JP2011117325A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、プレイグニッションの発生箇所を特定し、発生箇所に応じて適切な対策を実施することを目的とする。
【解決手段】ECU50は、点火時期SA以前のクランク角である所定のクランク角θにおいて、筒内圧P(θ)が基準筒内圧Pa(θ)よりも大きくなった場合に、プレイグニッションが発生したと判定する。そして、筒内圧の圧力上昇率α(θ)が上昇率判定値αo(θ)よりも大きい場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定する。また、圧力上昇率α(θ)が上昇率判定値αo(θ)以下である場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定する。これにより、例えばプレイグニッションの発生箇所に冷却用の気流を発生させる制御等を行うことができ、発生箇所に応じて適切な対策を実施することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、プレイグニッションの発生を検出する構成とした内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2003−206796号公報)に開示されているように、プレイグニッションの発生を検出する構成とした内燃機関の制御装置が知られている。プレイグニッションとは、点火プラグにより筒内の混合気に点火する前に、混合気がプラグの熱等によって自然着火する現象である。プレイグニッションが発生すると、これに伴ってノッキングが誘発されるので、ピストン等に過大な負荷がかかる虞れがある。このため、内燃機関の運転中には、制御等によってプレイグニッションを回避するのが好ましい。
このため、従来技術では、燃焼圧センサ、イオンセンサ等によってプレイグニッションの発生または発生直前の状態を検出する構成としている。プレイグニッションの発生時(または発生直前)には、筒内圧が上昇したり、点火プラグの電極間にイオン電流が流れる傾向がある。従来技術では、これらの圧力上昇やイオン電流を検出し、プレイグニッションに対処するようにしている。
特開2003−206796号公報
ところで、従来技術では、燃焼圧センサ、イオンセンサ等によってプレイグニッションの発生を検出する構成としている。しかしながら、従来技術の方法では、筒内におけるプレイグニッションの発生箇所が特定できないので、プレイグニッションを効果的に防止するのが難しいという問題がある。即ち、プレイグニッションは、その発生原因に応じて筒内での発生箇所が異なるので、発生箇所を特定できない。従来技術では、これを防止するための効果的な対策を実施するのが難しい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、プレイグニッションの発生箇所を特定し、発生箇所に応じて適切な対策を実施することが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧センサと、
点火時期制御により設定された点火時期と等しいクランク角または当該点火時期よりも進角側のクランク角である所定のクランク角において、前記筒内圧センサにより前記筒内圧を検出する燃焼前筒内圧検出手段と、
前記燃焼前筒内圧検出手段により検出された前記筒内圧と、正常な燃焼時に前記所定のクランク角で検出されるべき基準筒内圧とを比較し、当該比較結果に基いてプレイグニッションの発生を検出するプレイグニッション検出手段と、
前記所定のクランク角における前記筒内圧の上昇率を算出する圧力上昇率算出手段と、
プレイグニッションの発生が検出されたときに、前記筒内圧の上昇率に基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する発生箇所判定手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、前記発生箇所判定手段は、前記筒内圧の上昇率が所定の上昇率判定値よりも大きい場合に、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定し、それ以外の場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定する構成としている。
第3の発明は、プレイグニッションの発生が検出されたときに、ノッキングにより変動する前記筒内圧の振動周波数を解析し、当該振動周波数のうちプレイグニッションの発生箇所に応じて大きさが変化する特定の周波数成分の大きさを検出する振動解析手段と、
前記特定の周波数成分の大きさに基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する補助判定手段と、
を備える構成としている。
第4の発明は、前記特定の周波数成分はノック(1.0)モードに対応する周波数成分であり、前記補助判定手段は、前記特定の周波数成分の大きさが所定の強度判定値よりも大きい場合に、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定し、それ以外の場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定する構成としている。
第5の発明は、プレイグニッションが筒内の中央部で発生した場合に、筒内の中央部に配置された点火プラグに向けて気流を発生させる中央気流発生手段を備える構成としている。
第6の発明によると、前記中央気流発生手段は、筒内の中央部を流れるタンブル流を発生させるタンブルコントロールバルブを備える構成としている。
第7の発明は、プレイグニッションが筒内の周縁部で発生した場合に、筒内の壁面近傍を流れる気流を発生させる周縁気流発生手段を備える構成としている。
第8の発明によると、前記周縁気流発生手段は、筒内の中央部を流れるタンブル流を減衰させるタンブルコントロールバルブを備える構成としている。
第1の発明によれば、発生箇所判定手段は、プレイグニッションの発生箇所を特定することができるので、発生箇所に応じて発生原因を推定することができる。これにより、例えばプレイグニッションの発生箇所に冷却用の気流を発生させる等の制御を実施することができる。従って、発生箇所や発生原因に対処した必要最小限の対策でプレイグニッションを効果的に低減することができる。
第2の発明によれば、筒内圧の上昇率は、プレイグニッションの発生箇所に応じて異なる。従って、発生箇所判定手段は、筒内圧センサ以外に特別な検出装置等を用いなくても、筒内圧の上昇率に基いてプレイグニッションの発生箇所を正確かつ容易に特定することができる。
第3の発明によれば、プレイグニッションが発生した場合には、これに伴ってノッキングが発生する傾向がある。振動解析手段は、ノッキングにより生じる筒内圧の振動周波数のうち、プレイグニッションの発生箇所に応じて大きさが変化する特定の周波数成分の大きさを検出することができる。これにより、補助判定手段は、前記特定の周波数成分の大きさに基いてプレイグニッションの発生箇所を判定し、この判定結果を筒内圧の上昇率に基いた発生箇所の判定結果に加味することができる。従って、プレイグニッションの発生箇所が誤判定されるのを防止し、判定精度を高めることができる。
第4の発明によれば、ノック(1.0)モードに対応する周波数成分の大きさは、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部である場合に増大し、発生箇所が筒内の中央部である場合に減少する傾向がある。従って、この周波数成分の大きさに基いてプレイグニッションの発生箇所を判定することができる。
第5の発明によれば、中央気流発生手段は、プレイグニッションが筒内の中央部で発生した場合に、筒内の中央部に配置された点火プラグに向けて気流を発生させることができる。この気流により、筒内中央部でのプレイグニッションの発生原因と考えられる過熱状態の点火プラグを効率よく冷却し、プレイグニッションを効果的に抑制することができる。従って、プレイグニッションの発生箇所(発生原因)に応じて適切な対策を実施することができる。
第6の発明によれば、タンブルコントロールバルブは、筒内の中央部を流れるタンブル流を発生させることができ、点火プラグを効率よく冷却することができる。
第7の発明によれば、周縁気流発生手段は、筒内の壁面近傍を流れる気流を発生させることができる。この気流により、筒内周縁部でのプレイグニッションの発生原因と考えられる筒内壁面のホットスポット等を効率よく冷却し、プレイグニッションを効果的に抑制することができる。従って、プレイグニッションの発生箇所(発生原因)に応じて適切な対策を実施することができる。
第8の発明によれば、タンブルコントロールバルブは、筒内中央部に発生するタンブル流を減衰させることにより、筒内の壁面近傍を流れる気流を相対的に増大させることができ、筒内壁面を効率よく冷却することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 燃焼室内の構造を示す平面図である。 燃焼行程における筒内圧の変化を示す特性線図である。 図3中の点火時期近傍を拡大して示す拡大図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 円環の理論振動周波数を示す説明図である。 ノッキングの発生時に生じる圧力変動を周波数解析した特性線図である。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、タンブルコントロールバルブを示す説明図である。 TCVにより筒内に形成される気流の状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態4において、タンブルコントロールバルブを示す説明図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図5を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えばガソリンエンジンからなる内燃機関10を備えている。内燃機関10の各気筒には、ピストン12の往復動作により拡大,縮小する燃焼室14が設けられている。ピストン12は、内燃機関10のクランク軸16に連結されている。また、内燃機関10は、各気筒に吸入空気を吸込む吸気通路18と、各気筒から排気ガスが排出される排気通路20とを備えている。吸気通路18には、吸入空気量を検出するエアフローメータ22と、吸気通路18の流路面積を調整して吸入空気量を増減させる電子制御式のスロットルバルブ24とが設けられている。また、排気通路20には、排気ガスを浄化する触媒26が設けられている。
また、内燃機関10の各気筒には、燃焼室14内(筒内)に燃料を噴射する燃料噴射弁28と、筒内の混合気に点火する点火プラグ30と、吸気通路18を筒内に対して開,閉する吸気バルブ32と、排気通路20を筒内に対して開,閉する排気バルブ34とが設けられている。ここで、図2は、燃焼室内の構造を示す平面図である。この図に示すように、点火プラグ30は、燃焼室14の中央に配置されており、吸気バルブ32と排気バルブ34は、点火プラグ30を取囲む位置に2個ずつ配置されている。また、内燃機関10には、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機36が搭載されている。過給機36は、排気通路20内に設けられて排気圧により回転駆動されるタービン36aと、吸気通路18内に設けられてタービン36aと一緒に回転するコンプレッサ36bとを備えている。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ38、筒内圧センサ40等を含むセンサ系統と、内燃機関10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。クランク角センサ38は、クランク軸16の回転に同期した信号を出力するもので、ECU50は、この出力に基いて機関回転数を検出したり、クランク角を検出することができる。また、筒内圧センサ40は、本実施の形態の筒内圧検出手段を構成するもので、各気筒の筒内圧(燃焼圧)を検出するものである。
センサ系統には、前記エアフローメータ22とセンサ38,40に加えて、車両や内燃機関の制御に必要な各種のセンサ(例えば内燃機関の冷却水温を検出する水温センサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気空燃比を検出する空燃比センサ等)が含まれており、これらのセンサはECU50の入力側に接続されている。また、ECU50の出力側には、スロットルバルブ24、燃料噴射弁28、点火プラグ30等を含む各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU50は、内燃機関の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動する。具体的には、センサ系統の出力に基いて、燃料の噴射量及び噴射時期を設定する燃料噴射制御や、点火時期を設定する点火時期制御等を実行する。そして、これらの設定内容に応じて各アクチュエータを駆動する。ECU50の制御には、プレイグニッションの発生検出制御と、発生箇所の判定制御とが含まれている。以下、これらの制御について説明する。
[プレイグニッションの発生検出制御]
図3は、燃焼行程における筒内圧の変化を示す特性線図であり、図4は、図3中の点火時期近傍を拡大して示す拡大図である。まず、図3に示すように、正常な燃焼行程では、点火時期制御により設定された点火時期が到来し、点火プラグ30により混合気に点火した時点で燃焼が開始される。従って、この場合には、筒内圧が点火時期よりも遅角側のクランク角において上昇することになる。これに対し、プレイグニッションが発生した場合には、点火時期が到来する前に混合気が発火するので、筒内圧は、点火時期以前のクランク角(即ち、点火時期と等しいクランク角または点火時期よりも進角側のクランク角)において上昇を開始する。つまり、プレイグニッションが生じた場合には、点火時期以前の所定のクランク角において、正常燃焼時よりも筒内圧が増大することになる。
そこで、ECU40は、図4に示すように、点火時期SA以前のクランク角である所定のクランク角θにおいて、筒内圧センサ40により筒内圧P(θ)を検出する。そして、この筒内圧P(θ)と所定の基準筒内圧Pa(θ)とを比較することにより、プレイグニッションの有無を判定する。プレイグニッションが発生した場合には、筒内圧P(θ)が基準筒内圧Pa(θ)よりも大きくなるので、ECU40は、P(θ)>Pa(θ)が成立した場合に、プレイグニッションが発生したと判定することができる。
ここで、基準筒内圧Pa(θ)とは、正常な燃焼時にクランク角θで検出されるべき所定の筒内圧Po(θ)(図4参照)に対して、誤判定防止用の余裕代δを付加したものであり、下記(1)式により表される。
Pa(θ)=Po(θ)+δ ・・・(1)
なお、本実施の形態では、上記(1)式により基準筒内圧Pa(θ)を設定する構成としたが、本発明はこれに限らず、筒内圧Po(θ)をそのまま基準筒内圧として用いる構成としてもよい。また、基準筒内圧Pa(θ)は、所定のクランク角θでの筒内圧であるから、点火時期SAとクランク角θとの位置関係に応じて変化する。このため、ECU40には、点火時期SAと基準筒内圧Pa(θ)との関係をデータ化したマップデータが予め記憶されている。従って、ECU40は、点火時期制御により設定した点火時期SAに基いて、基準筒内圧Pa(θ)を算出することができる。
[プレイグニッションの発生箇所判定制御]
プレイグニッションは、図2に示すように、筒内の中央部に発生する場合(発生パターンA)と、筒内の周縁部に発生する場合(発生パターンB)がある。本願発明者は、これらの場合の筒内圧を比較することにより、単位クランク角当りの筒内圧の上昇率dP/dθ(以下、単に圧力上昇率αと称す)がプレイグニッションの発生箇所に応じて異なることを発見した。即ち、プレイグニッションが筒内中央部に発生した場合には、図4中に示す特性線Aのように、筒内圧が急激に上昇し、例えば前述のクランク角θにおける圧力上昇率αは大きな値となる。これに対し、プレイグニッションが筒内周縁部に発生した場合には、特性線Bに示すように、筒内中央部に発生した場合と比較して筒内圧が緩やかに上昇し、クランク角θにおける圧力上昇率αは小さな値となる(α>α)。
上述した圧力上昇率α,αの差異は、次の理由により生じると考えられる。一般に、内燃機関は、混合気の燃焼性を向上させるために、筒内中央部で混合気の流速(乱れ)が比較的大きくなるように構成されている。このため、プレイグニッションが筒内中央部で始まると、混合気の大きな乱れによって燃焼速度が増大し、燃焼が筒内全域に高速で伝播される。この結果、燃焼圧が短時間で上昇するので、圧力上昇率αは大きな値となる。一方、プレイグニッションが筒内周縁部で始まった場合には、混合気の乱れが小さい分だけ燃焼速度が遅くなるので、圧力上昇率αは相対的に小さな値となる。本実施の形態では、この原理を応用することにより、所定のクランク角θにおける圧力上昇率に基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する構成としている。なお、クランク角θは、点火時期SA以前のクランク角範囲において、上述した圧力上昇率α,αの差異が特に大きくなるような角度に設定するのが好ましい。この角度は、実験等に基いて容易に求めることができる。
より詳しく説明すると、発生箇所判定制御では、クランク角θにおいてプレイグニッションの発生が検出されたときに、この時点での筒内圧P(θ)と、クランク角θから微小角度Δθだけ進んだクランク角(θ+Δθ)における筒内圧P(θ+Δθ)とを検出する。そして、筒内圧P(θ),P(θ+Δθ)の圧力差に基いて、クランク角θにおける圧力上昇率α(θ)を算出し、その算出値を所定の上昇率判定値αo(θ)と比較する。ここで、上昇率判定値αo(θ)は、プレイグニッションの発生パターンA,Bを判別できるような値に設定されており、一例を挙げれば、前述した圧力上昇率α,αの中間値に設定されている。この値はクランク角θに応じて変化するので、ECU40には、上昇率判定値αo(θ)をクランク角毎に設定したマップデータが予め記憶されている。
そして、ECU40は、圧力上昇率α(θ)が上昇率判定値αo(θ)よりも大きい場合に、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定する。また、圧力上昇率α(θ)が上昇率判定値αo(θ)以下である場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定する。このように、本実施の形態では、筒内圧センサ40以外に特別な検出装置等を用いなくても、圧力上昇率α(θ)に基いてプレイグニッションの発生箇所を正確かつ容易に特定することができる。一方、プレイグニッションは、その発生原因に応じて発生箇所が異なる傾向がある。即ち、筒内中央部のプレイグニッションは、過熱された点火プラグ30が着火点となって発生した可能性が高く、筒内周辺部のプレイグニッションは、筒内壁面の高温部位(ホットスポット)が着火点となって発生した可能性が高い。
従って、本実施の形態によれば、プレイグニッションの発生箇所を特定することにより、その発生原因を推定することができ、発生原因に応じて適切な対策を実施することができる。即ち、プレイグニッションが筒内中央部で発生した場合には、例えば点火プラグ30の近傍に気流を生じさせ、プラグの冷却効率を高めることにより、プレイグニッションの発生を抑えることができる。また、プレイグニッションが筒内周縁部で発生した場合には、例えば筒内の壁面近傍を流れる気流を生じさせ、壁面のホットスポット等を冷却することにより、プレイグニッションの発生を抑えることができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
図5は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。なお、図5に示すルーチンは、内燃機関の運転中に繰返し実行されるものとする。図5に示すルーチンでは、まず、点火時期制御により設定された点火時期SAと、クランク角センサ38により検出したクランク角θとを比較し、クランク角θが点火時期SA以前であるか否かを判定する(ステップ100)。この判定が不成立の場合には、プレイグニッションの発生検出を行うタイミングではないので、そのまま終了する。また、ステップ100の判定が成立した場合には、筒内圧センサ40により検出された筒内圧P(θ)を読込む(ステップ102)。
次の処理では、筒内圧P(θ)が基準筒内圧Pa(θ)よりも大きいか否かを判定する(ステップ104)。この判定が不成立の場合には、プレイグニッションが発生していないと判定し、そのまま終了する。また、ステップ104の判定が成立した場合には、プレイグニッションの発生が検出されたので、その発生箇所を特定するために圧力上昇率α(θ)を算出する(ステップ106)。そして、圧力上昇率α(θ)が上昇率判定値αo(θ)よりも大きいか否かを判定する(ステップ108)。この判定が成立した場合には、プレイグニッションが筒内中央部で発生したものと判定する(ステップ110)。また、ステップ108の判定が不成立の場合には、プレイグニッションが筒内周縁部で発生したものと判定する(ステップ112)。そして、次の処理では、プレイグニッションの発生箇所に応じた制御を実行する(ステップ114)。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、筒内圧P(θ)に基いてプレイグニッションの発生を確実に検出することができ、かつ圧力上昇率dP/dθに基いてプレイグニッションの発生箇所を特定することができる。これにより、プレイグニッションの発生箇所に応じて発生原因を推定することができ、発生原因に対処した必要最小限の対策でプレイグニッションを効果的に低減することができる。
なお、上述した実施の形態1において、図5中のステップ102は、燃焼前筒内圧検出手段の具体例を示し、ステップ104は、プレイグニッション検出手段の具体例を示している。また、ステップ106は、圧力上昇率算出手段の具体例を示し、ステップ108〜112は、発生箇所判定手段の具体例を示している。
実施の形態2.
次に、図6乃至図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様のシステム構成(図1)を採用しているものの、以下に述べる制御において、実施の形態1と構成が異なるものである。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態2の特徴]
プレイグニッションが発生した場合には、これに伴ってノッキングが発生する傾向がある(前述の図3参照)。そこで、本実施の形態では、ノッキングにより変動する筒内圧の振動周波数を解析し、当該振動周波数のうちプレイグニッションの発生箇所に応じて大きさが変化する特定周波数成分の大きさを検出する。そして、この特定周波数成分の大きさに基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する構成としている。
図6は、円環の理論振動周波数を示す説明図である。即ち、図6は、円環状の筒内において、ノッキングが発生した場合に出現する筒内圧の共振周波数(周波数モード)を表している。図6において、左列は周波数モードの種類を示し、中央列は各周波数モードにおける筒内の圧力分布を示し、右列は各周波数モードの固有値Umnを示している。一般に、特定の周波数モードの理論振動周波数fRは、当該周波数モードの固有値Umnと、シリンダのボア径Bと、音速Cとに基いて、下記(2)式のように表すことができる。
fR=(C/πB)・Umn ・・・(2)
図7は、ノッキングの発生時に生じる圧力変動を周波数解析した特性線図である。この図は、ノッキングの発生時に検出した筒内圧P(θ)をフーリエ変換することにより得ることができる。図7に示すように、ノッキングの発生時には、上述した各種の周波数モードに対応する周波数成分が出現する。本願発明者は、これらの周波数モードのうち、周波数モード(1.0)に対応する特定の周波数成分f1.0の大きさ(強度)がプレイグニッションの発生箇所に応じて変化することを発見した。以下の説明では、この周波数モード(1.0)のことをノック(1.0)モードと称するものとする。
ノック(1.0)モードに対応する周波数成分f1.0の大きさは、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部である場合に増大し、発生箇所が筒内の中央部である場合に減少する傾向がある。何故なら、プレイグニッションが筒内の周縁部で発生した場合には、燃焼により生じた圧力波が筒内を横断する方向(直径方向)に進行し易くなる。一方、ノック(1.0)モードは、図6中の圧力分布から判るように、筒内を直径方向に横断する圧力波の共振状態であるから、燃焼が筒内の周縁部で発生すると、ノック(1.0)モードに対応する圧力波が生じ易くなり、これによって周波数成分f1.0が強く出現する。
そこで、本実施の形態では、プレイグニッションの発生が検出された状態において、周波数成分f1.0の大きさA(f1.0)が所定の強度判定値A(θ)よりも大きい場合に、発生箇所が筒内周縁部であると判定し、周波数成分f1.0の大きさA(f1.0)が強度判定値A(θ)以下である場合には、発生箇所が筒内中央部であると判定する構成としている。ここで、強度判定値A(θ)は、プレイグニッションの発生パターンA,Bを判別できるような値に設定されており、一例を挙げれば、発生箇所が筒内中央部である場合の周波数成分f1.0の大きさと、発生箇所が筒内周縁部である場合の周波数成分f1.0の大きさとの中間値に設定されている。この値はクランク角θに応じて変化するので、ECU40には、強度判定値A(θ)をクランク角毎に設定したマップデータが予め記憶されている。
このように、本実施の形態では、ノック(1.0)モードに対応する特定の周波数成分f1.0の大きさに基いて、プレイグニッションの発生箇所を特定することができる。また、周波数成分f1.0を利用した発生箇所の判定制御は、前記実施の形態1で説明したプレイグニッションの発生検出制御及び発生箇所の判定制御と並行して実施される。そして、本実施の形態では、例えば圧力上昇率に基いた判定結果と、周波数成分f1.0に基いた判定結果とが一致したときに、プレイグニッションの発生箇所が確定されたと判断し、発生箇所に応じた対策を実施する。この構成によれば、圧力上昇率に基いた判定結果に対して、周波数成分f1.0に基いた判定結果を加味することができるので、プレイグニッションの発生箇所が誤判定されるのを防止し、判定精度を高めることができる。
[実施の形態2を実現するための具体的な処理]
図8は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される制御のフローチャートである。なお、図8に示すルーチンは、実施の形態1(図5)に記載されたルーチンと並行して、内燃機関の運転中に繰返し実行されるものとする。
図8に示すルーチンでは、まず、ステップ200〜204において、実施の形態1のステップ100〜104と同様の処理を実行する。そして、プレイグニッションの発生が検出された場合には、ノッキングにより生じた筒内圧の振動周波数を解析し(ステップ206)、ノック(1.0)モードに対応する周波数成分f1.0の大きさA(f1.0)が強度判定値A(θ)よりも大きいか否かを判定する(ステップ208)。
そして、ステップ208の判定が成立した場合には、プレイグニッションが筒内周縁部で発生したものと判定する(ステップ210)。また、ステップ208の判定が不成立の場合には、プレイグニッションが筒内中央部で発生したものと判定する(ステップ212)。そして、次の処理では、プレイグニッションの発生箇所に応じた制御を実行する(ステップ214)。
なお、上述した実施の形態2では、図8中のステップ206が振動解析手段の具体例を示し、ステップ208〜212は、発生箇所判定手段の具体例を示している。
また、実施の形態2では、プレイグニッションの発生箇所を判定することが可能な特定の周波数成分として、ノック(1.0)モードに対応する周波数成分f1.0を例示した。しかし、本発明はこの周波数成分f1.0に限定されるものではなく、発生箇所の判定が可能な他の周波数成分を、前記特定の周波数成分として用いる構成としてもよい。
実施の形態3.
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様のシステム構成(図1)を採用しているものの、TCV(タンブルコントロールバルブ)を備えており、この点で実施の形態1と構成が異なるものである。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態3の特徴]
図9は、本発明の実施の形態3において、タンブルコントロールバルブを示す説明図である。本実施の形態では、筒内に混合気のタンブル流(縦渦)を発生させるTCV(タンブルコントロールバルブ)60を用いる構成としている。TCV60は、本実施の形態の中央気流発生手段を構成するもので、プレイグニッションが筒内の中央部で発生した場合に、筒内中央部の点火プラグ30に向けて流れる気流を形成するものである。TCV60は、図9(a)に示すように、吸気通路18のうち燃焼室14に開口した吸気ポート18aの近傍に配置されている。また、TCV60は、電磁アクチュエータ(図示せず)によって駆動されるバタフライ弁等からなり、ECU50から電磁アクチュエータに出力される制御信号に応じて、図9(a)に示す停止位置と作動位置の何れかに駆動される。
TCV60は、その基端側が吸気通路18の下部側の壁面近傍で揺動可能に支持されており、TCV60の揺動時には、その先端側が吸気通路18の上部側の壁面に対して近接,離間するように構成されている。そして、TCV60の先端側には、図9(b)に示すように、吸気通路18の上部壁面に向けて開口した切欠き状の開口部60aが設けられている。なお、図9(b)は、TCV60を図9(a)中の断面Xに沿って破断した断面図である。吸気通路18の上部側は、燃焼室14の中央部(図9中の左側)に向けて吸入空気が流入する流路となっている。従って、上記開口部60aによれば、以下に述べるように筒内で点火プラグ30の近傍を流れるタンブル流を発生させることができる。
次に、本実施の形態のシステム動作について説明する。まず、本実施の形態では、前記実施の形態1と同様に、プレイグニッションの発生検出制御と、発生箇所の判定制御とを実施する。そして、プレイグニッションの発生が検出されない場合には、TCV60を停止位置に保持する。停止位置では、TCV60が吸気通路18の壁面に沿って配置される。このため、吸入空気の流れは、TCV60により影響を受けることなく、吸気通路18を通って筒内に流入し、筒内で通常の気流を形成する。また、プレイグニッションの発生が筒内の周辺部で発生した場合にも、TCV60は停止位置に保持される。
一方、プレイグニッションの発生が検出され、かつ発生箇所が筒内の中央部であると判定された場合には、ECU50によりTCV60が駆動される。これにより、TCV60は作動位置に変位し、吸気通路18を閉塞するように通路の壁面から立上がった状態となる。この結果、吸入空気は、TCV60の開口部60aを通過するので、吸気通路18の上部側に偏った状態で通路内を流通し、筒内の中央部に流入するようになる。図10は、TCVにより筒内に形成される気流の状態を示す説明図である。このうち、図10(a)は筒内の上部側を示す斜視図であり、図10(b)は、図10(a)中に示す断面Yに沿って破断した燃焼室14の断面図である。これらの図に示すように、吸気ポート18aの上部側から筒内の中央部に流入した吸入空気は、点火プラグ30の近傍を流れる気流(タンブル流)F1を発生させる。
上述したように、本実施の形態によれば、プレイグニッションの発生箇所が筒内中央部であると判定された場合に、TCV60により筒内中央部を流れる気流F1を発生させることができる。そして、この気流F1により、筒内中央部でのプレイグニッションの発生原因と考えられる過熱状態の点火プラグ30を効率よく冷却し、プレイグニッションを効果的に抑制することができる。従って、プレイグニッションの発生箇所(発生原因)に応じて適切な対策を実施することができる。
実施の形態4.
次に、図11を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態では、前記実施の形態1と同様のシステム構成(図1)に加えて、TCVを採用している。しかし、本実施の形態のTCVは、筒内中央部を流れるタンブル流を減衰させる機能を備えており、この点で実施の形態1,3と構成が異なるものである。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
[実施の形態4の特徴]
図11は、本発明の実施の形態4において、タンブルコントロールバルブを示す説明図である。本実施の形態では、筒内中央部を流れるタンブル流を減衰させるTCV70を用いる構成としている。TCV70は、本実施の形態の周縁気流発生手段を構成するもので、筒内中央部のタンブル流を減衰させることにより、燃焼温度を抑制し、筒内の壁面温度を低下させると共に、壁面近傍を流れる気流を発生させるものである。また、TCV70は、前記実施の形態3とほぼ同様に、電磁駆動式のバタフライ弁等によって構成されており、ECU50から出力される制御信号に応じて停止位置と作動位置の何れかに駆動される。
TCV70は、その基端側が吸気通路18の下部側の壁面近傍で揺動可能に支持されており、TCV70の揺動時には、その先端側が吸気通路18の下部側の壁面に対して近接,離間するように構成されている。また、TCV70は、略V字の断面形状を有する板材等によって形成され、その先端側と基端側の中間部には、吸気通路18の壁面から中央に向けて突出するように屈曲した屈曲部70aが設けられている。一方、吸気通路18の下部側の壁面には、図11(a)に示すように、TCV70の位置に凹部72が形成されている。そして、TCV70が停止位置に保持された状態では、屈曲部70aを含むTCV70のほぼ全体が凹部72内に収容される構成となっている。
次に、本実施の形態のシステム動作について説明する。まず、本実施の形態では、前記実施の形態1と同様に、プレイグニッションの発生検出制御と、発生箇所の判定制御とを実施する。そして、プレイグニッションの発生が検出されない場合には、TCV70を停止位置に保持する。停止位置では、TCV70が凹部72内に収容されるので、吸入空気の流れは、TCV70により影響を受けることなく、吸気通路18を通って筒内に流入し、筒内で通常の気流を形成する。また、プレイグニッションの発生が筒内の中央部で発生した場合にも、TCV70は停止位置に保持される。
一方、プレイグニッションの発生が検出され、かつ発生箇所が筒内の周縁部であると判定された場合には、図11(b)に示すように、ECU50によりTCV70が作動位置に駆動される。これにより、TCV70の屈曲部70aは、凹部72から吸気通路18内に突出した位置に保持される。この結果、吸気通路18の下部側(燃焼室14の周縁部に近い側)の壁面形状は、屈曲部70aの位置で部分的に縮径し、屈曲部70aの下流側で再び拡径した状態となる。このため、吸気通路18内を流れる吸入空気の一部は、上述した壁面形状に沿って導かれることにより、吸気通路18の下部側から筒内の周縁部(図11中の右側)に流入するようになる。即ち、TCV70は、筒内中央部に発生するタンブル流を減衰させ、筒内の壁面近傍を流れる気流F2を相対的に増大させることができる。
上述したように、本実施の形態によれば、プレイグニッションの発生箇所が筒内周縁部であると判定された場合には、TCV70により筒内中央部のタンブル流を減衰させ、燃焼温度を抑制し、筒内の壁面温度を低下させることができる。即ち、タンブル流が減衰すると、燃焼速度が遅くなるので、これに伴って燃焼温度や壁面温度を低下させることができる。しかも、TCV70は、筒内周縁部を流れる気流F2を発生させることができる。この気流F2により、筒内周縁部でのプレイグニッションの発生原因と考えられる筒内壁面のホットスポット等を効率よく冷却し、プレイグニッションを効果的に抑制することができる。従って、プレイグニッションの発生箇所(発生原因)に応じて適切な対策を実施することができる。
なお、前記実施の形態3,4では、実施の形態1の構成に対してTCV60,70を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば実施の形態1,2の構成を組合わせた上で、この構成に対してTCV60,70を適用してもよい。また、実施の形態3,4では、吸気通路18にTCV60,70の何れかを設ける場合を例示したが、本発明では、吸気通路18に2つのTCV60,70を一緒に設ける構成としてもよい。さらに、本発明において、筒内に気流F1,F2を発生させる手段は、タンブルコントロールバルブに限定されるものではない。即ち、例えばスワールコントロールバルブや、他の手段によって気流F1,F2を発生させる構成としてもよい。
また、実施の形態3,4では、プレイグニッションの発生箇所に応じてTCV60,70を駆動する制御について説明した。これらの制御は、実施の形態1,2の図5、図8において、ステップ114,214により実施される制御の一例である。しかし、本発明では、これらのステップ114,214において、TCVに関係しない他の制御を実施する構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、筒内噴射型の燃料噴射弁28と過給機36とを備えた内燃機関10を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば吸気ポートに燃料を噴射する内燃機関や、過給機をもたない内燃機関を含めて、各種の内燃機関に広く適用することができる。
10 内燃機関
12 ピストン
14 燃焼室
16 クランク軸
18 吸気通路
18a 吸気ポート
20 排気通路
22 エアフローメータ
24 スロットルバルブ
26 触媒
28 燃料噴射弁
30 点火プラグ
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
36 過給機
38 クランク角センサ
40 筒内圧センサ
50 ECU
60 TCV(中央気流発生手段)
60a 開口部
70 TCV(周縁気流発生手段)
70a 屈曲部
72 凹部

Claims (8)

  1. 内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧センサと、
    点火時期制御により設定された点火時期と等しいクランク角または当該点火時期よりも進角側のクランク角である所定のクランク角において、前記筒内圧センサにより前記筒内圧を検出する燃焼前筒内圧検出手段と、
    前記燃焼前筒内圧検出手段により検出された前記筒内圧と、正常な燃焼時に前記所定のクランク角で検出されるべき基準筒内圧とを比較し、当該比較結果に基いてプレイグニッションの発生を検出するプレイグニッション検出手段と、
    前記所定のクランク角における前記筒内圧の上昇率を算出する圧力上昇率算出手段と、
    プレイグニッションの発生が検出されたときに、前記筒内圧の上昇率に基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する発生箇所判定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記発生箇所判定手段は、前記筒内圧の上昇率が所定の上昇率判定値よりも大きい場合に、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定し、それ以外の場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. プレイグニッションの発生が検出されたときに、ノッキングにより変動する前記筒内圧の振動周波数を解析し、当該振動周波数のうちプレイグニッションの発生箇所に応じて大きさが変化する特定の周波数成分の大きさを検出する振動解析手段と、
    前記特定の周波数成分の大きさに基いてプレイグニッションの発生箇所を判定する補助判定手段と、
    を備えてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記特定の周波数成分はノック(1.0)モードに対応する周波数成分であり、前記補助判定手段は、前記特定の周波数成分の大きさが所定の強度判定値よりも大きい場合に、プレイグニッションの発生箇所が筒内の周縁部であると判定し、それ以外の場合には、プレイグニッションの発生箇所が筒内の中央部であると判定する構成としてなる請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. プレイグニッションが筒内の中央部で発生した場合に、筒内の中央部に配置された点火プラグに向けて気流を発生させる中央気流発生手段を備えてなる請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記中央気流発生手段は、筒内の中央部を流れるタンブル流を発生させるタンブルコントロールバルブを備えてなる請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. プレイグニッションが筒内の周縁部で発生した場合に、筒内の壁面近傍を流れる気流を発生させる周縁気流発生手段を備えてなる請求項1乃至6のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記周縁気流発生手段は、筒内の中央部を流れるタンブル流を減衰させるタンブルコントロールバルブを備えてなる請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013185594A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Robert Bosch Gmbh オットー機関における過早着火を識別するための方法及び装置
JP2015190338A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 大阪瓦斯株式会社 エンジン

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