JP4915903B2 - 多孔体の酸素拡散係数測定方法およびその測定装置 - Google Patents

多孔体の酸素拡散係数測定方法およびその測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、測定対象となる多孔体の酸素拡散係数を測定する方法およびその測定装置に関し、詳しくは、多孔体内に液水が含まれているときでも、その酸素拡散係数を測定できる方法およびその測定装置に関する。
従来から多孔体内の細孔径などを測定する方法として様々な技術が提案されている。その一つとして、耐熱性および耐圧性の材料で形成された容器内に、測定対象となる多孔体を収容するとともに所定のガスを封入しておき、この容器内のガスに対して周期的な容積変動を与え、その容積変動と圧力変動との位相差および振幅を検出し、この検出した位相差および振幅、並びに予め測定しておいた多孔体の気孔径などの基礎データに基づいて、拡散理論式から求めたシミュレーション式により多孔体のガス拡散係数を算出するものがあった(特許文献1参照)。
特開昭61−205843号公報
しかしながら、この特許文献1に記載の技術は、容器内に封入されたガスの圧力変動を伴う測定方法であるので、多孔体内に液水が含まれているときには利用できなかった。
すなわち、容器内に収容した多孔体の細孔内に液水が存在している場合において、容器内を高圧にするとガスが凝縮して多孔体内に浸入する一方で、容器内を低圧にすると多孔体内に含まれた液水が蒸発する。このように、容器内のガス圧力を変動させると、多孔体内の含水量が変動することになるので、基礎データとして検出するガスの容積変動と圧力変動との位相差および振幅の検出値が不安定となり、多孔体のガス拡散係数を正確に求めることができなかった。
ここで、燃料電池を構成するMEA(Membrane-Electrode-Assembly:膜電極一体構造の触媒層)やGDL(Gas-Diffusion-Layer:ガス拡散層)などの多孔体においては、酸素と水素とから電気をつくるときに生成された水が、多孔体内を通って外部に放出されるようになっている。このとき、多孔体内に含まれている液水の量によって、多孔体の酸素透過率が大きく変動し、燃料電池の発電能力に大きな影響を与えることになるが、上記特許文献1に記載の技術では、多孔体内の含水量に対する酸素の酸素拡散係数を測定できないという問題点があった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、多孔体内に液水が含まれているときでも、その酸素拡散係数を簡便に測定できる方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は、測定対象となる多孔体の一端面を所定の酸素濃度の気体に接するようにし、該多孔体の他端面をガルバニ電池式の酸素センサーの陰極側に対向させておき、酸素センサーの出力および多孔体内に含まれる液水の質量の経時変化に基づいて、多孔体の含水量に対する酸素拡散係数を算出する。
本発明によれば、ガルバニ電池式の酸素センサーを用いて、多孔体の酸素拡散係数を測定することができる。このとき、多孔体内に液水が含まれているときでも、その酸素拡散係数を測定できるので、燃料電池を構成するMEAやGDLなどの多孔体を測定対象とすることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による多孔体の酸素拡散係数測定方法およびその測定装置の基本的な構成を示す断面図である。この装置は、測定対象となる多孔体1の酸素拡散係数を測定するもので、ガルバニ電池式の酸素センサー2と、多孔体ホルダー3と、演算手段4とを含んで構成されている。
図1に示すように、ガルバニ電池式の酸素センサー2は、例えば金(Au)などの貴金属でできた陰極5と、例えば鉛(Pb)などの卑金属でできた陽極6とから一対の電極を構成し、この陰極5と陽極6とを箱体7の内部に満たされた水酸化カリウム(KOH)などの電解液8に浸したものである。また、陰極5の外側には、ガス透過性の隔膜9を被覆している。
ここで、酸素センサー2の陰極5には、隔膜9を介して外部から酸素(O2)が供給されるようになっているが、この酸素は、以下の(1)式に示すように、陽極6から放出された電子を取り込み、水酸化物イオン(OH-)に還元される。
2+2H2O+4e- → 4OH- ・・・(1)
一方、酸素センサー2の陽極6では、以下の(2)〜(4)式に示す一連の酸化反応が起きている。
2Pb → 2Pb2++4e- ・・・(2)
2Pb2++4OH- → 2Pb(OH)2 ・・・(3)
2Pb(OH)2+2KOH → 2KHPbO2+2H2O ・・・(4)
そして、箱体7の外面には、陰極5に接続された端子11と、陽極6に接続された端子12とが設けられており、これらの二つの端子11,12は、演算手段4に接続されている。この演算手段4は、測定対象となる多孔体1を透過する酸素の速さを示す酸素拡散係数を算出するものである。この演算手段4により、多孔体1の酸素拡散係数を算出する処理については、後に詳しく説明する。
ここで、端子11と端子12とを結線すると、隔膜9を透過して陰極5に到達した酸素の量に比例した電流が流れるので、演算手段4において、酸素センサー2から出力された電流を測定することにより、酸素センサー2の陰極5に到達した酸素の量およびその濃度を求めることができる。
このような構成の酸素センサー2の陰極5側には、多孔体ホルダー3が取り付けられている。この多孔体ホルダー3は、測定対象となる多孔体1を保持する部材であって、酸素センサー2の隔膜9をカバー部3aで覆うようになっており、このカバー部3aの略中央部には、鉛直方向に延びた円筒状の筒状部3bが形成されている。この多孔体ホルダー3は、多孔体1の形状や性質等に合わせて、筒状部3bの内径や長さを異ならせたものが複数種類ある。
この多孔体ホルダー3の筒状部3bの内径φは、適切な大きさの多孔体1を保持するために、例えば3〜10mm程度が好ましい。なお、本実施形態では、図2に示すように、筒状部3bの内径φは5mmで、その長さLは2mmとする。
そして、この多孔体ホルダー3の筒状部3bには、例えば燃料電池を構成するMEAやGDLなどの多孔体1が保持されている。このとき、多孔体1の一端面が外部の気体に接し、その他端面が酸素センサー2の陰極5に対向するように保持されている。なお、本実施形態では、多孔体1は乾燥、あるいは含水しており、その厚さを2mmとする。
次に、このように構成された多孔体の酸素拡散係数測定装置による測定方法について、図1を参照して説明する。
多孔体1を保持した多孔体ホルダー3および酸素センサー2からなる測定装置10において、酸素センサー2の隔膜9と、多孔体ホルダー3と、多孔体1とで囲まれた狭い空間A内には空気が存在している。この空間A内の空気中に含まれる酸素は、隔膜9を透過して陰極5で還元反応するので、空間A内における酸素濃度は徐々に低下していく。これにより、多孔体1の下面側の酸素濃度は、多孔体1の上面側の空気中の酸素濃度と比べて低くなっていくので、この多孔体1の上下両面間で酸素濃度差ΔCが生じる。すると、この酸素濃度差ΔCにより、多孔体1の上面側の空気中に含まれる酸素が多孔体1を透過して空間A内に拡散していくようになる。
また、上述したように、空間A内の空気中に含まれる酸素が酸素センサー2の陰極5で還元反応すると、この陰極5に到達した酸素量に比例した電流が酸素センサー2から出力するので、この酸素センサー2の出力Iに基づいて、酸素センサー2の陰極5に到達した酸素の量Vo2=V(I)を求めることができる。また、空間A内の空気に含まれる酸素濃度C2は、酸素センサー2の出力Iの関数C(I)で表すことができる。
ここで、酸素センサー2の陰極5に到達した酸素の量Vo2は、多孔体1の上下面間における酸素濃度差ΔCに比例し、多孔体1の酸素拡散係数Dに比例し、多孔体1の厚さLに反比例することから、以下の(5)式に示す関係が成立している。
酸素量Vo2=酸素濃度差ΔC×酸素拡散係数D/厚さL ・・・(5)
この(5)式を変形すると、以下の(6)式が得られる。
酸素拡散係数D=酸素量Vo2×厚さL/酸素濃度差ΔC ・・・(6)
ここで、空気中における酸素の体積比は20.9%であることから、空気中の酸素濃度C1を求めることができる。よって、多孔体1の上下面間における酸素濃度差ΔCは、演算手段4で算出した酸素濃度C(I)を用いて、以下の(7)式で表せる。
酸素濃度差ΔC=(空気中の酸素濃度C1)−C(I) ・・・(7)
なお、多孔体1の厚さLは既知であり、本実施形態では、上述のように2mmである。
よって、多孔体1の酸素拡散係数Dは、酸素センサー2の出力を用いて、上記(6)式および(7)式を用いて演算手段4で算出することができる。
このように、本実施形態によれば、ガルバニ電池式の酸素センサー2を用いて、多孔体1の酸素拡散係数Dを簡便に測定することができる。なお、以上の説明では、多孔体1は乾燥しているとしたが、内部に液水が含まれた湿状態のものでもよい。
図3は、本発明の第2の実施形態を示す説明図である。この実施形態は、測定対象となる多孔体1内に液水を含浸させておき、この液水を含浸させた多孔体1を、多孔体ホルダー3の基部側にて酸素センサー2の近傍で保持するようにしたものである。
ここで、測定対象となる多孔体1に液水を含浸させる処理について説明する。まず、多孔体ホルダー3に取り付ける前に、多孔体1を超音波洗浄して細孔内のゴミを取り除いておく。この多孔体1を十分に乾燥させ、そのときの重さを予め計測する。次に、図4に示すように、このような前処理によりゴミが取り除かれた多孔体1を、トレー18中の純水19に浸し、それを気密容器20内に収納した状態で真空ポンプ21を作動する。これにより、気密容器20内の空気が外部に排出されて真空状態となり、その状態で多孔体1の細孔内に純水19を含浸させることができる。そして、この液水を含浸させた多孔体1の重さも計測する。なお、本実施形態では、多孔体1の厚さを1mmとし、その空隙率εを60%とする。このように多孔体1に液水を含浸させたことによって、例えば重さが6.0mgだけ増加したときは、その細孔内に6.0mgの液水が含浸したことになる。
そして、図3に示すように、このように液水を含浸させた多孔体1を多孔体ホルダー3に保持しておき、この多孔体ホルダー3および酸素センサー2からなる測定装置10を、電子天秤15の秤量皿15aに載置した状態で、密閉容器14に収容する。この密閉容器14は、その内部の温度および湿度を調整する機能を備えている。
このとき、密閉容器14に収容された測定装置10の質量が電子天秤15で計測されている。このように、測定装置10の全体の質量を電子天秤15で継続的に計測し、その計測結果を演算手段4に出力することで、多孔体ホルダー3に保持された多孔体1内の含水量の経時変化を測定することができる。この電子天秤15は、多孔体1内の含水量の経時変化を高精度に測定できるものが用いられる。
また、密閉容器14内の測定装置10には送信器16が設けられ、また密閉容器14の外部の演算手段4には受信器17が設けられている。これにより、酸素センサー2で検出した値は、送受信器16から受信器17に送信され、演算手段4に入力される。なお、本実施形態では、多孔体ホルダー3は、その筒状部3bの長さLを50mmとする。
次に、このように構成された多孔体の酸素拡散係数測定装置による測定方法について、図5〜図7を参照して説明する。
図5(a)に示す初期状態においては、多孔体1に6.0mgの液水が含浸しており、このときの多孔体1の含水率Sを100%とする。
図6において、曲線Sは、電子天秤15で測定した多孔体1内の含水量の経時変化を示すもので、多孔体1に含まれる液水が徐々に蒸発することにより、多孔体1の含水率Sが時間経過に伴って減少していくことが分かる。また、曲線Aは酸素の移動速度の経時変化を示し、曲線Bは水蒸気の移動速度の経時変化を示している。
図5(a)に示す初期状態では、多孔体1の細孔内が液水で占められているので、多孔体1内を酸素が透過することはない。よって、図6の曲線Aに示すように、経過時間が0のときの酸素の移動速度は0である。このとき、図5(a)に示す酸素センサー2では酸素が検出されず、演算手段4では、多孔体の酸素拡散係数Dの値が0と算出される。
その後、図3に示す密閉容器14の内部の温度や湿度を調整し、多孔体1内に含浸させた液水が蒸発するように設定すると、多孔体1に含浸させた液水は、水蒸気となって多孔体1の外部に移動していく。
ここで、図5(b)は、多孔体1に含浸している液水の一部が蒸発し、多孔体1の内部に3.0mgの液水が残っている状態を示している。このとき、多孔体1の含水率Sは、50%であり、多孔体1内の半数の細孔が酸素の通り道となるので、図6の曲線Aに示すように、酸素の移動速度が0より大きな値となる。このとき、図5(b)に示すように、空気中に含まれている酸素が多孔体ホルダー3の筒状部3bから取り込まれて、多孔体1を通過して酸素センサー2に拡散していく。このような多孔体1の酸素拡散係数Dを、演算手段4で継続的に算出しておく。
そして、このまま時間が経過すると、多孔体1に含浸させた液水は、さらに蒸発する。図5(c)は、多孔体1の内部に1.5mgの液水が残っている状態を示している。このとき、多孔体1の含水率Sは25%であり、多孔体1の細孔内に占める液水の量がさらに少なくなって酸素の通り道が広くなるので、図6の曲線Aに示すように、酸素の移動速度はさらに増大する。この多孔体1の酸素拡散係数Dについても、演算手段4で継続的に算出しておく。
このような多孔体1の含水率Sと、演算手段4で算出した酸素拡散係数Dとの関係を表すグラフを図7に示す。多孔体1の含水率Sは、測定時間の経過に伴って減少していくのに対し、演算手段4で算出される多孔体1の酸素拡散係数Dの値は、時間経過に伴って増加していく。この図7に示す測定結果のグラフから、多孔体1の含水率Sに対する酸素拡散係数Dを求めることができる。
ここで、多孔体ホルダー3の筒状部3b内の酸素が多孔体1を透過するときには、まず多孔体1の上面に近い位置にある酸素から移動し始め、多孔体1から離れた位置にある酸素が徐々に移動して拡散が進んでいく。したがって、多孔体ホルダー3の筒状部3bの先端部側においては、酸素濃度が空気中の酸素濃度(20.9%)とほとんど等しいと推定できるが、多孔体1の上面の近傍では、筒状部3bの先端部よりも酸素濃度が低くなる。このように筒状部3bの内側では、酸素の濃度勾配が発生するので、上記(6)式および(7)式を用いて、多孔体1の酸素拡散係数Dを算出することができない。
この場合は、密閉容器14内の空気中の酸素が、多孔体ホルダー3の筒状部3b内の空気と、この多孔体ホルダー3に保持された多孔体1とを通過するときの拡散抵抗Rを用いて、多孔体1の酸素拡散係数Dを求める。この拡散抵抗Rは、図3に示すように、多孔体ホルダー3の筒状部3bにて空気が占める部分の長さをL1とし、この空気中の酸素拡散抵抗をD1とし、多孔体1の厚さをL2とし、この多孔体1の酸素拡散係数をD2とすると、以下の(8)式で表せる。
拡散抵抗R=Σ(L/D)=L1/D1+L2/D2 ・・・(8)
このとき、酸素センサー2で検出する酸素の量Vo2は、筒状部3bの先端部と基部との酸素濃度差ΔCに比例し、拡散抵抗Rに反比例することから、以下の(9)式に示す関係が成立している。
酸素量Vo2=酸素濃度差ΔC/拡散抵抗R ・・・(9)
この(9)式に上記(8)式を代入すると、以下の(10)式が得られる。
酸素量Vo2=ΔC/(L1/D1+L2/D2) ・・・(10)
なお、本実施形態では、上述のように、多孔体1の厚さL2が1mmであり、多孔体ホルダー3の筒状部3bの長さLが50mmであるので、L1=49mmである。また、湿度および温度が標準状態のときは、空気中の酸素拡散係数D1の値は、D1=Dair-O2=2×10-5(m2/s)であることが知られている。よって、これらの値を上記(10)式に代入すると、液水を含む多孔体1の酸素拡散係数D2を算出することができる。
このように、本実施形態によれば、測定対象となる多孔体1に液水を含浸させておき、この多孔体1を多孔体ホルダー3にて酸素センサー2の近傍に保持することにより、酸素の濃度勾配を考慮して、多孔体1が液水を含浸している状態から乾燥状態に変化するときの酸素拡散係数D2の変化を測定することができる。
また、上述したように、密閉容器14は、その内部の温度および湿度を調整する機能を備えており、多孔体ホルダー3に保持された多孔体1内に含浸させた液水の蒸発速度を制御できるようになっている。
ここで、密閉容器14内の温度および湿度を調整し、多孔体1内に含まれた液水の蒸発速度をコントロールする。図6において、酸素の移動速度を曲線A′で示し、また水蒸気の移動速度を曲線B′で示
している。ここでは、多孔体1内に含まれた液水を蒸発し易くすると、図6の曲線B′に示すように、水蒸気の移動速度が曲線Bに比べて大きくなる。また、水蒸気の移動する方向と、酸素が多孔体1内を拡散していく方向とは反対方向であるので、曲線A′に示すように、酸素の移動速度が曲線Aに比べて小さくなる。
このように、本実施形態においては、密閉容器14の内部の温度および湿度を調整し、多孔体1内の液水の蒸発速度を制御することにより、この水蒸気の移動速度が多孔体1の酸素拡散係数Dに与える影響を測定することができる。よって、多孔体1の中でのガス拡散条件を想定してその拡散特性を測定できる。
なお、以上の説明においては、多孔体1に含まれる液水の蒸発速度と、多孔体1の酸素拡散係数Dとの関係についてのみ説明したが、密閉容器14内に収容された気体が、水蒸気と酸素の他に、ヘリウム(He)または窒素(N2)などを含む多成分共存のものであっても、同様に測定することができる。
また、以上の説明では、多孔体1に含浸している液水が、酸素センサー2と多孔体ホルダー3と多孔体1とに囲まれた狭い空間A(図1参照)側に蒸発する影響については考慮していないが、実際には、多孔体1から蒸発した液水が空間Aに拡散し、多孔体1の含水率Sの測定に影響することが懸念される。そこで、実験の測定精度を向上するため、数種類厚さのスペーサを用いて多孔体1と隔膜9の隙間を調整し、この隙間による測定精度の影響を特定して実験データを補正してもよい。
図8は、本発明の第3の実施形態を示す説明図である。この実施形態は、液水を含浸させた多孔体1を、多孔体ホルダー3の先端部にて酸素センサー2から離れた位置で保持するようにしたものである。
この場合は、多孔体1に含浸させた液水は、酸素センサー2と多孔体ホルダー3と多孔体1とに囲まれた広い空間B側にも蒸発していき、この空間B内の気体に占める水蒸気の割合が徐々に大きくなる。そして、所定時間が経過すると、空間B内は水蒸気で飽和した状態となる。
ここでは、空気中の酸素が、多孔体ホルダー3の先端部に保持された多孔体1と、筒状部3b内の空間B中の空気とを通過するときの拡散抵抗Rを用いて、多孔体1の酸素拡散係数D2を求める。この拡散抵抗Rは、液水を含浸させた多孔体1の厚さをL2とし、この多孔体1の酸素拡散係数をD2とし、筒状部3b内に空気が占める部分の長さをL1とし、この水蒸気の割合が変化していく空気中の酸素拡散抵抗をD1とすると、上記(8)式で表すことができ、上記(10)式が成立する。
なお、本実施形態においても、多孔体1の厚さL2を1mmとし、多孔体ホルダー3の筒状部3bの長さLを50mmとすれば、L1=49mmである。また、液水を含浸させた多孔体1の酸素拡散係数D2は、上述のように求めたものを用いればよい。よって、これらの値を上記(10)式に代入すると、水蒸気の割合が変化していく空気中における酸素拡散係数D1を算出することができる。(ただし、筒状部3bの長さLは、50mm以下の範囲で可変に設定して良い。)
このように、本実施形態においては、測定対象となる多孔体1内に液水を含浸させておき、この多孔体1を多孔体ホルダー3の先端部にて酸素センサー2から離れた位置に保持することにより、本装置を有効に利用して、飽和水蒸気中の酸素拡散係数を求めることができる。
図9は、本発明の第4の実施形態を示す説明図である。この実施形態は、測定対象となる第1の多孔体1内に液水を含浸させておき、この第1の多孔体1を多孔体ホルダー3の筒状部3bの基部側にて酸素センサー2の近傍に保持するとともに、乾燥させた第2の多孔体22を、第1の多孔体1に接触しないように多孔体ホルダー3の先端部側に保持するようにしたものである。なお、これら二つの多孔体(1,22)は、同じ材質のものを用いる。
この場合は、第1の多孔体1に含浸させた液水は、水蒸気となって第2の多孔体22を通過して外部に移動していく。
ここでは、空気中の酸素が、多孔体ホルダー3の筒状部3bに保持された二つの多孔体(1,22)を通過するときの拡散抵抗Rを用いて、これらの多孔体(1,22)の酸素拡散係数を同時に求める。この拡散抵抗Rは、第1の多孔体1の厚さをL1とし、その酸素拡散係数をD1とし、第2の多孔体22の厚さをL2とし、その酸素拡散係数をD2とすると、上記(8)式で表すことができ、上記(10)式が成立する。
まず、初期状態において、第1の多孔体1が液水を含浸させた湿状態で、また第2の多孔体22が乾燥状態の場合には、上記(10)式は以下の(11)式のように表すことができる。
Vo2/ΔC=(L1/D1wet+L2/D2dry) ・・・(11)
なお、(11)式において、D1wetとは、第1の多孔体1に液水を含浸させたときの酸素拡散係数を示し、D2dryとは、第2の多孔体22が乾燥した状態の酸素拡散係数を示している。
そして、所定時間が経過し、二つの多孔体(1,22)のいずれも乾燥状態となった場合には、上記(10)式は以下の(12)式のように表すことができる。
Vo2/ΔC=(L1/D1dry+L2/D2dry) ・・・(12)
なお、(11)式において、D1dryとは、第1の多孔体1が乾燥した状態の酸素拡散係数を示している。
ここで、二つの多孔体(1,22)は、同じ材質であるので、D1dry=D2dryの関係が成立し、上記(12)式は、以下の(13)式のように変形できる。
Vo2/ΔC=(L1+L2)D1dry ・・・(13)
なお、二つの多孔体(1,22)の厚さL1,L2は、予め計測されている。また、上述したように、酸素センサー2の出力を用いて酸素濃度差ΔCを求めることができる。よって、上記(11)式および(13)式から、二つの変数D1wetおよびD2dryを求めることができる。
このように、本実施形態においては、液水を含浸させた湿状態の多孔体1を多孔体ホルダー3の基部側にて酸素センサー2の近傍に保持するとともに、乾燥状態の多孔体22を多孔体ホルダー3の先端部側に保持することにより、湿状態と乾燥状態の多孔体の酸素拡散係数を同時に測定することができる。
図10は、本発明の第5の実施形態を示す説明図である。この実施形態は、酸素センサー2と多孔体ホルダー3とからなる測定装置10を、電子天秤15の秤量皿15aに吊り下げて、この測定装置10のみを密閉容器14に収容したものである。
なお、ここで用いられる高精度の電子天秤15は、例えば5〜50℃の温度範囲で使用することが規定されているが、燃料電池は、50℃以上の高温環境下で使用されることもあるので、このような高温下における多孔体のガス拡散条件を想定して、その拡散特性を測定する必要がある。
本実施形態では、測定装置10を収容する密閉容器14と、電子天秤15とを分離したので、電子天秤15は、密閉容器14内の温度変化の影響を受けることがない。これにより、この密閉容器14内の温度を、例えば50℃以上の高温に設定したときでも、電子天秤15は温度変化の影響を受けることがなく、上述したと同様に、多孔体1の酸素透過係数の経時変化を計測することができる。
このように、本実施形態によれば、酸素センサー2と多孔体ホルダー3とからなる測定装置10を、電子天秤15の秤量皿15aに吊り下げて、この測定装置10のみを密閉容器14に収容したことにより、高温環境下における多孔体1の酸素拡散条件を想定して、その拡散特性を測定することができる。
本発明の基本的な構成を示す断面図である。 多孔体ホルダーに多孔体を保持した状態を示す要部拡大図である。 本発明の第2の実施形態を示す説明図である。 測定対象となる多孔体内に液水を含浸させる処理の説明図である。 多孔体に含浸させた液水が徐々に蒸発していく様子を示す説明図である。 多孔体の含水率に対する水蒸気と酸素の移動速度を示すグラフである。 多孔体の含水率に対する酸素拡散係数を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態を示す説明図である。 本発明の第5の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1…多孔体、2…酸素センサー、3…多孔体ホルダー、3b…筒状部、4…演算手段、5…陰極、6…陽極、7…箱体、8…電解液、9…隔膜、10…測定装置、14…密閉容器、15…電子天秤、16…送信器、17…受信器、22…多孔体

Claims (8)

  1. 測定対象となる多孔体の一端面を所定の酸素濃度の気体に接するようにし、該多孔体の他端面をガルバニ電池式の酸素センサーの陰極側に対向させておき、
    前記酸素センサーの出力および前記多孔体内に含まれる液水の質量の経時変化に基づいて、前記多孔体の含水量に対する酸素拡散係数を算出することを特徴とする多孔体の酸素拡散係数測定方法。
  2. ガルバニ電池式の酸素センサーと、
    前記酸素センサーに取り付けられており、測定対象となる多孔体の一端面が所定の酸素濃度の気体に接し、その他端面が前記酸素センサーの陰極側に対向するように該多孔体を保持する多孔体ホルダーと、
    前記酸素センサーおよび前記多孔体ホルダーからなる測定装置を収容する密閉容器と、
    前記密閉容器に収容された前記測定装置の質量を計測する電子天秤と、
    前記酸素センサーの出力を用いて前記多孔体の酸素拡散係数を算出する演算手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする多孔体の酸素拡散係数測定装置。
  3. 前記演算手段は、
    前記多孔体ホルダーの長さと、
    前記多孔体の厚さと、
    前記酸素センサーの出力に基づいて求められる該酸素センサーに到達した酸素の量と、
    同じく前記酸素センサーの出力に基づいて求められる前記多孔体の両端面側における酸素濃度差と、
    を用いて前記多孔体の酸素拡散係数を算出することを特徴とする請求項2に記載の多孔体の酸素拡散係数測定装置。
  4. 前記多孔体ホルダーは、両端が開口した筒形状をしており、前記酸素センサーの陰極側に近いほうの開口端部に液水を含浸させた状態の多孔体を保持することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の多孔体の酸素拡散係数測定装置。
  5. 前記多孔体ホルダーは、両端が開口した筒形状をしており、前記酸素センサーの陰極側から離れたほうの開口端部に液水を含浸させた状態の多孔体を保持することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の多孔体の酸素拡散係数測定装置。
  6. 前記多孔体ホルダーは、両端が開口した筒形状をしており、前記酸素センサーの陰極側に近いほうの開口端部に液水を含浸させた状態の第1の多孔体を保持するとともに、前記酸素センサーの陰極側から離れたほうの開口端部に乾燥状態の第2の多孔体を保持することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の多孔体の酸素拡散係数測定装置。
  7. 前記演算手段は、前記酸素センサーの出力および前記電子天秤で計測した前記測定装置の質量の経時変化に基づいて、前記多孔体の含水量に対する酸素拡散係数を算出することを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか一つに記載の酸素拡散係数測定装置。
  8. 前記密閉容器は、その内部の温度および湿度を調整する機能を備えており、前記多孔体ホルダーに保持された前記多孔体内の液水の蒸発速度を制御することを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれか一つに記載の多孔体の酸素拡散係数測定装置。
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