JP4905834B2 - 内燃機関の吸気制御方法およびその装置 - Google Patents

内燃機関の吸気制御方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4905834B2
JP4905834B2 JP2007097849A JP2007097849A JP4905834B2 JP 4905834 B2 JP4905834 B2 JP 4905834B2 JP 2007097849 A JP2007097849 A JP 2007097849A JP 2007097849 A JP2007097849 A JP 2007097849A JP 4905834 B2 JP4905834 B2 JP 4905834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion chamber
pressure sensor
cylinder pressure
knocking
intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007097849A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008255861A (ja
Inventor
泰司 葭原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007097849A priority Critical patent/JP4905834B2/ja
Publication of JP2008255861A publication Critical patent/JP2008255861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4905834B2 publication Critical patent/JP4905834B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室内での混合気のタンブル流の強さを調整することによってノッキングの発生を抑制するようにした吸気制御方法およびその装置に関する。
ノッキング(自着火)は、内燃機関の燃焼室内での混合気の燃焼速度が低下する燃焼期間終盤に、火炎面とシリンダの内壁との間で圧縮された未燃混合気が自己着火条件に達し、火炎面から独立して着火する現象である。特に、火花点火内燃機関では、燃焼室内の温度が高い排気ポート側の火炎伝播速度が高くなるため、吸気ポート側のシリンダ内壁近傍にてノッキングが起こり易い傾向を持つ。ノッキングが発生すると、内燃機関の点火進角を進めることが困難となるため、その出力の増大を企図した際の大きな障害となる。
このようなノッキングの発生を抑制するため、一般的には点火時期を遅角側にずらしたり、点火プラグを複数設けて混合気の燃焼を促進したりすることが行われている。また、ノッキングの発生を防止するために燃焼室内における混合気のタンブル流を制御するようにした技術が特許文献1や特許文献2にて提案されている。特許文献1は、ノッキングセンサによってエンジンのノッキングが検出された場合、吸気を熱交換器に通し、これを加熱してから燃焼室内に導くと共にタンブルコントロールバルブを閉位置に駆動して燃焼室内における混合気のタンブル流が強くなるように制御している。また、特許文献2は、ノックセンサからのノック発生データを利用し、タンブルコントロールバルブの閉開切り替え時におけるノッキングの発生を防止するようにしている。
また、燃焼室内でのノッキングの発生位置を特定する方法として、複数の圧力センサや電界センサまたは光学的センサを燃焼室に臨むように配置することも考えられている。
特開平10−339219号公報 特開平9−42131号公報
点火時期を遅角側にずらした場合、内燃機関の出力低下が起こって燃費が悪化したり、排気温度が上昇して排気通路内に組み込まれた触媒に熱的損傷を与えたりする可能性がある。また、点火装置を複数設けることは、すでにシリンダヘッドには動弁機構などが高密度に配されているため、空間的に非常に困難な上に部品コストが嵩む問題がある。
特許文献1,2においては、ノックセンサを用いているため、燃焼室内のどこでノッキングが発生しているのかを把握することが基本的に不可能である。このため、どのようにタンブル流を制御すれば良いのかについてノッキングとの何らかの関連付けを行う必要があり、そのための制御が複雑となってしまう欠点を有する。
燃焼室内におけるノッキングの発生位置を特定するため、各気筒毎に複数のセンサを動弁機構などが高密度に配されたシリンダヘッドに配置することは、空間的に非常に困難である上に部品コストが嵩む問題がある。また、光学的センサの場合にはその検出部が汚れて検出特性に変化を来すため、長期間に亙る使用が実質的に不可能である。
本発明の目的は、ノッキングの発生位置を推定し、これによりノッキングが発生しにくくなるようにタンブル流の強さを比較的容易かつ低コストにて変更し得る吸気制御方法およびその装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、燃焼室を取り囲むシリンダの軸線方向からみて、吸気弁座および排気弁座ならびに筒内圧センサが線対称となるように配された内燃機関の吸気制御方法であって、燃焼室内のノッキング発生位置から筒内圧センサに直接到達する第1の圧力波を検出するステップと、燃焼室内のノッキング発生位置から燃焼室の内壁で反射した圧力波を検出するステップと、第1の圧力波と反射した圧力波とから、筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離を推定するステップと、燃焼室内に形成される混合気のタンブル流の強さを筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離に応じて変更するステップとを具えたことを特徴とするものである。
また、本発明の第2の形態は、内燃機関の吸気通路に配されて燃焼室内の混合気のタンブル流の強さを調整するためのタンブル制御弁と、このタンブル制御弁の開度を車両の運転状態に応じて設定する弁開度設定部と、この弁開度設定部にて設定された開度となるように前記タンブル制御弁の開度を切り替える弁アクチュエータとを具えた内燃機関の吸気制御装置であって、燃焼室内の圧力変化を検出するための筒内圧センサと、この筒内圧センサによって検出された燃焼室内の圧力変化を解析する波形解析部と、この波形解析部にて解析された圧力変化に基づいてノッキングの発生位置を推定するノック位置推定部とをさらに具え、前記弁開度設定部はこのノック位置推定部にて推定されたノッキングの発生位置に応じてタンブル制御弁の開度を設定することを特徴とするものである。
本発明においては、燃焼室の内壁近傍で発生したノッキングに起因する圧力波の伝播特性により、ノッキングの発生位置の反対側付近の燃焼室の内壁で反射した圧力波は単純な焦点を結ばず、複数の反射波を生ずる。従って、筒内圧センサから遠い位置でノッキングが発生した場合、筒内圧センサにはノッキング発生位置から筒内圧センサに直接到達する最初の圧力波(以下、これを一次圧力波と呼称する)のあと、燃焼室の内壁で反射した複数の圧力波(以下、これを二次以上の圧力波と呼称する)が順次到達する。これに対し、筒内圧センサの近傍にてノッキングが発生した場合、最初の一次圧力波のあと、燃焼室の内壁からの反射波、つまり二次以上の圧力波は、燃焼室のほぼ直径分を往復する間、筒内圧センサによって感知されない。従って、一次圧力波と二次以降の圧力波との間隔や、二次以降の高次の圧力波の波形を解析することにより、筒内内センサとノッキングの発生位置との関係がほぼ判別できる。この結果を用い、予め調べておいたタンブル強さと火炎伝播方向の特性とから、ノッキングの発生位置側への火炎が速くなるように、タンブル制御弁の開度を調整する。
本発明の第2の形態による内燃機関の吸気制御装置におけるノック位置推定部は、ノッキングの発生位置から筒内圧センサに直接到達する一次圧力波と燃焼室の内壁で反射して前記筒内圧センサに到達する二次以上の高次の圧力波との時間差およびその波形のうちの少なくとも一方に基づいてノッキングの発生位置を推定するものであってよい。
また、燃焼室を取り囲むシリンダの軸線方向からみて、吸気弁座および排気弁座ならびに筒内圧センサが線対称となるように配することが好ましい。特に、吸気弁座または排気弁座に近接して筒内圧センサを配することが有効である。
本発明の吸気制御方法によると、燃焼室内のノッキング発生位置から筒内圧センサに直接到達する第1の圧力波を検出し、燃焼室内のノッキング発生位置から燃焼室の内壁で反射した圧力波を検出し、第1の圧力波と反射した圧力波とから、筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離を推定し、筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離に応じて燃焼室内における混合気のタンブル流の強さを変更するようにしたので、ノッキング発生位置を単一の筒内圧センサだけで簡便に推定することができ、燃焼室内でノッキングが発生しないような混合気のタンブル流を形成することが可能である。
本発明の吸気制御装置によると、燃焼室内の圧力変化を検出するための筒内圧センサと、この筒内圧センサによって検出された燃焼室内の圧力変化を解析する波形解析部と、この波形解析部にて解析された圧力変化に基づいてノッキングの発生位置を推定するノック位置推定部とを具え、このノック位置推定部にて推定されたノッキングの発生位置に応じて弁開度設定部がタンブル制御弁の開度を設定するようにしたので、燃焼室内でノッキングが発生しないような混合気のタンブル流を形成することができる。
ノッキングの発生位置から筒内圧センサに直接到達する一次圧力波と燃焼室の内壁で反射して筒内圧センサに到達する二次以上の高次の圧力波との時間差およびその波形のうちの少なくとも一方に基づき、ノック位置推定部がノッキングの発生位置を推定する場合、単一の筒内圧センサだけでノッキングの発生位置を簡便に推定することができる。
燃焼室を取り囲むシリンダの軸線方向からみて、吸気弁座および排気弁座ならびに筒内圧センサが線対称となるように配した場合、特に吸気弁座または排気弁座に近接して筒内圧センサを配した場合には、単に筒内圧センサからノッキングの発生位置までの距離を推定してタンブル流の強さを制御するだけで、ノッキングの発生を抑制することが可能となり、ノッキングの発生位置を推定するための処理を単純化させることができる。
本発明を火花点火機関に適用した一実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができる。
本実施形態における主要部の断面構造を模式的に図1に示し、その主要制御ブロックを図2に示す。すなわち、本実施形態におけるエンジン10は、燃料であるガソリンやアルコールまたはこれらの混合物あるいは液化天然ガスなどを燃料噴射弁11から吸気ポート12内に噴射して空気と混合させ、点火プラグ13により燃焼室14内で着火させる形式のものである。このようなポート噴射形式の燃料噴射弁11に代えて燃料を燃焼室14に直接噴射する直噴形式の燃料噴射弁を採用することも可能である。ピストン15が摺動自在に嵌め込まれるシリンダ16が形成されたシリンダブロック17には、ピストン15との間に燃焼室14を画成するシリンダヘッド18が取り付けられている。このシリンダヘッド18には、吸気通路を画成する一対の吸気ポート12と排気通路を画成する一対の排気ポート19とが燃焼室14に臨むように形成され、これら吸気ポート12の円形開口端および排気ポート19の円形開口端は、ピストン15の往復運動、つまりコンロッド20を介してピストン15に連結される図示しないクランク軸の回転運動に連動して所定のタイミングにて往復動する吸気弁21および排気弁22によりそれぞれ開閉されるようになっている。
吸気ポート12内に燃料を噴射する燃料噴射弁11もシリンダヘッド18に取り付けられ、ピストン15の往復運動に連動して所定のタイミングにて燃料を吸気ポート12内に噴射し、この吸気ポート12を流れる吸気と共に燃焼室14に送られるようになっている。燃料噴射弁11からの燃料噴射量は、図示しない各種センサなどからの情報に基づき、エンジン10の運転状態に応じてECU23内に組み込まれた燃料噴射量設定部24にて設定される。
シリンダヘッド18の吸気ポート12に連結される吸気管25の末端部には、燃焼室14内における混合気のタンブル流の強さを調整するためのタンブル制御弁26が取り付けられている。本実施形態における吸気管25はほぼ矩形断面を有しており、これに伴って吸気ポート12の吸気管25との接続端部も矩形断面の開口端となっている。矩形の板状をなすタンブル制御弁26は、吸気通路の上流側に位置するその基端部が吸気管25に対して回動自在に枢支され、ステッピングモータなどの弁アクチュエータ27がこのタンブル制御弁26に連結されている。タンブル制御弁26の開度は、車両の運転状態に応じてECU23の弁開度設定部28にて設定され、この弁開度設定部28にて設定された弁開度となるように、弁アクチュエータ27の作動がECU23によって制御される。弁開度を変更すること、つまりタンブル制御弁26の先端部と吸気管25との間の吸気通路の断面積を変更することにより、吸気ポート12から燃焼室14内に流入する混合気のタンブル流、つまり燃焼室14内においてシリンダ16の軸線に対して直交する平面と平行な軸線回りの旋回流の強さを調整することができる。より具体的には、図1中、二点鎖線で示した全開位置からタンブル制御弁26を吸気通路内へ突出するように回動させるほど、タンブル制御弁26を通過する吸気の流速が高まる結果、燃焼室14内に形成される混合気のタンブル流が強まる傾向を持つ。
なお、吸気ポート12の形状やタンブル制御弁26の構成などに関しては、本実施形態に限定されるわけではなく、従来から周知のものを適宜採用可能である。
先のシリンダヘッド18には点火プラグ13も取り付けられており、その点火ギャップ29が吸気ポート12および排気ポート19の開口端にて囲まれた状態で燃焼室14の中央部に臨むように配されている。この点火プラグ13の点火ギャップ29には、クランク軸の回転運動に連動して所定のタイミングにて高電圧がイグニッションコイル30を介して印加され、混合気中に含まれる燃料の点火を行うようになっている。イグニッションコイル30に対する通電時期は、図示しない各種センサなどからの検出情報に基づき、エンジン10の運転状態に応じてECU23の点火時期設定部31にて設定される。
さらに、燃焼室14内の圧力変化を検出するための筒内圧センサ32もシリンダヘッド18に搭載されており、この筒内圧センサ32によって検出された信号は、ECU23に出力され、本実施形態ではノッキングの発生位置の推定に利用される。本実施形態における筒内圧センサ32は、一対の吸気ポート12の開口端に挟まれるように、燃焼室14の外周縁部に臨んだ状態で配されているが、一対の排気ポート19の開口端に挟まれるように、燃焼室14の外周縁部に臨んだ状態で配することも有効である。さらに、第2,第3の筒内圧センサを配することによってより高精度なノッキングの発生位置の推定が可能となるが、高価な筒内圧センサ32を最小限にするため、各気筒毎に1つの筒内圧センサ32を組み込むことが望ましい。
本実施形態の制御ブロックを図2に示す。上述したECU23は、上述した筒内圧センサ32や図示しない各種センサ類などからの検出情報などに基づき、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン10の運転がなされるように、燃料噴射弁11やイグニッションコイル30などの作動を制御するようになっている。また、本実施形態におけるECU23は、燃焼室14内におけるノッキングの発生位置を推定し、これに基づき燃焼室14内でのタンブル流の強さを調整してノッキングの発生を抑制する機能も具えている。このため、上述した弁開度設定部28に加え、筒内圧センサ32によって検出された燃焼室14内の圧力変化を解析する波形解析部33と、この波形解析部33にて解析された圧力変化に基づいてノッキングの発生位置を推定するノック位置推定部34とを有する。
筒内圧センサ32に近い位置でノッキングが発生した場合の状況を図3に模式的に示し、この時の波形解析部33にて解析された筒内圧センサ32の検出波形を図4に模式的に示す。また、筒内圧センサ32から遠い位置でノッキングが発生した場合の状況を図5に模式的に示し、この時の波形解析部33にて解析された筒内圧センサ32の検出波形を図6に模式的に示す。何れの場合においても筒内圧センサ32には実線の矢印で示した一次圧力波W1がノッキング発生点Pから最初に到達し、次いで燃焼室14の内壁で反射した破線の矢印で示す二次以降の圧力波Wnが順次到達することとなる。しかしながら、筒内圧センサ32に近い位置でノッキングが発生した場合には、筒内圧センサ32に遠い位置でノッキングが発生した場合よりも一次圧力波W1と二次圧力波W2との間隔が長くなる傾向を有する。また、筒内圧センサ32に遠い位置でノッキングが発生した場合、二次以降の圧力波形が筒内圧センサ32に近い位置でノッキングが発生した場合よりも複雑となる傾向を有する。従って、一次圧力波W1と二次圧力波W2との間隔Tを算出したり、二次以降の圧力波Wnの波形を解析することにより、筒内圧センサ32の取り付け位置からノッキング発生点Pまでの距離を推定することが可能となる。実際の距離は、音速によって変わるが、ノッキングの発生時には燃焼室14内がほぼ混合気で満たされており、エンジン10の運転状態および筒内圧センサ32からの検出信号に基づき、ノッキング発生直前の燃焼室14内の圧力の絶対値から、気体の状態方程式を用いて燃焼室14内の温度および音速を推定することが可能である。
波形解析部33は、一般的なフィルタ処理などによりノイズ成分を除去して図4,図6に示すような一次圧力波W1およびこれに続く二次以降の高次の圧力波Wnの波形を求める。
また、本実施形態におけるノック位置推定部34は、一次圧力波W1のあと、エンジン10の運転状態に応じて設定される所定時間、例えば6マイクロ秒以内に二次圧力波W2を検出しなければ、筒内圧センサ32に近い位置でノックが発生していると推定する。これに対し、一次圧力波W1に続き、エンジン10の運転状態に応じて設定される所定時間、例えば3マイクロ秒以内に二次圧力波W2が検出された場合、筒内圧センサ32から遠い位置でノッキングが発生していると推定する。これ以外は、これらの中間地点でノッキングが発生していると推定する。この方法では、筒内圧センサ32に対してノッキング発生点Pが左右方向(図3,図5中、上下方向)の何れかであるかを判定ができないものの、本実施形態では吸排気弁21,22の配置を対称に設定しているため、一対の吸気ポート12の開口端と排気ポート19の開口端とに接する対称なタンブル流を制御すればよく、上述した点に関して特に問題とはならない。
先の弁開度設定部28は、ノック位置推定部34にて推定されたノッキング発生点Pに応じたタンブル制御弁26の開度を設定する機能も有する。このため、吸気ポート12などの構造と共に用いられるエンジン10の特性に応じて予めノッキング発生点Pとタンブル流の強さとの関係を試験などで求めておき、これをデータ化してECU23の弁開度設定部28に組み込んでいる。従って、ノック位置推定部34にて推定されたノッキング発生位置に基づき、このノッキング発生点Pに応じた弁開度が弁開度設定部28によって設定され、弁アクチュエータ27がこの設定された開度となるようにタンブル制御弁26の開度を変更する。
本実施形態では、ノッキング発生点Pが筒内圧センサ32の取り付け位置から遠いほど燃焼室14内での混合気のタンブル流が強まるようにタンブル制御弁26の開度を絞るようにしている。逆に、ノッキング発生点Pが筒内圧センサ32の取り付け位置に近いほど燃焼室14内での混合気のタンブル流が弱まるようにタンブル制御弁26の開度を全開状態に近づけるようにしている。しかしながら、上述したようにエンジン10および吸排気ポート12,19の構造などによってはこれらの関係が逆となる場合もあることに注意されたい。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
本発明による内燃機関の吸気制御装置の一実施形態の主要部を表す概念図である。 図1に示した実施形態における制御ブロック図である。 燃焼室内でノッキングが発生した一例を模式的に表す原理図である。 図3に示した状態における筒内圧センサによる検出波形を模式的に表す波形図である。 燃焼室内でノッキングが発生した別の例を模式的に表す原理図である。 図5に示した状態における筒内圧センサによる検出波形を模式的に表す波形図である。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 吸気ポート
13 点火プラグ
14 燃焼室
15 ピストン
16 シリンダ
17 シリンダブロック
18 シリンダヘッド
19 排気ポート
20 コンロッド
21 吸気弁
22 排気弁
23 ECU
24 燃料噴射量設定部
25 吸気管
26 タンブル制御弁
27 弁アクチュエータ
28 弁開度設定部
29 点火ギャップ
30 イグニッションコイル
31 点火時期設定部
32 筒内圧センサ
33 波形解析部
34 ノック位置推定部
P ノッキング発生点
1 一次圧力波
2 二次圧力波
n 二次以降の圧力波
T 一次圧力波と二次圧力波との間隔

Claims (5)

  1. 燃焼室を取り囲むシリンダの軸線方向からみて、吸気弁座および排気弁座ならびに筒内圧センサが線対称となるように配された内燃機関の吸気制御方法であって、
    燃焼室内のノッキング発生位置から筒内圧センサに直接到達する第1の圧力波を検出するステップと、
    燃焼室内のノッキング発生位置から燃焼室の内壁で反射した圧力波を検出するステップと、
    第1の圧力波と反射した圧力波とから、筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離を推定するステップと、
    燃焼室内に形成される混合気のタンブル流の強さを筒内圧センサの配設位置からノッキング発生位置までの距離に応じて変更するステップと
    を具えたことを特徴とする内燃機関の吸気制御方法。
  2. 内燃機関の吸気通路に配されて燃焼室内の混合気のタンブル流の強さを調整するためのタンブル制御弁と、このタンブル制御弁の開度を車両の運転状態に応じて設定する弁開度設定部と、この弁開度設定部にて設定された開度となるように前記タンブル制御弁の開度を切り替える弁アクチュエータとを具えた内燃機関の吸気制御装置であって、
    燃焼室内の圧力変化を検出するための筒内圧センサと、
    この筒内圧センサによって検出された燃焼室内の圧力変化を解析する波形解析部と、
    この波形解析部にて解析された圧力変化に基づいてノッキングの発生位置を推定するノック位置推定部と
    をさらに具え、前記弁開度設定部はこのノック位置推定部にて推定されたノッキングの発生位置に応じてタンブル制御弁の開度を設定することを特徴とする内燃機関の吸気制御装置。
  3. 前記ノック位置推定部は、ノッキングの発生位置から前記筒内圧センサに直接到達する一次圧力波と燃焼室の内壁で反射して前記筒内圧センサに到達する二次以上の高次の圧力波との時間差およびその波形のうちの少なくとも一方に基づいてノッキングの発生位置を推定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  4. 前記筒内圧センサは、燃焼室を取り囲むシリンダの軸線方向からみて、吸気弁座および排気弁座ならびに筒内圧センサが線対称となるように配されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の内燃機関の吸気制御装置。
  5. 前記筒内圧センサは、吸気弁座または排気弁座に近接して配されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の吸気制御装置。
JP2007097849A 2007-04-03 2007-04-03 内燃機関の吸気制御方法およびその装置 Expired - Fee Related JP4905834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007097849A JP4905834B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 内燃機関の吸気制御方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007097849A JP4905834B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 内燃機関の吸気制御方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008255861A JP2008255861A (ja) 2008-10-23
JP4905834B2 true JP4905834B2 (ja) 2012-03-28

Family

ID=39979672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007097849A Expired - Fee Related JP4905834B2 (ja) 2007-04-03 2007-04-03 内燃機関の吸気制御方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4905834B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015203496B4 (de) * 2015-02-26 2017-07-20 Mtu Friedrichshafen Gmbh Verfahren zum Betreiben oder zum Auslegen einer Brennkraftmaschine und Brennkraftmaschine

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0942131A (ja) * 1995-07-26 1997-02-10 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンの点火時期制御方法
JP3709658B2 (ja) * 1997-06-10 2005-10-26 日産自動車株式会社 筒内直接噴射式火花点火エンジン
JP2002070624A (ja) * 2000-08-25 2002-03-08 Toyota Motor Corp 筒内噴射式内燃機関の燃焼制御装置
FR2816052B1 (fr) * 2000-10-31 2002-12-06 Inst Francais Du Petrole Methode de localisation d'un cliquetis
JP3913135B2 (ja) * 2002-08-09 2007-05-09 三菱重工業株式会社 内燃機関の異常燃焼検知方法、異常燃焼調整方法、及びその装置
JP2006328999A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Yanmar Co Ltd 予混合圧縮自着火式内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008255861A (ja) 2008-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4369514B2 (ja) 2系統燃料噴射式内燃機関
JP5089696B2 (ja) ディーゼルエンジンのシリンダ内NOxを検知するためのイオン電流の使用
US10132287B2 (en) Ignition control system
US9394847B2 (en) Fuel injection control apparatus for internal combustion engine
JP2017141693A (ja) 内燃機関の制御装置
US8800533B2 (en) System for preventing knocking and method for controlling the same
JP2007100526A (ja) 内燃機関のegr制御装置
JP4905834B2 (ja) 内燃機関の吸気制御方法およびその装置
KR102246466B1 (ko) 엔진 노킹 발생 예측 방법
US7673616B2 (en) Engine control including knock compensation
JP2014020265A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008196409A (ja) 内燃機関の燃焼制御装置
JP6709151B2 (ja) 点火制御システム及び点火制御装置
JP7221214B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008070212A (ja) 筒内圧センサ取り付け構造
GB2447387A (en) Combustion state judging method for internal combustion engine
US20200300188A1 (en) Egr device
JP2012077729A (ja) 筒内圧センサの異常判定装置
JP2009138691A (ja) 内燃機関のバルブ制御装置及び異常検出装置
JP2006328980A (ja) 排気ターボ過給機付き内燃機関の点火制御装置
JP2013119803A (ja) 内燃機関の故障検出装置
JP4461948B2 (ja) 水素添加内燃機関
Oryoji et al. 2.3 Investigation on Ignition Coil Specification for Dilution Combustion System
JP2011117325A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH11153057A (ja) 燃焼センサーフィードバック装置のノイズを検出する診断装置と方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111229

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees