダクトの途中に、前記流通の上流側にあって、蒸発温度が0℃より高い蒸発温度の第一蒸発器及び該第一蒸発器よりも前記流通の下流側にあって、前記第一蒸発器の蒸発温度より低い蒸発温度の第二蒸発器を通過する冷媒と、前記ダクト内の空気とを段階的に熱交換させる冷却部を形成し、
    前記冷媒循環閉回路の室内冷房運転動作により、前記ダクト内を流通する空気中のVOCを前記冷却部で段階的に冷却液化して回収することを特徴とするVOC回収装置。
  2. 圧縮機、凝縮器、絞り装置、複数の蒸発器が配管接続されてなる冷媒循環閉回路と、空気を流通させるダクトとを備え、前記ダクトの途中に、前記流通の上流側にあって、蒸発温度が0℃より高い蒸発温度の第一蒸発器及び該第一蒸発器よりも前記流通の下流側にあって、前記第一蒸発器の蒸発温度より低い蒸発温度の第二蒸発器を通過する冷媒と、前記ダクト内の空気とを段階的に熱交換させる冷却部を形成し、
    前記冷媒循環閉回路の室内暖房運転動作により、前記凝縮器で室内を暖房するとともに、前記ダクト内を流通する空気中のVOCを前記冷却部で段階的に冷却液化して回収することを特徴とするVOC回収装置。
  3. ダクト内の空気を冷却部に向けて送風するファンを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のVOC回収装置。
  4. ファンの風量を、VOCの種類に関連した所定風量に制御することを特徴とする請求項3に記載のVOC回収装置。
  5. 各蒸発器における冷媒の蒸発温度を、複数のVOCの各種類に関連した所定温度に制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のVOC回収装置。
  6. 冷却部よりも送風方向下流側のダクトを、室内向けダクトと屋外向けダクトとに分岐して形成し、前記冷却部からの送風経路を前記室内向けダクトまたは前記屋外向けダクトに切り替えるダンパを前記ダクトに設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のVOC回収装置。
  7. 冷却部よりも送風方向下流側のダクト内に、VOCを更に除去するVOC除去部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のVOC回収装置。
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