電磁誘導方式によりデータの交信を行う従来の半導体装置301において、コイル状のアンテナ302と半導体集積回路303は重なっていない。ここで、コイル状のアンテナと半導体集積回路が重なっていないとは、コイル状のアンテナの中心軸に平行な方向から観察した場合に、半導体集積回路とコイル状のアンテナのコイルを形成する部分の配線とが重なっていないことを示す。アンテナのコイルを形成する部分の配線とは、アンテナにおいて一定の間隔で隣り合う配線が設けられている部分の配線を示すものとする。なお、半導体集積回路は、回路を構成する素子だけではなく電源線や引き回し配線等も含むものとする。また、従来の半導体装置301では、半導体集積回路303をコイル状のアンテナ302のコイル内部に配置している。そのため、コイル状のアンテナ302のコイル内部において、半導体集積回路303が形成されていない部分の面積(図2中、領域300と表記)が少ない。こうして、上記交流磁界においてコイル状のアンテナ302を貫く磁束が少なくなってしまう。従って、アンテナの感度が低下するため、電磁誘導により発生する起電力が小さくなってしまう。起電力が小さいため、半導体集積回路303が動作しない可能性がある。
また、例え半導体集積回路303が動作する程度の起電力が得られたとしても、起電力が小さい場合、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動の影響が顕著になり、起電力が瞬間的に小さくなって半導体集積回路303は動作しない可能性がある。
なお、コイル状のアンテナ302のコイル内部において半導体集積回路303が形成されていない部分の面積を確保するため、コイル状のアンテナの外部に半導体集積回路を設ける手法もある。しかし、この手法では半導体装置が大型化してしまう。
上記の実情に鑑み、無線通信によりデータの交信を行う半導体装置において、半導体装置を大型化することなく、アンテナの感度を向上させること、及び半導体集積回路をノイズ等から保護することを課題とする。
本発明は、前述した課題を解決するために以下の構成を特徴とする半導体装置である。
本発明の半導体装置は、コイル状のアンテナ(ループ状のアンテナやスパイラル状のアンテナを含むものとする。)と当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有する。コイル状のアンテナと重なるように半導体集積回路は配置されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置は、円形のコイル状のアンテナと当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有する。円形のコイル状のアンテナと重なるように半導体集積回路は配置されていることを特徴とする。
本発明の半導体装置は、三角形のコイル状のアンテナと、当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有する。三角形のコイル状のアンテナの少なくとも一辺と重なるように半導体集積回路は配置されていることを特徴とする。なお、三角形のコイル状のアンテナの一辺と重なり、且つ残りの辺と重ならないように半導体集積回路は配置されていてもよい。
本発明の半導体装置は、方形のコイル状のアンテナと、当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有する。方形のコイル状のアンテナの少なくとも一辺と重なるように半導体集積回路は配置されていることを特徴とする。なお、方形のコイル状のアンテナの一辺と重なり、且つ残りの辺と重ならないように半導体集積回路は配置されていてもよい。
本発明の半導体装置は、多角形のコイル状のアンテナと当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有する。多角形のコイル状のアンテナの少なくとも1辺と重なるように半導体集積回路は配置されていることを特徴とする。なお、多角形のコイル状のアンテナの一辺と重なり、且つ残りの辺と重ならないように半導体集積回路は配置されていてもよい。
ここで、コイル状のアンテナと半導体集積回路が重なっているとは、コイル状のアンテナの中心軸に平行な方向から観察した場合に、半導体集積回路とコイル状のアンテナのコイルを形成する部分の配線とが重なっていることを示す。アンテナのコイルを形成する部分の配線とは、アンテナにおいて一定の間隔で隣り合う配線が設けられている部分の配線を示すものとする。なお、半導体集積回路は、回路を構成する素子だけではなく電源線や引き回し配線等も含むものとする。
前記半導体集積回路は、前記コイル状のアンテナにおいて電磁誘導により生じた起電力を電源電圧として動作する。
本発明の半導体装置において、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域にはトランジスタが含まれないようにしてもよい。なお、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域に、少なくともトランジスタのチャネル形成領域が含まれなければ良い。
また、本発明の半導体装置はデジタル回路とアナログ回路とを有し、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域には、デジタル回路が配置されていてもよい。
更に、本発明の半導体装置は、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に容量素子を有することを特徴とする。
前記容量素子はアンテナと電気的に接続されていてもよい。当該容量素子は、コイル状のアンテナと並列に接続された共振容量であってもよい。共振容量とはコイル状のアンテナと共振回路を構成する容量素子のことである。
また、容量素子は、半導体集積回路の電源電圧を保持する保持容量であってもよい。
なお、前記容量素子は半導体集積回路が有する素子のうちの1つであってもよい。
または、前記容量素子はコイル状のアンテナの配線の一部を一方の電極とし、半導体集積回路の電極や配線の一部を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極で絶縁膜を挟んだ構成であってもよい。当該他方の電極は半導体集積回路中の所定の電位に保たれた配線の一部であってもよい。また、当該他方の電極は半導体集積回路の電源線であってもよい。当該電源線は半導体集積回路が有する素子を囲むように配置されていてもよい。なお、電源線は、半導体装置に無線信号が与えられているときに所定の電位に保たれていれば良い。
なお、コイル状のアンテナと半導体集積回路は、各々別基板上に形成され接着されていてもよいし、同一基板上に形成されていてもよい。
前記コイル状のアンテナの巻き数は1であってもそれ以上であっても良い。
前記半導体集積回路は、シリコンウエハ等の単結晶半導体基板上に形成されたものであってもよいし、絶縁基板上に薄膜トランジスタを用いて形成されたものであってもよい。
前記薄膜トランジスタの活性層は、非晶質半導体から成っていてもよいし、結晶性半導体から成っていてもよい。
本発明の半導体装置は、コイル状のアンテナと当該コイル状のアンテナに電気的に接続された半導体集積回路とを有し、コイル状のアンテナと重なるように半導体集積回路を配置することを特徴とする。また、コイル状のアンテナが方形、三角形、多角形の場合に、コイル状のアンテナの一辺と重なり、且つ残りの辺と重ならないように半導体集積回路を配置することを特徴とする。そのため、従来のようにコイル状のアンテナと半導体集積回路を重ねない場合に比べて、コイル状のアンテナのコイル内部において、半導体集積回路が形成されていない部分の面積を大きくすることができる。
こうして、リーダライタに接続されたアンテナから発生する交流磁界においてコイル状のアンテナを貫く磁束を多くすることができる。従って、電磁誘導により発生する起電力を大きくすることができる。本発明の半導体装置では、起電力が大きくなるので、半導体集積回路が動作し易くなる。このように、半導体装置内のコイル状のアンテナと半導体集積回路の配置を工夫することで、装置を大型化することなく、アンテナの感度を向上させて、半導体集積回路が動作するために十分な電力を得ることができる。また、通信距離を向上させることができる。
更に、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域にはトランジスタ(少なくともトランジスタのチャネル形成領域)が含まれない構成とする。こうして、コイル状のアンテナが交信する際に信号に載っているノイズ等や、電磁誘導により発生する起電力の変動等が、直接的にトランジスタに影響を与えることを抑えて、半導体集積回路の動作不良を減らすことが可能である。
また、本発明の半導体装置はデジタル回路とアナログ回路とを有し、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域には、デジタル回路が配置される構成としてもよい。デジタル回路はアナログ回路と比較してノイズの影響を受けにくい。従って、半導体集積回路中のコイル状のアンテナと重なる領域にデジタル回路を配置することによって、半導体装置を小型化し、且つ半導体集積回路の動作不良を減らすことが可能である。
更に、本発明の半導体装置は、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に容量素子を有することを特徴とする。当該容量素子によって、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動に対してその電位の変化分の絶対値を抑えることができる。つまり、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動を緩和し、半導体集積回路を動作し易くすることができる。
また、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に共振容量となる容量素子を設けることで、半導体装置を更に小型化することができる。
なお、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に半導体集積回路が有する容量素子を設けることで、上述のノイズ等による瞬間的な起電力変動の緩和の効果に加え、半導体装置を更に小型化することができる。
または、前記容量素子はコイル状のアンテナの配線の一部を一方の電極とし、半導体集積回路の電極や配線の一部を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極で絶縁膜を挟んだ構成とすることができる。当該他方の電極は半導体集積回路中の所定の電位に保たれた配線の一部であってもよい。当該所定の電位に保たれた配線は半導体集積回路の電源線であってもよい。こうして、新たに配線を増やすことなく、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に容量素子を形成することができる。
更に、当該電源線は半導体集積回路が有する素子を囲むように配置されていてもよい。こうして、回路外部のノイズ等から半導体集積回路を遮蔽し、また上述のノイズ等による瞬間的な起電力の絶対値の変動を緩和して、半導体集積回路の信頼性を高めることができる。
なお、コイル状のアンテナと半導体集積回路は、各々別基板上に形成され接着されていてもよいし、同一基板上に形成されていてもよい。特に、コイル状のアンテナと半導体集積回路が同一基板上に形成されている場合は、コイル状のアンテナの配線と半導体集積回路の電極や配線との距離を短く設定することが可能となる。そのため、コイル状のアンテナの配線の一部を一方の電極とし、半導体集積回路の電極や配線の一部を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極で絶縁膜を挟んだ構成の容量素子を設ける場合に、容量素子の電極面積を小さくでき、半導体装置の小型化等に対して特に有効である。
前記半導体集積回路は、シリコンウエハ等の単結晶半導体基板上に形成されたものであってもよいし、絶縁基板上に薄膜トランジスタを用いて形成されたものであってもよい。特に、絶縁基板上に薄膜トランジスタを用いて半導体集積回路を形成する場合、単結晶半導体基板上に形成された回路に対して、半導体集積回路の面積が大きくなる。よって、絶縁基板上に薄膜トランジスタを用いて半導体集積回路を形成する場合において、コイル状のアンテナと重なるように半導体集積回路を配置する構成は、半導体装置の小型化等に対して特に有効である。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更しうることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
また、本発明において、接続されているとは電気的に接続されていることと同義である。したがって、間に、別の素子などが配置されていてもよい。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置の構成と当該半導体装置の動作について説明する。
はじめに、本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置の構成について図1、図9、図10を用いて説明する。
図1(A)に本発明の半導体装置の上面図を示す。図1(A)に示すように、半導体装置201は、方形のコイル状のアンテナ202及び半導体集積回路203を有する。半導体集積回路203の端子221aはコイル状のアンテナ202の一端222aと電気的に接続され、半導体集積回路203の端子221bはコイル状のアンテナ202の他端222bと電気的に接続されている。コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203は、方形のコイル状のアンテナ202の少なくとも1辺に重なるように配置されている。
なお、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203が重なっているとは、コイル状のアンテナ202の中心軸に平行な方向(図1(A)において、紙面に垂直な方向)から観察した場合に、半導体集積回路203とコイル状のアンテナ202のコイルを形成する部分の配線とが重なっていることを示す。半導体集積回路203と重なるコイル状のアンテナ202の配線の一部を図1中、配線の一部220で示す。
図1(A)のA−A’の断面図を図1(B)及び図1(C)に示す。図1(B)において、トランジスタ(少なくともトランジスタのチャネル形成領域)とアンテナとは重なっていない。なお、図1(B)及び図1(C)中Bはコイルの中心軸方向を示している。図1(B)では、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203が同一基板上に形成された構成を示し、図1(C)では、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203が各々別基板上に形成され、接着された構成を示す。図1(B)及び図1(C)において、図1(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図1(B)において、基板600、基板600上に形成された下地膜661、トランジスタ691、トランジスタ692、トランジスタ693、層間絶縁膜665、トランジスタ(トランジスタ691、トランジスタ692、トランジスタ693)のソースまたはドレインに電気的に接続された配線666、コイル状のアンテナ202、コイル状のアンテナ202を覆う保護膜667を示した。トランジスタ691、トランジスタ692及びトランジスタ693は、チャネル形成領域662aとソース領域及びドレイン領域662bとを有する半導体活性層662と、ゲート絶縁膜663と、半導体活性層662とゲート絶縁膜663を介して重なるゲート電極664とを有する。半導体活性層662は半導体層ともいう。コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203は、配線666によって電気的に接続されている。端子221a、端子221b、一端222a、及び他端222bは、配線666の一部に相当する。
一方、図1(C)では、コイル状のアンテナ202は、半導体集積回路203が形成された基板600とは異なる基板601上に形成されている。基板600及び基板601は、接着剤604によって貼り付けられている。コイル状のアンテナ202は、導電性材料603によって配線666に電気的に接続されている。こうして、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203は電気的に接続されている。端子221a及び端子221bは、配線666の一部に相当する。一端222a及び他端222bは、コイル状のアンテナ202の一部に相当する。導電性材料603としては、異方性導電膜等を用いることが可能である。その他の構成は、図1(B)と同様であるので、説明は省略する。
なお、図1(A)のA−A’の断面構造は、図1(B)や図1(C)で示した構成とは異なる構成とすることも可能である。図9(A)、図9(B)、図10(A)乃至図10(D)にその一例を示す。
図9(A)は、図1(B)に示した構成において層間絶縁膜671が追加されている点が異なる。図9(A)において、コイル状のアンテナ202は層間絶縁膜671に形成されたコンタクトホールによって配線666と接続されている。その他の構成は図1(B)と同様であるので説明は省略する。
図9(B)は、図1(C)に示した構成において層間絶縁膜671が追加されている点が異なる。図9(B)において、図1(C)の配線666は配線666aと配線666bとによって構成される。配線666aはトランジスタ692のソースまたはドレインと電気的に接続される。配線666bは層間絶縁膜671に形成されたコンタクトホールによって配線666aと接続される。配線666bは導電性材料603によってコイル状のアンテナ202と電気的に接続されている。その他の構成は図1(C)と同様であるので説明は省略する。
図10(A)は、図1(B)に示した構成においてトランジスタの構成が異なる例である。図10(A)では、トランジスタ(トランジスタ691、トランジスタ692、トランジスタ693)は、ゲート電極664の側面に接する絶縁膜695(サイドウォールと呼ぶ)を有し、LDD(Lightly Doped Drain)領域を有する。ゲート電極664及び絶縁膜695と重なる部分のみゲート絶縁膜663が存在する。各トランジスタの半導体活性層662において、ゲート電極664及び絶縁膜695と重ならない領域にはソース領域及びドレイン領域662bが形成され、ゲート電極664と重ならず且つ絶縁膜695と重なる領域にはLDD領域662cが設けられる。LDD領域662cには、ソース領域及びドレイン領域662bよりも低濃度に導電型を付与する不純物元素が含まれる。
図10(B)は図1(C)に示した構成においてトランジスタの構成が異なる例である。トランジスタの構成については図10(A)と同様であるので説明は省略する。
図10(C)は図9(A)に示した構成においてトランジスタの構成が異なる例である。トランジスタの構成については図10(A)と同様であるので説明は省略する。
図10(D)は図9(B)に示した構成においてトランジスタの構成が異なる例である。トランジスタの構成については図10(A)と同様であるので説明は省略する。
なお、図10(A)乃至図10(D)では、半導体集積回路203が有するトランジスタ(トランジスタ691、トランジスタ692、トランジスタ693)の全てにLDD領域を設ける構成としたがこれに限定されない。半導体集積回路203が有するトランジスタのうち、Nチャネル型トランジスタにのみLDD領域を設ける構成とし、Pチャネル型トランジスタにはLDD領域を設けない構成としてもよい。
図1(B)、図1(C)、図9(A)、図9(B)、図10(A)乃至図10(D)において、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203の重なる領域には、半導体集積回路203を構成するトランジスタ(トランジスタ691、トランジスタ692、トランジスタ693)のチャネル形成領域は含まれない。こうして、コイル状のアンテナが交信する際に信号に載っているノイズ等や、電磁誘導により発生する起電力の変動等が、直接的にトランジスタに影響を与えることを抑えて、半導体集積回路が動作不良となる危険性を減らすことが可能である。
図1(B)、図1(C)、図9(A)、図9(B)、図10(A)乃至図10(D)において、半導体集積回路203を構成する素子としてトランジスタを示したが、本発明の半導体装置の半導体集積回路はそれ以外の素子(容量素子、抵抗素子、ダイオード等)を有していてもよい。また、図1(B)、図1(C)、図9(A)、図9(B)、図10(A)乃至図10(D)において、半導体集積回路203が有するトランジスタとして薄膜トランジスタを示したが、これに限定されない。本発明の半導体装置の半導体集積回路が有するトランジスタは、単結晶半導体基板に形成されたトランジスタであってもよい。
次に、本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置の動作について図4を用いて説明する。図4は、本発明の半導体装置201と、半導体装置201とデータの交信を行うコイル状のアンテナ305と、コイル状のアンテナ305と電気的に接続されたリーダライタ304とを有する無線通信システムを示す。
コイル状のアンテナ305と半導体装置201を近づける(図4中、太い矢印で示す)。半導体装置201が近づくと、コイル状のアンテナ305から発生する交流磁界306が半導体装置201内のコイル状のアンテナ202を貫く。すると、電磁誘導により半導体装置201内のコイル状のアンテナ202の端子間(一端222aと他端222bの間)に起電力が発生する。当該起電力により半導体装置201内の半導体集積回路203が動作する。
本発明の半導体装置201では、領域200の面積を大きくすることによって、リーダライタ304に接続されたコイル状のアンテナ305から発生する交流磁界306が半導体装置201内のコイル状のアンテナ202を貫く磁束を多くする。好ましくは、領域200をコイル状のアンテナ305の内側の面積の1/3以上、より好ましくは1/2以上とする。こうして、電磁誘導により発生する起電力を大きくすることができる。そのため、アンテナの感度を向上させ、通信距離を向上させることができる。
なお、図1では、巻き数が3で方形のコイル状のアンテナを示したが本発明のアンテナはこれに限定されない。巻き数が1のコイル状のアンテナ(ループ状のアンテナ)であってもよい。また、巻き数が複数のコイル状のアンテナ(例えば、スパイラル状のアンテナ)であってもよい。更に、これらのコイル状のアンテナは、コイルの中心軸に平行な方向から観察した場合に、円形、方形、三角形、及び多角形のいずれの形状を有するものであってもよい。なお、図1(A)ではコイル状のアンテナの角部全てが約90°となる構成を示したがこれに限定されない。コイル状のアンテナの角部は、丸みを帯びた形状であっても良い。また、図1(A)に示したコイル状のアンテナの角部において、面取りした形状であっても良い。
三角形、円形及び多角形のコイル状のアンテナを有する本発明の半導体装置の一例を図8に示す。なお、図8において図1(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。図8(A)にコイル状のアンテナ202が三角形の場合の構成を示す。図8(B)にコイル状のアンテナ202が円形の場合の構成を示す。図8(C)にコイル状のアンテナ202が多角形の場合の構成を示す。なお、図8(C)では、多角形のコイル状のアンテナの一例として八角形のコイル状のアンテナ202を示した。
また、本発明の半導体装置201内のコイル状のアンテナ202が受信する無線信号は、搬送波を変調した信号である。搬送波の変調方式は、アナログ変調であってもデジタル変調であってよく、振幅変調、位相変調、周波数変調、及びスペクトラム拡散のいずれであってもよい。望ましくは、振幅変調、または、周波数変調にするとよい。
さらに、搬送波の周波数は、サブミリ波である300GHz以上3THz以下、ミリ波である30GHz以上300GHz未満、マイクロ波である3GHz以上30GHz未満、極超短波である300MHz以上3GHz未満、超短波である30MHz以上300MHz未満、短波である3MHz以上30MHz未満、中波である300KHz以上3MHz未満、長波である30KHz以上300KHz未満、及び超長波である3KHz以上30KHz未満のいずれの周波数も用いることができる。望ましくは、1GHz以下にすると良い。
さらにまた、本発明の半導体装置201の電源電圧は1V〜6V、望ましくは3V以下にするとよい。
上記構成により本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置は、装置を大型化することなく、アンテナの感度を向上させ、かつ、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動を緩和し、半導体集積回路を動作し易くすることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、実施の形態1において図1を用いて示した半導体装置201において、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203を重ねた領域に容量素子を配置する構成について説明する。説明には図3、図11乃至図13を用いる。なお、図3、図11乃至図13において、図1と同じ部分は同じ符号を用いて示す。
図3(A)乃至図3(C)、図12(A)乃至図12(C)は、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203が同一基板上に形成された構成を示す。
図3(A)に、コイル状のアンテナ202と重なるように、半導体集積回路203を構成する容量素子401を設ける構成を示す。なお、図3において図1と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。図3(A)では、容量素子401の一方の電極として、半導体集積回路203のトランジスタ(トランジスタ691乃至トランジスタ693)の半導体活性層662と同時にエッチング加工された半導体層681を用いた構成を示した。また、容量素子401の他方の電極として、トランジスタ(トランジスタ691乃至トランジスタ693)のゲート電極664と同時にエッチング加工された導電層682を用いた構成を示した。容量素子401の誘電層はゲート絶縁膜663である。なお、半導体層681の全面または一部には、導電型を付与する不純物元素が添加されていてもよい。
図3(B)に、コイル状のアンテナ202と重なるように容量素子402を設けた構成を示す。容量素子402は、コイル状のアンテナ202を一方の電極とし、半導体集積回路203の電極や配線の一部を他方の電極とし、一方の電極及び他方の電極で層間絶縁膜665を挟んだ構成である。図3(B)では、トランジスタ(トランジスタ691乃至トランジスタ693)のゲート電極664と同時にエッチング加工された導電層682を他方の電極とした構成を示した。
なお、図3(A)において、コイル状のアンテナ202を一方の電極とし、容量素子401の導電層682を他方の電極として、更に容量素子402を設ける構成としてもよい。このように、容量素子401と容量素子402とを重ねることによって、少ないスペースに大きな容量値の容量素子を形成することができる。
また、図3(A)及び図3(B)では、トランジスタ(トランジスタ691乃至トランジスタ693)のソースまたはドレインに電気的に接続された配線666と、コイル状のアンテナ202とは、同じ絶縁表面上に形成された例を示した。このとき、配線666とコイル状のアンテナ202とは、同時にエッチング加工して形成することが可能である。
図3(C)に、コイル状のアンテナ202と重なるように容量素子403を設けた構成を示す。容量素子403は、コイル状のアンテナ202を一方の電極とし、半導体集積回路203の電極や配線の一部を他方の電極とし、一方の電極及び他方の電極で絶縁膜を挟んだ構成である。図3(C)では、他方の電極として、配線666と同時にエッチング加工された導電層683を用いた構成を示した。配線666とコイル状のアンテナ202との間には層間絶縁膜671がある。容量素子403の誘電層は層間絶縁膜671である。
図12(A)は、図10(A)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(A)に示した容量素子401及び容量素子402の構成とを組み合わせた例である。導電層682の側面には絶縁膜695(サイドウォール)が設けられている。図10(A)や図3(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図12(B)は、図10(A)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(B)に示した容量素子402の構成とを組み合わせた例である。導電層682の側面には絶縁膜695(サイドウォール)が設けられている。図10(A)や図3(B)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図12(C)は、図10(C)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(C)に示した容量素子403の構成とを組み合わせた例である。図10(C)や図3(C)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図3(D)、図3(E)、図11(A)、図11(B)、図12(D)、図12(E)、図13(A)及び図13(B)は、コイル状のアンテナ202が基板601上に形成され、半導体集積回路203が基板600上に形成され、基板600と基板601とが接着剤604によって接着された構成を示す。
図3(D)に、図3(A)と同様に、コイル状のアンテナ202と重なるように、半導体集積回路203を構成する容量素子401を設けた構成を示す。
図3(E)に、図3(C)と同様に、コイル状のアンテナ202と重なるように容量素子403を設けた構成を示す。容量素子403の誘電層は、図3(C)に示した構成では層間絶縁膜671であったが、図3(E)で示した構成では接着剤604である。
図11(A)は、図9(B)に示した層間絶縁膜671を有する構成と、図3(A)に示した容量素子401の構成とを組み合わせた例である。図9(B)や図3(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図11(B)は、図9(B)に示した層間絶縁膜671を有する構成と、図3(C)に示した容量素子403の構成とを組み合わせた例である。図9(B)や図3(C)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図12(D)は、図10(B)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(D)に示した容量素子401の構成とを組み合わせた例である。導電層682の側面には絶縁膜695(サイドウォール)が設けられている。図10(B)や図3(D)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図12(E)は、図10(B)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(E)に示した容量素子403の構成とを組み合わせた例である。図10(B)や図3(E)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図13(A)は、図10(D)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(D)に示した容量素子401の構成とを組み合わせた例である。導電層682の側面には絶縁膜695(サイドウォール)が設けられている。図10(D)や図3(D)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図13(B)は、図10(D)に示したLDD領域を有するトランジスタの構成と、図3(E)に示した容量素子403の構成とを組み合わせた例である。図10(D)や図3(E)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
なお、容量素子402または容量素子403の他方の電極(導電層682、導電層683)は半導体集積回路203中の所定の電位に保たれた配線の一部であってもよい。当該所定の電位に保たれた配線は半導体集積回路203の電源線であってもよい。なお、電源線は、半導体装置に無線信号が与えられているときに所定の電位に保たれていれば良い。こうして、新たに配線を増やすことなく、半導体集積回路203とコイル状のアンテナ202とが重なった領域に容量素子を形成することができる。
本実施の形態のように、コイル状のアンテナ202と重なるように容量素子(容量素子401乃至容量素子403)を設けることによって、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動に対してその電位の変化分の絶対値を抑えることができる。つまり、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動を緩和し、半導体集積回路203を動作し易くすることができる。
特に、図3(B)、図3(C)、図12(B)、図12(C)に示した構成では、図3(E)、図11(B)、図12(E)に示した構成と比較して、容量素子402や容量素子403の一対の電極間の距離を短く設定することが可能となる。よって、容量素子の電極面積を小さくでき、半導体装置201の小型化に対して特に有効である。
なお、図3(A)乃至図3(C)、図12(A)乃至図12(C)の構成を組み合わせてもよいし、図3(D)、図3(E)、図11(A)、図11(B)、図12(D)、図12(E)、図13(A)、図13(B)の構成を組み合わせてもよい。
コイル状のアンテナ202と重なるように設けた容量素子(容量素子401、容量素子402、容量素子403)は、以下の容量素子として利用することができる。例えば、コイル状のアンテナ202により発生した起電力を整流、平滑化し、半導体集積回路203の電源電圧として保持しておくための容量素子(保持容量という)として利用することができる。また、リーダライタに接続されたアンテナから発信される交流信号の周波数と共振をとるために、半導体装置201のコイル状のアンテナ202と共振回路を構成する容量素子(共振容量という)として利用することができる。上記容量素子を保持容量や共振容量として用いる場合は、半導体装置201内の半導体集積回路203のサイズを縮小することができ、領域200(図1(A)参照)をさらに広くすることが出来るので、アンテナの感度が更に向上する、通信距離が更に向上する等の利点がある。
なお、コイル状のアンテナ202と重るように設けた容量素子(容量素子401、容量素子402、容量素子403)は、その他必要に応じて半導体装置201の容量素子として利用することができる。
上記構成により本発明の無線通信によりデータの交信を行う半導体装置は、半導体装置を大型化することなく、アンテナの感度を向上させ、かつ、ノイズ等による瞬間的な起電力の変動を緩和し、半導体集積回路を動作し易くすることができる。
本実施の形態2は、実施の形態1と自由に組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203を重ねた領域の構成について、実施の形態1において示した構成とは異なる例を示す。
実施の形態1では、コイル状のアンテナ202と半導体集積回路203の重なる領域には、半導体集積回路203を構成するトランジスタは含まれない構成を示した。しかしながら、半導体集積回路203を構成するトランジスタをコイル状のアンテナ202と重なる領域に配置する場合がある。そのような場合、デジタル回路をコイル状のアンテナ202と重ねることが望ましい。それは、アナログ回路に比べてデジタル回路はノイズ等による瞬間的な起電力の変動に対して影響を受け難いためである。
図5は半導体集積回路の構成例を示すブロック図である。なお、図5において、図1と同じ部分は同じ符号を用いて示す。半導体集積回路は、アナログ回路551と、デジタル回路552とを有する。アナログ回路551としては、共振容量501、帯域フィルタ502、電源回路503、復調回路504、変調回路505等がある。デジタル回路としては、コード抽出回路506、クロック生成回路507、巡回冗長検査回路508、制御回路509、メモリ回路510等がある。図5では、コイル状のアンテナ202と電気的に接続される端子として端子221aのみを示した。もう一方の端子221bは各回路において共通の配線に接続されており、所定の電位(例えば、接地電位)に保たれているものとする。なお、前記共通の配線は、半導体装置に無線信号が与えられているときに、所定の電位に保たれていれば良い。
半導体装置がデータを受信する場合について説明する。コイル状のアンテナ202から入力された無線信号(変調された搬送波)は、端子221aからアナログ回路551に入力される。入力された無線信号は、帯域フィルタ502によって所望の周波数成分が取り出され、電源回路503及び復調回路504に入力される。電源回路503は、整流回路及び保持容量を有する。帯域フィルタ502を介して入力された変調された搬送波は、整流回路によって整流され、更に保持容量によって平滑化される。こうして、電源回路503は直流電圧を生成する。電源回路503において生成された直流電圧は電源電圧として、半導体集積回路203の各回路に供給される。帯域フィルタ502を介して入力された変調された搬送波は、デジタル回路552内のクロック生成回路507に入力される。クロック生成回路507で生成されたクロックは各回路に供給される。帯域フィルタ502を介して入力された変調された搬送波は、復調回路504によって復調され、復調された信号はデジタル回路552に入力される。変調された搬送波を復調回路504によって復調した信号は、コード抽出回路506に入力され、信号の有するコードが抽出される。コード抽出回路506の出力は、制御回路509に入力され、コードが抽出される。抽出されたコードは、巡回冗長検査回路508に入力され、送信エラーを識別するための演算処理が行われる。こうして、巡回冗長検査回路508は受信データに誤りがあるか否かを制御回路509に出力する。
次いで、半導体装置がデータを送信する場合について説明する。メモリ回路510は、制御回路509から入力される信号に応じて、記憶された固有識別子(UID)を制御回路509に出力する。巡回冗長検査回路508は、送信データに対応するCRC符号を計算し、制御回路509に出力する。制御回路509は送信データにCRC符号を付加する。また、制御回路509は、送信データにCRC符号が付加されたデータを符号化する。更に、制御回路509は、符号化された情報を、所定の変調方式に対応して搬送波を変調するための信号に変換する。制御回路509の出力は、アナログ回路551の変調回路505に入力される。変調回路505は、入力された信号に応じて搬送波を負荷変調し、コイル状のアンテナ202に出力する。
本発明の半導体装置では、アナログ回路551ではなく、デジタル回路552をコイル状のアンテナ202と重ねることが望ましい。但し、デジタル回路552であっても、半導体装置の固有識別子(UID)等を記憶するメモリ回路510はノイズ等による瞬間的な起電力の変動を受けやすいため、コイル状のアンテナ202と重ならないような配置にすることが望ましい。
本実施の形態は実施の形態1または実施の形態2と自由に組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の半導体装置201の半導体集積回路203のレイアウトについて説明する。説明には図6を用いる。
図6において、半導体集積回路203は、その回路の各素子に対して電源電圧を供給する一対の電源線(第1の電源線881及び第2の電源線882)を有する。第1の電源線881に与えられる電位と第2の電源線882に与えられる電位の電位差が電源電圧となる。
第1の電源線881と第2の電源線882とは同じ絶縁表面上に設けられている。第1の電源線881と第2の電源線882の交差部(交差部883、交差部884、交差部885、交差部886)の構成について交差部886を例に説明する。交差部には、配線888が設けられる。配線888は、第1の電源線881と第2の電源線882が設けられた絶縁表面とは異なる絶縁表面上に設けられる。配線888、配線888と第2の電源線882とを接続するコンタクトホール887a、及びコンタクトホール887bによって、第2の電源線882が引き回されている。
第1の電源線881と第2の電源線882とによって囲まれた領域(領域801、領域802、領域803)に、半導体集積回路203の有する素子が配置されるようにする。こうして、回路外部のノイズ等から半導体集積回路203を遮蔽し、半導体集積回路の信頼性を高めることができる。
上記実施の形態2で示したとおり、半導体集積回路とコイル状のアンテナとが重なった領域に容量素子を配置する構成において、容量素子の他方の電極は半導体集積回路中の所定の電位に保たれた配線の一部とすることができる。当該所定の電位に保たれた配線として、本実施の形態で示した構成の第1の電源線881または第2の電源線882を用いることができる。
特に、第1の電源線881や第2の電源線882が延長された方向(図6中、X、Yと表記)に沿って、コイル状のアンテナを形成する配線を設けるとよい。例えば、XやYの方向と平行になるように、方形、三角形、多角形のコイル状のアンテナの一辺を設けるとよい。こうして、第1の電源線881や第2の電源線882と、コイル状のアンテナとの重なる部分で形成される容量素子の容量値を大きくすることができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至3と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の半導体装置を実際に作製した例について、図7を用いて説明する。
図7はコイル状のアンテナ202を含む半導体装置201のマスク図面である。図1と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
図7において、半導体集積回路203のデジタル回路のうち巡回冗長検査回路はコイル状のアンテナ202と重なるように配置されている。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至4と自由に組み合わせることができる。