JP4905148B2 - 渦電流式減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、渦電流式減速装置に関し、特に、機関の回転軸に連結した制動ディスクに対して磁界を作用させるディスクタイプの渦電流式減速装置の改良に関する。
トラック等の大型車両の補助ブレーキ等に使用される渦電流式減速装置には、いくつかのタイプがある。機関の回転軸に連結した制動部材の形状に着目すると、ディスク状の制動部材を採用するタイプ(ディスクタイプ)と、ドラム状の制動部材を採用するタイプに大別される。また、磁気を発生する構成に着目すると、永久磁石を用いたもの、電磁石を用いたもの、更には永久磁石と電磁石の両方を用いた所謂ハイブリッドタイプに大別される。
特開2003―333825号公報には、平円板状のディスクの内周側と外周側の肉厚を変化させて、耐久性を高めたり、変形の抑制をしたりする技術が記載されている。また、特開2005―102490号公報には、制動ディスクをスポーク状の部材で支持する構造が記載されている。そして、スポーク状の支持部材は、回転方向とは逆側に傾斜し、磁石と反対側に湾曲した構造となっている。
特開2003―333825号公報 特開2005―102490号公報
通常、渦電流減速装置は、搭載される車両の種類によって必要とされる性能が異なる。例えば、積載重量が大きい車両では、制動力が高いものが必要とされる。また、長い坂道を頻繁に下る車両では、長時間連続使用できるものが必要とされる。
ところで、渦電流減速装置においては、制動時に機関の回転軸に連結された制動部材に渦電流が流れ、これによって制動部材の温度が上昇する。制動部材に発生する制動トルクが小さい場合には、発熱量が小さいために耐熱温度まで上昇しない。しかし、制動部材に発生する制動トルクが大きい場合には、発熱量が大きくなり、制動部材の温度が耐熱温度まで上昇することがある。このため、通常、渦電流減速装置には、制動部材の温度が耐熱温度に達すると、非制動に切り替える機構が設けられている。
長い下り坂を頻繁に下る車両で、制動部材の温度が耐熱温度に達したときに非制動に切り替える機構が設けられていると、連続使用時間が不足する場合がある。例えば、坂道の降坂中で制動力を更に必要としたい場合、制動部材の保護のために、一時的に非制動に切り替えなければならないことがある。このような使用条件の厳しい車両に搭載される渦電流減速装置としては、より長い時間連続して使用できる渦電流減速装置が必要とされている。また、制動部材の温度が耐熱温度まで達せず、非制動状態となりにくい渦電流減速装置が必要とされている。
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、ディスクタイプの渦電流減速装置において、制動ディスクの温度上昇を抑制可能な渦電流減速装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る渦電流式減速装置は、車両の回転軸に連結された制動ディスクと;前記車両の非回転部に連結され、前記制動ディスクに対して磁界を作用させる磁界発生部とを備えている。前記制動ディスクは、前記磁界発生部に対向する制動面を有する制動部を備えている。前記制動ディスクの熱変形の支点が、前記回転軸の軸方向において前記制動面を含む平面を挟んで前記磁界発生部とは反対側に位置する。そして、前記制動ディスクは、前記制動部と前記熱変形の支点に対応する部分との厚さが実質的に同じとなるように成形されている。
ここで、「回転軸」は、機関に接続されるものに限定されず、「車両」の回転軸であれば何処でも設置可能である。例えば、動輪ではない輪軸などに設置することも可能である。なお、「機関」とは、一般のエンジンや鉄道車両の電動モータなどの動力機関などであり、トランスミッションなどの変速機や減速機などまで含める概念と考えることができる。例えば、自動車のエンジンとトランスミッションを介して連結されるドライブシャフトなどの場合、トランスミッションまでを「機関」とし、ドライブシャフトを回転軸と考えてもよい。また、「車両」とは、自動車以外にも鉄道車両も含む。「車両の非回転部分」とは、車両の中で相対的に固定されている部分、例えば、自動車のシャーシ、ボディー、鉄道台車などをいう。「磁界発生部」は、構造が簡単なので永久磁石が好ましいが、コイルに電流を流して磁界を発生させる電磁石式、又は電磁石と永久磁石とを組み合わせたハイブリッドタイプも採用可能である。
本発明において「熱変形の支点」は、力学的な支点とは必ずしも一致しない。制動ディスクの温度が上昇し、制動ディスクが変形する動作は、ある支点を中心とした回転と見ることができる。本発明においては、この回転の中心を熱変形の支点としている。熱変形の支点は、通常は制動面を含む平面から垂直な方向において、連結支持部の中の制動面から一番遠く離れた所に位置する。
「制動部と熱変形の支点の部分の厚さが実質的に同じ」とは、制動部材から熱変形の支点の部分に至る熱伝導を考える場合に大きく影響しない厚さの範囲及び制動部の熱変形量に大きく影響しない厚さの範囲を意味している。例えば、同一材料で構成される場合、熱変形の支点の部分の厚さの範囲は、制動部の厚さに対して、80%〜120%程度を、この範囲と考えることができる。
熱変形の支点の部分の厚さが、80%より薄い場合は、制動部から熱変形の支点方向へ伝わる熱量が少なくなる。その結果、制動部の温度が上がりやすくなって、制動部が耐熱温度に達する時間、すなわち、連続使用できる時間が短くなってしまう恐れが高くなる。一方、熱変形の支点の部分の厚さが、120%より厚い場合は、制動部の熱変形量は小さくなり、その結果、制動部が耐熱温度に達する時間が短くなってしまう恐れが高くなる。
なお、好ましくは、同一材料で一体成形により、同一断面形状とするのがよい。
本発明の第2の態様に係る渦電流式減速装置は、車両の回転軸に連結された制動ディスクと;前記車両の非回転部に連結され、前記制動ディスクに対して磁界を作用させる磁界発生部とを備える。そして、前記制動ディスクは、前記磁界発生部に対向する制動面を有する制動部と、該制動部と前記回転軸とを連結支持する連結支持部とを備える。また、前記連結支持部は、前記回転軸の軸方向において前記磁界発生部と反対側に突出した状態で湾曲している。そして、前記制動ディスクの熱変形の支点が、前記連結支持部の湾曲した部分に位置する構造を採用する。
本発明の第2の態様における熱変形の支点は、連結支持部の凸形状に湾曲した湾曲部の最深部付近にある。即ち、この態様の熱変形の支点は、制動面を含む平面から垂直な方向において、連結支持部の中の制動面から一番遠く離れた所に位置する。
本発明の連結支持部を円環体とした場合、円環体の外周側の端部の曲面が、制動部の内周側の端部の曲面と連続的に繋がっていることが好ましい。これにより、熱的な不連続性を回避することができる。制動部と連結支持部とは、好ましくは、同一部材で構成され一体成形される。
本発明によれば、制動時に制動部材(制動ディスク)の温度が上昇すると、制動ディスクが磁石から離れる側に変形する。これにより、制動ディスクの温度上昇が抑制される。従って、渦電流減速装置をOFFにすることなく、より長い時間の連続使用が可能となる。
本発明を実施するための最良の形態について、実施例を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る渦電流減速装置100を示す。本実施例に係る渦電流減速装置100は、ステータ110と制動ディスク120とから構成される。図1は、回転軸101の軸心線1aを含む断面で見たものを示す。
制動ディスク120は、円環状で、制動部121、冷却フィン124a、124b及び、連結支持部123とを有する。制動部121は、ステータ110に対面する制動面122を有する。冷却フィン124bは、制動部121の外周端面に設けられている。冷却フィン124aは、制動面122の背面側に設けられている。制動ディスク120は、車両の回転軸101に対して保持部材103によって取り付けられる。
連結支持部123は、円環状で、制動部121を回転軸101の保持部材103に固定する。連結支持部123の内周部に、保持部材103と結合するためのボルト穴125が設けられている。連結支持部123は、ボルト126によって保持部材103に固定される。連結支持部123のボルト穴125周辺は、制動ディスク123の固定部と言える。
連結支持部123は、制動ディスク121と保持部材103との間に直線状に延びる部分を備えている。具体的には、上下方向にある点線(123a、123b)と左右に平行な2本の実線の直線(123c、123d)の平行四辺形からなる領域である。なお、点線123aは、連結支持部123の外周端部であり、制動部121の内周端部でもある。
連結支持部123は、制動部121側の外周端部123aから保持部材103に向かって傾斜して設けられる。連結支持部123の固定部(ボルト126付近)は、制動面122から見て、軸心線方向1bに対してステータ110から一番離れた所に位置する。軸心線方向1bは、軸心線1aと平行に延びる方向である。本実施例において、制動部123と連結支持部123の固定部とは、同じ厚さに設計されている。
本実施例においては、制動部121と連結支持部123とは、同一材料で鋳造により一体成型されている。円環状の連結支持部123の外周側の端部123aの曲面が、円環状の制動部121の内周側の端部(123a)の曲面で連続的につながっている。
なお、制動部121と連結支持部123とを別々に作り、連結支持部の外周端部(制動部121の内周端部)123aで制動部121(連結支持部123)と溶接等により接合してもよい。その場合、制動部121と連結支持部123は、異なる材料を用いてもよい。
ステータ110は、車両の非回転部分(図示しない)に取り付けられている。ステータ110は、制動ディスク120に対して近づく方向と離れる方向とに移動可能なリング状または円弧状の磁石保持リング112を備える。この磁石保持リング112の円周方向に、制動ディスク120に対面して、複数の永久磁石111が設けられている。複数の永久磁石111は、隣接する磁極面が互いに逆向きとなるように配置されている。
図1は、永久磁石111を制動ディスク120の制動面122に接近させて、制動状態とした状態を示す。ステータ110は、この制動状態と永久磁石111が制動面122から離れて非制動状態となる位置との間で移動可能とするピストン113を備える。ピストンロッド114は、磁石保持リング112とピストン113を連結する。ケース115は、永久磁石111とそれを保持する磁石保持リング112を収容する構造となっている。エアシリンダー116は、ピストン113に駆動力を供給する。
図1においては、永久磁石111と制動面122との間のケース115の部分に、強磁性体または軟磁性体からなるポールピースを配置しないポールピースレス構造を示すが、この部分に、強磁性体または軟磁性体からなるポールピースを設けた構造としても良い。これにより制動力の低下を防止したり、非制動時の磁気漏れを防止することができる。ケース115の材質は、非磁性体、強磁性体または軟磁性体を用いることが可能である。エアシリンダー116としては、油圧式のシリンダーを用いても良いし、機械的に動作させる機構でも良い。
本実施例では、磁界発生部に永久磁石111が用いられているが、電磁石を用いることも可能である。電磁石を用いた場合には、コイルへの電流の通電と遮断によりONとOFFとを切り替えるため、磁石を制動面122に対して移動させる必要はない。
制動部121の材質としては、強磁性体や軟磁性体を用いることができる。例えば、機械構造用合金鋼、クロムーモリブデン鋼、耐熱鋼などが利用可能である。この場合、制動部121の制動面122に、銅などの電気抵抗の低い材料からなる低抵抗導電層を設けて、制動力の向上を図ることができる。制動部121の材質としては、銅合金やアルミニウム合金などの非磁性体で、低抵抗の材質を使用可能である。非磁性体は、強磁性体や軟磁性体よりも電気抵抗が低く熱伝導が良いため、必要な制動力を得ながら発熱を抑制されることができる。
制動ディスク120の熱変形の支点であるが、制動面122から見て、軸心線方向1bに対してステータ110から一番離れた所に位置する。連結支持部123は、制動面122から永久磁石111とは反対方向に向かって制動面122に対して傾斜して設けられている。その固定部は、制動面122から見て、軸心線方向1bに対してステータ110から一番離れた所に位置する。すなわち、本実施例では、熱変形の支点は、制動ディスク120のボルト126によって固定されている付近(制動ディスクの固定部)となる。本実施例では、制動ディスク120の熱変形の支点は、制動面122を挟んで永久磁石111と反対側に位置するように構成されている。
渦電流減速装置100の制動時には、永久磁石111から生ずる磁界が、回転する制動ディスク120の制動部121に作用する。これにより、制動部121に渦電流が発生し、渦電流と磁界の相互作用により回転方向と逆向きの制動力が制動ディスクに発生する。制動部121の温度が上昇すると、制動ディスク120には温度分布が生じ、制動ディスク120は、熱変形の支点を中心に変形することとなる。
図2は、制動ディスク120の熱変形の様子を示す。(1)熱膨張により制動ディスク120の径が大きくなる(外周側に変形する)。(2)その時、制動ディスク120はボルト126によって固定されているため、ボルト126の固定部付近の熱変形の支点127を中心にして回転変形する。(3)その結果、永久磁石111から離れる方向に変形する。
図2に示されているように、制動ディスク120が、磁石111から離れる方向に変形すると、制動ディスク120に作用する磁力が減少する。そのため発生する渦電流が減少し、発熱量が低下する。これにより、長時間連続使用しても、制動ディスク120の温度上昇を抑制できる。制動開始直後は、制動ディスク120の温度は上昇しておらず、制動ディスク120と磁石111との距離は初期状態となり、最高制動トルクを得ることができる。
円盤状の部材(ディスク)が回転する場合、ディスクの内周側に比べて外周側の方が周速が大きくなるため、外周側の方が内周側より磁界を横切る速度が速くなる。このため、磁石111と対向する制動部121に発生する制動トルクは、内周側よりも外周側の方が大きい。図2に示すように、熱変形の支点127の位置を本発明に基づく位置とすることで、制動ディスク120の外周側が、内周側よりも磁石111から離れる方向に変形する。これにより、ディスクの温度上昇がより抑制されることとなる。
以下に、本発明品を含む数種の制動ディスク形状をシミュレーションにて比較した結果について説明する。なお、全てのケースで制動部と連結支持部とは連続的につながっているものとする。また、材質は鋼とし、最高制動力を65kgm、最高温度650℃の仕様と設定する。図3には、シミュレーションに使用した制動ディスクの形状を示す。また、図4にシミュレーション結果を示す。
図3において、形状(1)〜(3)は比較例であり、形状(4)が本実施例に対応する。形状(1)は、制動部と連結支持部とが直線状につながっている。形状(2)は、制動面に対して熱変形の支点(固定部)が磁石側の領域にある。形状(3)は、形状(2)よりもより熱変形の支点が更に磁石寄りに位置する。
図4に各々の形状の詳細寸法と変形量の結果を示す。熱変形の支点位置と最高温度での最大変形量の符号は、図1の正面視で右方向をプラス(+)、左方向をマイナス(−)としている。即ち、磁石から制動ディスクが離れる方向をプラス(+)とし、近づく方向をマイナス(−)としている。
図5のグラフは、形状(1)〜(4)の最高温度における制動ディスクの変形量を示す。横軸は、ディスク半径で回転軸の軸心線からの距離を示す。縦軸は、ディスクの各点における軸心線方向の変化量を示す。プラスは、制動ディスクが磁石から離れる方向を示し、マイナスは制動ディスクが磁石に近づく方向を示す。
図4及び図5から明らかなように、形状(2)や(3)のように熱変形の支点が磁石側にある場合は、制動ディスクは磁石に近づく方向に変形している。本発明の実施例である形状(4)は、制動ディスクが磁石から離れる方向に変形している。
連結支持部123は、図1の正面視で上下方向にある点線(123a、123b)と左右に平行な2本の実線の直線(123c、123d)の平行四辺形からなる長手方向に直線形状となる部分を含む。連結支持部123は、制動部側の外周端部123aから制動ディスク121の固定部に向かって、制動面122に対して傾斜して設けられる。連結支持部123を直線形状とすることにより、制動時に磁石111から離れる側への変形量を大きくすることが出来る。
図6に、本発明の第2の実施例に係る渦電流減速装置200の構成を示す。上述した第1の実施例と同一又は対応する構成要素については、同一の参照符号を付し、重複した説明を省略する。本実施例においては、制動部221の内周側に、磁石(111)と反対側に向かって凸に湾曲している湾曲部228を設ける。本実施例では、連結支持部223は、湾曲部228の更に内周側に固定部228aを有する。固定部228aは、湾曲部228の内周側端部が延びる方向(略水平)からほぼ直角に曲げられ、制動面222とほぼ平行な方向(略垂直)に延びる。固定部228aは、制動面222よりも磁石(111)側の領域に設けられる。
本実施例においては、熱変形の支点229は、制動面222から軸心線方向1bに変形している湾曲部228の最深部となる。固定部228aと熱変形の支点229の位置が、制動面222を挟んでおり、且つ固定部228aが制動面222とほぼ平行な方向に延びている。このため、制動時における制動ディスク221の熱変形を、磁石(111)から離れる方向に大きくすることができる。
また、本実施例においては、熱変形の支点229が固定部228aと異なるため、固定部228a近傍のディスクの厚さが制動面222の変形量に及ぼす影響は小さい。従って、本実施例では、固定部228a近傍のディスクの厚さと制動部221のディスクの厚さとは、異なっていてもよい。
以上説明した実施例1及び2では、連結支持部123、223は、1枚の円環状のディスクとすることが好ましい。
本発明では、1枚の円環状のディスクからなる連結支持部123、223の厚み方向に貫通する貫通穴を形成してもよい。貫通穴があることにより、制動ディスク121,221の表裏面全体に冷却用の空気が循環しやすくなり、制動ディスク121,221全体の温度上昇を抑制することが可能となる。この貫通穴のサイズ、形状は、適宜最適形状を検討し決定する。
本発明の渦電流減速装置と従来例との性能上の比較結果を、図7のグラフにまとめて示す。本発明の渦電流減速装置は(B)であり、従来の渦電流減速装置は(A)である。図7により明らかなように、本発明による渦電流減速装置(B)は、制動ディスクの温度上昇を抑制することができる。本発明による渦電流減速装置(B)は、より長い時間連続使用できる。これにより、長い坂道の降坂中でも、渦電流減速装置をOFFにしないで、連続使用できる。
以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。例えば、制動部と連結支持部とが、熱的に不連続とならない限り、異なる部材で製作された後、溶接、カシメ、ネジ止め等によって固定されてもよい。
本発明は、主にトラック、バス等の大型車両の補助ブレーキとして用いられる渦電流減速装置に利用可能である。本発明の渦電流減速装置は、特に電磁石、永久磁石または電磁石と永久磁石とを合わせて備えるハイブリッドタイプの磁石を磁界発生部として有するディスクタイプの渦電流減速装置に適用可能である。
図1は、本発明の第1の実施例に係る渦電流減速装置の構造を示す説明図(一部断面)である。 図2は、第1の実施例に係る渦電流減速装置の制動ディスクが使用最高温度で熱変形する様子を概念的に示す説明図である。 図3は、第1の実施例に係る渦電流減速装置の性能を確認するためのシミュレーションに使用された制動ディスク形状を示す。 図4は、図3に示す各種サンプル形状の詳細な寸法を示す表である。 図5は、図3及び図4に示す各種サンプル形状を使用して、最高使用温度で制動ディスクが変形する様子をシミュレーションした結果を示すグラフである。 図6は、本発明の第2の実施例に係る渦電流減速装置の構造を示す説明図(一部断面)である。 図7は、本発明による渦電流減速装置(B)と従来の渦電流減速装置(A)との制動時間に対する制動ディスクの温度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1a 回転軸の軸心線
1b 回転軸の軸心線方向
101 回転軸
103 保持部材
110 ステータ
111 永久磁石
120 制動ディスク
121 制動部
122 制動面
123 連結支持部
127、129 熱変形の支点

Claims (3)

  1. 車両の回転軸に連結された制動ディスクと;
    前記車両の非回転部に連結され、前記制動ディスクに対して磁界を作用させる磁界発生部とを備え、
    前記制動ディスクは、前記磁界発生部に対向する制動面を有する制動部と;前記制動部と前記回転軸とを連結支持する連結支持部と;前記制動部と実質的に同じ厚さに成形され、前記回転軸と前記連結支持部とを連結する固定部とを備え、
    前記固定部が、熱変形の支点となり、
    前記連結支持部は、前記制動部から前記固定部に向かって、前記制動部から離れる方向に延び、これによって、前記固定部は、前記回転軸の軸方向において前記制動面を含む平面を挟んで前記磁界発生部とは反対側に離れた位置に設けられていることを特徴とする渦電流式減速装置。
  2. 前記連結支持部は、前記固定部から前記制動部に向かって直線状に延びることを特徴とする請求項に記載の渦電流減速装置。
  3. 前記制動ディスクの連結支持部は、その外周部が前記制動部の内周部と連続した円盤状に成形され、
    当該円盤状の連結支持部は、厚さ方向に貫通した領域を持たないことを特徴とする請求項1又は2に記載の渦電流減速装置。

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