本願の第1の発明は、管理端末と、当該管理端末と無線通信路を介して接続する通信端末とを備えた通信システムにおいて、管理端末は、通信端末が自身に接続するために必要な情報を含む第1のフレーム生成指示を所定の時間隔毎に行うと共に、通信端末が自身を識別可能な情報を含み、第1のフレームよりもデータ量の少ない第2のフレームを、第1のフレーム間隔内に少なくとも1つ以上の生成指示を出力する管理端末側制御手段と、管理端末側制御手段からのフレーム生成指示に応じて、第1のフレームおよび第2のフレームを生成するフレーム生成手段と、予め自身に割当てられた周波数を用いて、フレーム生成手段で生成された第1のフレームおよび第2のフレームを無線通信路に送信する送信手段と、を備え、通信端末は、指示された周波数における無線通信路からフレームを受信する受信手段と、受信手段が受信したフレームが第1のフレームか第2のフレームであるかを判定するフレーム判定手段と、探索すべき周波数を指示すると共に、フレーム判定手段で判定された第1のフレームまたは第2のフレームに基づいて管理端末の存在を確認する通信端末側制御手段と、を備え、管理端末は、自身が、新たに通信端末を追加して管理することができない場合、前記第2のフレームを生成しない構成とした。
これにより、管理端末が、予め定められた第1のフレームに加え、通信端末が自身を識別可能な情報を含み、第1のフレームよりもデータ量の少ない第2のフレームを送信し、通信端末は、受信した第1のフレーム、第2のフレームに基づいて、接続可能な管理端末の存在が確認できるようになるため、従来に比べ短時間で管理端末を探索することができる。
本願の第2の発明は、上記第1の発明において、管理端末は、第2のフレームを第1のフレームよりも高い伝送レートで送信する構成とした。
これにより、通信端末において第2のフレームを受信する時間が短縮され、さらに短時間で管理端末を探索することができる。
本願の第3の発明は、上記第1の発明において、管理端末は、通信端末が自身に接続するための情報の一部を含む第2のフレームを生成する構成とした。
これにより、通信端末は、第2のフレームを受信することで管理端末の接続に必要な情報を得ることができる。
本願の第4の発明は、上記第1の発明において、管理端末は、少なくとも自身が管理している通信端末の台数、または媒体の使用状態を含む第2のフレームを生成する構成とした。
これにより、通信端末は、第2のフレームに含まれる通信端末の台数、媒体の使用状態から管理端末が自身を管理可能であるか否かを判定することができる。
これにより、通信端末は、自身を管理可能であるか否かを判定する必要がなくなり、接続する管理端末を選択する際に必要な媒体を抑制することができる。
これにより、通信端末は、第2のフレームを受信した場合のみ接続可能な管理端末が存在すると認識することができ、接続する管理端末を選択する際に必要な媒体を抑制することができる。
本願の第5の発明は、上記第1の発明において、管理端末は複数存在し、通信端末は、ある周波数の探索時、第1のフレーム、第2のフレームを所定数受信した場合に、他の周波数を探索するよう切り替える構成とした。
これにより、第1のフレームを所定数受信後に他の周波数を探索する場合に比べ、短時間で管理端末を探索することができる。
本願の第6の発明は、上記第5の発明において、通信端末は、フレームを所定数受信する毎に探索する周波数を切り替える際、当該所定数のフレームのうち、少なくとも1つは第1のフレームが存在するようカウントする構成とした。
これにより、第2のフレームのデータ量を第1のフレームに比べ非常に小さくすることが可能となる。具体的には、第1のフレームを必ずカウントするので、第2のフレームは同じ管理端末から送信されたことがわかるような識別情報だけでもよいことになる。
本願の第7の発明は、上記第5の発明において、通信端末は、第1のフレームを受信すると、そのフレーム内容を記憶しておくフレーム記憶手段を備え、第1のフレーム、第2のフレームを受信した際、フレーム記憶手段に記憶されている同一の管理端末からのフレームである場合、フレーム記憶手段の情報を利用する構成とした。
これにより、過去に第1のフレームの情報が記憶されている場合、第2のフレームのみでその管理端末の接続に必要な情報を得ることができる。
本願の第8の発明は、上記第5の発明において、管理端末は、管理端末同士で通信を行い、同一時刻に第1のフレームを生成し、送信する構成とした。
これにより、同一周波数で動作する複数の管理端末の通信範囲がお互いに重なり合っていない場合には、通信端末は第1のフレームが送信される時刻を認識して受信を行なうことが可能となり、1つの周波数を短時間で検索して接続可能な管理端末の存在を認識することができ、管理端末の探索時の消費電力を抑制することができる。
本願の第9の発明は、上記第8の発明において、管理端末は、同一時刻に第2のフレーム生成し、送信する構成とした。
これにより、通信端末は第1のフレームだけでなく、第2のフレームについても、送信される時刻を認識して受信を行なうことが可能となり、1つの周波数を短時間で検索して接続可能な管理端末の存在を認識することができ、管理端末の探索時の消費電力を抑制することができる。
本願の第10の発明は、上記第5の発明において、通信端末は、第1のフレーム、第2のフレームを受信する際に受信強度を測定し、受信した第1のフレーム、第2のフレームに基づいて存在を確認した管理端末の中から、受信強度情報に基づいて接続する管理端末を選択する構成とした。
これにより、通信端末は、フレームを受信した際の受信強度を測定し、測定した受信強度も考慮して接続する管理端末を選択するようにしているため、通信状態の良い管理端末を選択することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における通信システムの構成図であり、無線LANを用いたシステムを示している。図1において、1a,1bは管理端末、2は通信端末、3a,3bは無線通信路、4は有線通信路である。
図1において、通信システムは、複数(この場合は2台)の管理端末1a,1bと1〜複数(この場合は1台)の通信端末2とを有している。管理端末1a,1bは、有線通信路4を介して、図示しないインターネットなどの有線ネットワークに接続されるとともに、無線通信路3a,3bを介して無線ネットワーク(無線LAN)に接続される。通信端末2は、無線通信路3aを介して管理端末1aに接続するか、無線通信路3bを介して管理端末1bに接続し、管理端末1a,1bを介して有線ネットワークに接続する。管理端末1a,1bと通信端末2とは、図14に示したIEEE802.11に規定された物理層フレーム100を用いて通信を行なう。
図1に示した管理端末1a,1bはルータであり、同一構成、同一機能を備えている。図2は、図1に示した管理端末の前面の外観斜視図、図3は図1に示した管理端末の背面の外観斜視図、図4は図1に示した管理端末のハードウェアの構成図、および図5は図1に示した管理端末の機能ブロック図である。図2〜図5を参照して管理端末1a,1bの構成および機能について説明する。
実施の形態1の通信システムに適用される管理端末1aはルータであり、図2に示すように、筐体11の前面にはLED(Light Emitting Diode)などの表示部12が設けられている。また、図3に示すように、筐体11の背面にはDC(Direct Current)電源コネクタ13、RJ45などのLAN(Local Area Network)用モジュラージャック14、およびWAN(Wide Area Network)用モジュラージャック15が設けられている。管理端末1aは、LAN用モジュラージャック14およびWAN用モジュラージャック15によって有線通信路4に接続される。DC電源コネクタ13には、平行ケーブルなどの電力線16が接続される。モジュラージャック14、15には、不図示のLANケーブルが接続される。
なお、管理端末1aの一例としてルータを示したが、特にこれに限るものではなく、アクセスポイントの機能を備えた機器(たとえば、テレビ等の家電機器)であってもかまわない。
図4は、筐体11内に設けられる管理端末1aのハードウェアである回路モジュール50の構成の一例を示すブロック図である。図4において、50は回路モジュール、51はメインIC、51aはCPU、51bはBCU(Bus Control Unit)、51c,51d,59bはMACブロック、51eはPCIU(Periphheral Component Interconnect Unit)部、51fはメインバス、51gはローカルバス、52,61は発振器、53はリセットIC、54はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、55はFlash ROM(Flash Read Only Memory)、56,57,59aはPHYブロック、58はDC−DC部、59は無線LANコントローラ、60は無線モジュール、60aは送受信切替スイッチ、60bはLNA(Low Noise Amplifier)、60cはPA(Power Amplifier)、60dはRF(Radio Frequency)変復調器、62はアンテナ切替スイッチ(SW)、63,64はアンテナである。
図4において、回路モジュール50には、本発明にかかわる主な構成要素としてメインIC51と、無線LANコントローラ59と、無線モジュール60とが実装されている。メインIC51は、CPU51aと、メインバス51fおよびローカルバス51g上のデータの流れを制御するBCU51bと、Ethernet(登録商標)のMAC(Medium Access Control)層を制御するMACブロック51c,51dと、PCIバスを制御するPCIU51eとを有している。
メインIC51内のCPU51aおよびBCU51bは、メインバス51fを介して、CPU51aが実行するプログラムや固定データが格納されるFlash ROM55と、CPU51aがプログラムを実行する際のデータの一時保存などに用いられるSDRAM54とに接続されている。CPU51aは、BCU51bを介してFlash ROM55およびSDRAM54にアクセスしてプログラムを実行する。
また、CPU51aおよびBCU51bは、ローカルバス51gを介して、メインIC51にクロックを供給する発振器52と、LEDなどの表示部12と、メインIC51に初期化信号を出力するリセットIC53とに接続されるとともに、メインIC51内のMACブロック51c,51dとPCIU51eとに接続される。メインIC51内の各構成要素は発振器52から供給されるクロックに基づいて動作する。
メインIC51内のMACブロック51c,51dは、それぞれEthernet(登録商標)の物理層を制御するPHYブロック56、57に接続されており、PHYブロック56、57はそれぞれ、WAN用モジュラージャック15、LAN用モジュラージャック14に接続されている。また、メインIC51は、DC電源コネクタ13から供給されるDC電圧をメインIC51で必要なDC電圧に変換するDC−DC部58に接続されており、DC−DC部58から供給される電源によって動作する。
無線LANコントローラ59は、MAC層を制御するMACブロック59bと、物理層を制御するPHYブロック59aとを有している。メインIC51内のPCIU51eは、MACブロック59bを介して、PHYブロック59aに接続されている。
無線モジュール60は、メインIC51から送信または受信状態が設定され、送受信切替スイッチ60aと、受信信号を増幅するLNA60bと、送信信号を増幅するPA60cと、無線信号への変調及び無線信号からの復調を行うRF変復調器60dとを有している。
無線モジュール60は、無線モジュール60にクロックを供給する発振器61に接続され、無線モジュール60内のRF変復調器60dは、無線LANコントローラ59内のPHYブロック59aに接続されている。無線モジュール60内の送受信切替スイッチ60aは、メインIC51から使用するアンテナを切り替えるアンテナ切替スイッチ62を介して、アンテナ63、64に接続されている。
図5は、図1に示した管理端末の機能ブロック図である。
図5において、72は中央制御部、71はフレーム生成部、71aは通信端末2が自身に接続するために必要な情報を含むビーコンフレーム(第1のフレーム)を生成するビーコンフレーム生成部、71bは通信端末2が自身を識別可能な情報を含み、第1のフレームよりもデータ量の少ない存在通知フレーム(第2のフレーム)を生成する存在通知フレーム生成部、70は送信部である。
なお、存在通知フレームは、ここでは、ビーコンフレームと比較して、通信端末2が管理端末1a、1bに接続するのに必要な情報のみ有し、その他の諸情報を含むビーコンフレームよりもデータが少ないものとする。
図5において、管理端末1aは、フレームの生成を指示する中央制御部72と、中央制御部72からの指示によってビーコンフレームを生成するビーコンフレーム生成部71aおよび存在通知フレームを生成する存在通知フレーム生成部71bを有するフレーム生成部71と、ビーコンフレームおよび存在通知フレームを無線通信路3aに送信する送信部70とを有している。
中央制御部72の機能は、主にメインIC51内のCPU51aによって実現され、フレーム生成部71は無線LANコントローラ59内のMACブロック59bによって実現され、送信部70は無線モジュール60、発振器61、アンテナ切替SW62、およびアンテナ63,64によって実現される。
次に、図6は、図1に示した通信端末の外観斜視図、図7は、図1に示した通信端末のハードウェア構成図、図8は、図1に示した通信端末の機能ブロック図である。図6〜図8を参照して、図1に示した通信端末2の構成および機能について説明する。
図6に示すように、通信端末2は、携帯可能な電話機であり、筐体21を有しており、筐体21には、電話番号などを表示するLCD(Liquid Crystal Display)22と、電話番号を指定するためのボタンや、オフフック/オンフック操作のためのボタンなどで構成されるキーマトリックス23と、音声の入力手段であるマイク24と、無線通信路3a,3bを介して電波を送受信する外部アンテナ25aと、通話相手からの音声を出力するスピーカ26とが設けられている。
なお、通信端末2の一例として電話器を示したが、特に電話器に限るものではなく、通信端末2は、アクセスポイントである管理端末1a,1bと接続可能な機能を備えた機器(たとえば、パーソナルコンピュータ等の電子機器)であってもかまわない。
図7は、筐体21内に設けられる通信端末2のハードウェアである回路モジュール30の構成の一例を示すブロック図である。図7において、30は回路モジュール、31はペースバンドIC、31aはCPU、31bはVoIP(Voice over Internet Protocol)ブロック、31cは無線MACブロック、31dはメインバス、31eはローカルバス、32はSDRAM、33はFlash ROM、34はLCD電源制御IC、35は電池、36はDC−DC変換器、37はLCD電源用昇圧回路、38はリセットIC、39はダイオード、40,41はアンプ、42はアンテナ切替スイッチ(SW)、43は無線モジュール、43aは送受信切替スイッチ、43bはLNA(Low Noise Amplifier)、43cはPA(Power Amplifier)、43dはRF(Radio Frequency)変復調器、44,45は発振器、22はLCD,23はキーマトリックス、24はマイク、26はスピーカ、25aは外部アンテナ、25bは内部アンテナである。
図7において、回路モジュール30には、本発明にかかわる主な構成要素としてベースバンドIC31と、無線モジュール43とが実装されるとともに、先の図6に示したLCD22とキーマトリックス23が実装されている。
ベースバンドIC31は、CPU31aと、音声処理を行なうVoIPブロック31bと、無線LANのMAC層を制御する無線MACブロック31cと、メインバス31dと、ローカルバス31eとを有している。ベースバンドIC31内のCPU31a、VoIPブロック31b、および無線MACブロック31cは、メインバス31dを介してCPU31aが実行するプログラムや固定データが格納されるFlash ROM33と、CPU31aがプログラムを実行する際のデータの一時保存やVoIPブロック31bおよび無線MACブロック31cが用いるデータの一時保存に用いられるSDRAM32とに接続されている。
また、CPU31aおよびVoIPブロック31bは、ローカルバス31eを介してLCD22、電池35に接続され電池35の電圧をLCD22を駆動するために必要な電圧に昇圧するLCD電源用昇圧回路37からの電源を制御するLCD電源制御IC34、ダイオード39を介して電池35に接続され電池35の電圧を各構成要素に必要なDC電圧に変換するDC−DC変換器36、およびベースバンドIC31に初期化信号を出力するリセットIC38に接続されている。
さらに、CPU31aおよびVoIPブロック31bは、ローカルバス31eを介して、マイク24から入力される音声信号を増幅するアンプ40、およびスピーカ26を介して出力すべき音声信号を増幅するアンプ41に接続されている。
また、ベースバンドIC31は、キーマトリックス23、ベースバンドIC31にクロックを供給する発振器45、無線モジュール43、およびアンテナ25a,25bを切り替えるアンテナ切替スイッチ42に接続されている。
無線モジュール43は、送受信切替スイッチ43aと、受信信号を増幅するLNA43bと、送信信号を増幅するPA43cと、無線信号への変調及び無線信号からの復調を行うRF変復調器43dとを有している。無線モジュール43は、無線モジュール43にクロックを供給する発振器44、およびアンテナ切替スイッチ42に接続されている。アンテナ切替スイッチ42は、外部アンテナ25aと、内部アンテナ25bとに接続されている。
図8は、通信端末2の本発明にかかわる機能構成を示す機能ブロック図である。図8において、80は受信部、81はフレーム判定部、81aはチャンネル設定部、81bはビーコンフレーム判定部、81cは存在通知フレーム判定部、82は中央制御部である。
図8において、通信端末2は、無線通信路3a,3bから受信した信号に予め定められた復調処理を施して受信フレームを生成するとともに、受信フレームの受信強度を測定する受信部80、受信部80が使用するチャンネル、すなわち無線通信路3a,3bのどちらを使用するかを設定するチャンネル設定部81aと、受信部80によって生成された受信フレームがビーコンフレームであるか否かを判定するビーコンフレーム判定部81bと、受信部80によって生成された受信フレームが存在通知フレームであるか否かを判定する存在通知フレーム判定部81cとを有するフレーム判定部81、および、ビーコンフレーム判定部81bおよび存在通知フレーム判定部81cの判定結果、および受信フレームに基づいて接続する管理端末1a,1bを選択する中央制御部82を有している。
受信部80の機能は、アンテナ25a,25b、アンテナ切替スイッチ42、および無線モジュール43によって実現され、ビーコンフレーム判定部81bおよび存在通知フレーム判定部81cの機能はベースバンドIC31内の無線MACブロック31cによって実現され、中央制御部82の機能は主にベースバンドIC31のCPU31aによって実現される。
以上のように構成された本実施の形態の通信システムについて、以下にその動作について説明する。
まず、図5を参照して、管理端末1a,1bがビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信する動作について説明する。
中央制御部72は、自身内の計時機能を用いて予め定められたビーコン周期に基づいたビーコンフレーム送信開始時間、および存在通知フレーム送信開始時間を管理する。中央制御部72は、ビーコンフレーム送信開始時間になると、ビーコンフレーム生成指示をビーコンフレーム生成部71aに出力し、存在通知フレーム送信開始時間になると存在通知フレーム生成指示を存在通知フレーム生成部71bに出力する。
ビーコンフレーム生成部71aは、ビーコンフレーム生成指示を受けるとビーコンフレームを生成する。本実施の形態における通信システムでは、図14に示したIEEE802.11に規定された物理層フレーム100を用いて通信を行なう。ビーコンフレーム生成部71aは、物理層フレーム100内のデータリンク層フレーム103を生成する。ビーコンフレーム生成部71aは、生成したビーコンフレームを送信部70に出力する。
存在通知フレーム生成部71bは、存在通知フレーム生成指示を受けると、管理端末1aが自身と通信可能な範囲内に存在するすべての通信端末、すなわち現在自身の管理下にない通信端末を含むすべての通信端末に自身の存在を伝えるための情報を含む存在通知フレームを生成する。存在通知フレーム生成部71bは、物理層フレーム100内のデータリンク層フレーム103を生成する。存在通知フレーム生成部71bは、生成した存在通知フレームを送信部70に出力する。送信部70は、ビーコンフレーム、または存在通知フレームに予め定められた変調処理を施した送信フレームを無線通信路3aに送信する。
次に、図8を参照して、通信端末2がビーコンフレームおよび存在通知フレームを受信して管理端末1a,1bの探索・選択する動作について説明する。中央制御部82は、予め定められた探索すべきチャンネルの1つを探索の対象チャンネルとして選択し、選択した対象チャンネルをチャンネル設定部81aに通知する。ここでは、まず無線通信路3aに対応するチャンネルを対象チャンネルとして選択してチャンネル設定部81aに通知する。また、中央制御部82は、中央制御部82内のフレームカウンタを初期化(たとえば、「0」)する。
チャンネル設定部81aは、中央制御部82から通知された対象チャンネルを受信部80に通知し、探索するチャンネルを設定する。ここでは、無線通信路3aに対応するチャンネルが対象チャンネルとして選択され通知されている。したがって、チャンネル設定部81aは、無線通信路3aに対応するチャンネルを用いて信号を受信するように受信部80にチャンネルを設定する。
受信部80は、チャンネル設定部81aによって設定されたチャンネル(この場合は、無線通信路3a)を用いて、管理端末1aが送信する送信フレームを受信し、予め定められた復調処理を施して受信フレームを生成する。受信部80は、生成した受信フレームをビーコンフレーム判定部81bおよび存在通知フレーム判定部81cに出力する。また、受信部80は、受信フレームを受信した際の受信強度を測定し、測定した受信強度を受信強度情報として受信フレームとともにビーコンフレーム判定部81bおよび存在通知フレーム判定部81cに出力する。
ビーコンフレーム判定部81bは、受信フレームがビーコンフレームであるか否かを判定する。管理端末1a,1bが送信した送信フレームは、上述したようにIEEE802.11に規定された物理層フレーム100であり、データリンク層フレーム103内のMACヘッダ104には、データリンク層フレーム103がどのような種類のフレームであるのかの情報が含まれている。ビーコンフレーム判定部81bは、この情報に基づいて受信フレームがビーコンフレームであるか否かを判定する。ビーコンフレーム判定部81bは、受信フレームがビーコンフレームであると判定した場合には、受信部80から受け取った受信強度情報およびビーコンフレームを中央制御部82に出力する。
存在通知フレーム判定部81cは、受信フレームが存在通知フレームであるか否かを判定する。存在通知フレーム判定部81cは、ビーコンフレーム判定部81bと同様に、データリンク層フレーム103内のMACヘッダ104に含まれているデータリンク層フレーム103がどのような種類のフレームであるのかの情報に基づいて受信フレームがビーコンフレームであるか否かを判定する。存在通知フレーム判定部81cは、受信フレームが存在通知フレームであると判定した場合には、受信部80から受け取った受信強度情報および存在通知フレームを中央制御部82に出力する。
中央制御部82は、フレーム(ビーコンフレームまたは存在通知フレーム)を受けると、中央制御部82内のフレームカウンタをインクリメントするとともに、受信強度情報を記憶する。中央制御部82は、フレームカウンタのカウント値と、予め定められた受信回数閾値とを比較する。比較の結果、カウント値が受信回数閾値より小さい場合、中央制御部82は、ビーコンフレーム判定部81bまたは存在通知フレーム判定部81cからフレームおよび受信強度情報が通知される毎に、フレームカウンタの値をインクリメントするとともに受信強度情報を記憶する動作を繰り返す。
比較の結果、カウンタ値が受信回数閾値以上になった場合、中央制御部82は、対象チャンネルとして選択すべきチャンネルが存在するか否かを判定する。中央制御部82は、予め定められた探索対象となるチャンネルを認識している。ここでは、無線通信路3a,3bに対応するチャンネルが探索すべきチャンネルであり、無線通信路3aに対応するチャンネルの探索が終了し、無線通信路3bに対応するチャンネルの探索は行なっていない。したがって、中央制御部82は、無線通信路3bに対応するチャンネルを対象チャンネルとして選択してチャンネル設定部81aに通知する。また、中央制御部82は、フレームカウンタのカウント値を初期化する。
チャンネル設定部81aは、中央制御部82から通知された対象チャンネルを受信部80に通知し、探索するチャンネルを設定する。ここでは、無線通信路3bに対応するチャンネルが対象チャンネルとして選択され通知されている。したがって、チャンネル設定部81aは、無線通信路3bに対応するチャンネルを用いて信号を受信するように受信部80にチャンネルを設定する。
受信部80、ビーコンフレーム判定部81b、および存在通知フレーム判定部81cは、無線通信路3aに対応するチャンネルを対象チャンネルとした時と同様に、無線通信路3bに対応するチャンネルを対象チャンネルとして、管理端末1bが送信した送信フレームを受信し、予め定められた復調処理を施して受信フレームを生成するとともに、受信フレームを受信した際の受信強度を測定し、測定した受信強度を受信強度情報としてビーコンフレームまたは存在通知フレームとともに中央制御部82に通知する。
中央制御部82は、フレーム(ビーコンフレームまたは存在通知フレーム)を受けると、中央制御部82内のフレームカウンタをインクリメントするとともに、受信強度情報を記憶する。中央制御部82は、フレームカウンタのカウント値と、予め定められた受信回数閾値とを比較する。比較の結果、カウント値が受信回数閾値より小さい場合、中央制御部82は、ビーコンフレーム判定部81bまたは存在通知フレーム判定部81cからフレームおよび受信強度情報が通知される毎に、フレームカウンタの値をインクリメントするとともに受信強度情報を記憶する動作を繰り返す。
比較の結果、カウンタ値が受信回数閾値以上になった場合、中央制御部82は、対象チャンネルとして選択すべきチャンネルが存在するか否かを判定する。ここでは、無線通信路3a、3bに対応するチャンネルの探索が終了しているので、対象チャンネルとして選択すべきチャンネルは存在しない。したがって、中央制御部82は、対象チャンネルとして選択すべきチャンネルは存在しないと判定する。
中央制御部82は、探索すべきチャンネルによって受信した受信強度情報やビーコンフレームまたは存在通知フレームに含まれる情報に基づいて、接続するチャンネル、すなわち接続する管理端末1a、1bを選択する。たとえば、受信強度情報のみを用いて接続する管理端末1a,1bを選択する場合には、受信強度情報の平均値が最も大きいチャンネルを選択したり、同一チャンネルにおける受信強度情報の最大値を比較して、最も受信強度の最大値が大きいチャンネルを選択するなど、予め定められた選択手順に基づいてチャンネルを選択する。また、ビーコンフレームまたは存在通知フレーム内の情報と、受信強度情報とを用いて接続する管理端末1a,1bを選択する場合には、詳細には後述するが、自身が接続した際に通信状態が良好となる管理端末を選択する。
中央制御部82は、選択したチャンネルによって受信したビーコンフレーム、または存在通知フレームの内容に基づいて予め定められた手順にしたがって管理端末1a、1bに接続する動作処理に移行し、接続した管理端末1a、1bを介して通信相手との通信を開始する。
次に、図9の本発明における通信システムの実施の形態1の動作を説明するためのシーケンス図を参照して、この実施の形態1の通信システムの動作について説明する。
図9において、管理端末1aは、チャンネル1を用いてビーコン間隔毎に、ビーコンフレームを送信するとともに、ビーコン間隔内に3つの存在通知フレームを送信している。また、管理端末1bは、チャンネル6を用いてビーコン間隔ごとに、ビーコンフレームを送信するとともに、ビーコン間隔内に3つの存在通知フレームを送信している。
ここでは、管理端末1a,1bがビーコンフレームを送信するビーコン間隔はともに80msであり、管理端末1a,1bは、それぞれビーコンフレームを送信してから20ms、40ms、60ms経過した時に存在通知フレームを送信しているものとする。すなわち、管理端末1a,1bのビーコン間隔、およびビーコンフレームを送信してから存在通知フレームを送信するタイミングは同一とする。ただし、管理端末1bのビーコンフレームの送信タイミングは、管理端末1aがビーコンフレームを送信してから30msの遅延があるものとする。したがって、管理端末1a,1bの通信可能な範囲内の通信端末2には、チャンネル1を用いた管理端末1aからのビーコンフレームが到達してから10ms後にチャンネル6を用いた管理端末1bからの存在通知フレームが到達し、さらに10ms後にチャンネル1を用いた管理端末1aからのビーコンフレームが到達し、というように、10ms毎に管理端末1aと管理端末1bとから交互にビーコンフレームまたは存在通知フレームが到達する。また、通信端末2の受信回数閾値は「3」が設定されているものとする。
通信端末2は、まず、チャンネル1を用いて管理端末1aからのビーコンフレームを受信し、中央制御部82はフレームカウンタをインクリメントする。これにより、フレームカウンタのカウンタ値は「1」となる。受信回数閾値は「3」であるので、通信端末2はチャンネル1を用いて管理端末1aからのフレームの受信待ちとなる。ビーコンフレームを受信してから20ms後に、通信端末2は管理端末1aからの存在通知フレームを受信する。これによりフレームカウンタのカウンタ値は「2」となる。受信回数閾値は「3」であるので、通信端末2はチャンネル1を用いて管理端末1aからのフレーム受信待ちとなる。存在通知フレームを受信してから20ms後、すなわちビーコンフレームを受信してから40ms後に、通信端末2は管理端末1aからの存在通知フレームを受信する。これによりフレームカウンタのカウンタ値は「3」となり、受信回数閾値「3」以上となる。中央制御部82は、フレームカウンタのカウンタ値が受信回数閾値以上となったので、チャンネルの設定をチャンネル1からチャンネル6に変更する。
通信端末2は、上述したチャンネル1を用いた動作と同様に、チャンネル6を用いて管理端末1bからの送信フレームを受信する。図9においては、チャンネル1からチャンネル6に受信チャンネルを変更した後に、通信端末2は、存在通知フレームを受信し、中央制御部82はフレームカウンタをインクリメントする。これによりフレームカウンタのカウンタ値は「1」となる。受信回数閾値は「3」であるので、通信端末2はチャンネル6を用いて管理端末1bからのフレームの受信待ちとなる。存在通知フレームを受信してから20ms後に、通信端末2は管理端末1bからの存在通知フレームを受信する。これによりフレームカウンタのカウンタ値は「2」となる。受信回数閾値は「3」であるので、通信端末2はチャンネル6を用いて管理端末1bからのフレーム受信待ちとなる。存在通知フレームを受信してから20ms後、すなわち1回目の存在通知フレームを受信してから40ms後に、通信端末2は管理端末1bからの存在通知フレームを受信する。これによりフレームカウンタのカウンタ値は「3」となり、受信回数閾値「3」以上となる。通信端末2には、探索すべきチャンネルとしてチャンネル1,6が予め設定されている。中央制御部82は、探索すべきチャンネルを用いてビーコンフレーム、または存在通知フレームをそれぞれ3回(受信回数閾値)受信したので探索処理を終了する。そして、探索すべきチャンネルによって受信した受信強度情報に基づいて、接続するチャンネル、すなわち接続する管理端末1a、1bを選択する。
なお、上記説明では、ビーコンフレームもしくは存在通知フレームを3つ受信した場合に、通信端末2が探索する周波数を切り替えるよう構成した例を示した。存在通知フレームだけを3つ受信して探索する周波数を切り替えるには、前述のように、存在通知フレーム自身に、通信端末2が管理端末1a、1bと接続するために必要な情報を含む必要がある。
そこで、カウントする3つのフレームのうち、少なくとも1つは必ずビーコンフレームが含まれるよう受信するフレームをカウントする構成としてもよい。
このようにすることで、接続に必要な情報はビーコンフレームから入手可能であるので、存在通知フレームは少なくとも管理端末1a、1bの識別さえできればよく、存在通知フレームのデータ量を前述の説明に比べかなり小さくすることができる。
また、通信端末2には、ビーコンフレームを受信した際、そのフレーム内容をメモリ(SDRAM32等)に記憶しておき、管理端末1について学習をしておく構成としても良い。
このようにすることで、メモリに記憶されている管理端末1a、1bからの存在通知フレームは少なくとも管理端末1の識別さえできればよく、またメモリに記憶されている管理端末1であれば、存在通知フレーム3つで管理端末1の存在を確認し、次の周波数の探索へ切り替えることが可能である。なお、メモリに記憶されている管理端末1a、1bか否かは、メモリに記憶されている管理端末1a、1bのMACアドレスと、受信する存在通知フレームのMACアドレスが一致するかどうかで判断することができる。
ここで、図15を参照して背景技術で説明した従来の通信システムの管理端末の探索動作と、本実施の形態の通信システムの管理端末の探索動作とを比較する。
まず、パッシブスキャンの場合について比較する。従来の通信システムにおける管理端末1000a,1000bがビーコンフレームを送信するビーコン間隔が、本発明における実施の形態1の通信システムの管理端末1a,1bがビーコンフレームを送信するビーコン間隔と同様の80msであり、通信端末2000が管理端末1000a,1000bからそれぞれ連続3回のビーコンフレームを受信するものとすると、従来の通信システムの探索時間は、平均してビーコン間隔5個分の時間となる。したがって、従来の通信システムの探索時間は、(数1)となる。
80×5=400ms ・・・(数1)
これに対して、この実施の形態1の通信システムでは、管理端末1a,1bが存在通知フレームを送信する存在通知フレーム間隔が20msであり、通信端末2が管理端末1a,1bからそれぞれ、ビーコンフレームまたは存在通知フレームを連続3回受信するものとすると、この実施の形態1の通信システムの探索時間は、平均して存在通知フレーム間隔5個分の時間となる。したがって、この実施の形態1の通信システムの探索時間は、(数2)となる。
20×5=100ms ・・・(数2)
従来の通信システムよりも探索時間を300ms短縮することができる。
実施の形態1の通信システム、および従来の通信システムにおいて、ビーコンフレームは、図14に示した物理層フレームで構成される。旧型の通信端末をサポートする通信システムの場合、旧型の通信端末を考慮し旧型の通信端末が同期を取り安くするために物理層プリアンブル101、およびPHYヘッダ102の時間は192μs必要であり、送信データレートは1Mbpsとなる。また、MACヘッダ104のバイト数は24バイトであり、FCS106のバイト数は4バイトである。ここで、フレームボディー105のバイト数を暫定的に100バイトとすると、旧型の通信端末をサポートする通信システムにおいてビーコンフレームの送信に必要な時間は、(数3)となる。
192+(24+100+4)×8/1=1216μs ・・・(数3)
旧型の通信端末をサポートすることなく、新型の通信端末のみをサポートする通信システムの場合、物理層プリアンブル101、およびPHYヘッダ102の時間は96μs必要であり、送信データレートは11Mbpsとなる。また、MACヘッダ104のバイト数は、送信のQoS(Quality of Service)を確保するために802.11eの規格候補に準拠した26バイトであり、FCS106は4バイトである。ここで、フレームディー105のバイト数を暫定的に100バイトとすると、新型の通信端末をサポートする通信システムにおいて存在通知フレームの送信に必要な時間は、(数4)となる。
96+(26+100+4)×8/11≒190.55μs ・・・(数4)
存在通知フレームは、図9においてはビーコン間隔で3個の存在通知フレームが送信されている。したがって、存在通知フレームの送信に必要な時間190.55μsの3倍がビーコンフレーム間隔で使用されるため媒体の効率は、
190.55×3μs/80ms×100≒0.715% ・・・(数5)
(数5)程度悪化する。
仮に、従来の通信システムにおいてこの実施の形態1の通信システムと同じ100msで探索を行なうようにするためには、ビーコン間隔を1/4にする必要があり、この場合、
1216×3μs/80ms×100=4.560% ・・・(数6)
となり、(数6)程度通信時間の効率が悪化してしまう。
また、管理端末1a,1bの存在通知フレーム生成部71bが存在通知フレームのフレームボディー105に格納する情報を、図16に示す7バイトのみにして送信部70から送信する場合、存在通知フレームを送信するために必要な時間は、(数7)となる。
96+(26+7+4)×8/11≒122.91μs ・・・(数7)
この時間の3倍がビーコン間隔で使用されるので、媒体の効率の悪化は、
122.91×3μs/80ms×100≒0.461% ・・・(数8)
となり、(数8)程度で済むことになる。この場合には通信端末2の中央制御部82はビーコンフレーム判定部81b、および存在通知フレーム判定部81cから通知される管理端末1a,1bの通信端末2の管理状況と混み具合の情報と存在通知フレームの受信強度情報から判定して、接続先を決定することになる。
さらに、存在通知フレームのフレームボディー105に格納する情報を管理端末1a,1bが現在管理している通信端末の端末数と通信状態などから、新たに通信端末を追加して管理することが可能であるかを示す1バイトのみの情報を格納する場合には、存在通知フレームを送信するために必要な時間は、(数9)となる。
96+(26+1+4)×8/11≒118.55μs ・・・(数9)
この時間の3倍がビーコン間隔で使用されるので、媒体の効率の悪化は、
118.55×3μs/80ms×100≒0.445% ・・・(数10)
となり、(数10)程度ですむことになる。
この場合、通信端末2の中央制御部82は、存在通知フレームのフレームボディー105の情報に予め新たに通信端末を追加して管理することが可能であるかを認識することができ、混み具合を判定する必要がなくなる。したがって、通信端末を追加して管理可能な管理端末からの存在通知フレームの受信強度情報のみで接続先を決定すればよいことになる。
最後に、存在通知フレームのフレームボディー105をなくした場合、すなわちフレームボディー105のバイト数を0バイトにした場合、存在通知フレームを送信するために必要な時間は、(数11)となる。
96+(26+0+4)×8/11≒117.82μs ・・・(数11)
この時間の3倍がビーコン間隔で使用されるので、媒体の効率の悪化は、
117.82×3μs/80ms×100≒0.442% ・・・(数12)
となり、(数12)程度で済むことになる。
この場合、管理端末1a,1bの中央制御部72が、新たに通信端末を追加して管理可能な場合のみフレームボディー105のバイト数を0バイトとした存在通知フレーム、すなわちフレームボディー105が存在しない物理層フレーム100による存在通知フレームの生成を存在通知フレーム生成部71bに指示し、存在通知フレーム生成部71bが、フレームボディー105が存在しない物理層フレーム100による存在通知フレームを生成して送信部70に送信させるようにする。そして、通信端末2の中央制御部82は、受信部80が受信したフレームボディー105が存在しない存在通知フレームを存在通知フレーム判定部81cから通知されることで管理端末1a,1bが通信端末2を追加して管理可能であると認識することができ、通知された存在通知フレームの受信強度情報のみで接続先を決定すればよいことになる。
以上説明したように、実施の形態1においては、管理端末1a,1bが、予め定められたビーコン間隔毎に、自身に通信端末2が接続するために必要な情報を含むビーコンフレームを送信するとともに、ビーコン間隔内に3つ、自身を識別可能な情報を含み、ビーコンフレームよりもデータ量の少ない存在通知フレームを送信する。
通信端末は、受信したビーコンフレームおよび/または存在通知フレームに基づいて接続する管理端末1a,1bの存在を確認するようにしているため、従来例で示したビーコンフレームのみで接続すべき管理端末1a,1bを選択するパッシブスキャンと比較して管理端末1a,1bの探索時間を短縮することができる。
さらに、ビーコンフレームよりもデータ量の少ない存在通知フレームを用いることで、使用周波数の帯域圧迫を抑えることが可能である。
(実施の形態2)
図10を用いて実施の形態2を説明する。
実施の形態2の通信システムの構成は、図1に示した実施の形態1の通信システムと同様であり、ここではその説明を省略する。
実施の形態1では、通信システム内の管理端末1a,1bがそれぞれビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信するようにした。実施の形態2では、管理端末1a,1bが、それぞれ自身が新たに通信端末2を追加して管理可能である場合のみ存在通知フレームを送信し、新たに通信端末2を追加して管理することができない場合には、ビーコンフレームのみを送信するものである。
実施の形態2の管理端末1a,1bの構成および機能は、先の実施の形態1とほぼ同じであるが、中央制御部72が存在通知フレーム生成指示を出力する条件が実施の形態1とは異なる。
実施の形態1では、存在通知フレーム送信開始時間になると中央制御部72が存在通知フレーム生成指示を出力したが、この実施の形態2では、中央制御部72は、存在通知フレーム送信開始時間になると、自身が新たに通信端末2を追加して管理可能であるか否かを判定する。具体的には、チャンネルの使用状態や自身の媒体の使用率などに基づいて、新たに通信端末2を追加して管理可能であるか否かを判定する。そして、新たに通信端末2を追加して管理可能であると判定した場合のみ、存在通知フレーム生成指示を存在通知フレーム生成部71bに出力する。
図10は、本発明における通信システムの実施の形態2の動作を説明するためのシーケンス図であり、図10を参照して、実施の形態2の通信システムの動作を説明する。
図10において、管理端末1aは、チャンネル1を用いてビーコン間隔毎に、ビーコンフレームを送信するとともに、ビーコン間隔内に3つの存在通知フレームを送信している。また、管理端末1bは、チャンネル6を用いてビーコン間隔ごとに、ビーコンフレームを送信しているが、新たに通信端末2を追加して管理することができないと判定しておりビーコン間隔内において存在通知フレームを送信していない。
ここでは、管理端末1a,1bがビーコンフレームを送信するビーコン間隔はともに80msであり、管理端末1aは、それぞれビーコンフレームを送信してから20ms、40ms、60ms経過した時に存在通知フレームを送信しているものとする。また、管理端末1bのビーコンフレームの送信タイミングは、管理端末1aがビーコンフレームを送信してから30msの遅延があるものとする。また、通信端末2の受信回数閾値は「3」が設定されているものとする。
図10において、通信端末2は、管理端末1aに接続しており、管理端末1aから送信されるビーコンフレームを受信する必要がある。そのため、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1aのビーコンフレームの送信予定時刻にはチャンネル設定部81aにチャンネル1を指示し、チャンネル1を用いた受信を行なう。
通信端末2が、現在接続中の管理端末1aへの接続を継続するか否かを判定するためにビーコンフレーム、または存在通知フレームの受信が3回必要であるとすると、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1aからの1個のビーコンフレームと、2個の存在通知フレームを受信した後に、チャンネル6へのチャンネルの変更をチャンネル設定部81aに指示してチャンネル(受信周波数)をチャンネル1からチャンネル6に切り替える。
チャンネル1からチャンネル6にチャンネルを切り替えた後、通信端末2の中央制御部82は、ビーコンフレームまたは存在通知フレームを受信したことを通知待ちとなる。しかし、管理端末1bは、存在通知フレームを送信していない。したがって、中央制御部82は、チャンネルを切り替えてから存在通知フレーム間隔(この場合は20ms)を過ぎても存在通知フレーム判定部81cから受信強度情報および存在通知フレームを通知されることはない。チャンネルを切り替えてから存在通知フレーム間隔(この場合は20ms)を過ぎても存在通知フレーム判定部81cから受信強度情報および存在通知フレームを通知されない場合、中央制御部82は、チャンネル6には接続可能な管理端末が存在しないと判定し、現在接続中の管理端末1aへの接続の継続を決定する。
チャンネルを切り替えてから存在通知フレーム間隔(この場合は20ms)内に存在通知フレーム判定部81cから受信強度情報および存在通知フレームを通知された場合、中央制御部82は、先の実施の形態1と同様に、チャンネル6を用いてビーコンフレームまたは存在通知フレームを受信回数閾値分連続で受信した後に、受信強度情報やビーコンフレームまたは存在通知フレームに含まれる情報などに基づいて接続する管理端末を選択する。
以上説明したように、この実施の形態2においては、管理端末1a,1bが、自身が新たに通信端末2を追加して管理することができると判定した場合のみ、存在通知フレームを送信するようにしているため、通信端末1は、存在通知フレームを受信した場合のみ接続可能な管理端末1a,1bが存在すると認識することができ、接続する管理端末1a,1bを選択する際に必要な媒体を抑制することができる。
(実施の形態3)
図11を用いて実施の形態3を説明する。
実施の形態3の通信システムの構成は、図1に示した実施の形態1の通信システムと同様であり、ここではその説明を省略する。
実施の形態1では、通信システム内の管理端末1a,1bは、それぞれ非同期にビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信するようにした。実施の形態3においては、管理端末1a,1bが、それぞれ有線通信路4を用いて通信を行って同期をとってビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信するものである。
この実施の形態3の管理端末1a,1bの構成および機能は、実施の形態1とほぼ同じであるが、中央制御部72が、有線通信路4を介して同期をとってビーコンフレームを送信する点が異なる。図5には図示していないが、先の図4に示したハードウェアの構成図におけるMACブロック51c,51d、およびPHYブロック56,57で構成される有線インタフェースを用いて、管理端末1a,1bは通信を行い同期してビーコンフレーム、および存在通知フレームを送信する。
次に、図11は、本発明における通信システムの実施の形態3の動作を説明するためのシーケンス図であり、図11を参照して、実施の形態3の通信システムの動作を説明する。
図11において、管理端末1a,1bは有線通信路4を介して通信を行って同期をとって、管理端末1aはチャンネル1を用いてビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信し、管理端末1bはチャンネル6を用いてビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信している。また、管理端末1a,1bのCPU51a、中央制御部82は、ビーコンフレーム生成部71aにビーコンフレーム生成指示を出力する直前に、存在通知フレーム生成部71bに存在通知フレーム生成指示を出力している。
また、図11において、通信端末2は、管理端末1aに接続しており、管理端末1aから送信されるビーコンフレームを受信する必要がある。そのため、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1aのビーコンフレームの送信予定時刻にはチャンネル設定部81aにチャンネル1を指示し、チャンネル1を用いた受信を行なう。また、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1a,1bからのビーコンフレームの送信予定時刻前にはチャンネル6に存在する管理端末1bを探索するために、チャンネル設定部81aにチャンネル6を指定しており、管理端末1bからの存在通知フレームの受信待ちとなっている。
通信端末2の中央制御部82は、ビーコンフレーム判定部81bから通知される管理端末1aが送信したビーコンフレームの受信強度情報、および、存在通知フレーム判定部81cから通知される管理端末1bが送信した存在通知フレームの受信強度情報により、管理端末1aへの接続を継続するか、管理端末1bに接続を変更するのかを判定する。
ここで、ビーコンフレーム間隔は80msであり、存在通知フレームの送信に必要な時間が190.5μsであり、ビーコンフレームの送信に必要な時間は1216μsであるとする。チャンネルの切り替えに必要な時間を200μsとすれば、ビーコンフレームの400μs前に存在通知フレームの送信が開始されるものとする。
管理端末を探索するためにビーコンフレームまたは存在通知フレーム3個の受信が必要であるとすると、従来の通信システムにおけるパッシブスキャンでは、チャンネル1とチャンネル6を探索するために必要な時間は、ビーコン間隔の平均5個分の時間であり、(数13)となる。
80×5=400ms ・・・(数13)
これに対して、実施の形態3の通信システムにおける管理端末の探索時間は、ビーコン間隔の平均2.5個分の時間、存在通知フレーム自体の送信時間、およびチャンネルの切り替えに必要な時間であり、(数14)となる。
80×2.5+0.2+0.2=200.4ms ・・・(数14)
また、パワーセーブモードで動作している通信端末2がパワーオンする必要のある時間は、ビーコン間隔内では、存在通知フレーム、チャンネル切り替え時間、およびビーコンフレームを受信する時間であり、(数15)となる。
200+200+1216=1616μs ・・・(数15)
従来の通信システムにおける通信端末と比較して低消費電力化を図ることができる。
以上説明したように、実施の形態3においては、システム内に存在する管理端末1a,1bが、有線通信路4を介して通信を行うことで同期してビーコンフレームを送信するようにしているため、同一周波数(チャンネル)で動作する複数の管理端末1a,1bの通信範囲がお互いに重なり合っていない場合には、通信端末2はビーコンフレームが送信される時刻を認識して受信を行なうことが可能となり、1つの周波数を短時間で検索して接続可能な管理端末1a,1bの存在を認識することができ、管理端末1a,1bの探索時の消費電力を抑制することができる。
なお、実施の形態3においては、管理端末1a,1bは、有線通信路4を用いて通信を行いビーコンフレームまたは存在通知フレームの同期をとるようにしたが、管理端末1a,1bの通信は、有線通信路4に限るものではなく、無線通信路など他の伝送路を用いてもかまわない。
(実施の形態4)
図12を参照して本発明の実施の形態4を説明する。
実施の形態4の通信システムの構成は、図1に示した実施の形態1の通信システムと同様であるので、ここではその説明を省略する。
実施の形態3では、通信システム内の管理端末1a、1bが、それぞれ有線通信路4を用いて通信を行って同期をとってビーコンフレームおよび存在通知フレームを送信するようにした。実施の形態4では、管理端末1a,1bが、それぞれ有線通信路4を用いて通信を行って同期をとってビーコンフレームを送信し、存在通知フレームについては、オーバーラップしないように時間的にずらして送信するものである。すなわち、実施の形態4では、管理端末1a,1bがビーコンフレームは同時刻に送信し、ビーコンフレームを送信した後、それぞれ異なる時間が経過した後に存在通知フレームを送信する。
実施の形態4の管理端末1a,1bの構成および機能は、先の実施の形態3とほぼ同じであるが、中央制御部72が、存在通知フレーム生成指示を存在通知フレーム生成部71bに出力する存在通知フレーム送信開始時刻が、管理端末1aと管理端末1bとで異なるように設定されている。
図12は、本発明における通信システムの実施の形態4の動作を説明するためのシーケンス図であり、図12を参照して、実施の形態4の通信システムの動作を説明する。
図12においては、管理端末1a,1bは有線通信路4を介して通信を行って同期をとって、管理端末1aはチャンネル1を用いてビーコンフレームを送信し、管理端末1bはチャンネル6を用いてビーコンフレームを送信している。すなわち、同時刻に管理端末1a,1bはビーコンフレームを送信している。
また、存在通知フレームがオーバーラップしないように、管理端末1aはチャンネル1を用いて存在通知フレームを送信し、管理端末1bはチャンネル6を用いて存在通知フレームを送信している。すなわち管理端末1aと管理端末1bは、ビーコン間隔内に3つの存在通知フレームをそれぞれ異なる時間に送信している。具体的には、管理端末1a,1bのビーコン間隔は80msであり、管理端末1aは、ビーコンフレームを送信してから、20ms、40ms、60ms経過した時に存在通知フレームを送信し、管理端末1bは、チャンネルの切り替えに必要な時間(ここでは、200μs)を考慮して、管理端末1aが存在通知フレームを送信する400μs前、すなわち、ビーコンフレームを送信してから19.6ms、39.6ms、59.6ms経過した後に存在通知フレームを送信している。なお、存在通知フレームの送信に必要な時間は190.5μsとする。
図12において、通信端末2は、管理端末1aに接続しており、管理端末1aから送信されるビーコンフレームを受信する必要がある。そのため、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1aのビーコンフレームの送信予定時刻にはチャンネル設定部81aにチャンネル1を指示し、チャンネル1を用いた受信を行なう。また、通信端末2の中央制御部82は、管理端末1a,1bからのビーコンフレームの送信予定時刻前にはチャンネル6に存在する管理端末1bを探索するために、チャンネル設定部81aにチャンネル6を指定しており、管理端末1bからの存在通知フレームの受信待ちとなっている。すなわち、通信端末2は、管理端末1a,1bを探索するために、チャンネル1とチャンネル6とを交互に切り替えている。
管理端末1a,1bを探索するためにビーコンフレームまたは存在通知フレーム3個の受信が必要であるとすると、図12において、最初のビーコンフレームから管理端末1a,1bの探索を開始した場合、管理端末1bが送信した3番目の存在通知フレームで探索が終了する。したがって、管理端末1a,1bの探索に必要な時間は、約60msとなり、先の実施の形態1で説明した従来の通信システムにおける探索に必要な時間と比較して短時間で探索を行なっている。
また、図12において、最も短い探索時間は、管理端末1bが送信した最初の存在通知フレームから探索を開始した場合であり、管理端末1aが送信した3番目の存在通知フレームで探索が終了する。したがって、管理端末1a,1bの探索に必要な時間は、40.8msとなる。この40.8msの時間は存在通知フレーム間隔2つ分であり、チャンネルの切り替え時間の2回分および2個の存在通知フレームの送信に必要な時間を加算した時間となる。この場合も、先の実施の形態1で説明した従来の通信システムにおける探索に必要な時間と比較して短時間で探索を行なっている。
以上説明したように、実施の形態4においては、システム内に存在する管理端末1a,1bが、有線通信路4を介して通信を行うことで同期してビーコンフレーム、または存在通知フレームを送信するようにしているため、同一周波数(チャンネル)で動作する複数の管理端末1a,1bの通信範囲がお互いに重なり合っていない場合には、通信端末2はビーコンフレーム、または存在通知フレームが送信される時刻を認識して受信を行なうことが可能となり、1つの周波数を短時間で検索して接続可能な管理端末1a,1bの存在を認識することができ、管理端末1a,1bの探索時の消費電力を抑制することができる。
なお、実施の形態4においては、管理端末1a,1bは、有線通信路4を用いて通信を行いビーコンフレームまたは存在通知フレームの同期をとるようにしたが、管理端末1a,1bの通信は、有線通信路4に限るものではなく、無線通信路など他の伝送路を用いてもかまわない。
なお、実施の形態1〜4では、通信端末が1台と管理端末が2台の場合を例に挙げて説明したが、通信端末の台数や、管理端末の台数はこれに限るものではない。
さらに、実施の形態1〜4では、管理端末1a,1bのビーコンフレーム生成部71a、および存在通知フレーム生成部71bの機能を無線LANコントローラ59内のMACブロック59bが実現するようにしたが、メインIC51内のCPU51aによって実現するようにしてもかまわない。また、通信端末2のチャンネル設定部81a、ビーコンフレーム判定部81b、および存在通知フレーム判定部81cの機能をベースバンドIC31の無線MACブロック31cが実現するようにしたが、ベースバンドIC31内のCPU31aによって実現するようにしてもかまわない。
また、実施の形態1〜4では、接続可能な管理端末を確認するために、ある周波数でビーコンフレームと存在検知フレームを3つ受信し、他の周波数へ切り替える場合を説明したが3つ受信することに限定するものではない。
また、探索するチャンネルをチャンネル1とチャンネル6の場合について説明したが、これら2つのチャンネルを探索することに限定するものではなく、さらに多くのチャンネルを探索するようにしても構わない。