JP4910841B2 - 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム - Google Patents

現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システムに関する。
レーザビームプリンタ等の画像形成装置は既によく知られている。かかる画像形成装置の中には、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接し、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材と、を有する現像装置を備えているものがある。前記シール部材としては、例えば、ポリエチレン等の高分子材料をシート状に成形したシールが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開昭58−210929号公報
ところで、前記シール部材を成形する工程等において、当接面上に溝部が形成される場合がある。このように当接面に溝部を備えたシール部材に、現像剤を担持した状態の現像剤担持ローラが当接すると、当該現像剤が前記溝部に捕集される場合がある。溝部内に捕集された現像剤が該溝部内において堆積すると、やがて、前記当接面上に現像剤の固着物が形成される。そして、当該固着物の厚みが増すほど、前記現像装置は適切に現像し難くなり、最終的に得られる画像の品質も劣化してしまう。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像装置が適切に現像を行うことである。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有し、前記溝部は、前記当接面上にて前記回転軸方向に並んだ複数の溝部、であり、前記現像剤担持ローラの表面には、規則的に配置された凸部及び凹部、が備えられていることを特徴とする現像装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
先ず、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有する現像装置。
現像剤担持ローラはシール部材の当接面上を摺動するように回転する。このとき、前記当接面が備える溝部の長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸と交差していれば、該溝部内に捕集された現像剤が、該溝部の長手方向に沿って移動するようになる。これにより、前記溝部内において現像剤が分散し、該溝部内における現像剤の堆積が抑制されることとなる。この結果、現像剤の固着物の厚み方向における成長が抑えられ、現像装置が適切に現像を行うことが可能になる。
また、前記溝部は、前記当接面上にて前記回転軸方向に並んだ複数の溝部、であり、前記現像剤担持ローラの表面には、規則的に配置された凸部及び凹部、が備えられていてもよい。
また、前記凸部は、前記凹部に囲まれた平坦な頂面、を有し、該頂面の前記回転軸方向に沿う方向における最大幅の大きさは、互いに隣り合った二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、より大きいこととしてもよい。かかる場合、現像剤の堆積を抑制する効果がより向上する。この結果、現像装置がより一層適切に現像を行うことが可能になる。
また、前記凹部は、前記現像剤担持ローラの周方向に対する傾斜角度が異なった螺旋状の第一凹部及び第二凹部、であり、該第一凹部と該第二凹部とは、互いに交差して格子形状をなしていることとしてもよい。
また、前記頂面は、前記第一凹部及び前記第二凹部に囲まれた菱形の頂面であり、該菱形の頂面が有する二本の対角線のうちの一方の対角線が前記回転軸方向に沿っていることとしてもよい。かかる場合には、前記溝部の現像剤が、該溝部の長手方向、及び、該長手方向と交差する該溝部の幅方向にも移動する。このため、現像剤は溝部内においてより分散し易くなり、現像剤の堆積を抑制する効果がより一層向上する。この結果、現像装置がさらに適切に現像を行うことが可能になる。
また、前記第一凹部及び前記第二凹部は、ともに、平坦な底面と、該底面に隣接し、互いに対向する一対の傾斜面と、を有し、前記複数の溝部の中には、前記現像剤担持ローラが回転する間に、前記第一凹部及び前記第二凹部が各々有する前記一対の傾斜面、と対向する溝部、が含まれていることとしてもよい。かかる場合には、現像剤が溝部内においてさらに分散し易くなり、現像剤の堆積を抑制する効果がさらに向上する。この結果、現像装置がさらに適切に現像を行うことが可能になる。
さらに、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有する現像装置、を備える画像形成装置、も実現可能である。このような画像形成装置では、現像装置が適切に現像を行うことが可能になる。
さらに、コンピュータ、及び、このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有する現像装置、を備える画像形成装置、を具備する画像形成システムも実現可能である。このような画像形成システムでは、現像装置が適切に現像を行うことが可能になる。
===画像形成装置の概要===
次に、図1を参照しながら、『画像形成装置』としてレーザビームプリンタ(以下、単にプリンタ10ともいう)を例にとって、その概要について説明する。図1は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図1には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されている。
<<<プリンタ10の構成例>>>
本実施形態のプリンタ10は、現像剤を用いて媒体に画像を形成する装置である。なお、本実施形態に係る現像剤は、母粒子、及び、該母粒子に外添された外添剤からなるトナーである。母粒子は、着色剤、帯電制御剤、離型剤(WAX)、及び樹脂等の材料から形成されたトナー母粒子である。一方、外添剤はシリカと酸化チタンとを混合したものである。但し、外添剤の材質は上記の材質に限定されず、他の外添剤として、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム等の金属酸化物の微粒子、窒化珪素等窒化物の微粒子、炭化珪素等炭化物の微粒子、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩の微粒子及びこれらの複合物等の無機微粒子や、アクリル微粒子等の有機微粒子を用いることも可能である。なお、本実施の形態において、外添剤の体積平均粒径は、0.001〜1μmである。
前記プリンタ10は、図1に示すように、感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体70、クリーニングユニット75を有し、さらに、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施形態では、図1中の矢印で示すように時計回りに回転する。帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づき、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
YMCK現像ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、『現像装置』に収容されたトナー、すなわち、ブラック現像装置51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53に収容されたシアン(C)トナー、及び、イエロー現像装置54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像するための装置である。
このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54が装着された状態で回転することにより、前記4つの現像装置51、52、53、54の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54を4つの保持部55a、55b、55c、55dにより保持しており、前記4つの現像装置51、52、53、54は、中心軸50aを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、1ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体20に対向し、それぞれの現像装置51、52、53、54に収容されたトナーにて、感光体20上に形成された潜像を順次現像する。なお、前述した4つの現像装置51、52、53、54の各々は、YMCK現像ユニット50の前記保持部に対して着脱可能となっている。また、各現像装置の詳細については後述する。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を中間転写体70に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体70にフルカラートナー像が形成される。二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の媒体に転写するための装置である。
定着ユニット90は、媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を媒体に融着させて永久像とするための装置である。クリーニングユニット75は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間に設けられ、感光体20の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード76を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーをクリーニングブレード76により掻き落として除去するための装置である。
制御ユニット100は、図2に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
<<<プリンタ10の動作例>>>
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について説明する。まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス112(図2において、I/Fと標記)を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により、感光体20と、後述する現像ローラ510と、中間転写体70とが回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエロー色に関する画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、YMCK現像ユニット50は、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54が、感光体20に対向した現像位置に位置している。感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロー(Y)トナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体70に転写される。この際、一次転写ユニット60には、イエロー(Y)トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、感光体20と中間転写体70とは接触しており、また、二次転写ユニット80は、中間転写体70から離間している。
上記の処理が、第2色目、第3色目、及び、第4色目について、各々の現像装置毎に順次実行されることにより、各画像信号に対応した4色のトナー像が、中間転写体70に重なり合って転写される。これにより、中間転写体70上にはフルカラートナー像が形成される。
中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体70の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって媒体に転写される。なお、媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体70に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱加圧されて媒体に融着される。一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット75に支持されたクリーニングブレード76によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット75が備える残存トナー回収部(不図示)に回収される。
<<<制御ユニットの概要>>>
次に、制御ユニット100の構成について図2を参照しつつ説明する。図2は、図1のプリンタ10の制御ユニットを示すブロック図である。
制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。ユニットコントローラ102は、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、クリーニングユニット75、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
===現像装置の概要===
次に、図3乃至図6を用いて、現像装置の構成例及び動作例について説明する。図3は、現像装置の概念図である。図4は、現像装置の主要構成要素を示した断面図である。図5は、現像ローラ510、上シール520、及び、規制ブレード560が組み付けられたホルダー526を示した斜視図である。図6は、ホルダー526が、ハウジング540に取り付けられている様子を示した斜視図である。
なお、図4に示す断面図は、図3に示す長手方向に垂直な面で現像装置を切り取った断面を表したものである。また、図4には、図1同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図4では、イエロー現像装置54が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
YMCK現像ユニット50には、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像装置51、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像装置52、シアン(C)トナーを収容したシアン現像装置53、及び、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置54について説明する。
<<<イエロー現像装置54の構成>>>
イエロー現像装置54は、『現像剤担持ローラ』の一例である現像ローラ510、『シール部材』の一例である上シール520、上シール付勢部材524、トナー収容体530、『現像剤収容体』の一例であるハウジング540、トナー供給ローラ550、規制ブレード560等を有している。
現像ローラ510は、アルミ合金、鉄合金等からなる部材であり、イエロー(Y)トナーを担持した状態で回転することにより該イエロー(Y)トナーを感光体20と対向する対向位置(現像位置)に搬送する。この現像ローラ510の回転軸方向(以下、単に軸方向と言う)の端部には、軸部510b(図10参照)が設けられており、図5に示すように、当該軸部510bが後述するホルダー526の現像ローラ支持板526bによって軸受け576を介して支持されている。これにより、現像ローラ510が回転自在に支持される。なお、現像ローラ510は、該現像ローラ510の軸方向とイエロー現像装置54の長手方向とが互いに沿った状態で支持される。また、本実施形態の現像ローラ510の表面形状については、後述する。
ハウジング540は、一体成型された複数の樹脂製のハウジング部、すなわち、上ハウジング部542と下ハウジング部544、とを溶着して製造されたものであり、その内部にイエロー(Y)トナーを収容している。ハウジング540の内部は、内壁から内方へ(図4の上下方向)突出させた仕切り壁545により、二つのトナー収容部530a、530bに分けられている。また、図4に示すように、ハウジング540は、下部側のトナー収容部530aに開口572を有しており、前述した現像ローラ510が当該開口572に臨ませて設けられている。つまり、当該開口572は、現像ローラ510の軸方向に沿って形成されている。
トナー供給ローラ550は、ポリウレタンフォーム等からなり、ハウジング540内にて弾性変形された状態で現像ローラ510に当接するローラである。このトナー供給ローラ550は、ハウジング540内に収容されたイエロー(Y)トナーを現像ローラ510に供給するとともに、現像後に現像ローラ510に残存している未使用トナーを、現像ローラ510から剥ぎ取る。
上シール520は、現像ローラ510の表面(外周面)に当接して、該現像ローラ510とハウジング540との間から該ハウジング540に収容されたイエロー(Y)トナーが漏れることを防止するための、ポリエチレン等からなるシールである。この上シール520は、前述した開口572に沿って設けられており、より具体的に説明すると、図4に示すように、その法線方向が該上シール520の長手方向に沿う断面の形状がL字状になるように屈曲した状態で、後述するホルダー526の上シール支持板526a上に固定されている。そして、上シール520の、現像ローラ510と対向する側の表面(以下、対向面520d)が、該現像ローラ510と幅を持って当接している。すなわち、前記対向面520dは、現像ローラ510と当接した当接面520bを有している。また、上シール520は、図5及び図6に示すように、前記対向面520dの長手方向(すなわち、当接面520bの長手方向)が現像ローラ510の軸方向に沿った状態で固定される。なお、上シール520は、現像位置を通過後に現像ローラ510上に残留したイエロー(Y)トナーのハウジング540内への移動を許容する。
また、本実施の形態では、図4に示すように、上シール520の、前記当接面520bとは反対側の面(当該面を、反対面520cとも呼ぶ)と、上シール支持板526aとの間に、モルトプレーン等の弾性体からなる上シール付勢部材524が圧縮された状態で設けられている。すなわち、前記当接面520bは、前記上シール付勢部材524の付勢力によって現像ローラ510に押し付けられた状態で、該現像ローラ510に当接している。なお、上シール520と現像ローラ510とが当接する位置(すなわち、当接面520bの位置)は、現像ローラ510の回転軸より上方にある。また、本実施形態の上シール520に関する詳細については、後述する。
規制ブレード560は、現像ローラ510にその軸方向に沿って当接して、現像ローラ510に担持されたイエロー(Y)トナーの層厚を規制するとともに、当該イエロー(Y)トナーに電荷を付与する。この規制ブレード560は、ゴム部562と、ゴム支持部564とを有している。ゴム部562は、シリコンゴムやウレタンゴム等からなり、図4に示すように、ゴム部562の先端から所定距離だけ離れた部分(当接部560a)が、現像ローラ510に幅を持って当接している。ゴム支持部564は、バネ性を有する薄板564aを有し、該薄板564aの短手方向一端部564dにて前記ゴム部562を支持する。この薄板564aの付勢力によって、ゴム部562は現像ローラ510に押しつけられている。ゴム支持部564の短手方向他端部564eは支持板金564bに固定されており、図5に示すように、当該支持板金564bの長手方向両端部564cが後述するホルダー526の規制ブレード支持板526cに固定されている。
また、規制ブレード560のゴム部562の長手方向外側には、図6に示すように、端部シール574が設けられている。当該端部シール574は、現像ローラ510の軸方向端部にて該現像ローラ510の周方向に沿って当接し、その周面とハウジング540との間からのトナーの漏れを防止する。
ホルダー526は、現像ローラ510と、規制ブレード560と、上シール520と、端部シール574と、上シール付勢部材524と、を組付けるための金属製の組付け部材である。このホルダー526は、図5に示すように、その長手方向に沿った上シール支持板526aと、同じくその長手方向に沿った規制ブレード支持板526cと、前記長手方向において上シール支持板526a及び規制ブレード支持板526cの外側に設けられ、前記長手方向と交差した現像ローラ支持板526bと、を有している。そして、図5及び図6に示すように、現像ローラ510は、その軸方向がホルダー526の長手方向と沿った状態で、現像ローラ支持板526bにより支持されている。上シール520は、その長手方向が前記現像ローラ510の軸方向に沿った状態で、上シール支持板526aによって支持されている。また、上シール付勢部材524は、その長手方向が前記現像ローラ510の軸方向に沿う状態で、前記上シール支持板526aにより支持されている。そして、現像ローラ510及び上シール520等が組付けられたホルダー526は、ハウジングシール546(図4参照)を介して、ハウジング540に取付けられている。
<<<イエロー現像装置54の動作>>>
このように構成されたイエロー現像装置54において、トナー供給ローラ550がトナー収容体530に収容されたイエロー(Y)トナーを現像ローラ510に供給する。現像ローラ510に供給されたイエロー(Y)トナーは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制され、電荷が付与された現像ローラ510上のイエロー(Y)トナーは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のイエロー(Y)トナーは、上シール520を通過して、上シール520によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。さらに、未だ現像ローラ510に残存しているイエロー(Y)トナーは、前記トナー供給ローラ550によって剥ぎ取られる。
===本実施形態の上シール及び現像ローラについて===
ここでは、本実施形態の上シール520及び現像ローラ510に関する詳細について説明する。具体的には、上シール520及び現像ローラ510について、それぞれ、表面形状と、製造方法とを説明する。
<<<上シールの表面形状>>>
先ず、上シール520の表面形状について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、上シール520が現像ローラ510に当接している様子を示す図であり、図6中の、破線にて囲まれた部分の拡大図である。図8は、上シール520の当接面520b側の表面形状を示す図であり、図7中のA−A断面である。また、図7には、現像ローラ510の軸方向が矢印にて示されている。図8には、前記軸方向と、上シール520の厚み方向とが、それぞれ矢印にて示されている。なお、図7及び図8においては、図を分かり易くするために、溝部521等の各部のスケールは実際のものと異なっている。
本実施形態では、上シール520が有する表面のうち、現像装置の外側に面する外側面520aには、図7に示すように、その長手方向が上シール520の長手方向と交差した筋状の溝部521が備えられている。また、外側面520aは、当接面520bを含む対向面520dを備えており、該当接面520bにも前記溝部521が備えられている。この溝部521の長手方向は、現像ローラ510の軸方向にも交差しており、特に、前記当接面520bにおいては該現像ローラ510の回転方向に沿っている。また、溝部521は、上シール520の長手方向、すなわち、前記軸方向に複数並んでおり、上シール520の外側面520aの長手方向一端から他端に亘る全域に備えられている。また、溝部521の間には、該溝部521に隣接する非溝部522が備えられている。
以下、溝部521及び非溝部522の形状について、図8を参照しながら説明する。溝部521とは、上シール520の厚み方向において基準位置(図8において、記号BLが付された位置)より低い位置にある部分である。他方、非溝部522とは、前記基準位置より高い位置にある部分である。したがって、溝部521と非溝部522との境界は、基準位置に位置することになる。なお、本実施形態中、基準位置とは、上シール520の厚み方向において、外側面520aの粗さ曲線から得られる平均線(粗さ曲線及び平均線については、JIS B 0601−1994準拠)の位置である。但し、基準位置はこれに限定されるものではなく、他の位置に設定されることとしてもよい。例えば、上シール520の厚み方向において、反対面520cから所定距離にある位置を基準位置としてもよい。
また、当接面520bの最大高低差(図8中、記号Yにて示す)は約1μmである。ここで、最大高低差とは、当接面520b内に設定された複数の測定範囲において各々測定された最大高さRy(JIS B 0601−1994準拠)の算術平均値である。
さらに、本実施形態において、一方の溝部521における前記軸方向の一端側にある境界から、他方の溝部521における前記軸方向の一端側にある境界までの距離(すなわち、図8中、記号S1、Sn−1、及び、Snにて示された距離であり、以下、溝部間距離という)の算術平均値(以下、溝部間距離の平均値という)は約4μmである。ここで、溝部間距離の平均値とは、『互いに隣り合った二つの溝部521のうちの一方の溝部521から他方の溝部521までの距離の、複数の溝部521における算術平均値』のことである。また、本実施形態において、溝部間距離の平均値は、前記複数の測定範囲において各々測定される凹凸の平均間隔Sm(JIS B 0601−1994準拠)の算術平均値を意味している。なお、当該凹凸の平均間隔Smを測定する際には、溝部521を凹と、該溝部521に隣接する二つの非溝部522のうちの一方の非溝部522を凸とする。また、本実施の形態では、『互いに隣り合った二つの溝部521のうちの一方の溝部521から他方の溝部521までの距離の、複数の溝部521における算術平均値』が上記の溝部間距離の平均値であることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、一方の溝部521の溝底から他方の溝部521の溝底までの距離の、複数の溝部521における算術平均値であることとしてもよい。
<<<上シールの製造方法>>>
次に、上記の表面形状を有する上シール520の製造方法について、図9A乃至図9Eを用いて説明する。図9A乃至図9Eは、上シール520の製造工程を説明するための図であり、該上シール520の材料から最終的に上シール520が取得されるまでの変遷を示す模式図である。また、図9Bには、シート901の幅方向が矢印にて示されている。図9Cには、シート901の幅方向と、該幅方向と交差する交差方向とが、それぞれ矢印にて示されている。図9Dには、上シール520の長手方向が矢印にて示されている。
本実施形態では、上シール520の材料として、図9Aに示すようなポリエチレン等の樹脂からなる円柱状の母材900を用いる。当該母材900の材質は、当然ながら、上シール520の材質とである。次に、図9Bに示すように、前記母材900の中心軸方向における長さと略同一の長さを有する刃物902の刃先、を前記母材900の周面に当接させる。このとき、前記刃物902の長手方向は前記母材900の中心軸方向に沿っており、該母材900の中心軸方向の一端から他端まで前記刃先が当接している。そして、当該刃先を母材900の周面に当接させた状態で、該母材900を中心軸回りに回転させると、図9Bに示すようなシート901が、該母材900の外周から連続して切り出される。このとき、シート901の厚みが、最終的に完成する上シール520の厚みになるように、刃物902を母材900の周面に当接させる際の当て角度が調整されている。
ここで、前記刃先には微小な凹凸が存在するため、図9Bに示すように、シート901が切り出される際、該シート901の表面(前記刃先が当接する側の表面)に、該シート901の幅方向と交差する筋状の溝部、が前記シート901の幅方向に並んだ状態で複数形成される(図9Bには、図示の便宜上、前記表面の一部分についてのみ溝部が形成されていることを示す)。つまり、本実施形態において、上シール520の外側面520aに備えられる溝部521は、前記シート901を切り出す際に生じる傷として、該シート901の、前記外側面520aに相当する面に形成される。次に、前記シート901は、前記母材900から所定の長さだけ切り出された後、該母材900から切り離される。そして、該シート901の所定の部分(図9C中、記号Aが付された部分)から上シール520が抜き取られることにより、図9Dに示すような上シール520が取得される。このとき、図9Cに示すように、上シール520の長手方向が前記シート901の幅方向に沿うように、上シール520の抜き取りが行われる。また、前述したように、前記シート901の表面には、その長手方向が該シート901の幅方向に交差する溝部が形成されている(図9Cにおいても、図示の便宜上、前記表面の一部分についてのみ、溝部が形成させていることを示す)。この結果、最終的に取得される上シール520の表面(外側面520aになる表面)には、図9Dに示すように、該上シール520の長手方向に交差する溝部が備えられるようになる。
<<<現像ローラの表面形状>>>
現像ローラ510の表面形状について、図10、図11、図12A及び図12B、図13を用いて説明する。図10は、現像ローラ510の斜視模式図である。図11は、現像ローラ510の正面模式図である。図10及び図11には、現像ローラ510の軸方向が矢印にて示されている。図12Aは、第一凹部512aの断面形状を示した模式図である。図12Bは、第二凹部512bの断面形状を示した模式図である。図12Aには矢印にて図11中のX方向が、図12Bには矢印にて図11中のY方向が、それぞれ示されている。ここで、X方向とは第二凹部512bの長手方向のことであり、Y方向とは第一凹部512aの長手方向のことである。図13は、図11の拡大図であり、第一凹部512a、第二凹部512b、及び、凸部515を表した図である。図13中、矢印にて現像ローラ510の軸方向及び周方向と、上記のX方向及びY方向とが示されている。さらに、図13には、現像ローラ510側から見た一つの溝部521を破線にて示している。なお、図10から図13までの各図について、図を分かり易くするために、第一凹部512a及び第二凹部512bや凸部515等のスケールが実際のものと異なっている。
現像ローラ510の表面(外周面)の中央部510aには、トナーを適切に担持させるために、凹凸加工(具体的には、後述するスルーフィード転造加工)が施されている。この凹凸加工により、図10及び図11に示すように、前記中央部510aには、凸部515、及び、『凹部』としての第一凹部512a及び第二凹部512bが、規則的に配置された状態で備えられている。
第一凹部512a及び第二凹部512bは、互いに巻き方向の異なる2種類の螺旋状の溝であり、図12A及び図12Bに示すように、第一凹部512aの断面と第二凹部512bの断面とは略同一である。各凹部512は、平坦な底面514と、該底面514に隣接し互いに対向する一対の傾斜面513a、513bとを備えている。傾斜面513a、513bの、底面514に対する傾斜角度は、約45度である。また、溝角度(図12A及び図12Bにおいて、記号αで表される角度)は約90度である。
そして、図11に示すように、第一凹部512a及び第二凹部512bの、現像ローラ510の周方向に対する傾斜角度、は互いに異なっており、また、第一凹部512aの長手方向と現像ローラ510の軸方向との成す鋭角の大きさと、第二凹部512bの長手方向と前記軸方向との成す鋭角の大きさは、それぞれ、約45度、約135度である。そして、第一凹部512a及び第二凹部512bは、図10及び図11に示すように、互いに交差して格子形状をなしている。
凸部515は、前記第一凹部512a及び前記第二凹部512bに囲まれて設けられている。この凸部515は、図12A及び図12Bに示すように、平坦な頂面515aと、該頂面515aに隣接する傾斜面513a、513bとを備えている(すなわち、本実施形態においては、凸部515と凹部512とが傾斜面513a、513bを共有するものとする)。前記頂面515aは、第一凹部512a及び第二凹部512bに囲まれた頂面であり、図11に示すように、中央部510aに網目状に多数形成されている。また、第一凹部512aの長手方向と前記軸方向との成す鋭角の大きさが約45度であり、第二凹部512bの長手方向と前記軸方向との成す鋭角の大きさが約135度であるため、本実施形態にかかる頂面515aは正方形になっている。さらに、該頂面515aが有する2本の対角線のうちの一方(他方)は、現像ローラ510の軸方向(周方向)に沿っている。
以下に、図12A及び図12Bと、図13とを参照しながら、凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法について説明する。
本実施形態では、各凹部512の深さ(図12A及び図12Bにおいて、記号d1、d2にて示す)は約5〜10μmの範囲にある。凸部515が有する頂面515aのX方向における幅(正方形である頂面515aの一辺の長さに相当し、図12Aにおいて記号V1にて示す)は約30μmであり、第一凹部512aのX方向における幅(図12Aにおいて記号W1にて示す)は約50μmである。換言すると、X方向における凸部515の幅と凹部512の幅との合計値(以下、凹凸ピッチともいう)は約80μmである。同様に、前記頂面515aのY方向における幅(図12Bにおいて記号V2にて示す)は約30μmであり、第二凹部512bのY方向における幅(図12Bにおいて記号W2にて示す)は約50μmである。したがって、Y方向における凹凸ピッチも約80μmである。
また、前記頂面515aが有する2本の対角線の長さは、それぞれ約42μmとなる。ここで、頂面515aが有する二本の対角線のうち、現像ローラ510の軸方向に沿う対角線の長さは、『前記頂面515aの前記軸方向に沿う方向における最大幅(図13中、記号Lmax)』に相当する。すなわち、本実施形態における前記最大幅は約42μmである。このため、当該最大幅の大きさは、前述した上シール520の当接面520bに備えられた複数の溝部521、における溝部間距離の平均値(本実施形態では、約4μm)より大きいことになる。
このような第一凹部512a、第二凹部512b、及び、凸部515を表面(より正確には、中央部510a)に備えた現像ローラ510が、上シール520の当接面520bにて該上シール520と当接する。そして、現像ローラ510が回転すると、当接面520bに備えられた溝部521及び非溝部522は、前記第一凹部512a、前記第二凹部512b、及び、前記凸部515と対向する。また、本実施形態では、図11に示すように、中央部510aの軸方向各部においては、現像ローラ510の周方向に、凹部512と凸部515とが交互に配置されている。そして、中央部510a中には、凹部512または凸部515が現像ローラ510の周方向に該現像ローラ510の周長だけ続いている領域、は存在しない。このため、上シール520が備える複数の溝部521全てが、現像ローラ510の回転に伴って、凹部512及び凸部515と対向する。
さらに、本実施形態では、複数の溝部521の中に、現像ローラ510が回転する間に、第一凹部512aが有する一対の傾斜面513a、及び、第二凹部512bが有する一対の傾斜面513bと対向する溝部521が含まれている。具体的に説明すると、図13に示すように、中央部510aの中には、前記周方向において、第一凹部512aに備えられ互いに対向する二つの傾斜面513a(すなわち、Y方向に沿って伸びた二種類の傾斜面513a)、及び、第二凹部512bに備えられ互いに対向する2つの傾斜面513b(すなわち、X方向に沿って伸びた二種類の傾斜面513b)が掛かっている領域(例えば、図13中、記号Aにて示された領域)が存在する。そして、複数の溝部521の中には、前記中央部510aのうち、前記周方向において四種類の傾斜面513a、513bが掛かっている領域と対向する溝部521(図13中、破線にて示した溝部521)が存在する。このような溝部521は、現像ローラ510の回転に伴って、第一凹部512aが有する一対の傾斜面513a、及び、第二凹部512bが有する一対の傾斜面513bの双方と対向することとなる。
<<<現像ローラの製造方法について>>>
次に、上述の表面形状を有する現像ローラ510の製造方法について、図14A乃至図14E、及び、図15を用いて説明する。図14A乃至図14Eは、現像ローラ510の製造工程における、現像ローラ510の変遷を示した模式図である。図15は、現像ローラ510の転造加工を説明するための説明図である。なお、図14A乃至図14Cにはパイプ材600の断面が、図14D及び図14Eにはパイプ材600の外周が、それぞれ示されている。
先ず、図14Aに示すように、現像ローラ510の基材としてのパイプ材600を準備する。当該パイプ材600の肉厚は0.5〜3mmである。
次に、図14Bに示すように、当該パイプ材600の長手方向両端部にフランジ圧入部602を作る。当該フランジ圧入部602は、切削加工により作られる。
次に、図14Cに示すように、当該フランジ圧入部602にフランジ604を圧入する。フランジ604のパイプ材600への固定を確実にするために、フランジ604の圧入後、フランジ604をパイプ材600へ接着又は溶接するようにしてもよい。
次に、図14Dに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600の表面にセンタレス研磨を施す。当該センタレス研磨は、当該表面の全面に亘って実施される。
次に、図14Eに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600に、転造加工を施す。本実施形態においては、2つの丸ダイス650、652を用いた所謂スルーフィード転造(歩み転造、通し転造とも呼ばれている)加工が実施される。
すなわち、図15に示すように、ワークとしての前記パイプ材600を挟むように配置された二つの丸ダイス650、652、を当該パイプ材600に所定の圧力(当該圧力の方向を、図15中記号Pで示す)で押し付けた状態で、当該二つの丸ダイス650、652を同方向(図15参照)に回転させる。スルーフィード転造においては、丸ダイス650、652が回転することにより、パイプ材600が丸ダイス650、652の回転方向とは逆方向(図15参照)に回転しながら、図15中、記号Hで示した方向に移動する。丸ダイス650、652の表面には、螺旋状の溝680(現像ローラ510中の第一凹部512a及び第二凹部512bに相当する)を形成するための凸部650a、652aが備えられており、当該凸部650a、652aがパイプ材600を変形させることにより、パイプ材600に螺旋状の溝680が形成される。
そして、転造加工の終了後に、前記中央部510aの表面にメッキを施す。本実施の形態においては、当該メッキとして無電解Ni−Pメッキを用いるが、これに限定されるものではなく、例えば、硬質クロームメッキや電気メッキを用いてもよい。
===本実施形態の現像装置の有効性について===
本実施形態の現像装置は、開口572を有し、トナーを収容するためのハウジング540と、前記開口572に臨ませて設けられ、トナーを担持するための回転可能な現像ローラ510と、回転する前記現像ローラ510に当接面520bにて当接して、該現像ローラ510と前記ハウジング540との間からのトナーの漏れを防止するための上シール520であって、その長手方向が前記現像ローラ510の軸方向と交差する溝部521、を前記当接面520bに備えた上シール520と、を有している。このような現像装置であれば、適切に現像を行うことが可能になる。
以下、本実施形態の現像装置の有効性について、図16A及び図16Bと、図17を参照しながら説明する。図16A及び図16Bは、上シール520の当接面520b上に堆積した固着物(図16A及び図16Bにおいて、記号Xにて示す)をレーザ顕微鏡にて観察した図である。そして、図16Aには、溝部521が前記軸方向に沿う場合に形成された固着物が、図16Bには、溝部521が前記軸方向に交差する場合に形成された固着物が、それぞれ示されている。図17は、本実施形態において前記固着物の堆積が抑制されることを説明するための模式図である。なお、図16A及び図16Bには、矢印にて上シール520の長手方向が示されている。図17には、現像ローラ510の軸方向が示されている。
上シール520(特に、ポリエチレン等の樹脂からなる上シール520)は、『上シールの製造方法』の項にて説明した方法によって製造されることがある。すなわち、母材900からシート901を切り出し、該シート901の所定の部分から上シール520を抜き取ることによって、上シール520が取得される。
ここで、上シール520の長手方向が前記シート901の幅方向と交差する方向(交差方向)に沿うように、該シート901の(既出の図9C中、記号Bにて示された部分)から前記上シール520を抜き取ると、該上シール520の表面(外側面520aとなる側の表面)に、その長手方向が該上シール520の長手方向に沿う溝部521が備えられる。こうした上シール520が現像装置に取り付けられると、前記溝部521の長手方向が現像ローラ510の軸方向に沿う状態となる。一方、現像ローラ510がトナーを担持した状態で前記当接面520bにて上シール520に当接すると、前記トナーが溝部521に捕集されることがある。より正確には、トナーのうち、溝部521の深さや幅より粒径が小さい外添剤が溝部521に捕集される。この際、溝部521の長手方向が前記上シール520の長手方向に沿っていると、該溝部521内に捕集された外添剤は、移動し難い状態になり該溝部521内で停滞してしまう。やがて、前記外添剤は、当接面520bに固着し、プリンタ10の画像形成動作の回数の増加に伴って、徐々に溝部内に堆積する。
そして、外添剤の堆積が進行すると、図16Aに示すような浮島状の固着物が前記当接面520b上に形成される。また、この固着物は現像ローラ510上に担持されたトナーと接触し、該トナー中に含まれる離型剤(WAX)が前記固着物に付着する。このように離型剤が付着した固着物がトナーを担持した現像ローラ510の表面と接触すると、当該固着物と接触した部分に担持されたトナーの帯電性が低下してしまう。これにより、現像ローラ510に担持されたトナーにおいて帯電ムラが生じ、現像装置は適切に現像することが困難となり、最終的に得られる画像の品質も劣化してしまう(例えば、画像において筋状の色ムラが発生してしまう)。また、前記固着物の厚み(図16A中、記号h1にて示す)が増すほど、該固着物が現像ローラ510と接触し易く、現像ローラ510におけるトナーの帯電ムラも顕著になる。また、溝部521の長手方向が上シール520の長手方向(すなわち、現像ローラ510の軸方向)に沿う場合、該溝部521内に外添剤が堆積し易くなる。この結果、固着物の厚みが厚くなってしまい(例えば、画像形成回数が2000回に至った段階での厚みh1は約6μmになる)、現像装置の現像が適切に行われなくなってしまう。
これに対し、本実施形態では、当接面520bに備えられた溝部521の長手方向(図17において紙面を貫く方向)が、上シール520の長手方向と交差している。そして、前記溝部521の長手方向は、現像ローラ510の軸方向にも交差している。特に、前記当接面520b上においては、溝部521の長手方向が、前記現像ローラ510の回転方向に沿うようになる。このような構成であれば、溝部521にトナー中の外添剤が捕集されたとしても、当該外添剤が該溝部521の長手方向に沿って移動し易くなる。具体的に説明すると、現像ローラ510は、その表面(より正確には、凸部515)が当接面520b上を摺擦するように回転する。このとき、図17に示すように、溝部521内に捕集された外添剤(図17において記号Gにて示す)は、前記現像ローラ510の表面と接触する。ここで、前述したように、当接面520b上において、現像ローラ510の回転方向と溝部521の長手方向とが沿っているため、前記現像ローラ510の表面と接触した外添剤は、溝部521の長手方向に沿って移動し易くなる。これにより、当該外添剤が該溝部521内にて分散し、該溝部521における外添剤の堆積が抑制される。そして、外添剤の堆積が抑制される結果、図16Bに示すように、本実施形態においても当接面520bに外添剤の固着物が形成されるものの当該固着物の成長が抑制され、該固着物の厚み(図16B中、記号h2にて示す)も従来と比較して小さくなる(画像形成回数が2000回に至った段階での厚みh2は、約3μmである)。このように前記溝部521の長手方向が現像ローラ510の軸方向に交差する場合には、当該軸方向に沿う場合と比較して、前記固着物の成長が抑制され、現像装置がより適切に現像を行うことが可能になる。そして、前記固着物の成長が抑制される結果、現像装置が適切に現像を行うことが可能な期間(換言すると、現像装置の寿命)も改善されることとなる。
===その他の実施形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る現像装置、画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、本発明の実施形態は、上記の説明中に記載した数値、材質、及び、製造方法に限定されるものではない。特に、凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法については、上記実施の形態において説明した値に限定されるものではなく、例えば、図18中に示した値であってもよい。図18は、凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法値のバリエーションの一例を示した図である。また、図18中には、凸部515の頂面515aのX方向における幅V1(頂面515aのY方向における幅V2)と、第一凹部512aのX方向における幅W1(第二凹部512bのY方向における幅W2)と、凹凸ピッチと、各凹部512の深さd1、d2との組み合わせが形状毎に示されている。なお、図18に示された形状番号とは、当該組み合わせを特定するための番号である。また、上記実施の形態においては、傾斜面513a、513bの底面514に対する傾斜角度は、約45度である(図12A及び図12B参照)こととしたが、これに限定されるものではなく、例えば、約90度であることとしてもよい。
また、上記実施の形態において、上シール520の当接面520bに備えられた溝部521は、上シール520の材料となる母材900からシート901を切り出す際に該シート901の表面に生じる傷であることとした。このため、溝部間距離にはバラツキが生じてしまうが、これに限定されるものではなく、溝部間距離が均一になるように溝部521が形成されていてもよい。溝部間距離が均一になるように上シール520の当接面に溝部521を形成するためには、例えば、上シール520を型枠成形によって取得する場合において、型枠中に、突起部等の前記溝部521を形成させる部位を設ければよい。
また、上記実施の形態において、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。また、上記実施の形態において、ロータリー方式の現像器を備えた画像形成装置を例に説明したが、これに限定されるものではなく、タンデム方式の現像器を備えた画像形成装置にも、本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態において、現像ローラ510の表面には、規則的に配置された凸部515及び凹部512、が備えられていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、凸部515及び凹部512が規則的に配置されていなくてもよい。
また、上記実施の形態において、凸部515は、凹部512に四方を囲まれた平坦な頂面515a、を有することとした。但し、これに限定されるものではなく、例えば、現像ローラ510の表面の中央部510aにブラスト加工が施され、尖った先端を有する凸部515が形成されることとしてもよい。但し、凸部515が平坦な頂面515aを有する場合、当該平坦な頂面515aが当接面520bで摺擦するように、現像ローラ510が上シール520に当接する(すなわち、現像ローラ510は平面にて上シール520に当接することとなる)。これにより、当接面520bに備えられた溝部521内に固着した外添剤、は当接面520bから削ぎ落され易くなる結果、固着物の成長を抑制する効果が向上する。かかる点において、上記実施の形態の方が望ましい。
また、上記の実施形態においては、頂面515aの、現像ローラ510の軸方向における最大幅(図13に示された幅Lmax)の大きさは、複数の溝部521における溝部間距離の平均値より大きいこととした。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、前記最大幅の大きさが前記溝部間距離の平均値以下であってもよい。但し、上記実施の形態であれば、現像ローラ510の回転時、溝部521が凸部515と対向する可能性が高くなる。つまり、前記溝部間距離にはバラツキがあるものの、当該溝部間距離の平均値より大きい幅を有する頂面515a、を備えた凸部515であれば、該溝部521と対向し易くなる。これにより、溝部521内の外添剤が前記凸部515に接触することにより該溝部521内において分散し易くなる。この結果、外添剤の堆積を抑制する効果がより向上し、現像装置がより一層適切な現像を行うことが可能になる。かかる点において上記実施の形態の方が望ましい。
また、上記実施の形態において、凹部512は、第一凹部512a及び第二凹部512bであることとした。そして、該第一凹部512a及び該第二凹部512bは、現像ローラ510の周方向に対する傾斜角度が異なる2種類の螺旋状の溝であり、互いに交差して格子形状をなしていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、凹部512は、溝でなくてもよい。また、凹部512が、溝である場合には、螺旋状でなくてもよい。また、第一凹部512a及び第二凹部512bのうちのいずれか一方のみが設けられていてもよい。
また、上記実施の形態において、凸部515は、第一凹部512a及び第二凹部512bに囲まれた正方形の頂面515aを有し、該頂面515aが有する二本の対角線のうちの一方(他方)が現像ローラ510の軸方向(周方向)に沿っていることとしたが、これに限定されるものではない。前記頂面515aの形状については、例えば、図19A乃至図19Cに示すような他のバリエーションも考えられる。図19A乃至図19Cは、それぞれ、頂面515aの形状についての他のバリエーションを示す図であり、各図には、参考情報として、現像ローラ510の軸方向における頂面515aの最大幅Lmaxが示されている。
図19Aに示すように、頂面515aは、例えば、正方形でない菱形、であってもよい。また、頂面515aが正方形である場合には、該頂面515aが有する二本の対角線の双方が、前記軸方向及び前記周方向に沿わず、図19Bに示すように、該頂面515aの一辺が前記軸方向(あるいは、周方向)に沿うこととしてもよい。但し、図19Bに示す頂面515aが形成される場合、現像ローラ510の中央部510aに、周方向において凹部512が現像ローラ510の周長だけ続いた領域が形成されてしまう。そして、当該領域と対向する位置に配置された溝部521は凸部515と対向することがなく、該溝部521内の外添剤は分散し難くなってしまう。これに対して、前記二本の対角線のうちの一方が前記軸方向に沿う場合には、凹部512が現像ローラ510の周長だけ続く領域が形成される可能性が低くなる。このため、各溝部521は凸部515と対向し易くなり、当該各溝部521内の外添剤はより分散し易くなる。
さらに、前記二本の対角線のうちの一方が前記軸方向に沿っていれば、溝部521内の外添剤を、該溝部521の長手方向のみならず、該溝部521の幅方向にも移動させることが可能となる。当該外添剤の溝部521内における移動を、図20Aを用いて具体的に説明する。図20Aは、凸部515と、ある溝部521と、が対向した際の当該ある溝部521内における外添剤の移動についての説明図であり、現像ローラ510の表面を示している。また、同図には、前記ある溝部521が破線にて示されている。
頂面515aが有する二本の対角線のうちの一方の対角線が前記軸方向に沿う場合、該頂面515aを取り囲む傾斜面513a、513bは、前記周方向に対して傾斜することになる。この傾斜面513a、513bのうち、現像ローラ510の回転方向の下流側にある傾斜面(例えば、図20A中、記号Aが付された傾斜面513b)は、図20Aに示すように、現像ローラ510の回転に伴ってある溝部521に対向した際に、当該ある溝部521に捕集された外添剤(図20Aにおいて記号Gにて示す)に押しあたる。そして、当該外添剤は、前記傾斜面513bに押されることにより、該傾斜面513bに沿って移動する。より具体的に説明すると、前記外添剤は、前記傾斜面513bに対し相対的に図20Aに示す矢印方向に移動する。つまり、外添剤は、前記周方向に沿った方向である前記ある溝部521の長手方向に移動するとともに、該周方向に交差する方向、すなわち、前記ある溝部521の幅方向へも移動する。このように、頂面515aが有する二本の対角線のうちの一方の対角線が前記軸方向に沿う場合には、溝部521内における外添剤の移動範囲が広がることになる。これにより、溝部521内において外添剤がより分散し易くなるため、固着物の成長を抑制する効果がより向上し、現像装置がさらに適切な現像を行うようになる。かかる点において、上記実施の形態の方が望ましい。
さらに、頂面は、菱形でなく他の形状であってもよく、例えば、図19Cに示すような円形であってもよい。
また、上記実施の形態においては、複数の溝部521の中に、現像ローラ510が回転する間に、第一凹部512aが有する一対の傾斜面513a、及び、第二凹部512bが有する一対の傾斜面513bと対向する溝部521が含まれている。換言すると、前述したように、前記中央部510aには、前記周方向において四種類の傾斜面513a、513bが掛かっている領域が存在し、当該領域と対向する位置に配置された溝部521が存在する。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、複数の溝部521の中には、前記周方向において四種類の傾斜面513a、513bが掛かっている領域、と対向する溝部521が含まれないこととしてもよい。但し、上記実施の形態における構成であれば、溝部521内の外添剤をより一層容易に分散させることが可能になる。このような効果について、前述した図20Aと、図20Bとを用いて説明する。図20Bは、図20Aに対応する図であり、現像ローラ510の表面を見た図である。つまり、図20Bに示す表面は、図20Aに示す表面が見えた時点から現像ローラ510が僅かに回転したときのものである。図20B中、前記周方向において四種類の傾斜面513a、513bが掛かっている領域、と対向する溝部521が破線にて示されている。なお、当該溝部521は図20Aにおいて破線にて示された溝部521(すなわち、ある溝部521)と同一の溝部521である。
前述したように、ある溝部521内の外添剤(図20A及び図20Bにおいて、記号Gにて示す)は、図20A中、記号Aが付された傾斜面513bに押されて、該ある溝部521の長手方向に移動するとともに、該ある溝部521の幅方向の一端側へ移動する。その後、当該外添剤は、現像ローラ510の回転に伴って、図20Bに示すように、他の傾斜面(具体的には、前記ある溝部521と対向する位置に配置され、図20B中、記号Bが付された傾斜面513a)に押される。これにより、前記外添剤は、当該傾斜面513aに対し相対的に、図20Bの矢印方向に移動する。つまり、前記外添剤は、ある溝部521の幅方向の他端側に移動するようになる。このように、前記周方向において四種類の傾斜面513a、513bが掛かっている領域、と対向する溝部521内に捕集された外添剤は、当該溝部521の長手方向に移動する一方で、該溝部521の幅方向に往復移動する。この結果、当該溝部521内において外添剤がより一層分散し易くなり、固着物の整理長を抑制する効果がさらに向上して、現像装置が適切な現像を行うことが可能になる。かかる点において、上記実施形態の方が望ましい。
===画像形成システム等の構成===
次に、本発明に係る実施の形態の一例である画像形成システムの実施形態について、図21を参照しながら説明する。
図21は、画像形成システム700の外観構成を示した説明図である。画像形成システム700は、コンピュータ702と、表示装置704と、プリンタ706と、入力装置708と、読取装置710とを備えている。コンピュータ702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ706は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
また、コンピュータ702が収納された筐体内には、RAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
なお、以上の説明においては、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710と接続されて画像形成システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成システムが、コンピュータ702とプリンタ706から構成されても良く、画像形成システムが表示装置704、入力装置708及び読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。
また、例えば、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ706が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。 図1のプリンタ10の制御ユニットを示すブロック図である。 現像装置の概念図である。 現像装置の主要構成要素を示した断面図である。 現像ローラ510、上シール520、及び、規制ブレード560が組み付けられたホルダー526を示した斜視図である。 ホルダー526が、ハウジング540に取り付けられている様子を示した斜視図である。 上シール520が現像ローラ510に当接している様子を示す図である。 上シール520の当接面520b側の表面形状を示す図である。 図9A乃至図9Eは、上シール520の製造工程を説明するための図である。 現像ローラ510の斜視模式図である。 現像ローラ510の正面模式図である。 第一凹部512aの断面形状を示した模式図である。 第二凹部512bの断面形状を示した模式図である。 図11の拡大図であり、第一凹部512a、第二凹部512b、及び、凸部515を表した図である。 図14A乃至図14Eは、現像ローラ510の製造工程における、現像ローラ510の変遷を示した模式図である。 現像ローラ510の転造加工を説明するための説明図である。 図16A及び図16Bは、上シール520の当接面520b上に堆積した固着物をレーザ顕微鏡にて観察した図である。 本実施形態において固着物の堆積が抑制されることを説明するための模式図である。 凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法値のバリエーションの一例を示した図である。 図19A乃至図19Cは、それぞれ、頂面515aの形状についての他のバリエーションを示す図である。 図20A及び図20Bは、凸部515とある溝部521とが対向した際の当該ある溝部521内における外添剤の移動について説明するための図である。 画像形成システム700の外観構成を示した説明図である。
符号の説明
10 プリンタ、20 感光体、30 帯電ユニット、40 露光ユニット、
50 YMCK現像ユニット、50a 中心軸、51 ブラック現像装置、
52 マゼンタ現像装置、53 シアン現像装置、54 イエロー現像装置、
55a、55b、55c、55d 保持部、60 一次転写ユニット、
70 中間転写体、75 クリーニングユニット、76 クリーニングブレード、
80 二次転写ユニット、90 定着ユニット、92 給紙トレイ、
94 給紙ローラ、95 表示ユニット、96 レジローラ、
100 制御ユニット、101 メインコントローラ、
102 ユニットコントローラ、112 インターフェイス、113 画像メモリ、
510 現像ローラ、510a 中央部、510b 軸部、512 凹部、
512a 第一凹部、512b 第二凹部、513a、513b 傾斜面、
514 底面、515 凸部、515a 頂面、520 上シール、
520a 外側面、520b 当接面、520c 反対面、521 溝部、
522 非溝部、524 上シール付勢部材、526 ホルダー、
526a 上シール支持板、526b 現像ローラ支持板、
526c 規制ブレード支持板、530a、530b トナー収容部、
540 ハウジング、542 上ハウジング部、
544 下ハウジング部、545 仕切り壁、546 ハウジングシール、
550 トナー供給ローラ、560 規制ブレード、560a 当接部、
562 ゴム部、564 ゴム支持部、564a 薄板、564b 支持板金、
564c 長手方向両端部、564d 短手方向一端部、564e 短手方向他端部、
572 開口、574 端部シール、576 軸受け、
600 パイプ材、602 フランジ圧入部、604 フランジ、
650 丸ダイス、650a 凸部、652 丸ダイス、652a 凸部、
700 画像形成システム、702 コンピュータ、704 表示装置、
706 プリンタ、708 入力装置、708A キーボード、708B マウス、
710 読取装置、710A フレキシブルディスクドライブ装置、
710B CD−ROMドライブ装置、
802 内部メモリ、804 ハードディスクドライブユニット、
900 母材、901 シート、902 刃物

Claims (7)

  1. 開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、
    前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、
    回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、
    その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有し、
    前記溝部は、前記当接面上にて前記回転軸方向に並んだ複数の溝部、であり、
    前記現像剤担持ローラの表面には、規則的に配置された凸部及び凹部、が備えられていることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項に記載の現像装置において、
    前記凸部は、前記凹部に囲まれた平坦な頂面、を有し、
    該頂面の前記回転軸方向に沿う方向における最大幅の大きさは、
    互いに隣り合った二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、
    より大きいことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項に記載の現像装置において、
    前記凹部は、前記現像剤担持ローラの周方向に対する傾斜角度が異なった螺旋状の第一凹部及び第二凹部、であり、
    該第一凹部と該第二凹部とは、互いに交差して格子形状をなしていることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項に記載の現像装置において、
    前記頂面は、前記第一凹部及び前記第二凹部に囲まれた菱形の頂面であり、
    該菱形の頂面が有する二本の対角線のうちの一方の対角線が前記回転軸方向に沿っていることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項に記載の現像装置において、
    前記第一凹部及び前記第二凹部は、ともに、
    平坦な底面と、該底面に隣接し、互いに対向する一対の傾斜面と、を有し、
    前記複数の溝部の中には、
    前記現像剤担持ローラが回転する間に、前記第一凹部及び前記第二凹部が各々有する前記一対の傾斜面、と対向する溝部、
    が含まれていることを特徴とする現像装置。
  6. 開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、
    前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、
    回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、
    その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有し、
    前記溝部は、前記当接面上にて前記回転軸方向に並んだ複数の溝部、であり、
    前記現像剤担持ローラの表面には、規則的に配置された凸部及び凹部、が備えられている現像装置、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. コンピュータ、及び、
    このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、
    開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向と交差する溝部、を前記当接面に備えたシール部材と、を有し、前記溝部は、前記当接面上にて前記回転軸方向に並んだ複数の溝部、であり、前記現像剤担持ローラの表面には、規則的に配置された凸部及び凹部、が備えられている現像装置、
    を備える画像形成装置、を具備することを特徴とする画像形成システム。
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