JP3970563B2 - 送信制御方法、通信システムおよび基地局 - Google Patents

送信制御方法、通信システムおよび基地局 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の通信端末が伝送路を共用して通信を行う場合に用いて好適な送信制御方法、通信システムおよび基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、無線通信機能を有するモバイルコンピュータが無線通信サービスを提供する通信網の基地局と無線通信を行う場合や、複数のコンピュータが同一の有線通信回線を介して他のコンピュータと有線通信を行う場合など、複数の通信端末が伝送路を共用して通信を行う場合には、伝送路の使用に関して何らかのアクセス制御を行う必要がある。このため、例えば、CDMA方式や、FDMA方式、TDMA方式、ポーリング方式、ALOHA方式、CSMA方式など、様々なアクセス制御方式が実用化されている。
【0003】
ここで、CSMA方式は、通信端末がフレーム(データ伝送の単位)を送信するに先立って伝送路のキャリアセンスを行い、伝送路が他の通信端末によって使用されていないことを確認した後に、フレームの送信を行うものである。例えば、IEEE802.11規格に準拠する無線LANでは、アクセス制御方式として上記CSMA方式にフレームの衝突回避機能を加えたCSMA/CA方式を採用している。また、有線LANであるイーサネットでは、上記CSMA方式に送信フレームの衝突検出機能を加えたCSMA/CD方式を採用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CSMA方式を採用している通信システムでは、例えば、伝送路を共用する複数の通信端末の中に、多量のデータ送信、すなわちフレームを次々と送信している通信端末が一定数以上存在すると、これらの通信端末のデータ送信期間中に伝送路を共用する他の通信端末がデータ送信を行おうとした場合に、フレームの送信機会をなかなか得ることができず、データ送信に時間がかかってしまうという問題があった。
【0005】
一方、例えば、アクセス制御方式としてTDMA方式を採用している通信システムでは、伝送路を共用する各通信端末に対して予めデータ送信用のタイムスロットが割り当てられるため、各通信端末のデータの送信機会は完全に保証されている。しかしながら、この場合は、伝送路を共用する複数の通信端末のうち実際にデータ送信を行っている通信端末の台数が少ない場合に、伝送路のスループットが低下し、通信端末のデータ送信に要する所要時間に多くのロスが含まれてしまう。
【0006】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、伝送路を共用する複数の通信端末のデータの送信機会を、伝送路のスループットを低下させることなく平等にすることのできる送信制御方法、通信システムおよび基地局を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、発明の送信制御方法は、基地局が、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数過程と、前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記計数過程にて計数された台数に応じた信号を送信する信号送信過程と、前記各通信端末が、前記信号送信過程にて送信された信号を受信する受信過程と、前記各通信端末が、前記受信過程にて受信された信号に基づいて、前記基地局に対して1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定過程と、前記各通信端末が、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記決定過程にて決定された待機時間に従ってデータを送信する送信制御過程とを有する。
【0008】
また、本発明の送信制御方法は、基地局が、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数過程と、前記基地局が、前記計数過程にて計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定過程と、前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定過程にて決定された待機時間を報知する信号を送信する信号送信過程と、前記各通信端末が、前記信号送信過程にて送信された信号を受信する受信過程と、前記各通信端末が、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記受信過程にて受信された信号が示す待機時間に従ってデータを送信する送信制御過程とを有する。
【0009】
また、発明の通信システムは、基地局と通信端末とを有する通信システムであって、前記基地局は、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記計数手段により計数された台数に応じた信号を送信する信号送信手段とを有し、前記通信端末は、前記信号送信手段により送信された信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された信号に基づいて、前記基地局に対して1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記決定手段により決定された待機時間に従ってデータを送信する送信制御手段とを有する。
【0010】
また、本発明の通信システムは、基地局と通信端末とを有する通信システムであって、前記基地局は、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、前記計数手段により計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する信号送信手段とを有し、前記通信端末は、前記信号送信手段により送信された信号を受信する受信手段と、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記受信手段により受信された信号が示す待機時間に従ってデータを送信する送信制御手段とを有する。
【0013】
また、発明の基地局は、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、前記計数手段により計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する送信手段とを有する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図において共通する部分には、同一の符号が付されている。また、かかる実施形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能である。
【0020】
[A−1.実施形態の構成]
<1.無線LANの構成>
図1は、この発明に係る基地局30a,30bおよび通信端末40a〜40dを含む無線LAN1の構成を例示するブロック図である。同図に示されるように、無線LAN1は、ゲートウェイサーバ10と、コントロールサーバ20と、基地局30a,30bと、通信端末40a〜40dとを有する。また、通信端末40a〜40dは、基地局30a,30bに対してデータを送信するための無線伝送路(無線チャネル)におけるメディアアクセス制御方式としてCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)方式を採用している。
【0021】
なお、図1においては図面が煩雑になることを防ぐために、無線LAN1を構成する所定の基地局30a,30bと、無線LAN1の拡張サービスエリア36に収容される所定の通信端末40a〜40dのみが示されている。また、以下、本明細書においては、特に区別を必要としない限り、基地局30a,30bを基地局30、通信端末40a〜40dを通信端末40、基本サービスエリア35a,35bを基本サービスエリア35と記載する。
【0022】
ゲートウェイサーバ10は、無線LAN1とインターネットとを相互接続するための機能を有する。また、コントロールサーバ20には、無線LAN1により提供されるパケット通信サービスに加入している各通信端末40毎に、通信端末40の端末IDと、この通信端末40が現在在圏している基本サービスエリア35をカバーする基地局30の基地局IDとが対応付けられて登録されている。
【0023】
基地局30は、自局30のカバーする基本サービスエリア35に在圏している通信端末40と無線通信を行い、パケットデータを送受信する。この基地局30は、基本サービスエリア35内の通信端末40の台数を計数する機能、基本サービスエリア35内の通信端末40が当該基地局30に対してフレーム(データ伝送の単位)を送信してから次のフレームを送信することが可能になるまでのバックオフ時間を、上記計数した通信端末40の台数に応じて決定する機能、決定したバックオフ時間に関する情報を含んだ信号を基本サービスエリア35内に送信(放送)する機能などを有している。
【0024】
通信端末40は、無線LAN1により提供されるパケット通信サービスを受ける移動機であり、例えば、無線通信機能を有するモバイルコンピュータなどである。この通信端末40は、自機40が在圏する基本サービスエリア35をカバーする基地局30と無線通信を行い、無線LAN1を介してインターネットに接続された各種通信装置とパケット通信を行う機能を有している。
【0025】
なお、本実施形態において同一の基本サービスエリア35に在圏している複数の通信端末40は、この基本サービスエリア35をカバーする基地局30に対して1つの無線チャネルを共用してフレームの送信を行う。
【0026】
このため、通信端末40は、前述したようにメディアアクセス制御方式としてCSMA/CA方式を採用しており、基地局30へフレームを送信するに先立って無線チャネルのキャリアセンスを行い、他の通信端末40が無線チャネルを使用して基地局30へフレームを送信中であるか否か、すなわち、無線チャネルがアイドル状態であるか否かを判別する。そして、通信端末40は、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態であると判別した場合は、フレームの送信を実行し、このフレームの送信を完了してから、予め定められた複数種類のバックオフ時間のうち、基地局30から指定されたバックオフ時間だけ待機した後、次フレームを送信するためのキャリアセンスを行う。一方、通信端末40は、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態でないと判別した場合は、例えば、予め定められた送信延期時間だけ待機した後、フレームを送信するためのキャリアセンスを行う。
【0027】
<2.基地局の構成>
図2は、図1に示された基地局30のハードウェア構成を例示するブロック図である。同図に示されるように、基地局30は、有線通信インタフェース301と、記憶部302と、無線通信部306と、CPU307とを有し、これらの各部はバス308により接続されている。また、記憶部302は、ROM303と、RAM304と、HD(Hard Disk)などの不揮発性メモリ305とを有する。
【0028】
有線通信インタフェース301は、基地局30と、ゲートウェイサーバ10、コントロールサーバ20および他の基地局30との間で行われる有線通信を制御する。また、ROM303には、基地局30各部の基本制御を司るプログラムなどが格納されている。
【0029】
RAM304は、CPU307のワークエリアとして用いられ、CPU307により実行されるプログラムや、各種データが一時的に格納される。また、RAM304には、制御bit格納領域304aが設けられている。この制御bit格納領域304aには、基地局30が自局30の基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数に応じて決定した通信端末40のバックオフ時間を指定する制御bitデータが格納される。
【0030】
不揮発性メモリ305には、基地局30用のオペレーティングシステムなどが格納されている。また、不揮発性メモリ305は、制御bitテーブル305aを有する。この制御bitテーブル305aには、図3に示されるように、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数と、通信端末40のバックオフ時間を指定する制御bitデータとが対応付けられて格納されている。同図に示される例では、例えば、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が“0”〜“3”の場合は制御bitデータ“0”が、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が“4”〜“7”の場合は制御bitデータ“1”が対応付けられて格納されている。
【0031】
また、図3からわかるように制御bitテーブル305aは、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が多くなるほど、制御bitデータにより指定されるバックオフ時間の時間量がより大きな値となるように設計されている。なお、図3において点線で示されている「バックオフ時間データ」項目は、制御bitデータにより指定されるバックオフ時間について参考のために記載したものであり、本来の制御bitテーブル305aを構成するデータ項目ではない。
【0032】
図2に戻り、無線通信部306は、通信端末40との間で行われる無線通信を制御する。この無線通信部306は、CPU307の制御の下、制御bit格納領域304aに格納されている制御bitデータを含んだビーコンを生成し、このビーコンを基本サービスエリア35内に送信する。また、無線通信部306は、基本サービスエリア35内に在圏している通信端末40宛のパケットデータを重畳した無線信号を生成して通信端末40へ送信するとともに、通信端末40から受信した無線信号を復調してパケットデータなどを得る。
【0033】
ここで、ビーコンとは、基地局30が基本サービスエリア35内へ周期的に送信する無線信号であって、例えば、1秒間に数回程度の割合で送信される。なお、ビーコンは必ずしも同一周期で送信されるとは限らず、予め定められた送信周期から外れた送信タイミングで送信される場合もある。このビーコンは、本来、基本サービスエリア35内の各通信端末40に対して、アクセスする基地局30を特定させるため、あるいは、上記各通信端末40に対して、互いに同期を確立させるために用いられる信号である。本発明では、このビーコンを用いてバックオフ時間を指定する制御bitデータを通信端末40へ送信する。
【0034】
CPU307は、記憶部302に格納されている各種プログラムを実行することにより、バス308を介して接続されている装置各部を制御する。このCPU307は、本実施形態に特有な処理として、制御bit決定処理(図6参照)およびビーコン送信処理(図7参照)を実行する。
【0035】
<3.通信端末の構成>
図4は、図1に示された通信端末40のハードウェア構成を例示するブロック図である。同図に示されるように、通信端末40は、無線通信部401と、操作入力部402と、液晶表示部403と、記憶部404と、CPU408とを有し、これらの各部はバス409により接続されている。また、記憶部404は、ROM405と、RAM406と、例えば、SRAMやEEPROM、ハードディスクなどの不揮発性メモリ407とを有する。
【0036】
無線通信部401は、基地局30との間で行われる無線通信を制御する。この無線通信部401は、CPU408の制御の下、例えばパケットデータなどを重畳した無線信号を生成して基地局30へ送信する。また、無線通信部401は、基地局30から送信されるビーコンなどの無線信号を受信し、この無線信号を復調してビーコンに含まれている制御bitデータや、自機40宛のパケットデータなどを得る。
【0037】
操作入力部402は、文字や操作指示などを入力するキーボードや、ポインティングデバイスなどを備え、これらの入力装置の操作に応じた操作信号をCPU408に出力する。また、液晶表示部403は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの表示制御を行う駆動回路とを有する。
【0038】
ROM405には、通信端末40各部の基本制御を司るプログラムなどが格納されている。RAM406は、CPU408のワークエリアとして用いられ、CPU408により実行されるプログラムや、各種のデータが一時的に格納される。また、RAM406には、バックオフ時間格納領域406aが設けられている。このバックオフ時間格納領域406aには、通信端末40が基地局30へデータ送信を行う際に使用するバックオフ時間データが格納される。
【0039】
不揮発性メモリ407には、例えば、通信端末40用のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムなど、各種のプログラムやデータが格納されている。また、不揮発性メモリ407は、バックオフ時間テーブル407aを有する。このバックオフ時間テーブル407aには、図5に示されるように、複数種類のバックオフ時間データが制御bitデータと対応付けられて格納されている。同図に示される例では、例えば、制御bitデータ“0”にはバックオフ時間データ“25”が、制御bitデータ“1”にはバックオフ時間データ“40”が対応付けられて格納されている。
【0040】
ここで、バックオフ時間(待機時間)とは、前述したように、通信端末40が基地局30へフレームを送信してから次のフレームの送信が可能となるまでの時間である。さて、同じ基本サービスエリア35内の複数の通信端末40が無線チャネルを共用して基地局30と無線通信を行う場合、バックオフ時間の時間量を十分に大きな値にすれば、通信端末40がフレームを送信してから次のフレームを送信するまでのバックオフ期間において、無線チャネルを共用する他の通信端末40がフレームの送信を行うことができる。
【0041】
但し、バックオフ時間の時間量を十分に大きな値に固定してしまうと、同じ基本サービスエリア35内における通信端末40の台数が少ない場合、すなわち、無線チャネルを共用する通信端末40の台数が少ない場合に、無線チャネルのスループットが低下し、通信端末40のデータ送信に要する所要時間に多くのロスが含まれてしまう。
【0042】
そこで、本発明では、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数に応じて適切な時間量のバックオフ時間を設定する。具体的に説明すると、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が少ない場合は、上述したバックオフ期間内にフレームの送信を行おうとする他の通信端末40の台数も少ないので、バックオフ時間の時間量をそれほど大きな値に設定する必要はない。これに対して、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が多い場合は、上述したバックオフ期間内にフレームの送信を行おうとする他の通信端末40の台数も多いので、在圏数が少ない場合と比較してバックオフ時間の時間量をより大きな値に設定する必要がある。以上のようなことから、本実施形態における通信端末40は、同じ基本サービスエリア35に在圏している通信端末40の台数が多いほど、より大きな時間量のバックオフ時間を用いて基地局30に対するデータ送信を行う。
【0043】
また、バックオフ時間テーブル407aに格納される各バックオフ時間データは、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数は勿論のこと、例えば、基地局30に対する1送信当たりの最大フレーム間隔や、分散制御用のDIFS(Distributed Inter Frame Space)、集中制御用のPIFS(Point Inter Frame Space)、送達確認用のSIFS(Short Inter Frame Space)など、フレームの送信に要する各種必要時間を考慮して決定される。
【0044】
なお、例えば、DIFSのバックオフ時間のみ可変制御することや、PIFSのバックオフ時間のみ可変制御すること、あるいは、Ack応答に使用するSIFSのバックオフ時間は固定とし、DIFSおよびPIFSのバックオフ時間を可変制御すること、DIFS、DIFSおよびPIFSの全てのバックオフ時間を可変制御することなどが可能である。
【0045】
図4に戻り、CPU408は、記憶部404に格納されている各種プログラムを実行することにより、バス409を介して接続されている装置各部を制御する。このCPU408は、本実施形態に特有な処理として、ビーコン受信処理(図8参照)およびデータ送信処理(図9参照)を実行する。
以上が本実施形態に係る無線LAN1の構成である。
【0046】
[A−2.実施形態の動作]
次に、本実施形態の動作について説明する。
<1.制御bit決定処理>
まず、基地局30においてCPU307により実行される制御bit決定処理を図6に示されるフローチャートを参照して説明する。この制御bit決定処理は、例えば、タイマ割り込みに基づく一定期間毎、あるいは基地局30の基本サービスエリア35に新たな通信端末40が進入した場合など、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が増加または減少したことを検知した場合に、CPU307により実行される。
【0047】
同図に示されるように、まず、基地局30のCPU307は、自局30の基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数を計数する(ステップS101)。例えば、図1において基地局30bの基本サービスエリア35b内には、通信端末40b,40c,40dの計3台が在圏している。したがって、この場合、基地局30bのCPU307により計数される在圏数は、“3”となる。
【0048】
次いで、CPU307は、計数した在圏数に応じた制御bitデータを不揮発性メモリ305の制御bitテーブル305aから取得して(ステップS102)、取得した制御bitデータをRAM304の制御bit格納領域304aに格納し(ステップS103)、制御bit決定処理を終了する。例えば、ステップS101において計数された在圏数が“3”の場合、CPU307は、図3に示された制御bitテーブル305aから在圏数“3”に対応する制御bitデータ“0”を読み出し、制御bit格納領域304aの格納データを制御bitデータ“0”に更新する。
【0049】
前述したように、制御bitデータは、通信端末40の不揮発性メモリ407に格納されている複数種類のバックオフ時間データのうちのいずれかを指定する情報である。また、図3に示された制御bitテーブル305aからわかるように、在圏数が多くなるほどより大きな時間量のバックオフ時間を指定する制御bitデータが選択される。したがって、この制御bit決定処理により基地局30のCPU307は、自局30の基本サービスエリア35に在圏している各通信端末40のバックオフ時間を、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数に応じて、在圏数が多くなるほどより大きな時間量となるように決定している。
【0050】
<2.ビーコン送信処理>
次に、基地局30においてCPU307により実行されるビーコン送信処理を図7に示されるフローチャートを参照して説明する。このビーコン送信処理は、例えば、タイマ割り込みに基づく一定周期毎にCPU307により実行される。
【0051】
同図に示されるように、まず、基地局30のCPU307は、制御bit格納領域304aに格納されている制御bitデータを読み出す(ステップS201)。次いで、CPU307は、読み出した制御bitデータを含んだビーコン用の信号データを生成する(ステップS202)。ここで、ビーコン用の信号データには、制御bitデータの他に、例えば、基本サービスエリア35内の複数の通信端末40に対して、互いに同期を確立させるための同期確立用の情報などを含んでいる。
【0052】
そして、CPU307は、上記ステップS202において生成したビーコン用の信号データを無線通信部306に送信する(ステップS203)。無線通信部306は、CPU307から受信したビーコン用の信号データに基づいてビーコンを生成し、送信タイミングが訪れると、基本サービスエリア35内にビーコンを送信する。例えば、制御bit格納領域304aに制御bitデータ“0”が格納されている場合、CPU307により制御bitデータ“0”を含んだビーコン用の信号データが生成され、無線通信部306から制御bitデータ“0”を含んだビーコンが送信される。
【0053】
また、無線通信部306は、ビーコンの送信終了後、ビーコンの送信を終えたことを示す送信完了通知をCPU307へ送信する。CPU307は、無線通信部306から送信完了通知を受信すると(ステップS204)、ビーコン送信処理を終了する。
【0054】
このビーコン送信処理により基地局30のCPU307は、基本サービスエリア35内の通信端末40に対して、バックオフ時間を指定する制御bitデータをビーコンにより送信することができる。このように、制御bitデータのみをビーコンに含めて送信すればよいので、バックオフ時間データそのものをビーコンに含めて送信する場合と比較して、伝送データ量を低減することができる。
【0055】
<3.ビーコン受信処理>
次に、通信端末40においてCPU408により実行されるビーコン受信処理を図8に示されるフローチャートを参照して説明する。このビーコン受信処理は、基地局30から送信されたビーコンを通信端末40が受信した場合にCPU408により実行される。
【0056】
なお、例えば、図1に示される基地局30aの基本サービスエリア35aと基地局30bの基本サービスエリア35bが一部重複するような場合に、重複する地域に位置する通信端末40が基地局30aおよび基地局30bの両方からビーコンを受信した場合には、CPU408は、受信したビーコンのうち電波強度の強いビーコンを選択し、当該ビーコンの送信元基地局30をアクセスする基地局30として決定するとともに、当該選択したビーコンに対してビーコン受信処理を実行する。
【0057】
同図に示されるように、まず、通信端末40のCPU408は、無線通信部401により受信および復調されたビーコンに含まれている同期確立用の情報を用いて、同じ基本サービスエリア35内の他の通信端末40との同期を確立する(ステップT101)。
【0058】
次いで、CPU408は、無線通信部401により受信および復調されたビーコンに含まれている制御bitデータを抽出する(ステップT102)。そして、CPU408は、抽出した制御bitデータに対応するバックオフ時間データを不揮発性メモリ407のバックオフ時間テーブル407aから取得する(ステップT103)。この後、CPU408は、取得したバックオフ時間データをRAM406のバックオフ時間格納領域406aに格納し(ステップT104)、ビーコン受信処理を終了する。
【0059】
例えば、基地局30から受信したビーコンに制御bitデータ“0”が含まれている場合、通信端末40のCPU408は、ステップT103において図5に示されたバックオフ時間テーブル407aから制御bitデータ“0”対応するバックオフ時間データ“25”を読み出す。そして、ステップT104においてCPU408は、バックオフ時間格納領域406aの格納データをバックオフ時間データ“25”に更新する。これにより、データ送信処理(図9参照)の際に使用するバックオフ時間が25μsに設定される。
【0060】
このように、ビーコン受信処理により通信端末40のCPU408は、基地局30から受信したビーコンに含まれている制御bitデータに従って自端末40のバックオフ時間を設定する。
【0061】
<4.データ送信処理>
次に、通信端末40においてCPU408により実行されるデータ送信処理を図9に示されるフローチャートと、図10および図11に示される模式図とを参照して説明する。このデータ送信処理は、通信端末40が基地局30へデータを送信する場合にCPU408により実行される。
【0062】
同図に示されるように、まず、通信端末40のCPU408は、基地局30へフレームを送信するに先立って無線チャネルのキャリアセンスを実行し(ステップT201)、他の通信端末40が無線チャネルを使用して基地局30へフレームを送信中であるか否か、すなわち、無線チャネルがアイドル状態であるか否かを判別する(ステップT202)。
【0063】
CPU408は、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態でないと判別した場合は、タイマカウンタをクリアした後、当該タイマカウンタを用いて時間tの計時を開始する(ステップT203)。そして、CPU408は、計時時間tが不揮発性メモリ407に予め記憶されている送信延期時間T1に達したか否かを判別し(ステップT204)、計時時間tが送信延期時間T1に達すると、フレームの送信を行うために上記ステップT201へ戻り、再びキャリアセンスを開始する。
【0064】
一方、CPU408は、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態であると判別した場合は、フレームの送信を実行し(ステップT205)、フレームの送信を完了した後、次のフレームの送信があるか否かを判別する(ステップT206)。
【0065】
そして、CPU408は、次フレームの送信があると判別した場合は、タイマカウンタをクリアした後、当該タイマカウンタを用いて時間tの計時を開始する(ステップT207)。次いで、CPU408は、計時時間tがバックオフ時間格納領域406aに格納されているバックオフ時間T2に達したか否かを判別し(ステップT208)、計時時間tがバックオフ時間T2に達すると、次フレームの送信を行うために上記ステップT201へ戻り、キャリアセンスを開始する。
【0066】
一方、CPU408は、上記ステップT206において次フレームの送信がないと判別した場合、すなわち、全フレームの送信を終えた場合は、データ送信処理を終了する。
【0067】
図10および図11は、同一の基本サービスエリア35に在圏する複数の通信端末40の各々が上述したデータ送信処理を実行し、基地局30へデータを送信する場合について例示する模式図である。
【0068】
ここで、図10は、基本サービスエリア35内に通信端末40a,40b,40c,40dの計4台が在圏しており、このうち、通信端末40dを除く計3台の通信端末40a,40b,40cが基地局30に対してデータの送信を行っている場合について示すものである。また、図11は、基本サービスエリア35に通信端末40a,40bの計2台が在圏しており、この2台の通信端末40a,40bが基地局30に対してデータの送信を行っている場合について示すものである。
【0069】
まず、図10を参照して基地局30と各通信端末40a〜40dの動作について説明する。同図に示される例では、データ送信を行わない通信端末40dの図示が省略されているが、基本サービスエリア35に計4台の通信端末40a〜40dが在圏している。したがって、基地局30のCPU307は、図3に示された制御bitテーブル305aから在圏数“4”に対応する制御bitデータ“1”を読み出し、これをビーコンに含めて基本サービスエリア35内へ送信する。
【0070】
各通信端末40a〜40dのCPU408は、ビーコンを受信すると、このビーコンに含まれる制御bitデータ“1”に従って、図5に示されたバックオフ時間テーブル407aから対応するバックオフ時間データ“40”を読み出し、バックオフ時間を40μsに設定する。このように、同一の基本サービスエリア35に在圏している各通信端末40a〜40dは、基地局30によって指定された同じバックオフ時間を設定する。なお、図10においてはバックオフ時間をT2a と記載している。
【0071】
各通信端末40a〜40dは、例えば、ユーザによってデータ送信が指示されたタイミングなど、それぞれ任意のタイミングでデータの送信処理を開始する。図10に示される例では、通信端末40dを除く計3台の通信端末40a,40b,40cが基地局30に対するデータの送信処理を行っており、まず、通信端末40aがデータの送信処理を開始し、フレームの送信に先立って、無線チャネルのキャリアセンス(図中、CSと示す)を行う。
【0072】
同図において通信端末40aが最初のキャリアセンスを行ったタイミングでは、まだ他の通信端末40b〜40dがフレームの送信を行っていないので、無線チャネルはアイドル状態にある。したがって、通信端末40aは、フレームの送信を行い、フレームの送信を完了すると次フレームの送信を行うため、基地局30によって指定されたバックオフ時間T2a だけ待機する。そして、通信端末40aは、バックオフ時間T2a が経過すると次フレームの送信を行うため、キャリアセンスを開始する。以降、通信端末40aは、同様にして次々とフレームの送信を実行していく。
【0073】
また、通信端末40bは、データ送信処理の開始に基づく無線チャネルのキャリアセンスを、図10に示されるように通信端末40aが最初のフレームを送信している期間中に行う。当然、このタイミングでは、通信端末40aがフレームを送信しているので、通信端末40bは、キャリアセンスを一旦中止して送信延期時間T1だけ待機し、送信延期時間T1が経過するとフレームを送信するため、再びキャリアセンスを行う。
【0074】
このキャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態にあることを検知すると、通信端末40bは、フレームの送信を行うとともにバックオフ時間T2a だけ待機した後、次フレームを送信するためのキャリアセンスを行う。そして、以降、通信端末40bは、同様にして次々とフレームの送信を実行していく。また、通信端末40cについても、上述した通信端末40a,40bと同様の送信手順に従って、図10に示されるようにフレームの送信を逐次実行する。
【0075】
以上説明したように各通信端末40a,40b,40cにおいてデータ送信処理が実行された結果、無線チャネル上における各通信端末40a,40b,40cの送信フレームは、図10において最も下方に示されるように、特定の通信端末40の送信フレームに偏ることなく、各通信端末40a,40b,40cの送信フレームが均等に分散している。すなわち、複数の通信端末40a,40b,40cが無線チャネルを共用して通信を行う場合であっても、特定の通信端末40に無線チャネルが占有されることがない。したがって、無線チャネルを共用する複数の通信端末40に対してフレームの送信機会を平等に与えることができる。換言するならば、無線チャネルを共用する複数の通信端末40に対して、基地局30に対する公平なアクセス権を提供することができる。
【0076】
一方、図11は、基本サービスエリア35に通信端末40a,40bの計2台が在圏しており、この2台の通信端末40a,40bが基地局30に対してデータの送信を行っている場合について示すものである。同図に示される例では、基本サービスエリア35に2台の通信端末40a,40bが在圏しているので、基地局30のCPU307は、図3に示された制御bitテーブル305aから在圏数“2”に対応する制御bitデータ“0”を読み出し、これをビーコンに含めて基本サービスエリア35内へ送信する。
【0077】
通信端末40a,40bのCPU408は、ビーコンを受信すると、このビーコンに含まれる制御bitデータ“0”に従って、図5に示されたバックオフ時間テーブル407aから対応するバックオフ時間データ“25”を読み出し、バックオフ時間を25μsに設定する。なお、図11においてはバックオフ時間をT2b と記載している。また、同図における通信端末40a,40bのフレーム送信処理の手順は、図11に示された場合と同様であるので説明を省略する。
【0078】
ところで、図10の場合と図11の場合とでは、各通信端末40がフレームの送信を完了してから次のフレームの送信が可能となるまでのバックオフ時間が異なる。図10の場合は、在圏数が“4”であるのでバックオフ時間T2a が40μsであり、図11の場合は、在圏数が“2”であるのでバックオフ時間T2b が25μsとなる。その結果、図10と図11を比較するとわかるように、通信端末40が同じ総量のフレーム送信を行う場合、図11の方がバックオフ時間の時間量が小さい分だけデータ送信の完了までに要する所要時間が短くて済む。このように、本実施形態では、バックオフ時間の時間量を在圏数に応じて適宜変更することで、無線チャネルを共用する複数の通信端末40のフレームの送信機会の平等化を、無線チャネルのスループットを低下させることなく実現することができる。したがって、各通信端末40のデータ送信に要する所要時間から無駄な時間を極力省くことができる。
【0079】
なお、ビーコンは、例えば1秒間に数回程度の周期で送信されるので、基地局30は、時々刻々と変化する在圏数に応じて、即座に通信端末40のバックオフ時間を適切な時間量に変更することができる。したがって、例えば、図10または図11に示した一連のデータ送信処理中に、在圏数の増加あるいは減少に応じて各通信端末40のバックオフ時間を即座に変更可能であることは言うまでもない。
【0080】
[B.変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態はあくまでも例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0081】
<変形例1>
上記実施形態では、基地局30の基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数に応じてバックオフ時間を決定する構成とした。しかしながら、例えば、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が20台であっても、それら20台の通信端末40のうち、実際に基地局30に対してデータ送信を行っている通信端末40が1台であるような場合も考えられる。このような場合に、在圏数のみによってバックオフ時間を決定してしまうと、無線チャネルのスループットが低下し、通信端末40のデータ送信に要する所要時間に多くのロスが含まれてしまう。
【0082】
そこで、基地局30は、在圏数ではなく、基本サービスエリア35に在圏している通信端末40のうち、実際に基地局30に対してデータ送信を行っている通信端末40、すなわち、基地局30にアクセスしている通信端末40の台数を検出し、当該検出した通信端末40の台数に応じてバックオフ時間を決定する構成としてもよい。
【0083】
また、基地局30に無線チャネルのスループットを検出する機能をさらに加え、基地局30は、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数と無線チャネルのスループットとに応じてバックオフ時間を決定する構成としてもよい。基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数が多くても無線チャネルのスループットが低ければ、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数に対して、実際に基地局30へデータ送信を行っている通信端末40の台数が少ないと考えることができる。したがって、在圏数に応じて決定したバックオフ時間の時間量を、無線チャネルのスループットを考慮してフレームの送信機会の平等化を十分に維持できる範囲で小さくしてやることで、各通信端末40のデータ送信に要する所要時間から無駄な時間を極力省くことができる。
【0084】
<変形例2>
上記実施形態では、基地局30から通信端末40へバックオフ時間を指定する制御bitデータを送信する構成とした。しかしながら、バックオフ時間データそのものを基地局30から通信端末40へ送信する構成としてもよいことは勿論である。また、バックオフ時間データそのものを基地局30から通信端末40へ送信する場合には、基地局30において、基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数や無線チャネルのスループットなどから演算によりバックオフ時間データを算出する構成としてもよい。このような構成とすれば、在圏数や無線チャネルのスループットに応じてより最適なバックオフ時間を設定することが可能となる。
【0085】
さらに、制御bitデータやバックオフ時間データそのものを基地局30から通信端末40へ送信する際には、ビーコン以外の無線信号を用いてもよいことは勿論である。
【0086】
<変形例3>
上記実施形態では、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態でない場合、キャリアセンスを一旦中止し、予め定められた送信延期時間だけ待機した後にフレームを送信するためのキャリアセンスを開始する、いわゆる待時型のCSMA/CA方式に本発明を適用した場合について説明した。
【0087】
しかしながら、本発明は、例えば、キャリアセンスの結果、無線チャネルがアイドル状態でない場合、キャリアセンスを継続して無線チャネルがアイドル状態になった場合に、確率により決まる時間量だけさらに待機した後、フレームを送信するためのキャリアセンスを開始する、いわゆるP−即時型のCSMA/CA方式などに対しても適用可能であることは勿論である。
【0088】
<変形例4>
上記実施形態では、通信端末40のバックオフ時間を基地局30において決定する構成とした。しかしながら、例えば、基地局30は、自局30の基本サービスエリア35内における通信端末40の在圏数を計数し、計数した在圏数そのもの、あるいは在圏数のレベルを示す情報(例えば、レベル1なら在圏数が1〜3台、レベル2なら在圏数が4〜7台など)を通信端末40へ送信し、通信端末40において、基地局30から受信した在圏数、あるいは在圏数のレベルを示す情報に応じてバックオフ時間を決定する構成としてもよい。
【0089】
この場合、バックオフ時間を決定する方法は、上記実施形態において述べたように、予め用意された複数種類のバックオフ時間データの中から在圏数に関する情報に応じていずれかのバックオフ時間データを選択する方法や、在圏数に関する情報から演算によってバックオフ時間データを算出する方法などが考えられる。さらに、基地局30に、無線チャネルのスループットを検出する機能を加え、基地局30が、在圏数に関する情報と無線チャネルのスループットに関する情報とを通信端末40へ送信し、通信端末40では、基地局30から受信した在圏数に関する情報と無線チャネルのスループットに関する情報とに応じてバックオフ時間を決定する構成としてもよい。
【0090】
<変形例5>
上記実施形態では、本発明を無線LANに適用した場合について説明したが、本発明は、例えば、メディアアクセス制御方式としてCSMA方式を採用している有線LANに対しても適用可能である。
【0091】
この場合、本実施形態において説明した基地局30は、例えばアクセスポイントなどに該当する。アクセスポイントは、当該アクセスポイントにアクセスしている通信端末の台数を計数する機能や、当該アクセスポイントの配下の通信端末が共用する有線通信区間におけるスループットを検出する機能を有しており、これらの機能により得たアクセス中の通信端末の台数や有線通信区間のスループットに応じて通信端末のバックオフ時間を決定し、決定したバックオフ時間に関する情報を通信端末へ送信する。そして、通信端末は、アクセスポイントから受信したバックオフ時間に関する情報に従ってバックオフ時間を設定し、アクセスポイントに対するデータ送信を行う。
【0092】
なお、上記変形例4で述べたように、アクセスポイントは、当該アクセスポイントにアクセスしている通信端末の台数(端末数)を計数し、計数した端末数そのもの、あるいは端末数のレベルを示す情報を通信端末へ送信し、通信端末において、アクセスポイント30から受信した端末数、あるいは端末数のレベルを示す情報に応じてバックオフ時間を決定する構成としてもよいことは勿論である。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、伝送路を共用する複数の通信端末のデータの送信機会を、伝送路のスループットを低下させることなく平等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態に係る基地局および通信端末を含む無線LANの構成を例示するブロック図である。
【図2】 同実施形態に係る基地局のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図3】 同実施形態に係る基地局において、不揮発性メモリに格納される制御bitテーブルのデータ構成を例示する図である。
【図4】 同実施形態に係る通信端末のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図5】 同実施形態に係る通信端末において、不揮発性メモリに格納されるバックオフ時間テーブルのデータ構成を例示する図である。
【図6】 同実施形態に係る基地局において、CPUにより実行される制御bit決定処理のフローチャートを例示する図である。
【図7】 同実施形態に係る基地局において、CPUにより実行されるビーコン送信処理のフローチャートを例示する図である。
【図8】 同実施形態に係る通信端末において、CPUにより実行されるビーコン受信処理のフローチャートを例示する図である。
【図9】 同実施形態に係る通信端末において、CPUにより実行されるデータ送信処理のフローチャートを例示する図である。
【図10】 同実施形態に係り、基本サービスエリアに在圏する複数の通信端末の各々が図9に示されたデータ送信処理を実行し、基地局へデータを送信する場合について説明するための模式図(その1)である。
【図11】 同実施形態に係り、基本サービスエリアに在圏する複数の通信端末の各々が図9に示されたデータ送信処理を実行し、基地局へデータを送信する場合について説明するための模式図(その2)である。
【符号の簡単な説明】
1……無線LAN、10……ゲートウェイサーバ、20……コントロールサーバ、30a,30b……基地局、35a,35b……基本サービスエリア、36……拡張サービスエリア、40a〜40d……通信端末、301……有線通信インタフェース、302……記憶部、303……ROM、304……RAM、304a……制御bit格納領域、305……不揮発性メモリ、305a……制御bitテーブル、306……無線通信部、307……CPU、308……バス、401……無線通信部、402……操作入力部、403……液晶表示部、404……記憶部、405……ROM、406……RAM、406a……バックオフ時間格納領域、407……不揮発性メモリ、407a……バックオフ時間テーブル、408……CPU、409……バス。

Claims (12)

  1. 基地局が、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数過程と、
    前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記計数過程にて計数された台数に応じた信号を送信する信号送信過程と、
    前記各通信端末が、前記信号送信過程にて送信された信号を受信する受信過程と、
    前記各通信端末が、前記受信過程にて受信された信号に基づいて、前記基地局に対して1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定過程と、
    前記各通信端末が、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記決定過程にて決定された待機時間に従ってデータを送信する送信制御過程と
    を有することを特徴とする送信制御方法。
  2. 前記決定過程では、前記通信端末が、前記受信過程にて受信された信号に基づいて、前記計数過程にて計数された台数が多いほど、前記待機時間の時間量を大きな値に決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の送信制御方法。
  3. 前記信号送信過程では、前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記無線エリア内に位置する他の通信端末と同期を確立させるために前記無線エリア内に周期的に送信するビーコンを用いて、前記計数過程にて計数された台数に応じた信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の送信制御方法。
  4. 基地局が、当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数過程と、
    前記基地局が、前記計数過程にて計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定過程と、
    前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定過程にて決定された待機時間を報知する信号を送信する信号送信過程と、
    前記各通信端末が、前記信号送信過程にて送信された信号を受信する受信過程と、
    前記各通信端末が、前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記受信過程にて受信された信号が示す待機時間に従ってデータを送信する送信制御過程と
    を有することを特徴とする送信制御方法。
  5. 前記信号送信過程では、前記基地局が、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記無線エリア内に位置する他の通信端末と同期を確立させるために前記無線エリア内に周期的に送信するビーコンを用いて、前記決定過程にて決定された待機時間を報知する信号を送信する
    ことを特徴とする請求項4記載の送信制御方法。
  6. 基地局と通信端末とを有する通信システムであって、
    前記基地局は、
    当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、
    前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記計数手段により計数された台数に応じた信号を送信する信号送信手段とを有し、
    前記通信端末は、
    前記信号送信手段により送信された信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された信号に基づいて、前記基地局に対して1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、
    前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記決定手段により決定された待機時間に従ってデータを送信する送信制御手段とを有する
    とを特徴とする通信システム。
  7. 前記信号送信手段は、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記無線エリア内に位置する他の通信端末と同期を確立させるために前記無線エリア内に周期的に送信するビーコンを用いて、前記計数手段により計数された台数に応じた信号を送信する
    ことを特徴とする請求項6記載の通信システム。
  8. 基地局と通信端末とを有する通信システムであって、
    前記基地局は、
    当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、
    前記計数手段により計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、
    前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する信号送信手段とを有し、
    前記通信端末は、
    前記信号送信手段により送信された信号を受信する受信手段と、
    前記基地局に対してデータを送信する場合に、前記受信手段により受信された信号が示す待機時間に従ってデータを送信する送信制御手段とを有する
    ことを特徴とする通信システム。
  9. 前記信号送信手段は、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記無線エリア内に位置する他の通信端末と同期を確立させるために前記無線エリア内に周期的に送信するビーコンを用いて、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する
    ことを特徴とする請求項8記載の通信システム。
  10. 当該基地局のカバーする無線エリア内に位置している通信端末のうち、当該基地局に対してデータ送信を行っている通信端末の台数を計数する計数手段と、
    前記計数手段により計数された台数に基づいて、当該基地局に対して通信端末が1のデータを送信してから次のデータを送信するまでの待機時間を決定する決定手段と、
    前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する送信手段と
    を有することを特徴とする基地局
  11. 前記決定手段は、前記計数手段により計数された台数が多いほど、前記待機時間の時間量を大きな値に決定する
    ことを特徴とする請求項10記載の基地局
  12. 前記送信手段は、前記無線エリア内に位置している各通信端末に対し、前記無線エリア内に位置する他の通信端末と同期を確立させるために前記無線エリア内に周期的に送信するビーコンを用いて、前記決定手段により決定された待機時間を報知する信号を送信する
    ことを特徴とする請求項10記載の基地局。
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