JP4908417B2 - 濾過エレメントの汚染度合を監視する方法 - Google Patents

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Description

本発明は流体を濾過する方法、特に、濾過される流体および濾過エレメントの状態特性とその変化を取得する方法、また特に、濾過される流体および濾過エレメントの汚染状態とその変化を取得する方法に関する。特に本発明は状態特性とその変化を濾過エレメントおよび濾過される流体から取得できる方法に関する。特段の記載のない限り、本発明の明細書に記載された用語「濾過エレメント」は(清浄な)濾過エレメント、濾過エレメントに形成された濾過ケークおよび両者の組合せを意味する。
以下、濾過工程の特定の要素のみについて、特に濾過ケークおよび濾過される流体の特性さらにその特性の変化について述べる。しかし、発明は単に典型的なこれらの実施形態に限定されるものではない。
汚染物質を除去するため流体を濾過することは当分野で一般に知られている。汚染物質を除去するために流体を濾過する場合、濾過エレメントが使用されるが、濾過エレメントには汚染物質の一部が濾過ケークの形で堆積する。濾過で除去される汚染物質の性質によって、この濾過ケークは大きく変わり、例えば、圧縮可能な、圧縮不可能な、または密な濾過ケークとなる。また、濾過で除去される汚染物質は多少なりとも濾過エレメントの孔を塞ぐか、または、例えば濾過エレメントに吸着されることになる。
濾過ケークがある厚さに達したとき、一般に濾過ケークは除去しなければならない。濾過の方法および濾過ケークの除去の方法は、とりわけ濾過ケークの性質を含めた濾過エレメントのタイプによって変わる。したがって、濾過エレメントの汚染状態の性質および濾過ケークの性質、濾過器の汚染状態および濾過される流体の汚染特性を、このような瞬間の状態およびこのような状態の時間的変化に基づいて、下記の濾過工程の重要な局面を制御し、モデル化し、最適化することを可能にする目的をもって知ることが得策である。
−生成工程部
−水圧式/機械式洗浄工程部(例えば、逆洗浄)
−化学的洗浄工程部
濾過エレメントの材料および形状は濾過工程中に得られる濾過エレメントの状態特性に影響を与える。これは、閉塞を防止する観点では特に濾過エレメントの幾何形状、例えば直径に、また吸着を防止する観点では材料の組成に当てはまる。
先行技術においては、一般に濾過エレメントは標準の手順によって清浄化される。濾過ケークが一定の厚さに達したとき、または駆動力が一定の値を超えたとき、または予め設定した時間間隔が経過した後、例えば逆洗浄または表面洗浄によって濾過ケークを除去できる。これらの洗浄は、濾過される流体と同じ流体に化学薬品を混ぜて、濾過された流体および/またはこれらと別の流体(例えば、ガス)または固体との組合せで行うことが可能である。しかし、濾過エレメントの状態、特に濾過ケークの性質は考慮されていない。
したがって、濾過エレメントの状態とその変化、すなわち、濾過エレメントおよび濾過ケークの状態を簡単に決定できる方法が必要となる。前述したように濾過工程の重要な局面を制御し、モデル化し、最適化することを可能にする目的をもって、このような瞬間の状態およびこのような状態の時間的変化に基づいて濾過エレメントの洗浄工程と組み合わせたこのような方法が特に必要となる。
本発明の目的は(濾過エレメントおよび濾過される流体およびそこに含まれる汚染物質の特性に関する)濾過工程の状態特性およびその変化を簡単なやり方で取得する改善された方法を提供することである。発明の目的は特に濾過工程の汚染状態(およびその変化)の特性を決定する方法を提供することである。
発明の別の目的は濾過工程の汚染状態の特性を決定し汚染量を算出する方法を提供することである。発明の目的は一般に、濾過工程を制御し、モデル化し、最適化することに関する前述した可能な手段に達する目的をもって序文で述べた種類の改善された方法を提供することである。取得されたデータは設計データおよび工程データを取得することも意図され、これに基づいて下記に達することが可能になる。
−例えば、物理的または化学的処理ステップ(加熱/冷却、希釈、凝集、予備濾過など)により流体の特性を適合させる方法、
−濾過エレメントの適切な幾何学的配置および組成(例えば閉塞を防止するための濾過エレメントの直径、例えば吸着を防止するための材料の選択)、
−適切な水圧式/機械式洗浄方法の選択、
−適切な化学的洗浄方法の選択、
−濾過工程の容量を評価する能力(汚染状態の不可逆性の測定は知られているか、または取得されるデータから決定できるので)、
−濾過工程の分離品質に関するデータを取得する方法(濾過エレメントの経年変化、すなわち濾過エレメントの寿命は知られているか、または計算できるので)、さらにこの方法により情報が濾過装置の設計および操作に利用可能となる。
前述した目的の少なくとも1つを取得するために、本発明は前述した方法を提供し、その方法は次のステップが含まれたことを特徴とする。
(A)汚染物質を含まない流体を、前記汚染物質が濾過ケークの形で堆積していない濾過エレメントを通して供給し、(i)流速を変化させて、流体の駆動圧力を測定し、または(II)流体の駆動圧力を変化させて、流速を測定し、
(B)駆動圧力とそれに対応する流速の値を標準データセットとして記録し、
(C)前記汚染物質を除去するため前記汚染物質を含む流体を濾過し、前記汚染物質を濾過ケークの形で濾過エレメントに堆積させ、
(D)その後、前記汚染物質を含まない流体を、前記汚染物質を濾過ケークの形で堆積させた前記濾過エレメントを通して供給し、(i)流速を変化させて、流体の駆動圧力を測定し、または(ii)流体の駆動圧力を変化させて、流速を測定し、
(E)ステップ(D)において測定した、(i)種々の流速における流体の駆動圧力の測定値と、または(ii)種々の流体の駆動圧力における流速の測定値と、標準データセットの値と、を比較し、
(F)ステップ(E)の比較に基づいて、濾過される流体に含まれるまたは濾過エレメントに堆積した汚染物質の量と性質を評価し、
(G)一定の時間間隔でステップ(C)からステップ(F)までを繰り返し、
(H)汚染物質の量と性質の変化を取得するために、一定の時間間隔でステップ(F)で取得された値をステップ(F)で取得された別の値と比較する。
発明による方法を使用することで濾過工程の状態特性を取得することが非常に簡単になる。特に、濾過工程の汚染特性およびその変化を取得することがこの方法で可能となる。濾過ケークと濾過エレメントを通して供給される流体は実質上汚染されていないので、特性決定の間は濾過ケークのさらなる変化は生じない。
本発明による方法では堆積した汚染物質の量および性質を決定することも可能になる。堆積した汚染物質の量を決定する公知の方法に比べ有利となる。というのは、他の方法によると、濾過ケークの厚さの進行を測定するために余分の測定装置を備えるか、または濾過ケークを物理的に変化させるかの必要があるからである。濾過エレメントに対する駆動力および濾過エレメントを通る流速を測定することによって、発明は濾過ケークの平均厚さおよびその進行を決定することを可能にする。
本発明の有利性は先行技術の方法では得ることができない。濾過処理の間の駆動力の増加を監視し、駆動力の測定値に基づいて洗浄ステップを開始することは、先行技術ですでに知られている。しかし、駆動力のみを測定することは汚染の性質に関する情報をなんら与えるものではない。したがって、この点において、本発明は重要な改善および有利性を与える。それで、流体の特性、濾過エレメントの汚染の性質および状態に基づいて目的にかなった洗浄ステップをいかに実施するかがわかる。
本明細書で交換可能に使用する用語「汚染されていない流体」または「非汚染流体」は濾過工程の状態の特性を決定する間において汚染は実質上生じないことを意味する。これは、流速の変化を汚染の形成よりもかなり速くする必要があることを意味し、この場合、特性決定自体は濾過で浄化される供給液と同一の供給液で行われる。
発明の好ましい実施形態によれば、ステップ(D)において、汚染物質を含まない流体を濾過エレメントを通して濾過方向に供給するとき良好な結果が得られる。
発明の好ましい実施形態によれば、ステップ(D)において、汚染物質を含まない流体を濾過ケークを通して濾過方向とは逆方向に供給するとき特に良好な結果が得られる。
いずれにしても、特性決定の間においては濾過エレメントの汚染度合の増加は既に存在する汚染度合の最大10%、好ましくは最大5%、より好ましくは最大2%、一層好ましくは1%、最も好ましくは0.5%であるのが好ましい。より好ましい実施形態によると、汚染のさらなる増加は所定の流速で測定された駆動力で表される。
さらに好ましい実施形態によると、標準セットは、変化する駆動力値における実質上一定の流速値、変化する流速値における実質上一定の駆動力値、および増加または減少する流速値におけるそれぞれ増加または減少する駆動力値から選択された少なくとも1セットを含み、これらの各セットは汚染特性を表す。このようなセットは汚染状態の可能なタイプの満足すべき記述を与える。
別の実施形態によると、駆動力と流速の関係を記述するモデルのパラメーターセットで標準セットを形成する。ある流速値において測定値を測定値の標準セットと比較することで、流体の特性、汚染の性質および濾過エレメントの状態が有効に表示される。
特性決定は圧縮性濾過ケークおよび非圧縮性濾過ケークの少なくとも1つから選択する
ことが好ましい。この特性決定に基づいて、濾過工程の制御、モデル化および最適化に関する適切な方法が選ばれる。
発明を適切にさらに展開すると、発明のステップ(F)を行った後、
(I)濾過ケークを実質上除去するために濾過エレメントに洗浄処理を行ない、
(J)次に、洗浄処理後の補正された状態の特性を決定するためにステップ(D)および(E)を実施する。洗浄処理が(すなわち、標準データセットと比較して)不十分であることがわかれば、ステップ(I)から(K)までを繰り返す。
さらに好ましい実施形態によると、標準データセットは汚染されていない濾過エレメント、例えば新しい濾過エレメントを汚染されていない流体を使って特性決定することで得られる。特性決定に使用される流体は標準データを決定するのに使用された流体と同一の流体であるのが好ましい。
したがって、本発明は実質上汚染されていない流体を汚染されていない濾過エレメントを通して供給して、(i)流速を変化させて駆動力を測定するか、または(ii)駆動力を変化させて流速を測定し、駆動力およびそれぞれの流速の値を標準データセットに記憶する、前記実施形態の1つによる方法に適切に使用される新しい濾過エレメントの測定データの標準データセットを得る方法にも関係する。
発明は濾過様式の特定のタイプに限定されないが、濾過ステップはデッドエンド式で行うのが好ましい。これで駆動力と流速との関係が正確に決定できる。しかし、濾過分野の専門家に周知されているように、よく定義された条件で、このような工程をクロスフロー式で、または2つを組み合せたセミデッドエンド式で実施することもできる。
この方法の適用において、濾過エレメントの他の(物理的)特性が、例えば粘度を決定するための温度、汚濁、粒度分布、濃度、伝導率などで決定されるのが好ましい。測定される特定の他の特性は濾過過程に使用されるモデルに依存し、(いわゆるケーク層濾過に関するダルシーの法則のように)抵抗も明らかに特定される。抵抗に与える汚染の影響は汚染されていない流体を使用した清浄な濾過エレメントの抵抗と比較することからでも推論できる。それに基づいて汚染量を算出することが可能となる。
例えば、実質上汚染されていない流体を汚染された濾過エレメント(すなわち、濾過エレメントと濾過ケーク)に透過させて異なる流量値を設定するとき、駆動力と流速との関係を示すグラフが発明により与えられる。堆積特性はこのグラフの曲線から決定できる。この詳細は後述する。
図1は濾過された汚染物質の量に比例する変数に対し、濾過ケークを通して測定した抵抗でプロットした曲線を示す。この場合、地表水を濾過した。図1でわかるように、この濾過曲線は2次関数で表現できる。
図2は産業逆洗水の濾過曲線を示す。この場合も、濾過曲線は2次関数で表現できると思われる。
ある意味において、両者の濾過曲線の間には実質上類似性がある。これに基づいて流体および濾過エレメントの特性を決定することはできない。したがって、これに基づいて正確な記載で全濾過工程の制御、モデル化および最適化に到達することは不可能である。
濾過工程の特性決定を本発明によって実施すると、それぞれ図3および4に示すようなグラフが得られる。図3は清浄な流体を異なる流速で供給したときの濾過ケークを通した抵抗の経過を示す。流速の増加につれて抵抗が増加する様子が明確に見られる。
図3とは対照的に、図4では流速が増加しても抵抗は増加しないことが示される。
したがって、図3および4は濾過ケークの行動が全く異なることを示す。図2は濾過ケーク形成が増加するにつれて抵抗が大きく増加することを示すが、これは濾過ケークの圧縮性または流速に関連する行動によるものではなく、例えば容積効果によるものである。
しかし、地表水から生じた濾過ケークは大きい流速では異なった行動をする。この場合、図1に示される地表水から生じた濾過ケークは大きい流速で圧縮される。これで抵抗が増加する。
一方、産業排水の場合、流速が増加しても抵抗は増加しない。この場合、濾過ケークには圧縮性がない。この例では、例えば、流路が流体から濾過された汚染物質で物理的に閉塞されると、抵抗は増加することがある。
特性決定を行うのに使用できる流体は、例えば清浄な流体である。浄化される液体が実質上汚染物質を含んでいないと、特性決定が行われる短い時間では濾過エレメントには実質上汚染が追加されない。その場合、特性決定を行う流体として、浄化される液体を使用することが容認される。勿論、浄化される液体を清浄な液体で希釈するか、または確実にこれ以上濾過ケークが増加しない補助物質または添加物質を加えることも可能である。勿論、特性決定のために、濾過ステップですでに濾過された流体を使用することも同様に可能である。
産業濾過装置においては非常に多くの濾過ユニットが並列接続で配置される。これらの濾過ユニットの1つは、例えば特性決定を行うのに使用される。その場合、特性決定を行うのに適切であれば、そのユニットは他の濾過ユニットと同一にすることができる。そのために、それぞれの濾過ユニットは濾過される流体の供給から遮断できるようにする必要がある。または、特性決定実施の間に、それぞれの濾過ユニットを実質上清浄な流体の入口に接続できるようにする必要がある。勿論、特性決定は濾過された液体で行うこともできることは言うまでもない。しかし、いずれにしても流速または駆動力のいずれかを変更することのできる装置を設ける必要がある。したがって、一般的に、それぞれの濾過ユニットを他の濾過ユニットから油圧で分離する必要がある。当分野の専門家であれば、例えば適切な場所に弁を設けることでこのような分離を行うことができる。
別の実施形態によると、デッドエンド式の代わりにクロスフロー式で特性決定を行うことができる。例えば特性決定はデッドエンド式で行うのに対して、濾過はクロスフロー式で行うこともできる。勿論、他のすべての組合せも可能である。しかし、少なくとも特性決定をデッドエンド式で行う実施形態の方が好ましい。
すでに述べたように、抵抗は駆動力(例えば、横断濾過圧力または横断膜圧力TMP)を測定することで決定できる。ケーク濾過の場合、ダルシーの法則を使って次のように表される。
R=TMP/ηJ (1)
ただし、
R =合計抵抗
TMP=駆動力
η =粘度
J =流速
最後に、ステップ(D)の間の流体の温度も測定することが好ましい。流体の種類と温度から粘度を正確に決定することができる。ダルシーの法則によると、次いで抵抗を算出することができる。汚染が存在しなければ、この法則は清浄な濾過エレメントの抵抗を決定するのに使用することができる。これは清浄な液体(または別の適切な流体)を清浄な濾過エレメントを通して異なる流速で濾過することで測定される。有効な領域において濾過エレメントの抵抗は次の式で表される。
=RM0+BJ (2)
または
=RM0+B’ηJ (3)
ただし、
=濾過エレメント抵抗
M0 =濾過エレメント抵抗の流速に関係しない部分
B =比例定数
B’ =比例定数
濾過エレメント抵抗がわかれば、連続する近似における抵抗は汚染の抵抗を決定するのに使用される。
=TMP/ηJ−R (4)
ただし、
=現在の濾過ケーク抵抗
汚染の抵抗は汚染度合および多分流速にも依存する。このことはすでに前述のように明確に示されている。したがって、抵抗は清浄水の流速の関数として、または単位濾過面積当たりの濾過容積の関数として表される。好ましい実施形態によれば、濾過はデッドエンド式濾過によって生じ、その場合この変数は汚染度合に直接関係し、次式によって決定される。
dw/dt=J (5)
ただし、
w =汚染負荷
t =時間
圧縮性ケーク層では、ケーク層抵抗とケーク層の圧力降下との関係は次の実験式によって示される。
=ωα(1+βΔP ) (6)
ただし、
ω =汚染負荷
α =特定のケーク層抵抗
β =圧縮係数
ΔP-=ケーク層の圧力降下
n =実験による補正係数
ケーク層の圧力降下は直接には測定できないが、式(1)によって測定された抵抗から計算できる。
ΔP=RJη (7)
大半の適用のためn=1として式(6)を式(7)に代入すると次式が得られる。
ΔP=ωα(1+βΔP)Jη (8)
圧縮性ケーク層においてはケーク層の圧力降下はケーク層の位置の関数となる。筒状濾過エレメントの場合、式(8)を離散化すると次式が得られる。
(1/ηJ)(dP/dr)-=[1+βP(r)] (9)
この式を式(6)に代入すると次式が得られる。
=αωΦ(1+βαωΦJη) (10)
ただし、容積係数Φは次式で与えられる。
Φ=(r/2ωX)Ln[1−2ωX/r] (11)
ただし、
r =濾過エレメントの半径
X =ケーク層の厚み
式(11)からΦは薄いケーク層、平面膜システムおよび低容積部分に対しては約1であることに注目される。
濾過曲線が一旦決定されると、汚染度合と抵抗との関係がわかる。この値は、清浄な濾過エレメントを通して清浄な流体を濾過するとき、抵抗を測定することで洗浄処理後の汚染量を算出するのに使用することができる。
前述したように図1または図2からケーク層の特性を決定することができず、図3または図4も圧縮係数βを決定するのに必要となる。このβがわかると、図1または図2の曲線が式(10)に適合できる。このために、例えばシンプレックス法などの種々の数学的ルーチンが知られている。
発明による特性決定を通常に実施することにより、状態特性の変化のため全濾過工程が監視できるので、例えば濾過される流体、濾過ケークの性質および濾過エレメントの状態の特性の変化を追求することができる。これに基づいて、全濾過工程を記述し、制御し、モデル化し、最適化することができる。さらに、流体の特性を適合させる方法に関する情報および濾過エレメント自体の容量と品質に関する情報が備わることになる。
本発明は上記に述べた特定の実施形態に限定されるものではない。発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
濾過物量と抵抗の関係を示すグラフである。 濾過物量と抵抗の関係を示すグラフである。 流量と抵抗の関係を示すグラフである。 流量と抵抗の関係を示すグラフである。

Claims (14)

  1. 流体を濾過する濾過装置において濾過ケークを形成する汚染物質の量と性質の評価方法であって、以下のステップを含むことを特徴とする方法。
    (A)
    前記汚染物質を含まない流体を、前記汚染物質が濾過ケークの形で堆積していない濾過エレメントを通して供給し、
    (i)流速を変化させて、流体の駆動圧力を測定し、または
    (ii)流体の駆動圧力を変化させて、流速を測定し、
    (B)
    駆動圧力とそれに対応する流速の値を標準データセットとして記録し、
    (C)
    前記汚染物質を除去するため前記汚染物質を含む流体を濾過し、前記汚染物質を濾過ケークの形で濾過エレメントに堆積させ、
    (D)
    その後、前記汚染物質を含まない流体を、前記汚染物質を濾過ケークの形で堆積させた前記濾過エレメントを通して供給し、
    (i)流速を変化させて、流体の駆動圧力を測定し、または
    (ii)流体の駆動圧力を変化させて、流速を測定し、
    (E)
    ステップ(D)において測定した、
    (i)種々の流速における流体の駆動圧力の測定値と、または
    (ii)種々の流体の駆動圧力における流速の測定値と、
    標準データセットの値と、を比較し、
    (F)
    ステップ(E)の比較に基づいて、濾過される流体に含まれるまたは濾過エレメントに堆積した汚染物質の量と性質を評価し、
    (G)
    一定の時間間隔でステップ(C)からステップ(F)までを繰り返し、
    (H)
    汚染物質の量と性質の変化を取得するために、一定の時間間隔でステップ(F)で取得された値をステップ(F)で取得された別の値と比較する。
  2. ステップ(D)において、汚染物質を含まない流体を濾過エレメントを通して濾過方向に供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(D)において、汚染物質を含まない流体を濾過ケークを通して濾過方向とは逆方向に供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 標準データセットが、駆動圧力を変化させて求めた一定の流速値、または、流速値を変化させて求めた一定の駆動圧力の値から成る時、
    増加または減少する流速値に対応する駆動圧力の増加または減少値の各データセットが、汚染物質の量と性質に対応すること
    を特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  5. 縮性濾過ケークおよび非圧縮性濾過ケークの少なくとも1つを濾過エレメント上の汚染物質の量と性質として評価することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップ(D)汚染物質を含まない流体使用時は、濾過エレメント上の汚染物質の量をさらに増加させないことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  7. 汚染物質の量と性質を評価する間の、流体による濾過エレメント上の汚染物質の量のさらなる増加は、すでに存在する汚染物質の量10%以下であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 汚染物質の量と性質を評価する間の、汚染物質の量のさらなる増加が、所定の流速における駆動圧力の測定値を基に評価されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. ステップ(F)を実施した後、
    (I)濾過ケークを除去するために濾過エレメントに洗浄処理を行ない、
    補正された状態の特性を決定するため、
    (J)ステップ(D)を繰り返し、
    (K)ステップ(E)を繰り返す
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  10. ステップ(K)の標準データセットは、汚染物質を含まない流体を、汚染物質が濾過ケークの形で堆積していない濾過エレメントに流したときの流体の駆動圧力と流速の測定から取得することを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 濾過ステップはデッドエンド式、セミデッドエンド式またはクロスフロー式で行うことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ステップ(D)において、温度、汚濁、伝導率から選択された少なくとも1つの他の流体特性も測定することを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法で取得されたデータに基づいて濾過工程を制御する方法。
  14. 流体の物理的特性を変化させ、凝集及び/又は予備濾過を実施することを特徴とする請求項13に記載の方法。
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