JP4907229B2 - ライナ、横置筒型ミル、および、破砕物の排出方法 - Google Patents
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Description
また、横置筒型ミル100には、一方が外部に向けて開口し、他方が第1破砕室内に開口する円筒状の原料供給部110が設けられている。
原料供給部110から第1破砕室130内に原料Mが投入されるとともに、図示しない回転駆動装置によりドラム120が回転駆動し、この回転により第1破砕室130内のロッドRが第1破砕室130の内壁に設けられたリフタ(図示省略)によって、ドラム120の回転駆動方向に持ち上げられる。そして、リフタ(図示省略)のロッドRを載せた面がドラム120の下方側に向いて傾斜すると、ロッドRは重力により落下し、この落下の衝撃により原料Mを破砕して破砕物Cを得ている。
このため、第1破砕室130の内部においては、これらの蓄積物(原料Mおよび破砕物C)は、原料供給部110側から第2破砕室150側に向かって低くなるように傾斜することになる。そして、この蓄積物の上に位置するロッドRも、原料供給部110側から第2破砕室150側に向かって低くなるように傾斜する。
また、ロッドRがライナ140側に移動してライナ140にぶつかると、この衝撃によりライナ140の開口部Sが潰されて閉塞してしまう場合があった。
また、破砕媒体がライナを損傷することを防止することができる。さらに、破砕媒体が段差部とドラムとの間に引っ掛かることによるライナの損傷を防止することができる。そして、ブロックごとに製造することにより、ライナの製造、メンテナンスが容易となる。
ここで、ロッドRは、例えば、直径が90mmと75mmの棒状部材が複数収容されており、複数種類のものが原料Mの硬さや大きさに対応して組み合わせて用いられる。なお、ロッドRは、前記直径と異なる直径のものに適宜変更が可能であり、また、単一種類としても構わない。ロッドRの長さは、第1破砕室30の長さに対応して、第1破砕室30の長さより多少短く形成されたものが用いられる。
また、ライナ体40は、図2(a)に示すように、通過孔41の周囲に同一形状のライナ40´が、例えば12個接続した状態でボルト7により第2破砕室50の内側に向かって突設した後記するリブ51に連結され円環状に形成されている。なお、ライナ40´の数は適宜変更が可能である。
また、段差部45bは、図2(c)に示すように、段差部45bと水平線とがなす角度αが、0°〜45°、望ましくは、15°〜45°となるように形成されている。
取入口47、47から取り入れられた破砕物Cは、連通路49を通過して、排出口48、48から第2破砕室50(図1参照)側へ排出される。
このように形成されたライナ40´を、図1および図2(a)に示すように、円環状のライナ体40とすると、取入口47、47が段差部45bにおいて円周方向に沿って間欠的に形成されると共に、排出口48、48が円周方向に沿って、ほぼ連続するように形成されることになる。
第2破砕室50内には、鋼鉄製のボールBが複数種類収容されており、このボールBにより破砕物Cを破砕するようになっている。なお、ボールBは、単一種類のものでも構わない。
そして、第2破砕室50で粒形が調整された破砕物Cは、排出部23を乗り越えて通過してトロンメル60へと送り出される。
図4は、横置筒型ミルの断面斜視図であり、図5は、図4に示すライナ体を第2破砕室側からみた分解断面斜視図であり、図6は、ライナの連通路から破砕物が排出される様子を示す拡大断面図である。
そして、破砕物Cが取入口47の内径よりも小径になると、第1破砕室30の回転動作に伴って破砕物Cが第1破砕室30の上方に到達したときに、破砕物Cは重力により落下して、図6の矢印で示す方向に、ライナ体40の取入口47、47から連通路49内を通過して図5に示すように、排出口48、48から第1破砕室30の外である第2破砕室50へと排出される。
また、同様に、ライナ体40におけるライナ40´の段差部45b側へ移動したロッドRは、ドラム20が回転して上方に向かって連れ回されたとき段差部45bにより供給部21(図4参照)側へ押し戻されて、段差部45bと第1破砕室30の内壁との間の隙間にロッドRが引っ掛かることが防止される。
このようにして破砕され、やがて破砕物Cが第2破砕室50の排出部23を乗り越えると、破砕物Cは排出部23を通過してトロンメル60内へと送られる。
そして、トロンメル60を通過した製品Aは、製品Aの回収手段4に集積する。
一方、トロンメル60を通過しなかったトロンメルオーバーTOは、トロンメルオーバー排出部63からそのまま外部に排出される。
本発明のライナ体40によれば、連通路49は、ドラム20の内壁に対向するように開口して設けられているので、ロッドRにより取入口47、47が塞がれることがなく、破砕物Cの通過面積を十分に確保することができる。また、ライナ体40には、第1破砕室30側に面する破砕室側壁部45にガイド部45cが設けられているので、ライナ体40側へ移動してきたロッドRを供給部21側へ押し戻すことができ、ロッドRがライナ体40に衝突してライナ体40を損傷することを防止することができる。また、ライナ体40は、取入口47が段差部45bに開口するように設けられていることにより、ロッドRが取入口47にぶつかって、この衝撃により取入口47が潰されて閉塞することを防止することができる。また、取入口47から排出口48側に向かうにつれて連通路49の開口面積を大きくしているので、破砕物Cにより連通路49が目詰まりすることを防止することができる。
前記実施形態では、ドラムを複数のタイヤで支持すると共に駆動タイヤ3を駆動することで回転させているが、ドラムを軸受けなどの他の支持手段で支持するものであってもよい。また駆動タイヤ以外の駆動手段、例えばドラム外周に周方向に設けたギヤを介して駆動させるものや、チェーン・ベルトをドラムの回転部分に巻き掛けて駆動するものであってもよい。
これにより、破砕物Cの通過面積が広がり、破砕物Cをさらにスムーズに第2破砕室50内に排出させることができる。また、ライナ体40はガイド部45cを形成する代わりに、段差部45bとドラム20の内壁(ドラム20の内周に設けられる保護ライナの破砕室側壁)との間隔をロッドRの直径より小さくすることで、ライナ体40およびライナ40´の損傷を防止するようにしてもよい。
また、ライナ体40におけるライナ40´は、段差部45bとガイド部45cとの間に平板面45dを介在させていたが、これに限られず、ガイド部45cをそのまま延長してもよい。これにより、ロッドRの押し戻し機能を維持しつつ、ライナ40´の成形を容易にすることができる。
また、第1破砕室30と第2破砕室50、または、第2破砕室50とトロンメル60は、接続機構により分離可能に接続されていてもよい。以下、図7を参照して説明する。
図7は、他の実施形態における横置筒型ミルを示す部分断面図であって、(a)は、第1破砕室と第2破砕室、第2破砕室とトロンメルとが接続機構により接続されている様子を示す断面図、(b)は、(a)において各部分を分離した様子を模式的に示す断面図である。
このとき、破砕物受け43は、ライナ体40側の側面に排出口48に対応した側面部分と第2破砕室50に通じる内周側部分に開口部を備えていると共にドラム(第1ドラム)内周側の周壁により周囲を閉じた構造となっている。また、第2破砕室50は、排出部側壁部24側の端部に設けたフランジ29と排出部側壁部24とをボルト7で留めるなどしてこれに連接するトロンメル60と接続される。
20 ドラム
30 第1破砕室
40 ライナ体
40´ ライナ
45a 周縁部
45b 段差部
45c ガイド部
47、47 取入口
48、48 排出口
49 連通路
50 第2破砕室
A 製品
B ボール
C 破砕物
R ロッド
Claims (7)
- 水平な回転軸線を中心に回転するドラム内に破砕室を備える横置筒型ミルにおいて用いられ、前記破砕室の端部に位置すると共に、当該破砕室に収納した破砕媒体により原料を破砕した破砕物を当該破砕室の外に送り出すためのライナであって、
前記ライナは、
前記ドラムの内壁に沿って設置されたときに、円環状または円板状に設けられ、かつ、当該ライナの下流側面に形成した排出口と、この排出口から連通する連通路を介して当該ライナの上流側面で前記ドラムの内壁に向けて形成される取入口と、を備え、
前記取入口は、前記ドラムの内壁に沿う周縁部から、当該ライナの上流側面に突出すると共に、前記ドラムの内壁から離間して形成された段差部に設け、
さらに、前記ドラム内に設置されたときに、前記上流側面に、前記回転軸線の中心となる側から前記ドラムの内壁となる側に向かって放射状に傾斜するガイド部を形成し、前記ガイド部の傾斜は、前記破砕媒体を当該ライナから離間させる方向に案内する傾斜として形成したことを特徴とするライナ。 - 前記段差部に傾斜を備えており、前記傾斜は、前記ドラム内に設置されたときに、前記ライナの下流側面から上流側面に向かって、前記ドラムの内壁から離間する傾斜であることを特徴とする請求項1に記載のライナ。
- 前記連通路は、前記取入口から前記排出口側に向かうにつれて開口面積を大きくしたことを特徴とする請求項1または2に記載のライナ。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の前記ライナを前記ドラム内に備えることを特徴とする横置筒型ミル。
- 前記横置筒型ミルは、前記破砕室としての第1破砕室を具備する第1ドラムと、前記第1破砕室で破砕した破砕物の追加破砕または粒形の調整を行なう第2破砕室を具備する第2ドラムとを備えると共に、前記第2ドラムには、当該ドラムの内壁位置から前記ドラムの内部に向かって円環状に突設したリブと、このリブに前記ライナを固定する固定ボルトと、を備え、前記第1ドラムと前記前記ライナが固定された状態の第2ドラムとを分離可能に接続する接続機構を備えたことを特徴とする請求項4に記載の横置筒型ミル。
- 水平な回転軸線を中心に回転するドラム内の破砕室を仕切ると共に原料を破砕した破砕物を隣接する破砕室に送り出すライナを備える横置筒型ミルであって、
前記ドラムは、
原料を第1破砕媒体によって破砕して破砕物を製造する第1破砕室と、
前記第1破砕室に隣接し、前記第1破砕室で破砕した前記破砕物の追加破砕または粒形の調整を第2破砕媒体によって行なう第2破砕室と、を有し、
前記ライナは、
前記ドラムの内壁に沿うように円環状または円板状に設け、このライナの下流側面に円周方向に沿って形成した排出口と、この排出口から連通する連通路を介して当該ライナの上流側面で前記ドラムの内壁に向けて円周方向に沿って形成される取入口と、を備え、
前記取入口は、前記ドラムの内壁に沿う周縁部から、前記ライナの上流側面に突出すると共に、前記ドラムの内壁から離間して形成された段差部に設け、
さらに、前記ドラム内に設置されたときに、前記上流側面に、前記回転軸線の中心となる側から前記ドラムの内壁となる側に向かって放射状に傾斜するガイド部を形成し、前記ガイド部の傾斜は、前記破砕媒体を当該ライナから離間させる方向に案内する傾斜として形成したことを特徴とする横置筒型ミル。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のライナを備え、前記ライナを介してドラム内で破砕室が第1破砕室と第2破砕室に仕切られる横置筒型ミルにおける破砕物の排出方法であって、
ドラム内の第1破砕室に破砕する原料を導入する導入ステップと、
前記第1破砕室の原料をドラムの回転により予め収納した破砕媒体を介して破砕する第1破砕ステップと、
破砕した破砕物を、前記破砕室を仕切るライナの上流側面でドラムの内壁に向けて形成された取入口から取り入れ、その取入口から連通した連通路を介して当該ライナの下流側面に開口する排出口から前記第1破砕室に隣接する第2破砕室側に排出する排出ステップと、を含むことを特徴とする破砕物の排出方法。
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