JP4872765B2 - 現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム - Google Patents
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先ず、開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、頂面を有する凸部、を表面に備え、かつ、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向に沿った複数の溝部が、前記回転軸方向と交差する方向に並んだ状態で前記当接面に設けられたシール部材と、を有する現像装置であって、前記頂面の、前記現像剤担持ローラの周方向に沿う方向における最大幅の大きさが、互いに隣り合う二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、より大きい現像装置。
次に、図1を参照しながら、『画像形成装置』としてレーザビームプリンタ(以下、単にプリンタ10ともいう)を例にとって、その概要について説明する。図1は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図1には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されている。
本実施形態のプリンタ10は、現像剤を用いて媒体に画像を形成する装置である。なお、本実施形態に係る『現像剤』は、母粒子、及び、該母粒子に外添された外添剤からなるトナーである。母粒子は、着色剤、帯電制御剤、離型剤(WAX)、及び樹脂等の材料から形成されたトナー母粒子である。一方、外添剤はシリカと酸化チタンとを混合したものである。但し、外添剤の材質は上記の材質に限定されず、他の外添剤として、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム等の金属酸化物の微粒子、窒化珪素等窒化物の微粒子、炭化珪素等炭化物の微粒子、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩の微粒子及びこれらの複合物等の無機微粒子や、アクリル微粒子等の有機微粒子を用いることも可能である。なお、本実施の形態において、外添剤の体積平均粒径は、0.001〜1μmである。
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について説明する。まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス112(図2において、I/Fと標記)を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、後述の現像ローラ510、及び、中間転写体70が回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。
次に、制御ユニット100の構成について図2を参照しつつ説明する。図2は、図1のプリンタ10の制御ユニットを示すブロック図である。
制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。ユニットコントローラ102は、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、クリーニングユニット75、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
次に、図3乃至図6を用いて、現像装置の構成例及び動作例について説明する。図3は、現像装置の概念図である。図4は、現像装置の主要構成要素を示した断面図である。図5は、ホルダー526に、現像ローラ510、上シール520、及び、規制ブレード560が組み付けられている様子を示した斜視図である。図6は、ホルダー526が、ハウジング540に取り付けられている様子を示した斜視図である。なお、図4に示す断面図は、図3に示す長手方向に垂直な面で現像装置を切り取った断面を表したものである。また、図4においては、図1同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図4では、イエロー現像装置54が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
イエロー現像装置54は、『現像剤担持ローラ』の一例である現像ローラ510、『シール部材』の一例である上シール520、上シール付勢部材524、トナー収容体530、『現像剤収容体』の一例であるハウジング540、トナー供給ローラ550、規制ブレード560等を有している。
このように構成されたイエロー現像装置54において、トナー供給ローラ550がトナー収容体530に収容されたイエロー(Y)トナーを現像ローラ510に供給する。現像ローラ510に供給されたイエロー(Y)トナーは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制され、電荷が付与された現像ローラ510上のイエロー(Y)トナーは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のイエロー(Y)トナーは、上シール520を通過して、上シール520によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。さらに、未だ現像ローラ510に残存しているイエロー(Y)トナーは、前記トナー供給ローラ550によって剥ぎ取られる。
ここでは、本実施形態の上シール520及び現像ローラ510に関する詳細について説明する。具体的には、上シール520及び現像ローラ510について、それぞれ、表面形状と、製造方法とを説明する。
先ず、上シール520の表面形状について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、上シール520が現像ローラ510に当接している様子を示す図であり、図6中の、破線にて囲まれた部分の拡大図である。図8は、上シール520の当接面520b側の表面形状を示す図であり、図7中のA−A断面である。また、図7には、現像ローラ510の軸方向が矢印にて示されている。図8には、上シール520の短手方向及び厚み方向が、それぞれ矢印にて示されている。なお、図7及び図8においては、図を分かり易くするために、溝部521等の各部のスケールは実際のものと異なっている。
次に、上記の表面形状を有する上シール520の製造方法について、図9A乃至図9Eを用いて説明する。図9A乃至図9Eは、上シール520の製造工程を説明するための図であり、該上シール520の材料から最終的に上シール520が取得されるまでの変遷を示す模式図である。また、図9Bには、シート901の幅方向が矢印にて示されている。図9Cには、シート901の幅方向と、該幅方向と交差する交差方向とが、それぞれ矢印にて示されている。図9Dには、上シール520の長手方向が矢印にて示されている。
現像ローラ510の表面形状について、図10、図11、図12A及び図12B、図13を用いて説明する。図10は、現像ローラ510の斜視模式図である。図11は、現像ローラ510の正面模式図である。図10及び図11には、現像ローラ510の軸方向が矢印にて示されている。図12Aは、第一凹部512aの断面形状を示した模式図である。図12Bは、第二凹部512bの断面形状を示した模式図である。図12Aには矢印にて図11中のX方向が、図12Bには矢印にて図11中のY方向が、それぞれ示されている。ここで、X方向とは第二凹部512bの長手方向のことであり、Y方向とは第一凹部512aの長手方向のことである。図13は、図11の拡大図であり、第一凹部512a、第二凹部512b、及び、凸部515を表した図である。図13中、矢印にて現像ローラ510の軸方向及び周方向と、上記のX方向及びY方向とが示されている。さらに、図13には、現像ローラ510側から見た一つの溝部521を破線にて示している。なお、図10から図13までの各図について、図を分かり易くするために、第一凹部512a及び第二凹部512b等のスケールが実際のものと異なっている。
次に、上述の表面形状を有する現像ローラ510の製造方法について、図14A乃至図14E、及び、図15を用いて説明する。図14A乃至図14Eは、現像ローラ510の製造工程における、現像ローラ510の変遷を示した模式図である。図15は、現像ローラ510の転造加工を説明するための説明図である。なお、図14A乃至図14Cにはパイプ材600の断面が、図14D及び図14Eにはパイプ材600の外周が、それぞれ示されている。
次に、図14Bに示すように、当該パイプ材600の長手方向両端部にフランジ圧入部602を作る。当該フランジ圧入部602は、切削加工により作られる。
次に、図14Cに示すように、当該フランジ圧入部602にフランジ604を圧入する。フランジ604のパイプ材600への固定を確実にするために、フランジ604の圧入後、フランジ604をパイプ材600へ接着又は溶接するようにしてもよい。
次に、図14Dに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600の表面にセンタレス研磨を施す。当該センタレス研磨は、当該表面の全面に亘って実施される。
次に、図14Eに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600に、転造加工を施す。本実施の形態においては、2つの丸ダイス650、652を用いた所謂スルーフィード転造(歩み転造、通し転造とも呼ばれている)加工が実施される。
本実施形態の現像装置は、開口572を有し、トナーを収容するためのハウジング540と、平坦な頂面515aを有する凸部515、を表面に備え、かつ、前記開口572に臨ませて設けられ、トナーを担持するための回転可能な現像ローラ510と、回転する前記現像ローラ510に当接面520bにて当接して該現像ローラ510と前記ハウジング540との間からのトナーの漏れを防止するための上シール520であって、その長手方向が前記現像ローラ510の軸方向に沿った複数の溝部521が当該軸方向と交差する方向に並んだ状態で前記当接面520bに備えた上シール520と、を有している。そして、前記頂面515aの、現像ローラ510の周方向における最大幅(図13中のLmax)の大きさが、前記複数の溝部521における溝部間距離の平均値より大きくなっている。このような現像装置であれば、適切に現像を行うことが可能になる。
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る現像装置、画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。また、本発明の実施形態は、上記の説明中に記載した数値、材質、及び、製造方法に限定されるものではない。特に、凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法については、上記実施の形態において説明した値に限定されるものではなく、例えば、図18中に示した値であってもよい。図18は、凸部515、第一凹部512a、及び、第二凹部512bの寸法値のバリエーションの一例を示した図である。また、図18中には、凸部515の頂面515aのX方向における幅V1(頂面515aのY方向における幅V2)と、第一凹部512aのX方向における幅W1(第二凹部512bのY方向における幅W2)と、凹凸ピッチと、各凹部512の深さd1、d2との組み合わせが形状毎に示されている。なお、図18に示された形状番号とは、当該組み合わせを特定するための番号である。また、上記実施の形態においては、傾斜面513a、513bの底面514に対する傾斜角度は、約45度である(図12A及び図12B参照)こととしたが、これに限定されるものではなく、例えば、約90度であることとしてもよい。
次に、本発明に係る実施の形態の一例である画像形成システム700の実施形態について、図20を参照しながら説明する。
50 YMCK現像ユニット、50a 中心軸、51 ブラック現像装置、
52 マゼンタ現像装置、53 シアン現像装置、54 イエロー現像装置、
55a、55b、55c、55d 保持部、60 一次転写ユニット、
70 中間転写体、75 クリーニングユニット、76 クリーニングブレード、
80 二次転写ユニット、90 定着ユニット、92 給紙トレイ、
94 給紙ローラ、95 表示ユニット、96 レジローラ、
100 制御ユニット、101 メインコントローラ、
102 ユニットコントローラ、112 インターフェイス、113 画像メモリ、
510 現像ローラ、510a 中央部、510b 軸部、512 凹部、
512a 第一凹部、512b 第二凹部、513 傾斜面、
513a、513b 傾斜面、514 底面、515 凸部、
515a 頂面、520 上シール、520a 外側面、520b 当接面、
520c 反対面、521 溝部、522 非溝部、522a 先端、
524 上シール付勢部材、526 ホルダー、526a 上シール支持板、
526b 現像ローラ支持板、526c 規制ブレード支持板、
530a、530b トナー収容部、540 ハウジング、542 上ハウジング部、
544 下ハウジング部、545 仕切り壁、546 ハウジングシール、
550 トナー供給ローラ、560 規制ブレード、560a 当接部、
562 ゴム部、564 ゴム支持部、564a 薄板、564b 支持板金、
564c 長手方向両端部、564d 短手方向一端部、564e 短手方向他端部、
572 開口、574 端部シール、576 軸受け、 600 パイプ材、
602 フランジ圧入部、604 フランジ、650 丸ダイス、650a 凸部、
652 丸ダイス、652a 凸部、700 画像形成システム、
702 コンピュータ、704 表示装置、706 プリンタ、708 入力装置、
708A キーボード、708B マウス、710 読取装置、
710A フレキシブルディスクドライブ装置、710B CD−ROMドライブ装置、
802 内部メモリ、804 ハードディスクドライブユニット、
900 母材、901 シート、902 刃物
Claims (7)
- 開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、
頂面を有する凸部、を表面に備え、かつ、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持するための回転可能な現像剤担持ローラと、
回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、
その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向に沿った複数の溝部が、前記回転軸方向と交差する方向に並んだ状態で前記当接面に設けられたシール部材と、
を有する現像装置であって、
前記頂面の、前記現像剤担持ローラの周方向に沿う方向における最大幅の大きさが、
互いに隣り合う二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、
より大きいことを特徴とする現像装置。 - 請求項1に記載の現像装置において、
前記現像剤担持ローラの表面には、前記凸部と該凸部に隣接する凹部とが、規則的に配置された状態で備えられていることを特徴とする現像装置。 - 請求項2に記載の現像装置において、
前記凹部は、前記現像剤担持ローラの周方向に対する傾斜角度が異なった螺旋状の第一凹部及び第二凹部、であり、
該第一凹部と該第二凹部とは、互いに交差して格子形状をなしていることを特徴とする現像装置。 - 請求項3に記載の現像装置において、
前記頂面は、平坦な頂面であり、
前記当接面には、互いに隣り合う二つの溝部の間に形成された非溝部、が設けられ、
該非溝部は前記平坦な頂面に当接することを特徴とする現像装置。 - 請求項4に記載の現像装置において、
前記平坦な頂面は、前記第一凹部及び前記第二凹部に囲まれた菱形の頂面であり、
該菱形の頂面が有する二本の対角線のうちの一方の対角線が前記周方向に沿っていることを特徴とする現像装置。 - 開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、
頂面を有する凸部、を表面に備え、かつ、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持した状態で回転するための回転可能な現像剤担持ローラと、
回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、
その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向に沿った複数の溝部が、前記回転軸方向と交差する方向に並んだ状態で前記当接面に設けられたシール部材と、
を有する現像装置であって、
前記頂面の、前記現像剤担持ローラの周方向に沿う方向における最大幅の大きさが、
互いに隣り合う二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、
より大きい現像装置、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - コンピュータ、及び、
このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、
開口を有し、現像剤を収容するための現像剤収容体と、頂面を有する凸部、を表面に備え、かつ、前記開口に臨ませて設けられ、前記現像剤を担持した状態で回転するための回転可能な現像剤担持ローラと、回転する前記現像剤担持ローラに当接面にて当接して、該現像剤担持ローラと前記現像剤収容体との間からの前記現像剤の漏れを防止するためのシール部材であって、その長手方向が前記現像剤担持ローラの回転軸方向に沿った複数の溝部が、前記回転軸方向と交差する方向に並んだ状態で前記当接面に設けられたシール部材と、を有する現像装置であって、前記頂面の、前記現像剤担持ローラの周方向に沿う方向における最大幅の大きさが、互いに隣り合う二つの溝部のうちの一方の溝部から他方の溝部までの距離の、前記複数の溝部における算術平均値、より大きい現像装置、
を備えた画像形成装置、を具備することを特徴とする画像形成システム。
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