JP4908288B2 - リダクション型アクスル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建設車両等のパワートレインに用いられるリダクション型アクスル装置に関する。
大きな推進用駆動力を必要とする建設車両やフォークリフト等の車両において、デファレンシャルギヤの後段に遊星歯車機構を配置した構成が知られている。
その中で、デファレンシャルギヤユニットと遊星歯車機構とを一つのアクスルハウジング内に収納することにより、コンパクトながら最終減速比を大きく設定したリダクション型アクスル装置が提案されている。この種のリダクション型アクスル装置の入力側には、推進軸の回動運動を差動自在に左右に振り分けて出力するデファレンシャルギヤユニットが設けられている。そして、デファレンシャルギヤユニットから遊星歯車機構に動力を伝動するために、左右一対の伝動軸を用いている。この伝動軸のデファレンシャルギヤユニット側には、デファレンシャルギヤユニットのサイドギヤと嵌合する外周スプラインが形成され、遊星歯車機構側の外周には太陽歯車が形成されており、伝動軸は直接軸方向には拘束されていない構成を用いている。
遊星歯車機構は、前記太陽歯車を軸芯部分に配置し、外周にはリダクション型アクスル装置のハウジングに固定された外輪歯車を配置しており、太陽歯車と外輪歯車との間には、自転及び公転が自在な遊星歯車が配されている。各遊星歯車を回転自在に支承する軸は、太陽歯車の回りを公転可能なキャリアに固定されている。減速後の動力は、キャリアとスプライン嵌合しているアクスル軸に伝達することができ、アクスル軸の回転は駆動輪に伝達されることになる。
前記スプライン嵌合しているアクスル軸からキャリアが抜け出てしまうのを防止するために、アクスル軸の端面には、ホルダープレートを配置している。ホルダープレートは、ホールドボルトを用いてアクスル軸に締結されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載されているリダクション型アクスル装置では、デファレンシャルギヤユニットと遊星歯車機構とを一つのアクスルハウジング内に収納するコンパクトな構成を採用している。そのために、デファレンシャルギヤユニットから遊星歯車機構に動力を伝達している一対の伝動軸は、直接スラスト方向に拘束されておらず、左右方向に移動可能な構成となっている。
更に、伝動軸に形成した太陽歯車の側端面とホールドボルトとは互いに隣接して配置されており、それぞれが減速前及び減速後の異なる回転数で相対的に回転している。したがって、伝動軸の太陽歯車側端面とホールドボルトの頭部とが当接すると、互いに擦れ合うことになる。
そこで特許文献1に記載されている発明では、伝動軸とホールドボルトの頭部との干渉を避けるために、ホルダープレートの中央部に、ホールドボルトの頭部を収納する凹部が形成されている。このホルダープレートに形成した凹部にホールドボルトの頭を収納することによって、伝動軸とホールドボルトの頭部との相互の干渉を避けることができる旨の記載がなされている。
しかし、伝動軸に形成した太陽歯車の側端面とホルダープレートとの当接によって、ホルダープレートの回転とアクスル軸の回転とが異なってしまうと、ホールドボルトによるアクスル軸とホルダープレートとの締結が外れてしまったり、回転差に伴う焼き付きが生じてしまうが、これらを防止する対策は講じられていない。
また、太陽歯車側端面と、スラスト方向に拘束されていないキャリアの端面との間における、回転差を伴う接触に起因する焼き付きを防止することのできる機能を備えた上部旋回体用の2段遊星歯車機構が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献2に記載されている2段遊星歯車機構では、鉛直スラスト方向に拘束されている入力側の太陽歯車と、鉛直スラスト方向に拘束されていない2段目キャリアとが自重によって接触する面に、スラスト滑り軸受を配している。
特開2005−170160号公報(図1) 特開平8−324323号公報(図4、段落番号[0019])
特許文献1に記載されているリダクション型アクスル装置における一対の伝動軸は、前述のとおりスラスト方向に拘束されておらず左右に移動することが許容されている。そのために、伝動軸の太陽歯車側端面と、対峙する位置に存在するホルダープレートの端面とが接触する状況が発生する。特に、駆動力の大きな建設車両等に用いる伝動軸のように、直径が大きく質量の大きな伝動軸の場合には、慣性力によって接触時の衝撃力や擦れ合う際の摩擦力も大きくなる可能性がある。
一般に、太陽歯車を形成する伝動軸には、クロムモリブデン鋼等の素材に浸炭焼き入れ処理を行った材料を用いることから、対峙するホルダープレートと接触することにより、かじり痕や磨耗を生じたりする可能性が高い。アクスル装置内部で硬質の磨耗粉等が発生すると、減速機の歯面や軸受、差動制限機構、ブレーキ機構、及び各摺動面に悪影響を及ぼし、アクスル装置における異音発生や寿命の低下等の不具合を誘発する可能性がある。
また、従来の構成のまま、伝動軸の太陽歯車側端面とホルダープレートとの間における摩耗を減少させようとすると、太陽歯車側端面の直径を大きく設定して、ホルダープレートとの間における接触面積を増大させることで、接触面における面圧を低下させた構成としておくことが必要となる。更に、太陽歯車の側端面とホルダープレートとの接触面における表面粗さをなめらかに仕上げしておき、かじりや摩耗を減らす必要がある。そして、かじりや摩耗を減らすためには、表面にリン酸マンガン処理等の表面処理を行う必要があった。
このように、太陽歯車の側端面における直径を大きく形成しておくことにより、伝動軸における太陽歯車の側端面とホルダープレートの端面との間におけるかじりや摩耗の発生を防止することは可能である。しかし、リダクション型アクスル装置が大型になってしまうという不具合を生じてしまう。また、太陽歯車の側端面とホルダープレートとの接触面に対して表面処理を施しておくことになると、リダクション型アクスル装置のコストが高くなってしまう。
また、特許文献2に記載されている上部旋回体用の減速機では、入力側の太陽歯車と、2段目キャリアとの間の接触面にスラスト滑り軸受を配しているが、スラスト滑り軸受には回り止め構造が採用されていない。このため、キャリアにおける奥側の端面とスラスト滑り軸受との間で滑り運動を生じてしまう可能性がある。特に、キャリアにおける奥側の端面は、表面粗さを整えるために研削加工や研磨加工等の仕上げ加工を施しておくことが困難な場所である。このため、スラスト滑り軸受との間で良好な滑り状態を確保しておくことは困難なものとなっている。
また、キャリアにおける奥側の端面とスラスト滑り軸受との間に形成できる接触面としては、スラスト滑り軸受外周における僅かな円環状の部分においてでしか接触面を確保することができない。このため接触面積を大きく取ることができず、お互いが接触している部分の面圧が高くなり、良好な滑り状態を確保することが困難となる。したがって、キャリアと滑り軸受との間でかじりや摩耗の発生が生ずる可能性が高くなっている。
本発明は上述したような不具合を解決するためになされたものであり、デファレンシャルギヤユニットから遊星歯車機構に対して動力を伝動する伝動軸の太陽歯車側端面と、キャリアをアクスル軸に固定するホルダープレートの端面との間で接触することによって生じる摩擦力を減少させることができ、太陽歯車側端面のかじりや摩耗を減少させて、小型で長寿命なリダクション型アクスル装置を提供することを目的としている。
前述の目的を達成すべく本発明は、遊星歯車機構を介して伝動軸とアクスル軸とが連動連結されたリダクション型アクスル装置であって、前記遊星歯車機構は、前記伝動軸の端部に配設された太陽歯車と、前記太陽歯車に噛合する遊星歯車と、前記遊星歯車を遊転自在に保持するキャリアとを有し、前記キャリアは、前記アクスル軸にスプライン嵌合され、
前記アクスル軸から前記キャリアの抜け出しを防止するホルダープレートが、少なくともホールドボルトを含む締結手段を介して前記アクスル軸に締結され、前記ホールドボルトのボルト頭部を収納する軸芯凹部が、前記伝動軸の太陽歯車側端面に形成され、
前記伝動軸の太陽歯車側端面に対峙する前記ホルダープレート端面に、前記ホルダープレート端面の中央部に形成した、前記ホールドボルトを挿通するボルト貫通孔と、前記ボルト貫通孔の外周部に形成した、前記締結手段の当接座面と当接するプレート座面と、前記プレート座面の外周部に形成した、所定の深さを有する環状のプレート凹部と、を有し、
前記締結手段は、前記当接座面と平行で、且つ前記当接座面の外周径よりも大径のワッシャ抜け止め面を有し、前記プレート凹部内に遊嵌された環状のワッシャが、前記伝動軸の太陽歯車側端面に対するスラスト滑り軸受部材として配設され、前記ワッシャの外周部に平面視凸形状の回り止め用係止片が形成され、前記プレート凹部の平面視外周部には、前記ワッシャの回り止め用係止片と係合する係合凹部が、ホルダープレートの中心に向かって開口した状態で形成され、また、前記ワッシャの外周縁に、前記遊星歯車機構の停止時に前記遊星歯車の外周縁との干渉を避けて前記ワッシャを前記プレート凹部内に装着するための逃げ部が形成され、
前記ワッシャは、前記ワッシャ抜け止め面と前記プレート凹部における底部との間でスラスト方向に遊嵌され、前記ワッシャ抜け止め面によって前記プレート凹部から抜け止めされ、且つ前記伝動軸の太陽歯車側端面に対して滑り運動を行う滑り面が、前記伝動軸の
太陽歯車側端面における外周よりも常に外側に配される外縁を有してなることを特徴としている。
また、前記締結手段は、座付きのホールドボルトを有し、前記座付きのホールドボルトにおける座面が、前記当接座面及び前記ワッシャ抜け止め面を兼ねるように形成することができる。
また、前記締結手段は、ホールドボルトと前記ホールドボルトに貫通された座金とを有し、前記座金が、前記当接座面及び前記ワッシャ抜け止め面を兼ねるように形成することができる。
また、前記当接座面と前記ワッシャ抜け止め面とを同一平面上に形成することもできる し、前記当接座面と前記ワッシャ抜け止め面との間に段差を形成して、前記ワッシャ抜 け止め面を前記当接座面よりも前記伝動軸側に形成することもできる。
また、複数のディンプルを前記ワッシャの前記滑り面表面に形成しておくこともできる。また、前記ワッシャの前記滑り面表面にのみ軸受材料を焼き付けておくこともできる。
本発明に係るリダクション型アクスル装置では、軸方向に直接拘束されていない伝動軸の太陽歯車側端面と、伝動軸よりも低速で回転するホルダープレートとの接触面に、太陽歯車側端面の外周よりも外側に配される外縁を有するワッシャを配置している。伝動軸の太陽歯車側端面とホルダープレートとの間にワッシャを配置したことにより、伝動軸の太陽歯車側端面を小径に形成することが可能となる。
しかも、伝動軸とアクスル軸との間で発生する摩擦力を低減させるとともに、伝動軸の太陽歯車側端面とホルダープレートとの間におけるかじりの発生や、磨耗、損傷を防止することができる。ワッシャとしては、例えば、クロムモリブデン鋼等の素材に浸炭焼き入れ処理を行った伝動軸との間で発生する、かじりや、磨耗、損傷を低減可能な銅合金等を用いて構成しておくことができる。例えば、ワッシャの滑り面表面にのみ軸受材料を焼き付けておくことができる。このように構成することによって、リダクション型アクスル装置の長寿命化を図ることができる。
更に、ワッシャの外周部に平面視凸形状の回り止め用係止片を形成するとともに、プレート凹部における平面視外周部に中心に向かって開口する形状の係合凹部を形成して、ワッシャの回り止め用係止片と係合凹部とを係合させることで、ワッシャの回り止めを行わせることができる。これによって、ホルダープレートとワッシャとが相対的に回動しないように構成しておくことができる。
この場合には、表面の表面粗さを規定した伝動軸における太陽歯車の側端面と、ワッシャの滑り面との間において滑り運動が行われるように規制しておくことができる。例えば、複数のディンプルをワッシャの滑り面表面に形成しておくことができる。これにより、ワッシャの裏面を形成しているリテーナ面と、表面粗さが粗くなりがちなプレート凹部の底との間における滑り運動が防止され、ワッシャのリテーナ面と、プレート凹部の底面との間において磨耗、損傷が発生しまうといった不具合を防止できる。
また、ホルダープレート締結用に座付きのホールドボルトを用いることもできる。座付きのホールドボルトにおける座面を用いて、ホルダープレート締結用の当接座面及びワッシャ抜け止め面を兼用させておくことができる。これにより、ワッシャは、ワッシャ抜け止め面に係合することになり、ワッシャの脱落を防止できる。しかも、ワッシャ専用に特段の固定具を設けることなく、既存の固定具を用いて座付きのホールドボルトでワッシャの抜け止めを行いながらホルダープレートをアクスル軸に固定することができる。これにより、部品点数の増加を抑え、寿命の長いコンパクトなリダクション型アクスル装置を提供することが可能となる。
また、前記ホールドボルトに貫通された座金を用いて、ホルダープレート締結用の当接座面及びワッシャ抜け止め面の機能を前記座金に持たせておくこともできる。これにより、標準のホールドボルトを用いて、ワッシャの抜け止めを行いながらホルダープレートをアクスル軸に固定することが可能となる。このようにすることで、価格の上昇を抑え、寿命の長いコンパクトなリダクション型アクスル装置を提供することが可能となる。
また、ホールドボルト又は座金における、ホルダープレート締結用の当接座面とワッシャ抜け止め面との間に段差を形成し、ワッシャ抜け止め面を当接座面よりも伝動軸側に形成しておくことができる。このように構成しておくことにより、ホールドボルトを用いてホルダープレートとアクスル軸とを強固に締結させることができるとともに、ワッシャをスラスト方向に遊嵌させた状態で保持しておくことができる。
また、遊星歯車機構における遊星歯車の外周縁又はキャリアとの干渉を避けるための逃げ部を、ワッシャの外周縁に形成しておくこともできる。このように構成しておくことにより、遊星歯車機構の停止時には、遊星歯車との干渉を避けながら、ワッシャをプレート凹部内に装着することが容易となる。
したがって、遊星歯車機構を構成している外輪歯車と遊星歯車とを組み立てた後においても、ワッシャの装着が可能となる。また、リダクション型アクスル装置の補修時においては、遊星歯車機構の外輪歯車と遊星歯車とを分解することなく、ワッシャの取り外し及び取り付けが可能となる。したがって、リダクション型アクスル装置の組立、整備に必要な工数を削減することが可能となり、組立性及び整備性が向上する。
以下、伝動軸の太陽歯車側端面とホルダープレートとの接触面にワッシャを配置した本発明の代表的な実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明に係るリダクション型アクスル装置の中央部分の断面図である。
同図に示すように、リダクション型アクスル装置10は、車両のトランスミッション又はセンターデフから出力される推進軸を連接して減速小歯車12に動力を伝達するカップリング14と、減速小歯車12と噛合して第1段目の減速を行うとともに動力の伝達方向を直交方向に変換する減速大歯車16とを備えている。
またリダクション型アクスル装置10は、減速大歯車16を締結し第1段目の減速を行った後の回動運動を、左右に差動自在に振り分けて出力するデファレンシャルギヤユニット20と、デファレンシャルギヤユニット20を回動自在に軸支しながらスラスト方向及びラジアル方向に位置決め拘束する中央アクスルハウジング34とを備えている。またリダクション型アクスル装置10は、デファレンシャルギヤユニット20から出力される動力を、左右一対の遊星歯車機構50に伝達する左右一対の伝動軸30と、遊星歯車機構50において第2段目の減速を行った後の動力を、左右の車輪に伝達する左右一対のアクスル軸80と、遊星歯車機構50を所定の位置に固定するとともにアクスル軸80を回動自在に軸支する左右一対のサイドアクスルハウジング36とを備えている。
またリダクション型アクスル装置10は、伝動軸30と中央アクスルハウジング34との間における摩擦力を調節することにより、車輪のブレーキとして機能する湿式多板型のブレーキユニット40を備えている。なお、図1に示すリダクション型アクスル装置10の構成は、減速大歯車16の部分を除き左右対象の構成を有しているので、以降図1に示す右側の構成についてのみ説明し、左側の構成の説明は省略する。
デファレンシャルギヤユニット20は、減速大歯車16を締結するとともに動力をスパイダ25に伝達する差動機ケース22と、スパイダ25に対して回動自在に軸支され、左右一対のサイドギヤ26に動力を伝達する複数の差動ピニオン24とを備えている。左右一対のサイドギヤ26と左右一対の伝動軸30とは、スプライン構造により遊嵌させることにより、サイドギヤ26及び差動ピニオン24に無理な力が加わらないように構成している。
更に、図1に示すデファレンシャルギヤユニット20は、左右一対のサイドギヤ26の軸部外周にそれぞれスプライン嵌合している複数のフリクションディスク29と、差動機ケース22の内周部分にスプライン嵌合させているフリクションプレート28とを有している。
更にまた、デファレンシャルギヤユニット20は、左右一対のサイドギヤ26の速度差に応じて、複数枚のフリクションプレート28及びフリクションディスク29を差動機ケース22の内側側壁に向かっての押し付け力を発生させる左右一対のカム板27とを有し、湿式多板型の差動制限機構を備えている。
例えば、当該リダクション型アクスル装置10のアクスル軸80に締結された車輪のうち片輪が泥濘地に入って軽負荷となった場合であっても、差動制限機構が左右の車輪の回転差に応じたトルクを左右の車輪に配分することができる。これにより、軽負荷の側の車輪の空転を抑え、重負荷側の車輪に伝達した駆動力により車両の推進力を確保することができる。
上記に説明した通り、図1では、差動機ケース22内に湿式多板型の差動制限機構を備えた実施形態を示したが、本発明は、上記の湿式多板型の差動制限機構を備えたデファレンシャルギヤユニットに限定するものではない。更に、差動制限機構を有しないオープンデフと呼ばれる通常のデファレンシャルギヤユニットに、本発明を適用することも可能である。
ブレーキユニット40は、伝動軸30の外周とスプライン嵌合して伝動軸30と共に回動運動を行うフリクションプレート44と、外周部分を中央アクスルハウジング34の内壁にスプライン嵌合してフリクションプレート44との間で摩擦力を発生できるフリクションディスク46と、を備えている。
またブレーキユニット40は、フリクションプレート44とフリクションディスク46とを共に押圧して、フリクションプレート44とフリクションディスク46との間に発生させる摩擦力を調節する油圧ピストン42を備えている。油圧ピストン42に印加する油圧を調節することにより、伝動軸30と中央アクスルハウジング34との間における摩擦力を調節して、ブレーキユニット40を減速ブレーキとして作用させることができる。
遊星歯車機構50は、伝動軸30の端部外周に形成された太陽歯車52と、外周をサイドアクスルハウジング36に固定した外輪歯車58と、外輪歯車58及び太陽歯車52と噛合することにより太陽歯車52の周囲を自転しながら公転する3組の遊星歯車54とを備えている。また、遊星歯車機構50は、遊星歯車54を自転自在に保持する3組の遊星軸56と、3組の遊星軸56を保持するとともに遊星歯車54の公転運動を取り出すキャリア57とを備えている。太陽歯車52の回転を減速して公転するキャリア57の回転は、アクスル軸80に伝達されることになる。
キャリア57からアクスル軸80に動力を伝達する部分には、スプライン嵌合が用いられている。キャリア57に形成した内周スプラインの開放側端面が、アクスル軸80を軸支する円錐ころ軸受82の内輪に当接した構成となっており、円錐ころ軸受82に対して与圧をかけている。他方、キャリア57に形成した内周スプラインの窪み側端面には、アクスル軸80からキャリア57が抜け出すのを防止するホルダープレート60が当接している。ホルダープレート60は、ホールドボルト90により、アクスル軸80の端面に装着されている。
このように、アクスル軸80のスラスト方向の位置決めを、ホルダープレート60、キャリア57のスプライン部分の両端面、及び円錐ころ軸受82の内輪を介して行っている。この構成によって、サイドアクスルハウジング36を取り外した状態でホールドボルト90を外すことで、アクスル軸80の挿抜が可能となる。
なお、アクスル軸80を挿抜する場合であっても、遊星歯車機構50を分解する必要は無い。したがって、リダクション型アクスル装置10としては、部品点数が少なくコンパクトでしかも組立整備性が良好な構造にすることができる。
また、図1に示すように、伝動軸30に形成した太陽歯車52の側端面と対峙する位置に、ホルダープレート60の端面がくるように構成しておくことによって、伝動軸30とアクスル軸80との間隔を狭めることができ、リダクション型アクスル装置10を更にコンパクトな構成にすることができる。
太陽歯車52の側端面とホルダープレート60の端面とを対峙させた位置に配置しておくと、ホールドボルト90の頭部は、太陽歯車52の側端面に対して異なる回転数で擦れ合うことになる。そこで図1に示すように、太陽歯車52の側端面における軸芯部分に、ホールドボルト90の頭部との干渉を避ける軸芯凹部31を形成しておき、軸芯凹部31によって伝動軸30とホールドボルト90とが直接接触しないように構成している。
一方、図1に示すように伝動軸30は、直接スラスト方向に拘束されることなく、駆動力をデファレンシャルギヤユニット20から遊星歯車機構50に伝動させている。このため、太陽歯車52の側端面とホルダープレート60の端面とが接触して擦れ合う可能性がある。
特に、伝動軸30の質量が大きく、伝達する駆動力が大きな場合であって、太陽歯車52の側端面とホルダープレート60とが接触する際には、慣性力によって接触時の衝撃力や擦れ合う際の摩擦力も大きくなってしまう可能性がある。
そこで本発明では、ホルダープレート60の端面にプレート凹部62を形成し、そのプレート凹部62にスラスト滑り軸受として機能するワッシャ70を遊嵌している。そして、太陽歯車52の側端面とワッシャ70との間で滑らかな滑り運動が行われるように構成している。
これによって、太陽歯車52の側端面におけるかじりの防止や摩耗を減少させることができ、リダクション型アクスル装置10の寿命を延ばしている。
なお、図1では説明の都合上、プレート凹部62の深さを深く表記するとともに、ワッシャ70の厚さを厚く表記してある(プレート凹部62の深さと、ワッシャ70の厚さとの関係については、図6及び図7を用いて後述する。)。
次に、図2〜図4を用いて、ホルダープレート60の詳細形状と、ホールドボルト90の詳細形状とについて説明する。図2は、ホルダープレート60の側面の断面図であり、図3は、図2に示したホルダープレート60のIII矢視平面図である。また、図4は、プレート凹部62に遊嵌したワッシャ70の脱落を防止するフランジを備えたホールドボルト90の側面図である。
図2及び図3に示すように、ホルダープレート60の中央部には、ホールドボルト90の軸部93(図4参照。)を挿通するホールドボルト貫通孔63が空けられている。ホルダープレート60の端面におけるホールドボルト貫通孔63の外周部には、ホールドボルト90の当接座面94(図4参照。)と当接してホールドボルト90の軸力を受けるプレート座面64が形成されている。プレート座面64の外周部には、ワッシャ70を遊嵌するための、プレート座面64に対して所定の深さHを有する平面視円環形状のプレート凹部62が形成されている。
更に、ワッシャ70が伝動軸30に釣られて回動してしまうのを防止し、ワッシャ70の裏面がホルダープレート60との間で相対的に擦れ合うのを防止するため、プレート凹部62の凹部外周65には、ホルダープレート60の中心に向かって開口した形状の係合凹部66が設けられている。
なお、図2及び図3に示す実施形態では、係合凹部66はキリ穴67の内壁面を用いて、3箇所形成した例を示しているが、係合凹部66の形成箇所は3箇所に限定されるものではなく、ワッシャ70の回り止めを行うことができる構成であれば、適宜の箇所に形成しておくことができる。
このように、ホルダープレート60の端面に形成したキリ穴67の内壁面を、係合凹部66として用いることによって、容易な加工でワッシャ70の回り止め用の係止部をホルダープレート60の端面に形成することができる。
一方、図4に示すようにホールドボルト90は、アクスル軸80の軸芯部分に形成した雌螺子と螺合する雄螺子部92を形成した軸部93と、締結用工具を嵌合させてホールドボルト90の締結動作及び緩める動作を行うための頭部91を備えている。また、ホールドボルト90の座面には、ホルダープレート60のプレート座面64と当接してアクスル軸80との間でホルダープレート60を締結する当接座面94を備えている。
また、図4に示すホールドボルト90の座面には、当接座面94とワッシャ抜け止め面96との間に平行な段差hが形成されており、当接座面94の外周径よりも大径なフランジ95を有している。このフランジ95の軸部93側における面が、ワッシャ70の脱落を防止するためのワッシャ抜け止め面96として機能する。
ワッシャ抜け止め面96は、ホールドボルト90の当接座面94よりも伝動軸30側(軸部93側。)に形成され、当接座面94とワッシャ抜け止め面96との間に段差hを形成している。なお、ホールドボルト90の頭部91の形状は、図4に示した六角形状に限定するものではなく、六角穴付、又はその他の形状を用いることができる。
次に、プレート凹部62に遊嵌させるワッシャ70の平面形状について、図5を用いて説明する。
図5は、所定の肉厚を有するワッシャ70を滑り面側から見た平面図である。同図に示すように、ワッシャ70の中央部には、ホルダープレート60のプレート座面64を挿通させるプレート座面挿通孔74が開口している。このプレート座面挿通孔74は、ホールドボルト90のワッシャ抜け止め面96と当接させるため、プレート座面64よりも大径であってワッシャ抜け止め面96の外径よりも小径とした孔として形成されている。
また、ワッシャ70の外縁部分には、プレート凹部62の凹部外周65よりも小径の外周部75が形成されており、外周部75の一部には、ホルダープレート60の係合凹部66と係合する回り止め用係止片76を凸形状に3箇所形成している。回り止め用係止片76を、ワッシャ70の最も外周の外周部75に形成しておくことにより、回転のモーメント等の作用によって回り止め用係止片76に加わる力を減少させておくことができる。
なお、図2、図3、図5に示す実施形態では、ホルダープレート60の係合凹部66と回り止め用係止片76とを係合させることにより、ホルダープレート60に対するワッシャ70の回り止め構造を形成している。しかし、ワッシャ70の回り止め構造としては図示例の構成に限定されるものではなく、他の回り止め構造を用いることもできる。
例えば、ホルダープレートのプレート凹部からノックピン又はスプリングピンを立設させておき、ワッシャに形成した回り止め用孔と立設させたノックピン等とを係合させたワッシャの回り止め構造を構成することもできる。
また、ワッシャ70における外周部75の一部には、遊星歯車機構50の停止時に遊星歯車54における歯との干渉を避けて、ワッシャ70をプレート凹部62内に容易に着脱させるため、逃げ部77が3箇所形成されている。なお、図5に示す実施形態では、逃げ部77を直線形状に形成してあるが、遊星歯車54の外周に沿った円弧形状に形成することもできる。
この逃げ部77における最小半径r(図5参照。)を、伝動軸30の太陽歯車52における側端面32の外縁半径R(図6参照。)よりも大きく設定しておくことによって、ワッシャ70に加わる面圧(P)を小さくすることができる。
一般に太陽歯車52を形成する伝動軸30はクロムモリブデン鋼等の焼き入れ用の素材を用いることが多いので、ワッシャ70の滑り面72における材質としては、伝動軸30の素材とは異なる銅系の軸受材料を用いることが好ましい。ワッシャ70における滑り面72の素材としては、例えば鉛青銅系、銅鉛系、リン青銅系、黄銅系の材質を用いることができる。
また、太陽歯車52の側端面との間に印加される面圧(P)や相対速度(V)に応じて、ホワイトメタル系、アルミ系、鉄系、その他の材質を用いることもできる。更には、固体潤滑材を併用することもできる。また、図5に示すように、滑り面72の表面に複数のディンプル73を形成して潤滑油の貯留や異物の排除を行うとともに、粘性に伴って発生する摩擦力を低減することもできる。
図5に示すように、ワッシャ70の外周部75に形成した回り止め用係止片76を用いて、ワッシャ70の回転を制限する場合には、ワッシャ70の裏面とホルダープレート60のプレート凹部62の底面との間において大きな摺動は行われない。したがって、この場合には、ワッシャ70の裏面に滑り面72を設けておく必要は無く、裏面をSPCC等の圧延材を用いたリテーナ面として構成しておくことができる。
そして、軸受材料を滑り面72にのみ焼き付けておくことができる。ワッシャ70の裏面をSPCC等のリテーナ面で構成した場合には、ワッシャ70をパンチで打ち抜いて成形することが可能となり、回り止め用係止片76を備えた複雑な形状であっても、容易に成形することができる。
次に、アクスル軸80と、ホルダープレート60と、ワッシャ70とを組み付け、伝動軸30を所定の位置に配置した状態について、図6の側面断面図を用いて説明する。
図6に示すように、アクスル軸80の端面に軸芯を合わせた状態でホルダープレート60を当接させ、プレート凹部62内にワッシャ70を嵌入する。その後、ホールドボルト90をホールドボルト貫通孔63に挿通して、ホールドボルト90を締め付ける。これにより、プレート座面64が当接座面94によってアクスル軸80側に押し付けられ、ホルダープレート60をアクスル軸80の端面に締結することができる。
ワッシャ70におけるプレート座面挿通孔74の内径としては、プレート座面64及び当接座面94よりも大径に形成し、ワッシャ抜け止め面96及びフランジ95の外径よりも小径に形成してある。これによって、ホールドボルト90のフランジ95を用いて、プレート凹部62からワッシャ70の脱落を防止している。
このとき、プレート座面64に対するプレート凹部62の深さHと、当接座面94とワッシャ抜け止め面96との間に形成した段差hとの和の値よりも、ワッシャ70の厚さtを、0.2mm〜0.8mm程度薄く形成しておくことが望ましい(すなわち、0.2mm≦H+h−t≦0.8mmとしておくとよい。)。これにより、アクスル軸80にホルダープレート60を強固に締結しながら、ワッシャ70をスラスト方向に遊嵌した状態で保持できる。なお、上記の深さHと、段差hと、ワッシャ70の厚さtとの関係は、上記の数値範囲に限定するものではなく、車両の機種、用途、又は仕様により、他の数値範囲を用いることができる。
伝動軸30の太陽歯車側端面32は、直接ワッシャ70の滑り面72と接触する面であり、この部分の表面粗さが粗い場合にはワッシャ70の滑り面72を削り取ることになる。したがって、太陽歯車側端面32の表面粗さは6.3S〜12.5S(1.6Ra〜3.2Ra)に仕上げておくことが好ましい。また、量産品の加工条件として許される場合には、表面粗さを2S(0.4Ra)以下にするとよい。
なお、上述した深さHの寸法、段差hの寸法、ワッシャ70の厚さ、表面粗さ等で用いた数値及び以下の他の実施例における説明で用いている数値は、例示として挙げているものであってこれらの数値に限定されるものではない。しかもこれらの値は、車両の機種、用途、又は仕様に応じて、それぞれ最適な数値を用いることができる。
次に、ホルダープレート及びホールドボルトに関する他の実施形態を図7に示す。
図7は、図4に示したホールドボルト90の座面における当接座面94とワッシャ抜け止め面96との間の段差h(図4参照。)を無くし、代わりに図2に示したプレート座面64に対するプレート凹部62の所定の深さHのみを、ワッシャ70の厚さtよりも、例えば、0.2mm〜0.8mm程度深い寸法H'に設定した実施形態を示している。なお、図6に示した部品と同一の部品については同一の符号を付して、その説明は省略する。
実施例2では、ホールドボルト90の座面における当接座面94とワッシャ抜け止め面96とが同一面上に形成されていることになる。図7に示すように、アクスル軸80の端面に軸芯を合わせた状態でホルダープレート160を当接させ、プレート凹部162にワッシャ70を挿入する。ワッシャ70を挿入した後、ホールドボルト190をホールドボルト貫通孔63に挿通して、ホールドボルト190を締め付ける。これにより、当接座面94でプレート座面64をアクスル軸80側に押し付けることができ、ホルダープレート160をアクスル軸80の端面に締結することができる。
ワッシャ70のプレート座面挿通孔74における内径としては、プレート座面64よりも大径に形成し、ワッシャ抜け止め面96を有するフランジ95の外径よりも小径に形成している。これによって、ホールドボルト190のフランジ95を用いて、プレート凹部162からワッシャ70が脱落するのを防止できる。
このとき、プレート座面64に対するプレート凹部62の所定の深さH'よりも、ワッシャ70の厚さtを、0.2mm〜0.8mm程度薄く形成しておくことが望ましい(すなわち、0.2mm≦H'−t≦0.8mmとしておくとよい。)。これにより、アクスル軸80にホルダープレート160を強固に締結しながら、プレート凹部162からワッシャ70が脱落することを防止することができ、ワッシャを遊嵌させた状態で保持できる。
次に、ホルダープレートとホールドボルトとの間に、ワッシャ抜け止め面を有する座金を配置した実施形態を図8に示す。なお、図7に示した部品と同一の部品については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図8に示す実施例3では、ホルダープレート160とホールドボルト290との間に、プレート座面64よりも大径のワッシャ抜け止め面96を有する座金295を配置している。座金295における当接座面294、及びワッシャ抜け止め面96は、同一面上の座面に形成されている。
組立に際しては、図8に示すように、アクスル軸80の端面に軸芯を合わせた状態でホルダープレート160を当接させ、プレート凹部162にワッシャ70を挿入する。ワッシャ70を挿入した後、ホールドボルト290に座金295を挿入して、ホールドボルト290をホールドボルト貫通孔63に挿通し、ホールドボルト290を締め付ける。これにより、ホールドボルト290の軸力が、当接座面294を介してプレート座面64に伝わり、ホールドボルト290により座金295及びホルダープレート160が共締めされる。そして、ホルダープレート160をアクスル軸80の端面に締結することができる。
実施例3においても、実施例2の場合と同様に、プレート座面64に対するプレート凹部162の所定の深さH’を、ワッシャ70の厚さtよりも、0.2mm〜0.8mm程度深い寸法に設定するとよい。これにより、アクスル軸80にホルダープレート160を強固に締結しながら、プレート凹部162からワッシャ70が脱落することを防止することができ、ワッシャを遊嵌させた状態で保持できる。なお、座金295の座面における当接座面294とワッシャ抜け止め面96との間に、段差を設けることもできる。
本発明に係るリダクション型アクスル装置の中央部分の断面図である。 ホルダープレートの側面の断面図である。 図2に示したホルダープレートのIII矢視平面図である。 ワッシャの脱落を防止するフランジを備えたホールドボルトの側面図である。 ワッシャを滑り面側から見た平面図である。 アクスル軸とホルダープレートとワッシャとを組み立てた状態を示す側面断面図である。 ホルダープレート及びホールドボルトに関する他の実施形態を示す側面断面図である。 ホルダープレートとホールドボルトとの間に座金を配置した実施形態を示す側面断面図である。
符号の説明
10・・・リダクション型アクスル装置、20・・・デファレンシャルギヤユニット、30・・・伝動軸、31・・・軸芯凹部、32・・・太陽歯車側端面、40・・・ブレーキユニット、50・・・遊星歯車機構、52・・・太陽歯車、54・・・遊星歯車、56・・・遊星軸、57・・・キャリア、58・・・外輪歯車、60、160・・・ホルダープレート、62・・・プレート凹部、63・・・ホールドボルト貫通孔、64・・・プレート座面、65・・・凹部外周、66・・・係合凹部、67・・・キリ穴、70・・・ワッシャ、72・・・滑り面、73・・・ディンプル、74・・・プレート座面挿通孔、75・・・外周部、76・・・回り止め用係止片、77・・・逃げ部、80・・・アクスル軸、90、190、290・・・ホールドボルト、91・・・頭部、92・・・雄螺子部、93・・・軸部、94・・・当接座面、95・・・フランジ、96・・・ワッシャ抜け止め面、294・・・当接座面、295・・・座金。

Claims (7)

  1. 遊星歯車機構を介して伝動軸とアクスル軸とが連動連結されたリダクション型アクスル装置であって、
    前記遊星歯車機構は、前記伝動軸の端部に配設された太陽歯車と、前記太陽歯車に噛合する遊星歯車と、前記遊星歯車を遊転自在に保持するキャリアとを有し、
    前記キャリアは、前記アクスル軸にスプライン嵌合され、
    前記アクスル軸から前記キャリアの抜け出しを防止するホルダープレートが、少なくともホールドボルトを含む締結手段を介して前記アクスル軸に締結され、
    前記ホールドボルトのボルト頭部を収納する軸芯凹部が、前記伝動軸の太陽歯車側端面に形成され、
    前記伝動軸の太陽歯車側端面に対峙する前記ホルダープレート端面に、前記ホルダープレート端面の中央部に形成した、前記ホールドボルトを挿通するボルト貫通孔と、前記ボルト貫通孔の外周部に形成した、前記締結手段の当接座面と当接するプレート座面と、前記プレート座面の外周部に形成した、所定の深さを有する環状のプレート凹部と、を有し、
    前記締結手段は、前記当接座面と平行で、且つ前記当接座面の外周径よりも大径のワッシャ抜け止め面を有し、
    前記プレート凹部内に遊嵌された環状のワッシャが、前記伝動軸の太陽歯車側端面に対するスラスト滑り軸受部材として配設され、
    前記ワッシャの外周部に平面視凸形状の回り止め用係止片が形成され、
    前記プレート凹部の平面視外周部には、前記ワッシャの回り止め用係止片と係合する係合凹部が、ホルダープレートの中心に向かって開口した状態で形成され、
    また、前記ワッシャの外周縁に、前記遊星歯車機構の停止時に前記遊星歯車の外周縁との干渉を避けて前記ワッシャを前記プレート凹部内に装着するための逃げ部が形成され、
    前記ワッシャは、前記ワッシャ抜け止め面と前記プレート凹部における底部との間でスラスト方向に遊嵌され、前記ワッシャ抜け止め面によって前記プレート凹部から抜け止めされ、
    且つ前記伝動軸の太陽歯車側端面に対して滑り運動を行う滑り面が、前記伝動軸の太陽歯車側端面における外周よりも常に外側に配される外縁を有してなることを特徴とするリダクション型アクスル装置。
  2. 前記締結手段は、座付きのホールドボルトを有し、
    前記座付きのホールドボルトにおける座面が、前記当接座面及び前記ワッシャ抜け止め面を兼ねてなることを特徴とする請求項1に記載のリダクション型アクスル装置。
  3. 前記締結手段は、ホールドボルトと前記ホールドボルトに貫通された座金とを有し、
    前記座金が、前記当接座面及び前記ワッシャ抜け止め面を兼ねてなることを特徴とする請求項1に記載のリダクション型アクスル装置。
  4. 前記当接座面と前記ワッシャ抜け止め面とが同一平面上に形成されてなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のリダクション型アクスル装置。
  5. 前記当接座面と前記ワッシャ抜け止め面との間に段差が形成され、前記ワッシャ抜け止め面が、前記当接座面よりも前記伝動軸側に形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のリダクション型アクスル装置。
  6. 複数のディンプルが、前記ワッシャの前記滑り面表面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリダクション型アクスル装置。
  7. 軸受材料が、前記ワッシャの前記滑り面表面にのみ焼き付けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリダクション型アクスル装置。
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