JP4905301B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録媒体にレーザ光を照射してデータの記録又はデータの再生を行う光ディスク装置に関し、主にホログラム記録媒体にレーザ光を照射してデータの記録又はデータの再生を行う光ディスク装置に関する。
従来より、光記録媒体である光ディスクヘ記録するデータの容量を大きくするため、ホログラム記録媒体に多重記録を行う研究が進められている。ホログラム記録媒体に多重記録を行う際、照射するレーザ光の強度が設定された値になるよう制御することは重要な要素であるが、この制御方法は従来の光ディスク装置の場合と同様、例えば特許文献1に示されているように、レーザ光源から出射されたレーザ光を偏光ビームスプリッタ等でホログラム記録媒体に照射されるレーザ光とレーザ光強度制御のためのレーザ光とに分岐し、レーザ光強度制御のためのレーザ光の強度を検出して、検出したレーザ光の強度が一定になるようレーザ光源に入力されている電流又は電圧を制御している。
特開2005−303129号公報
しかしながら、従来のレーザ光の強度制御では、分岐した2つのレーザ光の強度比を偏光ビームスプリッタの特性から定めて、検出したレーザ光の強度の制御目標値を定めているが、偏光ビームスプリッタに入射するレーザ光の偏光方向が設計から少しずれただけでも分岐した2つのレーザ光の強度比が変わるため、記録媒体に照射されるレーザ光の強度が設定通りになっていないことがある。
また、レーザ光の照射を続けていくと、レーザ光の偏光方向が変動することがあり、変動すると分岐した2つのレーザ光の強度比は変化するため記録媒体に照射されるレーザ光の強度が設定からずれてしまう。
さらに、レーザ光源に入力する電流や電圧を制御することでレーザ光強度が一定になるよう制御すると、レーザ光強度が目標値付近で波打つように変化するため、精度のよい記録を行うことができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、偏光ビームスプリッタに入射するレーザ光の偏光方向が設計から多少ずれていたり、出射するレーザ光の偏光方向が変動しても、記録媒体に照射されるレーザ光の強度を設定通りにすることができ、レーザ光強度が目標値付近で一定になるようにすることができる光ディスク装置を提供することにある。
請求項1記載の光ディスク装置は、レーザ光源から出射されたレーザ光をホログラム記録媒体に照射さるレーザ光と、レーザ光強度の制御のためのレーザ光とに分岐する第1のレーザ光分岐手段と、ホログラム記録媒体に照射されるレーザ光を情報レーザ光と参照レーザ光とに分岐する第2のレーザ光分岐手段と、レーザ光強度の制御のためのレーザ光と参照レーザ光とをフォトセンサが受光するように導く光学部品と、ホログラム記録媒体をステージにセットしない状態で、レーザ光強度の制御のためのレーザ光を遮光し、参照レーザ光のみがフォトセンサに入射するようにする第1の遮光手段と、参照レーザ光を遮光し、レーザ光強度の制御のためのレーザ光のみがフォトセンサに入射するようにする第2の遮光手段と、ホログラム記録媒体をステージにセットしない状態で、第1の遮光手段による遮光により、参照レーザ光のみをフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する受光信号から参照レーザ光のレーザ光強度を検出する第1のレーザ光強度検出手段と、第2の遮光手段による遮光により、レーザ光強度の制御のためのレーザ光のみをフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する受光信号からレーザ光強度の制御のためのレーザ光のレーザ光強度を検出する第2のレーザ光強度検出手段と、第1のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度と第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度との比を取得するレーザ光強度比取得手段と、第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度とレーザ光強度比取得手段が取得したレーザ光強度比とに基づき、参照レーザ光の強度が設定された値になるよう制御を行うレーザ光強度制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の光ディスク装置は、レーザ光源と第1のレーザ光分岐手段との間にレーザ光源から出射されたレーザ光の偏光方向を変化させるレーザ光偏光方向変化手段を備え、レーザ光強度比取得手段が、レーザ光偏光方向変化手段を制御してレーザ光の偏光方向を変化させると共に、偏光方向が変化するごとに第1のレーザ光強度検出手段及び第2のレーザ光強度検出手段が検出するレーザ光強度を用いてレーザ光強度比を取得することにより、レーザ光の偏光方向に対するレーザ光強度比を取得する手段であり、レーザ光強度制御手段が、第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度と、レーザ光強度比取得手段により取得されたレーザ光の偏光方向に対するレーザ光強度比とに基づき、参照レーザ光の強度が設定された値になるレーザ光の偏光方向を定め、偏光方向になるようレーザ光偏光方向変化手段を制御する手段であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、レーザ光強度制御のためのレーザ光と参照レーザ光のそれぞれのレーザ光強度を検出して2つのレーザ光の強度比を取得し、レーザ光強度制御用のレーザ光のレーザ光強度と2つのレーザ光の強度比とにより参照レーザ光強度を制御するようにしたことから、偏光ビームスプリッタに入射するレーザ光の偏光方向が設計から多少ずれていても、実際のレーザ光強度によりレーザ光強度比を取得することで、ホログラム記録媒体に照射される参照レーザ光の強度を設定通りにでき、又、出射するレーザ光の偏光方向が変動しても、所定頻度で(例えば記録媒体を交換するごと)にそれぞれのレーザ光強度を検出して新たなレーザ光強度比を取得すれば、ホログラム記録媒体に照射される参照レーザ光の強度を設定通りにでき、正確な記録及び再生が可能である。また、フォトセンサが出力する受光信号の強度とレーザ光強度との関係が、長期の間に変化しても同一のフォトセンサを用いているのでレーザ光強度比を精度よく求めることができ、又装置のコストを抑制することもできる。
請求項2の発明によれば、レーザ光の偏光方向を変化させて偏光方向に対するレーザ光強度比を取得し、レーザ光強度制御用のレーザ光のレーザ光強度と偏光方向に対するレーザ光強度比とによりレーザ光の偏光方向を制御するようにしたことから、レーザ光源に入力する電圧及び電流は一定であり、出射されるレーザ光の強度変化は緩やかであるため、参照レーザ光のレーザ光強度が目標値付近で一定になるようにすることができる。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。本発明の形態における光ディスク装置は、ホログラム記録媒体に情報レーザ光と参照レーザ光とを異なる角度で照射してデータの記録を行い、記録箇所に参照レーザ光を照射して記録したデータの再生を行うホログラム記録再生装置である。
図1は、本発明のホログラム記録再生装置の一例を示す構成図である。図2は、1/2波長板の回転角度ごとのレーザ光強度比を取得するためにコントローラが実行するプログラムのフローチャートである。図3は、1/2波長板の回転角度とレーザ光強度比との関係を視覚的に示す説明図である。
図1において、ホログラム記録再生装置である光ディスク装置1は、レーザ光源10、各種光学系素子、空間光変調器34、フーリエ変換レンズ38、逆フーリエ変換レンズ42、フォトセンサ44及び60、ステージ40、回転モータ62、レーザ駆動回路102、回転制御回路104、レーザ光強度制御回路106、開閉制御回路A108、記録用信号生成回路110、位置制御回路112、角度制御回路114、再生データ生成回路116、開閉制御回路B118、開閉制御回路C120、コントローラ200、入力装置202、表示装置204等から構成されている。尚、図1には本発明に関係する回路及び装置のみを示し、本発明に直接関係しない定着レーザ光の照射源やその駆動回路、ステージ40の回転機構やその回転を制御する回路等は除いてある。
次に、各種回路、装置の作動について説明する。まず、コントローラ200は、光ディスク装置1の全体の制御を行うもので、データや各種設定等を入力するための入力装置202及び各種設定等を表示する表示装置204が接続されている。そして、コントローラ200には、後述するレーザ駆動回路102、回転制御回路104、レーザ光強度制御回路106、開閉制御回路A108、記録用信号生成回路110、位置制御回路112、角度制御回路114、再生データ生成回路116、開閉制御回路B118、開閉制御回路C120等が接続され、それらの制御を行うことで全体の制御が行われる。
レーザ駆動回路102は、コントロ−ラ200からの指令によりレーザ光源10にレーザ光照射のための電流又は電圧を供給する。電流又は電圧は一定である。レーザ光源10から出射されたレーザ光は、コリメー卜レンズ12により平行光になり、1/2波長板14により偏光方向が変化する。
1/2波長板14は、回転モータ62により回転し、入射したレーザ光の偏光方向に対して「進相軸」(fast)及び「遅相軸」(slow)の方向を変化させる。これにより1/2波長板14を透過したレーザ光の偏光方向が変化する。回転制御回路104は、作動開始すると回転モータ62を回転初期位置に移動させ、以後、コントローラ200又はレーザ光強度制御回路106から回転角度に相当する信号が入力すると、回転モータ62にあるエンコーダからのパルス信号により回転角度を検出し、検出した回転角度が入力した回転角度に一致するまで回転モータ62を回転させる。
偏光ビームスプリッタ16は、入射したレーザ光を透過及び反射することにより、2つのレーザ光に分岐させる。2つのレーザ光の強度比は、偏光ビームスプリッタ16の透過軸の方向と入射するレーザ光の偏光方向とにより定まる。入射するレーザ光の偏光方向は、前述のように1/2波長板14を回転させることにより変化するため、2つのレーザ光の強度比は、1/2波長板14を回転させることにより変化する。透過及び反射した大部分のレーザ光の偏光方向は、入射したレーザ光の偏光方向によらず、偏光ビームスプリッタ16の透過軸に平行な方向と直角な方向である。
偏光ビームスプリッタ16で反射したレーザ光は、ミラー18で反射した後、シャッタA20に入射する。シャッタA20は、ホログラム記録媒体HKにデータの記録又は記録されたデータの再生をしている最中は常に開状態であり、レーザ光はそのままシャッタA20を通過し、エキスパンダーレンズ22,24により光束径が拡大されて1/2波長板26により偏光方向が変化する。この偏光方向の変化は、後述する偏光ビームスプリッタ32で透過するレーザ光と反射するレーザ光との比を適切な値に設定するためである。コントローラ200からの指令によりシャッタA20の開閉を行う回路が開閉制御回路A108である。
レーザ光は、その後ミラー28により反射し、絞り30によりレーザ光強度が高い中心周りの箇所のみが通過し、偏光ビームスプリッタ32により2つのレーザ光に分岐される。偏光ビームスプリッタ32は固定されており、反射したレーザ光の大部分は入射したレーザ光の偏光方向によらず偏光ビームスプリッタ32の透過軸に垂直である。尚、1/2波長板26が固定されているので、1/2波長板26を透過したレーザ光の偏光方向は一定であり、偏光ビームスプリッタ32に入射するレーザ光の偏光方向は一定であるので、分岐される2つのレーザ光の強度比は一定である。
偏光ビームスプリッタ32で反射したレーザ光は、空間光変調器34(SLM:Spatial Light Modulator)に入射する。空間光変調器34は、透過型のTFT液晶表示装置(LCD)のパネルなどでできており、記録用信号生成回路110で元データが変換された表示用データを電気信号として受け取り、平面上に明暗のドットパターンを形成する。レーザ光は、空間光変調器34を透過すると光変調されて、データ信号成分を含むレーザ光(以下、情報レーザ光という)になる。データ信号成分を含んだ情報レーザ光は、空間光変調器34から焦点距離fの位置にあるフーリエ変換レンズ38を通過することで、データ信号成分がフーリエ変換され、ホログラム記録媒体HK内に集光され、後述する参照レーザ光との干渉によりホログラム記録媒体HK内にデータの記録を行う。
空間光変調器34とフーリエ変換レンズ38の間にはシャッタC36があり、ホログラム記録媒体HKに記録されたデータの再生の際には情報レーザ光を遮断して、後述する参照レーザ光のみがホログラム記録媒体HKに照射されるようにする。コントローラ200からの指令によりシャッタC36の開閉を行う回路が開閉制御回路C120である。
偏光ビームスプリッタ32を透過したレーザ光(以下、参照レーザ光という)は、ミラー46で反射し、1/2波長板48で偏光方向が90°変化して情報レーザ光と同じになり、絞り50によりレーザ光強度が高い中心周りの箇所のみが通過し、ホログラム記録媒体HK内で情報レーザ光が集光される位置に照射される。偏光方向を情報レーザ光と合わせるのは、ホログラム記録媒体HKにおける情報レーザ光と参照レーザ光との干渉を充分行うためである。ミラー46は、角度制御回路114及び位置制御回路112により角度と位置が変化され、情報レーザ光が集光される位置ヘの参照レーザ光の入射角を変化させる。これにより、ホログラム記録媒体HKに多重記録を行うことができる。
また、記録がされたホログラム記録媒体HKに参照レーザ光のみを照射することにより、ホログラム記録媒体HKの記録箇所で回折光が発生し,発生した回折光は逆フーリエ変換レンズ42で逆フーリエ変換されてフォトセンサ44に入射する。これにより、フォトセンサ44に、記録の際空間光変調器34に形成された明暗のドットパターンに相当する画像が形成される。フォトセンサ44は、明暗のドットパターンを表す電気信号を再生データ生成回路116に出力し、再生データ生成回路116は、記録用信号生成回路110での変換とは逆の変換を行うことで、元データを復号し、コントローラ200に出力する。
記録及び再生の際、ホログラム記録媒体HKに照射された参照レーザ光は、回折光と透過光を生じ、透過光は後述するフォトセンサ60にミラー52,56,58を経由してフォトセンサ60に入射する。また、フォトセンサ60には、偏光ビームスプリッタ16を透過したレーザ光(以下、制御用レーザ光という)もミラー58を経由して入射する。シャッタA20,シャッタB54の開閉は、互いに逆の状態になるように行われ、これによりフォトセンサ60には、透過光(ホログラム記録媒体HKがステージ40にセットされていないときは参照レーザ光)と制御用レーザ光のどちらかが、入射する。シャッタA20が閉、シャッタB54が開のときは、ホログラム記録媒体HKの記録再生が行われておらず、レーザ光強度の制御が行われているときであり、逆のときは、ホログラム記録媒体HKの記録再生が行われているときである。尚、ホログラム記録媒体HKの記録再生が行われていないときとは、具体的にはホログラム記録媒体HKの記録再生が開始される前や、ホログラム記録媒体HKの記録再生の最中にホログラム記録媒体HKへのレーザ光照射を停止するときであり、レーザ光照射を停止するときは、多重記録において参照レーザ光の照射角度を変化させるときやホログラム記録媒体HKにおけるレーザ光照射位置を変化させるときである。尚、コントローラ200からの指令によりシャッタB54の開閉を行う回路が開閉制御回路B118である。
レーザ光強度制御回路106は、フォトセンサ60から入力した信号の強度から回転角度を算出し、回転制御回路104に出力する。また、コントローラ200からの指令により、入力した信号の強度をデジタルデータにしてコントロ−ラ200に出力する。入力した信号の強度から回転角度を算出する方法については後述する。
このように構成された光ディスク装置1は、作動開始時及び記録又は再生が終了してホログラム記録媒体HKがステージから取り除かれたとき、自動で図2に示すフローのプログラムが実行される。また、作業者が入力装置202から実行開始を指示すると実行されるようにしてもよい。以下、図2に示すフローに従って説明する。尚、以後の本実施例の説明において、括弧内の符号は図2の符号に対応している。
まず、カウンタnをクリアし(S102)、レーザ光の照射を開始する(S104)。次に、1/2波長板14の回転角度をΘ(n)に設定する(S106)。回転角度のΘ(0)〜Θ(n)は予めコントローラ200内のメモリに記憶されている。そして、シャッタA20を閉、シャッタB54を開にし(S108,S110)、フォトセンサ60に制御用レーザ光を入射させ、制御用レーザ光のレーザ光強度Ic(n)を取り込む(S112)。
シャッタA20を開、シャッタB54を閉にし(S114,S116)、フォトセンサ60に参照レーザ光を入射させ、参照レーザ光のレーザ光強度Id(n)を取り込む(S118)。そして、(参照レーザ光強度Id(n)/制御用レーザ光強度Ic(n))のレーザ光強度比R(n)を計算し、記憶する(S120)。Θ(n)を最後まで行っていないと(S122−NO)、nをインクリメントし(S124)、回転角度Θ(n)の設定(S106)に戻り、上記と同じ処理を行う。
Θ(n)を最後まで行っていると(S122−YES)、レーザ光の照射が停止され(S126)、レーザ光強度制御回路106内のメモリに回転角度とレーザ光強度比との関係を表す関数Θ=f(R)、又は回転角度とレーザ光強度比とを対比させたデータが記憶され(S128)、プログラムは終了する(S130)。
回転角度とレーザ光強度比とを対比させたデータをグラフで示すと、図3に示すようになる。回転角度の変化範囲が大きい場合は2つの関係は、図3(a)(回転角度の変化範囲50°)に示されるように多次式の関係であるが、回転角度の変化範囲が少量であれば、2つの関係は図3(b)(回転角度の変化範囲10°)に示されるように1次式で近似できる関係である。よって、ホログラム記録媒体HKに照射される参照光の強度が定まっている場合は、回転角度の変化範囲は少量でいいので、レーザ光強度制御回路106内のメモリヘの入力は関数Θ=f(R)でもよいし、対比させたデータでもよい。
レーザ光強度制御回路106内のメモリには、予め参照レーザ光の強度Ldが入力されており、ホログラム記録媒体HKヘのデータ記録時やホログラム記録媒体HKに記録されたデータの再生時においては、参照レーザ光の強度がLdになるよう、回転制御回路104に回転角度に相当する信号を出力する。レーザ光強度制御回路106は、フォトセンサ60から強度Lcの信号が入力すると、Ld/Lcによりレーザ光強度比Rを算出し、回転角度Θとレーザ光強度比Rの関係を表す関数Θ=f(R)を用いて、又は回転角度Θとレーザ光強度比Rを対比させたデータから補間法により、回転角度Θを算出し、算出した回転角度Θに相当する信号を回転制御回路104に出力する。これにより、常に参照レーザ光の強度は設定された強度Ldになる。そして、偏光ビームスプリッタ32により分岐される2つのレーザ光の強度の比は、前述のように一定であり、情報レーザ光の強度も常に設定された強度になる。
以上のように、本実施の形態の光ディスク装置1によれば、2つに分岐したレーザ光のそれぞれのレーザ光強度を検出して2つのレーザ光の強度比を取得し、レーザ光強度制御用のレーザ光のレーザ光強度と2つのレーザ光の強度比とによりレーザ光強度を制御するようにしたことから、偏光ビームスプリッタ32に入射するレーザ光の偏光方向が設計から多少ずれていても、実際のレーザ光強度によりレーザ光強度比を取得することで、ホログラム記録媒体HKに照射されるレーザ光の強度を設定通りにでき、又、出射するレーザ光の偏光方向が変動しても、所定頻度で(例えばホログラム記録媒体HKを交換するごと)にそれぞれのレーザ光強度を検出して新たなレーザ光強度比を取得すれば、ホログラム記録媒体HKに照射されるレーザ光の強度を設定通りでき、正確な記録及び再生が可能である。
また、レーザ光の偏光方向を変化させて偏光方向に対するレーザ光強度比を取得し、レーザ光強度制御用のレーザ光のレーザ光強度と偏光方向に対するレーザ光強度比とによりレーザ光の偏光方向を制御するようにしたことから、レーザ光源10に入力する電圧及び電流は一定であり、出射されるレーザ光の強度変化は緩やかであるため、ホログラム記録媒体HKに照射されるレーザ光のレーザ光強度が目標値付近で一定になるようにすることができる。さらに、レーザ光偏光方向変化手段に例えば1/2波長板14を回転する機構を用いれば、低コストでレーザ光強度の制御を行うことができる。尚、1つのフォトセンサ60により参照レーザ光と制御用レーザ光の強度を検出することで、フォトセンサ60が出力する受光信号とレーザ光強度との関係が、長期の間に変化しても同一のフォトセンサ60を用いているのでレーザ光強度比を精度よく求めることができ、又装置のコストを抑制することもできる。
尚、本発明は様々な変形が可能である。上記実施形態では、レーザ光強度の制御を1/2波長板14を回転させることにより偏光ビームスプリッタ16に入射するレーザ光の偏光方向を変化させることにより行った。しかしながら、レーザ光強度が設定された強度付近で小さく変動してもよい場合は、1/2波長板14及び回転制御回路104をなくし、シャッタA20をミラー52の手前に設けるようにし、透過光をフォトセンサ60に入射させるのはホログラム記録媒体HKの回折効率を検出したいときのみに限り、フォトセンサ60が常時、制御用レーザ光を受光するようにし、レーザ光強度制御回路106はフォトセンサ60から強度Lcの信号が入力すると、入力した強度Lcの信号が設定された参照光の強度Ldをレーザ光強度比Rで除算した強度Ld/Rになるようレーザ光源に入力する電流又は電圧を制御するようにしてもよい。この場合は、レーザ光強度比Rは回転角度によらないので図2に示すフローチャートのプログラムを実行する際は1つのデータのみを取得すればよい。
また、装置のコスト面を考慮しなければ、1/2波長板14の代わりに電気信号により透過率が変化するフィルタを設け、レーザ光強度制御回路106がフォトセンサ60から強度Lcの信号が入力すると、入力した強度Lcの信号が設定された参照光の強度Ldをレーザ光強度比Rで除算した強度のLd/Rになるようフィルタの透過率を制御するようにしてもよい。この場合もレーザ光強度比Rは回転角度によらないので図2に示すフローチャートのプログラムを実行する際は1つのデータのみを取得すればよい。また、装置のコスト面を考慮しなければ、1/2波長板14を回転させてレーザ光の偏光方向を変化させる代わりに、ファラデー素子をレーザ光が透過するようにし、ファラデー素子の近傍に電磁石を設け、電磁石によって付与される磁界の強さを変化させてファラデー素子を透過したレーザ光の偏光方向を変化させるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、1つのフォトセンサ60により参照レーザ光と制御用レーザ光の強度を検出したが、装置のコスト面を考慮しなければ、別々のフォトセンサで参照レーザ光と制御用レーザ光の強度を検出するようにしてもよい。
尚、上記実施形態では本発明を情報レーザ光と参照レーザ光とを異なる角度で照射してホログラム記録媒体HKに記録を行う2光束干渉法のホログラム記録再生装置に適用したが、情報レーザ光と参照レーザ光とを同一の光軸上にしてホロクラム記録媒体に照射し、シフト多重方式で記録を行うコリニア方式のホログラム記録再生装置に適用してもよいし、ホログラム記録再生装置以外の光ディスク装置であっても本発明を適用してもよい。
以上のように、本発明によれば、偏光ビームスプリッタに入射するレーザ光の偏光方向が設計から多少ずれていたり、出射するレーザ光の偏光方向が変動しても、記録媒体に照射されるレーザ光の強度を設定通りにすることができ、レーザ光強度が目標値付近で一定になるようにすることができる光ディスク装置を提供することができる。
本発明のホログラム記録再生装置の一例を示す構成図である。 1/2波長板の回転角度ごとのレーザ光強度比を取得するためにコントローラが実行するプログラムのフローチャートである。 1/2波長板の回転角度とレーザ光強度比との関係を視覚的に示す説明図である。
符号の説明
1・・・・・光ディスク装置
10・・・・レーザ光源
12・・・・コリメートレンズ
14・・・・1/2波長板
16・・・・偏光ビームスプリッタ
18・・・・ミラー
20・・・・シャッタA
22・・・・エキスパンダーレンズ
24・・・・エキスパンダーレンズ
26・・・・1/2波長板
28・・・・ミラー
30・・・・絞り
32・・・・偏光ビームスプリッタ
34・・・・空間光変調器
36・・・・シャッタC
38・・・・フーリエ変換レンズ
40・・・・ステージ
42・・・・逆フーリエ変換レンズ
44・・・・フォトセンサ
46・・・・ミラー
48・・・・1/2波長板
50・・・・絞り
52・・・・ミラー
54・・・・シャッタB
56・・・・ミラー
58・・・・ミラー
60・・・・フォトセンサ
62・・・・回転モータ
102・・・レーザ駆動回路
104・・・回転制御回路
106・・・レーザ光強度制御回路
108・・・開閉制御回路A
110・・・記録用信号生成回路
112・・・位置制御回路
114・・・角度制御回路
116・・・再生データ生成回路
118・・・開閉制御回路B
120・・・開閉制御回路C
200・・・コントローラ
202・・・入力装置
204・・・表示装置
HK・・・・ホログラム記録媒体

Claims (2)

  1. ステージにセットされたホログラム記録媒体情報レーザ光と参照レーザ光を照射することにより該ホログラム記録媒体にデータを記録し、又は該ホログラム記録媒体参照レーザ光を照射することにより記録されたデータを再生する光ディスク装置であって、該ホログラム記録媒体に照射された参照レーザ光が透過光と回折光になる光ディスク装置において、
    レーザ光源から出射されたレーザ光を該ホログラム記録媒体に照射さるレーザ光と、レーザ光強度の制御のためのレーザ光とに分岐する第1のレーザ光分岐手段と、
    該ホログラム記録媒体に照射されるレーザ光を該情報レーザ光と該参照レーザ光とに分岐する第2のレーザ光分岐手段と、
    該レーザ光強度の制御のためのレーザ光と該参照レーザ光とをフォトセンサが受光するように導く光学部品と、
    該ホログラム記録媒体を該ステージにセットしない状態で、該レーザ光強度の制御のためのレーザ光を遮光し、該参照レーザ光のみが該フォトセンサに入射するようにする第1の遮光手段と、
    該参照レーザ光を遮光し、該レーザ光強度の制御のためのレーザ光のみが該フォトセンサに入射するようにする第2の遮光手段と、
    該ホログラム記録媒体を該ステージにセットしない状態で、該第1の遮光手段による遮光により、該参照レーザ光のみを該フォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する受光信号から該参照レーザ光のレーザ光強度を検出する第1のレーザ光強度検出手段と、
    該第2の遮光手段による遮光により、該レーザ光強度の制御のためのレーザ光のみを該フォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する受光信号から該レーザ光強度の制御のためのレーザ光のレーザ光強度を検出する第2のレーザ光強度検出手段と、
    該第1のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度と該第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度との比を取得するレーザ光強度比取得手段と、
    該第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度と該レーザ光強度比取得手段が取得したレーザ光強度比とに基づき、該参照レーザ光の強度が設定された値になるよう制御を行うレーザ光強度制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記レーザ光源と前記第1のレーザ光分岐手段との間に前記レーザ光源から出射されたレーザ光の偏光方向を変化させるレーザ光偏光方向変化手段を備え、
    前記レーザ光強度比取得手段が、該レーザ光偏光方向変化手段を制御してレーザ光の偏光方向を変化させると共に、該偏光方向が変化するごとに前記第1のレーザ光強度検出手段及び前記第2のレーザ光強度検出手段が検出するレーザ光強度を用いてレーザ光強度比を取得することにより、該レーザ光の偏光方向に対するレーザ光強度比を取得する手段であり、
    前記レーザ光強度制御手段が、該第2のレーザ光強度検出手段により検出されたレーザ光強度と、該レーザ光強度比取得手段により取得されたレーザ光の偏光方向に対するレーザ光強度比とに基づき、前記参照レーザ光の強度が設定された値になるレーザ光の偏光方向を定め、該偏光方向になるよう該レーザ光偏光方向変化手段を制御する手段であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
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