JP4912439B2 - 貯水施設のゲート制御方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯水施設のゲート制御方法および装置に関する。
水力発電所は、電力の安定供給のために、電力需要に応じた稼動がなされており、一日の中においても、水力発電所で使用して放出される水量は大きく変動する。そのため、水力発電所の下流河川の水量変化も大きくなり、灌漑や漁業への悪影響、あるいは下流河川における水難事故などの水害問題が懸念されることから、従来より、水力発電所の下流河川では水量調整が行われている。
水量調整に際しては、河川から取水して、取水した水を貯水部に導く取水口と、取水口を開閉する取水口ゲートと、取水口から取水される水を貯留する貯水部と、貯水部の水を河川下流に導く放水口と、放水口を開閉する放水口ゲートとを備える貯水施設、例えば、逆調整池が一般に用いられる。
この貯水施設は、技術職のスタッフ(以下、操作員)によって管理される。操作員は、水力発電所が設定する一日の使用水量計画(以下、水力発電所の運転パターン)や下流河川状況を鑑みて、取水口ゲートの開閉をするための取水口ゲート操作盤を用いて、取水口ゲートを開いて取水口から、水力発電所より放流された水を一定量取り入れて、貯水部に貯水し、取水口ゲートを閉じる。また、放水口ゲートの開閉をするための放水口ゲート操作盤を用いて、放水口ゲートを開き、貯水部の貯水を放水口から、河川に一定量放水し、放水口ゲートを閉じることによって、水量調整を行う。
ところで、これまでにダムや堰における放水口ゲートの自動制御に関する技術的取り組みは、例えば、特許文献1のようなダムゲート自動制御装置など数多く見受けられる一方で、上記の貯水施設のような取水口ゲートと放水口ゲートを有する施設における取水口および放水口ゲートの自動制御に関する技術的取り組みは、あまり見られない。このような技術的な背景の中、上記の貯水施設の操作のように、水力発電所の運転パターンや下流河川状況を、操作員が主観的に考慮して、その判断に基づき、手動的にゲート操作盤によるゲート開閉操作がなされている。
特開2005−180133号公報
しかしながら、上記のような貯水施設の操作にあっては、操作員の主観的な判断に依存するところが大きいため、経験不足などを原因として人為的な過誤操作が生じ易い。人為的な過誤操作は、下流河川の大きな流水量変化をもたらし、灌漑など農業、あるいは漁業やレジャーなども含めた下流河川に連関する生活基盤へ好ましくない影響を及ぼしうることが考えられる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、上流河川から下流河川における急激な流水量変化を抑制し、下流河川に連関する生活基盤への好ましくない影響を防げる貯水施設のゲート制御方法および装置を提供することを課題とする。
本発明に係る貯水施設のゲート制御方法は、上記課題を解決するためになされたもので、上流側に水力発電所を有する河川から取水して、取水した水を貯水部に導く取水口と、取水口を開閉する取水口ゲートと、取水口から取水される水を貯留する前記貯水部と、貯水部の水を河川下流に導く放水口と、放水口を開閉する放水口ゲートとを備える貯水施設の前記各ゲートを制御する貯水施設のゲート制御方法であって、前記水力発電所における使用取水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第一テーブルに対応し、かつ、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第二テーブルを用意し、前記水力発電所で使用される第一テーブルの使用状況に応じて、前記第二テーブルを利用することによって、取水口ゲートの制御および/または放水口ゲートの制御を実行することを特徴とする。
かかる構成からなる貯水施設のゲート制御方法によれば、水力発電所で使用される第一テーブルに対応する第二テーブルであって、該第二テーブルは、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されたものであるため、当該第二テーブルを利用して、水力発電所で使用される第一テーブルの使用状況に応じた、貯水施設の取水口ゲートの制御および/または放水口ゲートの制御が客観的かつ機械的に実行される。したがって、人為的な過誤操作を抑制することができる。
また、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法は、前記第二テーブルの一のパターンは、前記第一テーブルの一のパターンと対応するように構成されることが好ましい。
かかる構成からなる貯水施設のゲート制御方法によれば、第二テーブルの一のパターンは、第一テーブルの一のパターンと対応可能に構成され、換言すれば、水力発電所の運用パターンとして、第一テーブルから一のパターンが決定されれば、貯水施設の運用パターンとして、第二テーブルから一のパターンが決定されるため、当該第二テーブルの一のパターンを利用することによって、貯水施設の取水口ゲートの制御および/または放水口ゲートの制御が客観的かつ機械的に実行される。
また、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法は、前記第二テーブルを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定し、さらに水理公式を考慮して、取水制御の際には、取水口ゲートの開度を定めて、取水口ゲートを制御し、放水制御の際には、放水口ゲートの開度を定めて、放水口ゲートを制御することが好ましい。
かかる構成からなる貯水施設のゲート制御方法によれば、第二テーブルは、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されたものであるため、当該第二テーブルを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定される。その上で、水理公式を考慮することによって、取水制御における取水口ゲートの開度算出、ならびに、放水制御における放水口ゲートの開度算出を行なうことができ、そして、算出された開度に基づいて、各々のゲート制御が客観的かつ機械的になされる。
また、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法は、前記第二テーブルと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とに基づいて、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定し、当該決定に基づいた実行がなされた上で、さらに取水制御あるいは放水制御の実行による水量調整が適切になされているかを定期的に確認し、必要に応じて、実行されている方の制御の調整あるいは実行されていない方の制御の実行をなすことが好ましい。
かかる構成からなる貯水施設のゲート制御方法によれば、前記第二テーブルと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とに基づいて、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行決定がなされ、当該決定に基づいた実行が、一旦なされる。その上で、前記第二テーブルと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とに基づいて、取水制御あるいは放水制御の実行による水量調整が適切になされているかどうか定期的に確認がなされ、必要に応じて、例えば更なる水量調整が必要であれば、実行されている方の制御の調整あるいは実行されていない方の制御の実行がなされることによって、第二テーブルに則した水量調整が客観的かつ機械的に実施される。
また、本発明に係る貯水施設のゲート制御装置は、上流側に水力発電所を有する河川から取水して、取水した水を貯水部に導く取水口と、取水口を開閉する取水口ゲートと、取水口から取水される水を貯留する前記貯水部と、貯水部の水を河川下流に導く放水口と、放水口を開閉する放水口ゲートとを備える貯水施設の前記各ゲートを制御する貯水施設のゲート制御装置であって、データを入力する入力部と、演算処理を行う演算部とからなり、入力部は、前記水力発電所における使用取水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第一テーブルのパターンに関する情報と貯水施設における所定位置の水位に関する情報の入力手段を備え、演算部は、前記第一テーブルに対応し、かつ、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第二テーブルにおいて、前記第一テーブルの一のパターンから、第二テーブル内の対応する一のパターンを抽出する抽出手段と、前記抽出される第二テーブルのパターンと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定する決定手段と、取水制御において、水理公式を考慮して、取水口ゲートの開度を定めて、取水口ゲートを制御する手段と、放水制御において、水理公式を考慮して、放水口ゲートの開度を定めて、放水口ゲートを制御する手段とを備えることを特徴とする。
かかる構成からなる貯水施設のゲート制御装置によれば、第一テーブルの一のパターンに関する情報と貯水施設における所定位置の水位に関する情報を入力部に入力すると、演算部によって、第一テーブルの一のパターンに基づき、第二テーブル内の対応する一のパターンが抽出される。当該抽出された第二テーブルのパターンと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とを利用して、取水制御と放水制御の実行決定をし、水理公式を通して、取水制御における取水口ゲートの開度算出、ならびに、放水制御における放水口ゲートの開度算出が行われることによって、各々のゲートの制御が客観的かつ機械的になされる。
以上のように、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法および装置によれば、水力発電所の第一テーブルに対応する第二テーブルを利用することによって、貯水施設の取水口ゲートの制御および/または放水口ゲートの制御が客観的かつ機械的に実行され、人為的な過誤操作を抑制できる結果、上流河川から下流河川における急激な流水量変化を抑制し、下流河川に連関する生活基盤への好ましくない影響を防げるという効果を奏する。
本実施形態に係る貯水施設とその周囲環境の概略図を示す。 同実施形態に係る貯水施設のゲート制御装置の機能ブロック図を示す。 同実施形態に係る貯水施設のゲート制御装置の詳細な機能ブロック図を示す。 同実施形態に係る貯水施設のゲート制御方法のフローチャートを示す。 同実施形態に係る(a)水力発電所の第一テーブル、(b)貯水施設の第二テーブル、(c)第一テーブルと第二テーブルの対応表を示す。
以下、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法および装置の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。図1乃至3に、本実施形態に係る貯水施設とそのゲート制御装置が示されている。尚、図1は、貯水施設とその周囲環境の概略図である。図2は、貯水施設のゲート制御装置の機能ブロック図であり、図3は、図2の貯水施設のゲート制御装置の詳細な機能ブロック図である。
まず、本実施形態に係る貯水施設のゲート制御方法および装置の説明に先立ち、貯水施設ならびにその周囲環境について説明した上で、本実施形態に係る貯水施設のゲート制御装置、方法の順に説明する。本実施形態に係る貯水施設は、図1に示すように、上流側に水力発電所4を有する河川1から取水して、取水した水を貯水部21に導く取水口22と、取水口22を開閉する取水口ゲート23と、取水口22から取水される水を貯留する貯水部21と、貯水部21の水を河川1下流に導く放水口24と、放水口24を開閉する放水口ゲート25とを備える。河川1は、ダム3のある上流側から貯水施設2のある下流側に流れており、貯水施設2に接続される。具体的には、貯水施設2の貯水部21から延設される取水口22と放水口24によって、河川1に接続されている。より詳細には、取水口22は放水口24よりも河川上流側に設けられ、さらに取水口22には取水口ゲート23、放水口24には放水口ゲート25が備えられている。また、貯水施設2の取水口22のさらに河川上流側には、ダム3とダム湖5と水力発電所4が設けられており、ダム湖5からは、水力発電所4に取水するための取水路が設けられ、当該取水路は、河川1に合流する。詳細には、水力発電所4の発電のために、ダム湖5から取水された水は、ダム湖5からのびて貯水施設2の取水口22の位置よりも上流側の河川上流域に至る取水路を、ダム湖5から、水路の中流域に設けられた水力発電所4を経て、河川1まで流れる。
以下、本実施形態に係る貯水施設のゲート制御装置に関する説明をする。本実施形態に係る貯水施設のゲート制御装置7は、図2に示すように、上記のような貯水施設2における取水口ゲート23および放水口ゲート25を制御するための貯水施設ゲート制御装置であって、データの入力が可能であり、入力されたデータが表示可能なように構成される入力表示部8と、演算処理が可能なように構成される演算部9とからなる。
入力表示部8は、図3に示すように、データの入力を可能とする入力手段81と、入力されたデータの表示を可能とする表示手段82とから構成される。具体的には、入力表示部8は、水力発電所4の出力管理のために使用される取水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第一テーブルのパターンに関する情報、貯水施設2における所定位置の水位に関する情報の入力手段81と、各種入出力データの表示手段82を備える。入力手段81は、データの入力が可能なように構成され、好ましくはキーボードやマウスが用いられる。表示手段82は、入力および演算部9で算出されたデータが表示可能なように構成され、例えば、モニタが用いられる。
入力手段81では、貯水施設2に係る所定位置の水位に関する情報、水力発電所4の第一テーブルのパターンに関する情報が、それぞれ、水位計6、水力発電所4からコネクションケーブル(外部周辺機器接続用のケーブル)を介して、モニタ上のグラフィカルユーザインターフェイス上に入力される。貯水施設2に係る所定位置の水位に関する情報は、貯水施設2の貯水部21と取水口22における水位である。具体的には、貯水部21の中央部と取水口ゲート23の前方の河川1側で、ゲートから所定の間隔で離れる位置の水位に関する情報であり、各々の所定の位置に水位計6を設置して定期的(例えば、5分間隔)に測定される。
ここで、水力発電所4の第一テーブルのパターンに関する情報は、水力発電所4の当日の運転パターンのパターン番号(名前)である。水力発電所4の第一テーブルは、水力発電所4の発電のために取水される一日の取水量の経時特性に関する情報をパターン化して時期別(例えば、灌漑期と非灌漑期別、季節別、月別)に示したものである。図5(a)は、水力発電所4で使用される第一テーブルのパターンに関する情報を例示列挙したものである。具体的には、水力発電所4の第一テーブルは、図5(a)に示すように、各パターンが、一日における電力需要に応じた種々の所定の時間帯別の出力および一日の取水平均に関する情報から構成され、こうした異なる複数のパターンに通し番号あるいは名前を付与して列挙してなるテーブルである。尚、水力発電所4では、前日までに、当該第一テーブルから一つのパターンを選択することによって、当日の運転パターンを決定する。
表示手段82では、入力されたデータ、貯水施設2に係る所定位置の水位に関する情報、水力発電所4の第一テーブルのパターンに関する情報、および、下記の演算部9で算出される情報がモニタ上に表示される。
演算部9は、演算処理が可能なように構成されており、図3に示すように、前記第一テーブルに対応し、かつ、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第二テーブルにおいて、前記第一テーブルの一のパターンから、第二テーブル内の対応する一のパターンを抽出可能な抽出手段91と、前記抽出される第二テーブル内のパターンと貯水施設2における所定位置の水位に関する情報とを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定する決定手段92と、水理公式を考慮することによって、取水制御の際には、取水口ゲート23の開度を定めて、取水口ゲート23を制御可能な取水口ゲート制御手段93と、放水制御の際には、放水口ゲート25の開度を定めて、放水口ゲート25を制御可能な放水口ゲート制御手段94とからなる。本実施形態では、演算部9は、CPU(中央演算処理装置)とメモリ(記憶装置)であり、演算処理を実行する。メモリは、例えば、ハードディスクドライブやRAMが用いられる。
抽出手段91は、第一テーブルの各パターン番号(名前)と第二テーブルの各パターン番号(名前)の対応関係を定めた変換テーブルによって、第一テーブルの所定のパターン番号(名前)が選択されると、第二テーブルの対応するパターン番号(名前)とパターン情報を抽出する。図5(c)は、第一テーブルと第二テーブルの対応関係を示す表である。具体的には、図5(c)に示すような、第一テーブルの各パターン番号(名前)と第二テーブルの各パターン番号(名前)を一対一の関係で対応付けした変換テーブルを用いて、入力した値を置換出力することであり、例えば、変換テーブル内で第一テーブルのパターン1と第二テーブルのパターン3の対応付けがなされているとき、モニタ上のグラフィカルユーザインターフェイス上の所定の第一テーブルのパターン情報欄に1を入力すると、別の所定の第二テーブルのパターン情報欄に3が出力され、第二テーブルのパターン3の各種情報が表示される。
ここで、第二テーブルは、第一テーブルのパターン化された取水量の経時特性に関する情報と河川1の流量特性に関する情報に基づいて作成され、第一テーブルの各パターンと対応関係のあるパターン群からなるテーブルである。河川1の流量特性に関する情報は、貯水施設2の取水口22よりも上流側の河川上流域における一日の残流量(水力発電所4からの放水量を除く)であり、各々の所定の位置に流量計を設置して測定される。図5(b)は、貯水施設2の第二テーブルのパターンに関する情報を例示列挙したものである。具体的には、第二テーブルは、各パターンが、図5(b)に示すように、第一テーブルの各パターンの取水平均および一日における出力変化の時間帯を考慮した、一日における種々の所定の時間帯別の貯水施設の目標取水量、目標放水量、貯水部21の目標貯水位、下流河川目標流量に関する情報から構成され、全パターンに通し番号あるいは名前を付与して列挙してなるテーブルである。第二テーブルでは、一日を通して、目標取水量と目標放水量による貯水施設の流入と流出バランスは均衡し、概念的には、貯水施設2の上流の流量が下流の流量以上のときに、上流の流量と下流の流量の差を目標取水量とし、貯水施設2の上流の流量が下流の流量以下のときに、下流の流量と上流の流量の差を目標放水量として設定される。また、下流河川目標流量は、水力発電所4の取水平均と水力発電所4下流の当日の残流量によって設定され、貯水部21の目標貯水位は、目標取水量と目標放水量を考慮して下流河川目標流量を満たすように、貯水施設2の貯水可能な容量内で調整され、0時には所定の貯水位となるように設定される。このように設定される第二テーブルによれば、上流と下流の流量の差分が貯水施設2によって調整され、水力発電所に起因する上流の流量変化に関わらず、下流の流量は一定になるように保持され、下流の流量変動は抑制されうる。
また、抽出手段91における第一テーブルの各パターンと第二テーブルの各パターンの図5(c)に示すような対応関係については、第一テーブルと第二テーブルのパターン間の一日における時間帯の区分け情報および第一テーブルの取水平均と第二テーブルの下流河川目標流量を考慮して、定められる。具体的には、第一テーブルの各パターンの一日における電力需要に応じた種々の所定の時間帯の区分け情報と、一日における水力発電所の出力変化の時間帯を考慮した、第二テーブルの各パターンの種々の所定の時間帯の区分け情報が一致もしくは類似するもの、あるいは、第一テーブルの各パターンの取水平均の情報と、その取水平均あるいは近似する取水平均に基づく第二テーブルの各パターンの下流河川目標流量の情報が因果関係を有するものについて、第一テーブルと第二テーブルのパターン間の対応関係とし、第一テーブルの一のパターンと第二テーブルの一のパターンを対応付ける。したがって、第一テーブルから水力発電所の当日の運転パターンが定められると、第二テーブルから貯水施設の当日の運転パターンが機械的に決定される。
決定手段92は、第二テーブルのパターンと貯水施設2に係る所定位置の水位に関する情報とを利用して、取水口ゲート23の開閉操作を主とする取水制御あるいは放水口ゲート25の開閉操作を主とする放水制御の少なくとも一方の実行決定をする。具体的には、水力発電所4の使用水量が取水口22に到達したと判断できる水位変化が生じた場合、あるいは、水力発電所4の出力変化時刻から所定の時間が経過した場合、あるいは、第一テーブルのパターン変更に伴う第二テーブルのパターン変更が生じた場合のうち、一つの条件でも成立するかを確認する。より詳細には、取水口水位の変化量の絶対値が一定値を超えたとき、水力発電所4の使用水量が取水口22に到達したと判断できる水位変化が生じた場合と判断し、また、第一テーブルのパターンの出力変化時刻あるいは出力変化時刻に対応する第二テーブルのパターンの所定時刻から一定の時間が経過したとき、水力発電所4の出力変化時刻から所定の時間が経過した場合と判断し、また、入力表示部に入力された第一テーブルのパターンを消去し、第一テーブルのパターンが再度入力されたとき、第一テーブルのパターン変更に伴う第二テーブルのパターン変更が生じた場合と判断する。上記の条件が一つでも成立するとき、取水口22水位に関して、実測値と下流河川目標流量時の設定値の大小関係を比較する。この場合、設定値が実測値以上のとき(設定値>=実測値のとき)、取水口ゲート23を全閉して、後述の放水口ゲート制御手段94によって、目標貯水位を達成するように放水口ゲート25を開いて制御する放水制御の実行決定がなされる。また、設定値が実測値より小さいとき(設定値<実測値のとき)は、後述の取水口ゲート制御手段93によって、目標取水量を達成するように取水口ゲート23を開いて制御する取水制御の実行決定がなされる。尚、取水口22水位の下流河川目標流量時の設定値は、流量が流速と流水の断面積の積算によって算出されることを鑑み、下流河川目標流量とシェジーやマンニングの流速公式を利用して設定し、あるいは、下流河川流量に対する取水口22水位の実測に基づく換算表を用いて設定する。
さらに、決定手段92は、取水制御および放水制御開始後に、放水口ゲート25の開閉操作の周期的な実行を決定する。取水制御開始後は、取水状況の確認のために、目標貯水位を目安として、必要に応じて、放水口ゲート25の制御が適宜行われる必要がある。また、放水制御開始後は、取水口ゲート23は全閉の状態をとるが、取水口ゲート23は全閉の状態でも、貯水施設2にはわずかではあるが取水がなされるため、目標貯水位を鑑みて、必要に応じて、放水口ゲート25は適宜制御される必要がある。そこで、取水制御開始後には、所定の時間間隔(例えば、30分間隔)に、現在貯水位と目標貯水位の大小関係を比較する。この場合、現在貯水位が目標貯水位よりも大きくなると(目標貯水位<現在貯水位のとき)、放水口ゲート制御手段94による放水制御の実行決定がなされ、現在貯水位が目標貯水位以下であれば(目標貯水位>=現在貯水位のとき)、放水制御の実行決定はなされない。そして、放水制御開始後(上記の取水制御開始後かつ現在貯水位が目標貯水位よりも大きいときに放水制御する場合も含む)は、所定の時間間隔(例えば、30分間隔)に、目標貯水位と現在貯水位の差の絶対値と貯水施設の管理上定められる設定値の大小関係を比較する。この場合、目標貯水位と現在貯水位の差の絶対値が管理上定められる設定値以上のとき(|目標貯水位−現在貯水位|>=設定値のとき)、放水口ゲート制御手段94によって、放水口ゲート25の周期的な制御の実行決定がなされ、目標貯水位と現在貯水位の差の絶対値が管理上定められる設定値より小さいとき(|目標貯水位−現在貯水位|<設定値のとき)、放水口ゲート25の周期的な制御の実行決定はなされない。
取水口ゲート制御手段93は、取水口ゲート23の開度を算出し、その開度に関する情報を取水口ゲート23の開閉手段101に伝達する。具体的には、取水口22水位と目標取水量とゲート開度の対応関係を水理公式であるベルヌーイの定理に基づいて定めた特性表を利用して、取水口22水位の実測値と目標取水量に基づき、開度を算出する。そして、算出した開度に関する情報を、LANケーブルなどのコネクションケーブル経由で、取水口ゲート23を開閉するための取水口ゲート23の開閉手段101、例えばモータ式のゲート駆動装置を搭載したゲート操作盤に送信する。尚、開度を算出するに当たり、ベルヌーイの定理などに基づく特性表を用いずとも、取水口22水位と目標取水量とゲート開度の対応関係を実測に基づいて定めた特性表を利用しても良い。また、開度に関する情報を、取水口ゲート23の開閉手段101に伝達する手段は、上記の伝達手段に拠らずとも、操作員が算出された開度を記憶して、直に取水口ゲート23の開閉手段101を操作することも可能である。
放水口ゲート制御手段94は、放水口ゲート25の開度を算出し、その開度に関する情報を放水口ゲート25の開閉手段102に伝達する。具体的には、ベルヌーイの定理を利用した数式1に基づき、第二テーブルのパターン情報の目標放水量を用いて、放水口ゲート25の開度を算出する。
Figure 0004912439
ここで、kmaは放水口ゲート25の開度、Kは感度、QMは目標放水量、Bは放水口24の幅、Cは流量係数、gは重力の加速度、Hは貯水部21の貯水位、h0は0点補正値である。そして、算出した開度に関する情報を、LANケーブルなどのコネクションケーブル経由で、放水口ゲート25を開閉するための放水口ゲート25の開閉手段102に送信する。また、放水口ゲート25の周期的な制御が行われる際には、所定の時間間隔で、数式2に基づき、第二テーブルとは別の目標放水量を算出し、算出した目標放水量を用いて、数式1から放水口ゲート25の開度を算出する。そして、所定の時間間隔で更新して調整した放水口ゲート25の開度に関する情報を、放水口ゲート25の開閉手段102に随時送信する。
Figure 0004912439
ここで、QMは目標放水量、Pは取水口22の目標取水量あるいは実取水量、V1は貯水部21の現在貯水位の貯水量、V2は貯水部21の目標貯水位の貯水量、Tは放水時間(目標時刻−現在時間)である。尚、貯水部21の貯水位と貯水量の関係は、貯水部21の固有の容積に基づき、一義的に定められるため、貯水部21の貯水位から貯水量は算出される。
以上のような構成からなる貯水施設のゲート制御装置7を用いた貯水施設のゲート制御方法について説明する。図4は、貯水施設のゲート制御方法のフローチャートである。
ステップS1では、水力発電所4の第一テーブルのパターンに関する情報として、当日の運転に用いるパターン番号(名前)が前日までに入力手段81によって、入力されて、表示手段82によって表示される。前日までに水力発電所4の運転パターン番号(名前)が入力されないときは、前回入力されたパターンが代用され、また前日までに、当日だけでなく翌日のパターン番号(名前)の入力も可能である。尚、以下の入力あるいは出力された情報は、表示手段82によって表示される。
ステップS2では、ステップS1で入力された水力発電所4の当日の運転に用いるパターン番号(名前)から、抽出手段91によって、第二テーブル内から対応するパターン番号(名前)とパターン情報が出力される。
ステップS3では、ステップS2で抽出された第二テーブルのパターン情報、および、貯水施設2に係る所定位置の水位に関する情報として、貯水施設2の貯水部21と取水口22における水位に関する情報が入力手段81によって、入力される。
ステップS4では、水力発電所4の使用水量が取水口22に到達したと判断できる水位変化が生じた場合、あるいは、水力発電所4の出力変化時刻(第二テーブルのパターンの所定の設定時刻)から所定の時間が経過した場合、あるいは、第一テーブルのパターン変更に伴う第二テーブルのパターン変更が生じた場合のうち、いずれか一つの条件が成立しているかを決定手段92によって、確認され、一つでも条件を満たしていれば、ステップS5に進む。
ステップS5では、決定手段92によって、取水口22水位の実測値と設定値を比較して、取水口22水位の実測値が設定値より大きい場合、取水制御を実行し、取水口22水位の実測値が設定値以下の場合、放水制御を実行する決定がなされる。
取水制御の実行の場合、ステップS6では、取水口ゲート制御手段93によって、取水口22水位と目標取水量に基づき、取水口ゲート23の開度が算出され、算出された開度に関する情報は取水口ゲート23の開閉手段101に伝達される。ステップS7では、取水口ゲート23の開閉手段101によって、ステップS6で算出された開度に基づき、取水口ゲート23が開閉される。そして、ステップS8では、決定手段92によって、所定の時間間隔時に、目標貯水位と現在貯水位の大小関係が確認され、目標貯水位が現在貯水位以上であれば、ステップS13に進む。目標貯水位が現在貯水位より小さければ、下記の放水制御のステップS10に進む。
放水制御の実行の場合、ステップS9では、手動で取水口ゲート23の開閉手段101によって、取水口ゲート23は全閉される、あるいは、全閉の状態であるかが確認される。ステップS10では、放水口ゲート制御手段94によって、目標放水量と目標取水量と目標貯水位と貯水位に基づき、放水口ゲート25の開度が算出される。ステップS11では、放水口ゲート25の開閉手段102によって、ステップS10で算出された開度に基づき、放水口ゲート25が開閉される。ステップS12では、決定手段92によって、所定の時間間隔時に、目標貯水位と現在貯水位の大小関係が確認され、目標貯水位と現在貯水位の差の絶対値が管理上定められる設定値以上であれば、放水制御のステップS10に戻って、開度の調整が行われる。一方で、目標貯水位と現在貯水位の差の絶対値が管理上定められる設定値より小さければ、ステップS13に進む。
ステップS13では、一日(24時)が終了したかが確認される。一日の終了は、当日のパターンに基づく運転終了を意味し、一日が終了していれば、取水あるいは放水制御は終了されるが、仮に、第一テーブルから次のパターンが入力されていれば、次のパターンに基づく運転が開始される。一方で、一日が未了の場合、ステップS4に戻り、第二テーブルのパターンに従って、上記と同様なゲート制御がなされる。
以上のように、本実施形態に係る貯水施設のゲート制御方法および装置によれば、水力発電所4の第一テーブルと対応するように構成される第二テーブルは、貯水施設2に係る水量の経時特性に関する情報(目標取水量、目標放水量、貯水部21の目標貯水位、下流河川目標流量)がパターン化されたものであり、また、当該第二テーブルの一のパターンは、第一テーブルの一のパターンと対応するように構成されているため、水力発電所4で使用される第一テーブルの当日パターンに基づき、第二テーブルの対応する所定のパターンを一つ抽出することができる。抽出された第二テーブルのパターンに基づき、取水口22水位を考慮して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行決定を下すことができ、水理公式を加味して考慮することによって、取水制御の際には、取水口ゲート23の開度を定め、放水制御の際には、放水口ゲート25の開度を定めて、各々のゲート制御操作を一日の間、連続的に客観的かつ機械的に行える。また、第二テーブルの下流河川目標流量は、一日の間でほぼ一定となるように設定されているため、下流の流量変動は抑制されうる。換言すれば、水力発電所の当日の運転パターンが第一テーブルより定められると、第二テーブルの対応する一のパターンに基づき、貯水施設の取水口ゲートおよび放水口ゲートは貯水施設より下流で大きな流量変化が生じないように自動制御される。したがって、操作員の主観的な判断によって、不適切な時刻にゲート開度を誤った値に設定するなどの過誤操作を効果的に抑制することができる。その結果、上流河川から下流河川における急激な流水量変化が抑制されて、下流河川に連関する生活基盤への好ましくない影響を防げるという効果を奏する。
また、目標貯水位を鑑みて、放水口ゲート25の開度は、所定の時間間隔で更新して調整されるため、安定した放水量の調整が行われうる結果、上流河川から下流河川における急激な流水量変化を抑制できる。
また、表示手段82によって、第二テーブルのパターンや貯水位やゲート開度などに関する情報が可視的に管理されるため、より効果的に過誤操作の抑制ができる。
尚、本発明に係る貯水施設のゲート制御方法および装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態においては、貯水施設のゲート制御装置について、入力表示部8の入力手段81は、コネクションケーブルを用いたデータ送信による入力のほか、モニタ上のグラフィカルユーザインターフェイスを通し、タッチスクリーン機能を搭載したモニタ上に表示された数字をタッチして入力、あるいは、キーボード、マウスを用いて手入力することも可能であり、また入力表示部8の表示手段82は、それ自体を有さないことも可能である。
抽出手段91は、上記のような変換テーブルによる自動変換のほか、第一テーブルの各パターン番号(名前)と第二テーブルの各パターン番号(名前)の対応表から目視で、第一テーブルのパターン番号(名前)に対応する第二テーブルのパターン番号(名前)を確認して、人力で抽出することも可能である。
決定手段92は、その一部に、取水口22水位の実測値と設定値の比較(ステップ5)を用いているが、このほかにも、貯水施設2の上流側と下流側の流量の大小関係を比較することによって、取水制御と放水制御の実行決定をなしても良い。その場合には、上流側の流量は、流量計で実測され、下流側の流量は、流量計で実測あるいは第二テーブルの下流河川目標流量を用いる。そして、貯水施設2の上流側の流量が下流側の流量以上のとき、取水口ゲート制御手段93によって、目標取水量を達成するように取水口ゲート23を開いて制御する取水制御の実行決定がなされ、貯水施設2の上流側の流量が下流側の流量より小さいとき、取水口ゲート23を全閉して、放水口ゲート制御手段94によって、目標貯水位を達成するように放水口ゲート25を開いて制御する放水制御の実行決定がなされる。
取水口ゲート制御手段93および放水口ゲート制御手段94の開度計算などの際に用いられる水理公式は、ベルヌーイの定理の他に、シェジーやマンニングの流速公式、および、流体断面積と流速の積算による流量計算式など水理学あるいは流体力学に関する公式を含む概念であり、水理公式を用いる計算はベルヌーイの定理を用いず、その他の水理学あるいは流体力学に関する公式を用いることも可能である。
さらに、上記実施形態においては、貯水施設のゲート制御方法について、ステップS1では、水力発電所4の当日の運転パターン番号(名前)が入力されるが、入力手段81を通して入力せずとも、水力発電所4の当日の運転パターン番号(名前)の情報を操作員が記憶して、それを基にステップS2の抽出手段91を通して、第二テーブルから対応する貯水施設2の当日の運転パターン番号(名前)を取得することも可能である。
また、本実施形態の貯水施設のゲート制御方法および装置では、一定の条件下、放水口ゲート25の周期的な制御がなされるように構成されるが、一度算出された放水口ゲート25の開度を一定として、周期的な制御をしないことも可能である。また、放水口ゲート25の周期的な制御のみならず、現在貯水位と目標貯水位を鑑みた、取水口ゲート23の周期的な制御を行うことも可能である。
また、本実施形態による貯水施設のゲート制御方法および装置は、貯水施設2のゲート操作における単独の運転方法として用いることのほか、そのほかの異なる運転方法と組み合わせれば、下流の流量変化にとって、より一層安定的な運転に資することが可能である。例えば、通常は、本実施形態による運転方法を採用し、仮に、本貯水施設のゲート制御装置の故障や雷雨による河川流量の増大など異常事態の発生時において、取水口22水位や貯水部21の貯水位あるいは実放水量と目標放水量の差が一定の条件を満たすとき、手動運転や貯水位あるいは放水量、取水量が常に一定となるように管理される自動運転方法に、自動で切り替わって運転がなされることも可能である。
1…河川、2…貯水施設、21…貯水部、22…取水口、23…取水口ゲート、24…放水口、25…放水口ゲート、3…ダム、4…水力発電所、5…ダム湖、6…水位計、7…貯水施設のゲート制御装置、8…入力表示部、81…入力手段、82…表示手段、9…演算部、91…抽出手段、92…決定手段、93…取水口ゲート制御手段、94…放水口ゲート制御手段

Claims (5)

  1. 上流側に水力発電所を有する河川から取水して、取水した水を貯水部に導く取水口と、取水口を開閉する取水口ゲートと、取水口から取水される水を貯留する前記貯水部と、貯水部の水を河川下流に導く放水口と、放水口を開閉する放水口ゲートとを備える貯水施設の前記各ゲートを制御する貯水施設のゲート制御方法であって、前記水力発電所における使用取水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第一テーブルに対応し、かつ、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第二テーブルを用意し、前記水力発電所で使用される第一テーブルの使用状況に応じて、前記第二テーブルを利用することによって、取水口ゲートの制御および/または放水口ゲートの制御を実行することを特徴とする貯水施設のゲート制御方法。
  2. 前記第二テーブルの一のパターンは、前記第一テーブルの一のパターンと対応することを特徴とする請求項1に記載の貯水施設のゲート制御方法。
  3. 前記第二テーブルを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定し、さらに水理公式を考慮して、取水制御の際には、取水口ゲートの開度を定めて、取水口ゲートを制御し、放水制御の際には、放水口ゲートの開度を定めて、放水口ゲートを制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貯水施設のゲート制御方法。
  4. 前記第二テーブルと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とに基づいて、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定し、当該決定に基づいた実行がなされた上で、さらに取水制御あるいは放水制御の実行による水量調整が適切になされているかを定期的に確認し、必要に応じて、実行されている方の制御の調整あるいは実行されていない方の制御の実行をなすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯水施設のゲート制御方法。
  5. 上流側に水力発電所を有する河川から取水して、取水した水を貯水部に導く取水口と、取水口を開閉する取水口ゲートと、取水口から取水される水を貯留する前記貯水部と、貯水部の水を河川下流に導く放水口と、放水口を開閉する放水口ゲートとを備える貯水施設の前記各ゲートを制御する貯水施設のゲート制御装置であって、データを入力する入力部と、演算処理を行う演算部とからなり、入力部は、前記水力発電所における使用取水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第一テーブルのパターンに関する情報と貯水施設における所定位置の水位に関する情報の入力手段を備え、演算部は、前記第一テーブルに対応し、かつ、貯水施設における水量の経時特性に関する情報がパターン化されてなる第二テーブルにおいて、前記第一テーブルの一のパターンから、第二テーブル内の対応する一のパターンを抽出する抽出手段と、前記抽出される第二テーブルのパターンと貯水施設における所定位置の水位に関する情報とを利用して、取水制御あるいは放水制御の少なくとも一方の実行を決定する決定手段と、取水制御において、水理公式を考慮して、取水口ゲートの開度を定めて、取水口ゲートを制御する手段と、放水制御において、水理公式を考慮して、放水口ゲートの開度を定めて、放水口ゲートを制御する手段とを備えることを特徴とする貯水施設のゲート制御装置。
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